JP5500505B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、画像形成プロセスで消費されるトナーを補給するためのトナー容器がトナー容器収容部に着脱可能に設置される画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置において、現像装置にトナーを補給するための円筒状のトナー容器がトナー容器収容部に着脱可能に設置されるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1等において、画像形成装置本体のトナー容器収容部(ボトル収容器)に交換自在に設置されるトナー容器(トナーボトル)は、主として、容器本体と被保持部(キャップ部)とで構成されている。容器本体の内周面には螺旋状の突起が設けられていて、容器本体が回転駆動されることによって容器本体内に収容されているトナーが開口部に向けて搬送される。被保持部は、容器本体の開口部に連通していて、容器本体の回転駆動に連動することなくトナー容器収容部に非回転で保持される。そして、容器本体の開口部から排出されたトナーは、被保持部に設けられたトナー排出口から排出される。その後、被保持部のトナー排出口から排出されたトナーは、トナー容器収容部に設けられたトナー補給口を介して、現像装置に補給されることになる。ここで、トナー容器のトナー排出口には、トナー排出口を開閉する口栓部材(開閉部材)が設置されている。
一方、トナー容器収容部は、トナー容器の装着動作に連動して口栓部材を押動してトナー排出口を開放するように構成されている。さらに、トナー容器収容部には、トナー容器の離脱動作に連動して係合状態にある口栓部材を付勢してトナー排出口を閉鎖するための爪部材(付勢部材)が、トナー容器が保持される位置の下方に設置されている。
上述した特許文献1等の画像形成装置は、トナー容器からトナーが飛散して画像形成装置本体を汚す不具合が発生しにくいものの、トナー容器からトナーが微量であっても漏出してしまった場合には、その下方に位置する爪部材(付勢部材)に、漏出したトナーが付着しやすくなっていた。そして、やがて爪部材に付着したトナー量が徐々に増して爪部材上にトナーが堆積されたような状態になると、トナー容器の着脱動作にともないトナー容器の底面をトナーで汚してしまったり、トナー補給口の周囲をもトナーで汚してしまったり、爪部材の回転支軸にトナーが付着して爪部材の動作(揺動)が鈍くなったりする不具合が生じてしまう可能性があった。
特に、トナー容器のトナー排出口がトナー容器収容部に対する装着方向に対して手前側の位置に形成されるように構成した場合には、それにともないトナー容器収容部の爪部材やトナー補給口の位置もユーザーの操作方向手前側になるために、爪部材やトナー補給口周囲のトナー汚れがユーザーの目に留まりやすくなる可能性が高かった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、トナー容器の離脱動作に連動して係合状態にある開閉部材を付勢してトナー排出口を閉鎖するための爪部材を、トナー容器が保持される位置の下方に設置した場合であっても、爪部材のトナー汚れが確実に軽減される、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる画像形成装置は、内部に収容されたトナーを排出するトナー排出口と、前記トナー排出口を開閉する開閉部材と、を具備したトナー容器と、前記トナー容器を着脱可能に収容するとともに、前記トナー容器の装着動作に連動して前記開閉部材を押動して前記トナー排出口を開放するトナー容器収容部と、を備え、前記トナー容器収容部は、前記トナー容器が保持される位置の下方において前記開閉部材との係合位置から退避できるように上下方向に揺動可能に設けられるとともに、前記トナー容器の離脱動作に連動して係合状態にある前記開閉部材を付勢して前記トナー排出口を閉鎖する付勢部材を具備し、前記付勢部材は、前記開閉部材における離脱方向の端部に係合する一対の爪部を具備するとともに、前記一対の爪部の間に切欠又は貫通穴が形成された爪部材であって、当該爪部材を上下方向に揺動するための支点が、前記開閉部材に係合する前記爪部に対して、前記トナー容器の離脱方向における上流側に位置するように形成され、前記トナー容器の装着動作に連動して、前記爪部材が前記トナー容器に当接して押し下げられることにより前記係合位置から前記トナー容器の装着を妨げない位置への退避を開始し、その後に、前記トナー容器収容部が前記開閉部材を押動して前記トナー排出口を開放するとともに、前記爪部材が前記係合位置に突出して前記開閉部材に係合し、前記トナー容器の離脱動作に連動して、前記爪部材が前記係合位置において前記開閉部材を付勢して前記トナー排出口の閉鎖を開始した後に、前記爪部材が前記トナー容器に当接して押し下げられることにより前記トナー容器の離脱を妨げない位置に退避するものである。
また、請求項2記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記爪部材の前記切欠又は前記貫通穴に対して鉛直方向下方に、落下したトナーを受けるためのトナー受部を設けたものである。
また、請求項3記載の発明にかかるトナー容器は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記トナー容器は、その長手方向を着脱方向として前記トナー容器収容部に対して水平方向に移動して着脱されるものである。
また、請求項4記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項3に記載の発明において、前記トナー容器は、前記トナー排出口が、前記トナー容器収容部に対する装着方向に対して手前側の位置に形成されたものである。
また、請求項5記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記トナー容器収容部は、前記付勢部材を下方の退避位置から上方の前記係合位置に向けて付勢する第2付勢部材をさらに具備したものである。
また、請求項6記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項5に記載の発明において、前記第2付勢部材を、板ばねとしたものである。
本発明は、トナー容器の離脱動作に連動して係合状態にある口栓部材を付勢してトナー排出口を閉鎖するための爪部材を、トナー容器が保持される位置の下方に設置した場合であっても、爪部材における一対の爪部の間に切欠や貫通穴を形成しているため、爪部材のトナー汚れが確実に軽減される、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置における作像部を示す断面図である。 図1の画像形成装置におけるトナー補給経路を示す概略図である。 トナー容器が設置される状態のトナー容器収容部を示す斜視図である。 トナー容器収容部に設置されるトナー容器を示す斜視図である。 図5のトナー容器の頭部側を示す断面図である。 図6のトナー容器をM視方向からみた正面図である。 トナー容器が設置されていない状態のトナー容器収容部を示す斜視図である。 ノズルを示す斜視図である。 トナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。 図10に続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。 トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。 爪部材とトナー受部とを示す斜視図である。 この発明の実施の形態2における画像形成装置のトナー補給経路を示す概略図である。 図14のトナー容器が設置される状態のトナー容器収容部を示す斜視図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図13にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1〜図4にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す全体構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図であり、図3はそのトナー補給経路を示す概略図であり、図4はトナー補給装置の一部を示す斜視図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の上方にあるトナー容器収容部31には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナー容器32Y、32M、32C、32Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。
トナー容器収容部31の下方には中間転写ユニット15が配設されている。その中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
図2を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配設された帯電部4Y、現像装置5Y(現像部)、クリーニング部2Y、除電部(不図示である。)等で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
図2を参照して、感光体ドラム1Yは、不図示の駆動モータによって図2中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光装置7(図1を参照できる。)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像装置5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び第1転写バイアスローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって機械的に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部の下方に配設された露光部7から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。詳しくは、露光部7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、図1を参照して、中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8、4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K、2次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14、中間転写クリーニング部10、等で構成される。中間転写ベルト8は、3つのローラ12〜14によって張架・支持されるとともに、1つのローラ12の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ19との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ12が、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の被転写材P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、被転写材Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された被転写材Pは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の被転写材Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の被転写材Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28に搬送された被転写材Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、被転写材Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、被転写材P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された被転写材Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が被転写材P上に定着される。
その後、被転写材Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、作像部における現像装置の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Y、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Y、現像剤収容部53Y、54Y内に配設された2つの搬送スクリュ55Y、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Y、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部53Y、54Y内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像剤収容部54Yは、その上方に形成された開口を介してトナー搬送パイプ43Yに連通している。
このように構成された現像装置5Yは、次のように動作する。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。
ここで、現像装置5Y内の現像剤Gは、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置5Y内のトナー消費に応じて、トナー容器32Yに収容されているトナーが、トナー補給装置59(図3を参照できる。)を介して現像剤収容部54Y内に補給される。なお、トナー補給装置59及びトナー容器32Yの構成・動作については、後で詳しく説明する。
その後、現像剤収容部54Y内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、2つの現像剤収容部53Y、54Yを循環する(図2の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部53Yの上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
次に、図3にて、トナー容器32Y内に収容されたトナーを現像装置5Yに導くトナー補給装置59について詳述する。
