以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の一つにおける携帯電話の外観を示す斜視図である。図1を参照して、携帯電話機1は、表示側部2と、操作側部3と、を含む。表示側部2は、その裏面が操作側部3の表面と向かい合うように、操作側部3に長手方向にスライド可能に取り付けられる。図1においては、表示側部2を操作側部3に対してスライドさせて、携帯電話機1が開いた状態を示している。携帯電話機1が閉じた状態に置いては、表示側部2の裏面は、操作側部3の表面と重なる。
表示側部2の表面は、カメラ24と、液晶表示装置(LCD)15と、LCD15上に重畳されたタッチパネル16と、レシーバとしての第1スピーカ11と、が配置される。タッチパネル16は、透明な部材からなり、LCD15の表示面の全体に渡ってそれに重畳して配置される。なお、ここでは携帯電話機1がLCD15を備える例を示すが、LCD15に代えて、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等を用いてもよい。
携帯電話機1が開いた状態において、操作側部3の表面の一部が露出する。操作側部3は、表面の露出する部分に通話キー、通話終了キー、上下左右にカーソルを移動させるための指示キー、テンキーを含む操作キー17と、マイクロホン13とが配置される。また、操作側部3の側面には、サイドキー19が配置される。携帯電話機1が閉じた状態において、操作側部3の表面に設けられた操作キー17が表示側部2により覆い隠される。一方、サイドキー19は、携帯電話機1が閉じた状態において、ユーザが操作可能である。
図2は、本実施の形態における携帯電話機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、携帯電話機1は、携帯電話機1の全体を制御するための制御部21と、アンテナ22Aと接続された無線回路22と、音声データを符号化または復号するためのコーデック部23と、音声データを処理し音声を制御するための音声制御部28と、カメラ24と、ユーザの操作の入力を受付ける操作部25と、着信を報知するための振動部26と、制御部21で実行するプログラム等を記憶するためのフラッシュメモリ31と、制御部21の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)32と、カードインターフェース(I/F)27と、を含む。
無線回路22は、制御部21により制御され、無線基地局と通信する。具体的には、無線回路22は、アンテナ22Aにより受信された無線信号が入力され、無線信号を復調した音声信号をコーデック部23に出力する。また、無線回路22は、コーデック部23から音声信号が入力され、音声信号を変調した無線信号をアンテナ22Aに出力する。コーデック部23は、無線回路22から入力される音声信号を復号し、復号したデジタルの音声信号をアナログに変換し、音声制御部28に出力する。また、コーデック部23は、音声制御部28からアナログの音声信号が入力され、音声信号をデジタルに変換し、符号化し、そして符号化した音声信号を無線回路22に出力する。
また、無線回路22は、無線基地局との間でデータ通信が可能である。特に、無線回路22は、無線基地局に接続された電子メールサーバと無線基地局を介して通信することが可能である。無線回路22は、電子メールサーバから送信される電子メールを受信し、制御部21に出力する。また、無線回路22は、制御部21から入力される電子メールを電子メールサーバに送信する。制御部21は、電子メールサーバとの間で送受信した電子メールをフラッシュメモリ31に記憶する。
操作部25は、タッチパネル16と、操作キー17と、サイドキー19とを含む。タッチパネル16は、圧力の変化を感知する感圧式であってもよいし、静電気による電気信号を感知する静電式であってもよい。ここでは静電式を用いている。タッチパネル16は、ユーザがタッチパネル16に指で触れると、ユーザが指で触れた位置を指示位置として検出し、指示位置を制御部21に出力する。操作キー17およびサイドキー19は、ユーザにより押下されると、押下されたことを示す信号を制御部21に出力する。
音声制御部28は、マイクロホン13と接続され、マイクロホン13が集音して出力するアナログの音声信号が入力される。音声制御部28は、マイクロホン13から入力される音声信号をコーデック部23に出力する。また、音声制御部28は、コーデック部23から音声信号が入力され、コーデック部23から入力された音声信号をスピーカ11に出力する。
