この発明が適用されるゲームシステムは、一例として、図1に示すような携帯型ゲーム装置(以下、単に「ゲーム装置」とも言う。)10を利用する。ゲーム装置10は、この実施例では、たとえばゲームボーイアドバンス(GAMEBOY ADVANCE:商品名)のような携帯型ゲーム機(以下、単に「ゲーム機」とも言う。)12、そのゲーム機12の通信コネクタ14に接続された無線通信ユニット16、およびカートリッジコネクタ18に接続されたゲームカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」とも言う。)20を含む。
なお、ゲーム機12は携帯型ゲーム機に限られず、たとえばノート型PC、携帯電話機、携帯情報端末などが適用されてよい。また、ゲーム情報記憶媒体は、カートリッジ20に限られず、CD−ROM,DVD−ROMのような光学式情報記憶媒体、光磁気ディスクまたは磁気ディスク、あるいはメモリカード等の各種の情報記憶媒体が適用されてよい。
ゲーム機12はたとえば横長形状のハウジング22を含み、ハウジング22の一方主面(表面)には、その略中央に画像表示手段の一例として液晶表示器(以下、「LCD」と略称する。)24が形成されるとともに、LCD24を挟む左右端部には、プレイヤがゲーム操作を行う操作手段としての種々の操作スイッチ26a−26g(参照符号「26」で包括的に示す。)が設けられている。また、ハウジング22の表面に設けられた音抜き孔の内部には、スピーカ28が内蔵され、ゲーム中のBGMや効果音等の音が出力される。
操作スイッチ26は、たとえば方向スイッチ26aと、Aボタン26bと、Bボタン26cと、スタートボタン26dと、セレクトボタン26eと、ハウジング22の左角に設けられたLボタン26fと、ハウジング22の右角に設けられたRボタン26gとを含む。操作スイッチ26の各スイッチまたはボタンによって指示される操作内容は、ゲーム装置10で処理されるゲームプログラムの内容によって異なるものである。一例として、方向スイッチ26aは、ゲームの中でプレイヤキャラクタ(プレイヤによって操作されるキャラクタ)を操作するときにその移動方向を指示したり、項目を選択するカーソルを移動させたりするために使用される。Aボタン26bは、プレイヤキャラクタの行動(ジャンプ、剣を振る等)を指示したり、選択項目を決定したりするために使用される。Bボタン26cは、選択項目をキャンセルするために使用される。Lボタン26fおよびRボタン26gは、Aボタン26bおよびBボタン26cに割り当てられた動作やその他の動作を指示するために使用される。スタートボタン26dおよびセレクトボタン26eは、ゲームプレイを開始したり、ゲーム操作を中断したりするために使用される。
また、ハウジング22の背面側の上部には、通信コネクタ14(破線表示)が設けられる。この通信コネクタ14には無線通信ユニット16のコネクタ30が接続され、これによってゲーム機12と無線通信ユニット16とが電気的に接続される。さらに、ハウジングの背面側の上部には、カートリッジ20を着脱自在に装着するための挿入孔(図示せず)が形成され、この挿入孔の底部に、カートリッジ20と電気的に接続するためのカートリッジコネクタ18(破線表示)が設けられる。
カートリッジ20は、ゲームプログラムおよびデータを記憶するための情報記憶媒体であり、このカートリッジ20をゲーム機12に装着することによって、カートリッジ20に含まれる半導体メモリ等(図2に示すROM32およびバックアップRAM34)とゲーム機12とが電気的に接続される。
無線通信ユニット16は、下部に設けられたコネクタ30と、上部に設けられた1対のつまみ部36aおよび36bと、コネクタ30と同じ下部に設けられた1対の係止部38aおよび38bとを有している。つまみ部36aおよび36bは、無線通信ユニット16の上部左右に突出しており、プレイヤが双方を外側から内側方向へそれぞれ引き寄せると、下部に突出している係止部38aおよび38bはそれぞれ外側方向へ動く。そして、プレイヤがつまみ部36aおよび36bの操作を止めれば、つまみ部36aおよび36bが共に外側方向へ付勢されているため、係止部38aおよび38bはそれぞれ内側方向へ動く。一方、ゲーム機12のハウジング22の背面側上部には、係止部38aおよび38bとそれぞれ係合する係止孔(図示せず)が形成されている。プレイヤが無線通信ユニット16のコネクタ30とゲーム機12の通信コネクタ14とを接続すると同時に、係止部38aおよび38bをそれぞれ上記係止孔と係合することによって、無線通信ユニット16はゲーム機12に装着される。無線通信ユニット16は、他のゲーム装置10から受信した通信データをゲーム機12に出力し、また、ゲーム機12から出力された通信データを他のゲーム装置10へ送信する。また、無線通信ユニット16が他のゲーム装置10と無線通信するためのアンテナは、ハウジング内部の基板上に形成されており、ハウジング外部には露出していない。
図2にはゲーム装置10のブロック図が示される。ゲーム機12はプロセッサ40を含み、このプロセッサ40は、CPUコア42、それに関連するブートROM44、LCDコントローラ46、ワーキングRAM(WRAM)48、ビデオRAM(VRAM)50および周辺回路52を含む。ただし、周辺回路52は、音声(サウンド)回路、DMA(Direct Memory Access)回路、タイマ回路、入力/出力インタフェース(IO)などを含む。
プロセッサ40は、LCD24に表示信号、この実施例ではRGB信号を与え、したがって、LCD24ではゲーム画像がカラー表示される。また、プロセッサ40は、オーディオアンプ54にオーディオ信号を出力し、そのオーディオ信号によってスピーカ28からゲーム音楽や効果音などの音が出力される。また、操作スイッチ26からの操作信号はプロセッサ40に入力される。したがって、プロセッサ40は操作スイッチ26を通して与えられたユーザないしプレイヤの操作指示に従った処理を実行する。
カートリッジ20にはROM32およびバックアップRAM34が内蔵される。ROM32にはゲーム機12で実行すべきゲームのためのゲームプログラムおよびデータが、そのゲーム名(ゲームプログラムの識別情報)などとともに予め格納されている。バックアップRAM34は、そのゲームの途中データやゲームの結果データを保存するためのものであり、そのようなゲームデータがコネクタ18を介して書き換え可能かつ不揮発的に記憶される。なお、バックアップRAM34はフラッシュメモリ等で構成されてよい。
CPUコア42はゲーム機12の電源がオンになったときに、ブートROM44に記憶されたブートプログラムを実行し、ゲーム機12の起動処理を行う。その後、CPUコア42はカートリッジ20のROM32に記憶されたゲームプログラムを実行し、書込み読出し可能なWRAM48に、実行によって生成された一時的なデータを記憶しつつゲーム処理を実行する。また、CPUコア42がゲームプログラムを実行することによって生成された画像データはVRAM50に描画(記憶)され、VRAM50に記憶された画像データはLCDコントローラ46によってLCD24に出力される。また、CPUコア42は、他のゲーム装置への送信データをWRAM48の所定領域に生成し、通信コネクタ14を介して無線通信ユニット16へ出力する。また、他のゲーム装置10から無線通信ユニット16を介して受信した受信データは、CPUコア42で処理されてWRAM48の所定領域に一時記憶される。