なお、図3は、理解を容易にするために、トナー容器32Y、トナー補給経路43Y、60、70、71、現像装置5Yの配置方向を変えて図示している。実際には、図3において、トナー容器32Yとトナー補給経路の一部との長手方向が紙面垂直方向になるように配設されている(図1を参照できる。)。
図4を参照して、装置本体100のトナー容器収容部31に設置された各トナー容器32Y、32M、32C、32K内のトナーは、各色の現像装置内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー補給経路を経て適宜に各現像装置内に補給される。4つのトナー補給経路は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。
詳しくは、トナー容器32Yが装置本体100のトナー容器収容部31にセットされると、トナー容器32Yの被保持部34Yにトナー容器収容部31のノズル70が接続される。このとき、トナー容器32Yの口栓部材34d(開閉部材)は、ノズル70と爪部材76(付勢部材)とに挟まれた状態で、被保持部34Yのトナー排出口を開放する。これにより、トナー容器32Yの容器本体33Y内に収容されたトナーが、トナー排出口を介して、ノズル70内に搬送されることになる。
一方、ノズル70の他端は、搬送管としてのチューブ71の一端に接続されている。チューブ71は、耐トナー性に優れたフレキシブルな材料からなり、その他端がトナー補給装置のスクリューポンプ60(モーノポンプ)に接続されている。
搬送管としてのチューブ71は、その内径が4〜10mmになるように形成されている。チューブ71の材料としては、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、シリコン等のゴム材料や、ポリエチレン、ナイロン等の樹脂材料を用いることができる。このようなフレキシブルなチューブ71を用いることで、トナー補給経路のレイアウトの自由度が増して、画像形成装置が小型化される。
スクリューポンプ60は、吸引型一軸偏心スクリューポンプであって、ロータ61、ステータ62、吸引口63、ユニバーサルジョイント64、モータ66、等で構成される。ロータ61、ステータ62、ユニバーサルジョイント64等は、不図示のケース内に収納されている。ステータ62は、ゴム等の弾性材料からなる雌ねじ状部材であって、その内部にはダブルピッチの螺旋溝が形成されている。ロータ61は、金属等の剛性材料からなる軸が螺旋状にねじれて形成された雄ねじ状部材であって、ステータ62内に回動自在に嵌挿されている。ロータ61の一端は、ユニバーサルジョイント64を介して、モータ66に回転自在に連結されている。
なお、本実施の形態1では、ロータ61の螺旋方向(巻き方向)及び回転方向が、トナー容器32Yの容器本体33Yに形成された突起33bの螺旋方向(巻き方向)及び回転方向に一致するように設定されている。
このように構成されたスクリューポンプ60は、モータ66によってステータ62内のロータ61を所定方向(トナー搬送方向上流側からみて反時計方向である。)に回転駆動させることで、吸引口36に吸引力を発生させる(チューブ31内の空気を送出してチューブ31内に負圧を発生させる。)。これによって、トナー容器32Y内のトナーが空気とともにチューブ71を介して吸引口63に吸引される。吸引口63まで吸引されたトナーは、ステータ62とロータ61との隙間に送入されて、ロータ61の回転に沿って他端側に送出される。送出されたトナーは、スクリューポンプ60の送出口67から排出されて、トナー搬送パイプ43Yを介して現像装置5Y内に補給される(図3中の破線矢印方向の移動である。)。
なお、本実施の形態1では、スクリューポンプ60のロータ61を、トナー搬送方向上流側からみて反時計方向に回転させている。また、ロータ61の螺旋方向(巻き方向)を右方向に設定している。これにより、ロータ61の回転によって、スクリューポンプ60内には、右回りの渦気流が形成されることになる。
次に、図5〜図7にて、トナー容器について説明する。
先に図1及び図4で説明したように、トナー容器収容部31には、4つの略円筒状のトナー容器32Y、32M、32C、32K(トナーボトル)が、着脱自在に設置されている。トナー容器32Y、32M、32C、32Kは、それぞれ、寿命に達したとき(収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったときである。)に新品のものに交換される。そして、トナー容器32Y、32M、32C、32K内に収容された各色のトナーは、それぞれ、図3で説明したトナー補給経路を経て、各作像部6Y、6M、6C、6Kの現像装置に適宜補給される。
図5は、トナー容器32Yを示す斜視図である。図6は、トナー容器32Yの頭部側(被保持部34Yが設置された側である。)を示す断面図である。図7は、図6のトナー容器32YをM視方向からみた図である。
なお、他の3つのトナー容器32M、32C、32Kも、収容されたトナーの色が異なることと凹部34m及び凸部34nの位置以外は、イエロートナーを収容したトナー容器32Yとほぼ同様の構成となっている。以下、他の3つのトナー容器32M、32C、32Kの説明を適宜に省略して、イエロートナーを収容したトナー容器32Yのみの説明をおこなうことにする。
図5に示すように、トナー容器32Yは、主として、容器本体33Yと、その頭部に設けられた被保持部34Y(ボトルキャップ)と、で構成される。
容器本体33Yの頭部には、容器本体33Yと一体的に回転するギア33cと、開口部Aとが設けられている(図6を参照できる。)。開口部Aは、容器本体33Yの頭部(装着動作において先方となる位置である。)に設けられていて、容器本体33Y内に収容されたトナーを被保持部34Y内のスペース(空洞)に向けて排出するためのものである。
ギア33cは、装置本体100のトナー容器収容部31に設けられた駆動部の駆動ギア31gと噛合して、容器本体33Yを回転軸(図6中の一点鎖線である。)を中心に回転駆動させるためのものである。詳しくは、ギア33cは、被保持部34Yに形成された切欠部34hから露呈して、図6及び図7に示す噛合位置Dで装置本体100の駆動ギア31gと噛合する。そして、駆動ギア31gからギア33cに駆動力が伝達されて、容器本体33Yが図7の反時計方向に回転することになる。なお、本実施の形態1において、駆動ギア31g及びギア33cは平歯車である。
ここで、本実施の形態1において、駆動ギア31gが図7の矢印方向に回転駆動しているとき(主としてトナー補給時である。)に、駆動ギア31gからギア33cが受ける力によって被保持部34Y(又は容器本体33Y)が下方に付勢されるように、トナー容器32Y及び装置本体100が構成されている。
具体的には、図7を参照して、ギア33cと駆動ギア31gとの噛合位置Dが、ギア33cの最上部から1/4回転下流側までの範囲X(最上部と1/4回転位置を含まない。)に設けられている。
このような構成によって、駆動ギア31gがギア33cの歯面に対して垂直に作用する力に鉛直方向下方に作用する分力が生じて、被保持部34Yが上下に大きく揺動することなく、トナー排出口Bに連通するノズル70に対するシール性が維持されて、トナー排出口B近傍からのトナー飛散が抑止される。
図5を参照して、容器本体33Yの後端部(底部)には、トナー容器32Yの着脱作業をおこなう際にユーザーが把持するための把持部33dが設けられている。