カードI/F27には、着脱可能なメモリカード27Aが装着される。メモリカード27Aは、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを有し、プログラムを記憶可能である。制御部21は、カードI/F27を介して、メモリカード27Aにアクセスが可能である。なお、ここでは制御部21で実行するためのプログラムをフラッシュメモリ31に記憶しておく例を説明するが、プログラムをメモリカード27Aに記憶しておき、メモリカード27Aからプログラムを読み出して、制御部21で実行するようにしてもよい。プログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード27Aに限らず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−ROM)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリ等でもよい。また、制御部21が、無線回路22を介してインターネットに接続されたコンピュータからプログラムをダウンロードし、そのプログラムを実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、制御部21により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
カメラ24は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサに結像し、CMOSセンサは受光した光を光電変換して画像データを制御部21に出力する。カメラ24は、制御部21により制御され、制御部21からの指示により撮像を開始して、得られる静止画データまたは動画データを制御部21に出力する。制御部21は、カメラ24が出力する静止画データまたは動画データをLCD15に表示する、または、圧縮符号化方式で静止画データまたは動画データを符号化して、フラッシュメモリ31またはカードI/F27に装着されたメモリカード27Aに記憶する。
本実施の形態における携帯電話機1は、フラッシュメモリ31にアドレス帳を記憶している。アドレス帳は、送信先の複数のユーザそれぞれに対応した複数のアドレス帳データを含む。図3は、アドレス帳データのフォーマットの一例を示す図である。図3を参照して、アドレス帳データは、電子メールの送信者または受信者を識別するためのユーザ識別情報が設定されるユーザ識別情報の項目と、電子メールの送信者もしくは受信者に割り当てれた電子メールアドレスが設定される電子メールアドレスの項目と、プライバシー保護の有無が設定されるプライバシー保護の項目と、を含む。以下、プライバシー保護の項目が「有」に設定されている電子メールアドレスが送信元の電子メールアドレスに設定された電子メールを、プライバシー電子メールといい、プライバシー保護の項目が「無」に設定されている電子メールアドレスが送信元の電子メールアドレスに設定された電子メールを、通常電子メールという。
携帯電話機1は、電子メールを受信するとそれをフラッシュメモリ31に記憶する。図4は、フラッシュメモリに記憶される電子メールのフォーマットの一例を示す図である。図4を参照して、電子メールは、電子メールの送信元の電子メールアドレスが設定される送信元アドレスの項目と、電子メール本文が設定される電子メール本文の項目と、電子メールにデータが添付されている場合にそのデータが設定される添付データの項目と、電子メール本文がユーザにより閲覧されたか否かを示す未読区分の項目とを含む。未読区分には、ユーザにより閲覧されたことを示す「既読」と、LCD15に表示されておらず、ユーザにより閲覧されていないことを示す「未読」とのいずれかが設定される。未読区分は、電子メールが受信されると「未読」が設定され、LCD15に表示されると「既読」が設定される。換言すれば、電子メールが受信されてからLCD15に表示されるまで未読区分が「未読」に設定され、LCD15に1度でも表示された後は未読区分が「既読」に設定される。
携帯電話機1は、プライバシー設定を有効と無効とのいずれかに切り換える。携帯電話機1は、プライバシー設定が有効に設定されている場合、プライバシー電子メールの本文およびそれが添付されている場合にはその添付データを表示しない。携帯電話機1は、携帯電話機1のプライバシー設定が無効に設定されている場合、プライバシー電子メールの本文およびそれが添付されている場合には添付データをLCD15に表示可能となる。携帯電話機1は、プライバシー設定が有効に設定されている場合、予め定められたパスワードが操作部25に入力されることを条件に、プライバシー設定を無効に設定する。
図5は、携帯電話機が備える制御部の機能の概要を示す機能ブロック図である。図5を参照して、制御部21は、電子メールを受信する電子メール受信部51と、受信された電子メールをフラッシュメモリ31に記憶する電子メール記憶部53と、ユーザによる操作を受け付ける操作受付部55と、操作受付部55により受け付けられたパスワードを認証する認証部59と、フラッシュメモリ31にプライバシー電子メールが記憶されているか否かを判断する判断部57と、フラッシュメモリ31に記憶された電子メールの表示を管理する電子メール表示管理部61と、を含む。
