JP5501108B2 - 電子機器及び画像処理プログラム - Google Patents
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Description
誤差拡散処理は、一般には、256階調の中間調画像を0又は255に2値化する処理を行う。具体的には、原画像の任意の注目画素の画素値を所定の閾値と比較することによって0又は255のいずれかに変換する。注目画素は、通常、左上隅の画素から始まって主走査方向に移動し、主走査方向に1ライン分の処理が終了すると副走査方向に沿って次ラインに移動する方法が採られる。
ところで、誤差拡散処理においては、図33に示すような量子化テーブル(誤差拡散テーブル)が一般的に用いられる。
同図に示すように量子化テーブルは、マトリクス(行列)によって表され、量子化テーブルの対応する各行列部分には、所定の係数(誤差拡散係数)が割り当てられている。
つまり、注目画素における閾値との誤差に、これら各係数を乗じて周辺画素に拡散させることによって、誤差拡散処理を行う。
このような誤差拡散処理方法によれば、バンド間に不自然に表示される境界線の発生を防ぐことができるため、バンド処理においても誤差拡散処理を適用することができる。
すなわち、このような誤差拡散処理方法によれば、主走査方向に隣接する画像に対して誤差拡散処理を行うにあたり、画像が接する近辺では、隣接画像の誤差拡散による影響を受けるため、意図しない画像処理が行われるからである。
例えば、図34に示す点線で囲まれている画素は、図面(ロ)の誤差拡散処理に際し、注目画素が図面(イ)と図面(ロ)との境界付近にあるため、図(ロ)の誤差が図(イ)に割り振られる。
また、図面(イ)の誤差拡散処理に際し、注目画素が図面(イ)と図面(ロ)の境界付近にあるため、図(イ)の誤差が図(ロ)に割り振られる。
したがって、上下に接する画像のみならず、左右や斜めなど、隣接画像の相互において不自然な画像が形成されることが問題となっていた。
以下、本発明の電子機器の第一実施形態に係る画像形成装置の構成について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態の画像形成装置1は、同図に示すように、データ受信部11、画像データ一時格納部12、解像度変換処理部13、合成画像生成部14、量子化テーブル生成部15及び量子化処理部16によって構成される。
画像形成装置1は、CPU(Central Process Unit)やチップセット等の制御要素、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等により構成されたコンピューターを有する。CPUは、画像処理プログラム等のプログラムに記述された処理を実行する演算処理装置である。また、ROMは、プログラム及びデータを予め記憶した不揮発性のメモリである。また、RAMは、プログラムを実行する際にそのプログラム及びデータを一時的に記憶して、作業領域として用いるメモリである。
すなわち、画像処理プログラムがコンピューターに読み込まれることにより、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働した具体的手段によって、上記各手段の処理が行われ、本実施形態に係る画像形成装置が構築される。
以下、画像形成装置1の各構成部について説明する。
画像データ一時格納部12は、ハードディスクやメモリー等からなる記憶モジュールである。画像データ一時格納部12は、データ受信部11によって受信された画像データ(例えば、サムネイル画像の元となる複数画像)を一時的に記憶する。
また、画像データ一時格納部12は、後述する解像度変換処理部13により解像度変換された後の画像データを一時的に記憶し、後工程の量子化処理に備える。
具体的には、解像度変換処理部13は、画像データ一時格納部12に格納された複数の画像データを任意の解像度に変換する。
サムネイルとして隣接させる複数の画像のそれぞれの解像度を同じ解像度に統一するものである。
そして、解像度変換処理部13は、解像度変換後の各画像データを画像データ一時格納部12に記憶させる。
具体的には、合成画像生成部14は、画像データ一時格納部12に記憶されている複数の対象画像を同一ページ内の隣接領域に配置して合成画像(量子化前画像)を生成する。
つまり、合成画像生成部14の実行により、各対象画像が縦、横、又は斜めに隣接した合成画像が生成される。
具体的には、量子化テーブル生成部15は、図2に示す既知の量子化テーブル(例えば、Floyd & SteinbergやStuckiなど)を利用して様々なパターンの量子化テーブルを生成し、又は、これを保持することができる。また、外部で生成された量子化テーブルを入力して保持することもできる。
具体的には、量子化テーブル生成部15は、対象画像の任意の画素に所定の量子化テーブルを割り当てたとすると、その量子化テーブルの周辺画素部が対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを生成し、又は、保持する。
例えば、本実施形態に係るFloyd & Steinbergの量子化テーブルを利用する場合、量子化テーブル生成部15は、このテーブル行列の注目画素部(x1,y0)を除く周辺画素部(x2,y0)、(x0,y1)、(x1,y1)、(x2,y1)のうちいずれか一又は二以上の誤差拡散係数を0にすることによって様々なパターンの量子化テーブルを生成することができる。
なお、各種量子化テーブルの詳細については後述する。
例えば、量子化処理部16は、まず、対象画像の左上端の画素を起点として右方向(主走査方向)に1画素ずつ濃度値(画素値)を読み取り、これをメモリに保持する。
主走査方向の1ライン分の画素値の読み取りが終わると、下方向(副走査方向)に1画素分進み、その画素の主走査方向の1ラインについて同様に画素値の読み取りを行う。
そして、最終ラインまで画素値の読み取りが行われ、全ての画素値が保持されると、具体的な量子化処理を行う。
二値化は、例えば、閾値が128である場合に、注目画素の画素値が127以下であれば0に置き換え、128以上であれば256に置き換える。このため、ある注目画素の画素値が例えば200である場合、画素値を256に置換する。誤差拡散処理は、この二値化の際に生じた誤差(204−256=48)を周辺画素部に対応した周辺画素に割り振る。
例えば、注目画素部の右の周辺画素部に誤差拡散係数7/16が格納されている場合、注目画素の右の画素の元の画素値に48×(7/16)=21を加算する。また、注目画素部の下の周辺画素部に誤差拡散係数5/16が格納されている場合、注目画素の下の元の画素値に48×(5/16)=15を加算する。
このため、量子化処理部16は、注目画素の位置に応じ、量子化テーブル生成部15から対応する量子化テーブルを受け取る。