無線通信ユニット16は、たとえば近距離無線によって他のゲーム装置10と通信する通信手段であり、ベースバンド(Base Band)IC56を含む。このベースバンドIC56は図示しないROMを含み、このROMには、たとえばOCD(One-Cartridge Download)プログラムやその他のプログラムが内蔵され、ベースバンドIC56は、それらのプログラムに従って動作する。
なお、ワンカートリッジダウンロードプログラムとは、OCモード(ワンカートリッジモード:親機だけゲームカートリッジが装着されていて、子機はその親機カートリッジからの子機用プログラムおよびデータのダウンロードを受けて動作するモード)において、子機へプログラム等をダウンロードするためのプログラムである。
無線通信ユニット16にはさらにEEPROM58が設けられ、このEEPROM58には、たとえば、自機IDおよびユーザによって入力されたプレイヤ名が固有的に記憶される。ベースバンドIC56は、ゲーム機12から通信コネクタ14およびコネクタ30を介して転送されてくるデータ(プログラムおよびゲームデータ等)や、EEPROM58のプレイヤ名等を含んだデータをエンコードして、RF(Radio Frequency)−IC60に送出する。RF−IC60は、そのデータを変調して、アンテナ62から電波を送信する。ただし、その電波強度は、非常に微弱で、電波法においてユーザが無免許で利用できる程度の小さい値に設定されている。また、この無線通信ユニット16には電源回路64が設けられている。この電源回路64は典型的には電池であり、無線通信ユニット16の各コンポーネントに直流電源を供給する。
無線通信ユニット16では、また、他の携帯ゲーム装置10から送信された電波がアンテナ62で受信されてRF−IC60によって復調され、復調信号がベースバンドIC56に入力される。したがって、ベースバンドIC56は、復調信号をデコードして、データを復元し、そのデータをコネクタ40および通信コネクタ14を介してゲーム機12すなわちWRAM48に転送する。
このゲームシステムは、上述のような複数のゲーム装置10によって構成される。複数のゲーム装置10のうちの1台が親機の役割を果たし、他のゲーム装置が子機の役割を果たす。つまり、ゲームシステムは親機と少なくとも1つの子機とを含む。
図3には、このゲームシステムにおける各ゲーム装置10の間の通信手順の概略の一例が示される。図3の例では、ゲームシステムは3台のゲーム装置10a、10bおよび10cを含み、ゲーム装置10aが親機であり、他のゲーム装置10bおよび10cが子機である。なお、親機10aと各子機10bおよび10cとの無線通信の接続は、通信ゲーム処理に先立って確立されている。
図3に示すように、通信ゲーム進行のためのゲーム処理が行われる場合、各子機10bおよび10cは親機10aに対して当該ゲーム処理に必要なデータを送信する。このデータを子通信データと呼び、このデータには各子機10bおよび10cでのゲーム処理の結果が含まれてよい。親機10aは、必要に応じて子通信データを用いて、ゲーム処理を行う。また、親機10aは、当該ゲーム処理に必要なデータを各子機10bおよび10cに送信する。このデータを親通信データと呼び、このデータには、親機10aでのゲーム処理の処理結果が含まれてよい。各ゲーム装置10(親機および各子機)は、処理結果に従ってゲーム画像を更新して表示する。この実施例では、各子機10bおよび10cから親機10aへの子通信データの送信処理、親機10aによるゲーム処理、親機10aから各子機10bおよび10cへの親通信データの送信処理、および各子機10aおよび10cによるゲーム処理がたとえば1フレーム毎に繰り返されることによって、ゲームが進行される。なお、親機10aによるゲーム処理の結果を全てのゲーム装置10で共有することによって、各ゲーム装置10におけるゲーム進行を一致させることも可能である。
このゲームシステムでは、たとえば、ゲームの進行に応じてプレイヤがアイテムを入手して所持するようなゲームが行われる。そして、プレイヤは、所定の条件が満足される場合には、所持しているアイテムを使用することができる。具体的には、特定のアイテムを使用しようとする際には、他のゲーム装置10との間で検出される無線通信のリンク強度の値が判定される。特定のアイテムの使用の可否はその判定結果に応じて変化される。すなわち、リンク強度が所定値以上であるときに特定のアイテムの使用が許容され、リンク強度が所定値以上でないときには特定のアイテムの使用は許容されない。
ゲームにおいて入手されるアイテムの種類としては、たとえばレアアイテム(第1アイテム)と通常アイテム(第2アイテム)とが用意される。レアアイテムは、ゲームの進行に応じて入手することが困難な希少性の高いものである。一方、通常アイテムは、ゲームの進行に応じて入手することが容易な希少性の低いものである。この実施例では、このレアアイテムが上述の特定のアイテムに相当し、したがって、レアアイテムの使用の可否がリンク強度に応じて変化される。レアアイテムは通常アイテムよりも希少性の高いものであるため、通常アイテムに対するレアアイテムの使用の希少性をさらに高めることができる。
また、この実施例では、各アイテムは、複数個(たとえば2個)で1組(1対)を成すように形成されている。アイテムの各構成物は、アイテムの欠片として表現される。アイテムの欠片は、同種の(対になった)アイテムの欠片と結合されることによって、1つのアイテムとなる。
たとえば、自機で所持しているアイテムの欠片と対を成すアイテムの欠片は、他のプレイヤのゲーム装置10で所持されている。したがって、プレイヤは、他のゲーム装置10と通信して、欲しいアイテムの欠片を所持しているゲーム装置10を見つけた場合に、そのアイテムの欠片の結合を行うことが可能になる。そして、アイテムの欠片の結合が成功すると、該アイテムの使用が許容される。アイテムが使用されると、たとえば該アイテムに対応付けられたイベントが発生して、ゲーム内容が変化される。
図4には、カートリッジ20のROM32のメモリマップの一例が示される。ROM32は、プログラム記憶領域70および画像データ記憶領域72などを含む。プログラム記憶領域70は、データ送信プログラム記憶領域74、データ受信プログラム記憶領域76、リンク強度検出プログラム記憶領域78、アイテムリスト表示プログラム記憶領域80、およびアイテム結合プログラム記憶領域82などを含む。
データ送信プログラム記憶領域74には、他のゲーム装置10へデータを送信するためのプログラムが記憶される。このプログラムによって、親機はゲーム処理に必要なデータを子機へ送信し、子機はゲーム処理に必要なデータを親機へ送信する。
データ受信プログラム記憶領域76には、他のゲーム装置10からのデータを受信するためのプログラムが記憶される。このプログラムによって、親機は子機からのデータを受信し、子機は親機からのデータを受信する。受信したデータはWRAM48の所定の領域に一時記憶される。
