JP5497496B2 - マグネトロン及びマイクロ波利用機器 - Google Patents

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Description

本発明は、マグネトロン及びマイクロ波利用機器に関する。
図6(a)、図6(b)を参照して、液冷式のマグネトロンの構成について説明する。図6(a)は、従来例のマグネトロン100の全体構成図であり、図6(b)は、冷却ブロック110の斜視図である。図6(a)に示すように、マグネトロン100には、ヨーク106内の陽極筒体(図示しない)の外周面に沿って密着し、その内部に陽極筒体を冷却する媒体を流す流通管路112を備える冷却ブロック110が設けられている。また、冷却ブロック110は、陽極筒体の長軸方向の両端に設けられている永久磁石105及びヨーク106の一部に熱的に接している(特許文献1参照)。
図6(b)に示すように、冷却ブロック110は、冷却機能を有する材料で形成され、一側面には流通管路112の入口112A、出口112Bが設けられている。流通管路112は、入口112Aから延び、陽極筒体を囲むように、略コの字状に冷却ブロック110内部に形成され、出口112Bまで到達する。
なお、冷却ブロック110内に流通管路112を形成する際、流通管路112の入口112A、出口112Bが設けられた冷却ブロック110の一側面と平行な流通管路は、冷却ブロック110を貫通させた後、図6中のキャップ112Cで栓をすることで形成されている。
特開平5−054805号公報
一般に、空冷式のマグネトロンでは直接風で永久磁石を冷却するが、液冷式のマグネトロンでは、磁気継鉄を介して永久磁石を間接的に冷却するため、その冷却効果は低い。さらに、マグネトロン動作時には、永久磁石が高温のため減磁して、磁束密度が低下することで陽極電圧が低下する。その結果、液冷式のマグネトロンの出力が低下してしまう。
また、上述した液冷式のマグネトロン100では、冷却ブロック110の大部分が陽極筒体に接触しているので、マグネトロン100の動作時に高温になる陽極筒体が、流通管路112内を流れる媒体により冷却される。しかしながら、冷却ブロック110のうち、永久磁石105に熱的に接している部分は、冷却ブロック110の全体に比して、極めて小さく、永久磁石105に対する冷却効果は期待できない。
また、冷却ブロック110の、永久磁石105に熱的に接する部分は小さいものの、陽極筒体と接触している部分と一体形成されているため、冷却ブロック110自体が大型化してしまう。
さらに、冷却ブロック110は、永久磁石105を覆う一体物のブロックであるため、永久磁石105の外径の歪み等で、冷却ブロック110の内側と永久磁石105の接触性が悪く、放熱効果が低い。また、組み立て時に無理に、冷却ブロック110と永久磁石105とを接触させると、永久磁石105あるいは陽極筒体の変形で、マグネトロン100の発振特性に不具合が起きる。
さらに、上述したマグネトロン100では、冷却ブロック110を製造する際、たとえば、陽極筒体に対して位置決めすると、永久磁石105と接触する部分で、永久磁石105とわずかに隙間が生じてしまう。そのため、冷却ブロック110の、永久磁石105に対する冷却性能が一定でなく、バラつきが生じてしまう。
本発明の目的は、冷却部材と別体に設けた接続部が、永久磁石に接触させることができる構成により、陽極筒体及び永久磁石を効率よく冷却し、永久磁石に対する冷却性能にバラつきを抑えながら、冷却部材自体の大型化を避けることができる、マグネトロンを提供することである。
本発明は、陽極筒体と、前記陽極筒体の両端に設けられた永久磁石と、前記陽極筒体及び前記永久磁石を内部に収容する磁気継鉄と、前記陽極筒体と接触する本体部と前記永久磁石と接触する磁石接触部とで構成され前記磁気継鉄に収容された冷却ブロックと、前記冷却ブロック内に形成され冷却液体を流通させる冷却液体流通管路と、を備え、前記本体部と前記磁石接触部とは別体で構成され、前記磁石接触部は、内部に前記永久磁石を収容し前記永久磁石と接触する収容部を有し、前記本体部に固定されるとともに前記磁石接触部は、前記永久磁石と前記本体部とを接続する、マグネトロンを提供する。
