JP5497960B1 - 食材用ホイッパー - Google Patents

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Abstract

【課題】底面がフラットな食材収納容器と一緒に使用して、各種粘性食材の泡立てや撹拌、混合などの作用を短時間での効率良く、しかも全体の均一に行えるホイッパーを提供する。
【解決手段】食材用ホイッパー(P)の作用篭体(S)を、幅(w)と深さ(g)が異なる基本的なU字形に曲成されたステンレスワイヤー(2)の多数本から、そのほぼ垂直の胴部(11)が回転直径差のある数種類の仮想同芯円(d1)(d2)(d3)(d4)(d5)上に点在分布すると共に、ほぼ水平な底部(10)がその中央位置にて立体交叉する段階状態に組み立てた。
【選択図】図1

Description

本発明はカスタードクリームやバタークリーム、生クリーム、メレンゲ、ケーキ生地、スポンジ生地、ブッセ生地、その他の各種粘性食材に対して、泡立て(ホイッピング)や撹拌(ビーティング)、混合(ミキシング)などの作用を与えるためのホイッパーに関する。
この種の業務用撹拌機(竪型ミキサー)では、その食材を底面が円錐形のボール鍋に収容している通例であるため、これとの関係上、ホイッパーとしても特許文献1〜4に記載のように、複数本のステンレスワイヤーから全体的な紡錘形やナス形の輪郭形状をなす製品が使われている。
実開平6−17644号公報 実用新案登録第3098436号公報 実用新案登録第3138259号公報 特許第4020923号公報 特開2005─245375号公報 実用新案登録第3145069号公報
ところが、ボール鍋に収容した食材を、そのボール鍋と対応する輪郭形状のホイッパーにより撹拌する作用について言えば、ホイッパーの直径/ボール鍋の開口径が上部から下部へ行く程小さくなる円錐形状に起因して、そのホイッパーが食材をボール鍋の内壁面へ打ち付ける力に強弱差を生じ、回転周速度の最も遅い下部先端/鍋底部において最も弱くなるばかりでなく、その食材を打ち付ける力が分散することにもなるため、撹拌ムラを生じ、効率も悪い。
又、食材収納容器(撹拌容器)がボール鍋である場合には、その底面中央の最も深い部分に食材が堆積し、その撹拌や混合などの作用ムラを生じるため、これを予防すべく、特許文献5に記載のような凸状突起(2c)や特許文献6に記載のような凸状突起(Ba)を、ボール鍋の底面中央に設けなければならず、そのボール鍋の製作・加工上甚だ特殊・高価となる。
更に、特許文献6の記載から明白なように、ボール鍋(B)の底面中央に凸状突起(Ba)を設けると、その周囲に最深部(環状の凹溝)(Bb)が生成されることとなるが、ステンレスワイヤーから紡錘形やナス形に造形されたホイッパー(撹拌子)の下部先端を、その最深部(Bb)へフィットさせることは、ホイッパー自身の製作上困難である。
その結果、そのボール鍋(B)における凸状突起(Ba)の周囲に陥没している最深部(Bb)に対しては、特許文献6に記載のようなホイッパー(撹拌子)(M)と別個のスクレーパーになる樹脂ボード(1)を差し入れ到達させて、最深部(Bb)に堆積した食材を、その樹脂ボード(1)の下部先端によって掻き取る必要があり、ますます複雑化・特殊化することにもなる。
本発明はこのような課題の抜本的な解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では撹拌機(竪型ミキサー)による回転駆動側へ連結使用される取付支軸と、その取付支軸の下端部に組立一体化されたワイヤー受けボスと、幅と深さが異なる基本的なU字形に折り曲げられたステンレスワイヤーの多数本とを備え、
その各ステンレスワイヤーの切り離し両端基部を首部として、上記ワイヤー受けボスから一体的に張り出す径大なヘッドフランジへ、その下方から悉く差し込み固定して成る食材用ホイッパーであって、
上記U字形をなすステンレスワイヤーのほぼ垂直な胴部が、回転直径差のある数種類の仮想同芯円上に点在分布すると共に、同じくステンレスワイヤーのほぼ水平な底部がその中央位置にて交叉する段階(積層)状態となる作用篭体に組み立てたことを特徴とする。
又、請求項2では長さが1本づつすべて異なる多数本のステンレスワイヤーを用い、その胴部の幅が同じ広さの複数本を1組の単位として、その広さの異なる複数組を上記幅の広さに応じた回転直径の仮想同芯円上へ点在分布させると共に、
上記幅が最も広い1本の底部を深さの最も深い最下段とし、同じく幅が最も狭い1本の底部を深さの最も浅い最上段とする規則的な順序での1本づつ積み上げ、且つその底部同士の立体交叉状態に組み立てたことを特徴とする。
更に、請求項3では長さが異なる数種類・多数本のステンレスワイヤーを用い、その胴部の幅が同じ広さの複数本を1組の単位として、その広さの異なる複数組を上記幅の広さに応じた回転直径の仮想同芯円上へ点在分布させると共に、
上記幅が最も広い1組の底部を深さの最も深い最下段とし、同じく幅が最も狭い1組の底部を深さの最も浅い最上段とする規則的な順序での1組づつ積み上げ、且つその各組をなす複数本のステンレスワイヤーにおける底部同士を、実質上同一平面での交叉状態に織り込み又は絡らみ合わせたことを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、その食材用ホイッパーのステンレスワイヤーから組み立てられた作用篭体は、ほぼ垂直の胴部とほぼ水平な底部を有するため、底面がフラットな食材収納容器(寸胴鍋)と一緒に使用することができ、その食材収納容器に収容した各種粘性食材を上部から下部まで、回転周速度の均一な打ち付け力によって、食材収納容器の内壁面(胴面)へ打ち付ける如く、その食材の泡立てや撹拌・混合などの作用を全体的に効率良く、しかも洩れやムラなく与える得る効果がある。
その場合、上記作用篭体をなすステンレスワイヤーのほぼ垂直な胴部は、回転直径差のある数種類の仮想同芯円上に点在分布しており、同じくステンレスワイヤーのほぼ水平な底部は段階(積層)状態にあるため、食材収納容器に収容した各種粘性食材を底部に沈澱したり、角隅部に片寄りしたりするおそれなく、上下(縦)方向や左右(横)方向(内外方向)へ積極的に撹拌・対流させることができ、その均一の高品質な作用状態を短時間での効率良く得られるのである。
特に、請求項2の構成を採用するならば、そのホイッパーの作用篭体を多数本のステンレスワイヤーから容易に正しく組み立てることができ、しかも使用する回転方向との関係において、各種粘性食材をその食材収納容器の上側から下側へ、同じく中心側(内側)から円周側(外側)へ、或いはこれらの逆方向へ積極的に対流・撹拌させ得る効果がある。
更に、請求項3の構成を採用するならば、そのステンレスワイヤーの底部同士が実質上同一平面での交叉状態に織り込み又は絡らみ合わされているため、加熱によって高粘度になる食材の撹拌・混合に使っても、いたずらに撓み変形したり、振れ動いたりするおそれがなく、その作用効果の達成と耐久性の向上に役立つ。
