JP5498188B2 - 水素分離精製用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、水素分離精製用容器に関する技術分野に属するものであり、より詳細には、容器内に導入された水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離する水素分離精製用容器に関する技術分野に属するものであり、特には、リン酸形や固体高分子形等のプロトン伝導形燃料電池等に用いられる高純度水素の製造用の水素分離精製用容器、即ち、燃料電池のエネルギー(燃料)である水素を製造する際に副生する不純物を除去し、高純度の水素を製造する水素精製プロセスに用いられる水素分離精製用容器に関する技術分野に属するものである。
近年、地球環境の改善につながる燃料電池用の燃料として、水素への期待が高まっている。水素は、天然ガス、ナフサ、灯油、メタノールなどの炭化水素含有燃料と水蒸気を金属触媒の存在下で改質・変成した後、精製して得ることが一般的である。変成後のガスには水素以外に一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、水などが含まれており、固体高分子形燃料電池(以下、PEFC)の原料として水素を用いる場合は、特に電極触媒の被毒原因となる一酸化炭素は完全に除去しなくてはならず、自動車用PEFCにおいては純水素を供給するタイプが一般的である。家庭用を代表とする定置式PEFCにおいては、一酸化炭素以外の不純物はそのまま導入されているが、純水素として供給したほうが発電効率は向上する。
高純度水素を得る代表的な方法としては、水素PSA法が挙げられる。水素PSA法は吸着剤への各ガス成分の吸脱着挙動の違いを利用して分離する方法であり、高圧下で不純物であるCO,CO2 、CH4 ,H2 Oなどを吸着させ、これらのガスより吸着親和性の低いH2 のみを回収する方法である。吸着した不純物ガス成分は減圧により脱着させて系外に放出させる。本方式による水素PSA装置は複数の吸着塔から構成され、それぞれの吸着塔では吸着工程、均圧工程、減圧工程、パージ工程および昇圧工程を組み合わせた操作が繰り返され、装置全体では連続水素精製装置として機能する(例えば、特開2002−177726号公報参照)。
上記方法によれば、純度:99.999容積%以上の高純度水素を製造することができるが、水素以外の除去成分に応じた吸着剤が必要となり、そのために吸着塔が大型化し、さらにH2 の収率が高くても80%であり、20%以上のロスが発生するという問題がある。
高純度水素を得る方法としては水素吸蔵合金を用いる方法(以下、水素吸蔵合金法ともいう)も挙げられる。これは、水素吸蔵合金に水素含有ガス中の水素のみを選択的に吸蔵させて不純物ガスと分離し、水素吸蔵合金から水素のみを放出させることによって高純度水素を製造する方法である(特開平5−319802号公報)。
しかしながら、水素吸蔵合金は水素吸蔵により膨張、水素放出により収縮する性質を持ち、その比率は15〜30%と非常に大きい。この性質により徐々に微粉化し、熱伝導性が悪化するとともに、合金自体の重力、吸蔵時の水素印圧によって容器下部で圧密・固結化する。また、水素吸蔵合金充填容器は水素貯蔵用途ではバッチ式であり、水素吸蔵合金充填層において膨張・収縮が原因となるショートパスやクラックが発生しても水素の拡散により大きな問題とはならないが、水素精製用途では特に水素濃度が低い場合において水素吸蔵合金充填容器は不純物を順次排出するために、流通式とする必要があり、ショートパスやクラックが発生すると処理ガスと水素吸蔵合金の接触が悪化し水素回収率が大きく低下する問題がある。これは、特に大型の装置でスケールアップを行う際に大きな問題となる。
なお、水素吸蔵合金の膨張に伴う応力の発生低減を目的として、無機物あるいは有機物を原料とする粉末を水素吸蔵合金に混合して充填する方法(特開平7−330302号公報)、水素吸蔵合金の粉末と固体潤滑剤の粉末を混合して充填、もしくはペレットに成型して充填する方法(特開平9−255301号公報)が提案されているが、これらはいずれも水素貯蔵用途を想定しており、水素放出時の収縮に伴うショートパスやクラックの発生を十分に抑止しうるものではない。更に、前者では、水素吸蔵・放出を繰り返すと共に比重の重い水素吸蔵合金が下部に移動し、無機物あるいは有機物を原料とする粉末と分離してしまう懸念がある。後者では、ペレットに成型してもなおペレットの粉化を長期間に渡り抑止することは困難であり、ショートパスやクラックの発生を抑止するためには十分ではない。本発明者等はこれらの課題を解決するために、水素非吸蔵性金属粉末を水素吸蔵合金粉末に混合して充填する方法(特願2008−308882)を提案している。しかしながら、いずれの水素吸蔵合金法においても、水素吸蔵合金の量は100g〜1000gのオーダーを想定しており、これをスケールアップする際の課題には言及されていない。
特開2002−177726号公報 特開平5−319802号公報 特開平7−330302号公報 特開平9−255301号公報
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、容器内に導入された水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離する水素分離精製用容器であって、水素吸蔵性能が低下し難くて水素回収率が低下し難い水素分離精製用容器を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。このようにして完成された本発明は、水素分離精製用容器に係わり、第1〜6発明に係る水素分離精製用容器である。それは次のような構成としたものである。
即ち、第1発明に係る水素分離精製用容器は、容器内に水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末が混合されて充填された充填層を有し、導入された水素含有ガス中の水素を前記水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離する水素分離精製用容器であって、前記水素吸蔵合金粉末の充填時の平均粒径が中心粒径D50の値で20μm以下であることを特徴とする水素分離精製用容器である。
