JP5501844B2 - 車両用コンソールボックス - Google Patents

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Description

本発明は、車両の運転席と助手席との間のフロア上に位置するコンソールボックスに関する。
この種のコンソールボックスとしては、例えば特許文献1に開示された技術が既に知られている。この技術では、車体側に取付けられるリテーナに、その開口部を開閉するためのリッド、このリッドを開く方向へ付勢するスプリングやリッドを閉じた位置で保持するためのロック部等からなる機構が共用部材として装着されている。このリテーナにおける開口部の底面部に対し、カップホルダや小物入れからなる複数種類の収納部が交換自在に取付けられる。
特許第3739278号公報
上記の特許文献1に開示されている技術では、リテーナおよび該リテーナに装着されているリッドや機構を共用化できるものの、リテーナの底面部に取付けられる収納部を交換しても、コンソールボックスとしての外観にはほとんど差がない。このため、複数種類の収納部を交換することで、車両グレードの違いにまで対処するのは困難である。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、コンソールボックスを構成するフロントコンソールを共通部品として低グレード車用から高グレード車用まで少なくとも三種類のコンソールボックスに対応可能とすることである。
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
第1の発明は、車両のフロア側に結合可能なフロントコンソールと、このフロントコンソールに成形された凹形状の連結部と、フロントコンソールに一体的に連なる外形状を有し、かつ車両のフロア側に結合可能な二種類以上のリヤコンソールと、これらのリヤコンソールにそれぞれ成形され、フロントコンソールの凹形状の連結部に嵌り合って結合することが可能な連結部とを備えている。そして、これらの連結部が結合されることにより、フロントコンソールの連結部がリヤコンソールで被い隠された状態となる。
この構成にあっては、フロントコンソールに対し、二種類以上のリヤコンソールを車種等に応じて選択的に連結することにより、フロントコンソールを共通部品として該フロントコンソールだけを使用する場合を含め、低グレード車用から高グレード車用まで少なくとも三種類のコンソールボックスに対応することができる。
第2の発明は、第1の発明において、フロントコンソールの連結部が、該フロントコンソールをフロア側に締結部品で結合可能であり、この連結部にリヤコンソールの連結部が嵌り合って結合された状態において、リヤコンソールの連結部が締結部品を覆い隠すように設定されている。
これにより、フロントコンソールに対して何れかのリヤコンソールを連結した状態での相互の連結部の意匠性を高めることができる。
フロントコンソールを表した平面図。 図1の縦断面図。 図2のa−a矢視方向の断面図。 図2のb−b矢視方向の断面図。 図2のc−c矢視方向の断面図。 フロントコンソールに第1のリヤコンソールを連結した状態の平面図。 図6の縦断面図。 図7のd−d矢視方向の断面図。 図7のe−e矢視方向の断面図。 図7のf−f矢視方向の断面図。 フロントコンソールに第2のリヤコンソールを連結した状態の平面図。 図11の縦断面図。 図12のg−g矢視方向の断面図。 図12のh−h矢視方向の断面図。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
図1〜図5で示すように、フロントコンソール10は樹脂材による一体成形品であり、シフトレバー挿通口12、カップホルダ16および連結部22を有するだけのシンプルな構造である。シフトレバー挿通口12は、フロントコンソール10の前後中央に位置し、その周縁には、別成形のベゼル14が取付けられている。このベゼル14の中心部分を貫通させた状態で、フロアシフトタイプのシフトレバー(図示省略)が配置される。
カップホルダ16は、フロントコンソール10のフロント側に位置しているとともに、その上面が開放されている。このカップホルダ16の内部には、二個のカップやボトルを左右に並べて載せることができる(図3)。また、連結部22はフロントコンソール10のリヤ側に位置している。
カップホルダ16の下面には、左右一対のクリップ台座18が成形されている。これらのクリップ台座18に取付けたクリップ20がフロアFに固定されたブラケットFaの孔に挿入され、それによってフロントコンソール10のフロント側がフロアF側に結合される。連結部22は凹形状をしており、その底部にボルト座24が成形されている。このボルト座24に対して連結部22の内部側から貫通させたボルト26が、フロアFに固定されたブラケットFbに締結される(図5)。これにより、フロントコンソール10のリヤ側がフロアF側に結合される。なお、ボルト座24およびボルト26の頭部は、連結部22の内底部に敷かれたコンソールカーペット28によって覆い隠されている。
このようにしてフロアF側に結合されたフロントコンソール10の裾は、フロアFに敷かれたフロアカーペットCの上面に接している(図2〜図5)。これにより、フロアF側に対するフロントコンソール10の意匠的な連続性が保たれている。
図6〜図10で示す第1のリヤコンソール30は、フロントコンソール10に連続してリヤ方向へ延長されており、それによってコンソールボックス全体のグレードが高められている。リヤコンソール30は樹脂材による一体成形品であり、その外形はフロントコンソール10に一体的に連なって図7で示すパーキングブレーキレバーPBの取付け部を被う形状になっている。したがって、リヤコンソール30の前後中央部には、パーキングブレーキレバーPBの挿通口32が設けられている(図9)。この挿通口32の側部には、上面が開放された小物入れ34が設けられている。
リヤコンソール30は、そのフロント側においてフロントコンソール10の連結部22に嵌り合う連結部44を備えている。この連結部44の下面には、左右一対のビス座46が成形されている(図8)。これらのビス座46に対し、連結部22の下面側からビス48が締結されることで両連結部22,44が相互に結合され、結果としてフロントコンソール10とリヤコンソール30とが連結される。