本発明に係る食材用ホイッパーの基本実施形態を示す正面図である。 図1の平面図である。 図1の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 図4の部分拡大図である。 図1のステンレスワイヤーを抽出して示す正面図である。 図6の平面図である。 ステンレスワイヤーの変形実施形態を示す図6に対応する正面図である。 図8の平面図である。 本発明に係る食材用ホイッパーの第1変形実施形態を示す正面図である。 図10の平面図である。 図10の12−12線断面図である。 図11の13−13線断面図である。 本発明に係る食材用ホイッパーの第2変形実施形態を示す正面図である。 図14の平面図である。 図14の底面図である。 図14の17−17線断面図である。 図15の18−18線断面図である。 図14の最も長いステンレスワイヤーを抽出して示す正面図である。 図14の次に長いステンレスワイヤーを抽出して示す正面図である。 図14の最も短かいステンレスワイヤーを抽出して示す正面図である。 本発明の食材用ホイッパーを取り付け使用した撹拌機の正面図である。 図22の側面図である。 図22の平面図である。 食材収納容器とその加熱作用ボックスの昇降作動機構を示す部分拡大断面図である。 図25の26−26線断面図である。 撹拌作用ボックスの内部を示す部分拡大図である。 図27の28−28線断面図である。 偏心撹拌軸の回転駆動機構を示す部分拡大断面図である。 図29の30−30線断面図である。 開閉カバーの開閉検知センサーを抽出して示す正面図である。 偏心撹拌軸の下端部におけるホイッパーの連結スリーブを抽出して示す断面図である。 図32の33−33線断面図である。 図25に対応する撹拌機の変形実施形態を示す部分拡大断面図である。 図34の35−35線断面図である。 図35の側断面図である。 撹拌機の変形実施形態における撹拌作用ボックスの内部を示す部分拡大図である。 図37の部分拡大断面図である。 図38の39−39線断面図である。 撹拌機の変形実施形態における開閉カバーの開閉検知センサーを抽出して示す正面図である。 撹拌機の延長センター軸に温度センサーとスクレーパーを取り付けた使用例の正面図である。 図41の平面図である。 一対の偏心撹拌軸に各々ホイッパーを取り付けた使用例の正面図である。 図43の平面図であって、2つのホイッパーが自転・公転運動する方向を示している。 図44における径大なホイッパーの運動軌跡を示す平面図である。 図44における径小なホイッパーの運動軌跡を示す平面図である。 2つのホイッパーによる食材の流動方向を示す作用平面図である。 図47の横方向から見た作用側面図である。 2つのホイッパーの総合的な運動軌跡を示す合成平面図である。 径大なホイッパーによる食材の打ち付け作用を示す側面図である。
以下、図面に基いて本発明の好適な実施形態を詳述すると、その本発明の食材用ホイッパー(P)は図1〜5に示すような後述の業務用撹拌機(竪型ミキサー)による回転駆動側へ連結使用される取付支軸(1)と、長さが異なる多数(図例では合計20本)のステンレスワイヤー(2)から底部での立体交叉状態に組み立てられた作用篭体(S)とを備えており、その作用篭体(S)の回転によって後述する各種粘性食材の泡立て(ホイッピング)や撹拌(ビーティング)、混合(ミキシング)などの所定作用を行うようになっている。
先ず、上記取付支軸(1)はステンレス鋼棒から成り、その上端部のフック(3)が後述の撹拌機(ミキサー)における偏心撹拌軸の対応的な下端部へ着脱自在に連結使用されて、その偏心撹拌軸と一体回転し得るようになっている。
(4)は上記作用篭体(S)のワイヤー受けボスであって、ステンレス鋼やアルミ合金から径小な円筒形のボス本体(5)と、その下端部から一体的に張り出す径大な円盤状のヘッドフランジ(6)とを備えた段付き形態に作成されており、上記取付支軸(1)の下端部へ差し込み套嵌された組立状態のもとで、そのボス本体(5)と取付支軸(1)とが溶接されている。
(7)はその溶接に先立ち、ボス本体(5)のネジ孔(8)から取付支軸(1)に向かって螺入された固定ビスであり、後述の食材収納容器(寸胴鍋)に対する作用篭体(S)の設置(吊持)高さを調整するために使われる。
他方、同じくワイヤー受けボス(4)における径大なヘッドフランジ(6)の周縁部には、上記ステンレスワイヤー(2)における全本数の2倍に相当する偶数個(図例では合計40個)のワイヤー受け入れ孔(9)が垂直の貫通状態に開口分布されている。
上記作用篭体(S)を形作るステンレスワイヤー(2)の各個(1本づつ)は、悉く同じ線径(例えば約3mm)のステンレス丸鋼線材から成り、図6、7に抽出して示す如く、その一定長さを有する線材の中間部が水平な底部(10)となる側面視のほぼU字形に折り曲げられると共に、その垂直な胴部(11)の両端から引き続き内向きに屈折する水平な肩部(12)を経て、更に上方へ曲げ起された垂直な首部(13)の先端が、上記線材の切り離し両端基部(13a)をなす。
但し、図6、7では肩部(12)がほぼ水平なステンレスワイヤー(2)を示しているが、図6、7と対応する図8、9の変形実施形態から明白なように、その各ステンレスワイヤー(2)の肩部(12)を外下がりのほぼ「ハ」字形に傾斜させて、垂直な胴部(11)と鈍角の交叉状態に曲成しても良い。
何れにしても、各ステンレスワイヤー(2)の切り離し両端基部(13a)が上記ワイヤー受けボス(4)の円盤状ヘッドフランジ(6)に開口分布しているワイヤー受け入れ孔(9)へ、図4のように下方から差し込み貫通された上、そのヘッドフランジ(6)の上面において溶接(アーク溶接)されており、その各溶接部の電解研磨も行われている。
その場合、上記した全本数(先に例示した合計20本)のステンレスワイヤー(2)は悉く異なる長さを有しており、その何れも図6に抽出して示した側面視の基本的なU字形に曲成されているが、その垂直な胴部(11)の幅(w)(作用篭体(S)としての回転直径)が異なる複数本(図例では5本)づつを1組の単位として、しかもその複数組(図例では第1組〜第4組の合計4組)が図1〜4のように、何れも最も広幅なステンレスワイヤーから最も狭幅なステンレスワイヤーへ、又はその逆な順序での整然と規則的に並ぶ配列状態に組み立てられている。
つまり、上記胴部(11)の幅(w)(作用篭体(S)としての回転直径)について、図3の平面図に基き説明すると、第1組(A組)の第1〜5ステンレスワイヤー(A1)(A2)(A3)(A4)(A5)と、第2組(B組)の第1〜5ステンレスワイヤー(B1)(B2)(B3)(B4)(B5)と、第3組(C組)の第1〜5ステンレスワイヤー(C1)(C2)(C3)(C4)(C5)と、第4組(D組)の第1〜5ステンレスワイヤー(D1)(D2)(D3)(D4)(D5)とは、その各組における幅(w)の最も広い第1ステンレスワイヤー(A1)(B1)(C1)(D1)が最大直径(例えば約210mm)の第1仮想同芯円(d1)上に点在分布し、又同じく幅(w)の最も狭い第5ステンレスワイヤー(A5)(B5)(C5)(D5)が最小直径(例えば約180mm)の第5仮想同芯円(d5)上に点在分布する。
そして、このような趣旨(規則)に基いて、同じく各組におけるその他の第2ステンレスワイヤー(A2)(B2)(C2)(D2)が第2仮想同芯円(d2)上に、第3ステンレスワイヤー(A3)(B3)(C3)(D3)が第3仮想同芯円(d3)上に、更に第4ステンレスワイヤー(A4)(B4)(C4)(D4)が第4仮想同芯円(d4)上に各々点在分布し、要するに全本数のステンレスワイヤーが回転直径差のある5種類の第1〜5仮想同芯円(d1)〜(d5)上へ点在分布する状態にレイアウトされている。
しかも、上記5本1組の各単位は図3から併せて明白であるように、その幅(w)の最も広い第1ステンレスワイヤー(A1)(B1)(C1)(D1)が時計廻りでの先行側に位置し、最も狭い第5ステンレスワイヤー(A5)(B5)(C5)(D5)が同じく時計廻りでの後行側に位置する順序として、その5本づつの上記垂直な胴部(11)が仮想円弧軌跡(r−r)を描く並列状態に点在分布している。
その場合、第1〜5仮想同芯円(d1)(d2)(d3)(d4)(d5)の隣り合う間隔は必らずしも同等であることを要さないが、すべて同等に寸法化することが好ましい。