第2発明に係る水素分離精製用容器は、前記充填層の形状が円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)が充填時において0.5〜25であると共に、前記充填層の水素吸蔵合金粉末の質量が0.5〜10kgである第1発明に係る水素分離精製用容器である。
第3発明に係る水素分離精製用容器は、前記水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径が中心粒径D50の値で0.1〜20μmである第1発明または第2発明に係る水素分離精製用容器である。
第4発明に係る水素分離精製用容器は、前記水素非吸蔵性金属粉末がCu、Fe、Zn、Cu合金、Fe合金、または、Zn合金からなる第1〜第3発明のいずれかに係る水素分離精製用容器である。
第5発明に係る水素分離精製用容器は、前記充填層中での水素非吸蔵性金属粉末の割合が5〜50質量%である第1〜第4発明のいずれかに係る水素分離精製用容器である。
第6発明に係る水素分離精製用容器は、前記充填層を複数有している第1〜第5発明のいずれかに係る水素分離精製用容器である。
本発明に係る水素分離精製用容器によれば、容器内に導入された水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離するに際し、水素吸蔵性能が低下し難くて水素回収率が低下し難いようになる。
本発明に係る水素分離精製用容器の一例を示す垂直断面図である。 本発明に係る水素分離精製用容器の一例を示す垂直断面図である。 該水素分離精製用容器(図2のもの)の水平断面図である。 本発明に係る水素分離精製用容器の一例を示す垂直断面図である。
[1] 本発明の第1発明に係る水素分離精製用容器
(1) この水素分離精製用容器は、前述のように、容器内に水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末が混合されて充填された充填層を有し、導入された水素含有ガス中の水素を前記水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離する水素分離精製用容器であって、前記水素吸蔵合金粉末の充填時の平均粒径が中心粒径D50の値で20μm以下であることを特徴とするものである。
(2) このように、水素吸蔵合金粉末と、水素非吸蔵性金属粉末、即ち、水素を吸蔵しない金属単体または合金の粉粒体(水素吸蔵・放出に伴う粉末の膨張・収縮が起こらない粉粒体)とを混合していると、水素吸蔵合金粉末の膨張・収縮ならびに膨張に伴う応力を緩和し、水素吸蔵合金粉末の圧密化・固結化を低減することができる。
また、水素吸蔵合金粉末と水素非吸蔵性金属粉末はいずれも金属であるので、両者の比重および嵩密度の差が小さく、従って、水素吸蔵合金粉末が膨張・収縮を繰り返しても、無機・有機充填物を混合した場合と異なり、両者が分離することを防ぐことができる。このため、上記水素非吸蔵性金属粉末の混合による応力緩和および圧密化・固結化低減の効果が保持される。
(3) 水素吸蔵合金粉末の膨張・収縮が緩和されるため、水素放出工程における収縮による充填層のショートパス・クラックの発生を抑制することができる。その結果、充填層に水素含有ガスを均一に流通させることが可能となり、水素回収率ならびに水素吸蔵合金利用率を向上させることができる。なお、バッチ式で行われる水素貯蔵用途では、水素が閉空間において拡散するため、ショートパス・クラックの発生は大きな問題とはならないが、水素精製用途では、流通式となるため、ショートパス・クラックの発生は性能低下に大きく影響するので、ショートパス・クラックの発生の抑制は極めて重要なことである。
(4) 水素吸蔵合金粉末は吸蔵・放出に伴う膨張・収縮に伴い、水素吸蔵合金粉末に割れが発生し、微細化が進行する。充填時の粒径が大きいと、微細化量(粒径の変化量)が大きく、それに伴い発生する応力の絶対量が大きくなる。本発明では、水素吸蔵合金粉末の充填時の平均粒径が中心粒径D50の値で20μm以下であるので、微細化量(粒径の変化量)が小さく、それに伴い発生する応力の絶対量が小さくなる。従って、充填層のショートパス・クラックの発生を更に抑制し得ると共に、水素吸蔵合金粉末の圧密化・固結化が更に生じ難くなり、その程度が小さくなる。
(5) 以上のように、充填層の水素吸蔵合金粉末の圧密化・固結化を低減し得ると共に充填層のショートパス・クラックの発生を抑制し得る。従って、水素吸蔵性能が低下し難くて水素回収率が低下し難くなり、よって、スケールアップすることが可能となる。
[2] 本発明の第2発明に係る水素分離精製用容器
(1) この水素分離精製用容器は、前述の第1発明に係る水素分離精製用容器において充填層の形状が円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)が充填時において0.5〜25であると共に、前記充填層中の水素吸蔵合金粉末の質量が0.5〜10kgであることに特定したものである。
(2) このように、充填層の形状が円柱状であるので、容器は円筒状である。従って、応力発生に対する耐久性が向上すると共に、低コストでの製造が可能となる。
また、この充填層の高さ(L)と内径(D)との比(L/D)が0.5〜25であると共に、該充填層中の水素吸蔵合金粉末の質量(重量)が0.5〜10kgであることとしているので、上部の充填物の重量による充填層の圧密化・固結化、特に容器下部での充填層の圧密化・固結化をより確実に防止し得ると共に、膨張・収縮に伴う僅かなショートパスやクラックによる水素含有ガスと水素吸蔵合金粉末の接触悪化をより確実に防ぐことができる。従って、より確実に、水素吸蔵性能が低下し難くて水素回収率が低下し難くなり、よって、スケールアップすることが可能となる。
なお、L/Dが0.5未満であれば、充填層全体の圧損が低く、僅かのショートパスやクラックの発生でも水素含有ガスと水素吸蔵合金粉末の接触悪化による水素精製効率の低下が顕著に現れ、水素回収率が低下する。L/Dを25より大きくすると、特に下部の充填層に上部の重量が作用するため、充填層の圧密化や固結化ないしは固着が生じ、また、過大な応力が発生する恐れがある。この充填層の圧密化や固結化は、水素吸蔵性能の低下による水素回収率の低下をもたらす。過大な応力の発生は、充填層のクラック発生による水素吸蔵性能の低下ひいては水素回収率の低下をもたらす。L/Dのより好ましい値は、5〜20である。
