JP5511695B2 - アノード支持体用原料およびアノード支持体の製造方法 - Google Patents

アノード支持体用原料およびアノード支持体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アノード支持形の固体酸化物形燃料電池(以下、SOFCという)に用いるアノード支持体(集電層とも称する)の製造方法とこれを製造するための原料に関する。
SOFC用多孔質支持体には、多量のガスを透過させ得るように大きな細孔径と高い気孔率とを有することが望まれる。そのため、例えば、比較的大きな粒径の原料を用いると共に、細孔形成剤として繊維状のセルロース等の有機化合物を添加しこれを焼失させて気孔を形成することにより、多孔質に構成されている(例えば特許文献1を参照。)。また、焼結助剤としてAl2O3を適量添加して焼結性を制御することにより、高い気孔率のまま機械的強度を高めることも提案されている(例えば特許文献2を参照。)。
また、上記多孔質支持体には、取扱いを容易にするために高い機械的強度を有することが望まれるので、本願出願人は、粗大な電融ジルコニア粉末を用い且つその焼結性を改善することにより、高気孔率を維持しながら高強度を有する多孔質体の製造方法を提案した(例えば特許文献3,4を参照。)。特許文献3に記載された多孔質体の製造方法は、粗大な電融ジルコニア粉末と、微細なジルコニア粉末と、ジルコニウム含有溶液またはチタニウム含有溶液とを含む原料を造粒し、この原料粉末を用いて成形および焼成処理を施すものである。この技術によれば、表面の凹凸が大きい電融ジルコニア粉末の相互間には相互の接触部の周囲に大きな隙間が形成されるので、微細なジルコニア粉末やジルコニウム含有溶液から析出した微細なジルコニウム結晶等によって電融ジルコニア粉末の焼結がその接触部において促進されることにより、電融ジルコニア粉末相互間の隙間に由来する多数の連通細孔を有する多孔質体が得られる。
また、上記特許文献4に記載された多孔質体の製造方法は、造粒容器内に粗大な電融ジルコニア粉末を投入して、その容器を回転させつつ微細なジルコニア粉末を含む分散液やジルコニウム塩溶液等を容器内に噴霧することにより、電融ジルコニア粉末がその相互間に微細なジルコニア粉末が入った状態で相互に結合させられた造粒粉末を調製し、その造粒粉末を用いて成形および焼成処理を施すものである。この技術においても、上記特許文献3記載の技術と同様に、電融ジルコニア粉末の焼結が相互の接触部において促進され、多数の連通細孔を有する多孔質体が得られる。
特開平03−034259号公報 特開平07−315922号公報 特開2006−124256号公報 特開2008−284501号公報 特開平08−287921号公報 特開2009−196870号公報
ところで、上記のような多孔質支持体を安定化ジルコニアに酸化ニッケル(II)(=NiO)粉末が添加された混合物で構成し、この多孔質支持体をアノードとして用いること、すなわちアノード支持体上に固体電解質層およびカソード層を設けたアノード支持形SOFCが提案されている(例えば特許文献5を参照。)。酸化ニッケル(II)は半導体材料であるが、SOFCの使用時にはH2で還元されてNiになるので、アノード支持体に高い導電性が発現する。そのため、アノード支持体は集電層としても機能することから、SOFCの構造が簡単になり且つ全体の厚さを薄くできる利点がある。
一方、多孔質支持体の低コスト化、膜材料の高性能化、薄膜化が進むにつれ、未焼成の多孔質支持体の成形体上に固体電解質薄膜を形成し、これらを同時に焼成する製造方法が適用されるようになってきている。SOFCに用いられる多孔質支持体は比較的大きな細孔径を有することから、焼成後にその表面に固体電解質膜を形成しようとすると、製膜するための溶液(スラリーやゾル)が細孔に染み込むので、薄い膜厚を得ようとすると連続膜を得ることが困難である。未焼成の成形体であれば、原料粒子相互間に形成された細孔は樹脂結合剤等の有機化合物で塞がれていることから、溶液の過剰な染み込みが抑制されるので、これを同時焼成すれば固体電解質薄膜を多孔質支持体上に容易に形成できる。
