JP2016214392A - 加熱調理器および包焼きケース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の加熱調理器は、熱風調理を行うもので、被調理物を包囲した状態で庫内に出し入れ可能な包焼きケース50と、当該ケースを載せる載置部20とを備える。包焼きケース内の空間は、熱風を通過させる1または2以上の開口52a、bを通してケース外部と連通している。被調理物を包焼きケース50に収容した状態で庫内に配置し、熱風調理を行うので、調理中に被調理物から油分等が庫内に飛び散ることを大幅に軽減でき、その結果、庫内を清浄に維持できる。2つの開口52a、bを互いに対向する位置関係で包焼きケースの壁に形成すれば、熱風がケース内空間を直線状に通り抜けることができ、熱風の流れがスムーズになる。これにより、調理ムラを防ぎ、調理効率が高まる。
【選択図】図2
Description
ここでいう「熱風調理」とは、「調理器の庫内に熱風を循環させることで当該庫内に入れた被調理物を調理する熱風循環調理」および「熱風を庫内に循環させるのではなく、被調理物に当てた後で庫外に排出する調理」の両方を含む意味である。
本発明の加熱調理器は、庫内に入れた被調理物に熱風を当てて調理を行う加熱調理器であって、「被調理物を包囲した状態で庫内に出し入れ可能な包焼きケース」と「庫内で包焼きケースを載せる載置部」とを備える。当該包焼きケース内の空間は、熱風を通過させる1または2以上の開口を通してケース外部と連通している。
特に、庫内に熱風を流すファンによって、所定の熱風流路が定められている場合には、上記載置部は、包焼きケースを、上記少なくとも一対の開口が当該所定の熱風流路が通過する位置に来る姿勢で保持するものであることが好ましい。
このように構成した場合には、予め決まった熱風流路がケース内空間を直線状に通り抜けることになるので、包焼きケース内の被調理物に対して熱風が更に効率的にぶつかる。それ故、調理ムラ防止および調理効率向上という効果が更に高まる。
したがって、加熱部を保護し、あるいは焦臭を防止するという追加的な効果を得ることができる。
熱風循環調理を行う場合を例にとって、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して以下に説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態に係るコンベクションオーブン10(加熱調理器)を示す斜視図であり、図1(b)は、前扉11を開けた状態を示している。コンベクションオーブン10は、熱風循環調理を行う際、庫内空間10aに包焼きケース50を設置することが可能である。
包焼きケース50に被調理物(ポテト、海老等)を収容した状態で熱風循環調理を行うことで、被調理物に含まれる油分が飛び散ることを防止し、これによって、庫内を清浄に保つことができる。
図2(a)は、包焼きケース50の分解斜視図である。この実施形態では、包焼きケース50は、分離可能な下皿51と上蓋52で構成されている。上蓋52の周壁上の対向する2箇所に、開口52a、52bが形成されていて(図3参照)、ケース内の空間は、これら開口を通して、ケース外部と連通している。なお、被調理物の種類に応じて、下皿51上に、網板53を設置する構成としてもよい(図2b)。
包焼きケース50は、ケース内に配置される被調理物から油分等が庫内に飛び散ることを防止すために設けられる。一方、包焼きケース50の周壁に開口52a、52bを設けることで、庫内に生じる熱風を被調理物に導くことができる。
理論上、開口は最低1つ存在すれば、内部の被調理物に熱風を導くことができる。ただし、熱風の流れを良くして、調理ムラを防ぐためには、開口は2つまたはそれ以上であることが好ましい。
特に図示した実施形態では(図3)、2つの開口52a、52bを互いに対向する位置関係で、包焼きケースの壁に形成しているので、熱風がケース内空間を直線状に通り抜けることができ、熱風の流れがスムーズになる。
図5(a)は、コンベクションオーブン10の庫内の構造を説明する概略斜視断面図であり、図5(b)は、同断面を真横から見た概略断面図である。図5(a)では、載置部20および包焼きケース50を省略して、庫内空間10aにおける熱風流路を明確に表示している。図5(b)では、載置部20および包焼きケース50を併せて図示することで、熱風流路と包焼きケース50との位置関係を明確に示している。