リンク強度検出プログラム記憶領域78には、他のゲーム装置10との無線通信のリンク強度を検出するためのプログラムが記憶される。リンク強度の検出は、具体的にはデータ送受信の成功確率(ビット誤り率)を検出することによって行われる。なお、リンク強度は、ゲーム装置間の距離が反映される情報であればどのようなものが用いられてもよい。たとえば電波強度をリンク強度として検出してもよい。また、他の実施例においては、過去の数フレームにおいて検出されたビット誤り率を記憶しておくことによって、過去の数フレームにおいて検出されたビット誤り率に基づいて現時点でのリンク強度の値を決定するようにしてもよい。また、さらに他の実施例においては、ゲーム装置10は、通信状態を確認するための確認データを他のゲーム装置10に所定回数送信し、他のゲーム装置10は受信した確認データの数と同じ数の確認データを返信し、そして、ゲーム装置10は返信された確認データの受信数に応じてリンク強度の値を決定するようにしてもよい。
アイテムリスト表示プログラム記憶領域80には、自機および他のゲーム装置10でそれぞれ所持されるアイテムのリストを表示するためのプログラムが記憶される。リスト(アイテム表示部)には、所定数の所持アイテムがたとえばその種類ごとに分けられて表示される。ただし、他のゲーム装置10で所持されるレアアイテムの画像については、この実施例では、リンク強度が所定値以上であると判定された場合にのみ表示し、リンク強度が所定値以上でない場合には表示しない。
アイテム結合プログラム記憶領域82には、他のゲーム装置10との間でアイテムの欠片同士を結合するためのプログラムが記憶される。このプログラムでは、たとえば、自機のプレイヤの操作によって自機でレアアイテムが選択された場合に、リンク強度が所定値以上でなかったときには、レアアイテムの結合は行われない。レアアイテムが選択されかつリンク強度が所定値以上であった場合、または、通常アイテムが選択された場合には、アイテムの結合が行われる。具体的には、子機は、自機で選択されたアイテムの欠片を示すデータを含む子通信データを親機に送信する。親機は、子機で選択されたアイテムの欠片と、自機で選択されたアイテムの欠片とが結合可能か否か判定し、その判定結果データを含む親通信データを子機に送信する。結合が成功したときには、親機および子機で、ゲームの内容が変化される。具体的には、結合されたアイテムの使用がそれぞれ許容されて、たとえば該アイテムの種類に応じたイベントが発生される。
なお、プログラム記憶領域70には、図示は省略してあるが、ゲーム画像をLCD24に表示するためのプログラム、音をスピーカ28から出力するためのプログラムなど、ゲーム進行に必要な各種プログラムがさらに記憶されている。
また、画像データ記憶領域72には、通常アイテムの欠片の画像データ、およびレアアイテムの欠片の画像データなど、ゲーム画面(表示画面)を生成するための画像データが記憶される。この画像データ記憶領域72には、複数の通常アイテムの欠片、および複数のレアアイテムの欠片の画像データが記憶される。CPUコア42は画像データに基づいてゲーム画像を生成しVRAM50に描画する。
なお、ROM32には、図示は省略してあるが、BGMや効果音などの音を出力するための音データなど、ゲーム進行に必要な各種データがさらに記憶されている。
図5には、WRAM48のメモリマップの一例が示される。所持アイテムリスト領域84には、自機で所持されているアイテムのリストを示すデータが、たとえば、通常アイテムの欠片、およびレアアイテムの欠片ごとに記憶されている。このリストデータには、たとえばアイテムの欠片の識別情報が用いられてよく、この場合には、所持されているアイテムの欠片の識別情報がこの領域84に記憶される。あるいは、このリストデータとしては、各アイテムの欠片の所持不所持を示すフラグデータが用いられてもよく、この場合には、各フラグはたとえば該アイテムの欠片が所持されているときにオンに設定される。
表示されるアイテムリスト領域86には、自機で所持しているアイテムの欠片として画面に表示される所定数のアイテムの欠片のリストを示すデータが記憶される。表示される所定数のアイテムの欠片は、プレイヤの操作スイッチ26(方向スイッチ26a)の操作によって決定される。表示されるアイテムリストデータとしては、アイテムの欠片の識別情報が記憶され、このデータは操作スイッチ26の操作に応じて更新される。また、選択されたアイテムの欠片領域88には、他のゲーム装置10のアイテムと結合するために自機で選択されたアイテムの欠片を示すデータが記憶される。このデータとしては、選択されたアイテムの欠片の識別情報が記憶される。
レアアイテム用イベントフラグ領域90は、レアアイテム用のイベントを発生させるフラグ領域である。レアアイテムの結合が成功したとき、このレアアイテム用イベントフラグがONに設定される。また、通常アイテム用イベントフラグ領域92は、通常アイテム用のイベントを発生させるフラグ領域である。通常アイテムの結合が成功したとき、この通常アイテム用イベントフラグがONに設定される。
相手のアイテムデータ領域94には、他のゲーム装置10から送信されたアイテムに関する情報が記憶される。具体的には、所持アイテムリスト、表示されるアイテムリスト、選択されたアイテムの欠片などに関するデータが記憶される。所持アイテムリストは、相手のゲーム装置10で所持されているアイテムの欠片のリストデータであり、所持アイテムリスト領域84と同様な情報が記憶される。表示されるアイテムリストは、相手のゲーム装置10で所持しているアイテムの欠片として、画面に表示される所定数のアイテムの欠片のリストデータであり、表示されるアイテムリスト領域86と同様な情報が記憶される。また、選択されたアイテムの欠片は、自機のアイテムと結合するために相手のゲーム装置10で選択されたアイテムの欠片を示すデータであり、選択されたアイテムの欠片領域88と同様な情報が記憶される。
なお、WRAM48には、図示は省略してあるが、ゲーム処理に必要なその他のデータ領域やフラグ領域が設けられている。
図6には、親機に表示される通信相手を選択するためのゲーム画面の一例が示される。図6の例では、ゲームシステムは4台のゲーム装置10を含み、親機はプレイヤ1によって操作され、3台の子機はプレイヤ2、3および4によってそれぞれ操作される。