このような同時焼成による製造方法では、一般に、固体電解質膜の焼成温度は緻密化が過度に進行しないように1400(℃)以下とされる。そのため、高温焼成が必要な多孔質支持体に上記焼成方法は適用できない。例えば、前記特許文献3,4に記載の多孔質支持体の焼成温度は1500(℃)以上である。これに対して、MgOやSiO2等の焼結助剤を添加することにより、多孔質支持体の焼結温度を低下させることが考えられるが、支持体材料に添加されたこれら焼結助剤は、固体電解質膜に拡散して膜特性を低下させる問題がある。ジルコニア−NiOから成るアノード支持体においても、同様な問題が生ずるので、焼結助剤を添加することなく高純度のまま低温で焼結させ得るアノード支持体用原料が望まれていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、高純度で低温焼成でも高強度の得られるアノード支持体用原料と、高気孔率・高純度・高強度のアノード支持体の製造方法とを提供することにある。
斯かる目的を達成するため、第1発明のアノード支持体用原料の要旨とするところは、固体酸化物形燃料電池を構成するためにカソード層との間で固体電解質層を挟んで設けられるアノード支持体を製造するための原料であって、(a)平均粒径10〜50(μm)の範囲内の電融ジルコニア粒子と、(b)前記電融ジルコニア粒子の表面に粒子単位で固着された比表面積1〜12(m2/g)の範囲内の酸化ニッケル(II)微粉末とを、含み、前記酸化ニッケル微粉末は、衝撃固着法・噴霧造粒法・ゾルゲル法の何れかによって前記電融ジルコニア粒子の表面に固着されたものであることにある。
また、前記目的を達成するための第2発明のアノード支持体の製造方法の要旨とするところは、固体酸化物形燃料電池を構成するためにカソード層との間で固体電解質層を挟んで設けられるアノード支持体の製造方法であって、(a)前記第1発明のアノード支持体用原料を所定形状に成形する成形工程と、(b)得られた成形体に1400(℃)以下の最高保持温度で焼成処理を施す焼成工程とを、含むことにある。
前記第1発明によれば、アノード支持体用原料は、平均粒径が10〜50(μm)と大きい高強度の電融ジルコニア粒子の表面に、比表面積が1〜12(m2/g)と大きい高活性の酸化ニッケル(II)が粒子単位で固着されていることから、その酸化ニッケル(II)が高い焼結性を有するので、MgOやSiO2等の焼結助剤を原料に添加しなくとも、1400(℃)以下の低温で焼成して高強度を得ることができる。そのため、第1発明のアノード支持体用原料は、未焼成の多孔質アノード支持体の成形体上に固体電解質薄膜を形成し、これらを同時に焼成する用途に好適に用いられ、高純度でありながら低温焼成でも高気孔率且つ高強度のアノード支持体が得られる。なお、本願において、酸化ニッケルは全て2価の酸化ニッケル(II)である。
また、第1発明において、前記酸化ニッケル微粉末は、衝撃固着法・噴霧造粒法・ゾルゲル法の何れかによって前記電融ジルコニア粒子の表面に固着されたものである。これらの固着方法によれば、微粉末であっても凝集が抑制されるので、酸化ニッケル微粉末の大きな比表面積を殆ど損なうことなくこれが電融ジルコニア粒子表面に固着されたアノード支持体用原料を得ることができる。
また、前記第2発明によれば、成形工程において、前記第1発明のアノード支持体用原料から所定形状の成形体が成形され、焼成工程において、1400(℃)以下の温度で成形体に焼成処理が施されることにより、アノード支持体が得られる。上記原料は電融ジルコニア粒子の表面に酸化ニッケル微粉が固着されていることから、高活性のその酸化ニッケル微粉によって高い焼結性を有するため、焼結助剤を添加しなくとも低温で焼成することが可能で高気孔率を有し、しかも、高い機械的強度を得ることができる。また、アノード支持体が低温焼成で製造されることから、その未焼成成形体の一面に電解質材料を積層して同時に焼成することにより、低コスト化、高性能化、薄膜化への対応が容易な利点もある。
なお、前記平均粒径は、レーザー式粒径測定装置による測定値であり、前記比表面積はガス吸着式測定装置によって表面積を測定して算出したものである。電融ジルコニア粒子の平均粒径が10(μm)未満では、粒径が小さすぎることからアノード支持体に好ましい25(%)以上の気孔率を得ることが困難になる。また、平均粒径が50(μm)を越えると、粒径が大きすぎることから、アノード支持体に好ましい20(MPa)以上の曲げ強度を得ることが困難になる。