熱風循環調理においては、庫外の加熱部18で加熱された空気が、循環ファン16によって庫内外を循環する(庫内の加熱部17は、予熱のために使用される)。すなわち、熱風は、背壁15に設けた吸込孔15aを通過してファン16側に移動するとともに、底板12および天板14付近に設けた吹出口12a、14aから庫内空間10aに戻される。
底板12付近に設けた吹出口12aからの熱風は、底板12および前扉11内面に沿って流れる(矢印F1)。一方、天板14付近に設けた吹出口14aからの熱風は、天板14および前扉11内面に沿って流れる(矢印F2)。
2つの熱風流(F1、F2)は、前扉11の高さ方向中央付近でぶつかり、水平方向の熱風流(F3)となり、この熱風流F3が庫内をほぼ水平に移動して、吸込孔15aに向かう。このようにして、庫内には、循環する一定の(所定の)熱風流路が定められることとなる。
図示した実施形態のように、包焼きケース50に2つの開口52a、52bを設ける場合、これら2つの開口が上記の熱風流路が通過する位置に来ることが好ましい。これにより、熱風が2つの開口をスムーズに通過することができる。その結果、調理ムラを防ぎ、調理効率が高まる。
図3および図4に示したように、包焼きケース50は矩形形状であって、熱風流路に沿う方向の全幅寸法「W1」を、それに直交する方向の全幅寸法「W2」よりも大きく設定している(なお図4では、説明を明瞭にするために、W1とW2の寸法差を誇張して大きく描いている)。そして、庫内空間10aを構成する左右2つの側板13間の間隔「W3」は、「W2」を収容できるように「W2」よりも大きく設定し、かつ「W1」は収容できないように「W1」よりも小さく設定している。また、設置部20は、2つの側板13に対して直交する方向に(水平に)設けられている。
その結果、包焼きケース50は、図4(a)に示した姿勢では庫内に収容できるが、図4(b)に示した姿勢では庫内に収容できない。つまり、包焼きケース50が庫内に設置された場合には、必ず、2つの開口52a、52bが熱風流路の通過する位置に来ることとなる。
図示した実施形態においては、包焼きケース50の形状と庫内側板13間の幅寸法を利用して、庫内設置時における包焼きケース50の姿勢(向き)を制限している。しかし、それ以外の方法であっても、例えば、設置部20および包焼きケース50に適当な係合構造を設け、それによって、包焼きケース50の姿勢を特定の向き(一の所定向き)に制限してもよい。
上述の通り、包焼きケース50は、被調理物から油分等が庫内に飛び散るのを防止する目的で使用される。一方、熱風を内部に導くための開口は、最低でも1つ設ける必要がある。そして、この開口を通して油分等が庫内に出る可能性は否定できない。その場合、たとえ油分等が飛び出たとしても、当該油分等が庫内の加熱部17(石英管等)に接触することは避けることが好ましい(加熱部の保護、あるいは焦臭の防止)。
そのため、庫内に設ける加熱部17は、設置された包焼きケース50の開口に対向しない位置に存在することが好ましい。これを実現するため、図示した実施形態では、庫内の加熱部17(石英管)は、底板12および天板14近傍に配置し、一方、包焼きケース50の周壁上に開口52a、52bを、側方に向かって(前扉11および背板15に向かって)開口するよう設けている。
さらに、図4で説明したような「包焼きケース50の姿勢を特定の向き(一の所定向き)に制限する」機構を利用して、包焼きケース50の設置時には必ず当該条件が満たされるようにしてもよい。さらに別形態として、(ラベル等によって)好ましい向きをユーザーに表示してもよい。
(1)
以上には、熱風が庫内を循環する熱風循環調理を行う場合を例にとって本発明の実施形態を説明しているが、本発明は、熱風を庫内に循環させることなく、被調理物に当てた後で庫外に排出する調理を行う加熱調理器に対しても適用可能である。
本発明が適用される加熱調理器は、熱風を利用した熱風調理だけを行う専用器であってもよく、あるいは、複数の調理モードの内の1つとして熱風調理モードを選択できるものであってもよい。
(2)
包焼きケース50は、下皿51と上蓋52の2部材で構成されるものを示したが、包焼きケース50の全体が1つの部材で一体的に構成されていてもよい(例えば、焼き物)。また、図示した例では、包焼きケース50に一対(2つ)の開口が対向する位置関係で設けられているが、2以上の開口を包焼きケースに設ける場合、二対(4つ)以上の開口を対向して設けるようにしてもよい。