具体的には、量子化処理部16は、対象画像の任意の画素に所定の量子化テーブルを割り当てた場合であって、当該所定の量子化テーブルの注目画素部が、その周辺画素部が前記対象画像の領域外の位置に配置された周辺画素部の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行う。
例えば、量子化処理部16は、注目画素が対象画像の右端の場合、右端部が0とされた量子化テーブルを量子化テーブル生成部15から受け取り、この量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。また、量子化処理部16は、注目画素が対象画素の左端の場合、左端部が0とされた量子化テーブルを量子化テーブル生成部15から受け取り、この量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
これにより、隣接画像に対する無用な誤差拡散処理を防止し、量子化処理における不自然な描画の形成を回避することができるようになる。
なお、誤差拡散処理の詳細については後述する。
本実施形態において、量子化テーブル生成部15は、Floyd & Steinbergの量子化テーブル(図2参照)を予め保持しているものとする。そして、量子化テーブル生成部15は、このテーブル行列の端部(最右列、最左列、最下行)のうち一または二以上の行・列の誤差拡散係数を0とすることによって本実施形態に特有の量子化テーブルを生成する。
量子化テーブルTe(第一の量子化テーブル)は、以下に示す他の量子化テーブルの基本となる量子化テーブルであり、ここでは、Floyd & Steinbergの量子化テーブルをそのまま用いる。
同図に示すように、量子化テーブルTeは、全体としては(x0,y0)〜(x2,y1)
の行列で構成され、注目画素部(x1,y0)と周辺画素部(x2,y0)、(x0,y1)、(x0,y1)、(x2,y1)によって構成される。
量子化テーブルTeの各周辺画素部には、所定の誤差拡散係数が格納され、上述した誤差拡散処理の演算に用いられる。具体的には、(x2,y0)に7/16、(x0,y1)に3/16、(x0,y1)に5/16、(x2,y1)に1/16の誤差拡散係数がそれぞれ格納される。
また、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルTeのうち、(x2,y0)及び(x2,y1)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルTb(第三の量子化テーブル)を生成する。
さらに、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルTeのうち、(x0,y1)、(x1,y1)、(x2,y1)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルTc(第四の量子化テーブル)を生成する。
そして、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルTeのうち、(x2,y0)、(x0,y1)、(x1,y1)、(x2,y1)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルTd(第五の量子化テーブル)を生成する。
図4に示すように、量子化処理部16は、注目画素の位置(Dx,Dy)に応じた条件(条件A〜E)に対応した一の量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
なお、解像度変換処理部13は、対象画像を(1,1)〜(X,Y)(但し、1≦X、Y:整数)の座標に対応した画素の解像数の画像に変換するものとする。
具体的には、量子化処理部16は、その注目画素における画素値を所定閾値にもとづいて二値化するとともに、この二値化によって生じた誤差を、注目画素に注目画素部(x1,y0)を割り当てた場合の(x2,y0)、(x1,y1)及び(x2,y1)に対応する周辺画素の画素値に対し、それぞれ7/16、5/16、1/16ずつ乗じて割り振る。
つまり、注目画素が、図5に示すPの位置の場合、(x0,y1)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルTaを用いて誤差拡散処理を行うことにより、対象画像の左部の領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ばさないようにすることができる。
具体的には、量子化処理部16は、その注目画素における画素値を所定閾値にもとづいて二値化するとともに、この二値化によって生じた誤差を、注目画素に注目画素部(x1,y0)を割り当てた場合の(x0,y1)及び(x1,y1)に対応する周辺画素の画素値に対し、それぞれ3/16、5/16ずつ乗じて割り振る。
つまり、注目画素が、図6に示すPの位置の場合、(x2,y0)及び(x2,y1)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルTbを用いて誤差拡散処理を行うことにより、対象画像の右部の領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ぼさないようにすることができる。
具体的には、量子化処理部16は、その注目画素における画素値を所定閾値にもとづいて二値化するとともに、当該二値化によって生じた誤差を、注目画素に注目画素部(x1,y0)を割り当てた場合の(x2,y0)に対応する周辺画素の画素値に対し、7/16乗じて割り振る。
つまり、注目画素が、図7に示すPの位置の場合、(x0,y1)、(x1,y1)、(x2,y1)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルTcを用いて誤差拡散処理を行うことにより、対象画像の下部又は左下部にの領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ぼさないようにすることができる。
具体的には、量子化処理部16は、その注目画素における画素値を所定閾値にもとづいて二値化するが、当該二値化によって生じた誤差を、周辺画素に拡散する処理は行わない。
つまり、注目画素が、図8に示すPの位置の場合、(x0,y1)、(x1,y1)、(x2,y1)及び(x2,y0)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルTdを用いて誤差拡散処理を行うことにより、対象画像の下部、右部又は右下部の領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ぼさないようにすることができる。
具体的には、量子化処理部16は、その注目画素における画素値を所定閾値にもとづいて二値化するとともに、当該二値化によって生じた誤差を、注目画素に周辺画素部(x1,y0)を割り当てた場合の(x2,y0)、(x0,y1)、(x1,y1)及び(x2,y1)に対応する周辺画素の画素値に対し、7/16、3/16、5/16及び1/16を乗じて割り振る。
