JP5509591B2 - 被加熱物の接触状態を判別する真空加熱装置及び方法 - Google Patents

被加熱物の接触状態を判別する真空加熱装置及び方法 Download PDF

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本発明は、真空室内に配置された被加熱物の接触状態を検出して効率良く加熱する真空加熱装置及び方法に関する。
一般に加熱炉において被加熱物を加熱するには、直接ヒータ上に載せたり、雰囲気温度を制御して空気の伝熱を利用するなどして、炉内雰囲気の気体による熱対流を利用した均熱加熱を行っている。伝熱の形態として輻射伝熱、対流伝熱、伝導伝熱の3つの形態が知られている。
しかしながら、真空状態における加熱では、対流する気体の伝熱が活用できないため、特許文献1に示すような、ランプヒータ等を配置した輻射加熱などで被加熱物を加熱していた。
しかし、ランプヒータ等を配置した輻射加熱により、複数個の被加熱物を短時間に加熱する場合、熱を与えるランプヒータの光は個々の被加熱物へ熱を与えるものの被加熱物の熱容量バラツキにより到達する温度を一定にすることが困難であった。
特公平6−93440号公報
図1は、ヒータ20に被加熱物1を設置した場合の被加熱物の一例を示す説明図である。このようにヒータに被加熱物を設置した方法で加熱した場合、真空状態の場合においては、大気圧下の炉内で得られるような、被加熱物とヒータの隙間内に生じる気体による対流伝熱効果が得られないため、ヒータと被加熱物との接触面のうねりなどに因って起こる接触伝熱面積のばらつきや、異物混入や、伝熱面積低下の影響で、温度ムラが発生し、安定した熱供給が困難となる。それ故、短時間に加熱・冷却することができないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑み、被加熱物の温度上昇度(昇温カーブ特性)が接触状態に起因することに着目し、加熱初期の被加熱物の温度上昇度のばらつき具合を接触状態のばらつきと判断して、真空室内に配置された被加熱物の接触状態を検出し、効率良く加熱する真空加熱装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、被加熱物(1)を加熱するために真空室内に配置された真空加熱装置であって、前記被加熱物(1)にヒータ加熱面が接触するヒータ(32)と、前記ヒータ(32)を収容するヒータ受け(33)と、前記被加熱物(1)に対して前記ヒータ受け(33)を弾性体(50)で押圧して、前記ヒータ加熱面を密着させるフローティング機構と、前記被加熱物(1)に直接接触する温度検知部(13)と、前記温度検知部(13)と前記フローティング機構とが設けられた支持台(34、35、36)と、前記支持台を上下動させる駆動制御機構と、前記ヒータ受け(33)から前記被加熱物(1)が受ける押圧力を受圧する受圧部(31)と、前記温度検知部(13)が前記被加熱物(1)に接触した後に前記温度検知部(13)から得られた、所定時間内(Δt)の被加熱物の温度変化(ΔT)の比率である被加熱物の温度上昇度(ΔT/Δt)に基づいて、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別する判別回路部(64)を具備する真空加熱装置である。
これにより、被加熱物の温度上昇度(昇温カーブ特性)が接触状態に起因することに着目し、加熱初期の被加熱物の温度上昇度のばらつき具合を接触状態のばらつきと判断して、温度制御パラメータを最適化することができ、従来の工程では困難であった高速処理と高精度な昇温プロファイルを実現することができる。
また、加熱開始時に短時間で異常接触状態の検出が可能となるため被加熱物に損傷を与えることなく処理の停止ができ、被加熱物の異常や設備状態不良等により無駄な処理が行われることを防止するといった従来の工程では成し得なかった信頼性および生産性の高い工程を実現することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記被加熱物(1)にヒータ加熱面が接触する前記ヒータ(32)は、複数存在して、複数のヒータ(32)をそれぞれ収容する複数のヒータ受け(33)と、前記被加熱物(1)に対して、前記複数のヒータ受け(33)をそれぞれ独立して弾性体(50)で押圧して、前記ヒータ加熱面を密着させるフローティング機構とを具備することを特徴とする。