(3)
図示して説明した実施形態では、加熱調理器は、包焼きケース50を載せる可動式の載置部20を備えているが、そのような載置部20を省略し、庫内の床部(底板12)上に包焼きケース50を直接載せるようにしてもよい。その場合には、当該床部が「載置部」であると考えることができる。
10a 庫内空間
11 前扉
12 底板
12a 吹出口
13 側板
14 天板
14a 吹出口
15 背板
15a 吸込孔
16 循環ファン
17 加熱部(庫内)
18 加熱部(庫外)
20 載置部
50 包焼きケース
51 下皿
51 上蓋
52a、52b 開口
53 網板
Claims (8)
- 庫内に入れた被調理物に熱風を当てて調理を行う加熱調理器であって、
被調理物を包囲した状態で庫内に出し入れ可能な包焼きケースと、
庫内で包焼きケースを載せる載置部とを備え、
当該包焼きケース内の空間は、熱風を通過させる1または2以上の開口を通してケース外部と連通している、加熱調理器。
- 上記包焼きケースは、上記開口を少なくとも2つ有していて、
それら開口には、互いに対向する位置関係で包焼きケースの壁に形成されているものが少なくとも一対存在する、請求項1記載の加熱調理器。
- 庫内に熱風を流すファンによって、所定の熱風流路が定められていて、
上記載置部は、包焼きケースを、上記少なくとも一対の開口が当該所定の熱風流路が通過する位置に来る姿勢で保持する、請求項2記載の加熱調理器。
- 上記載置部は、包焼きケースを庫内で、一の所定向きに保持するものであって、
当該所定向きで包焼きケースが保持されたとき、上記少なくとも一対の開口が当該所定の熱風流路が通過する位置に来る、請求項3記載の加熱調理器。
- 上記載置部は、包焼きケースを、上記開口が庫内に存在する加熱部に対向しない位置に来る姿勢で保持する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の加熱調理器。
- 上記載置部は、包焼きケースを庫内で、一の所定向きに保持するものであって、
当該所定向きで包焼きケースが保持されたとき、上記開口が庫内に存在する加熱部に対向しない位置に来る、請求項5記載の加熱調理器。
- 庫内に入れた被調理物に熱風を当てて調理を行う加熱調理器の当該庫内に、被調理物を包囲した状態で出し入れ可能な包焼きケースであって、
当該包焼きケース内の空間は、熱風を通過させる1または2以上の開口を通してケース外部と連通している、包焼きケース。
- 上記開口を少なくとも2つ有していて、
それら開口には、互いに対向する位置関係で包焼きケースの壁に形成されているものが少なくとも一対存在する、請求項7記載の包焼きケース。
Priority Applications (1)
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JP2015100374A JP2016214392A (ja) | 2015-05-15 | 2015-05-15 | 加熱調理器および包焼きケース |
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JP7459004B2 (ja) | 2021-01-19 | 2024-04-01 | 象印マホービン株式会社 | 電子レンジ用調理器具及び電子レンジ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007105356A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 加熱調理器 |
JP2014219189A (ja) * | 2013-04-30 | 2014-11-20 | トンブ デーウ エレクトロニクス コーポレーション | 調理装置 |
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2015
- 2015-05-15 JP JP2015100374A patent/JP2016214392A/ja active Pending
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