次に、上記U字形をなす水平な底部(10)までの深さ(g)について、図3の平面図と図4の部分拡大断面図である図5に基き説明すると、上記胴部(11)の幅(w)(作用篭体(S)としての回転直径)が各組における第1ステンレスワイヤー(A1)(B1)(C1)(D1)と第2ステンレスワイヤー(A2)(B2)(C2)(D2)と第3ステンレスワイヤー(A3)(B3)(C3)(D3)と第4ステンレスワイヤー(A4)(B4)(C4)(D4)と第5ステンレスワイヤー(A5)(B5)(C5)(D5)について、各々同等に設定されており、上記したように第1〜5仮想同芯円(d1)(d2)(d3)(d4)(d5)上に各々点在分布しているとしても、ステンレスワイヤー(2)の各個(1本づつ)がすべて異なる長さを有しており、その各ステンレスワイヤー(2)の切り離し両端基部(13a)がワイヤー受けボス(4)のヘッドフランジ(6)へ、悉く同一設置高さにある状態として差し込み一体化されているため、その底部(10)までの深さ(g)もすべて異なる結果となる。
つまり、第1組(A組)をなす第1〜5ステンレスワイヤー(A1)〜(A5)のうち、その上記幅(w)の最も広い第1ステンレスワイヤー(A1)が、作用篭体(S)を組み立てる全本数(先に例示した合計20本)のうちでも最も長いステンレスワイヤー(A1)として、又第4組(D組)をなす第1〜5ステンレスワイヤー(D1)〜(D5)のうち、その上記幅(w)の最も狭い第5ステンレスワイヤー(D5)が、同じく作用篭体(S)を組み立てる全本数(合計20本)のうちでも最も短いステンレスワイヤー(D5)として、その最も長いステンレスワイヤー(A1)が最も深くなり(最下段となり)、最も短かいステンレスワイヤー(D5)が最も浅くなり(最上段となり)、このような趣旨(規則)に基いて、各組におけるその他のステンレスワイヤーが長いものを下段とし、短いものを上段とする順序での段階(積層)状態に、しかも水平な底部(10)における中央位置での立体交叉状態に組み立てられている。
そのため、5本1組の各単位を作用篭体(S)の周囲(横方向)から見た場合、その5本づつの垂直な胴部(11)と水平な底部(10)との交点(角隅部)同士を結ぶ仮想線分(f−f)は、図4に示すような傾斜状態となる。
更に言えば、図例の作用篭体(S)では最も長い第1組(A組)の第1ステンレスワイヤー(A1)から最も短い第4組(D組)の第5ステンレスワイヤー(D5)への配列順序が、最大直径の第1仮想同芯円(d1)上に点在分布する各組の第1ステンレスワイヤー(A1)(B1)(C1)(D1)から、最小直径の第5仮想同芯円(d5)上に点在分布する各組の第5ステンレスワイヤー(A5)(B5)(C5)(D5)への順序として、しかもその各仮想同芯円(d1)(d2)(d3)(d4)(d5)上に点在分布する各組の第1ステンレスワイヤー(A1)(B1)(C1)(D1)と第2ステンレスワイヤー(A2)(B2)(C2)(D2)と第3ステンレスワイヤー(A3)(B3)(C3)(D3)と第4ステンレスワイヤー(A4)(B4)(C4)(D4)と第5ステンレスワイヤー(A5)(B5)(C5)(D5)については、その第1組(A組)から第4組(D組)への順序として、その最下段(最も深い深さ:例えば約205mm)から最上段(最も浅い深さ:例えば約140mm)への20段階に積み上げられており、その水平な底部(10)の中央位置において悉く交叉した平・底面視の放射配列状態にある。
図例では上記胴部(11)の幅(w)が異なる5本を1組の単位とし、その第1組(A組)〜第4組(D組)の合計4組から作用篭体(S)に組み立て造形しているため、図4やその部分拡大断面図である図5から確認できるように、同じ組(例えばA組)をなすステンレスワイヤーの隣り合う上下相互間(例えばA1とA2の間)には、これと異なる3組(例えばB組とC組とD組)のステンレスワイヤーが介在することとなり、このような関係状態を繰り返して、そのステンレスワイヤーの全本数分に相当する20段階まで積み上げられている。
その場合、上記底部(10)の立体交叉点は悉く溶接や織り込み(絡らみ合わせ)などによって固定維持してもさしつかえないが、その上下位置関係での隣り合うステンレスワイヤー同士を接触させるだけにとどめるか、又は図5のように離隔させて、隣り合う上下相互間隙を確保することにより、各ステンレスワイヤーの自由な弾性変形や振動を許容又は促進することが好ましい。その意味から言えば、隣り合うステンレスワイヤー(2)の底部(10)同士が交叉する角度(γ)も、図2、3のような例えば約9度として悉く同等に一定化する必要はなく、若干変化しても勿論良い。
図10〜13は図1〜5と対応する食材用ホイッパー(P)の第1変形実施形態を示しており、これでは上記基本実施形態のステンレスワイヤー(2)よりも小さい線径(例えば約2.5mmや約2mm)のステンレスワイヤー(2)を、同じ合計20本だけ使用して、その胴部(11)の幅(w)(作用篭体(S)としての回転直径)が最も広いステンレスワイヤー(A1)(B1)(C1)(D1)で例えば約150mm、最も狭いステンレスワイヤー(A5)(B5)(C5)(D5)で例えば約124mm、底部(10)までの深さ(g)が最も深いステンレスワイヤー(A1)で例えば約205mm、最も浅いステンレスワイヤー(D5)で例えば約150mmの径小な作用篭体(S)に造形立体化しているが、その他の構成は図1〜5に基いて説明した径大な上記基本実施形態と実質的に同一であるため、図10〜13に図1〜5との同一符号を記入するにとどめて、その第1変形実施形態の詳細な説明を省略する。
尚、図1〜5に示した食材用ホイッパー(P)の基本実施形態と、図10〜13に示したホイッパー(P)の第1変形実施形態では、胴部(11)の幅(w)と深さ(g)が異なるステンレスワイヤー(2)の5本を1組の単位とし、その4組(合計20本)から作用篭体(S)に組み立て造形しているが、そのステンレスワイヤーの使用本数や太さ(線径)などはホイッパー(P)の泡立てや混合・撹拌、その他の処理能力に応じて適当に設定すれば良い。この点、後述する図42、44、47、48の作用図に記載されたホイッパー(P)は、ステンレスワイヤー(2)の4本を1組の単位として、その3組(合計12本)から比較的荒い目の作用篭体(S)に組み立て造形されている。
又、図14〜18は食材用ホイッパー(P)の第2変形実施形態を示しており、これでもその作用篭体(S)を形作るステンレスワイヤー(2)の各個(1本づつ)は、悉く同じ線径のステンレス丸鋼線材から側面視の基本的なU字形に曲成されているが、その長さの1本づつすべて異ならず、長さが図19〜21のように異なる数種類(図例では3種類)・多数本(図例では合計12本)のステンレスワイヤーを使用して、上記胴部(11)の幅(w)(作用篭体(S)としての回転直径)が異なる数種類(図例では3種類)、底部(10)までの深さ(g)が数段階(図例では3段階)の作用篭体(S)に造形立体化している。
つまり、これを図14〜18に基いて説明すると、上記長さが異なる3種類のうち、第1組(A組)をなす第1〜6ステンレスワイヤー(A1)(A2)(A3)(A4)(A5)(A6)の合計6本が最も長く、第3組(C組)をなす第1〜3ステンレスワイヤー(C1)(C2)(C3)の合計3本が最も短かく、第2組(B組)をなす第1〜3ステンレスワイヤー(B1)(B2)(B3)の合計3本がその中間の寸法に相当する長さを備えている。しかも、その第1組(A組)の合計6本はすべて同じ長さであり、第2組(B組)や第3組(C組)の合計3本づつも各々すべて同じ長さである。
