JP5498008B2 - 管用栓 - Google Patents

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Description

本発明は、管の受口を閉塞するための管用栓に関する。
水道管に代表される流体用配管は、地中又は地上において複雑に張り巡らされるが、このような配管の端部を少なくとも一時的に閉塞するべく、管用栓を用いて管の受口を密栓することがある。例えば、配管途中において、管路を延長する工事が予定されているものの、すぐには取り掛からないため、将来の延長工事に備えて受口を一旦閉塞しておく場合などである。
下記特許文献1では、そのような管用栓として、受口の端面を覆う蓋板と、蓋板の裏面側に取り付けられて管内に挿入される挿入部材とを備えた差込み継手用気密栓が提案されている。しかし、この気密栓では、挿入部材の先端に取り付けたシール材を、受口の端面からかなり奥まった箇所の内周面に接触させるため、挿入部材を長く構成する必要がある。その結果、管用栓が大型化して扱い難く、しかもシール材を圧縮して固定する構造が複雑になるという問題があった。
これに対して、下記特許文献2では、受口の内部に嵌挿される凸状部と、受口よりも大径の鍔状部とを備え、受口に内嵌されたシール材を前記凸状部に接当させることでシール可能に構成した栓部材が記載されている。この栓部材では、受口の外周面に取り付けた固定部材に鍔状部がボルト・ナットで一体に係合され、それによって凸状部を管内に嵌挿作動する。固定部材は、上下に二分割された割り構造を有しており、その分割部はボルト・ナットで固定される。
ところが、かかる栓部材では、受口の端面と鍔状部との隙間を介してシール材が外部と連通することから、地中に埋設された場合には、隙間から侵入した泥や土砂による汚染又は損傷によって、シール材の品質が劣化するという問題がある。他方、地上で配管された場合であっても、外部の温度や湿度の変化、気圧や紫外線等の影響を長期間に亘って受けることにより、シール材が品質劣化してしまう。それ故、栓部材を取り外して受口に管を接続するに際して、シール材の交換が必要になる場合がある。
また、かかる栓部材では、鍔状部と固定部材とを係合するボルト・ナットの締め付けに伴って固定部材が栓部材側に引っ張られるが、受口の外径が大きい場合には、固定部材の分割部の隙間が拡がっているため、固定部材を構成する上下の部品が各別に引っ張られることになる。この場合、該部品の各々が管周方向に対して互いに逆向きに傾斜し、固定部材の姿勢が崩れてしまうことになり、作業性が阻害されるという問題がある。
実開昭62−119593号公報 特開2006−349082号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンパクトに構成できて複雑な構造を必要とせず、それでいて作業性良く受口を閉塞でき、しかもシール材の品質劣化を防止できる管用栓を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明の管用栓は、 受口の内部に嵌挿される筒状部と、前記筒状部よりも外周側に張り出したフランジ部とを有する栓部材と、前記受口に外嵌固定され、管周方向に分割された割り構造を有する環状の外嵌部材と、前記栓部材のフランジ部と前記外嵌部材とを締結する締結部材と、を備えて、前記受口の開口部を閉塞可能に構成されている管用栓において、前記締結部材を強固に締め付けた状態で、前記筒状部の外周面が前記受口に内嵌されたシール材に接当してシール可能になっていると共に、前記栓部材の裏面側と前記外嵌部材の表面側とが密着し、その密着した領域が管周方向に沿って略環状に形成されるものである。
本発明に係る管用栓では、栓部材が受口の内部に嵌挿される筒状部を有しており、その筒状部の外周面が受口に内嵌されたシール材に接当してシール可能になっているため、全体をコンパクトに構成できて複雑な構造を必要としない。そのうえ、締結部材を強固に締め付けた状態で、栓部材の裏面側と外嵌部材の表面側とが密着することから、割り構造を有する外嵌部材の姿勢が崩れることを防いで、作業性良く受口を閉塞することができる。
