JP5503584B2 - 着色木材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、着色木材の製造方法に関する。
従来、特許文献1で提案されているように、高温高圧の水蒸気雰囲気内で木材を熱処理して着色する方法が知られているが、その熱処理の最終段階において高圧状態から大気圧に降圧する際に木材の表面が過度に乾燥して乾燥割れが生じるという問題があった。そこで、本出願人は、高温高圧の水蒸気雰囲気内で木材を着色した後、高温高圧状態のまま着色木材を水没させてから降圧する方法を提案している(特許文献2参照)。
特開平8−155909号公報 特開2010−6045号公報
特許文献2の方法によれば、降圧前に着色木材を水没させているので、降圧する際の木材表面の乾燥が抑制され、着色木材の乾燥割れが低減する。また、着色木材の水没により着色木材が迅速に冷却されるため処理の時間短縮が図れるという効果も有する。しかしながら、その後の検討により、保水性の高い種類の木材に対して本方法を適用した場合には乾燥割れを低減することができるものの、その保水性の高さ故に木材の含水率が高くなり、次工程の機械加工において含水率高に起因する問題が見出された。具体的には、処理済み木材の集成接着が十分でなかったり、スライス加工時に単板が付着したりクラックによる割れが単板に生じたりするなどの問題が指摘される。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、木材の乾燥割れを低減でき、かつ、適正な含水状態に調整可能な着色木材の製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の着色木材の製造方法は、水蒸気通気性を有する保水材を少なくとも木材の木口周りに配した状態で密閉空間に木材を収納し、次いで前記保水材に水を含ませた状態で密閉空間を昇温、昇圧して高圧水蒸気処理により木材を着色した後、密閉空間の雰囲気圧力を高圧状態から大気圧に降圧して着色木材を得ることを特徴とする。
この着色木材の製造方法においては、保水材に700g/m以上の水を含ませることが好ましい。
この着色木材の製造方法においては、密閉空間の雰囲気圧力を高圧状態から大気圧に降圧するまでの間において、水蒸気を間欠的に密閉空間に導入することが好ましい。
また、この着色木材の製造方法においては、水蒸気を間欠的に導入する際、水蒸気を導入して木材の温度が最大15℃低下するまでに次回の水蒸気を導入することが好ましい。
また、この着色木材の製造方法においては、水蒸気を間欠的に導入する際、1回あたりの水蒸気の導入時間が3秒以上であることが好ましい。
さらにまた、この着色木材の製造方法においては、高圧水蒸気処理の処理温度が120℃以上であり、かつ高圧状態の保持時間が30分以上であることが好ましい。
本発明によれば、着色木材の乾燥割れを低減でき、かつ、着色木材を適正な含水状態に調整できる。
本発明の着色木材の製造方法の一実施形態を工程順に示したフローチャートである。 木材の処理装置の一例を示した概略構成図である。 図1のフローチャートにしたがって着色木材を製造した際の圧力容器内の雰囲気圧力と木材の温度の経時変化を示した図である。 木材の処理装置の圧力容器に収納される木材の積載状態の一例を示した模式図である。 本発明の着色木材の製造方法の別の一実施形態を工程順に示したフローチャートである。 図5のフローチャートにしたがって着色木材を製造した際の圧力容器内の雰囲気圧力と木材の温度の経時変化を示した図である。
本発明の着色木材の製造方法は、上記のとおり、水蒸気通気性を有する保水材を少なくとも木材の木口周りに配した状態で密閉空間に木材を収納し、次いで前記保水材に水を含ませた状態で密閉空間を昇温、昇圧して高圧水蒸気処理により木材を着色する。次いで、密閉空間の雰囲気圧力を高圧状態から大気圧に降圧して着色木材を得る。
