JP5506240B2 - キッチンキャビネット - Google Patents

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Description

本発明は、キッチンキャビネットに関するものである。
従来、この種のキッチンカウンターとして、壁面に固定したブラケットに、シンクと調理器を備えたカウンター本体を載置した構造のものが特許文献1に開示されている。
また、特許文献2には、壁に固定したハンガーに、カウンター本体の後側に設けた取付片を引っ掛けて係止させる構造が開示されている。
また、特許文献3には、四角柱状の骨組みに、天板を載置した構造の台所装置が開示されている。
特開平11−127991号公報 実開昭60−154089号公報 特開昭60−12014号公報
上記特許文献1,特許文献2,特許文献3に開示されている構造を組み合わせたとしても、軽量化したキッチンキャビネットを壁掛け式にする構成は発想できないが、キッチンキャビネットを壁掛け式にしようとすると、強度の大なる大型のブラケットが必要となり、施工が困難なものとなってしまうという新たな問題点がでてくる。
本発明は、壁掛け式で設置できるキッチンキャビネットの提供を目的とし、この目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明のキッチンキャビネットは、左右方向に延びる長尺材と前後方向に延びる長尺材とを枠組みした直方体状のフレームからなるキッチンキャビネットであって、
後面側の前記左右方向に延びる長尺材の下部は、壁面の所定高さ位置に固設されたブラケットに掛止可能な係止部を備える
ことを要旨とする。
本発明のキッチンキャビネットは、骨組みとなるフレームを有し、このフレームを構成する後面側の左右方向に延びる長尺材の下部の係止部を、壁面の所定高さ位置に固設したブラケットに掛止することで、フレームを壁面に取り付けることができ、壁掛け式のキッチンキャビネットの設置が可能となる。
また、本発明のキッチンキャビネットにおいて、前記ブラケットは、壁面へ固定する固定片と、該固定片の上端から前方へ突出する載置片と、該載置片の前端で立ち上がる立上片を備えているものとすることもできる。
こうすれば、フレームの後面側の左右方向に延びる長尺材の下部の係止部をブラケットの載置片上に載せると、前側にブラケットの立上片が配置されるため、フレームがブラケットから外れることがなく、ブラケットを介し良好にフレームが壁面に支持される。
キッチンキャビネットの設置完成状態の斜視図である。 キッチンキャビネットの骨組みとなるフレームと、遮蔽部材の分解斜視図である。 フレームを構成する前面側上部長尺材12と縦枠材18aと上部連結長尺材14aの連結部分の拡大図である、 前面側上部長尺材12と縦枠材18aと上部連結長尺材14aの連結前の分解図である。 壁面に固設したブラケットにフレームの長尺材を掛止した状態の要部断面拡大構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、システムキッチンの設置状態の斜視構成図であり、システムキッチン1は、複数の引出し3,3,3を備えたキッチンキャビネット2の上面に、カウンター4が設けられ、このカウンター4には、水栓6を備えたシンク5と、コンロ7が設けられている。
また、図1において、図中8は、引出し3の下方の前板10の底側に設けられた遮蔽部材であり、図中9は、側面に取り付けられた側板である。
このキッチンキャビネット2は、骨組みとなるフレーム11を有し、このフレーム11と遮蔽部材8の分解図を図2に示す。
フレーム11は、金属製の角パイプ状の複数の長尺材を一体状に枠組みして軽量化されており、前面側上部長尺材12と前面側下部長尺材15の左右端が縦方向の縦枠材18a,18cに連結され、また、後方側の後面側上部長尺材13と後面側下部長尺材16の左右端が縦方向の縦枠材18b,18dに連結されて、縦枠材18a,18b間には、上端側に上部連結長尺材14aが連結され、下端側に下部連結長尺材17aが連結されている。また、縦枠材18cと縦枠材18d間には、上端側に上部連結長尺材14bが連結され、下端側には下部連結長尺材17bが連結されて枠組みされている。