つまり、注目画素が、図9に示すPの位置の場合、基本の量子化テーブルである量子化テーブルTeを用いて誤差拡散処理を行う。
これは、同図に示すように、他の画像と接していない画素が注目画素として割り当てられるケースであり、他の画像との干渉が想定されない場合における通常の誤差拡散処理を行うものである。
したがって、従来、隣接するサムネイル画像の量子化の際に生じていた複数画像の境界部における意図しない不自然な描画を防ぐことができる。
図10に示すように、まず、データ受信部11が、図示しないホストコンピューターからの印刷データを受信したものとする(S1)。なお、本実施形態では、複数の画像を隣接したサムネイル画像にすることを目的とする。このため、印刷データには、サムネイル化の対象となる複数の画像データが含まれるものとする。このうち、最初に処理する画像データのヘッダ等には所定の描画コマンドが記述され、最後に処理する画像データのヘッダ等には所定の終了コマンドが記述されているものとする。
ここで、データ受信部11が、描画コマンドを検出した場合(S2:描画コマンド)、解像度変換処理部13が、解像度変換を行う(S3)。
具体的には、解像度変換処理部13が、画像処理対象の各画像データの画素数を所定値に変換する。これにより、サムネイル対象の複数画像の解像度を統一する。
続けて、合成画像生成部14が、同一ページ内に複数画像を配置することによって合成画像を生成する(S5)。
ここで、量子化処理部16は、先の工程(S3、S4)において、解像度変換され、同一ページ内に配置された画像データに対し、誤差拡散法にもとづく量子化処理を行う(S6)。
まず、量子化処理部16は、同図に示すように、まず、量子化テーブルの初期値を設定する(S11)。本実施形態の場合、量子化処理部16は、量子化テーブルTaを初期の量子化テーブルとして設定する。これは、画像の左上の画素を起点とした量子化処理に対応するものである。
そして、量子化処理部16は、起点画素から終点画素に至る画素値を取得しつつS13及びS14の処理を行う(S12)。
次に、量子化処理部16は、その注目画素の画素値を所定の閾値にもとづいて二値化するとともに、量子化テーブルTa〜Teのいずれかを用いて誤差拡散処理を行う(S14)。
そして、注目画素が対象画像の最終画素に到達すると、量子化処理部16は量子化処理を終了する(S6終了)。
なお、量子化処理部16は、ステップS1〜ステップS7の処理を、印刷データから終了コマンドを検出するまで行う。
そして、印刷データから終了コマンドが検出されると(S2:終了コマンド)、量子化処理部16は、描画データを図示しない印刷エンジン等に出力する(S8)。
これにより、例えば、レーザープリンタの場合、量子化されたサムネイル画像のビットマップデータを感光ドラム上に現像され、給紙機構から提供される印刷用紙等に転写・定着され、印刷物を取得することができる。
また、量子化処理部16は、量子化の対象となる注目画素や周辺画素の位置に応じた最適な量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化テーブル生成部15が、Floyd & Steinberg等、基本となる量子化テーブル行列の最右列、最左列、最下行の一部又は全部の周辺画素部の誤差拡散係数を0とする一又は二以上の量子化テーブルを生成・保持するようにしている。
そして、量子化処理部16が、これら生成され、又は、保持された各量子化テーブルの中から注目画素の位置に応じた最適な量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
したがって、隣接したサムネイル画像を生成する場合など、画像間に発生していた不自然な描画ノイズを防ぎ、視認性に優れた画像形成が可能となる。
また、量子化テーブルは、既知の量子化テーブルを利用することができるため、プログラム変更で容易に本発明を実現することができる。
さらに、誤差拡散処理や量子化処理についても従来の方法を適用することができるため、プログラムの変更についても極めて少なくすることができる。
したがって、本実施形態の画像形成装置1によれば、隣接画像の量子化に際し自然な描画を可能としつつ、かつ、これを円滑かつ簡易に実現することができる。
次に、本発明の第二実施形態に係る画像形成装置について詳細に説明する。
本実施形態に係る画像形成装置1は、前述の第一実施形態に係る画像形成装置とは、誤差拡散処理の際に用いる量子化テーブルのマトリクスの大きさなどの態様が異なる。
第一実施形態ではFloyd & Steinbergの量子化テーブルを基本の量子化テーブルとしたが、本実施形態では更に行列数の多い量子化テーブルを用いる。
すなわち、図12に示すように、本実施形態の量子化テーブル生成部15は、注目画素部を(xa,y0)(但し、1≦a:整数)に配置するとともに、周辺画素部を(xa+1,y0)〜(xa+m,y0)及び(x0,y1〜n)〜(xa+m,y1〜n)(但し、0≦m、n:整数)に配置した(x0,y0)〜(xa+m,yn)の行列からなる第一の量子化テーブルを生成し、または、保持する。
さらに、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルTeの最右列、すなわち、(xa+m,y0〜n)の周辺画素部の誤差拡散係数を0とした第三の量子化テーブル(量子化テーブルTb)を生成し、又は、保持する(図14参照)。
また、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルTeの最下行、すなわち、(x0,yn)〜(xa+m,yn)の周辺画素部の誤差拡散係数を0とした第四の量子化テーブル(量子化テーブルTc)を生成し、又は、保持する(図15参照)。
そして、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルTeの最右列と最下行、すなわち、(xa+m,y0)〜(xa+m,yn)及び(x0,yn)〜(xa+m,yn)の周辺画素部の誤差拡散係数を0とした第五の量子化テーブル(量子化テーブルTd)を生成し、又は、保持する(図16参照)。
そして、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルTeの最左列と最下行、すなわち、(x0,y0)〜(x0,yn)及び(x0,yn)〜(xa+m,yn)の周辺画素部の誤差拡散係数を0とした第六の量子化テーブル(量子化テーブルTe)を生成し、又は、保持する(図17参照)。
具体的には、量子化テーブル生成部15が、Jarvis,Judice & Ninkeの量子化テーブルにもとづいて他の量子化テーブルを生成し、又は、保持するとともに、量子化処理部16が、これらの量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