また、容器本体33Yの内周面には、螺旋状の突起33bが設けられている(外周面側から見ると螺旋状の溝となっている。)。この螺旋状の突起33bは、容器本体33Yを所定方向に回転駆動して開口部Aからトナーを排出するためのものである。このように構成された容器本体33Yは、その周面上に配設されるギア33cとともにブロー成形にて製造することができる。
なお、本実施の形態1におけるトナー容器32Yは、容器本体33Yとともに回転する撹拌部材33fが開口部Aに設置されている。撹拌部材33fは、被保持部34Y内のスペースから容器本体33Y内に向けて延設されるとともに、回転軸(図6中の一点鎖線である。)に対して斜めに配設された棒状部材である。容器本体33Yとともに撹拌部材33が回転することで、開口部Aからのトナー排出性が向上する。
また、本実施の形態1では、トナー容器32Yの容器本体33Yを、トナー搬送方向上流側からみて反時計方向に回転させている。また、容器本体33Yにおける突起33bの螺旋方向(巻き方向)を右方向に設定している。これにより、容器本体33Yの回転によって、トナー容器32Y内には右回りの渦気流が形成されることになる(スクリューポンプ60内に形成される渦気流の回転方向と同方向である。)。
図5及び図6を参照して、被保持部34Yは、キャップ34a、キャップカバー34b、ホルダ34c、開閉部材としての口栓部材34d、パッキン34e、IDチップ35、等で構成されている。また、図5及び図7を参照して、被保持部34Yの両側面には、トナー容器収容部31の位置決め部材31cが係合する係合部34g(溝部)が設けられている。また、被保持部34Yの端面には、トナー容器収容部31の嵌合部材31dが嵌合する凹部34mが設けられている。また、被保持部34Yの周面には、トナー容器収容部31の別の嵌合部材(不図示である。)が嵌合する凸部34nが設けられている。さらに、被保持部34Yの上方には、ギア33cの一部が露呈する切欠部34hが設けられている。
被保持部34Yは、開口部Aを介して容器本体33Yに連通していて、開口部Aから排出されたトナーをトナー排出口Bから排出する(図6中の破線矢印方向の移動である。)。
ここで、本実施の形態1では、被保持部34Yの内部に形成された空洞(スペース)が、略円柱状に形成されている。さらに、被保持部34Yの内部に形成された略円柱状の空洞からトナー排出口Bに至るトナー排出経路(垂直経路)がすり鉢状に形成されている。これによって、容器本体33Yの回転によって容器本体33Y内に形成された渦気流が消失されることなく維持されて、トナー排出口Bに向けて効率よく受け渡されることになる。そのため、トナー排出口Bから排出されてチューブ71内を移動するトナーのトナー搬送性が向上する。
被保持部34Yは、容器本体33Yの回転には連動せずに、係合部34gが位置決め部材31cに係合した状態でトナー容器収容部31の保持部73(図4及び図8を参照できる。)に非回転で保持される。
被保持部34Yのキャップカバー34bは、キャップ34aの周面に接着されている。キャップカバー34bの先端には爪34b1が設けられていて、この爪34b1が容器本体33Yの頭部に形成された係合部材に係合することで、容器本体33Yが被保持部34Yに対して相対的に回転可能に保持される。ここで、容器本体33Yの回転駆動をスムーズにおこなうために、被保持部34Yの爪34b1と容器本体33Yの係合部材とは適度なクリアランスを設けて係合されている。
また、被保持部34Yは、容器本体33Yの開口部Aの周囲の先端面33aに対向する対向面にシール材37が貼着されている。シール材37は、開口部Aの周囲で容器本体33Y及び被保持部34Yの互いの対向面の隙間を封止するためのもので、発泡ポリウレタン等の弾性材料で形成されている。
また、被保持部34Yの下方にはホルダ34cが設けられている。ホルダ34cには、トナー容器32Yの着脱動作に連動してトナー排出口Bを開閉する開閉部材としての口栓部材34d(シャッタ)が設置されている。詳しくは、ホルダ34cには、滑動部34c1、34c2に囲まれるように、口栓部材34dが図6の左右方向に移動可能に内設されている。ホルダ34cの底面には、装置本体100の爪部材76が口栓部材34dに係合して、口栓部材34dが相対的に移動するためのスペース(凹部)が設けられている。口栓部材34dの両端には、口栓部材34d近傍からのトナーの漏出を抑止するためにGシール等のパッキン34eが設置されている。さらに、ホルダ34cとキャップ34aとの係合部には、双方の隙間からのトナーの漏出を抑止するためにOリング等のパッキンが設置されている。
なお、トナー容器32Yをトナー容器収容部31にセットすると、口栓部材34dの右端に、トナー排出口Bを閉鎖する方向に口栓部材34dを付勢する付勢部材としての爪部材76(図5、図12、図13等を参照できる。)が係合する。この爪部材76については、後で詳しく説明する。
また、被保持部34YのIDチップ35は、トナー容器収容部31に対するトナー容器32Yの装着動作に連動してトナー容器収容部31の通信回路74に対して所定距離離間して対向するように構成されている。詳しくは、IDチップ35は、トナー容器収容部31への装着方向(図5の矢印方向である。)に突出する被保持部34Yの突出部34a1上であって装着方向に直交する面上に配設されている。そして、IDチップ35は、被保持部34Yがトナー容器収容部31に保持された状態で、装置本体の通信回路74との間で非接触通信(無線通信)をおこなう。
ここで、IDチップ35には、トナー容器32Yに係わる種々の情報が予め記憶されている。一方、トナー容器収容部31の通信回路74は、トナー容器32Yがトナー容器収容部31にセットされた状態で、IDチップ35との間で無線にて情報を授受することになる。すなわち、IDチップ35に記憶された情報が通信回路74を介して装置本体100の制御部75(図5を参照できる。)に送信されたり、制御部75で取得した装置本体100の情報が通信回路74を介してIDチップ35に送信され記憶されたりすることになる。
なお、IDチップ35には、トナー色、トナーの製造番号(製造ロット)、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等のトナー容器32Yのリサイクルに係わる情報が記憶されている。そして、トナー容器32Yがトナー容器収容部31に設置されると、IDチップ35に記憶された情報が電子回路74を介して装置本体100の制御部75に送信される。そして、これらの情報に基いて、装置本体100が最適に制御される。例えば、トナー色がトナー容器収容部に設置されるべきトナー色と異なる場合にはトナー補給装置の稼働を停止したり、製造番号やリサイクルメーカに応じて作像条件を変更することができる。
また、被保持部34Yのホルダ34cには、トナー容器収容部31に対する着脱動作に連動してトナー容器収容部31を滑動する滑動部34c1、34c2が設けられている。
詳しくは、第1の滑動部34c1は、トナー容器収容部31の滑合面31a(上面であって、図8を参照できる。)に対して平行になるように形成された平面部であって、着脱動作がおこなわれる被保持部34Yの底部に配設されている。また、第2の滑動部34c2は、トナー容器収容部31の滑合面(側面である。)に対して平行になるように形成された平面部であって、着脱動作がおこなわれる被保持部34Yの側部に配設されている。
