JP5504196B2 - 粉末薬剤投与器 - Google Patents

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Description

本発明は、粉末薬剤投与器の改良技術に関する。
この種の粉末薬剤投与器としては、従来から種々提供されており、その一つとして以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
この従来の粉末薬剤投与器は、ケーシング本体の内部に薬剤貯留室が形成されて、ケーシング本体の下部に回転自在に設けられたカバーの内部には、前記薬剤貯留室から落下した粉末薬剤を受ける計量凹部が形成されている。また、前記カバーの上端縁には、前記ケーシング本体と一体のマウスピースを被嵌する防護キャップが回転軸を介して上下に回動自在に設けられている。
そして、前記粉末薬剤投与器の不使用時(待機位置)には、前記防護キャップが前記マウスピースの前面を被嵌状態に配置されて、マウスピースから内部への塵などの浸入を阻止するようになっている。
一方、使用時には、前記防護キャップの上端部を持って前記回転軸を中心として手前に引いて回転させることによって、前記マウスピースへの被嵌状態を解除する。その後、そのまま防護キャップを持って後方へ回転させると、前記カバーも同期回転して一回分の粉末薬剤が充填された計量凹部が前記マウスピースの吸入口に連通して使用に供されるようになっている。
特表平10−505764号公報
しかしながら、前記従来の粉末薬剤投与器にあっては、使用時には、防護キャップの上端部を持って前記回転軸を中心として手前に引いて回転させることによって開いて、前記マウスピースの被嵌状態を解除するようになっていることから、前記防護キャップの上端部を強く引いた際に、前記回転軸に軸支された防護キャップの下端部に過大な集中応力が発生して、下端部が破損してしまうおそれがある。
しかも、防護キャップの操作が、被嵌時及び被嵌解除時の前後方向の回動操作と、前記計量凹部と吸入口との連通時及び待機時の水平方向の回動操作の複雑な操作が必要となる。このため、防護キャップの操作性が悪いといった技術的課題を招いている。
本発明は、前記従来の粉末薬剤投与器の技術的課題に鑑みて案出されたもので、防護キャップの耐久性と操作性の両方を満足し得る粉末薬剤投与器を提供することを目的としている。
本発明は、ケーシングの内部に摺動自在に収容保持されて、薬剤受け部を有する摺動部材と、該摺動部材に設けられたレバー部材と、前記摺動部材に上方向から重合状態に配置されて、薬剤貯留室を有する保持部材と、該保持部材の前記薬剤貯留室の形成箇所に設けられ、前記摺動部材の待機位置で前記薬剤貯留室と薬剤受け部とを連通させる開口部と、前記摺動部材の前記待機位置から摺動した使用位置において内部の吸い込み口が前記薬剤受け部に連通するマウスピースと、前記摺動部材に連係し、該摺動部材の待機位置で前記マウスピースに被嵌すると共に、該被嵌状態が解除されて前記使用位置まで前記摺動部材を連動させる防護キャップと、を備え、
前記防護キャップを、前記ケーシングの外面を挟持状態に配置すると共に、
前記ケーシングの外面あるいは前記防護キャップの少なくとも一方に、ガイド突起を設けると共に、他方に、前記ガイド突起に嵌合するほぼ直線状の細長い移動用凹部を形成し、
前記移動用凹部の長手方向の対向する少なくとも一方の内側孔縁に、前記マウスピースの被嵌位置で前記ガイド突起に係止して、前記防護キャップを位置決め規制する規制凸部を設け、前記防護キャップに係止部を設ける一方、前記レバー部材に前記係止部に係止して前記防護キャップとレバー部材とを連係する係合部を設けたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、前記マウスピースの被嵌解除位置にある前記防護キャップを、前記摺動部材の使用位置まで回転方向に沿ってスライド移動させて、前記防護キャップを、前記被嵌位置から被嵌解除位置及び該被嵌解除位置から摺動部材の使用位置までの直線方向のスライド移動と回転方向のスライド移動を連続して行うことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、防護キャップのマウスピースへの被嵌、解除操作を、従来技術のように回転ではなく、単に直線状にスライド移動させて行うことから、集中応力の発生がなくなるので耐久性が向上すると共に、操作性が良好になる。
