JP5502537B2 - 加熱調理方法、加熱調理用弁当箱及び配膳車 - Google Patents
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Description
しかしながら、このような弁当箱では、食品トレイの下全面に発熱具が設置されているため、食品トレイ内に加熱が必要な食材と加熱不要な食材が一緒に入っている場合に、両方とも加熱されてしまうという問題があった。したがって、加熱が必要な食材と加熱不要な食材を一緒に入れる場合には、容器内の加熱が必要な食材のみを加熱できるように、部分的に加熱部を設ける必要がある。しかしながら、このような加熱方法では、加熱が必要な食材が加熱部上に配置されていることを注意深く確認する必要があり、非常に手間がかかるという問題があった。
即ち、本発明の加熱調理方法は、請求項1に記載の通り、加熱部と、前記加熱部の周囲に設けられた突設部とを備えた加熱調理用の配膳トレイ上に、前記突設部に嵌め込むことができるように底面を構成された加熱調理用弁当箱を載置して、前記加熱調理用弁当箱内に配置される食器内の食材を加熱することを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の加熱調理方法において、前記配膳トレイ上に2個以上の前記弁当箱を加熱できるように、前記配膳トレイ上に前記加熱部及び前記突設部の組を2組以上設けたことを特徴とする。
本発明の加熱調理用弁当箱は、請求項3に記載の通り、加熱部と、前記加熱部の周囲に設けられた突設部とを備えた加熱調理用の配膳トレイ上に載置され、前記突設部と係合する係止部を底面に備えたことを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の加熱調理用弁当箱において、前記弁当箱の底面側に加熱時に冷気を弁当箱内に導入する冷気導入口を設け、上部側に前記冷気を排出する冷気排出口を設けたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の本発明は、請求項3又は4に記載の加熱調理用弁当箱において、前記弁当箱内に配置されることになる複数の食器底部を受けるように区割された中敷きを備え、前記中敷きは前記弁当箱の底面から離間するように外周に脚部を備えたことを特徴とする。
また、請求項6に記載の本発明は、請求項3乃至5の何れか1項に記載の加熱調理用弁当箱において、前記加熱部は、前記配膳トレイの平坦な面に凸状に設けられ、前記突設部は、前記加熱部よりも高く構成され、少なくとも前記係止部から離れた側の前記弁当箱の底面に脚部を設け、前記脚部の高さを前記加熱部の高さ以上とし、且つ、前記突設部の高さ以下の範囲内にしたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の本発明は、請求項3乃至6の何れか1項に記載の加熱調理用弁当箱において、前記加熱調理用弁当箱の蓋に蒸気穴を設けたことを特徴とする。
本発明の配膳車は、請求項8に記載の通り、請求項3乃至7の何れか1項に記載の加熱調理用弁当箱を載置した前記配膳トレイが上下方向に配置できる配膳車であって、配膳車内を冷却するための冷却装置が備えられており、前記配膳トレイが前記配膳車に収納された際、前記配膳トレイの側面部に設けられた接点と接触する位置に接点が設けられていることを特徴とする。
また、弁当箱には、加熱時に冷気導入口として機能する貫通孔が底面側に、そして冷気排出口として機能する貫通孔が上部側に設けられているため、加熱時も外部からの冷気を弁当箱に取り入れることができる。したがって、加熱部上で加熱が必要な食材を加熱している間でも、弁当箱内の加熱部以外の位置に配置された加熱不要な食材は冷却状態を保つことができる。
また、弁当箱内に複数の食器底部を受けるように区割された中敷きを備え、この中敷きに食器の底面を嵌め込むことで、弁当箱内で食器の位置がずれるのを防ぐことができる。
また、弁当箱に脚部を設けることにより、配膳トレイに突設部及び加熱部が設けられていることで生じる配膳トレイ上の段差を解消して、弁当箱の水平状態を保つことができる。