上記マグネトロンでは、前記磁石接触部は、銅および銅合金、アルミニウムおよびアルミニウム合金のいずれかである。
上記マグネトロンでは、前記磁石接触部は、円環状である前記永久磁石の外周面に沿って配置される、複数の磁石接触小片であって前記磁石接触小片は、前記本体部に固定される水平部と、前記水平部と連続し、前記永久磁石の外周面と接触する一の面を有する立ち上がり部と、を有する。
上記マグネトロンでは、前記磁石接触部は、円環状である前記永久磁石の外周面に沿って配置され、前記磁石接触部は、前記本体部に固定される複数の水平部と、前記複数の水平部と連続し、前記永久磁石の外周面と接触する一の面を有する立ち上がり部と、を有する。
上記マグネトロンでは、前記磁石接触部は、熱伝導性の高い絶縁樹脂の成型部材である。
上記マグネトロンでは、前記磁石接触部と前記永久磁石、及び/又は、前記本体部と前記磁石接触部との間に熱伝導ペーストが塗付されている。
また、本発明は、上記マグネトロンを備えるマイクロ波利用機器を提供する。
本発明に係るマグネトロン及びマイクロ波利用機器によれば、冷却部材と別体に設けた接続部が、永久磁石に接触させることができる構成により、陽極筒体及び永久磁石を効率よく冷却し、永久磁石に対する冷却性能にバラつきを抑えながら、冷却部材自体の大型化を避けることができる。
本発明の実施の形態に係るマグネトロン1の全体構成図 (a)冷却ブロック20の平面図、(b)冷却ブロック20の側面図 (a)冷却ブロック40の平面図、(b)冷却ブロック40の側面図 磁石接触小片41Bの斜視図 円環状磁石接触部61Bの斜視図 (a)従来例のマグネトロン100の全体構成図、(b)冷却ブロック110の斜視図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るマグネトロン1の全体構成図である。図1に示すマグネトロン1は、主に、磁気継鉄4と、磁気継鉄4の上部に設けられる出力部9と、磁気継鉄4の下部に設けられるフィルタ11とから構成される。磁気継鉄4内には、陽極筒体10と、陽極筒体10の両端に設けられた2つの円環状永久磁石8A、8Bと、陽極筒体10の周囲を覆う冷却ブロック20とが収容されている。フィルタ11は、チョークコイルと貫通コンデンサ7を備えている。
磁気継鉄4は、一端が開口し、他端が閉口すると共に、本体4aと、本体4aの開口端を閉じる蓋部4bとから構成される。磁気継鉄4内には、2つの円環状永久磁石8A、8Bと、陽極筒体10と、陽極筒体10の周囲を覆う冷却ブロック20が収容されている。
陽極筒体10は、上下両端に配置した円環状永久磁石8A、8Bの外側から磁気継鉄4によって抑えられている。なお、図面に向かって下側に配置された円環状永久磁石8Bは入力側の磁石であり、上側に配置された円環状永久磁石8Aは出力側の磁石である。陽極筒体10の内部には、アノードベインが放射状に配置され、それぞれ隣り合ったアノードベインと陽極筒体10とで囲まれた空間で空洞共振器が形成されている。また、陽極筒体10の中心部には陰極構体が配置され、この陰極構体とアノードベインとで囲まれた空間が作用空間となっている。
本実施の形態に係るマグネトロン1を使用する際、マグネトロン1の内部を真空状態にした後、陰極構体に所望の電力を印加して熱電子を放出させ、アノードベインと陰極構体との間に直流の高電圧を印加する。作用空間には、円環状永久磁石8A、8Bによって陰極構体と陽極筒体10の対向する方向と直角の方向に、磁界が形成されている。アノードベインと陰極構体との間に直流高電圧を印加することで、陰極構体から出た電子がアノードベインに向かって引き出される。電子は、作用空間中の電界及び磁界により、旋回運動をしながら周回運動して、アノードベインに到達する。このときの電子運動によるエネルギーが、空洞共振器に与えられて、マグネトロンの発振に寄与する。
冷却ブロック20は、陽極筒体10と接触する本体部21Aと、本体部21Aとは別体で形成され、円環状永久磁石8A、8Bと接触して、円環状永久磁石8A、8Bを冷却する2つの磁石接触部21Bとで構成される。
2つの磁石接触部21Bは、本体部21Aから見れば、本体部21Aと円環状永久磁石8A、8Bとを接続する接続部となる。
