JP6070089B2 - 壁掛便器の取付構造及び壁掛便器 - Google Patents

壁掛便器の取付構造及び壁掛便器 Download PDF

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Description

本発明は、便器本体を床面から浮かせた状態で取り付ける壁掛便器の取付構造及び壁掛便器に関する。
腰掛け式便器を住宅のトイレに取り付けるに際して、フレームの横部材を壁裏の補強に対して固定する構造や、部屋隅の柱に対して固定具を釘で固定し、この固定具に対して横部材を固定する構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載される取り付け構造においては、壁内部の構造柱である管柱に対して壁内面側から左右の固定具をねじ具等により固定し、この左右の固定具に補強バーを架け渡すように固定している。そして、この補強バーに便器本体を固定している。
一方、便器本体を床面から浮かせた状態で取り付ける壁掛便器においては、便器に座るなどして便器に荷重がかかると、便器が倒れようとしてその力が後ろ壁面に対して垂直方向に作用する。この便器の倒れによる便器先端の沈み込みの大きさは後ろ壁面の強度に依存する。ここで、後ろ壁面の強度は、後ろ壁面の材質や厚み、後ろ壁を支える間柱の有無、寸法、部屋隅の柱の大きさなどに依存する。
しかしながら、リフォームなどでの入れ替え工事の場合、すでに建築構造は完成しているため、間柱の有無、寸法、後ろ壁面の厚さ、強度等は分からず、取り付けようとする部屋によっては、後ろ壁面の変形が過大になるという問題がある。
ここで、後ろ壁面の変形について説明する。
図5は、後ろ壁面の変形について例示する模式的斜視図である。図5(a)では、床面FLから立ち上がる後ろ壁面BWが横方向に変形した例を示している。図5(b)では、床面FLから立ち上がる後ろ壁面BWが縦方向に変形した例を示している。
図5(a)に示すように、「横方向の変形」とは、後ろ壁面BWが縦軸Oyの周りに湾曲する変形のことをいう。一方、図5(b)に示すように、「縦方向の変形」とは、後ろ壁面BWが横軸Oxの周りに湾曲する変形のことをいう。
特開2000−273933号公報
しかしながら、特許文献1に記載の取付構造では、便器本体に下向きに加わる力が後ろ壁に伝わった場合、後ろ壁面の横方向の変形及び縦方向の変形の両方を十分に抑制できなかった。
すなわち、特許文献1に記載の取付構造では、左右の固定具に渡される補強バーによって、後ろ壁面の横方向の変形についてはある程度抑制される。しかし、縦方向の変形については十分に抑制することができず、その結果、便器先端の変位(沈み込み)が大きかった。また、補強バーの固定具を管柱に固定する必要があり、後ろ壁の構造によって施工上の制約を受けることになった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであって、便器本体に下向きに力が加わった場合の便器先端の変位を十分に抑制することができる壁掛便器の取付構造及び壁掛便器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る壁掛便器の取付構造は、後ろ壁面に固定され垂直方向に延在する縦部材と、前記縦部材の上側の端部及び下側の端部に連結されるとともに前記後ろ壁面に固定され、水平方向に延在する横部材と、前記後ろ壁面から離れた位置で垂直方向に延在し、便器本体を床面から浮かせた状態で支持する支持部材と、水平方向に延在し、前記縦部材と前記支持部材の上端とを連結する連結部材と、前記支持部材の下端から前記後ろ壁面に向かって水平方向に延在し、前記支持部材及び前記床面上に固定される床受材と、を備え、前記後ろ壁面に向かってみたとき、前記連結部材及び前記支持部材の水平方向の位置は前記縦部材の水平方向の位置と合っており、前記縦部材は、前記連結部材との連結部位よりも上方まで垂直方向に延在しており、当該連結部位よりも上方に延在した部分が垂直方向の複数個所において固定部材によって荷重が分散するように前記後ろ壁面に固定されており、前記横部材は、前記縦部材との連結部位の水平方向外方に延在しており、当該連結部位の水平方向外方に延在した部分が水平方向の複数個所において固定部材によって荷重が分散するように直接前記後ろ壁面に固定されており、前記横部材と前記縦部材の連結部位は、前記縦部材の上側の端部及び下側の端部に設けられており、前記床受材は、前記縦部材の下側の端部に固定されることを特徴とする。このような構成により、便器本体に下向きの力が加わった場合に、縦部材、横部材、支持部材及び床受材によって後ろ壁面の変形を抑制している。そのため、便器本体に下向きに力が加わった場合の便器先端の変位を十分に抑制することができる。