以下、本発明の着色木材の製造方法を図面に沿って説明する。図1は、本発明の着色木材の製造方法の一実施形態を工程順に示したフローチャートであり、図2は、木材の処理装置の一例を示した概略構成図である。図3は、図1のフローチャートにしたがって着色木材を製造した際の圧力容器内の雰囲気圧力と木材の温度の経時変化を示した図である。図中、破線が圧力容器内の雰囲気圧力であり、実線が木材の温度である。
図2の木材の処理装置1は、密閉空間を形成する圧力容器2を備え、その内部には木材20が結束固定された台車3が配置される。圧力容器2は、高温高圧の状態に耐えられるように例えばステンレスなどで作製された筒体であり、台車3を出し入れするための開閉自在な蓋が取り付けられている。この圧力容器2は、水蒸気発生源4に連絡する水蒸気供給弁5、真空ポンプ6に連絡する減圧弁7、大気圧雰囲気に連絡する水蒸気排気弁8などを有する。また、圧力容器2にはヒータなどの熱源が組み込まれており、圧力容器2の密閉空間の雰囲気温度が昇温可能とされている。
<木材>
本発明の着色木材の製造方法が適用される木材としては、床、壁、天井などの建材、造作部材、家具、工芸品などに使用される各種の樹種からなる木材が対象となる。木材の形態としては板状に加工されたものを例示することができ、例えばフリッチを挙げることができる。
木材は、図2に示すように台車3に複数段積み重ねられ、また結束固定されて圧力容器2内に収納される。このとき、処理効率を高めるために、隣接する木材20同士が接触しないように上下左右に所定の間隔をあけて木材20が配置される。例えば図4に示すように、各段に載置される木材20同士が接触しないように間隔をあけて並べ、また上段と下段の木材20同士が接触しないようにスペーサー21を介在させて段積みするなどして木材20を桟組み積載することができる。
<保水材の設置>
保水材は、水を保有することができる材料であり、本実施形態においてはさらに水蒸気の出入りが容易な水蒸気通気性を有する材料が選択される。このような保水材としては、木材と密着しやすく、また木材の外形形状に追従しやすい弾力性、柔軟性、屈曲性などを備え、耐熱性を有するものが用いられる。例えば合成繊維や天然繊維などの繊維を原料としたシート状の繊維体などである。このようなシート状の繊維体の具体例として、不織布、フェルト、織物、編み物などを挙げることができる。
保水材は、散水処理などにより水を含ませて用いられる。保水材に含ませる水分量は、得られる着色木材の乾燥割れの抑制、適正な含水状態の調整のしやすさなどを勘案すると、例えば700g/m以上とすることができる。上限値は特に制限されないが、例えば5000g/mとすることができる。保水材に含ませる水分量が5000g/m以下であれば、得られる着色木材を用いて集成接着する際の接着不良を低減でき、またスライス加工時に単板同士が付着したりクラックによる割れが単板に生じたりするなどの不具合の発生を抑えることもできるので望ましい。得られる着色木材の乾燥割れの抑制、適正な含水状態の調整のしやすさ、集成適性、スライス加工適性などを総合的に勘案すると、好適には800g/m以上4000g/m以下である。
このように水を含ませた保水材は、木材が密閉空間に収納される前に、木材のまわりに配される。または、水を含まない保水材を木材のまわりに配したまま密閉空間に収納し、密閉空間内において保水材に水を供給してもよい。木材を密閉空間に収納した後に保水材を木材のまわりに配することもできる。保水材は木材全体を覆うように配されてもよいし、木材の一部を覆うように配されてもよい。木材の一部を保水材で覆う場合、乾燥割れが生じやすい木口部分を覆うことが好ましい。図4の例では、積載された木材20の木口を中心にシート状の繊維体で構成されている保水材30で包み込んでいる。
保水材は木材に接して配されることが乾燥割れ低減のために好ましいが、木材と保水材との間に隙間があってもよい。この場合、保水材が木材に接して配された場合と同様の効果を得るために、隙間が30mm以内であることが望ましい。