つまり、本実施形態では、利用する量子化テーブルのサイズが大きくなるため、その分生成される量子化テーブルの数が増え、誤差拡散処理のバリエーションもその分だけ増える。他の構成は第一実施形態と同様である。
したがって、以下、主に、量子化テーブル生成部15及び量子化処理部16について詳細に説明するものとし、他の構成についての説明は省略する。
また、第一実施形態と同様、量子化処理部16は、対象画像の任意の画素に前記所定の量子化テーブルを割り当てた場合であって、当該所定の量子化テーブルの注目画素部が、その周辺画素部が前記対象画像の領域外に配置される位置に配置された場合に、当該周辺画素部の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
本実施形態においては、所定の量子化テーブル(第一の量子化テーブル)として、Jarvis,Judice & Ninkeの量子化テーブルを用いる。
具体的には、量子化テーブル生成部15は、まず、Jarvis,Judice & Ninkeの量子化テーブルを第一の量子化テーブル(量子化テーブルT3)として生成し、または、保持する。
同図に示すように、本実施形態の量子化テーブルT3は、全体としては(x0,y0)〜(x4,y2)の行列で構成され、注目画素部(x2,y0)と周辺画素部(x3,y0)、(x4,y0)、(x0,y1)〜(x4,y2)によって構成され、各周辺画素部には、所定の誤差拡散係数が格納される。
本実施形態の場合、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT3の(x0,y1〜2)と(x1,y1〜2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT1を生成し、(x0,y1〜2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT2を生成する。
そして、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT1及びT2を第二の量子化テーブル群に属するものとして保持する。
本実施形態の場合、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT3の(x4,y0〜2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT4を生成し、(x4,y0〜2)と(x3,y0〜2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT5を生成する。
量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT4及びT5を第三の量子化テーブル群に属するものとして保持する。
本実施形態の場合、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT3の(x0,y1〜2)と(x1,y1〜2)と(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT6を生成し、(x0,y1〜2)と(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT7を生成する。
量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT6及びT7を第六の量子化テーブル群に属するものとして保持する。
本実施形態の場合、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT3の(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT8を生成し、量子化テーブルT3の(x0,y1)〜(x4,y2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT11(特定の量子化テーブル)を生成する。
量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT8及びT11を第四の量子化テーブル群に属するものとして保持する。
本実施形態の場合、量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT3の(x4,y0〜2)と(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT9を生成し、(x3,y0〜2)と(x4,y0〜2)と(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT10を生成するとともに、(x4,y0〜2)と(x0〜4,y1)と(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT12を生成し、(x3,y0〜2)と(x4,y0〜2)と(x0〜4,y1)と(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とすることによって、量子化テーブルT13を生成する。
量子化テーブル生成部15は、量子化テーブルT9、T10、T12及びT13を第五の量子化テーブル群に属するものとして保持する。
本実施形態の量子化処理部16は、図19に示すように、各条件(条件1〜13)にもとづく注目画素の位置(Dx,Dy)に対応した量子化テーブル(量子化テーブルT1〜T13)を用いて誤差拡散処理を行う。
以下、各条件ごとに誤差拡散処理について説明する。
なお、対象画像については、解像度変換処理部13により、予め(1,1)〜(X,Y)(但し、1≦X、Y:整数)の座標に対応した画素数(解像数)の画像に変換されているものとする。
条件2は、図19<注>に示すように、対象画像における注目画素の座標(Dx,Dy)が、(Dx=2,1≦Dy≦Y−2)の場合であり、この条件に該当する場合、量子化処理部16は、量子化テーブルT2にもとづいて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素が、図20に示すPの位置の場合、(x0,y1〜2)と(x1,y1〜2)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT1を用いて誤差拡散処理を行い、また、注目画素が、図21に示すPの位置の場合、(x0,y1〜2)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT2を用いて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦a,1≦Dy≦Y−n)である場合に、第二の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
本実施形態の場合、量子化処理部16は、注目画素のDy値が1≦Dy≦Y−2の範囲である場合において、Dx値が1の場合に量子化テーブルT1を用い、Dx値が2の場合に量子化テーブルT2を用いて誤差拡散処理を行う。