そして、上記胴部(11)の幅(w)(作用篭体(S)としての回転直径)については、図15から明白なように、第1組(A組)の第1〜6ステンレスワイヤー(A1)(A2)(A3)(A4)(A5)(A6)がすべて最大直径の第1仮想同芯円(d1)上に点在分布し、第2組(B組)の第1〜3ステンレスワイヤー(B1)(B2)(B3)がすべて言わば中間直径の第2仮想同芯円(d2)上に点在分布し、第3組(C組)の第1〜3ステンレスワイヤー(C1)(C2)(C3)がすべて最小直径の第3仮想同芯円(d3)上に点在分布することとなっている。
更に、上記U字形をなす水平な底部(10)までの深さ(g)について言えば、図14、18から明白なように、上記長さが第1〜3組での異なる3種類であることに基き、その第1組(A組)の第1〜6ステンレスワイヤー(A1)(A2)(A3)(A4)(A5)(A6)が最も深くなり(最下段となり)、第3組(C組)の第1〜3ステンレスワイヤー(C1)(C2)(C3)が最も浅くなり(最上段となり)、第2組(B組)の第1〜3ステンレスワイヤー(B1)(B2)(B3)がその中間の深さ(中段)となる3段階の積層状態に組み立てられている。
しかも、その各組をなす複数本(第1組の合計6本や第2、3組の合計3本づつ)のステンレスワイヤーは、同じ長さを有するため、図16、17から示唆されるように、各々水平な底部(10)の中央位置においてほぼ正三角形を区画する如く、言わば同一平面での交叉状態に織り込み又は絡らみ合わせることにより、その作用篭体(S)の底部(10)を実質上フラット面に形成している。そのフラット化された底部(10)を有する各階の隣り合う上下相互間では、そのステンレスワイヤー同士が接触しておらず、好ましくは一定の間隙を確保した状態にある。
そのため、このような第2変形実施形態の食材用ホイッパー(P)も、図1〜5の上記基本実施形態や図10〜13の第1変形実施形態に係るホイッパー(P)と同様に、底面がフラットな食材収納容器(寸胴鍋)(T)と一緒に支障なく使用することができる。尚、第2変形実施形態におけるその他の構成は上記基本実施形態と実質的に同一であるため、その図14〜18に図1〜5との同一符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
次に、図22〜33は業務用撹拌機(食材の竪型ミキサー)(M)を示しており、これは作業床への据え付け本体フレーム(20)と、その本体フレーム(20)の中途高さ位置に安定良く吊持される食材収納容器(寸胴鍋)(T)と、その食材収納容器(T)の真上位置に臨む撹拌機(M)の駆動源を内蔵した撹拌作用ボックス(21)と、同じく食材収納容器(T)の真下位置に臨む電磁誘導加熱器(H)を内蔵した加熱作用ボックス(22)と、その食材収納容器(T)と加熱作用ボックス(22)とを一緒に昇降作動させる機構(L)とから成る。
上記撹拌機(竪型ミキサー)(M)の主要な構成部材のうち、先ず食材収納容器(T)は例えば約400mmの直径と約248mmの深さを有する底面のフラットな寸胴鍋として、ステンレスとアルミとの3層クラッド材(例えば内側:SUS304+中間:アルミ+外側:SUS430)から作成されているが、導電性を有する底面がフラットな食材収納容器(T)であるならば、磁性体の発熱被膜が溶射された銅や磁性体の鉄、フェライト系ステンレス鋼、アルミと鉄とのクラッド材などから作成しても良い。
(23)は上記食材収納容器(寸胴鍋)(T)における垂直な胴面の中途高さ位置に溶接された径大なリング状の係止フランジであって、その直径線上から一体的に張り出す左右一対の耳片(24)を備えており、その両耳片(24)に開口する取付孔(25)が上記本体フレーム(20)側の後述する容器受けアームから垂立する左右一対の芯出しガイドピンへ、上方から抜き差し自在に差し込みセットされるようになっている。
(26)は上記係止フランジ(23)から張り出す両耳片(24)の真上に対応位置する左右一対の把手であり、平面視の向かい合うコ字形として、食材収納容器(T)の胴面から一体的に張り出されているため、作業者がこれを両手で握り持ち乍ら、その食材収納容器(T)側の上記取付孔(25)を後述する容器受けアーム側の芯出しガイドピンへ抜き差し操作したり、食材収納容器(T)を運んだりすることができる。
上記据え付け本体フレーム(20)は平面視の後向きに開放したチャンネル形鋼材から成る剛性な支柱(27)と、鋼管材から平面視の擬似H字形に溶接された脚枠(28)とを備え、その脚枠(28)の中間部が支柱(27)の下端部を貫通横断する組立状態に溶接されている。
そして、その支柱(27)の上端部には撹拌作用ボックス(21)が固定搭載されている一方、脚枠(28)の接地する4個所には据え付け高さ調整座(29)が各々螺合締結されている。
又、食材収納容器(T)とその加熱作用ボックス(22)とを一緒に昇降作動させる機構(L)について言えば、(30)は上記食材収納容器(T)の係止フランジ(23)を受け止め吊持する容器受けアームであって、図25、26のような平面視の前向きに開放したほぼU字形又は馬蹄形をなし、その前端部付近から一体的に垂立する左右一対の芯出しガイドピン(31)へ、食材収納容器(T)側の上記取付孔(25)が上方から抜き差し自在に差し込みセットされることにより、その食材収納容器(T)が上記撹拌機(M)や電磁誘導加熱器(H)との対応的な位置関係上、自づと正確な芯出し状態に固定維持されるようになっている。
他方、(32)は上記容器受けアーム(30)の後端部から一体的に垂下された背壁プレートであって、上記支柱(27)と平行しており、その背壁プレート(32)からは支柱(27)よりも広幅な一定間隔を保つ左右一対の昇降支持プレート(33)が、後向き一体的に張り出されている。
(34)は上記支柱(27)の開放した後面を囲む如く、両昇降支持プレート(33)の張り出し先端部(後端部)に固定横架された昇降スライダーであり、これから前向き一体的に張り出す水平な軸受け台(35)が、上記支柱(27)の内部に介在している。(36)は上記昇降支持プレート(33)に対する昇降スライダー(34)の取り付け固定ボルトである。
(37)は両昇降支持プレート(33)の付け根部(前端部)に各々軸支された左右一対づつ合計4個の遊転ローラー、(38)は同じく両昇降支持プレート(33)へ各々複数の固定ボルト(39)によって、前後方向への進退自在に取り付けられた別個な左右一対の調整プレートであり、その両調整プレート(38)にも左右一対づつ合計4個の遊転ローラー(40)が各々軸支されている。
そして、その昇降支持プレート(33)側の遊転ローラー(37)が昇降ガイドレールとなるチャンネル形支柱(27)の角隅部に沿って転動すると共に、調整プレート(38)側の遊転ローラー(40)が同じく支柱(27)の先端部に沿って転動することにより、上記昇降スライダー(34)を円滑に正しく昇降させることができるようになっている。
(41)は上記支柱(27)の内部に垂立された一定長さの回動ネジ軸であって、上記昇降スライダー(34)側の軸受け台(35)を貫通しており、その下端部には下降ストッパー(42)となる座金が取り付け固定されている一方、同じく回動ネジ軸(41)の上端部にベベルギヤ(43)が嵌め付け一体化されている。
(44)は上記昇降スライダー(34)側の軸受け台(35)と相俟って、回動ネジ軸(41)の中途部を安定良く受け持つベアリング(45)のケースであり、上記撹拌作用ボックス(21)の下底部と支柱(27)の上端部との相互間に組み付け一体化されている。(46)は上記軸受け台(35)へ回動不能に取り付けられた固定ナットであり、回動ネジ軸(41)との螺合締結状態に保たれている。