また、図5及び図7を参照して、被保持部34Yの端面であって突出部34a1の近傍には、トナー容器収容部31の嵌合部材31dに嵌合する凹部34mが設けられている。この凹部34mは、トナー容器収容部31への装着操作が正しいときに(トナー容器収容部31の正規位置へ装着されたときに)、対応する嵌合部材31dに嵌合するように構成されている。
具体的には、図7に示すように、トナー容器(容器本体)に収容されるトナーの色に応じて凹部34mの位置が異なる位置に配設されている。シアンに対応したトナー容器の凹部34m(C)とトナー容器収容部の嵌合部材(不図示である。)とは最上方に配設され、マゼンタに対応したトナー容器の凹部34m(M)とトナー容器収容部の嵌合部材(不図示である。)とは中段上方に配設され、イエローに対応したトナー容器の凹部34m(Y)とトナー容器収容部の嵌合部材31dとは中段下方に配設され、ブラックに対応したトナー容器の凹部34m(K)とトナー容器収容部の嵌合部材(不図示である。)とは最下方に配設されている。
このような構成によって、所定の色のトナー容器収容部(例えば、シアンのトナー容器収容部である。)に、異なる色のトナー容器(例えば、イエローのトナー容器である。)がセットされて、所望のカラー画像が形成できなくなる不具合が抑止される。
同様に、図5及び図7を参照して、被保持部34Yの周面には、別の嵌合部材(不図示である。)が嵌合する凸部34nが設けられている。この凸部34nは、上述した凹部34mと同様に、トナー容器収容部31への装着操作が正しいときに、対応する嵌合部材に嵌合するように構成されている。図示は省略するが、トナー容器(容器本体)に収容されるトナーの色に応じて凸部34nの位置が異なる位置に配設されている。
このような構成によって、上述した凹部34mと同様に、トナー容器収容部へのトナー容器の誤セットが抑止される。
ここで、本実施の形態1では、トナー容器32Y、32M、32C、32K内に収容するトナーとして、体積平均粒径をDv(μm)として個数平均粒径をDn(μm)としたときに、
3≦Dv≦8 …(1)
1.00≦Dv/Dn≦1.40 …(2)
なる関係が成立するように形成されたものを用いている。これによって、現像工程時に画像パターンに応じたトナー粒子の選択がおこなわれて良好な画質が維持されるとともに、現像装置で長時間撹拌されても良好な現像性が維持される。さらには、チューブ71等のトナー補給経路が閉塞することなく、トナーが効率的かつ確実に搬送されることになる。
なお、トナーの体積平均粒径及び個数平均粒径の測定は、代表的には、コールカウンター式粒度分布測定器「コールターカウンターTA−2」(コールター社製)又は「コールターマルチサイザー2」(コールター社製)を用いて測定することができる。
さらに、本実施の形態1では、トナー容器32Y、32M、32C、32K内に収容するトナーとして、形状係数SF−1が100〜180の範囲になって、形状係数SF−2が100〜180の範囲になるように形成された略球形トナーを用いている。これにより、高い転写効率を維持しつつ、クリーニング性能の低下を抑止することができる。さらには、チューブ71等のトナー補給経路が閉塞することなく、トナーが効率的かつ確実に搬送されることになる。
ここで、形状係数SF−1は、トナー粒子の球形度を示すものであり、次式で求まる。
SF−1=(M2/S)×(100π/4)
上式において、Mはトナー粒子の投影面における最大粒径(まばらな粒径の中で最も大きな粒径である。)であり、Sはトナー粒子の投影面の面積である。したがって、形状係数SF−1が100であるトナー粒子は真球であって、100から大きくなるほど球形度が低くなる。
また、形状係数SF−2は、トナー粒子の凹凸度を示すものであり、次式で求まる。
SF−2=(N2/S)×(100/4π)
上式において、Nはトナー粒子の投影面における周長であり、Sはトナー粒子の投影面の面積である。したがって、形状係数SF−2が100であるトナー粒子は凹凸がなくて、100から大きくなるほど凹凸が大きくなる。
なお、形状係数SF−1及び形状係数SF−2は、走査型電子顕微鏡「S−800」(日立製作所社製)にて撮影したトナー粒子の写真を、画像解析装置「LUSEX3」(ニレコ社製)にて解析して求める。
次に、図8、図9等にて、トナー容器収容部31の構成について説明する。
図8を参照して、トナー容器収容部31には、4つのトナー容器32Y、32M、32C、32Kの被保持部の滑動部が滑動する滑合面31a、被保持部のホルダ34cの位置を定める保持部73、ノズル70、容器本体33Yに回転駆動力を伝達するための駆動部(駆動ギア31gが設置されている。)、通信回路74、トナー容器32Yの装着動作に連動して被保持部34Yを保持部73に向けて付勢するアーム対90(付勢手段)、トナー容器32Yのトナー排出口Bを閉鎖する方向に口栓部材34dを付勢する爪部材(付勢部材)76、爪部材76の位置から下方に落下したトナーを受けるためのトナー受部77(図3、図13等を参照できる)、等が設置されている。
保持部73は、トナー容器32Y、32M、32C、32Kの被保持部をそれぞれ非回転で保持する。保持部73は、ホルダ34cに当接する滑合面や、キャップカバー34bの一部に当接する当接面、等で構成される。保持部73の滑合面(側面)には、被保持部34Yの装着動作に連動して位置決めをおこなう位置決め部材31cが設けられている(図5を参照できる。)。位置決め部材31cは、トナー容器32Yの着脱方向に沿って延設された凸部である。
また、保持部73の滑合面(底面)には、被保持部34Yの離脱動作に連動してトナー排出口Bを閉鎖する方向に口栓部材34dを付勢する付勢部材としての爪部材76が設けられている(図5、図10〜図12を参照できる。)。爪部材76は、回転支軸76aを中心にして図5中の両矢印方向に回動可能にトナー容器収容部31に保持されている。具体的に、爪部材76は、不図示の板ばね(第2付勢部材)によって、被保持部34Yの着脱を妨げない退避位置から口栓部材34dに係合する位置に突出する方向に付勢されている(図11の矢印R2方向への付勢である。)。
さらに、保持部73の奥側の面上には、通信回路74や嵌合部材31dが配設されている。
保持部73内には、図9に示すノズル70がトナー色ごとに設置されている。ノズル70には、トナー容器32Yの被保持部34Yに形成されたトナー排出口Bに連通するトナー補給口70aが設けられている。また、爪部材76の下方には、落下したトナーを回収するためのトナー受部77(トナー受け皿)が設置されている(図3、図13等を参照できる)。
図10〜図12にて、トナー容器収容部31へのトナー容器32Yの着脱動作(着脱操作)について説明する。
図10はイエローのトナー容器32Yがトナー容器収容部31に装着される状態(矢印Q方向の移動である。)を長手方向にみた概略図である。図11はトナー容器32Yの装着が進んだ状態(トナー排出口Bの開放が開始された状態である。)を長手方向にみた概略図である。図12はトナー容器32Yがトナー容器収容部31に装着された状態(トナー排出口Bの開放が完了した状態である。)を長手方向にみた概略図である。
トナー容器32Yを装置本体100のトナー容器収容部31に装着する場合は、まず、画像形成装置本体100の前面(図1の紙面手前側である。)に設けられた本体カバー(不図示である。)を開放してトナー容器収容部31を前方に露出させる。
その後、図10を参照して、トナー容器32Yをトナー容器収容部31内に向けて押し込む(矢印Q方向の移動である。)。すなわち、被保持部34Yが容器本体33Yに対して先方になるように、容器本体33Y(又は、トナー容器32Y)の長手方向に沿って、トナー容器32Yがトナー容器収容部31に装着される。
