JP6252897B2 - マグネトロン - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波を発生させるマグネトロンに関する。
従来、マイクロ波を発生されるマグネトロンは、電子レンジなどに代表されるマグネトロン利用機器で使用されており、その構成としては様々な構成のものが知られている。マクロ波の発生に伴ってマグネトロンにて発生した熱を除去する方式として、空冷式と液冷式とが用いられている。液冷式のマグネトロンでは、冷却液の循環通路を備えた冷却ブロックが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1の液冷式のマグネトロンの構成について、マグネトロンの全体構成を示す図9と、冷却ブロックの構成を示す図10とを用いて説明する。
図9に示すように、マグネトロン100には、ヨーク106内の陽極筒体(図示せず)の外周面に沿って密着し、陽極筒体を冷却する冷却する液体を流す循環通路112をその内部に備える冷却ブロック110が設けられている。
図10に示すように、冷却ブロック110は、冷却機能を有する材料で大略直方体形状に形成されている。冷却ブロック110の直方体形状の一側面には循環通路112に連通される入口用管継ぎ手112A、出口用管継ぎ手112Bが接続されている。
冷却ブロック110は、陽極筒体の外周面を囲む環状の連続部分と、環状の連続部分の両端部が互いに対向する不連続部分とを有している。具体的には、環状の連続部分のそれぞれの端部にはフランジ114が形成されており、互いに対向するフランジ114間が環状の不連続部分となっている。それぞれのフランジ114には、貫通孔115が形成されており、対向する貫通孔115を連通するように締結部材116が締め付け(ねじ締め)られている。これにより、フランジ114間の距離が狭められて、冷却ブロック110の内周面が陽極筒体の外周面に密着するように締結されている。
特開2011−192459号公報
このような従来のマグネトロン100が備える冷却ブロック110は、大略直方体形状の部材を切削加工することにより、所望の形状を有する一体的な部材として形成される。
しかしながら、特許文献1の冷却ブロック110では、冷却ブロック110を締結するために環状の連続部分の両端部にフランジ114が形成されており、また、このフランジ114は管継ぎ手112A、112Bの接続面よりも大きく外側に向けて突出形成されている。そのため、大略直方体形状の部材を切削加工して、特許文献1のような形状の冷却ブロック110を形成すると、削り落とす材料が多くなり無駄が多いという課題がある。
また、冷却ブロック110に管継ぎ手112A、112Bを接続した状態では、フランジ114の貫通孔115への締結部材116の挿入が困難となる場合もあり、また、フランジ114に係合された状態の締結部材116へのアクセスが困難となる場合もある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、冷却ブロックの製作における無駄を少なくすることができるとともに、管継ぎ手および締結部材へのアクセスを良好とすることができるマグネトロンを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のマグネトロンは、陽極筒体と、環状の連続部分の両端部が互いに対向する環状形状を有する一体的な部材であって、陽極筒体を囲むように陽極筒体の外周面に締結されるとともに、内部に冷却液の循環通路を有して陽極筒体を冷却する冷却ブロックと、冷却ブロックの対向する両端部それぞれに係合され、締め付けにより両端部間の距離を狭めて冷却ブロックの内周面を陽極筒体の外周面に押圧させる締結部材と、冷却液の循環通路に連通されるように、冷却ブロックの対向する両端部の近傍それぞれに接続された一対の管継ぎ手と、を備え、冷却ブロックへの一対の管継ぎ手の接続部分の間に締結部材が配置され、冷却ブロックの環状方向を含む平面に対して傾斜した方向に締結部材の締結方向が延在し、一対の管継ぎ手のうちの一方の管継ぎ手の軸方向よりも陽極筒体の軸方向一方側から、他方の管継ぎ手の軸方向よりも陽極筒体の軸方向他方側へ向かう方向に、締結部材の締結方向が配置されているものである。