図3には、前面側上部長尺材12と縦枠材18aと上部連結長尺材14aの連結部分の拡大図を示し、図4には、連結前の分解図を示す。
縦枠材18aは、外側の外板部180と内側の平行な内板部181の一端側が外直交板部182でコの字状に一体化されており、外直交板部182と平行に内直交板部183が設けられて、縦枠材18aは略角パイプ状に形成されている。
この縦枠材18aの外板部180には上下方向に間隔をおいて、ネジ31の頭部より大径の大径孔184,184が貫通形成されており、内板部181の大径孔184,184と対向する位置には、ネジ31の頭部より小径の小径孔185,185が貫通形成されている。
また、内直交板部183にも、ネジ31の頭部より大径の大径孔186が貫通形成されており、外直交板部182の大径孔186と対向する位置には、ネジ31の頭部より小径の小径孔が形成されている。
一方、角パイプ状の前面側上部長尺材12の内周底側には締め付け孔部120が形成されており、また、角パイプ状の上部連結長尺材14aの内周側の左右には締め付け孔部140,140が形成されている。また、前面側上部長尺材12の下方に配置されて縦枠材18aに連結される幕板材24の内周底側にも締め付け孔部240が形成されている。
縦枠材18aの大径孔184に外側からネジ31を入れて、ネジ31を小径孔185に通し、ネジ31を締め付け孔部120に締め付けてゆくことにより、前面側上部長尺材12がネジ31により縦枠材18aに締め付け固定されるものである。また同様に、ネジ31を大径孔184から小径孔185を通して締め付け孔部240に締め付けることで、幕板材24を縦枠材18aに固定することができる。
また、直交する内直交板部183の大径孔186にネジ31を入れて、ネジ31を外直交板部182の小径孔に通し、ネジ31を締め付け孔部140に締め付けてゆくことにより、上部連結長尺材14aを縦枠材18aの外直交板部182に固定することができる。
この縦枠材18aと他の縦枠材18b,18c,18dは同様な構造であり、縦枠材18bにネジ31を介して後面側上部長尺材13,後面側下部長尺材16,上部連結長尺材14a,下部連結長尺材17aをそれぞれ連結固定することができる。また、縦枠材18cにネジ31を介して前面側上部長尺材12,前面側下部長尺材15,上部連結長尺材14b,下部連結長尺材17bをそれぞれ連結固定することができる。また、縦枠材18dにネジ31を介して後面側上部長尺材13,後面側下部長尺材16,上部連結長尺材14b,下部連結長尺材17bをそれぞれ連結固定することができる。
なお、フレーム11には、縦枠材18a,18cと平行状に角パイプ状の仕切り縦枠材19,19,19が内側に間隔をおいて縦方向にそれぞれ設けられており、また、後方側の縦枠材18b,18d間にも平行状に仕切り縦枠材19,19が設けられており、前方側および後方側の各仕切り縦枠材19,19,19の上端および下端には、それぞれ前後方向に仕切り前後枠材20,20,20が連結固定されている。
また、前面側下部長尺材15から後面側下部長尺材16に向かって前後方向に水平に延びる補強枠材21,21が複数本底側に設けられており、この補強枠材21と平行状に前後の仕切り縦枠材19,19間に複数のレール材22,22が設けられて、骨組みとなるフレーム11が形成されている。
このフレーム11は、壁面Wに予め固設した、例えば2個のブラケット25,25に掛止して壁面Wに取り付け施工できるものである。
壁面Wの所定高さ位置に水平な基準線Rを設け、この基準線Rに沿って左右に間隔をおいて2個のブラケット25,25をそれぞれネジ30を用いて壁面Wに固定することで、2個のブラケット25,25は水平状に壁面Wに固設されるものである。
この各ブラケット25は、図5に拡大断面図で示すように、ネジ30により壁面Wに固定される固定片26の上端に、前方側へ略水平に突出する載置片27が一体形成され、載置片27の前端に、上方へ一体状に立ち上がる立上片28が形成されたものである。
なお、ブラケット25の固定片26には、ネジ30を通す通し孔26aが形成されている。