電子メール受信部51は、無線回路22が電子メールサーバから電子メールを受信すると、受信された電子メールを無線回路22から受け付ける。電子メール受信部51は、受け付けた電子メールを電子メール記憶部53に出力する。電子メール記憶部53は、電子メール受信部51から入力される電子メールをフラッシュメモリ31に記憶する。これにより、フラッシュメモリ31に受信された電子メールが記憶される。
操作受付部55は、ユーザが操作部25に入力する操作を受け付け、受け付けた操作を認証部59、判断部57または電子メール表示管理部61に出力する。操作受付部55は、サイドキー19が押下されると、サイドキー19が押下されたことを示す信号を、判断部57、認証部59および電子メール表示管理部61に出力する。操作受付部55は、操作キー17またはタッチパネル16にパスワードが入力されると、受け付けたパスワードを認証部59に出力する。操作受付部55は、ユーザが操作キー17またはタッチパネル16に電子メールを閲覧する操作を入力すると、その操作を電子メール表示管理部61に出力する。
判断部57は、操作受付部55からサイドキー19が押下されたことを示す信号が入力されると、フラッシュメモリ31に記憶されているアドレス帳および電子メールを参照して、フラッシュメモリ31にプライバシー電子メールが記憶されているか否かを判断する。判断部57は、プライバシー電子メールが少なくとも1つフラッシュメモリ31に記憶されていると判断する場合、認証部59に認証指示を出力する。
認証部59は、判断部57から認証指示が入力されると、LCD15にパスワード入力画面を表示する。そして、ユーザが操作部25にパスワードを入力すると、認証部59は操作受付部55からパスワードが入力される。認証部59は、入力されたパスワードが予め記憶されたパスワードと一致するか否かを判断する。操作受付部55から入力されるパスワードが予め記憶されたパスワードと一致するならば認証し、電子メール表示管理部61に認証成功を示す信号を出力するが、両者が一致しなければ認証失敗を示す信号を電子メール表示管理部61に出力する。
電子メール表示管理部61は、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールの表示を管理する。電子メール表示管理部61は、電子メール数表示部63と、閲覧処理部65と、アイコン表示部67と、ピクト表示部69と、を含む。
電子メール数表示部63は、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのうち未読の電子メールの数を表示する。フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールが未読か否かを、電子メールの未読区分の項目に設定されている値に基づいて判断する。電子メール数表示部63は、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのうち、未読の通常電子メールの数をカウントし、カウントした値をLCD15に表示する。これにより、ユーザは未読の電子メールの数を知ることができる。
ただし、電子メール数表示部63は、フラッシュメモリ31に記憶されている未読の電子メールがプライバシー電子メールを含む場合、プライバシー電子メールの数を、認証部59により認証が成功することを条件に表示する。具体的には、電子メール数表示部63は、フラッシュメモリ31に未読の電子メールが記憶されているか否かを判断し、未読の電子メールが記憶されていると判断する場合、未読の電子メールのうちに少なくとも1つのプライバシー電子メールが含まれるか否かを判断する。未読の電子メールのうちに少なくとも1つのプライバシー電子メールが含まれると判断する場合、最初は未読の通常電子メールの数をカウントし、そのカウント値をLCD15に表示する。
その後、電子メール数表示部63は、認証部59から認証成功を示す信号が入力されると、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのうち未読の電子メールの数を表示する。すなわち、フラッシュメモリ31に記憶されている通常電子メールおよびプライバシー電子メールであって、未読のものすべての数をカウントし、カウントした値をLCD15に表示する。これにより、ユーザは未読のプライバシー電子メールと通常電子メールの数を知ることができる。
ピクト表示部69は、フラッシュメモリ31に未読の電子メールが記憶されていることを示す通知画像としてピクトをLCD15に表示する。ピクトは、文字または図形であり、記憶されている電子メールの種類により、互いに異なる複数の文字または図形を含む。ピクト表示部69は、フラッシュメモリ31に記憶されている未読の電子メールが通常電子メールのみの場合、第1のピクトを表示し、フラッシュメモリ31に記憶されている未読の電子メールがプライバシーメールを含む場合、サイドキー19が押下されることを条件に第2のピクトを表示する。