本発明によれば、冷却ブロックの製作における無駄を少なくすることができるとともに、管継ぎ手および締結部材へのアクセスを良好とすることができるマグネトロンを提供することができる。
本発明の実施の形態1に係るマグネトロンの全体構成図(斜視図) 実施の形態1のマグネトロンの下面図 実施の形態1のマグネトロンが備える冷却ブロックの斜視図 図3の冷却ブロックから管継ぎ手が取り外された状態の一部分解斜視図 図3の冷却ブロックのアクセス側面からの正面図(締め付け前) 図3の冷却ブロックのアクセス側面からの正面図(締め付け後) 図5の冷却ブロックの対向端部のA部拡大図 図6の冷却ブロックの対向端部のB部拡大図 従来のマグネトロンの全体構成図 従来のマグネトロンが備える冷却ブロックの構成図
第1の発明に係るマグネトロンは、陽極筒体と、環状の連続部分の両端部が互いに対向する環状形状を有する一体的な部材であって、陽極筒体を囲むように陽極筒体の外周面に締結されるとともに、内部に冷却液の循環通路を有して陽極筒体を冷却する冷却ブロックと、冷却ブロックの対向する両端部それぞれに係合され、締め付けにより両端部間の距離を狭めて冷却ブロックの内周面を陽極筒体の外周面に押圧させる締結部材と、冷却液の循環通路に連通されるように、冷却ブロックの対向する両端部の近傍それぞれに接続された一対の管継ぎ手と、を備え、冷却ブロックへの一対の管継ぎ手の接続部分の間に締結部材が配置され、冷却ブロックの環状方向を含む平面に対して傾斜した方向に締結部材の締結方向が延在し、一対の管継ぎ手のうちの一方の管継ぎ手の軸方向よりも陽極筒体の軸方向一方側から、他方の管継ぎ手の軸方向よりも陽極筒体の軸方向他方側へ向かう方向に、締結部材の締結方向が配置されているものである。
このような構成によれば、冷却ブロックの環状方向を含む平面に対して傾斜した方向に締結部材が延在しているため、締結部材が一対の管継ぎ手の接続部分の間に配置された配置構成が採用されながら、締結部材へのアクセスが管継ぎ手の影響を受けにくくできる。同様に、管継ぎ手へのアクセスが締結部材の影響を受けにくくできる。よって、管継ぎ手および締結部材へのアクセスを良好とすることができる。さらに、締結部材および管継ぎ手の一方にアクセスする際に他方の干渉を抑制できるため、冷却ブロックにおいて管継ぎ手の接続面の配置の自由度を高めることができる。よって、冷却ブロックの切削加工において削り落とす部分を少なくするような管継ぎ手および締結部材の配置構成を実現することができる。
第2の発明に係るマグネトロンは、特に、第1の発明において、冷却ブロックにおいて、環状の連続部分の両端部それぞれに締結部材が挿入される係合孔が形成され、一対の管継ぎ手の接続面が係合孔の形成位置と重なる位置あるいは係合孔の形成位置よりも外側に位置されるものである。このような構成によれば、冷却ブロックにおいて、管継ぎ手の接続面を形成するために大略直方体形状の部材(材料)を削り落とす量を少なくすることができ、冷却ブロックの製作における無駄を少なくできる。
第3の発明に係るマグネトロンは、特に第1または第2の発明において、冷却ブロックは、締結部材による締め付けの際に、対向する両端部が互いに係合することにより、環状方向を含む平面に直交する方向への両端部の移動を規制する規制構造を有する。このような構成によれば、冷却ブロックの環状方向を含む平面に対して傾斜した方向に締結部材が延在する構成を採用しながら、締結部材による締め付けの際に、規制構造により環状部分を含む平面に直交する方向への冷却ブロックの環状の両端部の移動を規制することができる。よって、締結部材の締め付けによる確実な締結が実現できる。
第4の発明に係るマグネトロンは、特に、第1から第3のいずれかの発明において、締結部材の締結方向の傾斜角度は、冷却ブロックの環状方向を含む平面に対して45度よりも小さい角度としたものである。このような構成によれば、締結部材の締め付けにより生じる力を、環状部分を含む平面に直交する方向の成分よりも平面沿いの方向の成分の方を大きくすることができる。よって、締結部材の締め付けによる確実な締結が実現できる。
第5の発明に係るマグネトロンは、特に、第1から第4のいずれかの発明において、冷却ブロックにおける一対の管継ぎ手の接続面に凹部が形成され、締結部材の両端部がそれぞれの凹部内に収容されているものである。このような構成によれば、凹部内に締結部材の両端部が収容されるため、締結部材および管継ぎ手の一方にアクセする際に他方の干渉を抑制できる。