また、酸化ニッケル微粉末は電融ジルコニア粒子に混合されているだけでは足りず、その表面に粒子単位で固着されていることが必要である。比表面積が1〜12(m2/g)と微細な酸化ニッケル微粉末は凝集し易く分散性に劣ることから、単に混合するだけでは凝集粒が電融ジルコニア粒子相互間に偏在し、焼結性が十分に高められない。なお、「粒子単位で」は、理想的には酸化ニッケル微粉末が一粒ずつ独立した状態で電融ジルコニア粒子表面に固着されていることを意味するが、表面積を著しく減少させるものでなければ酸化ニッケル微粉末が凝集し或いは相互に固着していることも許容される。なお、前記酸化ニッケル微粉末の比表面積は、電融ジルコニア粒子に固着される前の値である。酸化ニッケル微粉末は電融ジルコニア粒子表面に固着される際に変形させられ得るので、その比表面積も変化し得るが、固着状態における酸化ニッケル微粉末の比表面積測定は困難であることから、本願においては酸化ニッケル微粉末の比表面積は固着前の値を用いることとする。また、前記酸化ニッケル微粉末は、例えば略球形を成すものであるが、凹凸が大きい歪な形状のものも表面積が大きく高い活性を有するので好ましい。
また、第1、第2発明によれば、電融ジルコニア粒子は焼結結晶粒に比較して粒子自体が高強度であることから、酸化ニッケル微粉末の作用で焼結性が高められることにより、一層機械的強度の高いアノード支持体が得られる。また、電融ジルコニア粒子は表面の凹凸が焼結結晶粒に比較して大きいことから、その表面に酸化ニッケル微粉末が固着された原料は、粒子相互の接触部に大きな隙間が形成され延いては多数の連通細孔が形成されるので、アノード支持体原料として一層好適である。なお、平均粒径の大きなジルコニア粉末として、上記電融ジルコニア粒子に代えて、例えば前記特許文献5に記載されているような造粒粉末を用いることも考えられるが、このような造粒粉末は酸化ニッケル微粉末を固着する処理の際に解砕される。そのため、気孔率と機械的強度とを共に得るためには、電融ジルコニア粒子を用いることが必要である。
なお、上記衝撃固着法は、原料すなわち核となる母粒子と固着させる子粒子とを衝撃固着装置に投入し、高速気流中で原料を分散させながら、衝撃力を主体とする力を用いて乾式で母粒子表面に子粒子を固着させるものである。衝撃固着装置は、例えば、高速回転するローターと、ステーターと、循環回路とで構成されたもので、投入された原料が分散されながら衝撃力、圧縮、摩擦、剪断力等の機械的作用を繰り返し受けることで母粒子表面に子粒子が固着(或いは成膜)される。このような衝撃固着法によれば、子粒子が凝集することなく、例えば3〜5分程度の短時間で母粒子に強固に固着される利点がある。
また、上記噴霧造粒法は、例えば、前記特許文献4に記載されたものと同様な処理方法によるもので、回転容器内で電融ジルコニア粒子を解砕した後、酸化ニッケル微粉末を含む分散液を噴霧して加熱することにより、その電融ジルコニア粒子の表面に酸化ニッケル微粉末が固着される。
また、上記ゾルゲル法は、例えば電融ジルコニア粒子の分散液にニッケル水溶液を混合し、電融ジルコニア粒子の表面に酸化ニッケル微粉末を析出させるものである。ゾルゲル法では溶液濃度その他の条件により析出する微粒子の粒径その他の物性を容易に制御できることから、このような製造方法によっても、電融ジルコニア粒子の表面に酸化ニッケル微粉末が固着された原料が得られる。
また、好適には、前記電融ジルコニア粒子の平均粒径Dおよび前記酸化ニッケル微粉末の比表面積SAは、D/SAが4以上8以下を満たすものである。このようにすれば、強度および気孔率が何れも一層高くなる原料が得られる。
また、好適には、前記電融ジルコニア粒子および前記酸化ニッケル微粉末は、7:3〜5:5の範囲内の質量比で含まれるものである。酸化ニッケル微粉末は7:3以上の割合で含まれていればアノード支持体への導電性付与および原料の焼結促進に十分であり、5:5以下の割合に留められていれば、電融ジルコニア粒子の量が十分に多いので電解質材料から成るアノード支持体として十分な特性が得られる。なお、これら電融ジルコニア粒子および酸化ニッケル微粉末は、体積比で4:6〜6:4の範囲内、例えば5:5程度の割合とされることが好ましい。
また、好適には、前記電融ジルコニア粒子は、3〜8(mol%)のイットリア(Y2O3)を固溶させたイットリア安定化ジルコニア(YSZ)、3〜11(mol%)のスカンジア(Sc2O3)を固溶させたスカンジア安定化ジルコニア等の適宜の化合物を固溶させた安定化ジルコニアである。
また、好適には、前記アノード支持体は、気孔率が25(%)以上である。アノード支持体には燃料ガスを効率よく透過させるために十分に高い気孔率を有することが望まれる。25(%)以上の気孔率を有していれば、燃料ガスの透過性能としては十分と言える。