<昇温、昇圧工程>
木材が収納された密閉空間を昇温、昇圧して高圧水蒸気処理により木材を着色する。密閉空間に収納された木材が高温高圧の水蒸気と接触すると、木材の組成成分であるセルロース、ヘミセルロース、リグニンが変質して木材が茶褐色に着色する。
この工程では、具体的には、圧力容器2内の密閉空間を熱源で昇温する。また、減圧弁7、水蒸気排気弁8を閉じ、水蒸気供給弁5を開いて水蒸気発生源4から圧力容器2に飽和水蒸気などの水蒸気を導入する。減圧弁7を開き、真空引きを行って水蒸気を導入することもできる。水蒸気が導入された圧力容器2内の雰囲気温度は、木材20が着色可能に、例えば120℃以上に調整される。着色ばらつき及び木材20の劣化を抑える観点から、好ましくは120℃〜230℃、より好ましくは130℃〜200℃、特に140℃〜160℃であることが望ましい。雰囲気圧力は大気圧よりも高い圧力であり、上限は処理すべき木材20の種類によって異なるが、例えば大気圧基準で3MPaと設定することができる。水蒸気導入後は水蒸気供給弁5を閉じる。
圧力容器2内の木材20の温度は、図3に示すように雰囲気温度の上昇とともに上昇する。
<保持工程>
本実施形態では、密閉空間を昇温、昇圧した後、その高温高圧状態を一定時間保持する。保持時間は、処理すべき木材の量、大きさ、樹種などによって異なるが、例えば30分以上とすることができる。処理効率、木材の劣化などを考慮すると5時間以下とすることができる。好ましくは1時間以上4時間以下であり、特に2時間以上3時間以下であることが望ましい。かかる範囲で高温高圧状態を保持することにより、木材の着色が良好となり、また着色木材の寸法安定性が向上する。
<降温、降圧工程>
この工程では、密閉空間の雰囲気圧力を高圧状態から大気圧に降圧する。具体的には、水蒸気排気弁8を開放して雰囲気圧力を大気圧まで降圧する。水蒸気排気弁8の開放により雰囲気温度も低下し木材20の温度は木材20の自然放冷により低下する。
<減圧工程>
この工程では、雰囲気圧力を大気圧まで降圧した後、さらに大気圧よりも低い圧力まで減圧する。具体的には、圧力容器2の水蒸気排気弁8を閉じ、減圧弁7を開放して真空ポンプ6を駆動させて圧力容器2内の密閉空間を真空引きする。この工程は必須ではないが、木材の内部を効果的に冷却することができるので実施することが望ましい。この工程では大気圧基準で例えば−1MPa〜−0.3MPa程度まで減圧し、その状態を1分〜10分程度保持することができる。
<着色木材>
減圧終了後は水蒸気排気弁8を開けるなどして圧力容器2内を大気圧雰囲気とし、圧力容器2の蓋を開放して台車3を搬出し、目的の着色した木材20を得る。減圧工程を実施しない場合には、降温、降圧工程終了後、圧力容器2の蓋を開放して台車3を搬出し、目的の着色した木材20を得る。
本実施形態においては、木材のまわりに配される保水材により次の作用効果が奏される。すなわち、降温、降圧工程においては雰囲気圧力の降圧により保水材の保有する水が蒸発する。この結果、保水材が配されている部分の木材の表面乾燥が抑えられて木材が冷却されることになる。また、圧力容器から台車を搬出した後においては保水材が配されている部分に結露が発生する。この結果、木材の内部の熱による木材の表面乾燥を防ぐことができる。このようにして得られた木材は、乾燥割れが効果的に低減されたものになっている。また、本方法により木材を適正な含水状態に容易に調整できる。したがって、この方法によって製造された木材を用いて集成接着する場合には含水率高による接着不良を低減することができる。またスライス加工時に単板同士が付着したりクラックによる割れが単板に生じたりするなどの不具合の発生を抑えることもできる。