又、(47)は上記回動ネジ軸(41)側のベベルギヤ(43)と直交状態に噛合したベベルギヤであって、上記撹拌作用ボックス(21)を貫通横断する水平な回動ハンドル軸(48)の中途部へ、図27、28のようなキーやスプラインを介して嵌合されており、その回動ハンドル軸(48)が撹拌作用ボックス(21)から張り出す一端部(横端部)の回動ハンドル(49)を手動操作することによって、上記支柱(27)の内部に垂立している回動ネジ軸(41)を回動させることができるようになっている。
更に言えば、その回動ネジ軸(41)を回動操作すれば、これに沿って上記昇降スライダー(34)が昇降作用のみを行い、延いては容器受けアーム(30)により受け止め吊持された状態にある食材収納容器(T)が、図23、25のように昇降することとなる。
その場合、回動ネジ軸(41)の下端部に固定されている上記座金が、食材収納容器(T)の下降ストッパー(42)として働く一方、同じく食材収納容器(T)の上昇ストッパー(50)として働くネジ杆が、上記撹拌作用ボックス(21)における下底部付近から前向き一体的に張り出す支持ステー(51)を介して取り付けられており、そのネジ杆の先端部(下端部)によって上記食材収納容器(T)の径大な係止フランジ(23)を受け止めるようになっている。
尚、その食材収納容器(T)の下降ストッパー(41)となる座金並びに上昇ストッパー(50)となるネジ杆は、何れもその受け止めストッパー位置の昇降調整を行えるようになっている。
そして、上記容器受けアーム(30)の後端部から垂下した背壁プレート(32)には、加熱作用ボックス(22)の後端部から一体的に張り出す取付プレート(52)が、溶接や着脱可能な複数の固定ボルト(53)によって取り付けられており、その加熱作用ボックス(22)に内蔵された電磁誘導加熱器(H)と、これによって加熱される食材収納容器(T)とが一緒に安定良く昇降し得るようになっている。
その際、固定ボルト(53)の受け入れ長孔(54)を上記容器受けアーム(30)側の背壁プレート(32)又は加熱作用ボックス(22)側の取付プレート(52)へ開口分布させることにより、容器受けアーム(30)に受け止め吊持された食材収納容器(T)の底面と、その真下位置に臨む電磁誘導加熱器(H)との上下相互間隔を、広く又は狭く昇降調整できるように構成することが望ましい。
上記加熱作用ボックス(22)はアルミの胴板(55)と底板(56)並びに耐熱性のガラス製又は合成樹脂製天板(57)から、図25に示す如く、上記食材収納容器(T)と対応する大きさのほぼ円盤形に組み立てられており、電磁誘導加熱器(H)の電磁誘導加熱コイル(58)を受け持つベース(59)が、複数の脚柱(60)を介して加熱作用ボックス(22)の底板(56)に取り付けられている。(61)は上記胴板(55)の後面に開口形成された放熱孔である。
更に、上記撹拌作用ボックス(21)は図27から明白なように、水平な上底部と下底部を備えた側面視の倒立L字形に造形されており、その上底部に撹拌機(M)の駆動源となるギヤードモーター(62)とその回転制御用インバーター(63)が、各々取付台(64)(65)を介して搭載されている。上記回動ネジ軸(41)のベアリングケース(44)は下底部に固定支持されている。
(66)は上記電磁誘導加熱コイル(58)の加熱用インバーター(高周波電源)であり、モーター回転制御用インバーター(63)の背後へ垂直の仕切り壁板(67)を介して、各種電装品(図示省略)と一緒に内蔵設置されている。(68)は電磁誘導加熱コイル(58)とその加熱用インバーター(66)との電気配線を示唆している。
撹拌機(M)は上記ギヤードモーター(62)によって回転駆動されるセンター主軸(69)と、その周囲をセンター主軸(69)と同じ方向(F)へゆっくり公転運動すると同時に、その公転運動との同じ方向(F)並びに逆方向(R)へ比較的速く自転運動する一対の偏心撹拌軸(70a)(70b)とを備えており、その偏心撹拌軸(70a)(70b)の下端部へ撹拌子となる上記構成のホイッパー(P)が、各々着脱自在に連結使用されるようになっている。
即ち、このような撹拌機(M)の詳細を示した図29、30において、(71)は上記撹拌作用ボックス(21)の内部に固定横架された水平な仕切り棚板であり、これから上向き一体的に垂立する複数の脚柱(72)が、上記ギヤードモーター取付台(64)を支持していると共に、同じく仕切り棚板(71)の中央部には上記センター主軸(69)を回転自在に軸受けするベアリング(73)の固定ケース(74)が、下方から差し込み一体化されている。
(75)はその仕切り棚板(71)の下面と固定ベアリングケース(74)の胴面へ、複数のボルト(76)と溶接によって取り付け固定された径大な円形のギヤ支持天板であり、そのギヤ支持天板(75)における周縁部の下面にはインターナルギヤ(内歯車)(77)が複数のボルト(78)によって取り付け固定されている。
又、(79)はそのインターナルギヤ(77)を更に下方から包囲し得る径大な断面U字形の回転ベアリングケースであり、その中心部のボスが上記センター主軸(69)の下端部へ、キーやスプラインを介して一体回転し得るように嵌合されている。(80)はその回転ベアリングケース(79)の抜け止めナットである。
そして、上記偏心撹拌軸(70a)(70b)の一対はセンター主軸(69)との平行状態として、回転ベアリングケース(79)から食材収納容器(T)の偏心部に向かって垂下し、その何れも回転ベアリングケース(79)内のベアリング(81)によって、回転自在に軸受けされている。
しかも、上記ギヤ支持天板(75)側のインターナルギヤ(77)に内接して、これと噛合回転し得る径小なピニオンギヤ(82)が、一方(図29、30の左側)の偏心撹拌軸(70a)の上端部に嵌め付け一体化されている。
更に、同じくギヤ支持天板(75)側のインターナルギヤ(77)に内接して、これと噛合回転し得る径小なアイドルギヤ(中間歯車)(83)が、上記センター主軸(69)と平行に垂立するアイドルギヤ軸(84)を介して、上記回転ベアリングケース(79)に軸支されていると共に、そのアイドルギヤ(83)と噛合回転し得る別個のピニオンギヤ(85)が、他方(図29、30の右側)の偏心撹拌軸(70b)の上端部に嵌め付け一体化されている。(86)は上記アイドルギヤ(83)を回転自在に軸受けするベアリング、(87)はそのアイドルギヤ軸(84)の抜け止めナットを示している。
そのため、上記センター主軸(69)が図30の矢印方向(F)へ回転駆動されると、そのセンター主軸(69)と一体回転する上記回転ベアリングケース(79)を介して、その一対の偏心撹拌軸(70a)(70b)並びにアイドルギヤ軸(84)がセンター主軸(69)の周囲を同じ方向(F)へゆっくり公転運動することになる。
そして、その公転運動と同時に、一方の偏心撹拌軸(70a)がその上端部のピニオンギヤ(82)と上記インターナルギヤ(77)との噛合回転によって、上記公転運動する方向(F)との逆方向(R)へすばやく自転運動することになり、他方の偏心撹拌軸(70b)はその上端部のピニオンギヤ(85)と上記アイドルギヤ(83)との噛合回転並びにそのアイドルギヤ(83)と上記インターナルギヤ(77)との噛合回転を経て、一方の偏心撹拌軸(70a)が自転運動する方向(R)との逆方向(F)(上記公転運動する方向)へ、やはりすばやく自転運動することになる。
その場合、上記センター主軸(69)と一対の偏心撹拌軸(70a)(70b)をそのギヤードモーター(62)によって、図30の矢印方向(F)と逆な方向(R)へ公転運動させることも可能であるが、上記アイドルギヤ(83)を介して自転運動する他方の偏心撹拌軸(70b)と、その上端部のピニオンギヤ(85)との嵌合面には、ワンウェイクラッチ(88)が介挿設置されており、上記センター主軸(69)が上記矢印方向(F)との逆方向(R)へ回転駆動された時に限って、そのワンウェイクラッチ(88)の働きによりピニオンギヤ(85)への伝動作用を切断し、その他方の偏心撹拌軸(70b)だけが自づと停止するようになっている。