このとき、トナー容器32Yの先頭側で滑動部34c1がトナー容器収容部31の滑合面31aを滑りながら、トナー容器32Yの後端側で把持部33dを把持するユーザーによって、トナー容器32Yがトナー容器収容部31内にバランスよく押し込められることになる。
その後、トナー容器33Yのホルダ34cがトナー容器収容部31の保持部73に達すると、第1の滑動部34c1の滑合面31aの滑動に加えて、第2の滑動部34c2が滑合面(側面)を滑りながら被保持部34Yの位置決めが開始される。詳しくは、被保持部34Yの係合部34gと、トナー容器収容部31の位置決め部材31cと、の係合が開始される。このとき、アーム対90によって、トナー容器32Yの被保持部34Yは保持部73に向けて付勢される(矢印Q方向への付勢である。)。
さらに、このとき、トナー容器収容部31の保持部73に設置された爪部材76は、被保持部34Yの装着を妨げない位置に退避する(回転支軸76aを中心にした矢印R1方向の回転である。)。すなわち、爪部材76(爪部76b)は、滑動部34c1によって、第2付勢部材としての板ばねの付勢力に抗する方向に押し下げられる。
その後、さらにトナー容器32Yの装着動作が進められると、係合部34gと位置決め部材31cとが係合した状態で、口栓部材34dによるトナー排出口Bの開放が開始される(図11の状態である。)。すなわち、ノズル70の先端がホルダ34cの穴部に挿入されるのにともない、口栓部材34dがノズル70に押動される。
このとき、爪部材76(爪部76b)は、図10の退避位置から口栓部材34dに係合する位置に突出する(回転支軸76aを中心にした矢印R2方向の回転である。)。すなわち、爪部材76は、滑動部34c1による押動から開放されて、第2付勢部材としての板ばねの付勢力によってデフォルトポジションに押し上げられる。
ここで、図11の状態は、口栓部材34dが、ノズル70と爪部材76とによって挟持されて、トナー容器収容部31(保持部73)における位置が固定された状態である。このとき、爪部材76の爪部76bが、口栓部材34dに係合した状態になっている。そして、図11の状態から、トナー容器32Yがさらに装着方向(矢印Q方向)に移動すると、保持部73における口栓部材34dの位置が固定された状態で、トナー排出口Bの開放がおこなわれる(相対的に口栓部材34dが移動する。)。
そして、図12を参照して、ホルダ34cが保持部73に突き当たる位置(突き当て基準位置)で被保持部34Yの位置が定まり、それと同時に口栓部材34dがトナー排出口Bを完全に開放するとともに、トナー容器収容部31の駆動部の駆動ギア31gにトナー容器32Yのギア33cが噛合する。また、電子基板としてのIDチップ35が、通信回路74に対して無線通信ができる位置で対向する。さらに、トナー容器の非互換性を担保するための凹部34m及び凸部34nが、装置本体の嵌合部材31d、31eと嵌合する。そして、トナー容器32Yのトナー排出口Bとノズル70のトナー補給口70aとが連通して、トナー容器32Yの装着動作が完了する。
他方、トナー容器32Yを装置本体100のトナー容器収容部31から取出(離脱)する場合には、上述の装着時の手順と逆の手順で操作がおこなわれる。
まず、トナー容器32Yが保持部73から離れる動作(離脱動作)に連動して、保持部73における口栓部材34dの位置がノズル70及び爪部材76によって固定された状態で、口栓部材34dが爪部材76に付勢されてトナー排出口Bの閉鎖がおこなわれる(図12の状態から図11の状態への移動である。)。このとき、口栓部材34dの端面(図11の左側端面である。)が、被保持部34Yに形成された嵌合部に嵌合して、口栓部材34dによるトナー排出口Bの閉鎖が完了する。その後、図11の状態から、トナー容器32Yがさらに離脱方向(矢印Qとは反対の方向である。)に移動すると、被保持部34Yの離脱を妨げない位置に爪部材76(爪部76b)が移動する(図10の状態である。)。そして、被保持部34Yが完全に離脱された後に、爪部材76は、滑動部34c1による押動から開放されて、第2付勢部材としての板ばねの付勢力によってデフォルトポジションに戻ることになる。
ここで、爪部材76を退避位置から係合位置に付勢する第2付勢部材としての板ばねは、爪部材76が口栓部材34dを付勢する力が、口栓部材34dの摺動抵抗(開閉動作にともなう摺動抵抗である。)よりも大きくなるように形成されている。これによって、トナー容器32Yの離脱動作時に、口栓部材34dに押動されて爪部材76が退避位置に移動してトナー排出口Bの閉鎖が完全におこなわれなくなる不具合を抑止することができる。すなわち、トナー容器32Yの離脱動作時に、口栓部材34dによるトナー排出口Bの閉鎖が確実におこなわれることになる。
また、本実施の形態1では、トナー容器収容部31における口栓部材34dの位置をノズル70と爪部材76とによって挟み込んで確実に固定しているために、装置本体100が稼動しているときでも口栓部材34dに位置ずれが生じることなく、トナー排出口B近傍からのトナー飛散を軽減することができる。
また、本実施の形態1では、トナー排出口Bの開閉をおこなうときの口栓部材34dのストロークが、人動(例えば、口栓部材を指で押し込む動作である。)によって移動可能なストロークよりも長くなるように設定されている。すなわち、トナー容器32Yの口栓部材34dをユーザーが誤って触ってしまった場合等であっても、トナー排出口Bが開放されないように、口栓部材34dのストロークが充分な長さに設定されている。具体的には、口栓部材34dの長さ(特に、ノズルが係合する端面位置からトナー排出口までの長さである。)が充分に長くなるように形成されるとともに、口栓部材34dの口径が人の指の大きさに対して充分に小さくなるように形成されている。これによって、本実施の形態1のように、トナー排出口Bを閉鎖する方向に口栓部材34dを付勢する付勢部材(爪部材76)をトナー容器32Yに設置しない場合であっても、ユーザーの誤操作によるトナー排出口Bからのトナー飛散を防止することができる。なお、本実施の形態1では、口栓部材34dを付勢する付勢部材(爪部材76)を装置本体100に設置しているために、トナー容器32Yの部品数が低減されて部品コストやランニングコストを低くすることができる。
また、本実施の形態1では、口栓部材34dが、滑動部34c1、34c2に囲まれた位置に配設されている。すなわち、口栓部材34dが被保持部34Yに内設されている。これによって、滑動部34c1、34c2の滑動動作(着脱動作)が、口栓部材34dによるトナー排出口Bの開閉動作を妨げることなく確実におこなわれることになる。すなわち、滑動部34c1、34c2が口栓部材34dの保護壁として機能することになる。
このように、本実施の形態1における画像形成装置では、トナー容器32Yの滑動部34c1が滑合面31a上を滑動する1つのアクション(本体ドアーの開閉動作を除く。)で、トナー容器32Yの装着動作及び離脱動作が完了することになる。
なお、本実施の形態1のトナー容器32Yは、トナー排出口Bが鉛直方向下方に向けて配設された被保持部34Yを備え、そのトナー排出口Bが開口部Aより鉛直方向下方に配設されるとともに、装着動作に連動して口栓部材34dが確実に位置決めされた後にノズル70に押動されてパッキン34eで密封されたトナー排出口Bを開放するために、トナー排出口Bのトナー汚れが少なく、ユーザーがトナー排出口Bに触れてトナーで汚される不具合が軽減される。