しかも、前記防護キャップによるマウスピースの被嵌位置で、防護キャップを位置決め規制することから、防護キャップが不用意に直線あるいは回転スライド移動して被嵌状態が解除されることがなくなり、安定した保持状態が得られる。
請求項2に記載の発明によれば、防護キャップを直線方向のスライド移動と回転方向のスライド移動を連続的に行うことができるので操作性が一層向上する。
本発明に係る粉末薬剤投与器の一実施形態を示す斜視図である。 本実施形態の粉末薬剤投与器を示す分解斜視図である。 本実施形態に供されるケーシング本体の底面図である。 本実施形態に供される摺動部材の平面図である。 本実施形態に供される保持部材を示す横断面図である。 本実施形態に供される保持部材の底面図である。 本実施形態に供される保持部材の側面図である。 本実施形態の粉末薬剤投与器の要部拡大断面図である。 本実施形態の粉末薬剤投与器の不使用時から使用時までの防護キャップの作動説明図であって、Aは不使用時の平面図、Bは使用時における防護キャップのマウスピースに対する被嵌解除状態を示す平面図、Cは使用時における防護キャップの最大回転位置を示す平面図である。 粉末薬剤投与器の防護キャップとカバーを外した作動状態を示し、Aは摺動部材が待機位置にある状態を示す平面図、Bは摺動部材が使用位置にある状態を示す平面図である。
以下、本発明に係る粉末薬剤投与器の実施形態を図面に基づいて詳述する。
すなわち、粉末薬剤投与器は、図1及び図2に示すように、平面ほぼ円形状のケーシング1と、該ケーシング1の内部下側に収納配置された摺動部材2と、該摺動部材2の上部に重合状態に収納配置された保持部材3と、ケーシング1の前端部に一体的に設けられた平面ほぼ長方形状のマウスピース4と、前記ケーシング1の外面にスライド移動自在に設けられた防護キャップ50と、から主として構成されている。
前記ケーシング1は、横断面ほぼコ字形状に形成された合成樹脂材によって一体に形成された下側のケーシング本体5と、該ケーシング本体5の上端開口を閉塞する同じく横断面ほぼコ字形状の合成樹脂材によって一体に形成された上側のカバー6と、を備えている。
前記ケーシング本体5は、ほぼ円形状の底壁5aの外周縁から周壁5bが立設されて、これらに囲繞された内部に収容室7が形成されている。前記底壁5aは、内底面のほぼ中央位置に小径円筒状の軸部9が一体に設けられていると共に、該軸部9から径方向へ所定間隔をもった位置に付勢手段である一対のばね部10、10がほぼ円周方向に沿って設けられている。前記軸部9は、内部9aが中空状に形成されている。
前記一対のばね部10は、それぞれ所定肉厚の細長い板状に形成されて、ケーシング本体5を形成する際に、前記底壁5aを切り起こして形成されたもので、該底壁5aと一体の基部10aから先端部10bが上方へ傾斜状に立ち上り形成されて、該先端部10b側が基部10aを支点として上下方向に弾性変形してばね力を発生するようになっている。また、前記先端部10bの上面に前記摺動部材2の下面を押圧する球面状の突部10dがそれぞれ一体に形成されている。
前記底壁5aの両ばね部10,10間の円周方向の隙間位置には、円弧状の一対の支持壁11が立設されている。この各支持壁11は、その高さが前記ばね部10の先端部10b(突部10d)よりも低く形成されて、前記摺動部材2が各上端縁11aに当接支持された際に、各ばね部10,10のばね力が付与できる高さに設定されている。
前記底壁5aの周壁5b近傍の外周部には、後述するように、前記保持部材3が上下方向に位置決めされる位置決め用凸部12が立設されている。この位置決め用凸部12は、上端部12aが内側に向かってほぼL字形状に折曲形成されている。