また、弁当箱の蓋に蒸気穴を設けることで、加熱により生じた熱及び蒸気を効果的に弁当箱内から排出することができる。
さらに、配膳トレイを複数収納して加熱可能な配膳車であって、冷却装置を備えたものを利用することで、複数の弁当箱を時差なく加熱、冷却して提供することができる。
具体的には、図1に示すように、長方形状の平坦な面1aの四辺に食器等が落ちないように立ち上がり部1bが設けられ、長方形状の平坦な面1aの上部側には、平面視で長方形状の加熱部2a及び円形状の加熱部2bが間隔をおいて設けられており、いずれも平坦な面1aから凸状になるようにして設けられている。それぞれの加熱部2a、2bは、図示しないが内部にPTCヒーター等を備えているもので、加熱部2a、2bの上面に食器等を接触させてその内部の食材を加熱する。また、加熱部2aの角部を除いた四辺に沿って、そして加熱部2bを角部を除いた長方形状で囲うように、加熱部2a、2bの高さよりも高くなるように構成された突設部3a、3bが設けられている。この突設部3a、3bは長手方向に垂直な断面形状を三角形状乃至は台形状等の先細構造に構成されている。更に、配膳トレイ1の加熱部2に近い側の長辺の立ち上がり部1bの上面には、加熱部2a、加熱部2bに対応する位置にそれぞれ2つの接点4a、4bが設けられており、前記加熱部2a、2bへの通電を行うようになっている。
上箱6の平面視して上側の部位には、下箱7内に横に2つ並んで配置されるそれぞれの食器8、9に対応する部位に、貫通孔群10、11が設けられている。図3で示した例では、左右両方の貫通孔群10、11は、一列に3つの貫通孔を間隔を空けて互い違いとなるように配置され、左側は9列、右側は7列の貫通孔から構成される。これら貫通孔群10、11は、加熱時には、食材から生じる蒸気を逃がす蒸気穴となり、下箱7の底面側から導入された冷気を排出する冷気排出口にもなるものである。図示した例では、貫通孔群10、11以外の冷気排出口として、弁当箱5の背面の上端部において、前記2つの貫通孔群10、11に対応する位置に、それぞれ2個、即ち、弁当箱の背面の上端部に合計4個の長方形状乃至は楕円形状の貫通孔12〜15を設けている。
尚、図示した例では、加熱部2を囲む4つの突設部3のうちの背面側の突設部3a1、3b1と係合する係止部16a1、16b1から立設した脚部17を備えており、この脚部17の弾性力と係止部16a1、16b1による係止とにより、より確実に弁当箱を移動しないように構成されている。この脚部17は、弁当箱5に対して、脚部17を構成する部材を接着する等して設けることもできるが、係止部16a1、16b1として抜き取られた紙片により構成することが好ましい。1枚の紙を折り曲げて弁当箱5を組み立てる際に係止部16a1、16b1と脚部17とを形成することができ、作業の簡略化と低コスト化を図ることができるからである。
また、更に、食器8、9の移動を防ぐために、弁当箱5内に配置されることになる複数の食器底部を受けるように区割された中敷き18を設けることが好ましい。図示した例では、紙等から構成される1枚の平板状の部材の上側の左右の、配膳トレイ1上に弁当箱5を載置した際に配膳トレイ1の2つの加熱部2に対応する位置に、おかず等の食器の底部を固定できるように長方形状の開口部19、20が設けられ、下側には、ごはん等の主食の食器の底部を固定できるように1つの開口部21が設けられている。そして、同部材18の外周には、下箱7底面に接触しないように、即ち、中敷き18が離間するように下箱7底面側に向かって折り曲げられた脚部22を備えている。
また、図示した例では、下箱7の底面の前面側の端部、即ち、係止部16から離れた側の弁当箱5の底面に脚部23を設けるようにして、この脚部23の高さを配膳トレイ1の加熱部2の高さ以上とし、且つ、突設部3の高さ以下の範囲内に設定している。これにより、加熱部2の高さにより弁当箱5が前面側に傾斜することを防ぐことができる。尚、上述の脚部17と、この脚部23の高さを同じくして加熱部2の高さより高くすれば、より安定して弁当箱5の水平状態を保つことができる。この脚部23についても、上記説明した脚部と同様の方法により形成することができる。