また、好適には、前記アノード支持体は、三点曲げ強度が15(MPa)以上である。アノード支持体は製造工程や使用時(例えば装置組付時)に容易に破損しないように可及的に高強度であることが望まれるので、15(MPa)以上の三点曲げ強度を有することが望ましい。
なお、第1発明のアノード支持体用原料およびこれを用いて製造したアノード支持体は、アノード支持形の固体酸化物形燃料電池の構成材料として好適に用いられる。
本発明の一実施例のアノード支持体用原料の1粒子を模式的に示す図である。 図1の原料を用いて製造されたアノード支持体を備える燃料電池の一例を模式的に示す断面図である。 図2に示されるアノード支持体の製造工程の一例である。 図3の固着工程に用いられる衝撃固着装置の断面構造を示す図である。 図3の固着工程に図4の衝撃固着装置に代えて用い得る噴霧造粒装置の構成を説明する図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のアノード支持体用原料10の1粒を示す図である。図1において、この原料10は、電融ジルコニア粉末12の表面に酸化ニッケル粉末14が固着されることにより構成されている。上記電融ジルコニア粉末12は、例えばイットリアを8(mol%)含むYSZからから成るもので、平均粒径は例えば15(μm)程度である。また、上記酸化ニッケル粉末14は、例えばNiOから成るもので、0.3(μm)程度の平均粒径、6(m2/g)程度の比表面積を有している。酸化ニッケル粉末14の固着量は、電融ジルコニア粉末12と酸化ニッケル粉末14との質量比で5:5〜7:3の範囲内、例えば6:4程度で、体積比では4:6〜6:4の範囲内、例えば5:5程度である。また、これら電融ジルコニア粉末12および酸化ニッケル粉末14は、何れも凹凸を表面に備え且つ歪な形状を有するものであるが、図1においては簡略的に表面が滑らかな略球形を成すように描いている。
図2は、上記のアノード支持体用原料10を用いて製造されたアノード支持体16を備えたアノード支持形の固体酸化物形燃料電池18の断面構造を模式的に示す図である。図2において、燃料電池18の単セル20は、アノード支持体16とカソード層22とが電解質層24を介して積層された平板形を成すもので、複数の単セル20がインターコネクタ26を介して積層されることにより、スタック構造の燃料電池18が形成されている。図2においては2個の単セル20が積層された状態を示しているが、積層数は単セル20の出力電圧と要求電圧とによって適宜定められる。
上記アノード支持体16は、前記原料10から形成されたNiO-YSZから成るもので、例えば0.5〜1.0(mm)程度の厚さ寸法を備えている。このアノード支持体16は、厚み方向に連通し且つ両面に開口する多数の開放気孔を備えた多孔質体で、気孔率は例えば20〜40(%)程度、三点曲げ強度は18〜40(MPa)程度である。このようにNiO-YSZから成り高い気孔率および高い機械的強度を有するアノード支持体16は、燃料極として機能するとと共に、単セル20の機械的強度を確保するための支持体として機能する。
また、前記カソード層22は、例えばLaSrMnO3、LaSrCoFeO3等のランタン系ペロブスカイト化合物から成るもので、例えば10〜30(μm)程度の厚さ寸法を備えている。このカソード層22は、厚み方向に連通し且つ両面に開口する多数の開放気孔を備えた多孔質体で、気孔率は例えば20〜40(%)程度である。
また、前記電解質層24は、例えばYSZ等の安定化ジルコニアやセリア等の電解質材料から成るもので、例えば10(μm)程度の厚さ寸法を有し且つ燃料ガスや空気を透過させない程度に緻密質に構成されている。
また、前記インターコネクタ26は、アノード支持体16側に多数の燃料ガス流路28を備えると共に、カソード層22側に多数の空気流路30を備えたものである。これら燃料ガス流路28および空気流路30は、互いに直交する向きに沿って形成され且つインターコネクタ26の両側面に開放されており、側面から供給された燃料ガスや空気がこれら流路28,30を経由してアノード支持体16やカソード層22に供給されるようになっている。
図3は、上記のように構成された燃料電池18に備えられるアノード支持体16を前記の原料10を用いて製造するための製造方法の一例を説明するための工程図である。固着工程P1においては、電融ジルコニア粉末12と酸化ニッケル粉末14とを用意し、例えば衝撃固着法を用いて、母材となる電融ジルコニア粉末12の表面に酸化ニッケル粉末14を固着する。
