JP5505898B2 - プラスチックキャップ - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチックキャップに関するものであり、より詳細には、キャップの開封に際しての滑り止め性に優れ、開封を容易に行うことが可能なプラスチックキャップに関するものである。
容器の口部をシールするために使用されるプラスチックキャップは、成形が容易であり、容器口部の口径の異なるものに適用される場合でも、金型を変えるだけで容易に製造できることなどから、現在、各種の飲料や調味料などが充填された容器に広く適用されている。
上記のようなプラスチックキャップの多くは、螺子係合タイプのものであり、頂板部の周縁部に連なる筒状側壁の内面に螺条が形成されており、容器の口部外面或いは容器口部に嵌め込みやヒートシールなどによって固定されている注出具の外面などに形成されている螺条との螺子係合によって着脱自在に装着されるように構成されている。従って、このような螺子係合式のプラスチックキャップでは、これを閉じる際及び開封する際、このキャップを手で握って回転させるため、その筒状側壁の外面には、ローレットと呼ばれる線状で且つキャップの軸方向に延びている突起が周方向に間隔をおいて多数形成されている。即ち、このようなローレットは、キャップを手で握ったときに滑り止めとしての機能を有しているため、ローレットの形成によってキャップの開封や閉栓のための回転が容易となる。
ところで、プラスチックキャップは、その大きさが様々であり、例えば径が小さいものやハイト(キャップ高さ)が低いものも多数使用されている。しかるに、径が小さいものやハイトの低いものでは、上記のようなローレットが設けられていたとしても、キャップを握ったときの手とローレットとの接触面積が小さいため、ローレットの滑り止め機能が効果的に作用せず、キャップの開封や閉栓を行い難いという問題がある。特に、紙容器の注ぎ出し口部に設けられているスパウトと呼ばれる注出具に装着されて使用されるプラスチックキャップは、口径がかなり小さいため、その開封性が問題となっている。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1には、上記のローレットが筒状側壁の外面のみならず、頂板部の周縁部分にまで延びているプラスチックキャップが提案されている。
特開2009−29483号公報
即ち、特許文献1のように頂板部にまでローレットが延びているキャップでは、ハイトの低いキャップでは、開栓性を高めることができるが、特に紙容器に設けられているスパウトに装着されるような小径のキャップについては、開栓性を充分に高めることができない。小径のキャップでは、これを開栓するとき、指先でキャップの筒状側壁を握りしめながらキャップを開栓方向に回転させるため、頂板部にまで延びているローレットが滑り止めとしての機能をほとんど果たさないからである。
また、開栓性を高めるためには、キャップの筒状側壁に設けられているローレットの突出高さを高くして滑り止め機能を向上させることが考えられる。しかしながら、ローレットの突出高さを高くすると、特に小径のキャップでは、指先で強くキャップの筒状側壁を握りしめながらキャップを開栓方向に回転させるため、指が痛くなるという問題が生じる。
この場合において、一部のローレットの突出高さを高くすることにより、開栓性を高めると同時に、指先に与える触感を緩和させることが考えられる。しかしながら、ローレットの一部の突出高さを高くすると、キャップの筒状側壁の外面に凹凸が形成されてしまうため、このキャップを装着するときの閉栓性が低下してしまうという新たな問題を生じてしまう。即ち、各種のプラスチックで成形されたキャップは、所定の治具(チャック)で保持し、内容物が充填された容器の口部や該容器に設けられているスパウトなどに被せて閉栓方向に回転することによって装着されるが、キャップの筒状側壁の外面に凹凸が形成されているため、治具によって保持したとき、キャップが傾いてしまうなど、キャップを安定に保持することが困難となってしまい、この結果、閉栓方向による回転が不安定となり、容器の口部やスパウトに設けられている螺条との螺子係合がしっかりと行われなくなってしまう。
従って本発明の目的は、開栓に際して、指先等に与える触感が緩和されていると同時に、特に小径であっても容易に開栓が可能であり、且つ治具によるグリップ性に優れ、成形後に容器の口部やスパウトなどへの螺子係合による装着を確実に行うことが可能なプラスチックキャップを提供することにある。