充填層中の水素吸蔵合金粉末の重量(質量)が0.5kg未満であれば、僅かのショートパスやクラックの発生でも水素含有ガスと水素吸蔵合金粉末の接触悪化による水素精製効率の低下が現れ、水素回収率が低下する。充填層中の水素吸蔵合金粉末の重量が10kg超であれば、充填層の特に下部での圧密化や固結化が生じ、また、過大な応力が発生する恐れがある。充填層中の水素吸蔵合金粉末の質量(重量)のより好ましい値は、1〜5kgである。
[3] 本発明の第3発明に係る水素分離精製用容器
(1) この水素分離精製用容器は、前述の第1または2発明に係る水素分離精製用容器において水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径が中心粒径D50の値で0.1〜20μmであることに特定したものである。
(2) 前述の第1〜2発明に係る水素分離精製用容器において水素吸蔵合金粉末の充填時の平均粒径(中心粒径D50の値)は20μm以下である。水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵・放出に伴う膨張・収縮による微粉化は0.1〜20μm程度で収束する。水素非吸蔵性金属粉末の粒径を前記収束後の水素吸蔵合金粉末の粒径(0.1〜20μm)に合わせておくことにより、さらに水素吸蔵合金粉末と水素非吸蔵性金属粉末との混合がよくなり、両者の分離をより確実に抑制できる。なお、水素非吸蔵性金属粉末の粒径が0.1μm未満であると、この粉末が水素分離精製用容器の外部に侵入する恐れが高くなり、機械的トラブルの原因となる危険性が高まる。水素非吸蔵性金属粉末の粒径が20μm超であると、水素吸蔵合金粉末との嵩比重差が大きくなり、水素吸蔵合金粉末と水素非吸蔵性金属粉末が分離する恐れがある。
(3) かかる点から、水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径(中心粒径D50の値)が0.1〜20μmであることに特定した。この場合、この粉末の容器外への漏れ等の問題を招くことなく、より確実に、水素吸蔵合金粉末と水素非吸蔵性金属粉末との分離を抑制できるので、水素非吸蔵性金属粉末の混合による応力緩和および圧密化・固結化低減の効果を保持でき、ひいては、水素吸蔵性能が低下し難くて水素回収率が低下し難くなる。水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径(中心粒径D50の値)は、1〜10μmであることが更に好ましい。
[4] 本発明の第4発明に係る水素分離精製用容器
(1) この水素分離精製用容器は、前述の第1〜3発明に係る水素分離精製用容器のいずれかにおいて水素非吸蔵性金属粉末がCu、Fe、Zn、Cu合金、Fe合金、または、Zn合金からなることに特定したものである。
(2) Cu、Fe、Zn、Cu合金、Fe合金、または、Zn合金からなる水素非吸蔵性金属粉末(以下、Cu〜Zn合金粉末)は、いずれも、水素吸蔵合金粉末と比較して水素雰囲気下においての体積膨張、収縮は僅かであり、また、水素吸蔵合金粉末と近い熱伝導度、温度伝導度を有する。従って、上記Cu〜Zn合金粉末を水素吸蔵合金粉末に混合し用いた場合、上記Cu〜Zn合金粉末よりも熱伝導度、温度伝導度が低いセラミックスやアルミナ、シリコンゴムといった充填物を水素吸蔵合金粉末に混合した場合と比較し、水素分離精製用容器全体としての熱伝導度、温度伝導度が向上する。また、上記Cu〜Zn合金粉末は安価で調達可能であり、原料コストダウンに繋がるという利点もある。
[5] 本発明の第5発明に係る水素分離精製用容器
(1) この水素分離精製用容器は、前述の第1〜4発明に係る水素分離精製用容器のいずれかにおいて充填層中での水素非吸蔵性金属粉末の割合が5〜50質量%であることに特定したものである。
(2) この水素分離精製用容器によれば、より確実に、充填層の水素吸蔵合金粉末の圧密化・固結化を低減し得ると共に充填層のショートパス・クラックの発生を抑制し得、従って、水素吸蔵性能が低下し難くて水素回収率が低下し難くなる。なお、水素非吸蔵性金属粉末の割合が5質量%未満であれば、充填層のショートパス・クラックの発生抑制が十分にできなくなる可能性があり、水素吸蔵性能が低下して水素回収率が低下することが懸念される。水素非吸蔵性金属粉末の割合が50質量%超であれば、水素吸蔵合金粉末の量が少なくなる(50質量%未満となる)ので、水素吸蔵量が低下し、充填層の単位体積あたりの水素分離精製能力が低下する。
[6] 本発明の第6発明に係る水素分離精製用容器
(1) この水素分離精製用容器は、前述の第1〜5発明に係る水素分離精製用容器のいずれかにおいて充填層を複数有していることに特定したものである。
(2) このように充填層を複数有していると、単位時間あたりの水素含有ガスの導入量を増大できるので、水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵量を増大でき、ひいては水素回収量を増大できる。例えば、充填層数以外の条件(充填層の体積、水素吸蔵性能、水素回収率等)が同一下において、充填層数が7本の場合は、1本の場合に比較し、水素回収量を7倍に増大できる。
[7] 本発明に係る水素分離精製用容器の例
(1) 本発明に係る水素分離精製用容器の一例を図1に示す。付番の1は容器、2は充填層、3は水素含有ガス供給管、4はオフガス取り出し管、5は精製水素ガス取り出し管、6はパージ管、7は冷却用熱媒流通管、8は加熱用熱媒流通管、9は熱媒流通層を示すものである(以降の図2〜4においても同様)。この水素分離精製用容器の充填層2は、容器1内に水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末が混合されて充填されて形成されており、前記水素吸蔵合金粉末の充填時の平均粒径(中心粒径D50の値)は20μm以下である(以降の図2〜4に示す充填層2においても同様)。従って、この水素分離精製用容器は本発明の第1発明に係る水素分離精製用容器の例に相当する。なお、更に本発明の第2〜5発明の要件を満たすようにすることができ、そのようにした場合は本発明の第2〜5発明に係る水素分離精製用容器の例に相当するものとなる。