また、上記の目的を達成するために、前記床受材は、さらに前記縦部材に固定されることを特徴とする。このような構成により、縦部材と支持部材との剛性を向上させつつ、便器本体に下向きに力が加わった場合の便器先端の変位を十分に抑制することができる。
また、上記の目的を達成するために、前記便器本体に加わった下向きの力が、前記支持部材に対する曲げモーメントとして作用する場合に、前記床受材が前記曲げモーメントを受けることを特徴とする。このような構成により、便器本体に下向きの力が加わった場合に、支持部材及び連結部材を介して縦部材に伝わる前方向きの力が支持部材及び床受材によって弱められ、その結果、後ろ壁面の変形を抑制することができる
また、上記の目的を達成するために、前記支持部材と前記連結部材とは一体的に形成されることを特徴とする。このような構成により、少ない部品点数で後ろ壁面の変形を抑制することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る壁掛便器は、便器本体と、後ろ壁面に固定され垂直方向に延在する縦部材と、前記縦部材の上側の端部及び下側の端部に連結されるとともに前記後ろ壁面に固定され、水平方向に延在する横部材と、前記後ろ壁面から離れた位置で垂直方向に延在し、前記便器本体を床面から浮かせた状態で支持する支持部材と、水平方向に延在し、前記縦部材と前記支持部材の上端とを連結する連結部材と、前記支持部材の下端から前記後ろ壁面に向かって水平方向に延在し、前記支持部材及び前記床面上に固定される床受材と、を備え、前記後ろ壁面に向かってみたとき、前記連結部材及び前記支持部材の水平方向の位置は前記縦部材の水平方向の位置と合っており、前記縦部材は、前記連結部材との連結部位よりも上方まで垂直方向に延在しており、当該連結部位よりも上方に延在した部分が垂直方向の複数個所において固定部材によって荷重が分散するように前記後ろ壁面に固定されており、前記横部材は、前記縦部材との連結部位の水平方向外方に延在しており、当該連結部位の水平方向外方に延在した部分が水平方向の複数個所において固定部材によって荷重が分散するように直接前記後ろ壁面に固定されており、前記横部材と前記縦部材の連結部位は、前記縦部材の上側の端部及び下側の端部に設けられており、前記床受材は、前記縦部材の下側の端部に固定されることを特徴とする。このような構成により、便器本体に下向きの力が加わった場合に、縦部材、横部材、支持部材及び床受材によって後ろ壁面の変形を抑制している。そのため、便器本体に下向きに力が加わった場合の便器先端の変位を十分に抑制することができる。
本発明によれば、便器本体に下向きに力が加わった場合の便器先端の変位を十分に抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る壁掛便器の取付構造を例示する模式的斜視図である。 本発明の一実施形態に係る取付構造体を例示する模式的斜視図である。 本発明の一実施形態に係る壁掛便器の取付構造を例示する模式図である。 本発明の一実施形態に係る壁掛便器の取付構造を適用した壁掛便器を例示する模式的斜視図である。 後ろ壁面の変形について例示する模式的斜視図である。
本発明に係る壁掛便器の取付構造は、後ろ壁面に固定され垂直方向に延在する縦部材と、前記縦部材に連結されるとともに前記後ろ壁面に固定され、水平方向に延在する横部材と、前記後ろ壁面から離れた位置で垂直方向に延在し、便器本体を床面から浮かせた状態で支持する支持部材と、水平方向に延在し、前記縦部材と前記支持部材の上端とを連結する連結部材と、前記支持部材の下端から前記後ろ壁面に向かって水平方向に延在し、前記支持部材及び前記床面上に固定される床受材と、を備えたものである。これにより、便器本体に下向きに力が加わった場合の便器先端の変位を十分に抑制するものである。以下、本発明の実施の形態を説明する。
[壁掛便器の取付構造]
図1は、本発明の一実施形態に係る壁掛便器の取付構造を例示する模式的斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る取付構造体を例示する模式的斜視図である。
図1に示すように、壁掛便器の取付構造は、縦部材10と、支持部材20と、連結部材30と、横部材40と、床受材50とを備え、便器本体100を床面FLから浮かせた状態で支持するものである。
縦部材10は、垂直方向に延在する例えば角型材(中空または中実)である。縦部材10には、例えば鋼材が用いられる。図1及び図2に示すように、縦部材10は、後ろ壁BWに複数の固定部材B1によって固定される。固定部材B1としては、例えばボルト及びナットやビスが用いられる。