図6の選択画面では、自機と通信可能な各子機のレアアイテムの欠片の所持に関する情報が示される。図6の例では、プレイヤ2およびプレイヤ3のゲーム装置10ではレアアイテムの欠片が所持されており、プレイヤ4のゲーム装置10ではレアアイテムの欠片が所持されていないことが分かる。なお、通信可能子機欄に表示されるプレイヤ2、3および4はそれぞれのプレイヤ名である。各子機は自機で所持しているアイテムに関する情報を含む子通信データを親機に送信する。この情報に基づいて、親機は、各子機がレアアイテムを所持しているかどうかを判定して、図6のような選択画面を表示する。親機のプレイヤ1は、この選択画面で、アイテムの欠片の結合を行いたい通信相手を決定することができる。この選択画面では、通信可能領域に存在する各子機がレアアイテムを所持しているか否かが示されているので、親機のプレイヤ1は自機でのアイテムの所持状態を考慮して、適当な通信相手を選択することができる。たとえば親機のプレイヤ1は、自機でレアアイテムを所持していて、そのレアアイテムを使用したい場合には、レアアイテムを所持している子機を通信相手として選択すればよい。このゲーム画面では、親機のプレイヤ1は、方向スイッチ26aの操作でカーソル100を上下に移動させて通信相手にするプレイヤを選択し、Aボタン26bの操作で通信相手を決定する。このように、各子機でのレアアイテムの欠片の所持状況は、リンク強度に関係なく表示される。したがって、親機のプレイヤ1は、リンク強度が所定値以上でなくても、相手プレイヤがレアアイテムを持っているか否かについては知ることができる。
なお、図示はしないが、各子機でも、親機がレアアイテムの欠片を所持しているか否かが表示される。親機で所持されるアイテムに関する情報は親機から各子機に送信される。
親機で通信相手にする子機が決定されると、親機と該子機との間で無線通信のリンク強度が検出される。そして、この実施例では、リンク強度が所定値以上であった場合には、レアアイテムの欠片を含むアイテムリストが表示され、リンク強度が所定値以上でなかった場合には、レアアイテムの欠片が非表示にされたアイテムリストが表示される。
図7には、親機に表示されるゲーム画面の一例が示される。このゲーム画面は、自機で所持しているアイテムを示す自機アイテム表示部102と、通信相手で所持されているアイテムを示す相手機アイテム表示部104とを含む。自機アイテム表示部102および相手機アイテム表示部104には、通常アイテムの欠片の画像の表示欄とレアアイテムの欠片の画像の表示欄とが設けられる。各表示欄には所定数(この実施例では3個)のアイテムの欠片を表示することができる。プレイヤは自機アイテム表示部102の各表示欄に表示したいアイテムの欠片を、所定の操作スイッチ26を操作することによって、選択することができる。表示されるアイテムの欠片は、たとえば方向スイッチ26aの操作によって上下方向にスクロールされる。相手機アイテム表示部104には、その相手のゲーム装置10において自機アイテム表示部102に表示されているアイテムの欠片と同じアイテムの欠片が表示される。相手機アイテム表示部104に表示されるアイテムに関するデータは、たとえばその相手のゲーム装置10において自機アイテム表示部102に表示されているアイテムの欠片が操作入力に応じて変更されるたびに、通信相手から送信される。
この図7では、プレイヤ2のゲーム装置10が通信相手である。プレイヤ2のゲーム装置10との間で検出されるリンク強度は所定値以上ではない。このため、プレイヤ2のゲーム装置10で所持されている通常アイテムの欠片の画像は表示されるが、レアアイテムの欠片の画像は表示されない。したがって、親機のプレイヤ1は、図6の選択画面でプレイヤ2がレアアイテムの欠片を所持していること自体は知っているが、プレイヤ2が具体的にどのレアアイテムの欠片を所持しているのかについては知ることができない。また、このような通常アイテムの表示とレアアイテムの非表示とによって、親機のプレイヤ1は、その通信相手との間では通常アイテムの使用が許容される可能性はあるが、レアアイテムの使用は許容されないことを容易に知ることができる。
なお、図示はしていないが、プレイヤ2のゲーム装置10には図7の親機のゲーム画面に対応するゲーム画面が表示される。つまり、プレイヤ2のゲーム画面では、自機アイテム表示部102に自機で所持している通常アイテムおよびレアアイテムの画像が表示されるが、相手機アイテム表示部104には、親機で所持している通常アイテムの画像のみが表示され、レアアイテムの画像は図7と同様に表示されない。したがって、子機のプレイヤ2は、親機がレアアイテムの欠片を所持していること自体は知っているが、親機が具体的にどのレアアイテムの欠片を所持しているのかについては知ることができない。また、子機のプレイヤ2も、その親機との間では通常アイテムの使用が許容される可能性があるがレアアイテムの使用は許容されないことを容易に知ることができる。
図8には、親機に表示されるゲーム画面の一例が示される。このゲーム画面では、プレイヤ3のゲーム装置10が通信相手である。プレイヤ3のゲーム装置10との間で検出されるリンク強度は所定値以上である。このため、相手機アイテム表示部104には、プレイヤ3の所持している通常アイテムの欠片の画像だけでなくレアアイテムの欠片の画像も表示されている。なお、図示はしていないが、プレイヤ3のゲーム装置10でも、図8と同様に、相手機アイテム表示部104に親機の所持している通常アイテムの欠片の画像とレアアイテムの欠片の画像が表示される。
このように、この実施例では、プレイヤ間の距離等に応じて変化するリンク強度が所定値以上のときにのみ、相手のレアアイテムの欠片の画像を見ることができる。したがって、プレイヤは、通信相手が具体的にどのレアアイテムの欠片を所持しているのかを知ることができる。そして、その通信相手との間では、通常アイテムの使用とレアアイテムの使用の両方が許容される可能性があることを容易に知ることができる。
この図8の例では、たとえば、親機で所持されるレアアイテムの欠片106aと、プレイヤ3のゲーム装置10で所持されるレアアイテムの欠片106bとが、組ないし対を成す欠片であり、結合可能であることが分かる。したがって、親機およびプレイヤ3の子機とで、レアアイテムの欠片106aとレアアイテムの欠片106bとが結合のためにそれぞれ選択された場合には、これら欠片を結合することができる。プレイヤは、所定の操作スイッチ26を操作することによって、結合させたい自機のレアアイテムの欠片を選択することができる。
図9には、アイテムの欠片の結合の様子を示す親機のゲーム画面の一例が示される。たとえば、親機でレアアイテムの欠片106aが選択されると、該レアアイテムの欠片106aが結合場所108に置かれる。また、子機でレアアイテムの欠片106bが選択されると、該レアアイテムの欠片106bが結合場所108に置かれる。結合のために選択されたアイテムの欠片を示す情報は互いの相手機に対して送信される。したがって、相手機で結合のために選択されたアイテムの欠片が結合場所に置かれる様子を示すゲーム画面を表示することができる。そして、親機と子機とで選択されたアイテムの欠片同士が結合可能であるか否かがたとえば親機で判定される。具体的には、アイテムの種類(レアアイテムまたは通常アイテム)が同じであるか否かの判定と、アイテムの欠片が組を成すものであるか否かの判定が行われる。結合可能であると判定された場合には、結合に成功したことを示す情報が子機に送信される。そして、親機および子機では、それぞれ、該レアアイテムの使用が許容されて、たとえば該レアアイテムに基づくイベントが発生する。
このようにして、この実施例では、リンク強度が所定値以上でないときには、通常アイテムの使用のみが許容され、リンク強度が所定値以上のときに通常アイテムの使用とレアアイテムの使用の両方が許容されるので、ゲーム装置10間の距離等に応じてゲーム内容を変化させることができる。また、通常アイテムの使用に対してレアアイテムの使用の希少性を高めることができる。