(2) 本発明に係る水素分離精製用容器の一例を図2に示す。該水素分離精製用容器の水平断面図を図3に示す。この水素分離精製用容器は、充填層2を7本有しているので、本発明の第6発明に係る水素分離精製用容器の例に相当する。
(3) 本発明に係る水素分離精製用容器の一例を図4に示す。この水素分離精製用容器は充填層2を7本有しているので、本発明の第6発明に係る水素分離精製用容器の例に相当する。なお、各充填層2は縦方向に三分割されている。
[8] 本発明に係る水素分離精製用容器による水素分離精製の形態例
(1) 水素分離精製工程
先ず、水素含有ガス供給管3より水素含有ガスを容器内に導入し、水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末が混合されて充填された充填層2に流通させ、水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離する。このとき、水素吸蔵反応は発熱反応であるので、除熱する。この除熱のため、容器1の外側に設けた熱媒流通層9に冷水を流通させ、冷却する。水素吸蔵合金粉末の種類によっては、加圧状態で水素含有ガスを導入する。
不純物ガス(水素以外のガス)は、オフガスとしてオフガス取り出し管4から排出される。オフガス中の水素濃度が許容範囲を超えた時点で水素分離精製工程を終了する。
(2) パージ工程
上記水素分離精製工程の終了後、容器内に残存している不純物ガスをパージ管6より排出する。
(3) 水素放出工程
上記パージ工程の後、充填層2を加熱して、水素吸蔵合金粉末から水素(高純度水素)を放出させ、精製水素ガス取り出し管5から取り出す。このとき、水素放出反応は吸熱反応であるので、容器1の外側に設けた熱媒流通層9に温水を流通させ、加熱しながら水素の放出を行う。なお、水素分離精製工程において加圧状態で水素含有ガスを導入して水素を吸蔵させた場合は、水素の放出を行うに際し、加熱だけでなく、減圧も行い、高純度水素を放出させる。
[9] 本発明において、水素吸蔵合金粉末とは、いわゆる水素吸蔵合金よりなる粉末のことである。水素吸蔵合金とは、水素と反応して金属の水素化物(MH:メタルハライド)を多量に形成して水素をMHの形で金属内に貯蔵する性能を有する金属(金属単体あるいは合金)のことである。水素吸蔵合金としては、その種類は特には限定されず、種々のものが使用でき、例えば、AB2系、AB5系、Mg系、Ti−Fe系、V系、Pd系、Ca系のもの等が使用できる。
水素非吸蔵性金属粉末とは、水素非吸蔵性金属(金属単体または合金)よりなる粉末のことである。水素非吸蔵性金属とは、水素を吸蔵しない金属、即ち、水素吸蔵合金のような水素貯蔵性能を有していない金属のことである。水素吸蔵合金以外の金属は全て水素非吸蔵性金属に該当する。水素非吸蔵性金属の中には水素吸収をするものもあるが、MHを形成せず、水素吸収するだけでは水素を貯蔵することはできない。水素吸収をし、更にミクロ的には微量のMHを形成するものもあるが、その量は水素吸蔵合金の場合に比べて極めて少なく、水素を貯蔵するというレベルには到らない。
水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末の粒径とは、平均粒径(中心粒径D50の値)のことである。例えば、粉末の粒径:20μmとは、粉末の平均粒径(中心粒径D50の値):20μmのことである。
本発明の実施例および比較例を以下説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
〔例1〕
(1) 水素分離精製用容器として図1に示す水素分離精製用容器と同様のものを用いた。水素吸蔵合金粉末として、20℃での平衡圧:0.2MPaとなるように調整したAB5系水素吸蔵合金の粉末(平均粒径10μm)、水素非吸蔵性金属粉末として、アトマイズ鉄粉(平均粒径10μm)を用いた。
上記AB5系水素吸蔵合金粉末1kgと上記アトマイズ鉄粉600gを十分に混合した上でジャケット付きSUSボンベ(水平断面:円形、内径:46mm)に充填して充填層を形成した。このとき、充填層の形状は円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)は6.0である。
(2) 上記充填層形成の後、下記のようにして水素分離精製を行った。
先ず、活性化処理として、150℃加熱・真空引きを2時間行った。次に、20℃の冷水をジャケット部(熱媒流通路)9に流通させて容器内の充填層2を冷却すると共に、水素含有ガス供給管3より水素含有ガスを容器内に導入し、充填層2に30分間流通させ、水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離した。同時に、この不純物ガスはオフガス取り出し管4から排出した。なお、この排出ガスには、不純物ガスの他に、水素吸蔵合金粉末に吸蔵されなかった水素も含まれている。
上記水素分離精製工程の終了後、容器内に残存している不純物ガスをパージ管6より排出した。しかる後、0.1MPaまで減圧すると共に80℃の温水をジャケット部(熱媒流通路)9に流通させて容器内の充填層2を加熱して、水素吸蔵合金粉末から水素を放出させ、精製水素ガス取り出し管5から取り出して回収した。
かかる水素分離精製、即ち、水素の吸蔵から放出・回収にいたるサイクルを10回繰り返して行った。そして、このときの水素回収率を求めると共に、水素分離精製用容器に発生した応力を測定した。
このとき、容器内に導入して充填層に流通させた水素含有ガスの条件(組成、圧力、温度、流量)は、下記のとおりである。
圧力:0.9MPa
温度:20℃
流量:2.0NL/min
組成:H2 :80 vol%、CO2 :20 vol%
水素回収率は、下記式により求めた。
水素回収率(%)
=(水素吸蔵合金粉末に吸蔵された水素量/容器内に導入した水素量)×100
=(水素吸蔵合金粉末から放出された水素量/容器内に導入した水素量)×100
=(回収された水素量/容器内に導入した水素量)×100
なお、上記式において、容器内に導入した水素量は容器内に導入した水素含有ガス中の水素量である。