また、本体部21Aは、陽極筒体10と接触して、主に陽極筒体10を冷却する。一方、2つの磁石接触部21Bは、本体部21Aから見れば接続部といえるが、円環状永久磁石8A、8Bを冷却する機能を有する。そのため、冷却ブロック20を構成する本体部21Aと2つの磁石接触部21Bとは、冷却部材として機能する。
また、冷却ブロック20は、その一部分に第1締め付け部22Aを有し、陽極筒体10に装着した後に、第1締め付け部22Aの第1ネジ22Bを締め込むことによって陽極筒体10に固定される。そのため、冷却ブロック20は、内側壁面が陽極筒体10の外側壁面に接触する。冷却ブロック20は、陽極筒体10に固定したときに、磁気継鉄4との間でわずかな空隙ができるように設定されている。
冷却ブロック20は、高い熱伝導率を有する金属で造られ、その内部には冷却液体を流通させるための冷却液体流通管路23が形成されている。冷却液体流通管路23に冷却液体が流入される。そのため、冷却ブロック20は、冷却ブロック20に接触する陽極筒体10及び円環状永久磁石8A、8Bを効率良く冷却することができる。本実施の形態に係るマグネトロン1では、冷却ブロック20は、アルミニウムで造られている。
次に、図2(a)、図2(b)を参照して、冷却ブロック20の構成について説明する。図2(a)は冷却ブロック20を上方から見た平面図であり、図2(b)は冷却ブロック20の側面図である。
本体部21Aは、その内部に、陽極筒体10を収容する第1収容部24と、冷却液体流通管路23とを有する。図2(a)中、1点鎖線で示すように、冷却液体流通管路23は、入口23Aから延び、陽極筒体10を囲むように、略コの字状に本体部21Aの内部に形成され、出口23Bまで到達する。
第1収容部24は、曲面である内面24Aが陽極筒体10と接触(図2(a)参照)する。
また、本体部21Aは、その一側面に第1締め付け部22Aを有する。陽極筒体10に冷却ブロック20を装着した後に、第1締め付け部22Aの第1ネジネジ22Bを締め込むことによって、曲面である第1収容部24の内面24Aが、第1収容部24内に収容された陽極筒体10に接触し、固定される(図2(a)参照)。そのため、本体部21Aは、陽極筒体10を効率良く冷却することができる。
また、本体部21Aの、磁石接触部21Bと対向する対向面27Aに、4つの第1ネジ穴22Cの各々が、磁石接触部21Bに設けられた4つの第2ネジ穴26Dの各々と連続するように設けられている。第1ネジ穴22Cは、磁石接触部21Bを本体部21Aに固定するための、第3ネジ26Cを受ける。なお、第1ネジ穴22Cは、冷却液体流通管路23を避けて設けられている。
磁石接触部21Bと対向する対向面27Aは、第1収容部24の内面24Aに対して、略垂直な面である。
本体部21Aの、磁石接触部21Bと対向する対向面27Aは、磁石接触部21Bの上面28Bと接触する。そのため、本体部21Aと磁石接触部21Bとは熱的に接触することができる。
本体部21Aとは別体である、磁石接触部21Bは、ほぼ同じ形状を有するが、本体部21Aより小さい。磁石接触部21Bは、その内部に円環状永久磁石8A(又は8B)を収容する第2収容部25を有する。上述のように、磁石接触部21Bは、本体部21Aから見れば、本体部21Aと円環状永久磁石8A、8Bとを接続する接続部となる。
第2収容部25は、曲面である内面25Aが円環状永久磁石8A(又は8B)と接触する(図2(a)参照)。
また、磁石接触部21Bは、その一側面に第2締め付け部26Aを有する。陽極筒体10に本体部21Aを接触、固定した後、第2締め付け部26Aの第2ネジ26Bを締め込むことによって、曲面である第2収容部25の内面25Aが、第2収容部25内に収容された円環状永久磁石8A、8Bに接触し、固定される。そのため、磁石接触部21Bは、円環状永久磁石8A、8Bを効率よく冷却することができる。
磁石接触部21Bの上面28Bは、本体部21Aの対向面27Aと接触する。そのため、磁石接触部21Bと本体部21Aとは熱的に接触することができる。
また、磁石接触部21Bは、4つの第3ネジ26Cで、本体部21Aに締結される。第3ネジ26Cを受ける、ネジ穴26D及びネジ穴22Cは、第3ネジ26Cの径に対してわずかに大きな径を有し、あそびを持たせている。そのため、磁石接触部21Bが円環状永久磁石8A(又は8B)に接触する際、磁石接触部21Bが本体部21Aに対して位置ずれしても、磁石接触部21Bは4つの第3ネジ26Cで、本体部21Aに確実に締結することができる。