また、本発明によれば、栓部材の裏面側と外嵌部材の表面側とが密着し、その密着した領域が管周方向に沿って略環状に形成されることから、栓部材と受口の端面との隙間から泥や土砂が侵入することを防ぎ、また外部の温度や湿度の変化、気圧や紫外線等によるシール材への悪影響を抑えて、シール材の品質劣化を防止することができる。その結果、将来的に栓部材を取り外して受口に管を接続する場合において、シール材を交換する必要がなくなる。
更に、この管用栓においては、栓部材と外嵌部材とが密着している状態に基づいて、栓部材と外嵌部材との締結が完了していることを把握できるため、熟練した作業者でなくても、締結部材による締め付けが完了していること、延いては受口が栓部材により適切に閉塞されていることを、外観から容易に確認することができる。加えて、締結部材を強固に締め付けた状態では、栓部材と外嵌部材との間に余分な隙間が形成されないため、見た目がすっきりとして美観的効果が奏される。
本発明では、前記外嵌部材が、前記受口の外周面に形成された受口段部に係合可能な係合部と、前記係合部よりも外周側に突き出ていて、前記締結部材が接続される突出部とを有し、前記係合部を前記受口段部に係合した状態にて、前記外嵌部材の表面側端面が、前記受口の端面と略同一面内に位置する又は前記受口の端面から迫り出す。
外嵌部材が上記の如き係合部を有していることにより、栓部材に作用する水圧等の流体圧力に適切に抗して、栓部材の離脱を確実に防ぐことができる。そして、係合部を受口段部に係合した状態にて、外嵌部材の表面側端面が上記の如き位置に配されることにより、栓部材の裏面側を外嵌部材の表面側に的確に密着させることができる。
本発明の一つの態様では、前記外嵌部材の内周面に、前記受口の端面に接当可能な接当突起が設けられていることが好ましい。これにより、受口の外周面が傾斜している場合であっても、外嵌部材を受口に装着するに際して、受口に対する外嵌部材の管軸方向の位置決めを容易且つ確実に行うことができる。
本発明では、前記外嵌部材の表面側端面の外径が、前記栓部材の裏面側端面の外径と略同等に設定されていることが好ましい。かかる構成によれば、締結部材を強固に締め付けた状態で、栓部材と外嵌部材との間に余分な隙間や出っ張りが形成されないため、見た目が非常にすっきりとして美観的効果が良好に奏される。
本発明では、前記栓部材と前記外嵌部材との間の前記締結部材及び前記外嵌部材の分割部の少なくとも一方に着脱自在のスペーサを装着し、前記栓部材と前記外嵌部材とを仮止めにて一体化したものでもよい。この場合には、スペーサを介して栓部材と外嵌部材とを仮止めにて一体化できるため、現場での作業工数を少なくできる。即ち、受口を閉塞するに際して、外嵌部材を受口に装着した時点で、栓部材の筒状部を受口の内部に嵌挿できる状態とし、その後にスペーサを取り外して締結部材等を締め付けるだけで作業を終了できる。
本発明では、前記栓部材の外周面側に、廻止用工具と係止可能な係止突起又は係止凹所が一体的に設けられていることが好ましい。これにより、締結部材を強固に締め付けるに際して、栓部材の共廻りを容易に防止することができる。即ち、この係止突起又は係止凹所にスパナ等の廻止用工具を係止しておくことで、締結部材を締め付けたときの栓部材の共廻りを防ぎ、締め付け作業の効率化を図ることができる。係止突起又は係止凹所と締結部材とは近接しているため、一人の作業者が両手を用いることで、上記の如く共廻りを防ぎながら締結作業を容易く行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る管用栓を示す断面図である。この図は、管1を中心軸を含む平面で切断したときの断面に相当し、上半図が受口を閉塞する前の状態を、下半図が受口を閉塞した後の状態を示している。この管1は、直線状に延びる直管として形成されており、図示した側の端部では、開口部1aを有する受口11が設けられているが、図示していない反対側の端部では、他管の受口に接続可能な挿口が設けられている。
受口11の内周面に形成された嵌合溝15には、シール材としてのゴムパッキン3が内嵌されている。また、収容溝16には、環状ゴム31によって芯出しされたロックリング32が収容されており、将来接続される管の挿口と係合可能に構成されている。受口11は、端面12から遠ざかるにつれて外径を小さくしており、端面12近傍の外周面には受口段部13が形成されている。図1では図示を簡略化しているが、受口11内部の部材や部位は環状に形成されている(図8参照)。この管1は、一般に耐震管継手として利用されるものであるが、本発明の管用栓により密栓される管はこれに限られない。