前記周壁5bは、前記摺動部材2と保持部材3とを重合した高さよりも僅かに低い高さに設定され、上端縁の3箇所に係止爪13が周方向の等間隔位置に設けられていると共に、一側部の一部に切欠部14が形成されている。この切欠部14は、周方向の所定長さに形成されて、ここから外部に突出した後述するレバー部18を回動案内するものであって、該切欠部14の周方向の一端縁14aと他端縁14bが前記前記レバー部18の最大回動位置を規制するストッパとして機能するようになっている。
前記摺動部材2は、図2及び図4に示すように、前記ケーシング本体5の各ばね部10と各支持壁11の上部に載置される円板部15と、該円板部15のほぼ中央に貫通形成されて前記軸部9が挿通される回転用孔16と、円板部15の側部に周方向に沿って一体に形成された円弧状のガイド片17と、該ガイド片17の外周縁の周方向のほぼ中央位置から径方向外側に突設された矩形状のレバー部18と、から主として構成されている。
前記円板部15は、平坦な上面15aに薬剤受け部19が形成されている。この薬剤受け部19は、ほぼ円環状の領域(一点鎖線)内にディンプル状の6つの小径な凹溝19aを集合させてなり、これらの各凹溝19aの総合体積で粉末薬剤Mの一回分の吸い込み量となるように設定されている。
前記ガイド片17は、断面ほぼ矩形状に形成されて下面が前記ケーシング本体5の底壁5aの内底面に摺動案内されるようになっていると共に、上部17aの内周面側が前記保持部材3の外周面に摺動案内されるようになっている。
前記レバー部18は、細長い横断面ほぼ矩形状に形成されて、図1及び図2に示すように、前記摺動部材2がケーシング本体5に組み付けられた際に、前記切欠部14とカバー6の対向する後述の突片6cの下端縁との間に形成されるスリット状のレバー用窓20から外部に突出するようになっている。また、このレバー部18は、前述したように、基端部が前記切欠部14の両端縁14a、14bに当接することによって前記摺動部材2の最大回動位置が規制されるようになっている。
前記保持部材3は、図2、図5〜図7に示すように、下面21aが前記摺動部材2の円板部15の上面15bに当接配置される円形状の基板21と、該基板21のほぼ中央位置に貫通形成されて、前記軸部9が挿通される軸挿通孔22と、前記基板21の前記軸挿通孔22を避けた周方向上面に一体に設けられた薬剤貯留室23と、該薬剤貯留室23の周方向側部に隔壁24を介して隣接して設けられた乾燥剤収容室25と、前記薬剤貯留室23の乾燥剤収容室25と反対側の位置に一体に設けられた薬剤通路部26と、から主として構成されている。
前記基板21は、図5及び図8にも示すように、前記薬剤貯留室23の下部位置に該薬剤貯留室23と前記摺動部材2の薬剤受け部19とを適宜連通する開口部28が形成されている。この開口部28は、各薬剤貯留室23の内周壁29の内面付近に周方向に沿ったほぼ長孔繭状に形成されている。また、前記開口部28の前記薬剤通路部26側には、前記摺動部材2が使用位置に回転摺動した際に、前記薬剤受け部19と連通する後述の連通路38の下端開口38aが形成されている。
前記薬剤貯留室23と乾燥剤収容室25とは、図2及び図5に示すように、前記基板21と前記軸挿通孔22の回りに周方向に沿った内周壁29と外周壁31及び上壁32とによって全体が三日月状に画成され、その周方向のほぼ中央位置に設けられた前記隔壁24によって隔成されている。
前記薬剤貯留室23は、その容積が予め決められた粉末薬剤量が貯留される大きさに形成されていると共に、図8に示すように、全体の内壁面33が前記開口部28及び薬剤受け部19方向に向かって下り傾斜状のテーパ状に形成されている。
また、薬剤貯留室23の上壁32には、図2及び図8に示すように、粉末薬剤Mを充填する円形状の第1充填口34が形成されている。この第1充填口34は、粉末薬剤Mの充填後にキャップ35によって閉塞されるようになっている。また、この薬剤貯留室23は、後述する摺動部材2の待機位置では、図10Aに示すように、前記開口部28の右端側、つまり、開口部28の使用位置と反対側に位置するように設定されている。
前記乾燥剤収容室25は、乾燥剤として適度な量の例えばシリカゲル粒剤が第2充填孔36から充填されていると共に、充填後にキャップ37によって閉塞されるようになっており、また、前記隔壁24に設けた図外の通気手段によって薬剤貯留室23と連通するようになっている。