すなわち、ピクト表示部69は、フラッシュメモリ31に未読の電子メールが記憶されているか否かを判断し、未読の電子メールが記憶されていると判断する場合、未読の電子メールのうちに少なくとも1つのプライバシー電子メールが含まれるか否かを判断する。そして、未読の電子メールのうちに少なくとも1つのプライバシー電子メールが含まれると判断する場合、最初は第1のピクトを表示しており、操作受付部55からサイドキー19が押下されたことを示す信号が入力されると、第2のピクトを表示する。ユーザは第1のピクトを見ることにより、未読の通常電子メールが受信されていることを知ることができ、サイドキー19を押下した後に、第2のピクトが表示されると、未読のプライバシー電子メールが受信されていることを知ることができる。
また、ピクト表示部69は、第2のピクトを表示しているときに、認証部59より認証成功を示す信号が入力されると、第2のピクトに代えて第1のピクトをLCD15に表示すると共に、アイコン表示部67にアイコン表示指示を出力する。
アイコン表示部67は、ピクト表示部69からアイコン表示指示が入力されると、LCD15にプライバシーアイコンを表示する。プライバシーアイコンは、文字または画像を含むアイコンであり、LCD15に表示されたアイコンの文字または画像がユーザにより指示されると閲覧処理部65に閲覧処理を実行するための閲覧指示を出力するコマンドが関連付けられる。アイコン表示部67は、LCD15に表示されたプライバシーアイコンの文字または図形がユーザにより指示されると、閲覧処理部65に閲覧指示を出力する。
閲覧処理部65は、アイコン表示部67から閲覧指示が入力されると、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールを表示する処理を実行する。閲覧処理部65は、認証部59により認証成功を示す信号が入力される前は、プライバシー設定が有効に設定されているので、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのうち通常電子メールのみを表示するが、認証部59により認証成功を示す信号が入力された後は、プライバシー設定が無効に設定されるので、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのすべてを表示する。
具体的には、電子メールの送信元の電子メールアドレス、その電子メールアドレスがアドレス帳に記憶されている場合には、その電子メールアドレスとアドレス帳データにより関連付けられたユーザ識別情報を、LCD15に一覧表示するが、認証部59により認証が成功する前後で、表示対象となる電子メールが異なる。認証部59により認証が成功する前は、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのうち通常電子メールのみの送信元の電子メールアドレス、その電子メールアドレスがアドレス帳に記憶されている場合には、その電子メールアドレスとアドレス帳データにより関連付けられたユーザ識別情報を、LCD15に一覧表示するが、認証部59により認証が成功した後は、プライバシー電子メールを含むフラッシュメモリ31に記憶されている電子メールの送信元の電子メールアドレス、その電子メールアドレスがアドレス帳に記憶されている場合には、その電子メールアドレスとアドレス帳データにより関連付けられたユーザ識別情報を、LCD15に一覧表示する。
そして、ユーザが操作受付部55に電子メールを選択する指示を入力すれば、選択された電子メールの本文をLCD15に表示する。このように、閲覧処理部65は、認証部59により認証が成功する前は、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのうち通常電子メールのみを表示するが、認証部59により認証が成功した後は、プライバシー電子メールを含むフラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのすべてを表示する。
図6および図7は、電子メール通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。電子メール通知処理は、制御部21が着信通知プログラムを実行することにより、制御部21により実行される処理である。図6を参照して、制御部21は、プライバシー設定を有効に設定する(ステップS01)。これにより、フラッシュメモリ31にプライバシー電子メールが記憶されていたとしても、未読のプライバシー電子メールの数、および未読および既読のプライバシー電子メールの本文がLCD15に表示されることはない。
次のステップS02においては、電子メールを受信したか否かを判断する。無線回路22により電子メールが受信されたか否かを判断する。電子メールを受信したならば処理をステップS03に進めるが、そうでなければステップS03をスキップして処理をステップS03Aに進める。ステップS03においては、受信された電子メールをフラッシュメモリ31に記憶し、処理をステップS03Aに進める。