図4に、上記衝撃固着法に用いられる衝撃固着装置32(例えば、奈良機械製作所製 ハイブリダイゼーションシステム)の構造の一例を示す。図4において、衝撃固着装置32は、高速回転するロータ34が円筒形のステータ36内に同軸的に設けられると共に、ロータ34の回転によって外側に向かわせられた被処理物38をステータ36内周の中心部に戻す循環回路40が設けられたものである。ロータ34の外周縁部には周方向に等間隔で例えば8枚のブレード42が取り付けられており、ロータ34が回転させられることでステータ36内周に空気流が形成される。また、投入口44および弁46を備えた材料投入路48がステータ36内周に向かって設けられており、その弁46を開くと投入口44から被処理物38がステータ36内に送り込まれる。また、ステータ36には、ジャケット50が備えられており、その空間に所望温度に調節された流体(例えば温水)を通すことによって冷却や加熱が可能になっている。また、52は排出口であり、排出弁54を例えば破線で示される位置まで引き上げて開くことにより、被処理物38が排出口52から排出される。
なお、本実施例においては、上記被処理物38は、母材となる電融ジルコニア粉末(母粒子)およびその表面に固着される酸化ニッケル粉末(子粒子)であり、このような材料が取り扱われることから、ステータ36の内面等、材料に接する部分は、セラミックコーティング或いはWC等の超硬合金で構成されており、高い耐摩耗性を有している。
前記固着工程P1では、上記のように構成された衝撃固着装置32に、ロータ34を回転させつつ、被処理物38すなわち母粒子である電融ジルコニア粉末12および子粒子である酸化ニッケル粉末14を、PMMA(ポリメチルメタクリレート)と共に投入口44から機内に投入する。投入された被処理物38は、材料投入路48を経由してステータ36の中央部に送られ、回転するロータ34のブレード42から周方向の力を受けるので、分散されながら衝撃力を受けると共に圧縮・摩擦・剪断力等の機械的作用を繰り返し受ける。これにより、電融ジルコニア粉末12に酸化ニッケル粉末14が固着される。ステータ36内に投入された被処理物38は、ステータ36の内周面に開口する循環回路40に入り、これを通ってステータ36中央部に戻される。そのため、被処理物38は装置内部で循環しながら上記機械的作用を繰り返し受けるので、電融ジルコニア粉末12に酸化ニッケル粉末14が固着した原料10が短時間で効率よく得られる。なお、上記PMMAは子粒子が母粒子に固着し易いように添加したもので、例えば添加量は0.75(wt%)であるが、必ずしも添加しなくともよい。
上記の処理は、例えばロータ34を回転速度5000(min-1)、周速60(m/s)で回転させつつ、5分間で行われる。この処理時間は、酸化ニッケル粉末14の全量が電融ジルコニア粉末12に固着するように定めたものである。予定時間を経過した後、排出弁54を開くと、原料10が排出口52から排出されるので、これを回収する。全量を回収した後、ロータ34の回転を停止する。
図3に戻って、次いで、造粒工程P2では、回収した原料10にバインダーを添加して撹拌し、スプレードライ等の適宜の方法で造粒する。バインダーとしては例えばPVA(ポリビニルアルコール)水溶液等を用いることができる。添加量は製造しようとする成形体の寸法・形状等に応じて適宜定められるが、例えば、5〜10(wt%)である。なお、本実施例においては、前述したように酸化ニッケル粉末14を固着して原料10を製造する際にPMMAを添加していることから、そのままで加圧成形することも可能であるため、PVA水溶液は添加しなくともよい。すなわち、上記造粒工程P2は省略することもできる。
次いで、成形工程P3では、例えば1軸加圧成形装置やロール加圧成形装置等の加圧成形装置により、薄板状の成形体を得る。成形圧力は所望するアノード支持体16の気孔率や機械的強度等に応じて適宜定められるが、例えば50(MPa)程度である。次いで、焼成工程P4では、例えば酸化雰囲気下において、最高保持温度1400(℃)、保持時間2時間程度の条件でこれに焼成処理を施す。これにより、多孔質の薄板である前記アノード支持体16が得られる。
なお、上記の製造方法において、前記固着工程P1は、衝撃固着装置32に代えて他の製造装置を用いて行うこともできる。図5に他の製造装置の一例である噴霧造粒装置60を示す。