図5は、本発明の着色木材の製造方法の別の一実施形態を工程順に示したフローチャートである。図6は、図5のフローチャートにしたがって着色木材を製造した際の圧力容器内の雰囲気圧力と木材の温度の経時変化を示した図である。図中、破線が圧力容器内の雰囲気圧力であり、実線が木材の温度である。
降温、降圧工程において水蒸気を間欠的に密閉空間に導入している以外は図1のフローチャートと同じである。水蒸気を間欠的に導入することによって、木材の表面乾燥をより一層抑えて、乾燥割れをより低減することができる。水蒸気の導入回数は、特に制限されず、雰囲気温度などに応じて例えば2〜10回程度とすることができる。水蒸気は、水蒸気供給弁5を開くことにより水蒸気発生源4から圧力容器2に導入される。
水蒸気を間欠的に導入するにあたっては、その導入間隔について、例えば水蒸気を導入しその導入を停止した後、木材の温度が最大15℃低下するまでに次の水蒸気を導入することが好ましい。これによって表面乾燥が過剰に進むことを抑制することができる。水蒸気の導入間隔が短いと木材の冷却効率が落ちるので、先行の水蒸気の導入を停止した後、木材の温度が少なくとも5℃低下してから次の水蒸気を導入することが好ましい。水蒸気導入による木材の表面乾燥の抑制及び木材の冷却効率の低下などを考慮すると、1回あたりの水蒸気の導入時間を3秒以上とし、最大でも10秒程度とすることが望ましい。好ましくは5秒〜8秒程度である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変更が可能である。例えば、減圧工程を複数回繰り返して木材を短時間で冷却することもできる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
<実施例1>
下記の木材を被処理木材として250本準備し、隣接する木材同士が接触しないようにパレット上に桟組み積載して台車に結束固定し、積載した木材の木口を図4に示すように下記の保水材で包み込んだ。次いで台車を図2の木材の処理装置の圧力容器に搬入して、下記処理条件で着色木材を製造した。深さ1mm以上の割れが発生した着色木材を不良品と判定し、被処理木材250本中に発生した不良品数から乾燥割れ不良率を求め、その結果を表1に示した。また製造した着色木材の含水率の測定結果も表1に示した。なお、含水率は木材の試験方法(JIS Z 2101)により次式にしたがって求めた。
含水率[%]=(乾燥前の木材の質量[g]−全乾質量[g])/全乾質量[g]×100
ここで全乾質量とは、乾燥前の木材を換気が良好な乾燥器の中で温度100℃〜105℃で乾燥し、恒量に達したときの質量である。
また、製造した着色木材を用いて、下記のとおり集成適性とスライス加工適性を評価した。その結果も表1に示した。
木材
樹種:カバ製材フリッチ
含水率:62〜74%
サイズ:厚み40mm×巾110mm×長さ650mm
保水材
散水処理によって1000g/mの水を含ませた厚み20mmのシート状のレーヨンフェルト
処理条件
・昇温、昇圧工程
蒸気脱気(圧力容器への水蒸気の導入):100℃、3分
昇温時間:30分(常温から140℃まで昇温した)
・保持工程
温度、保持時間:140℃、2時間
・降温、降圧工程
降温時間:約2時間(大気開放して自然放冷により木材を冷却した)
・減圧工程
−0.80MPa保持3分後、大気開放した。
<集成適性の評価>
製造した着色木材をモルダーにて精寸仕上げし、長手はのこでカットし、切断面に湿気硬化型ウレタン接着剤を塗布したものを複数組み合わせ集成接着し、集成材を得た。
集成されたフリッチをスライサーにて0.25mm厚薄単板に加工し、得られた単板でバラケなければ「○」とし、一部でもバラケが生じたものは「×」とした。
<スライス加工適性の評価>
製造した着色木材をスライサーにて0.25mm厚薄単板に加工した。
得られた単板でクラックによる割れがなければ「○」とし、一部でも割れが生じたものは「×」とした。
<実施例2>