ステップS03Aにおいては、プライバシー設定が有効に設定されているか否かを判断する。プライバシー設定が有効に設定されているならば処理をステップS04に進め、そうでなければ処理をステップS08に進める。
ステップS04においては、フラッシュメモリ31に記憶されている電子メールのうち、未読の電子メールのすべてを抽出する。電子メールの未読区分の項目に設定されている値に基づいて未読の電子メールを抽出する。
次のステップS05においては、ステップS04において抽出された電子メールのうち通常電子メールの数をカウントする。電子メールの送信元アドレスの項目に設定されている電子メールアドレスを含むアドレス帳データを抽出し、抽出されたドレス帳データのプライバシー保護の項目に「無効」が設定されていれば通常電子メールと判断する。
ステップS06においては、ステップS05においてカウントされた通常電子メールの数をLCD15に表示する。次のステップS07においては、受信された電子メールがあることを示す第1のピクトをLCD15の予め定められた領域に表示する。ステップS06およびステップS07が実行されることにより、LCD15に第1の表示画面が表示される。
図8は、第1の表示画面の一例を示す図である。図8を参照して、第1の表示画面101は、第1のピクト103と、電子メールの数を表示する件数表示領域104を含む。未読の通常電子メールが存在することが、第1のピクト103により示され、その件数が1件であることが件数表示領域104により示される。
図6および図7に戻って、ステップS08においてはサイドキー19が押下されたか否かを判断する。サイドキー19が押下されたならば処理をステップS09に進め、そうでなければ処理をステップS24に進める。ステップS09においては、プライバシー設定が有効に設定されているか否かを判断する。プライバシー設定が有効に設定されているならば処理をステップS10に進め、そうでなければ処理をステップS26に進める。
ステップS10においては、フラッシュメモリ31にプライバシー電子メールが記憶されているか否かを判断する。プライバシー電子メールが記憶されているならば処理をステップS11に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に進める。プライバシー電子メールが記憶されていなければ、プライバシー電子メールが表示されることはないので、処理をステップS24に進めて通常電子メールの閲覧を可能にするが、プライバシー電子メールが記憶されているならば、それが表示されるのを制限する必要があるためステップS11以降の処理を実行する。
ステップS11においては、フラッシュメモリ31に記憶されているプライバシー電子メールのうちに未読のプライバシー電子メールが存在するか否かを判断する。未読のプライバシー電子メールが存在するならば処理をステップS12に進め、そうでなければステップS12をスキップして処理をステップS13に進める。ステップS12においては、LCD15に表示されている第1のピクトに代えてプライバシー電子メールが存在することを示す第2のピクトを表示し、処理をステップS13に進める。第2のピクトは、記憶されているプライバシー電子メールを読む必要があるか否かをユーザが判断するための情報である。第2のピクトをLCD15に表示することにより、ユーザに未読のプライバシー電子メールが着信していることを通知することができる。
ステップS13においては、パスワード入力画面をLCD15に表示し、処理をステップS14に進める。ユーザがサイドキー19を押下する簡単な操作をするだけで、パスワード入力画面が表示されるので、プライバシー設定を無効に設定するための煩雑な操作を省略することができる。ステップS14においては、パスワードを受け付けたか否かを判断する。パスワードを受け付けたならば処理をステップS15に進めるが、そうでなければ処理をステップS13に戻す。
図9は、パスワード入力画面の一例を示す図である。図9を参照して、パスワード入力画面111は、第2のピクト113と、電子メールの数を表示する領域114と、パスワードを入力する領域115とを含む。第2のピクト113が表示されるので、未読のプライバシー電子メールが記憶されていることを通知することができる。電子メールの数を表示する領域104には、図8に示した第1の画面と同様に未読の通常電子メールの件数が1件であることが表示される。このため、未読のプライバシー電子メールの数は通知されない。ユーザが操作キー17にパスワードを入力すると、領域115にパスワードが入力されたことが表示される。なお、パスワードそのものを表示するのではなく、例えば*印などパスワードに代えてダミーの印を表示する。