尚、このようなセンター主軸(69)の正・逆回転方向(F)(R)を切り換える操作は、上記撹拌作用ボックス(21)における上半部の正面(前面)に取り付けられている操作パネル(89)上の撹拌正逆切換えスイッチ(図示符号省略)によって行える。
(90)は上記撹拌作用ボックス(21)の上底部に固定設置された水平な底板であって、上記断面U字形の径大な回転ベアリングケース(79)を包囲しており、その底板(90)の下面には円形リング状の回動ガイドレール(91)が、複数のボルト(92)によって取り付け固定されている。
上記回動ガイドレール(91)は図30のように断面ほぼコ字形をなし、その凹周溝内に吊りアーチ(93)の上端フック(94)が係合されている。吊りアーチ(93)は合成樹脂材から平面視の円弧状に弯曲形成されており、これから着脱自在の吊り板片(95)を介して、把手(96)付きの開閉カバー(97)が一体的に吊り下げられている。
その開閉カバー(97)はステンレス鋼板から上記吊りアーチ(93)と同じく、望ましくは約240度の円弧状に弯曲形成されている。(98)はその開閉カバー(97)と相俟って平面視の円形に閉合されることとなる背面カバーであって、やはりステンレス鋼板から残る約120度の円弧状に弯曲形成されており、上記撹拌作用ボックス(21)における下半部の正面(前面)へ、支持ステー(99)を介して取り付け固定されている。
そのため、開閉カバー(97)の把手(96)を握り持ち、上記回動ガイドレール(91)に沿って開閉カバー(97)を手廻し操作することにより、据え付け本体フレーム(20)の容器受けアーム(30)に受け止め吊持されている食材収納容器(T)の開放上面を、その背面カバー(98)との全体的な円形の包囲状態に閉鎖することができ、その作業中の安全性を確保し得るのである。
(100)は上記開閉カバー(97)の円弧胴面に臨む開閉検知センサー(近接スイッチ)であって、これが開閉カバー(97)の上記閉鎖状態を検知しない限り、作業者が操作パネル(89)上の電源スイッチ(図示符号省略)をオン操作しても、撹拌機(M)は始動しない。その検知センサー(100)が撹拌機(M)の電源スイッチとして働くようになっているのである。
そして、上記撹拌機(M)における各偏心撹拌軸(70a)(70b)の下端部は図32、33のように、上記ホイッパー(P)における取付支軸(1)の上端部と咬み合うフック(101)として切り欠かれている。しかも、同じく各偏心撹拌軸(70a)(70b)の下端部には連結スリーブ(102)が下方から差し込み套嵌された上、その連結スリーブ(102)へボルト(103)によって付属固定された抜け止め板(104)が、各偏心撹拌軸(70a)(70b)の円周面に切り欠かれた昇降ガイド溝(105)へ係止して、その各偏心撹拌軸(70a)(70b)から脱落しないようになっている。
そのため、その連結スリーブ(102)を作業者が操作手により一旦押し上げて、上記偏心撹拌軸(70a)(70b)の下端部に切り欠かれているフック(101)へ、上記ホイッパー(P)における取付支軸(1)側のフック(3)を咬み合わせ一本化した後、上記連結スリーブ(102)の押し上げ操作手を解放すれば良く、そうすれば各偏心撹拌軸(70a)(70b)へ脱落不能に連結されたホイッパー(P)が、その偏心撹拌軸(70a)(70b)と一体回転し得る準備状態になる。
尚、このようなホイッパー(P)を各偏心撹拌軸(70a)(70b)側の連結スリーブ(102)から、上記取り付け順序との逆に操作することによって、工具類の必要なく抜き出し分解することができることは、言うまでもない。
更に、(106)は上記回転ベアリングケース(79)の偏心部から一体的に垂下されたセンサーホルダーであり、その下端部の受け輪(107)へ図23や図27のように、上方から抜き差し自在に差し込み係止された無線式の温度センサー(108)が、上記偏心撹拌軸(70a)(70b)の一対と一緒に公転運動し乍ら、食材収納容器(T)内にある食材の加熱温度(品温)をリアルタイムに検知(測定)する。
このような温度センサー(108)と対応する受信器は温度表示器(図示符号省略)との兼用タイプとして、上記操作パネル(89)に組み込み一体化されており、その温度センサー(108)から無線信号として送信される食材の現在温度データを、受信器が受信して、操作パネル(89)上の温度表示器に出力表示すると共に、その現在温度データが予じめの設定温度に到達した時、受信器からの出力制御信号によって上記食材収納容器(T)の加熱を自動停止させるようになっている。
尚、食材の目標とする設定温度は操作パネル(89)上の温度調整ボリューム(図示符号省略)などによって、適度に調整することができる。
次に、図34〜40は撹拌機(竪型ミキサー)(M)の変形実施形態を示しており、これが図22〜33の上記基本実施形態と異なる構成を要説すると、下記のとおりである。
つまり、食材収納容器(寸胴鍋)(T)とその加熱作用ボックス(22)とを一緒に昇降作動させる機構(L)について、上記基本実施形態の場合据え付け本体フレーム(20)の支柱(27)自身を昇降ガイドレールとし、これに沿い転動する合計8個の遊転ローラー(37)(40)を介して、容器受けアーム(30)側の昇降スライダー(34)を昇降させるようになっているが、ここに変形実施形態では後向き開放する側面視のコ字形昇降ユニットベース(110)を、支柱(27)の内部へ左右一対づつ合計4本のボルト(111)によって取り付け固定すると共に、その昇降ユニットベース(110)の両端部に設置された上下一対のベアリング(45)(112)により、回動ネジ軸(41)の中途部と下端部を支持している。
そして、回動ネジ軸(41)の両隣りに並列する左右一対の昇降ガイド軸(113)をその回動ネジ軸(41)と同じく、容器受けアーム(30)における昇降スライダー(34)の軸受け台(35)へ貫通状態に垂立させて、やはり回動ネジ軸(41)を回動操作すれば、その容器受けアーム(30)側の昇降スライダー(34)が両昇降ガイド軸(113)に沿って、円滑に正しく昇降作用するようになっている。
その場合、上記コ字形をなす昇降ユニットベース(110)の下端部が、昇降スライダー(34)を受け止める下降ストッパーとして働く。上記回動ネジ軸(41)との螺合締結状態を保つ固定ナット(46)は、角筒形として軸受け台(35)に嵌め付け一体化されており、昇降スライダー(34)の直進的な昇降作用のみを許すことは言うまでもない。
又、図34〜40の変形実施形態では撹拌作用ボックス(21)の内部にあるモーター取付台(64)から、受信器支持スタンド(114)を一体的に立設して、温度センサー(108)と対応する無線式の受信器(115)をその支持スタンド(114)の上面中央部に設置している。上記基本実施形態と異なり、操作パネル(89)と別個独立の受信器(115)を採用しているわけである。
図37、38の符号(116)は食材の追加投入シュートを示しており、これを上記開閉カバー(97)への抜き差し自在に差し込み使用するならば、撹拌機(M)の運転中食材収納容器(T)が安全な包囲状態に閉鎖されていても、その撹拌機(M)の運転を停止することなく、その追加投入シュート(116)から食材収納容器(T)の内部へ、例えば小麦粉や牛乳、砂糖、その他の必要な食材を追加投入することができ、作業上の利便性が向上する。