管用栓2は、栓部材4と、外嵌部材5と、締結部材6とを備えており、受口11の開口部1aを閉塞可能に構成されている。図2は、栓部材4を表面側(図1左側)から見た正面図である。図3は、図2のA−A矢視断面図である。栓部材4は、受口11の内部に嵌挿される筒状部41と、その筒状部41よりも外周側に張り出して形成され、受口11の外径よりも大径のフランジ部42とを有する。図1の下半図に示すように、受口11の内部に筒状部41が嵌挿された状態では、フランジ部42が外嵌部材5に接当すると共に、筒状部41の外周面がゴムパッキン3に接当してシール作用が奏され、受口11が閉塞される。
フランジ部42は、その外周面側に複数個(本実施形態では四個)の突出部42aを略等間隔で有していて、その各々に、締結部材6であるボルト61を挿通させるための挿通孔43が形成されている。また、栓部材4には、受口11内部の水等の流体若しくは空気を外部に排出するための、排水孔44及び排気孔45が形成されており、その各々にプラグ48,49(図5,6参照)が着脱自在に装着される。これにより、栓部材4を取り外さなくても、受口11内部の水や空気を外部に排出できる。
本実施形態では、受口11の端面12に対向した四箇所に、雌ねじ孔46が形成されている。受口11を閉塞した後に、栓部材4を取り外して新たに管を接続するような場合には、フランジ部42の厚みより長い押しボルトを雌ねじ孔46に螺入し、該押しボルトで端面12を押圧するように操作することで、その反力を利用して栓部材4を受口11から容易に離脱させることができる。
栓部材4の頂部となる外周面側の一箇所には、係止突起47が形成されている。係止突起47には、スパナやモンキーレンチ、ラチェットレンチ等の廻止用工具が係止可能である。本実施形態では、係止突起47が断面四角形の柱状をなしているが、これに限られず、例えば断面が六角形や八角形をなすものでも構わない。
図4は、外嵌部材5を表面側(図1左側)から見た正面図である。外嵌部材5は、受口11に外嵌固定される環状部材であり、管周方向に分割された割り構造を有する。本実施形態では、外嵌部材5が上下に二分割され、分割部51が周方向の二箇所に設けられている。各分割部51には、ボルト52a及びナット52bを有する締結具52が取り付けられており、これを操作することで外嵌部材5の径寸法を調整できる。したがって、受口11の外径寸法には所定の範囲内でバラツキがあるものの、締結具52の締め付け具合を調整することで対応できる。
外嵌部材5は、受口段部13に係合可能な係合部53と、係合部53よりも外周側に突き出ていて、締結部材6のボルト61が接続される突出部54とを有する。係合部53は、筒状をなして受口11の端面12を取り囲んでおり、その裏面側端部の内周面に、受口段部13に係合可能な突部53aを有している。図1に示すように、係合部53を受口段部13に係合した状態では、外嵌部材5の表面側端面が端面12から迫り出す位置に配される。
突出部54は、フランジ部42の突出部42aと同様に、管周方向に略等間隔で複数個(本実施形態では四個)が設けられており、その各々に、挿通孔43と同軸状の挿通孔55が形成されている。挿通孔55は、挿通孔43よりも径寸法が少し大きく、ボルト61に対して適度なクリアランスが設けられる。締結部材6は、挿通孔43及び挿通孔55に挿通されたT頭ボルト61と、それに螺合されるナット62とを有し、これらを締め付けることによりフランジ部42と外嵌部材5とが一体的に締結される。
詳しくは後述するが、図1の上半図に示す状態から締結部材6を強固に締め付けると、栓部材4が受口11に対して近接移動し、図1の下半図に示すように筒状部41が受口11の内部に嵌挿され、筒状部41の外周面がゴムパッキン3に接当してシールが可能となる。また、この管用栓2では、栓部材4の裏面側と外嵌部材5の表面側とが密着し、その密着した領域が管周方向に沿って略環状に形成される。当該密着領域は、厳密には外嵌部材5の分割部51にて僅かに分断されているが、本発明では、かかる形態も「略環状」の範疇に含まれるものとする。