本発明によれば、頂板部と頂板部の周端縁から降下した筒状側壁とを備え、少なくとも該筒状側壁の外面には、その全周にわたって周方向に間隔をおいて該筒状側壁の下端から上方に延びている滑り止め用ローレットが形成されているプラスチックキャップにおいて、
前記ローレットが形成されている部分は、前記筒状側壁の下端を含む基部と、該基部の上方に位置する滑り止め補強部とからなっており、
前記基部では、周方向の全体にわたって前記ローレットの突出高さが一様となっており、
前記滑り止め補強部では、周方向に間隔をおいた一部の部分に位置する前記ローレットの突出高さが、周方向の他の部分に位置する前記ローレットに比して相対的に高く形成され
前記筒状側壁の上方部分は、その下端から上方に向かって且つ径方向中心側に傾斜した傾斜部となっており、該傾斜部に前記滑り止め補強部が形成されていることを特徴とするプラスチックキャップが提供される。
本発明のプラスチックキャップにおいては、
(1)前記ローレットは、前記頂板部の周縁部にまで延びており、前記基部の上方に位置する滑り止め補強部は、該頂板部の周縁部分に形成されていること、
という手段を採用することができ、また、
(2)紙容器の注ぎ出し口部に装着されているスパウトに装着されて使用されること、
が好適である。
本発明のプラスチックキャップでは、頂板部に連なる筒状側壁の下端を含む基部に形成されているローレットは、周方向の全体にわたって一様の突出高さを有している。このため、キャップ成形後に容器の口部や紙容器の設けられたスパウトにキャップを装着するとき、この基部の部分を治具(チャック)により保持して装着が行われることとなり、この結果、治具によるグリップ性に優れ、治具によるキャップの保持を安定に行うことが可能となり、キャップ1の閉栓を効果的に行うことができる。
また、上記のような基部の上に形成されている滑り止め補強部では、周方向に間隔をおいた一部の部分に位置するローレットのみについて、その突出高さが高く形成されている。従って、この部分では、指先に対する滑り防止性が高く、このキャップが小径であったとしても、指先で容易にキャップを開栓方向に回転させることができ、優れた開栓性を示す。しかも、指先を突出高さの低いローレット上に位置させて開栓を行うことができるため、指先の触感が緩和され、痛みを感じることなく開栓を行うことができる。
さらに、本発明では、特に、筒状側壁の上部(前記基部の上方部分)を、その下端から上方に向かって且つ径方向中心側に傾斜した傾斜部とし、この傾斜部に上記の突出高さの高いローレットが形成されている滑り止め補強部とすることが好適である。このような傾斜部を滑り止め補強部としたものは、特に指先とローレットとの接触面積が大きく、しかも滑り止め防止性も高められているため、紙容器に設けられているスパウトに装着されるキャップのように、小径のキャップに特に好適に適用される。
また、本発明のプラスチックキャップにおいては、筒状側壁の上端部分から頂板部の周縁部分にかけて、上記の突出高さの高いローレットが形成されている滑り止め補強部とすることもできる。この場合には、頂板部の周縁部分に指や手を接触させてキャップの開栓が行われるので、径の大きなキャップについての開栓性の向上効果が高い。
尚、本発明における突出高さとは、筒状側壁及び/又は頂板部からの出っ張り量である。
本発明のプラスチックキャップの一例を示す斜視図。 図1のプラスチックキャップの側面図。 図1のプラスチックキャップの側断面図。 図1のプラスチックキャップの側断面を、このキャップが装着されるスパウトと共に示す図。 本発明のプラスチックキャップの他の例を示す平面図。 図5のプラスチックキャップの側面図。 本発明のプラスチックキャップの他の例を示す斜視図。
図1乃至図4を参照して、全体として1で示されている本発明のプラスチックキャップは、頂板部3と頂板部3の周端縁から降下した筒状側壁5とを備えており、筒状側壁5の下端には、イタズラ防止及び内容物の品質を保証するためのタンパーエビデントバンド(TEバンド)7が設けられている。このキャップは、図4から理解されるように、紙容器の注ぎ口部(開口)に接着固定されているスパウト10に装着されて使用されるものである。
始めにスパウト10の構造について説明すると、図4に示されているように、このスパウト10は、紙容器の注ぎ出し部(開口)の周囲の紙シートAに接着固定されて使用されるものであり、紙容器に充填されている内容液の注出路となる中空の筒状本体11と、筒状本体11の下端から外方に張り出しており、紙シートAに接着固定されている環状フランジ13とからなっている。