本実施形態では、2本の縦部材10が所定の間隔で略平行に設けられている。縦部材10の上端部10aは、2本の横部材40のうち上側の横部材40と接続される。一方、縦部材10の下端部10bは、2本の横部材40のうち下側の横部材40と接続される。
縦部材10の下端部10bは、床面FLに達するように配置してもよいし、床面FLに達しないように配置してもよい。なお、下端部10bを幅木(図示せず)よりも上の位置に配置し、床面FLに達しないようにすることで、縦部材10及び下側の横部材40を後ろ壁面BWに固定する作業が行いやすくなる。
固定部材B1は、縦部材10の複数箇所に設けられ、これによって後ろ壁面BWに頑丈に固定される。なお、固定部材B1は接着剤であってもよい。接着剤によって固定する場合には、縦部材10の裏面の広い範囲(例えば、裏面全面)に接着剤を塗布して、しっかりと固定することが望ましい。
支持部材20は、後ろ壁面BWから離れた位置で床受材50に固定される。支持部材20は、床受材50から垂直方向に延在する例えば角型材(中空または中実)である。
本実施形態では、2本の支持部材20が所定の間隔で平行に設けられている。2本の支持部材20は、断面略L型の床受材50に固定される。また、2本の支持部材20は、床受材50から離れた位置で第1連結部21及び第2連結部22によって連結されている。これにより、2本の支持部材20は、その間隔を維持したまま床受材50に頑丈に固定される。
支持部材20の下端は、便器本体100の側方から見てL字状に形成された床受材50に固定されている。なお、この固定に際しては、図示しないボルト等の締結具を用いても良く、溶接によって固定しても良い。
連結部材30は、水平方向に延在する。すなわち、連結部材30は、後ろ壁面BWに対して垂直な方向に延在して設けられる。連結部材30の一端30aは縦部材10に固定され、他端30bは支持部材20に固定される。特に、連結部材30の一端30aは、便器本体100の側方から見てL字状に形成された取付け板31を介して縦部材10に固定されている。なお、この固定に際しては、ボルト等の締結具を用いても良く、溶接によって固定しても良い。連結部材30によって、支持部材20は縦部材10と一定の間隔でしっかりと連結される。
本実施形態では、2本の縦部材10及び2本の支持部材20に対応して2本の連結部材30が設けられている。また、これら2本の連結部材30の間の上方に形成される空間には、便器洗浄用の水槽としてのロータンク(不図示)が設置される。なお、支持部材20と連結部材30とを一体的に形成し、L字状の角型材として構成することによって、部品点数を少なくしてもよい。
横部材40は、水平方向に延在する例えばL型の部材であり、縦部材10を差し込むための四角状の差込部41を有する。横部材40には、例えば縦部材10と同じ材料が用いられる。
横部材40は、後ろ壁面BWに固定部材B2によって固定される。固定部材B2としては、例えばボルト及びナットやビスが用いられる。固定部材B2は、横部材40の複数箇所に設けられ、これによって後ろ壁面BWに頑丈に固定される。なお、固定部材B2は接着剤であってもよい。接着剤によって固定する場合には、横部材40の裏面の広い範囲(例えば、裏面全面)に接着剤を塗布して、しっかりと固定することが望ましい。
例えば、2本の縦部材10が平行に設けられている場合、上側の横部材40は2本の縦部材10の上端部10aを連結するように取り付けられ、下側の横部材40は、2本の縦部材10の下端部10bを連結するよう取り付けられる。図1に示す横部材40は、後ろ壁面BWの幅にわたって設けられているが、後ろ壁面BWの幅よりも狭く設けられていてもよい。
なお、上側の横部材40の差込部41と、縦部材10の上端部10aとは、ネジ(不図示)等によって固定される。同様に、下側の横部材40の差込部41と、縦部材10の下端部10bとは、ネジ(不図示)等によって固定される。
2本の縦部材10及び2本の横部材40が組み合わされて額縁状に後ろ壁面BWにしっかりと固定されていることで、後ろ壁面BWを十分に補強することができる。
床受材50は、床面FL上にボルト等の固定部材(不図示)によって固定される断面L型の部材である。この床受材50には、例えば鋼材が用いられる。この床受材50は、支持部材20の下端から後ろ壁面BWに向かって後方に延びる態様で、床面FL上に固定される。
具体的には、床受材50の下面50aが、床面FLに固定されて床面FLの部分的補強層をなす。一方、床受材50の側面50bは、支持部材20の側面にボルト等の固定部材によって固定される。