上述のように、本実施の形態に係るマグネトロン1では、磁石接触部21Bは、本体部21Aとは別体として設けている。これは、本体部21Aを陽極筒体10に接触、固定した後でも、磁石接触部21Bを円環状永久磁石8A、8Bに接触、固定させることができるからである。そのため、従来例では、冷却ブロックを陽極筒体に対して位置決めすると、永久磁石と接触する部分で、永久磁石とわずかに隙間が生じてしまうが、本実施の形態に係るマグネトロン1では、本体部21Aを陽極筒体10に接触、固定することで位置決めした後でも、磁石接触部21Bを円環状永久磁石8A、8Bに接触、固定することができる。
したがって、本実施の形態に係るマグネトロン1では、冷却ブロック20は、円環状永久磁石8A、8Bに対する冷却性能が一定で、バラつきが生じない。さらに、本実施の形態に係るマグネトロン1では、各磁石接触部21Bは、本体部21Aより小さいので、冷却ブロック20の大型化を避けることができる。
なお、本実施の形態に係るマグネトロン1では、冷却ブロック20の本体部21Aと磁石接触部21Bとは、アルミニウムであるが、これに限らない。熱伝導性の良い金属であればよく、例えば、上述したアルミニウムおよびアルミニウム合金、銅および銅合金といった、金属を組み合わせても良い。
なお、第2収容部25の内面25Aと円環状永久磁石8A、8Bとの間には、熱的な接続を良好にするために、熱伝導性ペーストを塗布しても良い。
なお、本体部21Aの対向面27Aと磁石接触部21Bの上面28Bとの間には、熱的な接続を良好にするために、熱伝導性ペーストを塗布しても良い。
なお、本体部21Aの外側壁面と磁気継鉄4の内側壁面との僅かな隙間に、熱拡散コンパウンドを塗布しても良い。接触部分に万一隙間が生じていても良好な熱伝導状態が得られ、かつ該接触部で両者が固着されるようにしてある。そのため、冷却ブロック20は、陽極筒体10や円環状永久磁石8A、8Bだけでなく、磁気継鉄4、並びに磁気継鉄4を介して間接的に円環状永久磁石8A、8B及びフィルタ11を冷却することができる。
(変形例1)
次に、図3(a)、図3(b)及び図4を参照して、本実施の形態に係るマグネトロン1において、冷却ブロック20の変形例1について説明する。図3(a)は、冷却ブロック40の平面図であり、図3(b)は、冷却ブロック40の側面図である。また、図4は、磁石接触小片41Bの斜視図である。なお、冷却ブロック20と共通する部分については、同一符号を引用し、その詳細な説明を省略する。図3(a)、図3(b)に示す冷却ブロック40は、本体部41Aと、複数の磁石接触小片41Bとを有する。
ここで、複数の磁石接触小片41Bは、本体部41Aから見れば、本体部41Aと円環状永久磁石8A、8Bとを接続する接続部となる。
また、本体部41Aは、陽極筒体10と接触して、主に陽極筒体10を冷却する。一方、複数の磁石接触小片41Bは、本体部41Aから見れば接続部といえるが、円環状永久磁石8A、8Bを冷却する機能を有する。そのため、冷却ブロック40を構成する本体部41Aと複数の磁石接触小片41Bとは、冷却部材として機能する。
本体部41Aは、その内部に陽極筒体10を収容する第1収容部24と、冷却液体流通管路23とを有する。図4(a)中、1点鎖線で示すように、冷却液体流通管路23は、入口23Aから延び、陽極筒体10を囲むように、略コの字状に本体部21Aの内部に形成され、出口23Bまで到達する。
また、本体部41Aは、その一側面に第1締め付け部22Aを有し、陽極筒体10に冷却ブロック20を装着した後に、第1締め付け部22Aの第1ネジ22Bを締め込むことによって、第1収容部24内に収容された陽極筒体10に接触し、固定される。そのため、本体部41Aは、陽極筒体10を効率良く冷却することができる。
また、本体部41Aの、磁石接触小片41Bと対向する面には、10個の第4ネジ穴42Cが、磁石接触小片41Bに設けられた第3ネジ穴46Dと連続するように設けられている。第4ネジ穴42Cは、各磁石接触小片41Bを本体部41Aに固定するための第4ネジ46Cを受ける。第4ネジ穴42Cは、冷却液体流通管路23を避けて設けられている。