かかるスパウト10において、筒状本体11の外面には、プラスチックキャップ1と螺子係合する螺条(例えば雄螺子)15が形成されており、螺条15の下側には、周状突起17が形成されている。また、筒状本体11の外面の下方部分には、外方に張り出した台座19が形成されており、台座19の下端から環状フランジ13が張り出した形となっており、この環状フランジ13の上面が接着面となって紙シートAにヒートシールにより接着固定されている。
尚、筒状本体11の内部空間には、その中心部分に射出成形時のゲートなる円形基板20が設けられており、この円形基板20は、筒状本体11の内面に連なる複数の線状連結部21によって保持されている。即ち、射出成形時には、この円形基板20の中心から樹脂が射出充填され、線状連結部21に相当する部分を通って樹脂がスムーズに四方に均等に流れ、樹脂の流動不良などによる成形不良を効果的に防止し得るようになっている。この場合、紙容器内の内容液は、複数の線状連結部21の間の空間を通って流出することとなるが、この円形基板20と複数の線状連結部21による開口手段に変えて、筒状本体11の内周面に設けられた閉塞壁と、該閉塞壁の周縁部に設けた破断可能な環状の弱化ラインと該環状の弱化ラインの内周側に設けた支柱及び該支柱の上端に設けた把持用リングからなる開口形成手段とすることもできる。
また、台座19の上端の周縁部(コーナー部)には係止突起23が設けられている。この係止突起23は、紙シートAとの接着作業に際して、スパウト10が紙シートAに形成されている開口から脱落しないようにするためのものである。
さらに、図では省略されているが、筒状本体11の外面には、台座19と周状突起17との間の位置に複数のラチェットが周方向に適当な間隔で設けられており、キャップ1の開栓時に、このラチェットに前述したキャップ1のTEバンド7が係合することにより、TEバンド7が切り離され、これによりTE性が示されるようになっている。
図4と共に、図1乃至図3を参照して、上記のような構造のスパウト10に装着されるプラスチックキャップ1では、頂板部3の上面には、例えば紙容器の内容液の種類(例えば、酒)を表す点字表示の小突起30が形成されていると共に、その内面には、筒状側壁5と間隔をおいて、シール用のインナーリング31が設けられている。また、筒状側壁5の外面には、スパウト10に設けられている螺条15と螺子係合する螺条33(例えば雌螺子)が設けられており、キャップ1をスパウト10の筒状本体11に被せて螺条15,33同士を螺子係合せしめることにより、このキャップ1はスパウト10に装着される。即ち、この螺子係合により、スパウト10の筒状本体1の上方部分がインナーリング31と筒状側壁5との間の空間に侵入し、インナーリング31の外面が筒状本体1の内面に密着し、これによりスパウト10の筒状本体11がシールされ、紙容器の密封性が確保されるようになっている。
尚、図中に番号は付されていないが、筒状側壁5の内面の上端部分及び頂板部3の内面のインナーリング31と筒状側壁5との間の部分には、それぞれ、筒状本体11の上端部分の外面及び上端面と当接する突起が形成されており、これらの突起により、インナーリング31によるシール性が補強されるようになっている。
また、TEバンド7は、複数の破断可能なブリッジ35により筒状側壁5の下端に連結されており、さらに、TEバンド7の内面には、スパウト10の筒状本体11の外面に形成されている複数のラチェット(図4では省略されている)と係合し得るカギ形の係合用突片37が複数設けられている。即ち、この係合用突片37は、このキャップ1を閉栓方向に回転させてスパウト10に装着する際にはラチェットと係合せず、該ラチェットを乗り越えるが、キャップ1を開栓方向に回転させてスパウト10から開放するときには、ラチェットと係合し、キャップ1の開栓方向への回転が阻止されるようなっている。従って、キャップ1を開栓方向に回転すると、直ちにTEバンド7の回転が阻止され、頂板部3に連なる筒状側壁5のみが開栓方向に回転することとなり、この結果、インナーリング31によるシールが破壊される前にブリッジ35が破断してTEバンド7が切り離され、さらにキャップ1を開栓方向に回転させることにより、TEバンド7が切り離された状態でキャップ1がスパウト10から取り外されることとなるのである。このように、TEバンド7がキャップ1から切り離されている事実により、一般需要者はこのキャップ1が開放されたものであることを認識することができることとなる。
上記のようなTEバンド7の内面の上端部分には、周方向に間隔をおいて、係合用突起39が複数設けられている。即ち、キャップ1のスパウト10からの開放に際してキャップ1から切り離されたTEバンド7はスパウト10側に残ることとなるが、この状態で紙容器を傾けて内容液の注ぎ出しを行うと、スパウト10側に残ったTEバンド7が注ぎ出されている内容液と一緒にスパウト10から脱落してしまう。しかるに、上記のような係合用突起39をTEバンド7の内面に設けておくことにより、紙容器を傾けたとき、この係合用突起39がスパウト10の筒状本体11の外面に設けられている周状突起17と係合するため、TEバンド7のスパウト7からの脱落を防止することが可能となる。