図6および図7に戻って、ステップS14において受け付けられたパスワードが、予め記憶されたパスワードと一致するか否かを判断する。受け付けられたパスワードが予め記憶されたパスワードと一致するならば処理をステップS16に進めるが、そうでなければ処理をステップS27に進める。ステップS16においては、プライバシー設定を無効に設定し、処理をステップS17に進める。ステップS17においては、プライバシー設定が変更されたことを示す設定変更通知画面をLCD15に表示する。
ステップS18においては、任意の操作を受け付けたか否かを判断する。任意の操作を受け付けたならば処理をステップS19に進め、そうでなければ処理をステップS17に戻す。任意の操作は、ユーザが操作部25の有する複数のキーのうち任意のものを押下する操作である。ステップS19においては、設定変更通知画面の表示を終了し、処理をステップS20に進める。これにより、ユーザが任意の操作を入力するまで、設定変更通知画面がLCD15に表示される。
図10は、設定変更通知画面の一例を示す図である。図10を参照して、設定変更通知画面121は、図9に示したパスワード入力画面111と比較して、パスワード入力領域115に代えて設定変更通知領域123を含む点が異なる。設定変更通知領域123は、「メール表示ONに設定しました」のメッセージを含む。設定変更通知画面を見るユーザは、プライバシー設定が無効に設定されて、プライバシー電子メールを閲覧可能になったことを知ることができる。
図7に戻って、ステップS20においては、未読のプライバシー電子メールの件数をカウントする。ステップS04において抽出された未読の電子メールのうちプライバシー電子メールの数をカウントする。プライバシー電子メールか否かは、電子メールの送信元アドレスの項目に設定されている電子メールアドレスを含むアドレス帳データを抽出し、抽出されたドレス帳データのプライバシー保護の項目に「有効」が設定されていればプライバシー電子メールと判断する。
そして、ステップS05においてカウントされた未読の通常電子メールの件数と、ステップS20においてカウントされた未読のプライバシー電子メールの件数とを加算することにより、未読の電子メールの総数を算出し、それまでLCD15に表示されていた未読の通常電子メールの件数を、算出された総数の表示に切り換える(ステップS21)。未読の通常電子メールの件数と、未読のプライバシー電子メールの件数とを加算した総数を表示するので、パスワードが入力された後に、プライバシー電子メールの件数をユーザに通知することができる。
次のステップS22においては、ステップS12により表示され、それまでLCD15に表示されていた第2のピクトを第1のピクトの表示に切り換える。そして、ステップS23においては、プライバシーアイコンをLCD15に表示し、処理をステップS24に進める。これにより、LCD15に第2の表示画面が表示される。
図11は、第2の表示画面の一例を示す図である。図11を参照して、第2の表示画面131は、第1のピクト103と、電子メールの数を表示する件数表示領域135と、プライバシーアイコン133と、を含む。件数表示領域135には、未読の通常電子メールと未読のプライバシー電子メールとの総数が表示される。ここでは、2件が存在することが示され、未読の通常電子メールが1件であったので、未読のプライバシー電子メールが1件であることが示される。また、第1のピクト103により未読の通常電子メールが存在することが示される。
図7に戻って、ステップS24においては、閲覧指示を受け付けたか否かを判断する。具体的には、ユーザが操作部25に、閲覧指示を入力したならば、閲覧指示を受け付ける。また、LCD15に第2の表示画面131が表示されている場合、プライバシーアイコン133が指示されると、閲覧指示を受け付ける。閲覧指示を受け付けたならば、処理をステップS25に進め、そうでなければ処理をステップS02に戻す。ステップS25においては、電子メールの閲覧処理を実行する。閲覧処理は、周知なのでここでは説明を繰り返さないが、プライバシー設定が無効に設定されている場合には、プライバシー電子メールと通常電子メールとを表示する処理であり、プライバシー設定が有効に設定されている場合には、プライバシー電子メールを表示することなく、通常電子メールのみを表示する処理である。
一方、ステップS27においては、ステップS12により表示され、それまでLCD15に表示されていた第2のピクトを第1のピクトに切り換える。そして、ステップS28においては、エラーメッセージをLCD15に表示し、処理をステップS29に進める。これにより、LCD15にエラーメッセージ表示画面が表示される。ステップS29においては、任意の操作を受け付けたか否かを判断する。任意の操作を受け付けたならば処理をステップS24に進め、そうでなければ処理をステップS28に戻す。すなわち、ユーザが操作部25の有する複数のキーのうち任意のもの押下するまで、エラーメッセージがLCD15に表示される。