なお、図3(b)では、説明のため、第4ネジ46C、第4ネジ穴42C、第3ネジ穴46Dを1箇所だけ図示しているが、実際には、各磁石接触小片41Bに対して、各々設けられている。
次に、図3(a)、図3(b)、及び図4を参照して、磁石接触小片41Bについて説明する。図4に示すように、磁石接触小片41Bは、本体部41Aに固定される水平部43と、水平部43の一端から略垂直な方向に延び、円環状永久磁石8A、8Bと接触する立ち上がり部44とから構成される。
立ち上がり部44は、水平部43と略垂直な一の面44Aを有する。なお、一の面44Aは、円環状永久磁石8A、8Bの外周面と接触するように一定の曲率を有しても良い。
水平部43は、水平部43を貫通する第3ネジ穴46Dを有している。上述のように、第3ネジ穴46Dは、第4ネジ46Cをネジ止めするために設けられている。また、第3ネジ穴46Dは、図4に示すように、長穴加工されており、第3ネジ穴46Dの長軸方向(図中、矢印Xの方向)は、円環状永久磁石8A、8Bの径方向と一致する。そのため、本体部41Aが第1収容部24内に収容された陽極筒体10に締結された後、磁石接触小片41Bを本体部41Aに第4ネジ46Cで締結する際、第3ネジ穴46Dの長軸方向(言い換えると、円環状永久磁石8A、8Bの径方向)に沿って、本体部41Aに対する磁石接触小片41Bの位置を、円環状永久磁石8A、8Bに接触するように調整することができる。そのため、立ち上がり部44の一の面44Aは、円環状永久磁石8A、8Bと確実に接触する。
次に、図3(a)、図3(b)を参照して、磁石接触小片41Bの取り付け位置について説明する。
図3(a)に示すように、各磁石接触小片41Bは、円環状永久磁石8A(又は8B)の外周面に沿って等間隔に配置され、立ち上がり部44の一の面44Aが円環状永久磁石8A(又は8B)に接触するように、第4ネジ46Cで、本体部41Aの上面(又は下面)に締結される。
ここで、第4ネジ46Cを受ける、第3ネジ穴46Dは、多少あそびを持たせるため長穴加工が施されている。そのため、各磁石接触小片41Bが、円環状永久磁石8A、8Bに接触する際に本体部41Aに対して多少位置ずれしても、各磁石接触小片41Bは、第4ネジ46Cで、本体部41Aの上面(又は下面)に締結される。
上述のように、本実施の形態に係るマグネトロン1では、複数の磁石接触小片41Bは、本体部41Aとは別体として設けている。これは、本体部41Aを陽極筒体10に位置決めした後でも、各磁石接触小片41Bを円環状永久磁石8A(又は8B)に容易に位置決めして、接触させるためである。そのため、例えば、従来例では、冷却ブロックを陽極筒体に対して位置決めすると、永久磁石と接触する部分で、永久磁石とわずかに隙間が生じてしまうが、本実施の形態に係るマグネトロン1では、本体部41Aを陽極筒体10に位置決めした後でも、各磁石接触小片41Bを円環状永久磁石8A、8Bに容易に位置決めして、接触させることができる。
なお、冷却ブロック40は、アルミニウムで造られているが、これに限らない。例えば、アルミニウム合金、銅および銅合金で造られても良い。
なお、冷却ブロック40の本体部41Aと磁石接触小片41Bとは、同一高い熱伝導率を有する金属であるが、これに限らない。例えば、上述したアルミニウムおよびアルミニウム合金、銅および銅合金といった、金属を組み合わせても良い。
なお、本体部41Aの外側壁面と磁気継鉄4の内側壁面との僅かな隙間に、熱拡散コンパウンドが塗布しても良い。接触部分に万一隙間が生じていても良好な熱伝導状態が得られ、かつ該接触部で両者が固着されるようにしてある。そのため、冷却ブロック40は、陽極筒体10や円環状永久磁石8A、8Bだけでなく、磁気継鉄4、並びに磁気継鉄4を介して間接的に円環状永久磁石8A、8B及びフィルタ11を冷却することができる。
なお、冷却ブロック40では、各磁石接触小片41Bを個別に本体部41Aにネジ止めしたが、図5に示す円環状磁石接触部61Bを磁石接触小片41Bの代わりに用いても良い。図5は、円環状磁石接触部61Bの斜視図である。
ここで、磁石接触小片41Bと同様、円環状磁石接触部61Bは、本体部41Aと円環状永久磁石8A、8Bとを接続する接続部となる。