なお、図1及び図2に示す床受材50の下面50aは、支持部材20の下端から下側の横部材40に達するまで、後方に延びる形状に構成されている。一方、床受材50の側面50bは、側方から見て略L字状に構成されるとともに、縦部材10の側面にもボルト等の固定部材によって固定されている。このような床受材50によって、支持部材20は縦部材10と一定の間隔でしっかりと連結される。
便器本体100は、支持部材20の前方面に固定される。支持部材20には例えば2本のボルト25が取り付けられている。また、便器本体100には孔hが設けられている。この孔hにボルト25を通してナットで固定することで、便器本体100を床面FLから浮かせた状態で支持する。便器本体100は、例えば2本のボルト25及びナットで支持部材20に固定されるとともに、便器本体100の後方面の下部が第1連結部21の部分Pに接触して、3点による支持によって固定される。
このような壁掛便器の取付構造では、後ろ壁面BWに縦部材10が固定部材B1によってしっかりと固定されているため、便器本体100に加わった下向きの力が、支持部材20及び連結部材30を介して縦部材10に前方向きの力として伝わった場合でも、後ろ壁面BWの縦方向の変形を抑制することができる。
すなわち、縦部材10は後ろ壁面BWに垂直方向に固定されているため、後ろ壁面BWの垂直方向に沿った強度を補っている。したがって、縦部材10に前方向きに力が加わっても、後ろ壁面BWの垂直方向に沿った広い範囲でその力を受けて、後ろ壁面BWが縦方向に変形(反る)ことを抑制する。
また、このような壁掛便器の取付構造では、後ろ壁面BWに横部材40が固定部材B2によってしっかりと固定されているため、便器本体100に加わった下向きの力が、支持部材20、連結部材30及び縦部材10を介して横部材40に前方向きの力として伝わった場合でも、後ろ壁面BWの水平方向の変形を抑制することができる。
すなわち、横部材40は後ろ壁面BWに水平方向に固定されているため、後ろ壁面BWの水平方向に沿った強度を補っている。したがって、横部材40に前方向きに力が加わっても、後ろ壁面BWの水平方向に沿った広い範囲でその力を受けて、後ろ壁面BWが横方向に変形(反る)ことを抑制する。
また、このような壁掛便器の取付構造では、支持部材20が床受材50によって床面FLに固定されている。そのため、便器本体100に加わった下向きの力によって、支持部材20に対する曲げモーメントが作用する場合に、床受材50の下面50aが曲げモーメントを受けて力を分散する。これにより、支持部材20及び連結部材30を介して縦部材10に伝わる前方向きの力が弱められ、後ろ壁面BWの変形を抑制することができる。
また、床受材50が支持部材20と縦部材10の両方に固定されている場合には、便器本体100に下向きの力が加わったときでも、支持部材20と縦部材10との間隔を一定に保持することができ、両部材の剛性を向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係る壁掛便器の取付構造では、縦部材10による後ろ壁面BWの補強に加え、横部材40によっても後ろ壁面BWを補強している。すなわち、本実施形態では、縦部材10によって後ろ壁面BWの垂直方向に沿った補強を行うとともに、横部材40によって後ろ壁面BWの水平方向に沿った補強を行い、後ろ壁面BWの縦方向の変形及び横方向の変形を抑制する。
また、本実施形態に係る壁掛便器の取付構造では、支持部材20及び床受材50によって、縦部材10に伝わる前方向きの力を弱めているため、後ろ壁面BWの変形を抑制することができる。
また、本実施形態に係る壁掛便器の取付構造では、床受材50を追加して取り付け可能とすることによって、簡易に便器本体100及び各部材の危険な壊れ方を防止することができる。
例えば、木造住宅のように、コンクリート壁に比べて強度の低い壁であっても、また、壁の裏側に設けられる管柱の位置にかかわらず、壁掛け式の便器本体100を頑丈に固定することができる。これにより、利用者が着座した際の便器本体100の沈み込みを抑制して安心して利用してもらうことができるようになる。
図3は、本発明の一実施形態に係る壁掛便器の取付構造を例示する模式図である。図3(a)では正面図を、図3(b)では上面図を、図3(c)では側面図を示している。
図3(a)に示すように、本実施形態に係る壁掛便器の取付構造では、後ろ壁面BWに向かってみたとき、連結部材30及び支持部材20の水平方向の位置は縦部材10の水平方向の位置と合っている。