受口11を閉塞した状態では、栓部材4と外嵌部材5とが上記の如く密着し、図5,6に示すように、受口11の端面12の周辺が略完全に覆われ、外部と遮断された状態となる。このため、管1が地中に埋設された場合には、栓部材4と端面12との隙間から泥や土砂が侵入することを防ぎ、ゴムパッキン3の品質劣化を防止できる。他方、管1が地上に配管された場合であっても、外部の温度や湿度の変化、気圧や紫外線等によるゴムパッキン3への悪影響を抑えて、ゴムパッキン3の品質劣化を防止できる。その結果、将来的に栓部材4を取り外して受口11に管を接続する場合において、ゴムパッキン3を交換する必要がなくなる。
この管用栓2は、後述するとおり、作業性の点でも優れた効果を発揮するものである。また、締結部材6を強固に締め付けた状態では、栓部材4と外嵌部材5との間に余分な隙間が形成されないため、図5,6に示す如く見た目がすっきりとし、優れた美観的効果が奏される。特に本実施形態では、外嵌部材5の表面側端面の外径が、栓部材4の裏面側端面の外径と略同等に設定されていることから、管用栓2の外周面に余分な隙間や出っ張りがなく、美観的効果が際立って良好である。
この管用栓2を用いて受口11を閉塞する手順の一例は、次のとおりである。まず、受口11の外周面に外嵌部材5を外嵌固定する。外嵌部材5は、分割部51の間隔を広げて拡径した状態で端面12の近傍に外嵌され、その後に締結具52を締め付けて縮径することで固定される。このとき、図1の上半図に示すように、突部53aの表面側に受口段部13が配置されるように位置決めされる。
次に、受口11にゴムパッキン3が内嵌されていることを確認した後、栓部材4の筒状部41を開口部1aから挿入し、筒状部41の先端がゴムパッキン3に接触する程度に挿入したところで、挿通孔43及び挿通孔55にT頭ボルト61を挿通し、図1の上半図に示すようにフランジ部42と外嵌部材5とを係合させる。そして、ナット62を回転させて締結部材6を締め付けていき、栓部材4を受口11に対して近接移動させ、筒状部41を受口11の内部に嵌挿してシールする。
締結部材6を強固に締め付けるに際しては、ナット62を回転させたときに、栓部材4が共廻りをするために作業効率が悪化することがある。そこで、図7に示すように、ラチェットレンチ65のような締結用工具で締結部材6を締め付けるときに、スパナ66のような廻止用工具を係止突起47に係止させておくことで、栓部材4の共廻りを防ぎながら締結部材6の締め付けを行うことができる。このラチェットレンチ65とスパナ66は、一人の作業者が両手で把持可能である。また、プラグ48,49を回転操作するときも同様である。
締結部材6は、管周方向の複数個所にて略等間隔に取り付けられているため、栓部材4を受口11の内部に挿入するにあたって、開口部1aを均等な押圧力で閉塞することが可能になり、受口11を一層作業性よく且つ安定して閉塞できる。
受口11に向かって近接移動した栓部材4は、最終的に外嵌部材5と面接触し、栓部材4の裏面側が外嵌部材5の表面側に密着する。本実施形態では、外嵌部材5の表面側端面が端面12から迫り出す位置に配されているため、これらの密着が容易且つ確実に行われる。このように、締結部材6を強固に締め付けていく段階で、栓部材4と外嵌部材5とが密着することから、割り構造を有する外嵌部材5の姿勢が崩れることを防ぎ、作業性良く受口11を閉塞することができる。
この管用栓2においては、栓部材4の裏面側と外嵌部材5の表面側とが密着していることさえ確認すれば、栓部材4と外嵌部材5との締結が完了していることを把握できるため、熟練した作業者でなくても、受口11が適切に閉塞されていることを外観から容易に確認できる。締結部材6の締め付けを終えたら、注入水により押し出される管内空気を排気孔45から排出し、水圧テストを実施して水漏れの有無を確認する。水漏れが無いことを確認したら、排気孔45にプラグ49を装着して閉塞し、受口11の閉塞作業を終了する。
図8は、管用栓の改良例を示す断面図である。この管用栓2では、外嵌部材5の内周面に、端面12に接当可能な接当突起56が設けられている。この接当突起56は、端面12の外径よりも小さい内径を有する内フランジ状に形成されている。本実施形態では、受口11の外周面が傾斜しているため、締結具52を締め付けると外嵌部材5が奥に移動するように作用するが、このような接当突起56を端面12に接当させることによって、受口11に対する外嵌部材5の管軸方向の位置決めを容易且つ確実に行うことができる。