また、レアアイテムに関しては、リンク強度が所定値以上であり、かつ、自機で選択されたレアアイテムの欠片に対応するレアアイテムの欠片が相手のゲーム装置10で選択された場合に、該レアアイテムの使用が許容される。したがって、相手のゲーム装置10との距離ばかりでなく、相手プレイヤとの相互作用によってゲーム内容を変化させることができるので、ゲームの興趣性をさらに高めることができる。
図10には、図6から図9のゲーム画面に対応する各プレイヤの位置関係が示される。図10において、プレイヤ1−4は参照符号P1−P4で示され、破線表示された外円はプレイヤ1の親機の通信可能領域を示す。また、破線表示された内円は、所定値以上のリンク強度が親機で検出され得る領域を示す。プレイヤ2は内円の範囲外に存在するので、親機とプレイヤ2のゲーム装置10との間では、所定値未満のリンク強度が検出される。したがって、このプレイヤ2が通信相手に選択された場合には、図7に示したように親機のゲーム画面にはプレイヤ2の所持するレアアイテムの欠片の画像は表示されない。また、親機とプレイヤ2のゲーム装置10では、レアアイテムの使用が許容されない。
一方、プレイヤ3は内円の範囲内に存在するので、親機とプレイヤ3のゲーム装置10との間では、所定値以上のリンク強度が検出される。したがって、プレイヤ3が通信相手に選択された場合には、図8に示したように、親機のゲーム画面には、プレイヤ3の所持するレアアイテムの欠片の画像が表示される。また、親機とプレイヤ3のゲーム装置10では、レアアイテムの使用が許容される可能性がある。
なお、プレイヤ4はレアアイテムを所持していないので(図6参照)、通信相手としてプレイヤ4が選択された場合には、親機のゲーム画面にはプレイヤ4の所持する通常アイテムの欠片の画像のみが表示されることとなる。
図11には、通信データの内容の一例が示される。親機はこのような通信データ(親通信データ)を子機へ送信し、子機はこのような通信データ(子通信データ)を親機へ送信する。通信データは所持アイテムリストデータを含み、この所持アイテムリストデータには、自機で所持されている通常アイテムの欠片とレアアイテムの欠片に関する情報が記憶される。たとえば、所持しているアイテムの欠片の識別情報が記憶される。あるいは、アイテムの欠片の全てについて、所持不所持を示すフラグデータとして記憶される。この通信データの所持アイテムリストデータは、WRAM48の所持アイテムリスト領域84のデータに基づいて作成される。親機および各子機は、それぞれ、受信した所持アイテムリストデータに基づいて、通信相手のゲーム装置10でレアアイテムが所持されているか否かを判定することができる。そして、その判定結果に基づいて、たとえば図6に示したように通信相手のゲーム装置10でのレアアイテムの所持状態を表示することができる。
また、通信データは、表示されるアイテムリストデータを含んでよい。この表示されるアイテムリストデータには、自機で所持されているアイテムとして、通信相手の相手機アイテム表示部104で表示させるアイテムの欠片を示す情報が記憶される。たとえば、所定数の通常アイテムの欠片およびレアアイテムの欠片の識別情報が記憶される。この通信データの表示されるアイテムリストデータは、WRAM48の表示されるアイテムリスト領域86のデータに基づいて作成される。親機および子機は、それぞれ、受信したこの表示されるアイテムリストデータに基づいて、相手機アイテム表示部104に表示する所定数のアイテムの欠片を決定することができる。
また、通信データは、選択されたアイテムの欠片データを含んでよい。この選択されたアイテムの欠片データには、結合のために選択されたアイテムの欠片を示す情報(識別情報)が記憶される。この通信データの選択されたアイテムの欠片データは、WRAM48の選択されたアイテムの欠片領域88のデータに基づいて作成される。親機および子機は、それぞれ、受信した選択されたアイテムの欠片データに基づいて、相手のゲーム装置10で結合のために選択されたアイテムの欠片を把握することができ、該アイテムの欠片が結合のために選択されたことを示すゲーム画面を生成して表示することができる。また、この実施例では、結合の判定処理が親機で実行されるので、親機は、受信した相手機の選択されたアイテムの欠片データと、WRAM48の自機の選択されたアイテムの欠片データとに基づいて、アイテムの結合が成功であるか失敗であるかを判断することができる。
図12および図13には、このゲームシステムにおける親機の通信ゲーム処理の動作の一例が示される。図12の最初のステップS1で、親機のCPUコア42は、子機サーチ処理を実行して、通信可能領域に存在する子機を探索して、該子機との間で接続を確立する。この処理によって、親機は、所定の最大接続可能数(たとえば3台)以下の子機と接続される。
次に、ステップS3で、CPUコア42は、変数Nに初期値「1」を設定する。そして、CPUコア42は、ステップS5で、無線通信ユニット16を介して、子機から子通信データを受信して、WRAM48の相手のアイテムデータ領域94に第Nの子機の通信データとして記憶する。この子通信データには該子機の所持アイテムリストデータが含まれる。
続いて、ステップS7で、CPUコア42は、受信した子通信データに基づいて、該子機の所持アイテムにレアアイテムの欠片があるか否かを判断し、“YES”であれば、ステップS9で、CPUコア42は、第Nの子機がレアアイテムの欠片を所持している旨をLCD24に表示する。具体的には、CPUコア42は、第Nの子機のプレイヤがレアアイテムの欠片を所持している旨を示すゲーム画面をVRAM50に描画し、そのゲーム画面をLCDコントローラ46を用いてLCD24に表示する。一方、ステップS7で“NO”であれば、CPUコア42は、ステップS11で、第Nの子機がレアアイテムを所持していない旨をLCD24に表示する。具体的には、CPUコア42は、第Nの子機のプレイヤがレアアイテムの欠片を所持していない旨を示すゲーム画面をVRAM50に描画し、そのゲーム画面をLCDコントローラ46を用いてLCD24に表示する。
そして、ステップS13で、CPUコア42は、変数Nの値が接続されている子機の数よりも小さいかどうかを判断する。つまり、接続されている全ての子機についてレアアイテムの所持状態を把握して、その結果を表示したかどうかが判断される。ステップS13で“YES”であれば、ステップS15で、CPUコア42は変数Nに「1」を加算して、ステップS5に戻る。このようにして、通信可能領域に存在する全ての子機についてレアアイテムの所持不所持が把握され、たとえば図6に示したような各子機のレアアイテムの所持の状況を含む選択画面がLCD24に表示される。
一方、ステップS13で“NO”であれば、CPUコア42は、ステップS17で、所持アイテムリスト領域84のデータに基づいて、親機の所持アイテムリストデータを含む親通信データを作成し、ステップS19で無線通信ユニット16を用いて親通信データを各子機に送信する。