このように予め水平な基準線Rに沿って水平状に2個のブラケット25,25を壁面Wの所定高さ位置に固設しておき、この状態で、フレーム11を持ち上げて、フレーム11の後面側上部長尺材13を、ブラケット25,25に掛止することができる。
掛止状態では、フレームの後面側上部長尺材13が、図5に示すように各ブラケット25の載置片27上に載置され、この状態で、載置された後面側上部長尺材13の前面にブラケット25の立上片28が立ち上がるため、フレーム11は前側にずり落ちることがなく、良好にブラケット25,25を介して壁面Wに取り付けられる。
なお、ブラケット25,25は水平状に固設されているため、フレーム11をブラケット25,25に掛止することで、フレーム11は水平状に壁面Wに支持されることとなり、ブラケット25,25に掛止するだけでフレーム11は水平状となり、面倒な底面全面に亘る水平出し作業は不要となる。
なお、フレーム11をブラケット25,25に掛止した状態で、フレーム11の前面側下部長尺材15或いは補強枠材21,21に予め設けられている複数のアジャスターボルト23,23をそれぞれ高さ調節して、各アジャスターボルト23の下端を床面Fに当接させ、複数のアジャスターボルト23,23,23を介し、フレーム11の重量を床面Fで支持することができる。
なお、フレーム11の後面側上部長尺材13或いは後面側下部長尺材16は別途ビス等を用いて壁面Wに更に強固に固定させることもできる。
このようにして壁面Wに水平状にフレーム11を取り付け、このフレーム11の上面にカウンター4を取り付けて、更にシンク5およびコンロ7を取り付けることができ、更にフレーム11内の空間内に、前方側へ引出し可能に引出し3,3を組み付けることができ、更にフレーム11の前面下部に前板10を取り付け、フレーム11の底側前部に遮蔽部材8を嵌め込んで、フレーム11の底側と床面F間の隙間及び複数のアジャスターボルト23,23をこの遮蔽部材8で良好に隠蔽させることができる。
なお、遮蔽部材8は、フレーム11の底側前面を全域に亘り遮蔽することのできる横長状の前面片8aと、この前面片8aの左右端側に後方側へ延びる側面片8b,8bが一体形成されたものを用いることができる。
このように本例では、長尺材を枠組みした骨組みとなるフレーム11を備えているため強度が大であり、軽量なキッチンキャビネット2とすることができ、しかも、壁面Wに水平状に2以上のブラケット25,25を予め固設させておけば、このブラケット25,25にフレーム11を掛止させて、フレーム11を水平状態に壁面Wに設置することができ、従来のような水平出し作業が不要となり、また、遮蔽部材8を底側に嵌め込んで床面Fとの隙間を良好に隠蔽させることができ、壁掛け式のキッチンキャビネット2を容易に施工することができるものとなる。
1 システムキッチン
2 キッチンキャビネット
3 引出し
4 カウンター
5 シンク
7 コンロ
8 遮蔽部材
10 前板
11 フレーム
12 前面側上部長尺材
13 後面側上部長尺材
14a,14b 上部連結長尺材
15 前面側下部長尺材
16 後面側下部長尺材
17a,17b 下部連結長尺材
18a,18b,18c,18d 縦枠材
19 仕切り縦枠材
21 補強枠材
22 レール材
23 アジャスターボルト
25 ブラケット
26 固定片
27 載置片
28 立上片
W 壁面
F 床面

Claims (2)

  1. 左右方向に延びる長尺材と前後方向に延びる長尺材とを枠組みした直方体状のフレームからなるキッチンキャビネットであって、
    後面側の前記左右方向に延びる長尺材の下部は、壁面の所定高さ位置に固設されたブラケットに掛止可能な係止部を備える
    ことを特徴とするキッチンキャビネット。
  2. 前記ブラケットは、
    壁面へ固定する固定片と、該固定片の上端から前方へ突出する載置片と、該載置片の前端で立ち上がる立上片を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載のキッチンキャビネット。
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