これにより、真空室内に配置された被加熱物を効率良く加熱することができ、ヒータと被加熱物の接触面の安定化に着目し、ヒータの熱マスを低減し、ヒータを2個以上に分割し、そのヒータ毎にフローティングする機構を設けたことで、少ないエネルギーで、かつ短時間で加熱することができるものである。また、被加熱部の測定したい場所に温度検知部を設置することができる。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記温度検知部(13)から得られた前記温度上昇度に基づいて、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別する判別回路部(64)が、接触不良と判断したときは、前記ヒータ加熱面を前記被加熱物から離すように、前記支持台を下動させ、再度、前記ヒータ加熱面を前記被加熱物に接触させてから、前記温度検知部(13)から得られた前記温度上昇度に基づいて、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別することを特徴とする。
これにより、被加熱物とヒータの接触状態の優劣を加熱開始時の温度上昇度により判別し、接触状態の変更など加熱動作を最適化することで、従来の工程では困難であった高速処理と高精度な昇温プロファイルを実現することができる。
請求項4の発明は、真空室で被加熱物(1)を加熱する真空加熱方法であって、前記被加熱物(1)に、ヒータ加熱面と温度検知部(13)を接触させるステップと、前記温度検知部(13)が前記被加熱物(1)に接触した後に前記温度検知部(13)から得られた情報に基づいて、所定時間内(Δt)の被加熱物の温度変化(ΔT)の比率である被加熱物の温度上昇度(ΔT/Δt)を算出するステップと、前記温度上昇度を算出するステップと、該温度上昇度が、所定規定値(B)以上のときは、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態が良好であると判別し、所定規定値(B)未満のときは、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態が不良であると、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別するステップと、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態が不良であると判別した場合には、前記ヒータ加熱面を前記被加熱物から離したのち、再度、前記ヒータ加熱面を前記被加熱物に接触させてから、前記温度検知部(13)から得られた前記温度上昇度に基づいて、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別することを特徴とすることを特徴とする。
これにより、被加熱物とヒータの接触状態の優劣を加熱開始時の温度上昇度により判別し、接触状態の最適化および温度制御パラメータの最適化を行い、加熱開始時に短時間で異常接触状態の検出が可能となるため被加熱物に損傷を与えることなく処理の停止ができ、被加熱物の異常や設備状態不良等により無駄な処理が行われることを防止するといった従来の工程では成し得なかった信頼性および生産性の高い工程を実現することができる。
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
図2は、ヒータ32に被加熱物1を設置した場合の接触状態を示す説明図である。接触状態(A)は、ヒータを被加熱物との接触状態が良好な場合で、接触状態(B)は、比較的良好な場合で、接触状態(C)は、不良な場合である。図3は、接触状態と被加熱物温度の関係を示すグラフである。
真空装置内での被加熱物の加熱等は対流伝熱が期待できないため、図2に示すようにヒータ32による接触伝熱が行われる。接触式のヒータ加熱では、ヒータ32を所定の温度に保ち、被加熱物1を乗せることで加熱を行うため、その接触状態によって昇温特性にばらつきが発生する加熱工程となっていた。
図3において、接触状態(A)、(B)は、必要加熱時間以内に目標温度に達しているが、接触状態が悪い接触状態(C)では、必要加熱時間以内に目標温度に達していないので、不良品となる。このような電熱方法では、直接ヒータと被加熱物の接触状態を知りえる手段が無いため、接触状態が好ましくない場合でも、所定の温度に被加熱物が昇温する時間まで加熱時間をさらに延ばして対応せざるを得なかった。このため、本発明では、真空室内に配置された被加熱物の接触状態を検出して効率良く加熱するようにしたものである。
以下の一実施態様においては、被加熱物の温度上昇度(昇温カーブ特性)が接触状態に起因することに着目し、加熱初期の被加熱物の温度上昇度のばらつき具合を接触状態のばらつきと判断するようにした。また、別の実施態様においては、温度制御パラメータおよび加熱動作を最適化することで、従来の工程では困難であった高速処理と高精度な昇温プロファイルを実現できるようにしたものである。
図4は、本発明の一実施態様を模式的に表す説明図である。図5は、ヒータ受けの具体的一例を示す斜視図である。