ステップS21では、CPUコア42は、通信相手にする子機の選択処理を実行する。この処理では、親機の操作スイッチ26からの操作入力データが取得され、その操作入力データ等に基づいて、接続されている1つまたは複数の子機から、通信相手にする子機が決定される。親機は、通信相手に選ばれた子機がいずれであるかを示すデータを含む親通信データを作成して、各子機に送信する。したがって、各子機では親機によって自機が通信相手に選出されたか否かを把握することができる。
続いて、ステップS23で、CPUコア42は、通信相手に選択された子機の無線通信のリンク強度を検出する。また、ここでは図示は省略されるが、親機は、該子機に対して、所持アイテムリストおよび表示されるアイテムリストを含む親通信データを送信する。また、親機は、該子機からの所持アイテムリストおよび表示されるアイテムリストを含む子通信データを受信して、相手のアイテムデータ領域94に記憶する。
そして、次の図13のステップS25で、CPUコア42は、検出したリンク強度が所定値以上であるかどうかを判断する。このステップS25で“YES”であれば、ステップS27で、CPUコア42は、レアアイテムの欠片を含むアイテムリストを表示する。具体的には、所持アイテムリスト領域84のデータ、相手のアイテムデータ領域94の通信相手の所持アイテムリストデータおよび表示されるアイテムリストデータ、画像データ記憶領域72の画像データなどに基づいて、CPUコア42は、自機アイテム表示部102および相手機アイテム表示部104を含むゲーム画面をVRAM50に描画し、LCDコントローラ46を用いてそのゲーム画面をLCD24に表示する。つまり、ゲーム画面では、図8に示したように、子機がレアアイテムを所持している場合には、相手機アイテム表示部104にそのレアアイテムの欠片の画像が表示される。
一方、ステップS25で“NO”であれば、ステップS29で、CPUコア42は、通常アイテムリストを表示する。具体的には、所持アイテムリスト領域84のデータ、相手のアイテムデータ領域94の通信相手の所持アイテムリストデータおよび表示されるアイテムリストデータのうち通常アイテムの欠片に関するデータ、画像データ記憶領域72の画像データなどに基づいて、CPUコア42は、自機アイテム表示部102および相手機アイテム表示部104を含むゲーム画面をVRAM50に描画し、LCDコントローラ46を用いてそのゲーム画面をLCD24に表示する。つまり、ゲーム画面では、図7に示したように、相手機アイテム表示部104には、子機がレアアイテムの欠片を所持していたとしても、そのレアアイテムの欠片の画像は表示されない。親機のプレイヤは、自機と子機の所持アイテムが表示されたゲーム画面を見て、結合したい自機のアイテムの欠片を選択する。
そして、ステップS31で、CPUコア42は、アイテムの欠片の選択処理を実行する。この処理では、操作スイッチ26からの操作入力データが取得される。自機アイテム表示部102に表示するアイテムの変更を指示する所定の操作入力データがあった場合には、該操作入力データに基づいて、表示されるアイテムリスト領域86が更新される。そして、ゲーム画面では、この表示されるアイテムリスト領域86のデータに基づいて、自機アイテム表示部102に表示されるアイテムが変更される。また、結合のためのアイテムの欠片の選択を指示する所定の操作入力データがあった場合には、該操作入力データに基づいて、選択されたアイテムの欠片領域88に選択されたアイテムの欠片の識別情報が記憶される。また、子機からの子通信データが受信されて、相手のアイテムデータ領域94に記憶される。ゲーム画面では、この相手のアイテムデータ領域94の表示されるアイテムリストデータに基づいて、相手機アイテム表示部104に表示されるアイテムが変更される。
続いて、ステップS33で、CPUコア42は、レアアイテムの欠片が選択されたか否かを判断する。このステップS33で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS35でリンク強度が所定値以上であるか否かを判断する。つまり、この実施例ではリンク強度が所定値以上でない場合レアアイテムの使用を許容しないので、結合のためにレアアイテムが選択されてもよいのかどうかをリンク強度に基づいて判断している。
このステップS35で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS37で、互いの選択したアイテムの欠片の結合処理を実行する。この処理では、子機からの子通信データが受信されて、その子通信データに含まれる子機で選択されたアイテムの欠片を示すデータが取得されて、相手のアイテムデータ領域94に記憶される。そして、選択されたアイテムの欠片領域88に記憶された自機で選択されたレアアイテムの欠片と、相手のアイテムデータ領域94に記憶された子機で選択されたアイテムの欠片とが、対応するものであるか否か、すなわち、1つの組ないし対を成すか否かの判定が行われる。
続いて、ステップS39で、CPUコア42は、結合に成功したか否かを判断し、“YES”であれば、ステップS41で、この結合されたレアアイテムの使用を許容して、レアアイテム用イベントフラグをONに設定する。これによって、親機ではレアアイテム用のイベントが発生されることとなる。また、そのレアアイテムの結合に成功したことを示すデータを含む親通信データが作成されて、子機に送信される。
一方、ステップS39で“NO”であれば、つまり、親機と子機とで選択されたアイテムの欠片同士が対応しないものであった場合には、たとえば結合が失敗である旨をゲーム画面に表示するなどして、ステップS51へ進む。なお、そのレアアイテムの結合に失敗したことを示すデータを含む親通信データが作成されて子機に送信される。
また、ステップS35で“NO”であれば、つまり、レアアイテムの選択が許容されない場合には、ステップS43で、CPUコア42はエラー表示を処理して、ステップS51へ進む。このステップS43の処理によって、たとえば、プレイヤによって選択されたレアアイテムの欠片は選択不可である旨が示されたゲーム画面が生成されて表示される。
また、ステップS33で“NO”であれば、つまり、通常アイテムの欠片が選択された場合には、CPUコア42は、ステップS45で、互いの選択したアイテムの欠片の結合処理を実行する。この処理では、ステップS37と同様な処理が実行される。すなわち、子機からの子通信データが受信されて、子機で選択されたアイテムの欠片を示すデータが相手のアイテムデータ領域94に記憶される。そして、選択されたアイテムの欠片領域88に記憶された自機で選択された通常アイテムの欠片と、相手のアイテムデータ領域94に記憶された子機で選択されたアイテムの欠片とが、対応するものであるか否か、すなわち、1つの組ないし対を成すか否かの判定が行われる。
そして、ステップS47で、CPUコア42は、結合に成功したか否かを判断し、“YES”であれば、ステップS49で、この結合された通常アイテムの使用を許容して、通常アイテム用イベントフラグをONに設定する。これによって、親機では通常アイテム用のイベントが発生されることとなる。また、その通常アイテムの結合に成功したことを示すデータを含む親通信データが作成されて子機に送信される。