すなわち、後ろ壁面BWに向かってみると、縦部材10、連結部材30及び支持部材20は直線状に設けられる。このように設けることで、便器本体100に加わる下向きの力が、支持部材20及び連結部材30を介して縦部材10に直接伝わることになる。これにより、連結部材30と縦部材10との間で捩れの力が加わらず、便器本体100の変位を効果的に抑制することができる。
また、図3(a)に示すように、2本の横部材40は、連結部材30を間にして上下に設けられている。連結部材30には、支持部材20に取り付けられた便器本体100からの荷重や、ロータンク(不図示)からの荷重が加わる。この荷重は、連結部材30から縦部材10及び横部材40を介して後ろ壁面BWに前方向の力として伝わる。
本実施形態では、連結部材30から後ろ壁面BW側に伝わる力を縦部材10及び連結部材30を間にして上下に配置された横部材40によって広く分散させることができる。これにより、後ろ壁面BWの縦方向及び横方向の変形を抑制する。したがって、本実施形態では、後ろ壁の構造によらず壁掛け式の便器本体100をしっかりと固定できる。
また、図3(c)に示すように、本実施形態に係る壁掛便器の取付構造では、側方から見てL字状の床受材50が、支持部材20の下端から下側の横部材40に達するまでの位置において床面FL上に取り付けられている。
そのため、便器本体100に加わった下向きの力によって、支持部材20に対する曲げモーメントが作用する場合に、床受材50が曲げモーメントを受けて力を分散する。これにより、支持部材20及び連結部材30を介して縦部材10に伝わる前方向きの力が弱められ、後ろ壁面BWの変形を抑制することができる。
[壁掛便器]
図4は、本発明の一実施形態に係る壁掛便器の取付構造を適用した壁掛便器を例示する模式的斜視図である。
図4に示すように、本実施形態に係る壁掛便器の取付構造を適用した壁掛便器110は、便器本体100と、縦部材10と、支持部材20と、連結部材30と、横部材40と、を備える。
縦部材10、支持部材20、連結部材30及び横部材40は、後ろ壁面BWと便器本体100との間に設けられるキャビネット300の内側に配置される。連結部材30の上に搭載されるロータンク(不図示)は、キャビネット300の内側に収納される。
なお、図4に示す壁掛便器110では、横部材40の上面をキャビネット300の天板301を支える部材としても利用することができる。また、横部材40の長さを短くすると(例えば、2本の縦部材10の間隔と同等の長さ)、キャビネット300の扉305を開ける際に横部材40が見えることを防止することができる。また、縦部材10が連結部材30よりも下方に延びているが、縦部材10はキャビネット300によって隠すことができるため、見た目を損なうことはない。
このような壁掛便器110では、便器本体100に加わった下向きの力が、支持部材20及び連結部材30を介して縦部材10及び横部材40に対して前方向きの力として伝わった際に、後ろ壁面BWの縦方向及び横方向の変形を抑制する。また、便器本体100に加わった下向きの力によって、支持部材20に対する曲げモーメントが作用する場合に、床受材50が曲げモーメントを受けて力を分散する。
これにより、支持部材20及び連結部材30を介して縦部材10に伝わる前方向きの力が弱められ、着座した際の便器本体100の沈み込みが抑制され、安定感の高い壁掛便器を提供することができるようになる。
なお、図4に示す例では、2本の横部材40が設けられているが、1本の横部材40でもよいし、3本以上の横部材40を設けてもよい。例えば、1本の横部材40を設ける場合には、縦部材10の上端部10aよりも下側で連結部材30よりも上側の中間部分等に設けることができる。また例えば、3本の横部材40を設ける場合には、縦部材10の上端部10a及び下端部10bにそれぞれ横部材40を設けるとともに、連結部材30の一端30aに接続するように横部材40を設けることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る壁掛便器の取付構造及び壁掛便器によれば、便器本体100に下向きに力が加わった場合の便器先端の変位を十分に抑制することができる。これにより、壁掛け型の便器において着座した際の安心感の高い製品を提供することが可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、本実施形態において縦部材10の延在する垂直方向とは、床面FLに対してほぼ垂直な方向を含む。また、横部材40の延在する水平方向とは、床面FLに対してほぼ平行な方向を含む。
また、本実施形態では、2本の縦部材10を用いる例を説明したが、3本以上の縦部材10を用いてもよい。例えば、実施形態で説明した2本の縦部材10の間に他の縦部材10を設けたり、2本の縦部材10よりも外側に他の縦部材10を設けたりしてもよい。