ステップS26においては、プライバシー電子メールを有効に設定し、処理をステップS06に戻す。ステップS16において、プライバシー設定が無効に設定されるが、プライバシー設定が無効に設定されている状態でサイドキー19が押下されと(ステップS08でYES、かつステップS09でNO)、ステップS26においてプライバシー設定が有効に設定される。サイドキー19を押下する簡単な操作で、プライバシー設定を有効に設定することができるので、プライバシー電子メールが受信されていることを他人に知られないようにするために、プライバシー設定を有効に設定する操作を簡略にすることができる。また、処理をステップS06に戻すので、ステップS21において、電子メールの総数が表示されている場合に、通常電子メールの件数に表示が切り換わる。このため、受信されたプライバシー電子メールの件数が他人に知られないように設定する操作を簡略にすることができる。
図12は、エラーメッセージ表示画面の一例を示す図である。図12を参照して、エラーメッセージ表示画面141は、エラーメッセージを表示する領域143と、第1のピクト113と、未読の電子メールの件数を表示する件数表示領域104とを含む。図9に示した第1の表示画面111と比較して、パスワード入力する領域115に代えてエラーメッセージを表示する領域143とした点が異なる。エラーメッセージを表示する領域143は、エラーメッセージ「ロックNo.が違います」を含む。
以上説明したように本実施の形態における通信装置としての携帯電話機1は、プライバシー設定が有効に設定されている場合、サイドキー19が押下されることに応じて、プライバシー電子メールが記憶されていることを示す第2のピクト113をLCD15に表示する。このため、ユーザがサイドキー19を押下する前は、第2のピクトをLCD15に表示しないので、他人にプライバシー電子メールが記憶されていることを知られるのを防止することができる。また、ユーザはサイドキー19を押下する簡単な操作をするだけで、第2のピクト113が表示されるので、プライバシー電子メールが記憶されていることを知ることができる。
また、携帯電話機1は、プライバシー設定が有効に設定されている場合、サイドキー19が押下されることに応じて、パスワード入力画面111をLCD15に表示するので、パスワード入力画面111を表示させるための煩雑な操作を省略することができる。
また、パスワードが入力されてプライバシー設定が無効に設定された後、サイドキー19が押下されると、プライバシー設定を有効に設定し、次にパスワードが入力されるまでプライバシー電子メールを表示しない。このため、プライバシー電子メールが受信されていることを他人に知られないように設定する操作を簡略にすることができる。
また、パスワードが入力される前の段階では、通常電子メールの件数を表示し、パスワードが入力された後の段階では、通常電子メールの件数にプライバシー電子メールの件数を加えた件数を表示するための第2の表示画面131をLCD15に表示する。このため、パスワードが入力された後に、プライバシー電子メールの件数をユーザに通知することができる。
また、パスワードが入力される前の段階では、未読の通常電子メールの件数を表示し、パスワードが入力された後の段階では、未読の通常電子メールの件数に未読のプライバシー電子メールの件数を加えた件数を表示するための第2の表示画面131をLCD15に表示する。このため、受信された電子メールを読む必要があるか否かをユーザが判断するための情報を提供することができる。
また、パスワードが入力されてプライバシー設定が無効に設定された後、サイドキー19が押下されると、プライバシー設定を有効に設定し、次にパスワードが入力されるまで通常電子メールの件数を表示する。このため、受信されたプライバシー電子メールの件数が他人に知られないように設定する操作を簡略にすることができる。
なお、上記の本発明の一実施の形態の携帯電話機1では、図7のステップS18、ステップS29において、任意の操作が受け付けられた場合に、設定変更通知画面の表示を終了し、エラーメッセージの表示を終了しているが、本発明はこのように、設定変更通知画面の表示を終了し、エラーメッセージの表示を終了するために任意の操作が受け付けられたことを条件とする場合に限定されるものではなく、例えば、図7のステップS18、ステップS29の少なくともいずれかにおいて、任意の操作が受け付けられたという条件に代えて、例えば設定変更通知画面やエラーメッセージが表示された後5秒経過したか否かなどというように、設定変更通知画面やエラーメッセージが表示された後、所定の時間(それぞれで異なる時間を取り得る)経過したか否かという条件や、所定のキー(それぞれで異なるキーであり得る)が所定回数(それぞれで異なる回数でありうる)押下されたか否かという条件など、その他適宜な条件を用いることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。