水素分離精製用容器に発生した応力の測定は、下記のようにして行った。即ち、水素分離精製用容器の外面部に歪みゲージを取り付け、周方向の応力を測定した。この歪みゲージ取り付け位置は、充填層の底部から上方への距離:L(充填層高さ)×1/3の位置とした。
水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径は、粒径の測定により確認した。この粒径の測定は、日機装(株)製FRA9220マイクロトラックを用いて行い、中心粒径D50の値を平均粒径とした。
〔例2〕
(1) 水素分離精製用容器として図1に示す水素分離精製用容器と同様のものを用いた。水素吸蔵合金粉末として、20℃での平衡圧:0.2MPaとなるように調整したAB5系水素吸蔵合金の粉末(平均粒径10μm)、水素非吸蔵性金属粉末として、アトマイズ鉄粉(平均粒径10μm)を用いた。
上記AB5系水素吸蔵合金粉末5.83kgと上記アトマイズ鉄粉3.45kgを十分に混合した上でジャケット付きSUSボンベ(水平断面:円形、内径:70mm)に充填して充填層を形成した。このとき、充填層の形状は円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)は18.3である。
(2) 上記充填層形成の後、下記のようにして水素分離精製を行った。
先ず、活性化処理として、150℃加熱・真空引きを2時間行った。次に、20℃の冷水をジャケット部(熱媒流通路)9に流通させて容器内の充填層2を冷却すると共に、水素含有ガス供給管3より水素含有ガスを容器内に導入し、充填層2に30分間流通させ、水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離した。同時に、この不純物ガスはオフガス取り出し管4から排出した。なお、この排出ガスには、不純物ガスの他に、水素吸蔵合金粉末に吸蔵されなかった水素も含まれている。
上記水素分離精製工程の終了後、容器内に残存している不純物ガスをパージ管6より排出した。しかる後、0.1MPaまで減圧すると共に80℃の温水をジャケット部(熱媒流通路)9に流通させて容器内の充填層2を加熱して、水素吸蔵合金粉末から水素を放出させ、精製水素ガス取り出し管5から取り出して回収した。
かかる水素分離精製、即ち、水素の吸蔵から放出・回収にいたるサイクルを10回繰り返して行った。そして、このときの水素回収率を求めると共に、水素分離精製用容器に発生した応力を測定した。
このとき、容器内に導入して充填層に流通させた水素含有ガスの条件(組成、圧力、温度、流量)は、下記のとおりである。
圧力:0.9MPa
温度:20℃
流量:11.7NL/min
組成:H2 :80 vol%、CO2 :20 vol%
水素回収率は、前記例1の場合と同様の式により求めた。水素分離精製用容器に発生した応力の測定は、前記例1の場合と同様の方法により行った。水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径の測定は、前記例1の場合と同様の方法により行った。
〔例3〕
(1) 水素分離精製用容器として図2に示す水素分離精製用容器と同様のものを用いた。水素吸蔵合金粉末として、20℃での平衡圧:0.2MPaとなるように調整したAB5系水素吸蔵合金の粉末(平均粒径10μm)、水素非吸蔵性金属粉末として、アトマイズ鉄粉(平均粒径10μm)を用いた。
上記容器は7本の充填部、即ち、ジャケット付きSUSボンベ(水平断面:円形、内径:70mm)を有している。上記AB5系水素吸蔵合金粉末5.83kgと上記アトマイズ鉄粉3.45kgを十分に混合した上で、それぞれのSUSボンベに充填して充填層を形成した。このとき、充填層の形状は円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)は18.3である。
(2) 上記充填層形成の後、下記のようにして水素分離精製を行った。
先ず、活性化処理として、150℃加熱・真空引きを2時間行った。次に、20℃の冷水をジャケット部(熱媒流通路)9に流通させて容器内の充填層2を冷却すると共に、水素含有ガス供給管3より水素含有ガスを容器内に導入し、充填層2に30分間流通させ、水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離した。同時に、この不純物ガスはオフガス取り出し管4から排出した。なお、この排出ガスには、不純物ガスの他に、水素吸蔵合金粉末に吸蔵されなかった水素も含まれている。
上記水素分離精製工程の終了後、容器内に残存している不純物ガスをパージ管6より排出した。しかる後、0.1MPaまで減圧すると共に80℃の温水をジャケット部(熱媒流通路)9に流通させて容器内の充填層2を加熱して、水素吸蔵合金粉末から水素を放出させ、精製水素ガス取り出し管5から取り出して回収した。
かかる水素分離精製、即ち、水素の吸蔵から放出・回収にいたるサイクルを10回繰り返して行った。そして、このときの水素回収率を求めると共に、水素分離精製用容器に発生した応力を測定した。
このとき、容器内に導入して充填層に流通させた水素含有ガスの条件(組成、圧力、温度、流量)は、下記のとおりである。
圧力:0.9MPa
温度:20℃
流量:81.7NL/min
組成:H2 :80 vol%、CO2 :20 vol%
水素回収率は、前記例1の場合と同様の式により求めた。水素分離精製用容器に発生した応力の測定、水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径の測定は、前記例1の場合と同様の方法により行った。
〔例4〕
(1) 水素分離精製用容器として図4に示す水素分離精製用容器と同様のものを用いた。水素吸蔵合金粉末として、20℃での平衡圧:0.2MPaとなるように調整したAB5系水素吸蔵合金の粉末(平均粒径10μm)、水素非吸蔵性金属粉末として、アトマイズ鉄粉(平均粒径10μm)を用いた。
上記容器は7本の充填部を有しているとともに、縦方向に充填部が三分割されている。即ち、ジャケット付きSUSボンベ(水平断面:円形、内径:70mm)を7×3=21本有している。上記AB5系水素吸蔵合金粉末1.94kgと上記アトマイズ鉄粉1.15kgを十分に混合した上で、それぞれのSUSボンベに充填して充填層を形成した。このとき、充填層の形状は円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)は6.1である。