管用栓2は、図9に示すように、栓部材4と外嵌部材5との間の締結部材6並びに外嵌部材5の分割部51に着脱自在のスペーサ7,8を装着し、栓部材4と外嵌部材5とを仮止めにて一体化したものでもよい。スペーサ7は、図10に示すように、ボルト61に取り付けられる取付部71と、装着時に外周側に突出する把持部72とを備えており、取付部71の長さは、仮止めで必要とされる所定の離間長さに設定されている。スペーサ8も、これと同様に構成されている。
仮止めにて一体化した状態では、栓部材4と外嵌部材5との間、並びに、分割部51の間が所定の長さで離間し、その間隔がスペーサ7,8によって保持される。栓部材4と外嵌部材5との間隔は、外嵌部材5を受口11に装着したときに、筒状部41を受口11の内部に嵌挿できる状態、即ち筒状部41の先端部がゴムパッキン3に接触する程度に挿入された状態となるように設定されている。また、分割部51の間隔は、外嵌部材5を拡径して受口11に円滑に外嵌できる程度に設定されている。なお、挿通孔55とボルト61との間に適度なクリアランスが設けられていることから、拡径した外嵌部材5の全ての突出部54に締結部材6を取り付けておくことができる。
栓部材4と外嵌部材5とを仮止めにて一体化しておくことで、受口11を閉塞するに際しては、図9(a)に示すように、外嵌部材5を受口11に装着した時点で、筒状部41を受口11の内部に嵌挿できる状態となる。したがって、その後はスペーサ7,8を取り外し、締結部材6と締結具52を締め付けるだけで済み、現場での作業工数を少なくできる。管1のサイズが大きい場合には、仮止めした部材が重量物となって取り扱いが難しくなるため、前述した接当突起56を利用して位置決め作業の簡略化を図ることが望ましい。
上記における具体的な作業手順としては、次のとおりである。まず、栓部材4と一体化した外嵌部材5を受口11に嵌め込み、筒状部41の先端部とゴムパッキン3とが当接した時点でスペーサ8を取り外し、その後に締結具52を締め付ける。締結具52を締め付ける際には、前述のとおり受口11の外面が傾斜しているために、外嵌部材5が奥に移動するように作用するが、筒状部41の先端部とゴムパッキン3との当接によって移動が規制される。その後、スペーサ7を取り外し、締結部材6を締め付ける。
〔別実施形態〕
(1)前述の実施形態では、直管として形成された管1の受口11を管用栓2で閉塞する例を示したが、本発明に係る管用栓は、直管以外の異形管にも適用できるものであり、兼用も可能である。図11は、異形管である管9に管用栓2を装着したときの断面図であり、上半図が受口を閉塞する前の状態を、下半図が受口を閉塞した後の状態を示している。管9の図示した側の端部では、開口部9aを有する受口91が設けられているが、この受口91より奥側の図示を省略した部分では、管が屈曲又は湾曲していたり、或いは分岐していたりするなど、非直線状に形成されている。
受口91には、シール材としてのゴムパッキン3、環状ゴム31、ロックリング32に加えて、複数個の円弧状リング片により構成された屈曲防止リング95が内嵌されている。屈曲防止リング95は、将来接続される管をその外周面側から締め付け固定し、屈曲し難いように固着する締付具であり、これによって管径の異なる管を受口91に接続できるようになっている。屈曲防止リング95は、端面92の近傍に内嵌され、貫通孔に挿入されたセットボルト96によって内周側に押圧される。
このような管9を対象にした場合でも、前述と同様の手順で、管用栓2により受口91を閉塞できる。但し、受口91には、外周面に凹設された環状溝によって受口段部93が形成されているため、これに外嵌部材5の係合部53が係合することになる。また、この実施形態では、係合部53を受口段部93に係合した状態で、外嵌部材5の表面側端面が端面92と略同一面内に位置する。セットボルト96の頂部には、六角レンチ等が嵌入可能な取付穴が設けられているが、栓部材4と外嵌部材5とが密着することから、該取付穴に泥や土砂が詰まって不具合を生じることがない。