これにより、対象画像の左部領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ぼさないようにすることができる。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素が、図22に示すPの位置の場合、第一の量子化テーブルである量子化テーブルT3を用いて誤差拡散処理を行う。
すなわち、量子化処理部16は、注目画素の座標(Dx,Dy)が(a+1≦Dx≦X−m,1≦Dy≦Y−n)である場合に、第一の量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
条件5は、図19<注>に示すように、対象画像における注目画素の座標(Dx,Dy)が、(Dx=X,1≦Dy≦Y−2)の場合であり、この条件に該当する場合、量子化処理部16は、量子化テーブルT5にもとづいて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素が、図23に示すPの位置の場合、(x4,y0〜2)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT4を用いて誤差拡散処理を行い、また、注目画素が、図24に示すPの位置の場合、(x4,y0〜2)と(x3,y0〜2)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT5を用いて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素の座標(Dx,Dy)が(X−m+1≦Dx≦X,1≦Dy≦Y−n)である場合に第三の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
本実施形態の場合、量子化処理部16は、注目画素のDy値が1≦Dy≦Y−2の範囲である場合において、Dx値がX−1の場合に量子化テーブルT4を用い、Dx値がXの場合に量子化テーブルT5を用いて誤差拡散処理を行う。
これにより、対象画像の右部領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ぼさないようにすることができる。
条件7は、図19<注>に示すように、対象画像における注目画素の座標(Dx,Dy)が、(Dx=2,Dy=Y−1)の場合であり、この条件に該当する場合、量子化処理部16は、量子化テーブルT7にもとづいて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素が、図25に示すPの位置の場合、(x0,y1〜2)と(x1,y1〜2)と(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT6を用いて誤差拡散処理を行い、また、注目画素が、図26に示すPの位置の場合、(x0,y1〜2)と(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT7を用いて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦a,Y−n+1≦Dy≦Y−1)である場合に第六の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
本実施形態の場合、注目画素のDx値が1でDy値がY−1の場合量子化テーブルT6を用い、Dx値が2でDy値がY−1の場合に量子化テーブルT7を用いて誤差拡散処理を行う。
これにより、対象画像の左部、下部及び左下部の領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ぼさないようにすることができる。
ここで、条件11は、図19<注>に示すように、対象画像における注目画素の座標(Dx,Dy)が、(1≦Dx≦X−2,Dy=Y)の場合が該当する。条件11に該当する場合、量子化処理部16は、量子化テーブルT11にもとづいて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素が、図27に示すPの位置の場合、(x0〜4,y2)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT8を用いて誤差拡散処理を行い、注目画素が、図30に示すPの位置の場合、(x0,y1)〜(x4,y2)の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT11を用いて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦X−m,Y−n+1≦Dy≦Y)である場合に第四の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行う。
本実施形態の場合、量子化処理部16は、注目画素の座標(Dx,Dy)が、(3≦Dx≦X−2,Dy=Y−1)の場合に量子化テーブルT8を用いて誤差拡散処理を行い、注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦X−m,Dy=Y)である場合に量子化テーブルT11を用いて誤差拡散処理を行う。
これにより、対象画像の下部又は左下部の領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ぼさないようにすることができる。
条件10は、図19<注>に示すように、対象画像における注目画素の座標(Dx,Dy)が、(Dx=X,Dy=Y−1)の場合であり、この条件に該当する場合、量子化処理部16は、量子化テーブルT10にもとづいて誤差拡散処理を行う。
条件12は、図19<注>に示すように、対象画像における注目画素の座標(Dx,Dy)が、(Dx=X−1,Dy=Y)の場合であり、この条件に該当する場合、量子化処理部16は、量子化テーブルT12にもとづいて誤差拡散処理を行う。
条件13は、図19<注>に示すように、対象画像における注目画素の座標(Dx,Dy)が、(Dx=X,Dy=Y)の場合であり、この条件に該当する場合、量子化処理部16は、量子化テーブルT13にもとづいて誤差拡散処理を行う。
具体的には、量子化処理部16は、注目画素の座標(Dx,Dy)が(X−m+1≦Dx≦X,Y−n+1≦Dy≦Y)である場合に第五の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行う。
本実施形態の場合、量子化処理部16は、注目画素のDx値がX−1でDy値がY−1の場合に量子化テーブルT9を用い、注目画素のDx値がXでDy値がY−1の場合に量子化テーブルT10を用い、注目画素のDx値がX−1でDy値がYの場合に量子化テーブルT12を用い、注目画素のDx値がXでDy値がYの場合に量子化テーブルT13を用いて誤差拡散処理を行う。