さらに、TEバンド7の上端面には、複数のストッパー突起40が設けられており、筒状側壁5の下端面には、ストッパー突起40に対応して、各ストッパー突起40が入り込んでいる凹部41が設けられている。図2及び図3から理解されるように、ストッパー突起40及び凹部41の閉栓方向Xに対しての上流側の面は、それぞれ切り立った直立面となっているが、ストッパー突起40及び凹部41の開栓方向Yに対しての上流側の面は、それぞれなだらかなテーパー面となっている。
即ち、キャップ1をスパウト10の筒状本体11に被せて閉栓方向に回転させていくと、キャップ1はTEバンド7と一体にスパウト10の筒状本体11の外面に沿って降下していくが、TEバンド7の内面の係合用突片37がラチェットを乗り越える際にTEバンド7に負荷がかかり、このため、TEバンド7と筒状側壁5とを繋いでいるブリッジ35に応力がかかり、ブリッジ35が破断するおそれがある。しかるに、上記のようなストッパー突起40と凹部41を形成しておけば、キャップ1を閉栓方向Xに回転させたとき、TEバンド7に設けられているストッパー突起40の直立面が筒状側壁5に設けられている凹部41の直立面に当接して閉栓方向へ押圧されることとなり、この結果、TEバンド7(係合用突片37)がラチェットを乗り越えるとき、ブリッジ35に加わる応力が緩和され、ブリッジ35の破断を有効に防止することが可能となる。
一方、スパウト10に装着されているキャップ1を開栓方向Yに回転させてキャップ1をスパウト10から取り外す際には、既に述べたように、TEバンド7の内面の係合用突片37がラチェットに当接してTEバンド7の開栓方向Yへの回転が阻止されるが、このときには、凹部41とストッパー突起40のテーパー面同士が接触するため、キャップ1(筒状側壁5)の開栓方向Yへの回転がストッパー突起40によって阻害されることはなく、従って、キャップ1をそのまま開栓方向へYに回転させることができ、従ってブリッジ7が破断し、TEバンド7がキャップ1から切り離されることとなる。
このように、上記のようなストッパー突起40及び凹部41を形成することにより、キャップ1の開栓性を損なうことなく、閉栓時におけるブリッジ35の破断を防止することができる。
上記のような構造のプラスチックキャップ1において、筒状側壁5は、図3及び図4から理解されるように、ほぼ垂直方向に延びている直立部5aと、直立部5aの上端から上方且つキャップ中心側に向かって傾斜している傾斜部5bとからなっている。即ち、筒状側壁5をこのような形状とすることにより、このキャップ1を紙容器に形成されている注ぎ口となる開口をスムーズに通すことができ、これによってスパウト10の紙容器への接着固定(紙シートAと環状フランジ13とのヒートシール)を、スパウト10にキャップ1を装着したままの状態で行うことができ、生産性を向上させることができる。
ところで、本発明においては、図1及び図2に示されているように、筒状側壁5の外面全体にわたってその下端から上方に延びているローレット50が設けられている。ローレット50は、キャップ1を回転する際の滑り止めとしての機能を有しているものであり、筒状側壁5の直立部5aがローレット形成領域の基部に相当し、傾斜部5bがローレット形成領域の滑り止め補強部に相当する。
本発明において、筒状側壁5の直立部(基部)5aでは、ローレット50の突出高さが一様となっており、これにより、キャップ1の閉栓性が確保される。
即ち、キャップ1のスパウト10への装着は、キャップ1の筒状側壁5の外面を所定の治具(チャック)で押さえ付ける様にしてキャップ1を把持し、この状態でスパウト1にキャップを被せ、該治具によってキャップ1を閉栓方向に回転せしめていくことにより行われるが、治具によるキャップ1の把持に際して、直立部5aに形成されているローレット50が治具と接触する。従って、この領域に形成されているローレット50の突出高さにバラツキがあると、治具によりキャップ1を安定に保持することができず、例えば傾いた状態で保持されることもある。このため、治具によりキャップ1を閉栓方向に回転させたとき、螺条15,33同士の螺子係合が不安定となり、キャップ1をしっかりとスパウト10に固定されず、シール不良などを生じてしまう。しかるに、本発明では、上記のように、直立部(基部)5aでのローレット50の突出高さが一様となっているため、治具によるキャップ1のグリップ性が高められており、キャップ1の閉栓に際して治具によりキャップ1をしっかりと安定して把持することができ、閉栓不良などを生じることはない。