(2)前述の実施形態では、栓部材の共廻りを防止するために係止突起を利用した例を示したが、これに代えて廻止用工具を係止可能な係止凹所を採用してもよい。
(3)本発明に係る管用栓は、水道管に適用できるものであるが、これに限られず、水以外の各種の液体・気体などの流体に用いる流体管に幅広く適用できる。
本発明の一実施形態に係る管用栓を示す断面図 栓部材を表面側から見た正面図 図2のA−A矢視断面図 外嵌部材を表面側から見た正面図 受口を閉塞した状態を示す側面図 受口を閉塞した状態を示す斜視図 締結部材の締め付け作業を説明する斜視図 本発明に係る管用栓の改良例を示す断面図 栓部材と外嵌部材とを仮止めにて一体化したときの(a)断面図と(b)外嵌部材の正面図 スペーサの正面図 管用栓を異形管に装着したときの断面図
符号の説明
1 管
1a 開口部
2 管用栓
3 ゴムパッキン(シール材)
4 栓部材
5 外嵌部材
6 締結部材
7 スペーサ
8 スペーサ
11 受口
12 端面
13 受口段部
41 筒状部
42 フランジ部
47 係止突起
51 分割部
56 接当突起
65 ラチェットレンチ(廻止用工具)

Claims (6)

  1. 受口の内部に嵌挿される筒状部と、前記筒状部よりも外周側に張り出したフランジ部とを有する栓部材と、前記受口に外嵌固定され、管周方向に分割された割り構造を有する環状の外嵌部材と、前記栓部材のフランジ部と前記外嵌部材とを締結する締結部材と、を備えて、前記受口の開口部を閉塞可能に構成されている管用栓において、
    前記締結部材を強固に締め付けた状態で、前記筒状部の外周面が前記受口に内嵌されたシール材に接当してシール可能になっていると共に、前記栓部材の裏面側と前記外嵌部材の表面側とが密着し、その密着した領域が管周方向に沿って略環状に形成され、
    前記外嵌部材が、前記受口の外周面に形成された受口段部に係合可能な係合部と、前記係合部よりも外周側に突き出ていて、前記締結部材が接続される突出部とを有し、前記係合部を前記受口段部に係合した状態にて、前記外嵌部材の表面側端面が前記受口の端面と略同一面内に位置することを特徴とする管用栓。
  2. 受口の内部に嵌挿される筒状部と、前記筒状部よりも外周側に張り出したフランジ部とを有する栓部材と、前記受口に外嵌固定され、管周方向に分割された割り構造を有する環状の外嵌部材と、前記栓部材のフランジ部と前記外嵌部材とを締結する締結部材と、を備えて、前記受口の開口部を閉塞可能に構成されている管用栓において、
    前記締結部材を強固に締め付けた状態で、前記筒状部の外周面が前記受口に内嵌されたシール材に接当してシール可能になっていると共に、前記栓部材の裏面側と前記外嵌部材の表面側とが密着し、その密着した領域が管周方向に沿って略環状に形成され、
    前記外嵌部材が、前記受口の外周面に形成された受口段部に係合可能な係合部と、前記係合部よりも外周側に突き出ていて、前記締結部材が接続される突出部とを有し、前記係合部を前記受口段部に係合した状態にて、前記外嵌部材の表面側端面が、前記受口の端面と略同一面内に位置する又は前記受口の端面から迫り出し、
    前記栓部材のフランジ部の外周面側に、前記締結部材が接続される突出部が設けられ、前記締結部材を強固に締め付けた状態で、前記栓部材の突出部の裏面側と前記外嵌部材の突出部の表面側とが密着することを特徴とする管用栓。
  3. 前記外嵌部材の内周面に、前記受口の端面に接当可能な接当突起が設けられている請求項2に記載の管用栓。
  4. 前記外嵌部材の表面側端面の外径が、前記栓部材の裏面側端面の外径と略同等に設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の管用栓。
  5. 前記栓部材と前記外嵌部材との間の前記締結部材及び前記外嵌部材の分割部の少なくとも一方に着脱自在のスペーサを装着し、前記栓部材と前記外嵌部材とを仮止めにて一体化した請求項1〜4のいずれか1項に記載の管用栓。
  6. 前記栓部材の外周面側に、廻止用工具と係止可能な係止突起又は係止凹所が一体的に設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の管用栓。
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