図4に示すように、被加熱物1は、一例として、電子部品4の上に半田2を介在して載置された被接合部材3からなる。このような被加熱物1としては、上記に限らず基板と電子部品や、ハイブリット車用のインバータ部品などが挙げられるが、半田付けの対象となるものであれば何れのものであってもよい。ここで述べる一実施態様にあっては、3は放熱ブロック(銅)として、説明する。また、4は、必ずしも電子部品に限らずヒートシンクであってもよい。その他の被加熱物1の例示としては、図が挙げられるが、後述する。使用する半田としては、接合対象によって適宜採用すればよいが、一例として、半田シート、低融点金属を金属フィラーとして用いた導電性接着剤、半田ペーストその他が挙げられる。
本実施態様の加熱装置は、真空室内に配置されている。被加熱物1の上面には、被接合部材である放熱ブロック3が、半田2を介在して設置されている。図4に示すように、被加熱物1の下面は、2つのヒータ32のヒータ加熱面がそれぞれ接触している。ヒータ32はヒータ受け33に収容されている。ヒータ受け33は、図4では、模式的に示されているが、具体的には、図5に示されているように、コの字状の上部パネル51、下部パネル53、ボルト52から構成されている。下部パネル53には放熱小穴が多数設けられている。
2つのヒータ受け33毎に、それぞれ、フローティング機構は、弾性体であるばね50と、ガイド棒54とから構成されている。ばね50は、プレート34に設けられた有底穴38に収容されて、ヒータ受け33の下面を押圧している。ヒータ受け33について説明すると、上部パネル51と下部パネル53とでヒータ32をサンドウィッチ状に挟み込み、上部パネル51は下部パネル53にボルト52で固定されている。下部パネル53には、ガイド穴56が設けられており、ガイド棒54を、遊びがある状態で貫通している。このため、ヒータ32を被加熱物1の下面に倣うように密着させることができる。すなわち、フローティング機構があるため、ヒータを分割することにより3点支持箇所を増加させていることになる。(厳密には平面を保持するには最低3点支持となる。)
この実施態様では、図5に示すように、ヒータ受け33が線対称に2個設けられている。この実施態様に限らず、ヒータ受け33は2個以上設けてもよい。ヒータ受けの形状はこの実施態様に限定されず、図4のように箱型に収容してもよく、その他様々な設計変更が考えられる。また、ヒータ受け33は単一であってもよい。この場合は、被加熱物の温度検出部が周辺等に限られて、被加熱物の中央部で検出することができないが、被加熱部の熱伝導率の高い場合にあっては、温度検出に特段の問題は生じない。したがって、ヒータ、およびヒータ受けは必ずしも分割しなければならないものではない。
支持台は、プレート34と、支柱36、支持プレート35から構成され、支持プレート35は、図示していないエアシリンダ、または螺子機構等からなる駆動機構60により、上下動できるようになっている。支持プレート35には、熱電対13が、貫通穴37を通り抜けて、上方に向くように固定されている。支持台は、上方に向けて移動するように駆動されて、熱電対13の先端が電子部品4の下面に接触するようにして、支持台の上昇は停止させられる。支持台の上昇の停止は、支持台の位置をリミットスイッチ等で検出して、支持台の上下動の駆動機構60を停止させてもよいが、その他様々な手段が考えられる。この時、ばね50により適正圧で、ヒータ32が電子部品4の下面を押圧して密着する。なお、ガイド棒54の上部の鍔は、ばね50によるヒータ受け33の上昇限度を決めるストッパである。
熱電対13は、被加熱物である電子部品4と適正に接触することで温度を測定することが可能となる。熱電対13が、適正に被加熱物と接触してヒータ32により加熱を行う場合は、被加熱物の温度が正確に測定でき、ヒータ32の加熱温度曲線と著しく一致した被加熱物の温度曲線を得ることができる。温度検出手段としては、熱電対に限らず、その他測温抵抗体等であってもよい。熱電対13等の温度検出手段から検出した温度に基づいてヒータ32の温度が制御されている。
上述の装置において、異物混入や、ヒータの接触面積劣化により被加熱物と加熱源との当たり方にバラツキが発生することがある。このため、被加熱物と加熱源との接触状態が適正は否か判別して、不適正の場合にはそれを補償するように制御が必要となる。
ヒータ受け33の下方には、冷却部40を設置してもよい。この場合は、液体窒素からの冷却気体が導管を通じて流れるようになっており、必要なときに、多数の冷却ノズルから斜め上方に向けて冷却気体が放出されるようになっている。冷却気体の吹き付けによって、半田を急速に固めることができるとともに、ヒータの温度制御においても、冷却ノズルを使用することで被加熱部の温度を正確に制御することも可能である。冷却部40は、冷却上所定の効果の出る部位ならどこに取り付けてもよいが、支持台に設置することも可能である。
支持台は、上方に向けて移動するように駆動されて、熱電対13の先端が電子部品4の下面に接触すると、支持台の上昇は停止させられる。この時、ばね50により適正圧で、ヒータ32が電子部品4の下面を押圧して密着する。支持台の上昇による押圧力を受圧するために、受圧部31が設けられている。支持台が上方に移動する場合は、受圧部31は、不動であってもよいが、受圧部31はバネで支持されていてもよい。また、受圧部31は、ヒータ受け33の下部に設けたフローティング機構と同様な機構を、上部の受圧部として設けてもよい。