また、トナー容器収容部31に対するトナー容器32Yの着脱動作は、滑動部34c1の滑動にともなう1つのアクションになるために、トナー容器32Yの交換時の操作性・作業性が向上する。特に、被保持部34Yの底面に滑動部34c1を設けることで、滑動部34c1がトナー容器32Yを支持しながら滑合面31aを滑動することになる。
さらに、トナー容器32Yの装着動作は、ユーザーが把持部33dを直接的に把持した状態で滑動部34c1の滑動が開始されて、その後にアーム対90の付勢とともに被保持部34Yの位置決めが開始されて、その後にノズル70の挿入が開始されて、滑動の終了とともに被保持部34Yの位置決めとノズル70の挿入と駆動部の連結とが終了するものである。これにより、ユーザーは被保持部34Yの滑動(1アクションの装着動作)が進むのと同時に、被保持部34Yの位置決めによるクリック感を体感して、装着動作に誤操作が生じていないことを確信することになる。
また、トナー容器32Yは、トナー容器収容部31(装置本体100)の上方から載置するのではなくて、トナー容器収容部31(装置本体100)の前面から着脱されるために、トナー容器収容部31の上方のレイアウトの自由度が高まる。例えば、トナー補給装置の真上にスキャナ(原稿読込み部)が配設されている場合であっても、トナー容器32Yの着脱における操作性・作業性は低下しない。さらに、トナー容器32Yのギア33cと装置本体100の駆動ギア31gとの噛合位置Dに対するレイアウトの自由度も高まる。
また、トナー容器32Yは、その長手方向を水平方向として装置本体100に設置されるために、画像形成装置100全体の高さ方向のレイアウトに影響を及ぼすことなく、トナー容器32Yのトナー容量を多くしてその交換頻度を少なくすることができる。
以下、本実施の形態1における画像形成装置100(トナー容器収容部31)において、特徴的な構成・動作について説明する。
先に、図3、図10〜図12等を用いて説明したように、本実施の形態1における画像形成装置本体100(トナー容器収容部31)には、トナー容器32Yの離脱動作に連動して係合状態にある口栓部材34d(開閉部材)を付勢してトナー排出口Bを閉鎖するための爪部材76(付勢部材)が、トナー容器32Yが保持される位置の下方に設置されている。
ここで、本実施の形態1における爪部材76(付勢部材)は、図13に示すように、回転支軸76a、一対の爪部76b、切欠76c等が設けられている。回転支軸76aは、爪部材76を上下方向に揺動するための支点となる部分であって、トナー容器収容部31の壁面(不図示である。)に回動可能に保持されている。また、爪部76bは、口栓部材34dにおける離脱方向(図12の左方向である。)の端部に係合するものであって、着脱方向に直交する方向(図12の紙面垂直方向である。)に間隔をあけて2つ設けられている。回転支軸76aは、爪部76bに対して、トナー容器32Yの離脱方向における上流側(図12の右側である。)に位置するように形成されている。
そして、爪部材76は、一対の爪部76bの間に切欠76cが形成されている。すなわち、爪部材76を上方から見たときに、着脱方向に直交する方向(図12の紙面垂直方向である。)に間隔をあけて設けられている2つの爪部76bの間に、下方の空間が透いて見えるように切欠76cが設けられている。
このように、爪部材76に切欠76cを設けることで、トナー容器32Yからトナーが漏出してしまった場合であっても、その下方に位置する爪部材76(付勢部材)に、漏出したトナーが付着しにくくなる。すなわち、爪部材76に向けて落下したトナーは、切欠76cを通り抜けてそのまま下方に落下(図13の白矢印方向の移動である。)してしまうため、爪部材76上に堆積することはない。したがって、トナー容器32Yの着脱動作にともない爪部材76に堆積したトナーによって、トナー容器32Y(被保持部34Y)の底面を汚してしまったり、ノズル70のトナー補給口70aの周囲を汚してしまったり、爪部材76の回転支軸76aにトナーが付着して爪部材76の動作(揺動)が鈍くなったりする不具合が生じにくくなる。
本願発明者は、爪部材76に切欠76cを設けないもの(従来の爪部材である。)と、爪部材76に切欠76cを設けたもの(本実施の形態1の爪部材76である。)と、を用いて、1500gのトナーが充填されたトナー容器32Yを10回着脱したときの、トナー汚れの状態を確認した。その結果、前者の爪部材を用いた場合には、被保持部34Yやノズル70に若干のトナー汚れが発生したのに対して、後者の爪部材76を用いた場合には、被保持部34Yやノズル70のトナー汚れがほとんど発生しなかった。
ここで、本実施の形態1では、図3、図13等に示すように、爪部材76の切欠76cに対して鉛直方向下方に、落下したトナーを受けるためのトナー受部77(トナー受け皿)を設けている。これにより、爪部材76に向けて落下したトナーは、切欠76cを通り抜けてそのまま下方に落下して、トナー受部77内に回収されることになる。
なお、このトナー受部77は、トナー容器収容部31に対して着脱可能に構成することが好ましい。これにより、トナー受部77に回収されたトナーの清掃作業(メンテナンス作業)が容易になる。
以上説明したように、本実施の形態1の画像形成装置においては、トナー容器32Yの離脱動作に連動して係合状態にある口栓部材34d(開閉部材)を付勢してトナー排出口Bを閉鎖するための爪部材76(付勢部材)を、トナー容器32Yが保持される位置の下方に設置した場合であっても、爪部材76における一対の爪部76aの間に切欠76cを形成しているため、爪部材76のトナー汚れを確実に軽減することができる。
なお、本実施の形態1では、爪部材76における一対の爪部76aの間に切欠76cを設けたが、爪部材76における一対の爪部76aの間に貫通穴を設けることもできる。このような場合であっても、爪部材76に向けて落下したトナーは、貫通穴を通り抜けてそのまま下方に落下するため、爪部材76のトナー汚れを確実に軽減することができる。
また、本実施の形態1では、トナー容器32Y、32M、32C、32Kの容器本体内にトナーのみを収容したが、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を現像装置に適宜に供給する画像形成装置に対してはトナー容器32Y、32M、32C、32Kの容器本体内に2成分現像剤を収容することもできる。その場合であっても、上述した本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態1では、容器本体33Yの内周面に突起33bを一体的に形成して、容器本体33Yを回転駆動した。これに対して、容器本体33Yの内部にコイル又はスクリュを回転自在に保持して、容器本体33Yを回転せずに、コイル又はスクリュをギア33cによって回転駆動することもできる。その場合も、トナー容器32Yの1アクションの着脱動作に連動して被保持部34Yの口栓部材34dによるトナー排出口Bの開閉をおこなうことで、上述した本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態1では、トナー補給装置に、チューブ71の内部に対して空気を送出する吸引型スクリューポンプ60を設置した。これに対して、トナー補給装置に、チューブ71の内部に対して空気を送入する吐出型スクリューポンプを設置することもできる。さらには、チューブ71に接続するポンプとしてダイヤフラム式エアーポンプを用いることもできる。そして、それらの場合にも、トナー容器32Yの1アクションの着脱動作に連動して被保持部34Yの口栓部材34dによるトナー排出口Bの開閉をおこなうことで、上述した本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図14及び図15にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図14は、実施の形態2における画像形成装置のトナー補給経路を示す概略図であって、前記実施の形態1の図3に相当する図である。また、図15は、トナー容器が設置される状態のトナー容器収容部を示す斜視図である。