第6の発明に係るマグネトロンは、特に、第1から第5のいずれかの発明において、冷却ブロックは、大略四角形状の外周を有し、大略四角形状の外周における一端に一対の管継ぎ手および締結部材が配置されているものである。このような構成によれば、大略直方体形状を部材からの切削可能における無駄を少なくできるとともに、四角形状の外周における一端に管継ぎ手および締結部材を集中配置させた構成を採用しながら、管継ぎ手および締結部材へのアクセスを良好にできる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るマグネトロン1の全体構成図であり、図2は、マグネトロン1の下面図である。図1および図2に示すように、マグネトロン1は、磁気継鉄2と、磁気継鉄2の上部に設けられた出力部3と、磁気継鉄2の下部に設けられたフィルタ4とを備える。磁気継鉄2内には、陽極筒体5と、陽極筒体5の上下両端に設けられた2つの円環状永久磁石6A、6Bと、陽極筒体5の周囲を囲むように配置された冷却ブロック10とが収容されている。フィルタ4は、チョークコイル(図示せず)と貫通コンデンサ7とを備えている。なお、図1において、上下方向(陽極筒体5の軸方向)をZ方向とし、Z方向に直交しかつ互いに直交する方向をX方向、Y方向としている。また、本実施の形態1のマグネトロン1では、陽極筒体5の軸方向がZ方向(上下方向)に配置される場合を例とするが、陽極筒体5の軸方向が左右方向や前後方向に配置される場合であってもよい。
磁気継鉄2は、対向する一対の側面および上面が開口された本体8aと、本体8aの上面側の開口を閉じる蓋部8bとを有するケーシング8を備える。円環状永久磁石6A、6B、陽極筒体5、および冷却ブロック10が、磁気継鉄2のケーシング8内に収容されている。
陽極筒体5は、上下両端に配置された円環状永久磁石6A、6Bの外側から挟み込まれるようにして磁気継鉄2のケーシング8により固定されている。なお、図1の図示下側に配置された円環状永久磁石6Bは入力側の磁石であり、図示上側に配置された円環状磁石6Aは出力側の磁石である。陽極筒体5の内部には、アノードベイン(図示せず)が放射状に配置され、それぞれ隣り合ったアノードベインと陽極筒体5とで囲まれた空間で空洞共振器が形成されている。また、陽極筒体5の中心部には陰極構体(図示せず)が配置され、この陰極構体とアノードベインとで囲まれた空間が作用空間となっている。
本実施の形態1のマグネトロン1を使用する場合、マグネトロン1の内部を真空状態にした後、陰極構体に所望の電力を印可して熱電子を放出させ、アノードベインと陰極構体との間に直流の高電圧を印可する。作用空間では、円環状永久磁石6A、6Bによって陰極構体と陽極筒体5とが対向する方向に対して直交する方向に磁界が形成される。アノードベインと陰極構体との間に直流高電圧を印可することで、陰極構体から出た電子がアノードベインに向かって引き出される。作用空間中の電界および磁界により、電子は旋回運動をしながら周回運動してアノードベインに到達する。このときの電子運動によるエネルギが空洞共振器に与えられてマイクロ波が発振される。
次に、本実施の形態1のマグネトロン1が備える冷却ブロック10の構成について説明する。冷却ブロック10の斜視図を図3に示し、冷却液管を接続するための管継ぎ手を取り外した状態の冷却ブロック10の斜視図(一部分解図)を図4に示す。
冷却ブロック10は、陽極筒体5と円環状永久磁石6A、6Bと直接的または間接的に接触して、それぞれの部材を冷却する機能を有している。具体的には、図3および図4に示すように、冷却ブロック10は、大略直方体状の外形形状を有しており、例えば、高い熱伝導率を有する金属材料で一体的な部材として形成されている。また、冷却ブロック10の内部には、冷却液の循環通路9が形成されている。