更に、上記基本実施形態ではセンター主軸(69)と一体的に回転する径大な回転ベアリングケース(79)の偏心部から、センサーホルダー(106)を一体的に垂下させて、その下端部の受け輪(107)へ無線式の温度センサー(108)を差し込み係止しているが、その温度センサー(108)がホイッパー(P)の回転(自転)運動軌跡と干渉しない限り、図34〜40の変形実施形態に示す如く、上記センター主軸(69)の下端部から食材収納容器(T)内の中心部に向かって、センサーホルダーとなる延長センター軸(117)を一体的に垂下させ、その下端部へ別個な眼鏡型や2つ割り型のクランプ金具(118)を取り付けて、そのクランプ金具(118)へ上記無線式の温度センサー(108)を上方から抜き差し自在に差し込み、その脱落不能な使用状態に係止しても良い。
その場合、図41、42の別な変形実施形態から明白なように、上記2つ割り型クランプ金具(118)の一端部(横端部)へ無線式の温度センサー(108)を差し込み係止させると共に、同じくクランプ金具(118)の他端部(横端部)へスクレーパー(樹脂板)(119)の支軸(120)を取り付けて、そのスクレーパー(119)により食材収納容器(寸胴鍋)(T)の垂直な内壁面(胴面)に付着する食材を、自づと掻き取ることができるように構成しても良い。(121)はスクレーパー(119)の先端部を食材収納容器(T)の内壁面(胴面)へ弾圧付勢するコイルバネ、(122)はそのスクレーパー(119)の回動支点となる垂直なヒンジピンである。
尚、図34〜42の変形実施形態におけるその他の構成は上記基本実施形態と実質的に同一であるため、その図34〜42に図22〜33との同一符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
図23、27はカスタードクリームの撹拌(ビーティング)や混合(ミキシング)に供した本発明の使用例として、その上記構成のホイッパー(P)を撹拌機(竪型ミキサー)(M)における一方(図23、27の右側)の偏心撹拌軸(70b)に連結すると共に、他方(同図の左側)の偏心撹拌軸(70a)に別な撹拌子の合成樹脂製羽根板(E)を連結しているが、カスタードクリームの原料(牛乳や砂糖、卵黄、薄力粉、コンスターチ、無塩バターなど)をその食材収納容器(寸胴鍋)(T)に収容させて、その下方から上記電磁誘導加熱器(H)により加熱し乍ら、撹拌機(M)のセンター主軸(69)を駆動源のギヤードモーター(62)によって、図30の矢印方向(F)へ回転させれば、上記羽根板(E)とホイッパー(P)とが一緒に同じ方向(F)へゆっくり公転運動すると同時に、相反する方向(R)(F)へすばやく自転運動することになる。
そのため、上記カスタードクリームが食材収納容器(T)のフラットな底面に焦げ付くことを、羽根板(E)の掻き取り作用によって防止し乍ら、そのカスタードクリームの原料が独自に固まり生成しやすい所謂ダマを、ホイッパー(P)の激しく泡立てる如き撹拌作用によって、確実に解消することができ、その全体の撹拌効率にも優れる。
又、メレンゲや生クリームなどの泡立て(ホイッピング)を行う本発明の使用例として、図43、44のように上記撹拌機(M)における一対の偏心撹拌軸(70a)(70b)へ、好ましくは上記基本実施形態の径大なホイッパー(P1)と、その第1変形実施形態の径小なホイッパー(P2)とを各々連結した上、やはりセンター主軸(69)をギヤードモーター(62)によって、図44の矢印方向(F)へ回転駆動し、その一対のホイッパー(P1)(P2)を一緒に同じ方向(F)へ公転運動させると同時に、相反する方向(F)(R)へ自転運動させれば、そのメレンゲや生クリームなどに著しく有効な泡立て作用を行うことができる。
即ち、一方(図43、44の左側)の偏心撹拌軸(70a)に連結されたホイッパー(P1)は、上記公転運動する方向(F)との逆方向(R)へすばやく自転運動して、図45のようなハイポサイクロイド曲線の運動軌跡を描くが、その作用篭体(S)を形作っているステンレスワイヤーのほぼ垂直な胴部(11)は、その複数本1組づつの仮想円弧軌跡(r−r)を描く並列状態に点在分布しているため、その仮想円弧軌跡(r−r)を描く部分を作用壁面とみなすと、その作用壁面が上記自転運動方向(R)と相俟って、メレンゲを図47の流動矢印で示す如く、回転(自転)中心側(内側)から回転円周側(外側)へ送り出し、食材収納容器(寸胴鍋)(T)の内壁面(胴面)へ打ち付けることになる。
しかも、上記作用篭体(S)を形作っているステンレスワイヤーのほぼ水平な底部(10)は、その回転直径(胴部の幅)が規則的に異なる複数本1組づつの立体交叉した段階状態をなすため、その底部(10)と上記胴部(11)との交点(角隅部)同士を連結する仮想線分(f−f)は傾斜状態となり、その仮想傾斜線分(f−f)の部分を作用床面とみなすと、その作用床面がやはり自転運動方向(R)と相俟って、メレンゲを図48の流動矢印で示す如く、上側から下側へ下降させることになる。
これに反して、他方(図43、44の右側)の偏心撹拌軸(70b)に連結されたホイッパー(P2)は、上記公転運動する方向(F)と同じ方向(F)へすばやく自転運動して、図46のようなエピサイクロイド曲線の運動軌跡を描くが、その自転運動方向(F)が上記ホイッパー(P1)の自転運動方向(R)と反対であることに基き、その作用篭体(S)の垂直な胴部(11)に仮想円弧軌跡(r−r)を描く部分の作用壁面は、メレンゲを図47の流動矢印で示す如く、回転(自転)円周側(外側)から回転中心側(内側)へ送り入れることになると共に、同じく作用篭体(S)の上記仮想傾斜線分(f−f)を描く部分の作用床面が、メレンゲを図48の流動矢印で示す如く、下側から上側へ上昇させることになる。
その結果、一対のホイッパー(P1)(P2)は総合的に図49のような運動軌跡を描くこととなるが、その過程において食材収納容器(寸胴鍋)(T)内の卵白全体を泡立てることに有効な横(水平)方向と縦(上下)方向の対流・撹拌作用が促進されて、その卵白に独特の粘りを切断(所謂コシ切り)することや、空気の抱き込みによる細かい気泡の確保などを、短時間での効率良く達成することができ、全体的に均一・高品質なメレンゲを得られるのである。
その場合、上記ホイッパー(P)の基本実施形態について説明したように、作用篭体(S)の底部(10)において立体交叉するステンレスワイヤー同士を固定せず、その各個の自由な撓み変形や振れ動きを許すならば、これによって空気を起生しやすく、ますます優れたメレンゲの製造に役立つほか、ホイッパー(P)の量産効果もますます向上する。
又、上記ホイッパー(P1)(P2)の作用篭体(S)はそのほぼ水平な底部(10)の段階(積層)状態に組立られているため、その最下段(最も深い)のステンレスワイヤーが作用篭体(S)の底部(10)を、食材収納容器(寸胴鍋)(T)の底面と対応する実質的なフラット面に形成していることとも相俟って、その底部での沈殿や作用洩れを生ずるおそれはない。
更に、上記ホイッパー(P1)(P2)の作用篭体(S)を形作るほぼ垂直の胴部(11)は、回転直径差のある数種類の仮想同芯円(d1)(d2)(d3)(d4)(d5)上点在分布する並列状態にあり、食材収納容器(寸胴鍋)(T)のほぼ垂直な内壁面と対応する胴面を形作っているため、そのホイッパー(P1)(P2)によって食材を食材収納容器(寸胴鍋)(T)の内壁面へ打ち付ける力(Z)が、図50に示唆する如く上部から下部まで均等になって、その円錐形をなすボール鍋のように分散してしまうロスなく、食材の安定・確実な泡立てや撹拌、混合などの作用を与えることができるのである。
図例の撹拌機(竪型ミキサー)(M)では、一方(図43、44の左側)の偏心撹拌軸(70a)が比較的に太く、しかも食材収納容器(寸胴鍋)(T)の中心部を指向するセンター主軸(69)の垂直中心線(O−O)から、短かい間隔距離(L1)を保つ位置(近い位置)にあり、そのセンター主軸(69)と平行な偏心撹拌軸(70a)上に、食材収納容器(T)の半径寸法(h)よりも大きな回転直径(X1)を備えた上記第1実施形態のホイッパー(P1)が連結使用されるようになっている。