次に、被加熱物と加熱源との接触状態に応じて、支持台の上下動の駆動機構60を制御し、ヒータを制御する制御動作について説明する。
駆動機構制御回路部61は、支持台の上下動の駆動機構60を制御して、ヒータとヒータ受け、および、熱電対13を、被加熱物に接触したり離したりするように制御することができるようになっている。
ヒータ制御回路部62は、温度制御システム(PLC、Programmable Logic Controller)を含むとともに、熱電対13により被加熱物の昇温特性を記録したデータベース63と、加熱初期の被加熱物の温度上昇度のばらつき具合に基づいて、接触状態のばらつきを判別する判別回路部64から構成されている。駆動機構制御回路部61と判別回路部64とは、相互に制御情報をやり取りして、判別回路部64による判別結果に基づき、駆動機構制御回路部61を制御する。
昇温特性が所定値に達しない場合の中には、熱電対13を、被加熱物に接触したり離したりするように制御することで、接触不良を解消することができる場合がある。このため、規定回数、支持台を上下動させて、それでも昇温特性が所定値に達しない場合に加工不良と判定する。
図6は、接触状態と被加熱部温度上昇の関係、及び、温度上昇度算出方法を示すグラフである。図7は、本願発明の一実施態様の制御フローを示すフローチャートである。
図7を参照して、判別回路部64の制御フローについて説明する。
複数個に分割されたヒータ32の上に被加熱物1がセットされると、支持台は駆動機構60が駆動されて上昇を開始する。上部の受圧部31がストッパとして作用して、被加熱物1が押えられる。さらに、支持台が上昇すると、被加熱部下面にヒータ32が接触し、熱電対13が被加熱部1の中心部に接触するような上昇位置に至ると、リミットスイッチが作動して、支持台の上昇が停止する。(ステップS100)
熱電対13が被加熱物1に接触し、ヒータの出力が100%状態であることをヒータ制御回路部62が確認すると、ステップS101で加熱を開始する。この場合、初期制御パラメータで加熱制御する(ステップS102)。その後、ステップS103で、昇温特性を計測し始める。具体的には、図6に示す所定時間内Δtの被加熱物の温度変化ΔTを計測する。
一定時間内の被加熱物の上昇温度は、接触状態によって図6に示すような昇温特性を示す。このため、温度上昇度ΔT/Δtの相違により、被加熱物と加熱ヒータの接触状態の優劣度A〜Cを検出し、その優劣度により被加熱物と加熱ヒータの接触面積を予測し、接触状態の最適化及び温度制御パラメータの最適化を行う制御を行う。
温度制御においては、PID制御等を行っており、PIDの定数を変えることで、温度の上がり方、収束の仕方を変化させている。すなわち、昇温を早くすれば、オーバーシュートが発生し、オーバーシュートを避けると温度上昇時間が長くなってしまう。理想的には、オーバーシュートなく温度上昇時間が短くて目標値に近づくようなPID制御が望ましい。このような観点から、被加熱物と加熱ヒータの接触状態に応じて、被加熱物を加熱ヒータで加熱する際の温度制御パラメータが選択される。
温度上昇度規格の一例として、温度上昇度ΔT/Δtが、規定値Aを2.0℃/秒として、規定値A以上のとき、接触状態A、制御パラメータP(A)とする。規定値Bを1.5℃/秒として、規定値B以上のとき、接触状態B、制御パラメータP(B)とする。規定値B以上でない場合、規定Cとする。これら規定値の数値はあくまで一例であり、被加熱物と加熱ヒータの特性に応じて、経験的に定めればよい。このためには、被加熱物とその温度上昇度について、良否データをデータベース化して、統計的に処理してこれら規定値の数値を定めればよい。
この温度上昇度ΔT/ΔtがステップS103で求められたら、ステップS104で、規定値B以上かを判断し、規定値B以上でない場合は規定Cとして、接触状態がCと判定し、ステップS111で接触ヒータを被加熱物より離し、再接触を行う。ステップS112で、規定回数内か判別し、NoであればステップS100に戻って繰り返す。規定回数になりYesならば、ステップS113で、加工不良と判定して加工不良処理を行う。
一方、ステップS104で、規定値B以上の場合、さらにステップS105に進み、規定値A以上か判別する。Yesならばステップ106に進み、制御パラメータP(A)を選択し、続けて加熱制御を実施する。その後、ステップS106で、良好に加熱されたとして、加熱終了となる。
一方、ステップ105で、規定値A以上でないとして、Noならば、ステップS121に進み、制御パラメータをP(B)に変更する。その後、ステップS122に進み、ステップS106で加熱終了となる。加熱終了後は、ステップS107で接触ヒータを被加熱物より離して、制御フローを終了する。