一方、ステップS47で“NO”であれば、たとえば結合が失敗である旨をゲーム画面に表示するなどして、ステップS51へ進む。なお、その通常アイテムの結合に失敗したことを示すデータを含む親通信データが作成されて子機に送信される。
そして、ステップS51では、CPUコア42は、通信を終了するかどうかを判断する。たとえばプレイヤの所定の操作スイッチ26の操作によって通信の続行が指示された場合には、通信を終了しないと判断される。このステップS51で“NO”であれば、つまり、通信ゲームを続ける場合には、図12のステップS1へ戻って処理を繰り返す。一方、ステップS51で“YES”であれば、この通信ゲーム処理を終了する。
図14および図15には、子機の通信ゲーム処理の動作の一例が示される。図14の最初のステップS61で、CPUコア42は、親機サーチ処理を実行し、通信可能範囲内に存在する親機を探索して、該親機との接続を確立する。
次に、ステップS63で、CPUコア42は、所持アイテムリスト領域84のデータに基づいて、所持アイテムリストデータを含む子通信データを作成し、ステップS65で、子通信データを無線通信ユニット16を用いて親機に送信する。これによって、親機ではこの子機のアイテムの欠片の所持状況が把握される。
続いて、ステップS67で、CPUコア42は、無線通信ユニット16を用いて、親通信データを受信して、WRAM48の相手のアイテムデータ領域94に記憶する。この親通信データには、親機の所持アイテムリストデータが含まれる。
そして、ステップS69で、CPUコア42は、受信した親通信データに基づいて、親機の所持アイテムにレアアイテムの欠片があるかどうかを判断する。このステップS69で“YES”であれば、ステップS71で、CPUコア42は、レアアイテムを所持する親機である旨を示すゲーム画面をVRAM50に描画し、LCDコントローラ46を用いてそのゲーム画面をLCD24に表示する。一方、ステップS69で“NO”であれば、CPUコア42は、レアアイテムを所持しない親機である旨を示すゲーム画面をLCD24に表示する。
続いて、ステップS75では、CPUコア42は、親機の通信相手に選択されたかどうかを判断する。具体的には、通信相手として選ばれた子機がいずれであるかを示すデータを含む親通信データが受信されて、この受信データに基づいて自機が通信相手に選ばれたかどうかの判定が行われる。このステップS75で“NO”であれば、次の図15のステップS105へ進む。
一方、ステップS75で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS77で、親機との無線通信のリンク強度を検出する。また、ここでは図示は省略されるが、子機は、親機からの所持アイテムリストおよび表示されるアイテムリストを含む親通信データを受信して、相手のアイテムデータ領域94に記憶する。また、子機は、所持アイテムリストおよび表示されるアイテムリストを含む子通信データを作成して、親機へ送信する。
そして、次の図15のステップS79で、CPUコア42は、検出されたリンク強度が所定値以上であるか否かを判断する。ステップS79で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS81でレアアイテムの欠片を含むアイテムリストを表示する。この処理は、上述の親機のステップS27と同様な処理である。これによって、ゲーム画面では、親機がレアアイテムを所持している場合には、相手機アイテム表示部104に、そのレアアイテムの欠片の画像が表示される。
一方、ステップS79で“NO”であれば、ステップS83で、CPUコア42は、通常アイテムリストを表示する。この処理は、上述の親機のステップS29と同様な処理である。これによって、ゲーム画面では、親機がレアアイテムを所持していたとしても、相手機アイテム表示部104にはそのレアアイテムの欠片の画像は表示されない。子機のプレイヤは、自機と親機の所持アイテムが表示されたゲーム画面を見て、結合したい自機のアイテムの欠片を選択する。
そして、ステップS85で、CPUコア42は、アイテムの欠片の選択処理を実行する。この処理は、上述の親機のステップS31と同様な処理である。たとえば、結合のためのアイテムの欠片の選択を指示する所定の操作入力データがあった場合には、該操作入力データに基づいて、選択されたアイテムの欠片領域88に、選択されたアイテムの欠片の識別情報が記憶される。
続いて、ステップS87で、CPUコア42は、レアアイテムの欠片が選択されたか否かを判断する。このステップS87で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS89でリンク強度が所定値以上であるか否かを判断する。つまり、この実施例ではリンク強度が所定値以上でない場合レアアイテムの使用を許容しないので、結合のためにレアアイテムが選択されてもよいのかどうかをリンク強度に基づいて判断している。
このステップS89で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS91で、互いの選択したアイテムの欠片の結合処理を実行する。この処理では、たとえば、自機で選択されたレアアイテムの欠片を示すデータを含む子通信データが作成されて、親機へ送信される。また、親機からの親通信データが受信されて、その親通信データに含まれる結合に成功したかまたは失敗したかを示すデータが取得される。この受信したデータに基づいて、レアアイテムの結合の成否が判定される。
続いて、ステップS93で、CPUコア42は、結合に成功したか否かを判断し、“YES”であれば、ステップS95で、この結合されたレアアイテムの使用を許容して、レアアイテム用イベントフラグをONに設定する。これによって、子機ではレアアイテム用のイベントが発生されることとなる。一方、ステップS93で“NO”であれば、たとえば結合が失敗である旨をゲーム画面に表示するなどして、ステップS105へ進む。
また、ステップS89で“NO”であれば、つまり、レアアイテムの選択が許容されない場合には、ステップS97で、CPUコア42はエラー表示を処理して、ステップS105へ進む。このステップS97の処理によって、たとえばプレイヤによって選択されたレアアイテムの欠片は選択不可である旨がゲーム画面に表示される。
また、ステップS87で“NO”であれば、つまり、通常アイテムの欠片が選択された場合には、CPUコア42は、ステップS99で、互いの選択したアイテムの欠片の結合処理を実行する。この処理では、たとえば、自機で選択された通常アイテムの欠片を示すデータを含む子通信データが作成されて、親機へ送信される。また、親機からの親通信データが受信されて、その親通信データに含まれる結合に成功したかまたは失敗したかを示すデータが取得される。この受信したデータに基づいて、通常アイテムの結合の成否が判定される。