これにより、対象画像の右部、下部及び右下部の領域外に対し当該誤差拡散処理の影響を及ぼさないようにすることができる。
具体的には、量子化テーブル生成部15は、Jarvis,Judice & Ninkeの量子化テーブルを用い、この量子化テーブルを対象画像に割り当てたとすると、その周辺画素部が対象画像の領域外に配置される場合の当該周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした量子化テーブルT1〜T13(T3を除く)を生成し、一定の特性ごとにテーブル群を構成するようにしている。
そして、誤差拡散処理部16は、量子化処理の際、その注目画素の位置に応じて量子化テーブル群を特定し、その量子化テーブル群に含まれるいずれかの量子化テーブル(量子化テーブルT1〜T13)を用いて誤差拡散処理を行うようにしている。
すなわち、対象画像の任意の画素に量子化テーブルを割り当てた場合であって、その周辺画素部が対象画像の領域外に配置される場合には、その周辺画素部の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを用いて誤差拡散処理を行うようにしている。
したがって、本実施形態によっても第一実施形態と同じ目的を達することができ、同一の作用効果を奏することができる。
例えば、上述の実施形態においては、Floyd & SteinbergやJarvis,Judice & Ninkeの量子化テーブルを用いた方法について説明したが、これらに限定されるものではなく、マトリクスの行数又は列数が異なる他の量子化テーブル(例えば、StuckiやBurkesなど)を用いて誤差拡散処理を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態においては、プリンター等の画像形成装置を電子機器の一態様として説明したが、これに限定するものではなく、例えば、パーソナルコンピューター等画像処理機能を備えた情報処理装置や、生活家電等に搭載される液晶ディスプレイ等に応用することもできる。
さらに、量子化テーブル生成部15は、誤差拡散係数の合計値が1になるようにして0以外の誤差拡散係数を調整して各量子化テーブルを生成することも可能であり、これにより、誤差拡散処理前後の画素値(濃度値)を一定に保つこともできる。
11 データ受信部
12 画像データ一時格納部
13 解像度変換処理部
14 合成画像生成部
15 量子化テーブル生成部
16 量子化処理部
Claims (6)
- 任意の注目画素に対応する注目画素部と、この注目画素部の周辺にあって所定の誤差拡散係数を格納した周辺画素部とからなる所定の量子化テーブルを生成し、又は、保持する量子化テーブル生成部と、
複数の対象画像を同一ページ内に隣接して配置して合成画像を生成する合成画像生成部と、
前記同一ページ内に配置された対象画像の各画素に対して前記所定の量子化テーブルを割り当てることにより、前記注目画素部における画素値と所定の閾値との誤差を、前記誤差拡散係数に応じその周辺画素部に対応した周辺画素に拡散する誤差拡散処理を行うに当たり、前記所定の量子化テーブルの注目画素部の周辺画素が前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外の位置に配置された場合に、当該周辺画素部の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行う量子化処理部とを備え、
前記量子化テーブル生成部は、
前記注目画素部を(x a ,y 0 )(但し、1≦a:整数)に配置するとともに、前記周辺画素部を(x a+1 ,y 0 )〜(x a+m ,y 0 )及び(x 0 ,y 1〜n )〜(x a+m ,y 1〜n )(但し、1≦m、n:整数)に配置した(x 0 ,y 0 )〜(x a+m ,y n )の行列からなる前記所定の量子化テーブルを第一の量子化テーブルとして生成し、又は、保持するとともに、
前記第一の量子化テーブルの(x 0 ,y 1〜n )〜(x a-1 ,y 1〜n )の各列の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x 0 ,y 1〜n )の列を基準として一又は二以上の列を0とした一又は二以上の量子化テーブルからなる第二の量子化テーブル群と、
前記第一の量子化テーブルの(x a+1 ,y 0〜n )〜(x a+m ,y 0〜n )の各列の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x a+m ,y 0〜n )の列を基準として一又は二以上の列を0とした一又は二以上の量子化テーブルからなる第三の量子化テーブル群と、
前記第一の量子化テーブルの(x 0〜a+m ,y 1 )〜(x 0〜a+m ,y n )の各行の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x 0〜a+m ,y n )の行を基準として一又は二以上の行を0とした一又は二以上の量子化テーブルからなる第四の量子化テーブル群と、
前記第一の量子化テーブルの(x a+1 ,y 0〜n )〜(x a+m ,y 0〜n )の各列の周辺画素部に格納する誤差拡散係数及び(x 0〜a+m ,y 1 )〜(x 0〜a+m ,y n )の各行の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x a+m ,y 0〜n )の列及び(x 0〜a+m ,y n )の行を基準として一又は二以上の列及び一又は二以上の行を0とした一以上の量子化テーブルからなる第五の量子化テーブル群と、
前記第一の量子化テーブルの(x 0 ,y 1〜n )〜(x a-1 ,y 1〜n )の各列の周辺画素部に格納する誤差拡散係数及び(x 0〜a+m ,y 1 )〜(x 0〜a+m ,y n )の各行の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x 0 ,y 1〜n )の列及び(x 0〜a+m ,y n )の行を基準として一又は二以上の列及び一又は二以上の行を0とした一以上の量子化テーブルからなる第六の量子化テーブル群とを生成し、又は、保持し、
前記同一ページ内に配置された対象画像が(1,1)〜(X,Y)の座標を有する場合に(但し、1≦X、Y:整数)、