また、本体部41Aは、陽極筒体10と接触して、主に陽極筒体10を冷却する。一方、円環状磁石接触部61Bは、本体部41Aから見れば接続部といえるが、円環状永久磁石8A、8Bを冷却する機能を有する。そのため、冷却ブロック40を構成する本体部41Aと円環状磁石接触部61Bとは、冷却部材として機能する。
図5に示すように、円環状磁石接触部61Bは、水平部63と、水平部63から略垂直な方向に立ち上がる、円環状の立ち上がり部64と、を有する。
円環状磁石接触部61Bは、第3締め付け部62Aを第5ネジ62Bで締め付けることで、円環状永久磁石8A、8Bの外周面とその曲面である内周面64Aで接触する。
水平部63は、円環状の立ち上がり部64の外周に等間隔に配置される。また、水平部63は、円環状磁石接触部61Bを、本体部41Aに締結するための第3ネジ穴46Dを有する。
なお、接続部として機能する、磁石接触部21B、複数の磁石接触小片41B、及び円環状磁石接触部61Bは、熱伝導性の高い絶縁樹脂の成型部材であっても良い。例えば、フィラーのような材料が考えられる。
なお、磁石接触部21Bを磁気継鉄4bと本体部21Aとで挟み込む構成にしても良い。
なお、第1締め付け部22Aの第1ネジ22Bを締め付けるため、又は、第3締め付け部62Aを第5ネジ62Bで締め付けるために、ドライバー挿入用の穴を磁気継鉄4a、4bに固定員数分設けても良い。
なお、熱伝導性ペーストの代わりに、熱伝導性シートや繊維状の金属を用いても良い。
本発明に係るマグネトロン及びマイクロ波利用機器は、陽極筒体及び永久磁石を効率良く冷却し、永久磁石に対する冷却性能にバラつきを抑えながら、冷却部材自体の大型化を避ける、という効果を有し、電子レンジ等として有用である。
1 マグネトロン
4 磁気継鉄
8A、8B 円環状永久磁石
10 陽極筒体
20、40 冷却ブロック
21A 本体部
21B 磁石接触部
24 第1収容部
25 第2収容部
41A 本体部
41B 磁石接触小片
61B 円環状磁石接触部
63 水平部
64 立ち上がり部

Claims (7)

  1. 陽極筒体と、
    前記陽極筒体の両端に設けられた永久磁石と、
    前記陽極筒体及び前記永久磁石を内部に収容する磁気継鉄と、
    前記陽極筒体と接触する本体部と前記永久磁石と接触する磁石接触部とで構成され前記磁気継鉄に収容された冷却ブロックと、
    前記冷却ブロック内に形成され冷却液体を流通させる冷却液体流通管路と、を備え、
    前記本体部と前記磁石接触部とは別体で構成され、
    前記磁石接触部は、
    内部に前記永久磁石を収容し前記永久磁石と接触する収容部を有し、
    前記本体部に固定されるとともに、
    前記磁石接触部は、前記永久磁石と前記本体部とを接続する、
    マグネトロン。
  2. 前記磁石接触部は、
    銅および銅合金、アルミニウムおよびアルミニウム合金のいずれかである、
    請求項1記載のマグネトロン。
  3. 前記磁石接触部は、円環状である前記永久磁石の外周面に沿って配置される、複数の磁石接触小片であって
    前記磁石接触小片は、
    前記本体部に固定される水平部と、
    前記水平部と連続し、前記永久磁石の外周面と接触する一の面を有する立ち上がり部と、を有する、
    請求項1または2記載のマグネトロン。
  4. 前記磁石接触部は、円環状である前記永久磁石の外周面に沿って配置され、
    前記磁石接触部は、前記本体部に固定される複数の水平部と、前記複数の水平部と連続し、前記永久磁石の外周面と接触する一の面を有する立ち上がり部と、を有する、
    請求項1または2記載のマグネトロン。
  5. 前記磁石接触部は、熱伝導性の高い絶縁樹脂の成型部材である、
    請求項1、請求項、請求項のいずれか1項記載のマグネトロン。
  6. 前記磁石接触部と前記永久磁石、及び/又は、前記本体部と前記磁石接触部との間に熱伝導ペーストが塗付されている、
    請求項記載のマグネトロン。
  7. 請求項1〜のいずれか1項記載のマグネトロンを備えるマイクロ波利用機器。
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