下記処理条件で着色木材を製造した以外は実施例1と同様である。製造した着色木材の乾燥割れ不良率と含水率を表1に示した。また製造した着色木材を用いた集成適性とスライス加工適性の評価結果も表1に示した。
処理条件
・昇温、昇圧工程
蒸気脱気(圧力容器への水蒸気の導入):100℃、3分
昇温時間:30分(常温から140℃まで昇温した)
・保持工程
温度、保持時間:140℃、2時間
・降温、降圧工程
降温時間:約2時間(大気開放して自然放冷により木材を冷却した)
水蒸気の導入:木材温度が10℃下がるごとに水蒸気を5秒間導入した。
・減圧工程
−0.80MPa保持3分後、大気開放した。
<比較例1>
実施例1において保水材を用いないで着色木材を製造した以外は実施例1と同様である。製造した着色木材の乾燥割れ不良率と含水率を表1に示した。また製造した着色木材を用いた集成適性とスライス加工適性の評価結果も表1に示した。
<比較例2>
保水材を用いないで下記処理条件で着色木材を製造した以外は実施例1と同様である。製造した着色木材の乾燥割れ不良率と含水率を表1に示した。また製造した着色木材を用いた集成適性とスライス加工適性の評価結果も表1に示した。
処理条件
・昇温、昇圧工程
蒸気脱気(圧力容器への水蒸気の導入):100℃、3分
昇温時間:30分(常温から140℃まで昇温した)
・保持工程
温度、保持時間:140℃、2時間
・水没冷却
圧力容器の雰囲気圧力を高圧に維持したまま注水を開始し、水を循環させながら木材を高圧状態で1分間水没冷却し、その後排水した。
・降温、降圧工程
降温時間:約2時間(大気開放して自然放冷により木材を冷却した)
・減圧工程
−0.80MPa保持3分後、大気開放した。
Figure 0005503584
表1の結果より、実施例1−2において製造した着色木材の乾燥割れ不良率が低くなることが確認できた。また、着色木材の集成適性やスライス加工適性も良好であることが確認できた。
特に実施例2で製造した着色木材は、その製造過程の降温、降圧工程で水蒸気を間欠的に導入しているので、実施例1で製造した木材と比較して乾燥割れ不良率が低減している。
一方、比較例1で製造した着色木材は、その製造過程において保水材を用いていないので実施例1−2と比べて乾燥割れ不良率が高くなっている。また、比較例2で製造した着色木材はその製造過程において高圧状態のまま水没冷却しているので含水率が高くなっており、この着色木材を用いた集成適性やスライス加工適性は実施例1−2と比べて劣っている。
20 木材
30 保水材

Claims (6)

  1. 水蒸気通気性を有する保水材を少なくとも木材の木口周りに配した状態で密閉空間に前記木材を収納し、次いで前記保水材に水を含ませた状態で前記密閉空間を昇温、昇圧して高圧水蒸気処理により前記木材を着色した後、前記密閉空間の雰囲気圧力を高圧状態から大気圧に降圧して着色木材を得ることを特徴とする着色木材の製造方法。
  2. 前記保水材には、700g/m以上の水を含ませることを特徴とする請求項1に記載の着色木材の製造方法。
  3. 前記密閉空間の雰囲気圧力を高圧状態から大気圧に降圧するまでの間において、水蒸気を間欠的に前記密閉空間に導入することを特徴とする請求項1または2に記載の着色木材の製造方法。
  4. 前記水蒸気を間欠的に導入する際、水蒸気を導入後、前記木材の温度が最大15℃低下するまでに次の水蒸気を導入することを特徴とする請求項3に記載の着色木材の製造方法。
  5. 前記水蒸気を間欠的に導入する際、1回あたりの水蒸気の導入時間が3秒以上であることを特徴とする請求項3または4に記載の着色木材の製造方法。
  6. 前記高圧水蒸気処理の処理温度が120℃以上であり、かつ高圧状態の保持時間が30分以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の着色木材の製造方法。
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