本実施の形態2における画像形成装置は、トナー容器32Yの被保持部34Y(トナー排出口B)が装着方向手前側の位置に配設されるのにともない、トナー容器収容部31の爪部材76やトナー補給口70a(ノズル70)がユーザーの操作方向手前側の位置に配設されている点が、前記実施の形態1のものと相違する。
本実施の形態2におけるトナー容器32Yも、前記実施の形態1のものと同様に、主として容器本体33Yと被保持部34Yとで構成されている。ここで、本実施の形態2におけるトナー容器32Yは、前記実施の形態1のものとは異なり、トナー排出口Bが、トナー容器収容部31に対する装着方向に対して手前側の位置に形成されている。すなわち、図14、図15を参照して、トナー容器32Yは、被保持部34Yが容器本体33Yに対して後方になるように、容器本体33Y(又は、トナー容器32Y)の長手方向に沿って、トナー容器32Yがトナー容器収容部31に装着される(図14の白矢印方向、又は、図15の矢印方向の移動である。)。
そして、本実施の形態2における画像形成装置本体100(トナー容器収容部31)は、図14、図15に示すように、トナー容器32Yの被保持部34Y(トナー排出口B)の位置に合わせて、爪部材76やトナー補給口70a(ノズル70)がユーザーの操作方向手前側の位置に配設されている。
ここで、本実施の形態2においても、爪部材76(付勢部材)は、図13に示すように、回転支軸76a、一対の爪部76b、切欠76c等が設けられている。そして、爪部材76は、一対の爪部76bの間に切欠76cが形成されている。さらに、爪部材76の下方に、トナー受部77(トナー受け皿)が設置されている。
このように、爪部材76に切欠76cを設けることで、トナー容器32Yからトナーが漏出してしまった場合であっても、その下方に位置する爪部材76(付勢部材)に、漏出したトナーが付着しにくくなる。すなわち、爪部材76に向けて落下したトナーは、切欠76cを通り抜けてそのまま下方に落下して、トナー受部77に回収されることになる。したがって、トナー容器32Yの着脱動作にともない爪部材76に堆積したトナーによって、トナー容器32Y(被保持部34Y)の底面を汚してしまったり、ノズル70のトナー補給口70aの周囲を汚してしまったり、爪部材76の回転支軸76aにトナーが付着して爪部材76の動作(揺動)が鈍くなったりする不具合が生じにくくなる。
特に、本実施の形態2のように、トナー容器32Yのトナー排出口Bがトナー容器収容部31に対する装着方向に対して手前側の位置に形成されるように構成された場合には、それにともないトナー容器収容部31の爪部材76やトナー補給口70aの位置もユーザーの操作方向手前側になって、爪部材76やトナー補給口70a周囲のトナー汚れがユーザーの目に留まりやすくなるため、爪部材76に切欠76cを設けることが有用になる。
以上説明したように、本実施の形態2の画像形成装置においては、前記実施の形態1のものと同様に、トナー容器32Yの離脱動作に連動して係合状態にある口栓部材34d(開閉部材)を付勢してトナー排出口Bを閉鎖するための爪部材76(付勢部材)を、トナー容器32Yが保持される位置の下方に設置した場合であっても、爪部材76における一対の爪部76aの間に切欠76cを形成しているため、爪部材76のトナー汚れを確実に軽減することができる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
5Y 現像装置、
31 トナー容器収容部、
32Y、32M、32C、32K トナー容器、
33Y 容器本体、
34Y 被保持部、
34d 口栓部材(開閉部材)、
59 トナー補給装置、
76 爪部材(付勢部材)、
77 トナー受部、
100 画像形成装置本体(装置本体)、
A 開口部、 B トナー排出口。
特許第4408864号公報

Claims (6)

  1. 内部に収容されたトナーを排出するトナー排出口と、前記トナー排出口を開閉する開閉部材と、を具備したトナー容器と、
    前記トナー容器を着脱可能に収容するとともに、前記トナー容器の装着動作に連動して前記開閉部材を押動して前記トナー排出口を開放するトナー容器収容部と、
    を備え、
    前記トナー容器収容部は、前記トナー容器が保持される位置の下方において前記開閉部材との係合位置から退避できるように上下方向に揺動可能に設けられるとともに、前記トナー容器の離脱動作に連動して係合状態にある前記開閉部材を付勢して前記トナー排出口を閉鎖する付勢部材を具備し、
    前記付勢部材は、
    前記開閉部材における離脱方向の端部に係合する一対の爪部を具備するとともに、前記一対の爪部の間に切欠又は貫通穴が形成された爪部材であって、
    当該爪部材を上下方向に揺動するための支点が、前記開閉部材に係合する前記爪部に対して、前記トナー容器の離脱方向における上流側に位置するように形成され、
    前記トナー容器の装着動作に連動して、前記爪部材が前記トナー容器に当接して押し下げられることにより前記係合位置から前記トナー容器の装着を妨げない位置への退避を開始し、その後に、前記トナー容器収容部が前記開閉部材を押動して前記トナー排出口を開放するとともに、前記爪部材が前記係合位置に突出して前記開閉部材に係合し、
    前記トナー容器の離脱動作に連動して、前記爪部材が前記係合位置において前記開閉部材を付勢して前記トナー排出口の閉鎖を開始した後に、前記爪部材が前記トナー容器に当接して押し下げられることにより前記トナー容器の離脱を妨げない位置に退避することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記爪部材の前記切欠又は前記貫通穴に対して鉛直方向下方に、落下したトナーを受けるためのトナー受部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナー容器は、その長手方向を着脱方向として前記トナー容器収容部に対して水平方向に移動して着脱されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記トナー容器は、前記トナー排出口が、前記トナー容器収容部に対する装着方向に対して手前側の位置に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナー容器収容部は、前記付勢部材を下方の退避位置から上方の前記係合位置に向けて付勢する第2付勢部材をさらに具備したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記第2付勢部材は、板ばねであることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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