上記の噴霧造粒装置60は、チャンバー62が略水平方向に沿って伸びるその軸心回りの回転可能な状態で揺動台64によって支持されたもので、その揺動台64内には、チャンバー62をその斜め下方から支持する例えば4つの車輪66が備えられている。車輪66は、図5におけるチャンバー62の手前側に2個、奥側に2個それぞれ設けられており、図5では手前側の2個を示した。4つの車輪66は、略水平方向に沿って伸び且つ互いに平行な回転軸回りの自転可能に構成されており、これら4つの車輪66が同期して自転させられることによってこれに支持されたチャンバー62がその軸心回りに回転させられる。
また、上記の揺動台64は、揺動軸68回りの揺動可能な状態で固定台70に支持されている。そのため、チャンバー62は、揺動台64の揺動に伴って軸心方向の両端が交互に上下するように揺動させられる。
また、図5におけるチャンバー62内の右端部には、解砕羽根72が備えられている。解砕羽根72はチャンバー62の右方に配置された解砕モータ74の回転軸に取り付けられており、チャンバー62の回転速度とは独立して定められた回転速度で回転させられる。なお、解砕モータ74はチャンバー62と共に揺動させられるがその支持構造は省略した。
また、チャンバー62内の中央部上方には、スプレーノズル76および排気口78が設けられており、それらの配管がチャンバー62の右端部から外部に突き出している。スプレーノズル76は、外からチャンバー62内に液体を送り込んで噴霧するためのものであり、図5に波線で示すように、噴霧角度は例えば90度程度の広角度である。また、排気口78はチャンバー62内で発生した蒸気を外部に排出するためのもので、開口部には、内部の粉体が吸い込まれて排出されることを防止するための図示しないフィルタが取り付けられている。
また、チャンバー62の外周には、複数本の赤外線ヒータ80が設けられており、チャンバー62内を所望の温度に加熱することができる。
以上のように構成された噴霧造粒装置60を用いて前記原料10を製造するに際しては、例えば図5の左端に備えられるチャンバー62の蓋82を開けて電融ジルコニア粉末12をその内部に投入する。なお、投入量は、例えば前記解砕羽根72の径方向の1/3程度が隠れる程度とする。次いで、例えば、100(℃)程度の温度にチャンバー62内を加熱しつつ、車輪66を回転させてそのチャンバー62を軸心回りに回転させると共に、前記揺動台64を揺動させる。また、同時に、解砕モータ74を駆動して解砕羽根72を回転させる。これにより、チャンバー62内に投入された電融ジルコニア粉末が加温状態で解砕羽根72で解砕される。
次いで、チャンバー62および解砕羽根72の回転と加熱とを継続しつつ、前記スプレーノズル76から酸化ニッケル粉末14の分散液を噴霧する。噴霧後もチャンバー62および解砕羽根72の回転と加熱とを継続する。これにより、酸化ニッケル粉末分散液の液分が蒸発させられて排気口78から排出され、酸化ニッケル粉末が電融ジルコニア粉末に混合される。チャンバー62および解砕羽根72の回転と加熱とを継続したまま、PVA水溶液を前記スプレーノズル76から混合粉体に噴霧する。PVA水溶液は、例えばPVAを5〜10(wt%)程度の濃度で純水に溶かしたものを用いる。このとき、できるだけ広範囲にPVA水溶液が供給されるように、スプレーノズル76から例えば30〜90度程度の広角度で噴霧を行う。PVA水溶液の噴霧後も更にチャンバー62および解砕羽根72の回転と加熱とを継続することにより、混合粉体内に入り込んだPVA水溶液から水が次第に蒸発してその粘度が増大すると、そのPVAによって電融ジルコニア粉末12の表面に酸化ニッケル粉末14が固着させられ、前記図1に示すものと同様な原料10が得られる。
下記の表1は、前記図3に示す製造工程において、条件を種々変更してアノード支持体16を製造して評価した結果を、本発明の範囲外の比較例1〜9と併せてまとめたものである。表1において、「電融ジルコニア」欄にはレーザー式粒径測定装置で測定した電融ジルコニア粉末12の平均粒径を、「NiO比表面積」欄にはガス吸着式測定装置を用いて測定した酸化ニッケル粉末14の比表面積を、「D/SA」欄には実施例1〜5のみについて電融ジルコニアの粒径DとNiOの比表面積SAとの比を、「NiO添加量」欄に示す数値は原料全体に対する酸化ニッケル粉末14の量で、それに続く括弧内の欧文字は固着方法を、「気孔率」および「三点曲げ強度」欄には加圧成形および焼成処理を施して得たアノード支持体16の気孔率および三点曲げ強度をそれぞれ示す。なお、酸化ニッケル粉末14の固着方法は衝撃固着装置32によるものを「S」、噴霧造粒装置60によるものを「H」とした。「K」は乾式混合によるものである。また、気孔率は水銀圧入式ポロシメーターにより測定し、三点曲げ強度はJIS R1601に準拠して測定した。