(2) 上記充填層形成の後、下記のようにして水素分離精製を行った。
先ず、活性化処理として、150℃加熱・真空引きを2時間行った。次に、20℃の冷水をジャケット部(熱媒流通路)9に流通させて容器内の充填層2を冷却すると共に、水素含有ガス供給管3より水素含有ガスを容器内に導入し、充填層2に30分間流通させ、水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離した。同時に、この不純物ガスはオフガス取り出し管4から排出した。なお、この排出ガスには、不純物ガスの他に、水素吸蔵合金粉末に吸蔵されなかった水素も含まれている。
上記水素分離精製工程の終了後、容器内に残存している不純物ガスをパージ管6より排出した。しかる後、0.1MPaまで減圧すると共に80℃の温水をジャケット部(熱媒流通路)9に流通させて容器内の充填層2を加熱して、水素吸蔵合金粉末から水素を放出させ、精製水素ガス取り出し管5から取り出して回収した。
かかる水素分離精製、即ち、水素の吸蔵から放出・回収にいたるサイクルを10回繰り返して行った。そして、このときの水素回収率を求めると共に、水素分離精製用容器に発生した応力を測定した。
このとき、容器内に導入して充填層に流通させた水素含有ガスの条件(組成、圧力、温度、流量)は、下記のとおりである。
圧力:0.9MPa
温度:20℃
流量:81.7NL/min
組成:H2 :80 vol%、CO2 :20 vol%
水素回収率は、前記例1の場合と同様の式により求めた。水素分離精製用容器に発生した応力の測定、水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径の測定は、前記例1の場合と同様の方法により行った。
〔例5〕
(1) 水素分離精製用容器として図1に示す水素分離精製用容器と同様のものを用いた。水素吸蔵合金粉末として、20℃での平衡圧:0.2MPaとなるように調整したAB5系水素吸蔵合金の粉末(平均粒径1mm)、水素非吸蔵性金属粉末として、アトマイズ鉄粉(平均粒径10μm)を用いた。
上記AB5系水素吸蔵合金粉末1kgと上記アトマイズ鉄粉600gを十分に混合した上でジャケット付きSUSボンベ(水平断面:円形、内径:46mm)に充填して充填層を形成した。このとき、充填層の形状は円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)は6.0である。
(2) 上記充填層形成の後、例1の場合と同様の方法、同様の条件により、水素分離精製を行った。かかる水素分離精製(水素の吸蔵から放出・回収にいたるサイクル)を10回繰り返して行った。そして、このときの水素回収率を求めると共に、水素分離精製用容器に発生した応力を測定した。
このとき、容器内に導入して充填層に流通させた水素含有ガスの条件(組成、圧力、温度、流量)は、例1の場合と同様である。水素回収率は、前記例1の場合と同様の式により求めた。水素分離精製用容器に発生した応力の測定、水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径の測定は、前記例1の場合と同様の方法により行った。
〔例6〕
(1) 水素分離精製用容器として図1に示す水素分離精製用容器と同様のものを用いた。水素吸蔵合金粉末として、20℃での平衡圧:0.2MPaとなるように調整したAB5系水素吸蔵合金の粉末(平均粒径10μm)、水素非吸蔵性金属粉末として、アトマイズ鉄粉(平均粒径10μm)を用いた。
上記AB5系水素吸蔵合金粉末40.8kgと上記アトマイズ鉄粉22.5kgを十分に混合した上でジャケット付きSUSボンベ(水平断面:円形、内径:160mm)に充填して充填層を形成した。このとき、充填層の形状は円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)は11.6である。
(2) 上記充填層形成の後、例1の場合と同様の方法、同様の条件により、水素分離精製を行った。かかる水素分離精製(水素の吸蔵から放出・回収にいたるサイクル)を10回繰り返して行った。そして、このときの水素回収率を求めると共に、水素分離精製用容器に発生した応力を測定した。
このとき、容器内に導入して充填層に流通させた水素含有ガスの条件(組成、圧力、温度、流量)は、下記のとおりである。
圧力:0.9MPa
温度:20℃
流量:81.7NL/min
組成:H2 :80 vol%、CO2 :20 vol%
水素回収率は、前記例1の場合と同様の式により求めた。水素分離精製用容器に発生した応力の測定、水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径の測定は、前記例1の場合と同様の方法により行った。
〔例7〕
(1) 水素分離精製用容器として図1に示す水素分離精製用容器と同様のものを用いた。水素吸蔵合金粉末として、20℃での平衡圧:0.2MPaとなるように調整したAB5系水素吸蔵合金の粉末(平均粒径10μm)、水素非吸蔵性金属粉末として、アトマイズ鉄粉(平均粒径10μm)を用いた。
上記AB5系水素吸蔵合金粉末1kgと上記アトマイズ鉄粉600gを十分に混合した上でジャケット付きSUSボンベ(水平断面:円形、内径:25mm)に充填して充填層を形成した。このとき、充填層の形状は円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)は37.5である。
(2) 上記充填層形成の後、例1の場合と同様の方法、同様の条件により、水素分離精製を行った。かかる水素分離精製(水素の吸蔵から放出・回収にいたるサイクル)を10回繰り返して行った。そして、このときの水素回収率を求めると共に、水素分離精製用容器に発生した応力を測定した。
このとき、容器内に導入して充填層に流通させた水素含有ガスの条件(組成、圧力、温度、流量)は、例1の場合と同様である。水素回収率は、前記例1の場合と同様の式により求めた。水素分離精製用容器に発生した応力の測定、水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径の測定は、前記例1の場合と同様の方法により行った。
〔結果〕