前記薬剤通路部26は、前記基板21からほぼ垂直に立ち上がった筒壁30内に形成された連通路38と、該連通路38の上端側部から径方向に延出された円筒壁39内に形成されて、前記連通路38と前記マウスピース4内の吸い込み口4aとを連通する吸い込み通路40と、から構成されている。
前記筒壁30は、内部が直径方向に設けられた隔成板30aによって前後2つの通路部に分離されて、筒壁30側の通路部の半月状の上端開口が閉止壁41によって閉止されて反対側の通路部の上端開口が半月状の空気孔38bとして形成されている。この空気孔38bは、前記薬剤受け部19から連通路38の下端開口38aを介して吸い込まれた粉末薬剤Mが連通路38内で空気を攪拌させて吸い込み性を高めるものである。
前記カバー6は、図1及び図2に示すように、前記ケーシング本体5と同じく平面ほぼ円形状に形成された上壁6aと、該上壁6aの外周縁から下方に延出した周壁6bとを備え、該周壁6bの下部円周方向の所定位置に前記ケーシング本体5の各係止爪13が係止する矩形状の図外の3つの係止孔が形成されている。また、前記周壁6bの一側部には、ケーシング本体5に被嵌した際に、前記切欠部14と共同してレバー用窓20を形成する円弧状の前記突片6cが一体に形成されている。
また、前記保持部材3の前記開口部28の孔縁付近には、図5、図6及び図8に示すように、前記孔縁に沿った円環状の嵌着溝44が形成されていると共に、前記嵌着溝44には、円環状のシール部材45が連続して配置固定されている。嵌着溝44は、断面ほぼ矩形状に形成されて比較的深溝状に形成されている。
一方、前記シール部材45は、比較的軟質な合成樹脂材である熱可塑性エラストマーによって断面ほぼ矩形状に形成されている基部45aが前記嵌着溝44に嵌合固定されていると共に、嵌着溝44から突出して前記円板部15上面に当接する下端部45bが断面円弧状に形成されて、先端縁45cが円板部15の上面15bに常時線接触状態で弾接している。
さらに、前記低面部51bの高面部51a寄りのほぼ中央位置には、ガイド突起52が一体に設けられている。このガイド突起52は、ほぼ円柱状に形成されて、その高さは防護キャップ50の板厚よりも僅かに低い高さに設定されている。
なお、前記ケーシング本体5側は、図3に示すように、カバー6側と同じ構造であるから、対応する箇所は同一の符番(ダッシュ付き)を付けて具体的な説明を省略する。
前記防護キャップ50は、図1及び図2に示すように、ケーシング本体1の底壁5a下面とカバー6の上壁6a上面とにそれぞれ摺接するプレート状の上片部50a及び下片部50bと、該両片部50a、50bとの外側縁に一体に形成された側片部50cと、該側片部50cと対向した位置に形成された開口50dと、前端部に一体に設けられて、前記マウスピース4を被嵌するキャップ部50eとから構成されている。
前記上片部50aと下片部50bの後端側の対向位置には、前記各ガイド突起52、52’に嵌合する移動用凹部である一対の移動用長孔53が前後方向に沿って直線状に形成されている。この移動用長孔53は、内径が前記各ガイド突起52の外径よりも僅かに小さく形成されて、ガイド突起52に前端部53aと後端部53bに渡ってスライド自在に案内支持されていると共に、後端部53b側でガイド突起52を中心として防護キャップ50が回転自在に支持されている。また、その長さLは防護キャップ50を前方へ移動した際に前記キャップ部50eがマウスピース4から離間した位置になる長さに設定されている。
前記移動用長孔53の対向する両側縁の前後位置、つまり前端部53aと後端部53b付近には、防護キャップ50の最大後方位置(第1位置)と最大前方位置(第2位置)で位置決め保持する第1、第2規制凸部54,54、55,55がそれぞれ対向して突設されている。
前記キャップ部50eの内部底面には、前記レバー部18の先端部18aを間に係合させる一対の係合片56、56が一体に設けられている。この両係合片56,56は、キャップ部50eの前後方向に沿って平行に形成されていると共に、この間の底面には前記レバー部18の下面に一体に形成された係止溝18bが係止する係止凸部56aが設けられている。これによって、レバー部18が、防護キャップ50に連係状態になり、防護キャップ50の回転方向のスライド移動に伴ってレバー部18を介して摺動部材2が同期回転するようになっている。