また、直立部(基部)5aに形成されているローレット50は、そのまま上方に延びており、従って、傾斜部(滑り止め補強領域)5bにおいても、直立部(基部)5aと同じ密度でローレット50が存在しているが、この傾斜部(滑り止め補強領域)5bでは、周方向に適当な間隔をおいて一部のローレット50aの突出高さが他のローレット50bに比して高くなっている。即ち、このような傾斜部5bにおいて、一部のローレット50aの突出高さを高くすることにより、指先でのグリップ性が高く、このキャップ1がかなり小径であったとしても、指先での握りにより容易にキャップ1を開栓方向に回転させることができ、優れた開栓性を示す。しかも、指先を突出高さの低いローレット50b上に位置させて開栓を行うことができるため、指先の触感が緩和され、痛みを感じることなく開栓を行うことができる。
さらに、重要なことは、上記のような突出高さの高い一部のローレット50aが位置している領域は、筒状側壁5の傾斜部5bであり、この部分は、キャップ1の閉栓に際して治具により把持される部分ではない。治具により把持される部分は直立部5aである。従って、本発明では、一部のローレット50aの突出高さを高くすることにより、治具によるグリップ性が損なわれ、治具によるキャップ1の把持が不安定となることはなく、キャップ1の閉栓性が損なわれることはない。
本発明において、上記のような突出高さの高いローレット50aのピッチ(隣り合うローレット50a間の間隔)は、一般に、少なくとも指先がローレット50a間に入るような大きさとすることが好ましく、具体的には1mm以上の大きさに設定するのがよい。即ち、スパウト10に装着されるようなキャップ1は、その外径が20乃至30mm程度とかなり小さく、このようなキャップ1を開栓する際には、通常、この傾斜部5bを含む筒状側壁5の上方部分を指先で摘んで回転させる場合が多いからである。また、ローレット50a間のピッチが大きすぎると、滑り止め補強効果が低減してしまうので、通常は、そのピッチは5mm以下とするのがよい。
また、突出高さの高いローレット50aの突出高さは、特に制限されるものではないが、他のローレット50bの突出高さよりもある程度高ければ、充分な開栓性を確保できるので、特に、他のローレット50bとの高低差が0.1乃至0.5mm程度に設定されていることが好ましい。尚、全ローレット50のピッチは、適度な滑り止め防止機能が発現することに加えて、巻締めヘッドの係止部の形状によって決められる。
さらに図1乃至図4の例では、ローレット50の全体のピッチは一様に設定されており、これらローレット50の一部が、傾斜部5aにおいて、突出高さが高いローレット50aとなっているが、全ローレット50のピッチを部分的に変更することも可能である。例えば、図5及び図6に示す例では、ローレット50間のピッチが小さく、ローレット50が密に形成されている領域Xと、ローレット50間のピッチが大きく、ローレット50が粗に形成されている領域Yとが形成されている。
即ち、図5及び図6において、突出高さの高いローレット50aは、ローレット50が密に形成されている領域Xにのみ、一定のピッチで形成されており、ローレット50が粗に形成されている領域Yにおいては、突出高さの高いローレット50aは形成されておらず、この領域Yに存在するローレット50は、全て突出高さの低いローレット50bとなっている。
本発明においては、上記のように、ローレット50が密に形成されている領域Xと、ローレット50が粗に形成されている領域Yとを形成することにより、高い滑り止め補強効果を確保すると同時に、ローレット50に対する指等への当りを緩和することができる。即ち、キャップを開栓する際には、指等をローレット50が粗に形成されている領域Yに強く押し当てながらキャップを開栓方向へ回転させることとなるが、このような場合、領域Yに形成されているローレット50のピッチが大きく且つ突出高さが低いため、このローレット50(50b)の指への食い込みが抑制されているためである。
尚、図5及び図6のキャップにおいて、領域Yにおけるローレット50(50b)のピッチは、1乃至3mm程度とするのが好ましい。このピッチが小さすぎると、開栓に際して、ローレット50(50b)の指への食い込み抑制効果が低減してしまい、また、このピッチが過度に大きいと、この領域Yでの滑り止め機能が大きく低下してしまい、キャップの開栓性が低下してしまうおそれがあるからである。また、上記のような領域Xと領域Yとは、適度なバランスで配置されていれば良く、因みに、上記の例では、同じ周方向幅の領域Xと領域Yとが、それぞれ3箇所に形成されている。