Figure 0005511695
上記の表1において、比較例1,2は、酸化ニッケル粉末14を固着しない電融ジルコニア粉末12を用いてアノード支持体16を作製したものである。また、比較例3〜5は、電融ジルコニア粉末12を造粒するに際して、液分の投入前に酸化ニッケル粉末14を乾式で混合したものである。また、比較例6〜9は、平均粒径が5(μm)或いは100(μm)の電融ジルコニア粉末12を用いる他は実施例と同様にして原料を作製したものである。
上記の評価結果によれば、平均粒径が10〜50(μm)の範囲内の電融ジルコニア粉末12を用いると共に、これに比表面積が7〜12(m2/g)の酸化ニッケル粉末14を30〜50(wt%)の割合で固着した原料10を用いると、気孔率が25〜35(%)の範囲内、三点曲げ強度が20〜38(MPa)の範囲内と、何れも十分に高いアノード支持体16を得ることができる。また、衝撃固着装置32で製造した原料10を用いた場合、噴霧造粒装置60で製造した原料10を用いた場合の何れにおいても、気孔率が25(%)以上、三点曲げ強度が20(MPa)以上の優れた特性を有するアノード支持体16が得られた。
これに対して、比較例1,2は、実施例1〜4と同一の電融ジルコニア粉末12を用いて、これに酸化ニッケル粉末14を固着しないでアノード支持体を製造したものである。これら比較例1,2では、38〜40(%)と極めて大きな気孔率が得られた反面、三点曲げ強度は5(MPa)未満に留まった。酸化ニッケル粉末14を添加しない仕様では、前述した1400(℃)の最高保持温度では焼結しないため、強度が得られないものと考えられる。
また、比較例3〜5は、酸化ニッケル粉末14を乾式混合したものである。これらでは気孔率を大きくしようとすると強度が低下し、反対に強度を確保しようとすると気孔率が小さくなる。酸化ニッケル粉末14を電融ジルコニア粉末12に予め固着する方法によらなければ、気孔率と曲げ強度とを同時に満足させることは困難である。なお、比較例3の酸化ニッケル粉末14の平均粒径は0.5(μm)であり、前記実施例1等に用いたものよりも大きい。比較例3において曲げ強度が低いのはこれも影響している可能性がある。
また、比較例6〜9は、電融ジルコニア粉末12として平均粒径が5(μm)或いは100(μm)のものを用いたものである。それぞれについて、酸化ニッケル粉末14の比表面積が1(m2/g)と小さなものと12(m2/g)と大きなものを固着して評価した。電融ジルコニア粉末12の平均粒径が5(μm)で酸化ニッケル粉末14の比表面積が1(m2/g)の場合には、60(MPa)程度と極めて高い曲げ強度が得られるものの、気孔率が15(%)と著しく不足する結果となった。また、電融ジルコニア粉末12の平均粒径が5(μm)で酸化ニッケル粉末14の比表面積が12(m2/g)の場合には、85(MPa)程度と一層高い曲げ強度が得られる反面、気孔率が12(%)と著しく不足する結果が得られた。電融ジルコニア粉末12の平均粒径が小さくなると曲げ強度が高くなり、比表面積の大きな酸化ニッケル粉末14を用いることで、一層高い曲げ強度が得られるが、気孔率が著しく小さくなるため、25(%)以上の高い気孔率が望まれるアノード支持体の原料としては不適当である。また、電融ジルコニア粉末12の平均粒径が100(μm)の場合には、酸化ニッケル粉末14の比表面積が1(m2/g)、12(m2/g)の何れの場合にも、気孔率は極めて高くなるものの曲げ強度が得られない結果となった。電融ジルコニア粉末12の平均粒径が大きいほど気孔率を確保することが容易になるが、100(μm)まで大きくなると、著しく焼結性が低下するため、比表面積が大きな酸化ニッケル粉末14を用いても曲げ強度が得られなくなる。
上記の結果によれば、25(%)以上の気孔率を得るためには、平均粒径が10(μm)以上の電融ジルコニア粉末12を用いることが必要であり、更に、20(MPa)以上の曲げ強度を得るためには、平均粒径が50(μm)以下の電融ジルコニア粉末12を用いることが必要である。また、電融ジルコニア粉末12と酸化ニッケル粉末14とを共に用いても、酸化ニッケル粉末14を電融ジルコニア粉末12の表面に固着して原料10を構成するのでなければ、気孔率および曲げ強度を共に満足させることができない。