冷却ブロック10は、陽極筒体5の外周面を囲む環状の連続部分を有し、この環状の連続部分の両端部が互いに近づいた状態にて対向した環状形状を有している。すなわち、冷却ブロック10は、図3の上面視(Z方向視)にて大略C字形状を有しており、一部分のみに環状の不連続部分を有している。また、冷却ブロック10の内周面11は、陽極筒体5の外周面に密着可能な円周面として形成されている。一方、冷却ブロック10の外周は、磁気継鉄2のケーシング8内に収まるように大略四角形状に形成されている。また、冷却ブロック10の上面における内周面11の近傍にて円環状永久磁石6Aと他の部材を介して間接的に接触し、冷却ブロック10の下面における内周面11の近傍にて円環状永久磁石6Bと他の部材を介して間接的に接触する。なお、以降の説明では、冷却ブロック10の環状の連続部分の両端部を「対向端部12a、12b」とする。
冷却ブロック10の大略四角形状の外周における対向端部12a、12bが配置されている側面13(以降、「アクセス側面13」とする)には、冷却液の循環通路9に連通される供給用/排出用の一対の管継ぎ手14が接続されている。それぞれの管継ぎ手14は、対向端部12a、12bの近傍に配置されており、一対の管継ぎ手14の間に対向端部12a、12bが位置されている。
管継ぎ手14は、管継ぎ手14自体を冷却ブロック10に固定するための固定用ボルト14aと、冷却液の供給管/排出管を解除可能に連結させる連結用ナット14bとを備える。連結用ナット14bを回動させることで、供給管/排出管を連結したり解除したりすることができる。なお、冷却ブロック10内の冷却液の循環通路9は、一方の管継ぎ手14の接続部分から陽極筒体5の外周を周回しながら他方の管継ぎ手14の接続部分へ至るように形成されている。
アクセス側面13の中央部分には、対向端部12a、12bが配置されており、対向端部12a、12bの間には隙間Sが設けられている。この対向端部12a、12b間の隙間Sが、環状の不連続部分となっている。また、それぞれの対向端部12a、12bには、締結部材(例えば、締結ボルトおよびナット)15が係合されており、締結部材15を締め付ける(ねじ締め)ことにより、対向端部12a、12bの間の隙間S(距離)を狭めることが可能となっている。このように、対向端部12a、12bの間の隙間Sを狭めることにより、冷却ブロック10の内周面11を陽極筒体5の外周面に押圧させて密着させた状態とし、冷却ブロック10を陽極筒体5に締結させることができる。なお、本実施の形態1では、隙間Sは締め付け前の状態において、例えば、3mm程度に設定されている。
図3および図4に示すように、締結部材15は、冷却ブロック10の環状方向(陽極筒体5を周回する方向)を含む平面(XY平面)に対して傾斜した方向に延在している。すなわち、締結部材15は、冷却ブロック10の上面に対して傾斜した方向をその軸方向として配置されている。また、それぞれの対向端部12a、12b近傍におけるアクセス側面13には、上面あるいは下面側に開口されるとともに中央側に向かう凹部13a、13bが形成されている。それぞれの凹部13a、13bの内面には締結部材15が挿入されるとともに挿入された締結部材15と係合する係合孔13c、13dが形成されている。それぞれの係合孔13c、13dに締結部材15が挿入されて係合した状態では、締結部材15の両端部が凹部13a、13b内に収容された状態となる。
本実施の形態1の冷却ブロック10では、締結部材15の延在方向(軸方向)がXY平面に対して傾斜した方向とされている。そのため、締結部材15を締め付けると、対向端部12a、12bにはX方向の力成分に加えてZ方向の力成分も生じることとなる。このような場合にあっては、対向端部12a、12bがZ方向において互いに異なる方向に移動され、その結果、冷却ブロック10にねじれが生じる。このようなねじれの発生を抑制するために、本実施の形態1の冷却ブロック10では、対向端部12a、12bのZ方向への移動を規制する規制構造が設けられている。
この規制構造について、図5および図6に示す冷却ブロック10のアクセス側面13の正面図を用いて説明する。また、図5における対向端部12a、12bのA部拡大図を図7に示し、図6におけるB部拡大図を図8に示す。
図5に示すように、対向端部12a、12bには、互いに係合可能な段部16a、16bが形成されている。図示左側の対向端部12aには、Z方向の上方側端面が下方側端面よりも突出するように段部16aが設けられており、図示右側の対向端部12bには、下方側端面が上方側端面よりも突出するように段部16bが設けられている(図7参照)。