なお、両連結部22,44を結合することにより、フロントコンソール10の連結部22はリヤコンソール30によって被い隠された状態となる。
リヤコンソール30は、そのリヤ側においてリヤカップホルダ36を備えている。このリヤカップホルダ36の底部には、ボルト座38が成形されている(図10)。このボルト座38に対してリヤカップホルダ36の内部側から貫通させたボルト40が、フロアFに固定されたブラケットFcに締結される。これにより、リヤコンソール30のリヤ側がフロアF側に結合される。なお、ボルト座38およびボルト40の頭部は、リヤカップホルダ36の内底部に敷かれたコンソールカーペット42によって覆い隠されている。
このようにフロントコンソール10に連結され、かつフロアF側に結合されたリヤコンソール30の裾は、フロアFに敷かれたフロアカーペットCの上面に接している(図7〜図10)。これにより、フロアF側に対するリヤコンソール30の意匠的な連続性が保たれている。
図11〜図14で示す第2のリヤコンソール50は、第1のリヤコンソール30と同様にフロントコンソール10に連続してリヤ方向へ延長されている。このリヤコンソール50も樹脂材による一体成形品であり、その外形はフロントコンソール10に一体的に連なっている。このリヤコンソール50は、リヤ側において収納ボックス52を備えている。この収納ボックス52は、その上面開放部を開閉するリッド60(図12)を備えていることから、このリヤコンソール50を用いることによってコンソールボックス全体のグレードがより高められる。
また、リヤコンソール50における前後の中間部分には、アッパーコンソール70が設けられている。このアッパーコンソール70は、リヤコンソール50とは別成形であり、図12で示すパーキングブレーキレバーPBの取付け部を被っている。したがって、アッパーコンソール70は、パーキングブレーキレバーPBを挿通させる開口(図示省略)を有する。
リヤコンソール50においても、そのフロント側においてフロントコンソール10の連結部22に嵌り合う連結部64を備えている。この連結部64の下面には、左右一対のビス座66が成形されている(図13)。これらのビス座66に対し、連結部22の下面側からビス68が締結されることで両連結部22,64が相互に結合され、結果としてフロントコンソール10とリヤコンソール50とが連結される。
この場合も両連結部22,64を結合することにより、フロントコンソール10の連結部22がリヤコンソール50によって被い隠された状態となる。
リヤコンソール50における収納ボックス52のリッド60は、その回転軸62を支点として開閉操作することができる。このリッド60を図12で示すように開くことで、収納ボックス52の上面開放部から内部にアクセスすることが可能となる。
収納ボックス52の底部には、ボルト座54が成形されている。このボルト座54に対して収納ボックス52の内部側から貫通させたボルト56が、フロアFに固定されたブラケットFcに締結される。これにより、リヤコンソール50のリヤ側がフロアF側に結合される。なお、ボルト座54およびボルト56の頭部は、収納ボックス52の内底部に敷かれたコンソールカーペット58によって覆い隠されている。
このようにフロントコンソール10に連結され、かつフロアF側に結合されたリヤコンソール50の裾は、フロアカーペットCの上面に接している(図12〜図14)。これにより、フロアF側に対するリヤコンソール50の意匠的な連続性が保たれている。
なお、アッパーコンソール70の前後中間付近の内側には、左右一対のクリップ台座72が成形されている(図14)。これらのクリップ台座72に取付けたクリップ74が、リヤコンソール50の両縁に開けられた孔に挿入され、それによってアッパーコンソール70がリヤコンソール50に結合される。
以上のような構成においては、図1〜図5で示すようにフロントコンソール10のみを使用することで、低グレード車用のコンソールボックスを提供することができる。また、フロントコンソール10を共用し、第1のリヤコンソール30あるいは第2のリヤコンソール50をフロントコンソール10に連結することにより、グレードの異なる二種類のコンソールボックスを提供することができる。特に第2のリヤコンソール50においては、リッド60付きの収納ボックス52を備えており、このリヤコンソール50を使用することにより、高グレード車用のコンソールボックスとして対応できる。
さらにグレードの多様性を高めるために、例えばフロントコンソール10あるいはリヤコンソール30,50に対してサイドパッドやモールを装着することも可能である。フロントコンソール10のベゼル14についても、その表面仕上げ等の違いによる意匠的なバリエーションを増やし、それらを選択して使用することもできる。
10 フロントコンソール
22 連結部
30 第1のリヤコンソール
44 連結部
50 第2のリヤコンソール
64 連結部
F 車両のフロア

Claims (2)

  1. 車両のフロア側に結合可能なフロントコンソールと、このフロントコンソールに成形された凹形状の連結部と、フロントコンソールに一体的に連なる外形状を有し、かつ車両のフロア側に結合可能な二種類以上のリヤコンソールと、これらのリヤコンソールにそれぞれ成形され、フロントコンソールの凹形状の連結部に嵌り合って結合することが可能な連結部とを備え、これらの連結部が結合されることにより、フロントコンソールの連結部がリヤコンソールで被い隠された状態となるように構成された車両用コンソールボックス。
  2. 請求項1に記載された車両用コンソールボックスであって、
    フロントコンソールの連結部が、該フロントコンソールをフロア側に締結部品で結合可能であり、この連結部にリヤコンソールの連結部が嵌り合って結合された状態において、リヤコンソールの連結部が締結部品を覆い隠すように設定されている車両用コンソールボックス。
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