以下、本実施形態の作用について説明する。まず、前記摺動部材2が、図10に示す待機位置にある場合、つまり、防護キャップ50のキャップ部が、図1の実線及び図9Aに示すように、マウスピース4に前方から被嵌してレバー部18が図示のように時計方向の最大前方位置にある場合は、前記薬剤受け部19が開口部28を介して薬剤貯留室23に臨んだ位置となる。したがって、粉末薬剤Mは、開口部28を介して薬剤受け部19の各凹溝19a及び開口部28が臨む各凹溝19aの周囲の円板部15の上面15bに付着している。
その後、粉末薬剤投与器を使用する場合には、図9Bに示すように、まず、防護キャップ50を把持して第1位置から前方へ(矢印方向へ)直線状に引き出すと、各ガイド突起52,52’に対する第1規制凸部54、54との規制が解除されつつ該防護キャップ50が、各移動用長孔53を介して各ガイド突部52、52’に沿って摺動してマウスピース4に対する被嵌状態が解除される。同時に、第2規制凸部55,55がガイド突起52,52’にクリック状態に係止して防護キャップ50を最大引き出し位置で位置決め保持する。
続いて、前記防護キャップ50を、図9Cに示すように、前記ガイド突起52、52’を中心として反時計方向へ回動操作して側片部50cの外端縁が前記規制段部51dに当接して規制されるまで回動させると、同時に前記レバー部18を介して前記摺動部材2が軸部9を中心として反時計方向へ回動して最大後方位置(約90°の回転角)まで回転する。
このとき、前記円板部15の上面15bが前記シール部材45の先端縁45cに摺接しながら回動する。これにより、前記各凹溝19a内に入っている粉末薬剤Mがシール部材45の先端縁45cできれいに擦り切られて、各凹溝19aには適正な量の粉末薬剤Mが残留する。
その後、使用者がマウスピース4から各凹溝19a内の粉末薬剤Mを吸い込むと、連通路38内で空気によって十分に攪拌されることから、粉末薬剤Mが均一に分散されて、違和感なく安定した吸い込み作用が得られる。
次に、使用者が粉末薬剤投与器を元の不使用(待機)状態にする場合は、前記防護キャップ50を把持して前述と反対の操作、つまり順次、図9C〜図9Aに示した回転スライド操作と直線スライド操作を行って元の位置に戻す。これによって、前記防護キャップ50がマウスピース4に被嵌して、吸い込み口4a内への塵芥等の浸入を阻止できると共に、摺動部材2の薬剤受け部19が開口部28を介して薬剤貯留室23と連通して粉末薬剤Mが薬剤受け部19とその周辺に落下して、次の使用の準備が完了する。
以上のように、本実施形態では、粉末薬剤投与器の使用時には、防護キャップ50のマウスピース4への被嵌、解除操作を回転ではなく、前記ガイド突起52、52’と移動用長孔53を介して単に直線状にスライド移動させて行うことから、いずれの箇所においても集中応力の発生がない。この結果、防護キャップ50の耐久性が向上すると共に、該防護キャップ50の操作性が良好になる。
しかも、例えば使用時には、前述のように、前記防護キャップ50を直線方向のスライド移動と回転方向のスライド移動を連続的に行うことができるので、操作の安定化と操作性が一層向上する。
また、前記防護キャップ50は、不使用位置から手前に最大に引き出した前記被嵌解除位置と、この被嵌解除位置から使用位置までの操作を前記ガイド突起52,52’を利用して直線状のスライド移動と回転方向のスライド移動の両方を行うことができるので、構造の簡素化と良好な操作性が得られる。
また、前記防護キャップ50は、上下両片部50a、50bを介してケーシング本体5とカバー6の上下の低面部51b、51b’を挟持状態でスライド移動するようになっているため、安定したスライド移動を行うことができる。
さらに、防護キャップ50は、直線方向の最大前後移動位置で前記各第1規制凸部54と各第2規制凸部55によってそれぞれクリック状態に位置決めされるため、それぞれの位置で安定して保持されると共に、安定した回転方向のスライド移動を行うことができる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、前記ガイド突起52をケーシング本体5あるいはカバー6の一方側のみに設けると共に、防護キャップ50の対応する移動用長孔53も一方側のみに形成することも可能である。