また、上記の表1によれば、実施例3,4において、気孔率が30(%)以上且つ三点曲げ強度が25(MPa)以上の極めて良好な結果が得られた。これらはD/SAがそれぞれ4.17、7.14である。すなわち、電融ジルコニア粉末12の粒径Dが10〜50(μm)、酸化ニッケル(II)粉末14比表面積SAが1〜12(m2/g)、且つ4≦D/SA≦8の範囲内であることが特に好ましい。
要するに、本実施例によれば、アノード支持体用原料10は、平均粒径が10〜50(μm)と大きく高強度の電融ジルコニア粉末12の表面に、比表面積が1〜12(m2/g)と大きく高活性の酸化ニッケル粉末14が固着されていることから、その酸化ニッケル粉末14が高い焼結性を有するので、他に焼結助剤を添加しなくとも、1400(℃)以下の低温で焼成して高強度を得ることができる。そのため、このアノード支持体用原料10は、アノード支持体16を構成するための未焼成の成形体上に電解質層24を形成して、これらを同時に焼成する用途に好適に用いられ、高純度でありながら低温焼成でも高気孔率且つ高強度が得られる。
また、本実施例によれば、成形工程P3において、前記アノード支持体用原料10から成形体が成形され、焼成工程P4において、1400(℃)で焼成処理が施されることにより、アノード支持体16が得られる。上記原料10は電融ジルコニア粉末12の表面に酸化ニッケル粉末14が固着されていることから、高活性のその酸化ニッケル粉末14によって高い焼結性を有するため、焼結助剤を添加しなくとも低温で焼成することが可能で高気孔率を有し、しかも、高い機械的強度を有する。また、アノード支持体16が低温焼成で製造されることから、その未焼成成形体の一面に電解質材料を積層して同時に焼成することにより、低コスト化、高性能化、薄膜化への対応が容易な利点もある。
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
10:アノード支持体用原料、12:電融ジルコニア粉末、14:酸化ニッケル粉末、16:アノード支持体、18:固体酸化物形燃料電池、20:単セル、22:カソード層、24:電解質層、26:インターコネクタ、28:燃料ガス流路、30:空気流路、32:衝撃固着装置、34:ロータ、36:ステータ、38:被処理物、40:循環回路、42:ブレード、44:投入口、46:弁、48:材料投入路、50:ジャケット、52:排出口、54:排出弁、60:噴霧造粒装置、62:チャンバー、64:揺動台、66:車輪、68:揺動軸、70:固定台、72:解砕羽根、74:解砕モータ、76:スプレーノズル、78:排気口、80:赤外線ヒータ、82:蓋

Claims (4)

  1. 固体酸化物形燃料電池を構成するためにカソード層との間で固体電解質層を挟んで設けられるアノード支持体を製造するための原料であって、
    平均粒径10〜50(μm)の範囲内の電融ジルコニア粒子と、
    前記電融ジルコニア粒子の表面に粒子単位で固着された比表面積1〜12(m2/g)の範囲内の酸化ニッケル(II)微粉末とを、含み、
    前記酸化ニッケル(II)微粉末は、衝撃固着法・噴霧造粒法・ゾルゲル法の何れかによって前記電融ジルコニア粒子の表面に固着されたものであることを特徴とするアノード支持体用原料。
  2. 前記電融ジルコニア粒子の平均粒径Dおよび前記酸化ニッケル(II)微粉末の比表面積SAは、4≦D/SA≦8を満たすものである請求項1のアノード支持体用原料。
  3. 前記電融ジルコニア粒子および前記酸化ニッケル(II)微粉末は、7:3〜5:5の範囲内の質量比で含まれるものである請求項1のアノード支持体用原料。
  4. 固体酸化物形燃料電池を構成するためにカソード層との間で固体電解質層を挟んで設けられるアノード支持体の製造方法であって、
    前記請求項1乃至請求項の何れか1項に記載のアノード支持体用原料を所定形状に成形する成形工程と、
    得られた成形体に1400(℃)以下の最高保持温度で焼成処理を施す焼成工程と
    を、含むことを特徴とするアノード支持体の製造方法。
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