図5に示す状態より締結部材15を締め付けると、対向端部12a、12bの間の隙間Sが狭められて、対向端部12aと12bが互いにX方向に近づく。それとともに、対向端部12aと12bがZ方向にも移動しようとする。しかしながら、対向端部12a、12bに段部16a、16bが設けられていることにより、段部16aと16bとが当接して、対向端部12a、12bのZ方向への移動が規制された状態となる(図8参照)。この状態でさらに締結部材15を締め付けると、Z方向への移動が段部16a、16b同士の当接により規制されながら、対向端部12a、12bの間の隙間Sが狭められていくことになる。このように規制構造が用いられていることにより、締結部材15がXY平面に対して傾斜方向に延在するような配置構成を採用しながら、冷却ブロック10に締結によるねじれが生じることを抑制できる。
また、締結部材15の締め付けによって対向端部12a、12bに付加される力は、Z方向の力成分よりもX方向の力成分を大きくすることが望ましい。そのため、XY平面に対する締結部材15の傾斜角度は45度よりも小さくすることが望ましく、本実施の形態1では、例えば40度に設定されている。
このような構成の本実施の形態1のマグネトロンでは、冷却ブロック10の上面(すなわちXY平面)に対して傾斜した方向に締結部材15が延在しているため、締結部材15が一対の管継ぎ手14の接続部分の間に配置された構成が採用されながら、締結部材15へのアクセスが管継ぎ手14の影響を受けにくくできる。同様に、管継ぎ手14へのアクセスが締結部材15の影響を受けにくくできる。そのため、一対の管継ぎ手14が冷却ブロック10に接続され、かつ冷却液管が連結された状態であっても、締結部材15へアクセスして、締結部材15の締め付け等の作業を行うことができる。また、締結部材15が冷却ブロック10に係合された状態において、管継ぎ手14にアクセスして、固定用ボルト14aや連結用ナット14bを回動操作することができる。よって、冷却ブロック10において管継ぎ手14および締結部材15へのアクセスを良好とすることができる。
このように締結部材15および管継ぎ手14の一方にアクセスする際に、他方が干渉することが防げるため、冷却ブロック10において管継ぎ手14を接続する側面(接続面)の配置の自由度を高めることができる。
仮に締結部材がX方向に延在するような構成であれば、締結部材へのアクセスや締結部材と管継ぎ手との間の干渉を考慮して、管継ぎ手の接続面を冷却ブロックの中央側に向けて後退させるなどの構成を採用する必要がある(例えば、図10に示すような構成)。しかしながら、本実施の形態1の構成では、管継ぎ手14と締結部材15との間における相互のアクセス干渉を考慮する必要がなくなるため、冷却ブロック10への管継ぎ手14の接続面を、Y方向において締結部材15の係合孔13c、13dの形成位置と重なる位置、あるいは、係合孔13c、13dの形成位置よりも外側の位置に位置させることができる。そのため、例えば、大略直方体形状の部材から切削加工を行って冷却ブロック10を形成する場合に、図10に示す従来の冷却ブロックに比して、削り落とす材料を少なくするような、管継ぎ手14および締結部材15の配置構成を実現できる。よって、冷却ブロック10の製作における材料の無駄を少なくするができるとともに、管継ぎ手14および締結部材15へのアクセスを良好とすることができる。また、切削加工する部分が少なく、それによって冷却ブロック10の体積を大きくすることができるため、冷却性能が向上する。
また、対向端部12a、12bのX方向への移動を許容しながら、Z方向への移動を規制する規制構造を採用している。そのため、締結部材15が傾斜方向に延在した構成を採用しながらも、締結部材15の締め付けにより冷却ブロック10にねじれが生じることを抑制可能としている。
また、アクセス側面13に凹部13a、13bを形成して、締結部材15の両端部を凹部13a、13b内に収容する構成が採用されていることにより、締結部材15と管継ぎ手14との干渉をより確実に防止することができる。また、締結部材15の両端部が収容できる程度の大きさの凹部13a、13bを形成すれば良いため、アクセス側面13を形成するために削り落とす材料を少なくでき、製作における無駄を少なくできる。