また、縦部材10、支持部材20、連結部材30、横部材40は角型材に限定されず、U字型やL字型など他の断面形状の部材であっても適用可能である。
また、2本の縦部材10及び2本の横部材40の代わりに、平板状の平板部材を縦横複数箇所において固定部材B1によって後ろ壁面BWに固定するとともに、この平板部材を連結部材30に連結する形態にしてもよい。1つの平板部材を用いることで、2本の縦部材10及び2本の横部材40を設ける場合に比べて部品点数を少なくすることができる。
また、このような平板状の平板部材により、後ろ壁面BWを縦、横及び斜めの方向に補強することができる。これによって、後ろ壁面BWの縦方向の変形及び横方向の変形を抑制するとともに、これらを複合した斜め方向の変形についても抑制することができる。したがって、後ろ壁の構造によらず壁掛け式の便器本体100をしっかりと固定できる。
さらにまた、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 縦部材
20 支持部材
30 連結部材
40 横部材
50 床受材
100 便器本体
110 壁掛便器
BW 後ろ壁面
FL 床面

Claims (4)

  1. 後ろ壁面に固定され垂直方向に延在する縦部材と、
    前記縦部材の上側の端部及び下側の端部に連結されるとともに前記後ろ壁面に固定され、水平方向に延在する横部材と、
    前記後ろ壁面から離れた位置で垂直方向に延在し、便器本体を床面から浮かせた状態で支持する支持部材と、
    水平方向に延在し、前記縦部材と前記支持部材の上端とを連結する連結部材と、
    前記支持部材の下端から前記後ろ壁面に向かって水平方向に延在し、前記支持部材及び前記床面上に固定される床受材と、
    を備え、
    前記後ろ壁面に向かってみたとき、前記連結部材及び前記支持部材の水平方向の位置は前記縦部材の水平方向の位置と合っており、
    前記縦部材は、前記連結部材との連結部位よりも上方まで垂直方向に延在しており、当該連結部位よりも上方に延在した部分が垂直方向の複数個所において固定部材によって荷重が分散するように前記後ろ壁面に固定されており、
    前記横部材は、前記縦部材との連結部位の水平方向外方に延在しており、当該連結部位の水平方向外方に延在した部分が水平方向の複数個所において固定部材によって荷重が分散するように直接前記後ろ壁面に固定されており、
    前記横部材と前記縦部材の連結部位は、前記縦部材の上側の端部及び下側の端部に設けられており、
    前記床受材は、前記縦部材の下側の端部に固定されることを特徴とする壁掛便器の取付構造。
  2. 前記便器本体に加わった下向きの力が、前記支持部材に対する曲げモーメントとして作用する場合に、前記床受材が前記曲げモーメントを受けることを特徴とする請求項1に記載の壁掛便器の取付構造。
  3. 前記支持部材と前記連結部材とは一体的に形成されることを特徴とする請求項1に記載の壁掛便器の取付構造。
  4. 便器本体と、
    後ろ壁面に固定され垂直方向に延在する縦部材と、
    前記縦部材の上側の端部及び下側の端部に連結されるとともに前記後ろ壁面に固定され、水平方向に延在する横部材と、
    前記後ろ壁面から離れた位置で垂直方向に延在し、前記便器本体を床面から浮かせた状態で支持する支持部材と、
    水平方向に延在し、前記縦部材と前記支持部材の上端とを連結する連結部材と、
    前記支持部材の下端から前記後ろ壁面に向かって水平方向に延在し、前記支持部材及び前記床面上に固定される床受材と、
    を備え、
    前記後ろ壁面に向かってみたとき、前記連結部材及び前記支持部材の水平方向の位置は前記縦部材の水平方向の位置と合っており、
    前記縦部材は、前記連結部材との連結部位よりも上方まで垂直方向に延在しており、当該連結部位よりも上方に延在した部分が垂直方向の複数個所において固定部材によって荷重が分散するように前記後ろ壁面に固定されており、
    前記横部材は、前記縦部材との連結部位の水平方向外方に延在しており、当該連結部位の水平方向外方に延在した部分が水平方向の複数個所において固定部材によって荷重が分散するように直接前記後ろ壁面に固定されており、
    前記横部材と前記縦部材の連結部位は、前記縦部材の上側の端部及び下側の端部に設けられており、
    前記床受材は、前記縦部材の下側の端部に固定されることを特徴とする壁掛便器。
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