前記例1〜7の水素分離精製での水素回収率を表1に示す。前記水素分離精製の際に水素分離精製用容器に発生した応力を表2に示す。この応力は、10サイクルの水素分離精製の際に水素分離精製用容器に発生した応力の中の最大応力である。また、前記水素分離精製用容器に充填した水素吸蔵合金粉末の平均粒径、その重量、充填層の高さ(L)と内径(D)との比(L/D)もあわせて表2に示す。
例5の場合は、水素吸蔵合金粉末の平均粒径が1mmであり、本発明の第1発明での要件を満たしておらず、水素分離精製用容器に発生した最大応力が452kPaであって非常に大きい(比較例)。これに対し、例1の場合は、水素吸蔵合金粉末の平均粒径が10μmであり、本発明の第1発明での要件を満たしており、水素分離精製用容器に発生した最大応力が82kPaであって極めて小さく、例5の場合より優れている。これは、水素吸蔵合金粉末の平均粒径の相違によるものである。即ち、水素吸蔵合金粉末の平均粒径が例5の場合は1mmである(20μmを遥かに超えている)のに対し、例1の場合は10μmと小さい(20μm以下である)ためである。上記事項は、本発明の第1発明の有効性を示唆すると共に支持するものであり、水素吸蔵合金粉末の平均粒径は小さい(20μm以下である)ことが重要であることを示している。
例7の場合は、本発明の第1発明での要件を満たし、また、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が1.0kgである(0.5〜10kgの範囲内にある)が、充填層のL/D:37.5であり、本発明の第2発明での要件を満たしておらず、水素分離精製用容器に発生した最大応力が320kPaであり、また、水素回収率は82〜83%である。これに対し、例1の場合は、本発明の第1発明での要件を満たすと共に、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が1.0kgであり、また、充填層のL/D:6.0であり、本発明の第2発明での要件を満たしており、水素分離精製用容器に発生した最大応力が82kPaであって極めて小さく、また、水素回収率が94〜96%であって極めて高く、例7の場合より優れている。これは、充填層のL/Dの相違によるものである。即ち、充填層のL/Dが例7の場合は37.5である(25を超えている)のに対し、例1の場合は6.0である(0.5〜25の範囲内にある)ためである。上記事項は、本発明の第2発明の有効性を示唆すると共に支持するものであり、第2発明は第1発明よりも優れていることを示している。なお、例7の場合、水素分離精製用容器に発生した最大応力が320kPaであり、例1の場合より高く、また、水素回収率が82〜83%であり、例1の場合より低いが、この原因は充填層のL/D:37.5であり、本発明の第2発明での要件を満たしていないことにある。即ち、L/Dが大きすぎるため、充填層下部での水素吸蔵合金粉末の固着が起こり、また、水素吸蔵合金粉末と水素含有ガスとの接触が悪化したことにより、ガスの線速度が上昇したためである。
例6の場合は、本発明の第1発明での要件を満たし、また、充填層のL/D:11.4である(0.5〜25の範囲内にある)が、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が40.8kgであり、本発明の第2発明での要件を満たしておらず、水素分離精製用容器に発生した最大応力が750kPaであり、また、水素回収率は76〜81%である。これに対し、例1の場合は、本発明の第1発明での要件を満たすと共に、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が1.0kgであり、また、充填層のL/D:6.0であり、本発明の第2発明での要件を満たしており、水素分離精製用容器に発生した最大応力が82kPaであって極めて小さく、また、水素回収率が94〜96%であって極めて高く、例6の場合より優れている。これは、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量の相違によるものである。即ち、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が例6の場合は40.8kgである(10kgを遥かに超えている)のに対し、例1の場合は1.0kgである(0.5〜10kgの範囲内にある)ためである。上記事項は、本発明の第2発明の有効性を示唆すると共に支持するものであり、第2発明は第1発明よりも優れていることを示している。なお、例6の場合、水素回収率が76〜81%であり、例1の場合より低く、また、水素分離精製用容器に発生した最大応力が750kPaであり、例1の場合より高いが、この原因は充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が40.8kgであり、本発明の第2発明での要件を満たしていないことだけでなく、充填層の内径が大きくなったことに伴って全体の熱伝導が悪化したことにもある。充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が40.8kgと極めて重いことが原因で、充填層の下部で水素吸蔵合金粉末が固着したと推定される。
例2〜4の場合は、いずれも本発明の第1発明および第2発明の要件を満たしている。この中、例2の場合は、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が5.83kgであり、例1の場合(1kg)よりも極めて多いが、例1の場合と比較し、水素分離精製用容器に発生した最大応力は少し高い程度であり、水素回収率は少し低い程度である。
例2の場合、例1の場合に比較して、水素回収率は少し低くなるものの、極めて水素含有ガスの流量が多く(例2の場合:11.7NL/min、例1の場合:2.0NL/min)、水素含有ガス処理量が多いので、回収される水素の総量は極めて多くなってスケールアップされている。これは、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量を5.83kgと多くしても水素回収率が少し低い程度におさまるからである。つまり、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量を5.83kgにまで多くしても支障がないようにし得たからである。この水素吸蔵合金粉末の重量は、従来想定の水素吸蔵合金粉末の重量(100g〜1000gのオーダ)よりも極めて多い。上記事項は、本発明の第2発明によれば、水素回収率の大幅低下等の支障を招くことなく、充填層の水素吸蔵合金粉末の重量を多くしてスケールアップすることができ、回収される水素の総量を増大し得るという有効性を示唆しており、また、これを支持するものでもある。