前記量子化処理部は、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦a,1≦Dy≦Y−n)である場合に、前記第二の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(a+1≦Dx≦X−m,1≦Dy≦Y−n)である場合に前記第一の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(X−m+1≦Dx≦X,1≦Dy≦Y−n)である場合に前記第三の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦X−m,Y−n+1≦Dy≦Y)である場合に前記第四の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦a,Y−n+1≦Dy≦Y−1)である場合に前記第六の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(X−m+1≦Dx≦X,Y−n+1≦Dy≦Y)である場合に前記第五の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行う
ことを特徴とする電子機器。 - 任意の注目画素に対応する注目画素部と、この注目画素部の周辺にあって所定の誤差拡散係数を格納した周辺画素部とからなる所定の量子化テーブルを生成し、又は、保持する量子化テーブル生成部と、
複数の対象画像を同一ページ内に隣接して配置して合成画像を生成する合成画像生成部と、
前記同一ページ内に配置された対象画像の各画素に対して前記所定の量子化テーブルを割り当てることにより、前記注目画素部における画素値と所定の閾値との誤差を、前記誤差拡散係数に応じその周辺画素部に対応した周辺画素に拡散する誤差拡散処理を行うに当たり、前記所定の量子化テーブルの注目画素部の周辺画素が前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外の位置に配置された場合に、当該周辺画素部の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行う量子化処理部とを備え、
前記量子化テーブル生成部は、
前記注目画素部を(x1,y0)に配置するとともに、前記周辺画素部を(x2,y0)、(x0,y1)、(x1,y1)及び(x2,y1)に配置した(x0,y0)〜(x2,y1)の行列を第一の量子化テーブルとして生成し、又は、保持するとともに、
前記第一の量子化テーブルの(x0,y1)の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした前記第二の量子化テーブルと、
前記第一の量子化テーブルの(x2,y0)及び(x2,y1)の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした前記第三の量子化テーブルと、
前記第一の量子化テーブルの(x0,y1)、(x1,y1)及び(x2,y1)の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした第四の量子化テーブルと、
前記第一の量子化テーブルの(x2,y0)、(x0,y1)、(x1,y1)及び(x2,y1)の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした第五の量子化テーブルとを生成し、又は、保持し、
前記同一ページ内に配置された対象画像が(1,1)〜(X,Y)の座標を有する場合に(但し、1≦X、Y:整数)、
前記量子化処理部は、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(Dx=1,1≦Dy≦Y−1)である場合に前記第二の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(Dx=X,1≦Dy≦Y−1)である場合に前記第三の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦X−1,Dy=Y)である場合に前記第四の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(Dx=X,Dy=Y)である場合に前記第五の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(2≦Dx≦X−1,2≦Dy≦Y−1)である場合に前記第一の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行う
ことを特徴とする電子機器。 - 前記量子化テーブル生成部は、
前記所定の量子化テーブルの最右列、最左列、最下行のいずれかの行もしくは列又はこれらを組み合わせた行列に該当する周辺画素部に格納された前記誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを生成し、又は、保持する請求項1又は2記載の電子機器。 - 電子機器のコンピューターを、
任意の注目画素に対応する注目画素部と、この注目画素部の周辺にあって所定の誤差拡散係数を格納した周辺画素部とからなる所定の量子化テーブルを生成し、又は、保持する量子化テーブル生成部、
複数の対象画像を同一ページ内に隣接して配置して合成画像を生成する合成画像生成部、及び
前記同一ページ内に配置された対象画像の各画素に対して前記所定の量子化テーブルを割り当てることにより、前記注目画素部における画素値と所定の閾値との誤差を、前記誤差拡散係数に応じその周辺画素部に対応した周辺画素に拡散する誤差拡散処理を行うに当たり、前記所定の量子化テーブルの注目画素部の周辺画素が前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外の位置に配置された場合に、当該周辺画素部の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行う量子化処理部、として機能させるとともに
前記量子化テーブル生成部が、
前記注目画素部を(x a ,y 0 )(但し、1≦a:整数)に配置するとともに、前記周辺画素部を(x a+1 ,y 0 )〜(x a+m ,y 0 )及び(x 0 ,y 1〜n )〜(x a+m ,y 1〜n )(但し、1≦m、n:整数)に配置した(x 0 ,y 0 )〜(x a+m ,y n )の行列からなる前記所定の量子化テーブルを第一の量子化テーブルとして生成し、又は、保持するとともに、
前記第一の量子化テーブルの(x 0 ,y 1〜n )〜(x a-1 ,y 1〜n )の各列の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x 0 ,y 1〜n )の列を基準として一又は二以上の列を0とした一又は二以上の量子化テーブルからなる第二の量子化テーブル群と、
前記第一の量子化テーブルの(x a+1 ,y 0〜n )〜(x a+m ,y 0〜n )の各列の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x a+m ,y 0〜n )の列を基準として一又は二以上の列を0とした一又は二以上の量子化テーブルからなる第三の量子化テーブル群と、
前記第一の量子化テーブルの(x 0〜a+m ,y 1 )〜(x 0〜a+m ,y n )の各行の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x 0〜a+m ,y n )の行を基準として一又は二以上の行を0とした一又は二以上の量子化テーブルからなる第四の量子化テーブル群と、