また、加熱時の冷気導入口の総面積は、冷気排出口の総面積よりも小さくすることが好ましい。通風力によって、より多くの冷気を弁当箱5内に取り込むことができるからである。
この配膳車26は、前面に開口27aを有する箱体27を備えており、その開口27aには、この開口27aを開閉する開閉ドア28が設けられている。この開閉ドア28を開いた状態で、開口27aから、配膳トレイ1が出し入れされる。
また、箱体27の下面には四隅にキャスター29が設けられており、箱体27の上面には、左右にハンドル30が設けられている。これにより、操作者がハンドル30を手で握って配膳車26を押すことにより、配膳車26の移動が可能となっている。
尚、加熱が必要な食材が盛りつけられた食器は配膳トレイ1上に載上した際に加熱部2a、2bの上になる位置に、加熱不要な食材が盛りつけられた食器は、それ以外の位置に配置される。
1a 配膳トレイの平坦な面
1b 配膳トレイの立ち上がり部
2、2a、2b 加熱部
3、3a、3b 突設部
3a1、3b1 背面側の突設部
4a、4b 接点
5 加熱調理用弁当箱
5a 加熱調理用弁当箱の背面側の上辺
6 上箱
7 下箱
8 食器
9 食器
10 貫通孔群
11 貫通孔群
12 貫通孔
13 貫通孔
14 貫通孔
15 貫通孔
16 係止部
16a1、16b1 加熱調理用弁当箱の背面側の係止部
17 脚部
18 中敷き
19 開口部
20 開口部
21 開口部
22 脚部
23 脚部
24 貫通孔
25 貫通孔
26 配膳車
27 箱体
27a 開口
28 開閉ドア
29 キャスター
30 ハンドル
31 突条
S1、S2 空間
Claims (8)
- 加熱部と、前記加熱部の周囲に設けられた突設部とを備えた加熱調理用の配膳トレイ上に、前記突設部に嵌め込むことができるように底面を構成された加熱調理用弁当箱を載置して、前記加熱調理用弁当箱内に配置される食器内の食材を加熱することを特徴とする加熱調理方法。
- 前記配膳トレイ上に2個以上の前記弁当箱を加熱できるように、前記配膳トレイ上に前記加熱部及び前記突設部の組を2組以上設けたことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理方法。
- 加熱部と、前記加熱部の周囲に設けられた突設部とを備えた加熱調理用の配膳トレイ上に載置され、前記突設部と係合する係止部を底面に備えたことを特徴とする加熱調理用弁当箱。
- 前記弁当箱の底面側に加熱時に冷気を弁当箱内に導入する冷気導入口を設け、上部側に前記冷気を排出する冷気排出口を設けたことを特徴とする請求項3に記載の加熱調理用弁当箱。
- 前記弁当箱内に配置されることになる複数の食器底部を受けるように区割された中敷きを備え、前記中敷きは前記弁当箱の底面から離間するように外周に脚部を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の加熱調理用弁当箱。
- 前記加熱部は、前記配膳トレイの平坦な面に凸状に設けられ、前記突設部は、前記加熱部よりも高く構成され、少なくとも前記係止部から離れた側の前記弁当箱の底面に脚部を設け、前記脚部の高さを前記加熱部の高さ以上とし、且つ、前記突設部の高さ以下の範囲内にしたことを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の加熱調理用弁当箱。
- 前記加熱調理用弁当箱の蓋に蒸気穴を設けたことを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の加熱調理用弁当箱。
- 請求項3乃至7の何れか1項に記載の加熱調理用弁当箱を載置した前記配膳トレイが上下方向に配置できる配膳車であって、配膳車内を冷却するための冷却装置が備えられており、前記配膳トレイが前記配膳車に収納された際、前記配膳トレイの側面部に設けられた接点と接触する位置に接点が設けられていることを特徴とする配膳車。
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