そして、他方(図43、44の右側)の偏心撹拌軸(70b)が比較的に細く、しかも上記センター主軸(69)の垂直中心線(O−O)から長い間隔距離(L2)を保つ位置(遠い位置)にあり、そのセンター主軸(69)とやはり平行な偏心撹拌軸(70b)上に、上記食材収納容器(T)の半径寸法(h)よりも小さな回転直径(X2)を有する上記第1変形実施形態のホイッパー(P2)が連結使用されるようになっている。
そのため、食材収納容器(T)の半径寸法(h)よりも大きな回転直径(X1)を有するホイッパー(P1)の回転(自転)運動によって、その食材収納容器(T)内の中心部に位置する食材をも洩れや不足なく処理することができる。
又、その一方の偏心撹拌軸(70a)上にあるホイッパー(P1)の回転直径(X1)が大きくても、その径大なホイッパー(P1)の回転(自転)運動軌跡と、他方の偏心撹拌軸(70b)上にある径小なホイッパー(P2)の回転(自転)運動軌跡とは、図43、44のように互いに干渉又はオーバーラップしないように保たれているため、その相互の回転(自転)速度を制約なく変更・調整することができる。
その結果、径大なホイッパー(P1)と径小なホイッパー(P2)との周速度を意図して、互いに大きく相違させることにより、その径大なホイッパー(P1)が公転運動する方向(F)との逆方向(R)へ自転運動することとも相俟って、上記メレンゲとなる卵白を食材収納容器(寸胴鍋)(T)の内壁面(胴面)へ高勢力に打ち付け、その積極的な乱流の起生により、卵白のコシ切りや気泡の抱き込みを促進したり、或いは両ホイッパー(P1)(P2)の周速度を互いに等しく設定して、全体の処理効率を向上させたり、カスタードクリームやスープなどの全体的に均一な対流・撹拌を行ったりすることができ、各種食材に応じた多様な処理効果を得られる点で、汎用性と利便性に優れる。
但し、上記偏心撹拌軸(70a)(70b)の太さやそのセンター主軸(69)に対する相互の位置関係、ホイッパー(P)の大きさ(作用篭体としての回転直径)などは、図例の構成だけに限らず、例えばホイッパー(P)を互いに同じ偏心撹拌軸(70a)(70b)の一対へ、互換使用できる同一構成の共通部品(撹拌子)として、用意しても良い。
又、上記ホイッパー(P)の作用篭体(S)を形作るステンレスワイヤーの太さ(線径)や本数については、例えば生クリームやメレンゲ、スポンジ生地などの比較的粘度が低い食材を泡立て作用するような場合、可及的に線径が小さい多数本のステンレス鋼線材を使って、そのホイッパー(P)の回転速度も可及的に高速化する一方、例えばカスタードクリームやブッセ生地、ゴマ豆腐、ソース類などの加熱に連れて粘度が高くなる食材を撹拌・混合作用するような場合には、可及的に線径が大きい少数本のステンレス鋼線材を使って、しかもそのホイッパー(P)の回転速度を可及的に低速化し、高トルクのもとに回転させることが好ましい。
尚、図例の撹拌機(M)は食材の加熱源となる電磁誘導加熱器(H)を具備しているが、その加熱源を使用せず、又はその撹拌機(M)に対する加熱源自体の設置を省略して、本発明のホイッパー(P)だけを使用することも勿論可能である。
(1)・取付支軸
(2)・ステンレスワイヤー
(3)・フック
(4)・ワイヤー受けボス
(5)・ボス本体
(6)・ヘッドフランジ
(9)・ワイヤー受け入れ孔
(10)・底部
(11)・胴部
(12)・肩部
(13)・首部
(13a)・切り離し両端基部
(20)・据え付け本体フレーム
(21)・撹拌作用ボックス
(22)・加熱作用ボックス
(23)・係止フランジ
(27)・支柱
(28)・脚枠
(30)・容器受けアーム
(32)・背壁プレート
(33)・昇降支持プレート
(34)・昇降スライダー
(35)・軸受け台
(37)(40)・遊転ローラー
(41)・回動ネジ軸
(42)・下降ストッパー
(43)(47)・ベベルギヤ
(48)・回動ハンドル軸
(50)・上昇ストッパー
(58)・電磁誘導加熱コイル
(62)・ギヤードモーター
(66)・加熱用インバーター
(69)・センター主軸
(70a)(70b)・偏心撹拌軸
(74)・固定ベアリングケース
(77)・インターナルギヤ
(79)・回転ベアリングケース
(82)(85)・ピニオンギヤ
(83)・アイドルギヤ
(101)・咬み合いフック
(102)・連結スリーブ
(104)・抜け止め板
(105)・昇降ガイド溝
(106)・センサーホルダー
(107)・受け輪
(108)・温度センサー
(110)・昇降ユニットベース
(113)・昇降ガイド軸
(115)・受信器
(117)・延長センター軸
(118)・クランプ金具
(119)・スクレーパー
(E)・羽根板
(H)・電磁誘導加熱器
(L)・昇降作動機構
(M)・撹拌機(竪型ミキサー)
(P)・ホイッパー
(S)・作用篭体
(T)・食材収納容器(寸胴鍋)
(A1)〜(A5)・第1組(A組)の第1〜5ステンレスワイヤー
(B1)〜(B5)・第2組(B組)の第1〜5ステンレスワイヤー
(C1)〜(C5)・第3組(C組)の第1〜5ステンレスワイヤー
(D1)〜(D5)・第4組(D組)の第1〜5ステンレスワイヤー
(d1)・第1仮想同芯円
(d2)・第2仮想同芯円
(d3)・第3仮想同芯円
(d4)・第4仮想同芯円
(d5)・第5仮想同芯円
(f−f)・仮想傾斜線分
(r−r)・仮想円弧軌跡
(g)・底部までの深さ
(w)・胴部の幅(回転直径)
(F)・公転運動する方向
(R)・逆方向

Claims (3)

  1. 撹拌機による回転駆動側へ連結使用される取付支軸と、その取付支軸の下端部に組立一体化されたワイヤー受けボスと、幅と深さが異なる基本的なU字形に折り曲げられたステンレスワイヤーの多数本とを備え、
    その各ステンレスワイヤーの切り離し両端基部を首部として、上記ワイヤー受けボスから一体的に張り出す径大なヘッドフランジへ、その下方から悉く差し込み固定して成る食材用ホイッパーであって、
    上記U字形をなすステンレスワイヤーのほぼ垂直な胴部が、回転直径差のある数種類の仮想同芯円上に点在分布すると共に、同じくステンレスワイヤーのほぼ水平な底部がその中央位置にて交叉する段階状態となる作用篭体に組み立てたことを特徴とする食材用ホイッパー。
  2. 長さが1本づつすべて異なる多数本のステンレスワイヤーを用い、その胴部の幅が同じ広さの複数本を1組の単位として、その広さの異なる複数組を上記幅の広さに応じた回転直径の仮想同芯円上へ点在分布させると共に、
    上記幅が最も広い1本の底部を深さの最も深い最下段とし、同じく幅が最も狭い1本の底部を深さの最も浅い最上段とする規則的な順序での1本づつ積み上げ、且つその底部同士の立体交叉状態に組み立てたことを特徴とする請求項1記載の食材用ホイッパー。
  3. 長さが異なる数種類・多数本のステンレスワイヤーを用い、その胴部の幅が同じ広さの複数本を1組の単位として、その広さの異なる複数組を上記幅の広さに応じた回転直径の仮想同芯円上へ点在分布させると共に、
    上記幅が最も広い1組の底部を深さの最も深い最下段とし、同じく幅が最も狭い1組の底部を深さの最も浅い最上段とする規則的な順序での1組づつ積み上げ、且つその各組をなす複数本のステンレスワイヤーにおける底部同士を、実質上同一平面での交叉状態に織り込み又は絡らみ合わせたことを特徴とする請求項1記載の食材用ホイッパー。
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