前記第一の量子化テーブルの(x a+1 ,y 0〜n )〜(x a+m ,y 0〜n )の各列の周辺画素部に格納する誤差拡散係数及び(x 0〜a+m ,y 1 )〜(x 0〜a+m ,y n )の各行の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x a+m ,y 0〜n )の列及び(x 0〜a+m ,y n )の行を基準として一又は二以上の列及び一又は二以上の行を0とした一以上の量子化テーブルからなる第五の量子化テーブル群と、
前記第一の量子化テーブルの(x 0 ,y 1〜n )〜(x a-1 ,y 1〜n )の各列の周辺画素部に格納する誤差拡散係数及び(x 0〜a+m ,y 1 )〜(x 0〜a+m ,y n )の各行の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を(x 0 ,y 1〜n )の列及び(x 0〜a+m ,y n )の行を基準として一又は二以上の列及び一又は二以上の行を0とした一以上の量子化テーブルからなる第六の量子化テーブル群とを生成し、又は、保持するように機能させ、
前記同一ページ内に配置された対象画像が(1,1)〜(X,Y)の座標を有する場合に(但し、1≦X、Y:整数)、
前記量子化処理部が、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦a,1≦Dy≦Y−n)である場合に、前記第二の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(a+1≦Dx≦X−m,1≦Dy≦Y−n)である場合に前記第一の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(X−m+1≦Dx≦X,1≦Dy≦Y−n)である場合に前記第三の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦X−m,Y−n+1≦Dy≦Y)である場合に前記第四の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦a,Y−n+1≦Dy≦Y−1)である場合に前記第六の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(X−m+1≦Dx≦X,Y−n+1≦Dy≦Y)である場合に前記第五の量子化テーブル群に含まれる量子化テーブルのうち前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外に配置される周辺画素部の誤差拡散係数をすべて0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行うように機能させる
ことを特徴とする画像処理プログラム。 - 電子機器のコンピューターを、
任意の注目画素に対応する注目画素部と、この注目画素部の周辺にあって所定の誤差拡散係数を格納した周辺画素部とからなる所定の量子化テーブルを生成し、又は、保持する量子化テーブル生成部、
複数の対象画像を同一ページ内に隣接して配置して合成画像を生成する合成画像生成部、及び
前記同一ページ内に配置された対象画像の各画素に対して前記所定の量子化テーブルを割り当てることにより、前記注目画素部における画素値と所定の閾値との誤差を、前記誤差拡散係数に応じその周辺画素部に対応した周辺画素に拡散する誤差拡散処理を行うに当たり、前記所定の量子化テーブルの注目画素部の周辺画素が前記同一ページ内に配置された対象画像の領域外の位置に配置された場合に、当該周辺画素部の誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行う量子化処理部、として機能させるとともに、
前記量子化テーブル生成部が、
前記注目画素部を(x 1 ,y 0 )に配置するとともに、前記周辺画素部を(x 2 ,y 0 )、(x 0 ,y 1 )、(x 1 ,y 1 )及び(x 2 ,y 1 )に配置した(x 0 ,y 0 )〜(x 2 ,y 1 )の行列を第一の量子化テーブルとして生成し、又は、保持するとともに、
前記第一の量子化テーブルの(x 0 ,y 1 )の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした前記第二の量子化テーブルと、
前記第一の量子化テーブルの(x 2 ,y 0 )及び(x 2 ,y 1 )の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした前記第三の量子化テーブルと、
前記第一の量子化テーブルの(x 0 ,y 1 )、(x 1 ,y 1 )及び(x 2 ,y 1 )の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした第四の量子化テーブルと、
前記第一の量子化テーブルの(x 2 ,y 0 )、(x 0 ,y 1 )、(x 1 ,y 1 )及び(x 2 ,y 1 )の周辺画素部に格納する誤差拡散係数を0とした第五の量子化テーブルとを生成し、又は、保持するように機能させ、
前記同一ページ内に配置された対象画像が(1,1)〜(X,Y)の座標を有する場合に(但し、1≦X、Y:整数)、
前記量子化処理部が、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(Dx=1,1≦Dy≦Y−1)である場合に前記第二の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(Dx=X,1≦Dy≦Y−1)である場合に前記第三の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(1≦Dx≦X−1,Dy=Y)である場合に前記第四の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(Dx=X,Dy=Y)である場合に前記第五の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行い、
前記注目画素の座標(Dx,Dy)が(2≦Dx≦X−1,2≦Dy≦Y−1)である場合に前記第一の量子化テーブルを用いて前記誤差拡散処理を行うように機能させる
ことを特徴とする画像処理プログラム。 - 前記量子化テーブル生成部が、
前記所定の量子化テーブルの最右列、最左列、最下行のいずれかの行もしくは列又はこれらを組み合わせた行列に該当する周辺画素部に格納された前記誤差拡散係数を0とした量子化テーブルを生成し、又は、保持するように機能させる
ことを特徴とする請求項4又は5記載の画像処理プログラム。
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