上述した図1乃至図6に示す構造の本発明のプラスチックキャップ1は、紙容器に設けられているスパウト10に装着される小径のキャップとして特に好適であるが、このような用途に限らず、例えばPETボトルのような各種飲料ボトルなどのキャップとしても使用することができる。
また、本発明のプラスチックキャップ1は、筒状側壁5の外面全体にローレット50を形成すると同時に、このローレット50を頂板部3の周縁部分にまで延ばすことができる。このような形態のキャップ1の例を図7の斜視図に示した。
図7において、このキャップ1のTEバンド7の構造などは図1乃至図4に示されているものと全く同じであるが、このキャップ1では、筒状側壁5に傾斜部が形成されておらず、その全体がほぼ垂直な直立部となっており、筒状側壁5の全体にわたって形成されているローレット50は、ロ頂板部3の周縁部分3aにまで延びている。即ち、このキャップ1では、筒状側壁5がローレット形成領域の基部となっており、ローレット50が一様な突出高さで形成されている。また、ローレット50が延びている頂板部3の周縁部3aが滑り止め補強領域となっており、この領域において、一部のローレット50aの突出高さが他のローレット50bよりも高くなっている。
かかる図5のキャップ1においても、基部となる筒状側壁5の外面に形成されているローレット50の突出高さが一様に形成されているため、閉栓に際しての治具によるグリップ性が高く、治具によりキャップ1を安定に保持することができ、従って、優れた閉栓性を示す。また、開栓に際しては、頂板部3の周縁部3aのみが滑り止め補強領域となって一部のローレット50aの突出高さが高くなっているため、開栓に際しての指や手とローレット50との接触面積が大きくなっているため、その開栓性も良好であり、且つローレット50の全体の突出高さを高くしているわけではないので、開栓に際しての指や手の触感も緩和されており、開栓時に痛みを感じるなどの不都合も有効に解消されている。
また、図5のキャップ1では、開栓に際して、滑り止め補強領域となる頂板部3の周縁部3aでのローレット50a,50bにが指先よりも指の腹の部分が当接する場合が多く、このため、突出高さの高いローレット50aのピッチは、前述した図1乃至図4のキャップにおけるローレット50aのピッチよりもやや大きく設定されていることが好適である。また、ローレット50aの突出高さは、図1乃至図4のキャップのそれと同程度でよい。
上記のような図5のキャップ1は、滑り止め補強領域となる頂板部3の周縁部3aのローレットに指の腹の部分が接触する場合が多いことから、図1乃至図4のキャップに比して径の大きいキャップとして特に好適に使用される。
上述した本発明のプラスチックキャップ1やスパウト10は、何れも熱可塑性樹脂、例えば低−、中−、或いは高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)などを用いての圧縮成形や射出成形などにより成形される。
1:プラスチックキャップ
3:頂板部
5:筒状側壁
50:ローレット
50a:突出高さの高いローレット

Claims (3)

  1. 頂板部と頂板部の周端縁から降下した筒状側壁とを備え、少なくとも該筒状側壁の外面には、その全周にわたって周方向に間隔をおいて該筒状側壁の下端から上方に延びている滑り止め用ローレットが形成されているプラスチックキャップにおいて、
    前記ローレットが形成されている部分は、前記筒状側壁の下端を含む基部と、該基部の上方に位置する滑り止め補強部とからなっており、
    前記基部では、周方向の全体にわたって前記ローレットの突出高さが一様となっており、
    前記滑り止め補強部では、周方向に間隔をおいた一部の部分に位置する前記ローレットの突出高さが、周方向の他の部分に位置する前記ローレットに比して相対的に高く形成され
    前記筒状側壁の上方部分は、その下端から上方に向かって且つ径方向中心側に傾斜した傾斜部となっており、該傾斜部に前記滑り止め補強部が形成されていることを特徴とするプラスチックキャップ。
  2. 前記ローレットは、前記頂板部の周縁部にまで延びており、前記基部の上方に位置する滑り止め補強部は、該頂板部の周縁部分に形成されている請求項1に記載のプラスチックキャップ。
  3. 紙容器の注ぎ出し口部に装着されているスパウトに装着されて使用される請求項1又は2に記載のプラスチックキャップ。
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