そして、ステップS101で、CPUコア42は、結合に成功したか否かを判断し、“YES”であれば、ステップS103で、この結合された通常アイテムの使用を許容して、通常アイテム用イベントフラグをONに設定する。これによって、子機では通常アイテム用のイベントが発生されることとなる。一方、ステップS101で“NO”であれば、たとえば結合が失敗である旨をゲーム画面に表示するなどして、ステップS105へ進む。
そして、ステップS105では、CPUコア42は、通信を終了するかどうかを判断する。たとえばプレイヤの所定の操作スイッチ26の操作によって通信の続行が指示された場合には、通信を終了しないと判断される。このステップS105で“NO”であれば、つまり、通信ゲームを続ける場合には、図14のステップS61へ戻って処理を繰り返す。一方、ステップS105で“YES”であれば、この通信ゲーム処理を終了する。
この実施例によれば、ゲーム装置10間の距離等に応じて変化するリンク強度が所定値以上であったときにレアアイテムの使用を許容するので、無線通信の相手のゲーム装置10との距離や通信状態に応じて、アイテムの使用の可否を変化させることができる。したがって、ゲーム装置10間の距離等に応じてゲーム内容を変化させることができ、斬新で興趣性の高いゲームを提供することができる。また、リンク強度が所定値以上でなければレアアイテムの使用が許可されず、このため、レアアイテムの使用によるイベントなどが発生しないので、レアアイテムの希少性を高めることができる。たとえば、プレイヤは、相手のゲーム装置10との距離を意識して通信ゲームをプレイすることができる。つまり、レアアイテムの欠片の画像が表示されない、つまり、レアアイテムの使用が許容されない通信相手を見つけた場合には、該通信相手に近付いたりして距離を狭めることによって、レアアイテムの使用を許容させるといった積極的なプレイを行うこともできる。
なお、上述の実施例では、リンク強度が所定値以上であるときには図8に示すように相手のレアアイテムの欠片の画像を表示し、リンク強度が所定値以上でないときには図7に示すように相手のレアアイテムの欠片の画像を表示しないようにしていた。つまり、リンク強度に応じて、レアアイテムの欠片の表示を変化させるようにしていた。しかしながら、図16に示す他の実施例のように、リンク強度が所定値以上でなくても、相手のレアアイテムの欠片の画像を表示するようにしてもよい。
この図16には、他の実施例で通信相手とのリンク強度が所定値以上でない場合に親機に表示されるゲーム画面の一例が示される。相手機アイテム表示部104では、プレイヤ2の所持するレアアイテムの欠片の画像が表示されている。ただし、このレアアイテムの欠片の画像は、図16では破線表示されているが、実際のゲーム画面では、たとえば半透明で表示されたり所定の色(灰色など)で表示されたりして、本来とは異なる状態で表示されている。これによって、親機のプレイヤ1は、上述の実施例と同様に、プレイヤ2との間ではレアアイテムの使用は許容されないことを容易に知ることができる。なお、レアアイテムの欠片の画像は、リンク強度が所定値以上でない場合でも、リンク強度が所定値以上の場合と同じ状態で表示するようにしてもよい。
図17には、図16実施例における親機のゲーム動作のうち図12の続きの一例が示される。この図17では、上述の実施例の図13と異なる部分に新たな参照符号を付し、図13と同じ処理には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図12のステップS23でリンク強度を検出した後、図17の最初のステップS121で、CPUコア42は、レアアイテムの欠片を含むアイテムリストを表示する。この処理は、上述の実施例のステップS27と同様な処理である。これによって、受信した子通信データに基づいて、相手機アイテム表示部104に通常アイテムの欠片とともにレアアイテムの欠片を含むゲーム画面が描画され、そのゲーム画面がLCD24に表示される。
続いて、ステップS123で、CPUコア42は、検出したリンク強度が所定値以上であるか否かを判断する。このステップS123で“NO”であれば、ステップS125で、CPUコア42は、レアアイテムの欠片の選択不能化処理を実行する。具体的には、WRAM48の所定領域のレアアイテムの欠片の選択不可フラグをONに設定する。また、相手機アイテム表示部104に表示されるレアアイテムの欠片の画像の表示形態を、たとえば半透明にしたり所定の色に変更したりして、変化させてもよい。一方、ステップS123で“YES”であれば、そのままステップS31へ進む。
また、ステップS33でレアアイテムの欠片が選択されたと判断された場合には、CPUコア42は、続くステップS127で、レアアイテムの欠片が選択不可であるか否かを判断する。たとえばレアアイテムの欠片の選択不可フラグがONに設定されているか否かが判断される。このステップS127で“NO”であればステップS37へ進み、“YES”であればステップS43へ進む。
図18には、図16実施例における子機のゲーム動作のうち図14の続きの一例が示される。この図18では、上述の実施例の図15と異なる部分に新たな参照符号を付し、図15と同じ処理には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図14のステップS77でリンク強度を検出した後、図18の最初のステップS141で、CPUコア42は、レアアイテムの欠片を含むアイテムリストを表示する。この処理は、上述の実施例のステップS81と同様な処理である。これによって、受信した親通信データに基づいて、相手機アイテム表示部104に通常アイテムの欠片とともにレアアイテムの欠片を含むゲーム画面が描画され、そのゲーム画面がLCD24に表示される。
続いて、ステップS143で、CPUコア42は、検出したリンク強度が所定値以上であるか否かを判断する。このステップS143で“NO”であれば、ステップS145で、CPUコア42は、レアアイテムの欠片の選択不能化処理を実行する。具体的には、WRAM48の所定領域のレアアイテムの欠片の選択不可フラグをONに設定する。また、相手機アイテム表示部104に表示されるレアアイテムの欠片の画像の表示形態を、たとえば半透明にしたり所定の色に変更したりして、変化させてもよい。一方、ステップS143で“YES”であれば、そのままステップS85へ進む。
また、ステップS87でレアアイテムの欠片が選択されたと判断された場合には、CPUコア42は、続くステップS147で、レアアイテムの欠片が選択不可であるか否かを判断する。たとえばレアアイテムの欠片の選択不可フラグがONに設定されているか否かが判断される。このステップS147で“NO”であればステップS91へ進み、“YES”であればステップS97へ進む。
この他の実施例によれば、リンク強度が所定値以上でなくても相手のレアアイテムの欠片の画像が表示されるので、その相手が具体的にどのレアアイテムの欠片を所持しているのかを容易に知ることができる。この場合には、リンク強度が所定値以上でない相手であっても、欲しいレアアイテムの欠片をその相手が所持しているか否かを知ることができるので、その相手に近付いて行ってリンク強度を所定値以上にさせてレアアイテムの欠片の使用を許容させるといった、積極的なプレイの必要性をプレイヤに容易に知らせることができる。