前記移動用凹部としては、前記移動用長孔53ばかりか移動用長溝で形成することも可能であり、前記ガイド突起52を防護キャップ50側に設け、移動用長孔53を移動用長溝としてケーシング本体5とカバー6に形成することも可能である。
さらに、前記ケーシング本体5やカバー6の上下面を、段差状に形成せずに全体が平坦状に形成することも可能である。
前記実施形態から把握される前記請求項以外の発明の技術的思想について以下に説明する。
〔請求項a〕
前記移動用凹部の長手方向の対向する少なくとも一方の内側孔縁に、前記マウスピースの被嵌位置で、前記防護キャップを位置決め規制する規制凸部を設けたことを特徴とする請求項3に記載の粉末薬剤投与器。
この発明によれば、前記防護キャップによるマウスピースの被嵌位置で、防護キャップを位置決め規制することから、防護キャップが不用意に直線あるいは回転スライド移動して被嵌状態が解除されることがなくなり、安定した保持状態が得られる。
〔請求項b〕
前記移動用凹部の長手方向の少なくとも一方の内側孔縁に、前記マウスピースの被嵌解除位置で、前記防護キャップを位置決め規制する第2規制凸部を設けたことを特徴とする請求項3またはaに記載の粉末薬剤投与器。
この発明によれば、直線状にスライド移動した前記防護キャップによるマウスピースの被嵌解除位置で、該防護キャップが位置決め規制されて安定した状態になることから、その後の回転方向のスライド移動をさせ易くなる。
1…ケーシング
2…摺動部材
3…保持部材
4…マウスピース
5…ケーシング本体
6…カバー部材
9…軸部
10…ばね部
11…支持壁
15…円板部
15b…上面
19…薬剤受け部
19a…凹溝
21…基板
23…薬剤貯留室
24…隔壁
25…乾燥剤貯留室
28…開口部
44…嵌合溝
45…シール部材
46…収容穴
47…金属ボール
48…規制孔
49…支持溝
50…防護キャップ
52、52’…ガイド突起
53…移動用長孔(移動用凹部)
54…第1規制凸部
55…第2規制凸部

Claims (2)

  1. ケーシングの内部に摺動自在に収容保持されて、薬剤受け部を有する摺動部材と、
    該摺動部材に設けられたレバー部材と、
    前記摺動部材に上方向から重合状態に配置されて、薬剤貯留室を有する保持部材と、
    該保持部材の前記薬剤貯留室の形成箇所に設けられ、前記摺動部材の待機位置で前記薬剤貯留室と薬剤受け部とを連通させる開口部と、
    前記摺動部材の前記待機位置から摺動した使用位置において内部の吸い込み口が前記薬剤受け部に連通するマウスピースと、
    前記摺動部材に連係し、該摺動部材の待機位置で前記マウスピースに被嵌すると共に、該被嵌状態が解除されて前記使用位置まで前記摺動部材を連動させる防護キャップと、を備え、
    前記防護キャップを、前記ケーシングの外面を挟持状態に配置すると共に、
    前記ケーシングの外面あるいは前記防護キャップの少なくとも一方に、ガイド突起を設けると共に、他方に、前記ガイド突起に嵌合するほぼ直線状の細長い移動用凹部を形成し、
    前記移動用凹部の長手方向の対向する少なくとも一方の内側孔縁に、前記マウスピースの被嵌位置で前記ガイド突起に係止して、前記防護キャップを位置決め規制する規制凸部を設け、
    前記防護キャップに係止部を設ける一方、前記レバー部材に前記係止部に係止して前記防護キャップとレバー部材とを連係する係合部を設けたことを特徴とする粉末薬剤投与器。
  2. 前記マウスピースの被嵌解除位置にある前記防護キャップを、前記摺動部材の使用位置まで回転方向に沿ってスライド移動させて、
    前記防護キャップを、前記被嵌位置から被嵌解除位置及び該被嵌解除位置から摺動部材の使用位置までの直線方向のスライド移動と回転方向のスライド移動を連続して行うことを特徴とする請求項1に記載の粉末薬剤投与器。
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