例3の場合は、例2の場合と同様の充填部、即ち、ジャケット付きSUSボンベ(水平断面:円形、内径:70mm)を7本有しており、全ての充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が例2の場合の7倍である(但し、充填層1本あたりの水素吸蔵合金粉末の重量は例2の場合と同様である)。水素分離精製用容器に発生した最大応力は、例2の場合とほぼ同様であり、水素回収率は例2の場合と同様である。例3の場合、例2の場合よりも、更に大幅に、水素含有ガスの流量が多く(例3の場合:81.7NL/min、例2の場合:11.7NL/min)、水素含有ガス処理量が多いので、回収される水素の総量は極めて多くなってスケールアップされている。
例4の場合は、全ての充填層の水素吸蔵合金粉末の重量が例2の場合の7倍であり、例3の場合と同様である。水素分離精製用容器に発生した最大応力は、例1の場合より少し高いが、例2〜3の場合よりは低い。水素回収率は例1の場合よりやや低いが、例2〜3の場合よりは少し高い。例4の場合、例2の場合よりも、更に大幅に、水素含有ガスの流量が多く(例4の場合:81.7NL/min、例2の場合:11.7NL/min)、水素含有ガス処理量が多いので、回収される水素の総量は極めて多くなってスケールアップされている。なお、例4の場合、例2〜3の場合に比較し、水素分離精製用容器に発生した最大応力が低く、水素回収率が少し高いが、これは充填層のL/Dが小さいからである。
〔その他〕
上記実施例においては、水素含有ガスとして水素濃度:80%のものを用い、その圧力は0.9MPaとしたが、必ずしもこの濃度に限られたものではなく、温度ならびに水素分圧が用いる水素吸蔵合金粉末の平衡圧以上であればどの圧力・温度でも水素精製は可能である。
上記実施例においては、水素吸蔵合金粉末としてAB5系水素吸蔵合金の粉末を用いたが、これ以外の水素吸蔵合金粉末、例えば、AB2系、Mg系、Ti−Fe系、V系、Pd系、Ca系のもの等を用いても上記と同様の結果が得られる。また、平均粒径が10μm以外のものであって20μm以下のものを用いた場合、データの絶対値は変化するが、傾向としては上記と同様の結果が得られ、本発明の作用効果を奏する。
上記実施例においては、水素非吸蔵性金属粉末としてアトマイズ鉄粉(平均粒径10μm)を用いたが、これ以外の水素非吸蔵性金属粉末(平均粒径10μm)を用いた場合、上記と同様の結果が得られる。また、平均粒径が10μm以外のものを用いた場合、データの絶対値は変化するが、傾向としては上記と同様の結果が得られる。このとき、平均粒径が大きくなると、水素分離精製のサイクル繰り返し回数の増大に伴って水素回収率が低下する。かかる点から20μm以下であることが好ましい。
水素以外のガスとして特に水素吸蔵合金の被毒要因となるCOが含まれている場合は、前段で(水素分離精製用容器に導入する前の段階で)CO選択吸着剤を用いて除去してもよい。
水素吸蔵合金粉末ならびに水素非吸蔵性金属粉末に加えて、水素吸蔵時の体積膨張に伴う容器外表面の応力をさらに緩和するために、シリコン樹脂粉体、熱伝導性を有する金属製緩衝部材、カーボン、ガラス、セラミックなどを材質とする繊維片、MoS2 、ナフタレン等の固体潤滑剤等を充填してもよい。これらは水素吸蔵合金粉末に対し1〜10%程度の混合率とすることが好ましい。
Figure 0005498188
Figure 0005498188
本発明に係る水素分離精製用容器は、容器内に導入された水素含有ガス中の水素を水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離するに際し、水素吸蔵性能が低下し難くて水素回収率が低下し難いので、水素分離精製に好適に用いることができ、長期にわたって水素回収率を高い水準に維持し得、また、スケールアップできて水素の回収量の増大がはかれて有用である。
1--容器、2--充填部、3--水素含有ガス供給管、4--オフガス取り出し管、5--精製水素ガス取り出し管、6--パージ管、7--冷却用熱媒流通管、8--加熱用熱媒流通管、9--熱媒流通層

Claims (6)

  1. 容器内に水素吸蔵合金粉末および水素非吸蔵性金属粉末が混合されて充填された充填層を有し、導入された水素含有ガス中の水素を前記水素吸蔵合金粉末に吸蔵させて不純物ガスと分離する水素分離精製用容器であって、前記充填層には、さらにシリコン樹脂粉体、熱伝導性を有する金属製緩衝部材、カーボン、ガラス、セラミックを材質とする繊維片、MoS2 または、ナフタレンの固体潤滑剤が前記水素吸蔵合金粉末に対して1〜10質量%の混合率で充填され、前記水素吸蔵合金粉末の充填時の平均粒径が中心粒径D50の値で10〜20μmであることを特徴とする水素分離精製用容器。
  2. 前記充填層の形状が円柱状であり、その高さ(L)と内径(D)との比(L/D)が充填時において0.5〜25であると共に、前記充填層の水素吸蔵合金粉末の質量が0.5〜10kgである請求項1記載の水素分離精製用容器。
  3. 前記水素非吸蔵性金属粉末の平均粒径が中心粒径D50の値で0.1〜20μmである請求項1または2記載の水素分離精製用容器。
  4. 前記水素非吸蔵性金属粉末がCu、Fe、Zn、Cu合金、Fe合金、または、Zn合金からなる請求項1〜3のいずれかに記載の水素分離精製用容器。
  5. 前記充填層中での水素非吸蔵性金属粉末の割合が5〜50質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の水素分離精製用容器。
  6. 前記充填層を複数有している請求項1〜5のいずれかに記載の水素分離精製用容器。
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