上述の実施の形態1では、冷却ブロック10では、アクセス側面13において、管継ぎ手14の接続面と対向端部12a、12bが形成されている部分とが、同一の平面(XZ平面)上に位置されているような場合を例としたが、本発明はこのような場合についてのみ限定されない。このような場合に代えて、例えば、アクセス側面13において、対向端部12a、12bが形成されている部分よりも管継ぎ手14の接続面をY方向に後退させて、磁気継鉄2のケーシング8内からの管継ぎ手14の突出部分が少なくなるようにしても良い。冷却ブロック10の製作において材料を削り落とす量を少なくするという観点からは、管継ぎ手14の接続面は、係合孔13c、13dの形成位置と重なる位置、あるいは係合孔13c、13dの形成位置よりも外側に位置するようにすることが好ましい。
また、上述の実施の形態1では、対向端部12a、12bのZ方向への移動を規制する規制構造として段部を採用した場合を例としたが、規制構造としては、その他様々な構成を採用し得る。対向端部12aと12bとの係合部分において、X方向に延在する成分を有する面が存在すれば互いの係合によりZ方向への移動を規制することができ、規制構造として機能し得る。
また、上述の実施の形態1では、冷却ブロック10が大略四角形状の外周面を有するような場合を例としたが、冷却ブロック10が多角形状の外周面を有するような場合であっても良い。
また、アクセス側面13には少なくとも一対の管継ぎ手14が接続されていれば良く、複数対の管継ぎ手が接続されるような場合であっても良い。
また、同一の傾斜方向に延在する複数本の締結部材15が用いられるような場合であっても良い。
なお、上記様々な実施の形態のうちの任意の実施の形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
1 マグネトロン
2 磁気継鉄
3 出力部
4 フィルタ
5 陽極筒体
6A、6B 円環状永久磁石
7 貫通コンデンサ
8 ケーシング
9 冷却液の循環通路
10 冷却ブロック
11 内周面
12a、12b 対向端部
13 アクセス側面
13a、13b 凹部
13c、13d 係合孔
14 管継ぎ手
15 締結部材
16a、16b 段部
S 隙間

Claims (6)

  1. 陽極筒体と、
    環状の連続部分の両端部が互いに対向する環状形状を有する一体的な部材であって、陽極筒体を囲むように陽極筒体の外周面に締結されるとともに、内部に冷却液の循環通路を有して陽極筒体を冷却する冷却ブロックと、
    冷却ブロックの対向する両端部それぞれに係合され、締め付けにより両端部間の距離を狭めて冷却ブロックの内周面を陽極筒体の外周面に押圧させる締結部材と、
    冷却液の循環通路に連通されるように、冷却ブロックの対向する両端部の近傍それぞれに接続された一対の管継ぎ手と、を備え、
    冷却ブロックへの一対の管継ぎ手の接続部分の間に締結部材が配置され、冷却ブロックの環状方向を含む平面に対して傾斜した方向に締結部材の締結方向が延在し、一対の管継ぎ手のうちの一方の管継ぎ手の軸方向よりも陽極筒体の軸方向一方側から、他方の管継ぎ手の軸方向よりも陽極筒体の軸方向他方側へ向かう方向に、締結部材の締結方向が配置されている、マグネトロン。
  2. 冷却ブロックにおいて、環状の連続部分の両端部それぞれに締結部材が挿入される係合孔が形成され、一対の管継ぎ手の接続面が係合孔の形成位置と重なる位置あるいは係合孔の形成位置よりも外側に位置される、請求項1に記載のマグネトロン。
  3. 冷却ブロックは、締結部材による締め付けの際に、対向する両端部が互いに係合することにより、環状方向を含む平面に直交する方向への両端部の移動を規制する規制構造を有する、請求項1または2に記載のマグネトロン。
  4. 締結部材の締結方向の傾斜角度は、冷却ブロックの環状方向を含む平面に対して45度よりも小さい角度である、請求項1から3のいずれか1つに記載のマグネトロン。
  5. 冷却ブロックにおける一対の管継ぎ手の接続面に凹部が形成され、締結部材の両端部がそれぞれの凹部内に収容されている、請求項1から4のいずれか1つに記載のマグネトロン。
  6. 冷却ブロックは、大略四角形状の外周を有し、大略四角形状の外周における一端に一対の管継ぎ手および締結部材が配置されている、請求項1から5のいずれか1つに記載のマグネトロン。
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