このように、制御回路には、被加熱物の温度上昇度の特性について過去の良否データをデータベース化した判定システムを採用し、被加熱物の温度上昇度に合わせて、加熱源の熱量の増減や、接触状態の変更など、制御方法を適正に切り替える回路を構成することで従来の加熱方法では得られない高速加熱や再現性の高い昇温プロファイルを実現した。
ヒータに被加熱物を設置した場合の被加熱物の一例を示す説明図である。 ヒータに被加熱物を設置した場合の接触状態を示す説明図である。 接触状態と被加熱物温度の関係を示すグラフである。 本発明の一実施態様を模式的に表す説明図である。 ヒータ受けの具体的一例を示す斜視図である。 接触状態と被加熱部温度上昇の関係、及び、温度上昇度算出方法を示すグラフである。 本願発明の一実施態様の制御フローを示すフローチャートである。
1 被加熱物
2 半田
3 被接合部材
4 電子部品
13 温度検知部(熱電対)
31 受圧部(ストッパ)
20、32 ヒータ
33 ヒータ受け
34、35、36 支持体
40 冷却部
50 弾性体(ばね)

Claims (4)

  1. 被加熱物(1)を加熱するために真空室内に配置された真空加熱装置であって、
    前記被加熱物(1)にヒータ加熱面が接触するヒータ(32)と、
    前記ヒータ(32)を収容するヒータ受け(33)と、
    前記被加熱物(1)に対して前記ヒータ受け(33)を弾性体(50)で押圧して、前記ヒータ加熱面を密着させるフローティング機構と、
    前記被加熱物(1)に直接接触する温度検知部(13)と、
    前記温度検知部(13)と前記フローティング機構とが設けられた支持台(34、35、36)と、
    前記支持台を上下動させる駆動制御機構と、
    前記ヒータ受け(33)から前記被加熱物(1)が受ける押圧力を受圧する受圧部(31)と、
    前記温度検知部(13)が前記被加熱物(1)に接触した後に前記温度検知部(13)から得られた、所定時間内(Δt)の被加熱物の温度変化(ΔT)の比率である被加熱物の温度上昇度(ΔT/Δt)に基づいて、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別する判別回路部(64)を具備する真空加熱装置。
  2. 前記被加熱物(1)にヒータ加熱面が接触する前記ヒータ(32)は、複数存在して、 複数のヒータ(32)をそれぞれ収容する複数のヒータ受け(33)と、前記被加熱物(1)に対して、前記複数のヒータ受け(33)をそれぞれ独立して弾性体(50)で押圧して、前記ヒータ加熱面を密着させるフローティング機構とを具備することを特徴とする請求項1の真空加熱装置。
  3. 前記温度検知部(13)から得られた前記温度上昇度に基づいて、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別する判別回路部(64)が、接触不良と判断したときは、前記ヒータ加熱面を前記被加熱物から離すように、前記支持台を下動させ、再度、前記ヒータ加熱面を前記被加熱物に接触させてから、前記温度検知部(13)から得られた前記温度上昇度に基づいて、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別することを特徴とする請求項1の真空加熱装置。
  4. 真空室で被加熱物(1)を加熱する真空加熱方法であって、
    前記被加熱物(1)に、ヒータ加熱面と温度検知部(13)を接触させるステップと、
    前記温度検知部(13)が前記被加熱物(1)に接触した後に前記温度検知部(13)から得られた情報に基づいて、所定時間内(Δt)の被加熱物の温度変化(ΔT)の比率である被加熱物の温度上昇度(ΔT/Δt)を算出するステップと、
    前記温度上昇度が、所定規定値(B)以上のときは、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態が良好であると判別し、所定規定値(B)未満のときは、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態が不良であると、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別するステップと、
    前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態が不良であると判別した場合には、前記ヒータ加熱面を前記被加熱物から離したのち、再度、前記ヒータ加熱面を前記被加熱物に接触させてから、前記温度検知部(13)から得られた前記温度上昇度に基づいて、前記被加熱物(1)とヒータ加熱面との接触状態を判別することを特徴とする真空加熱方法。
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