JP5497295B2 - マイクロギニン産生タンパク質、及びマイクロギニン遺伝子クラスターをコードする核酸、並びにマイクロギニンの製造方法 - Google Patents

マイクロギニン産生タンパク質、及びマイクロギニン遺伝子クラスターをコードする核酸、並びにマイクロギニンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、化学、生物学、生化学、分子生物学の分野に関する。本発明は、マイクロギニン(microginin)及びマイクロギニンアナログの合成を可能にする新規の核酸分子を提供する。マイクロギニンの治療における適用が発見されている。こうして本発明は、哺乳動物治療分野及び薬剤開発の分野にも及ぶ。
シアノバクテリア及びマイクロギニン
シアノバクテリアはグラム陰性細菌である。光合成を行なう能力のため、植物界に属すると長らく考えられており、そして以前は藍藻(blue-green algae)に分類されていた。シアノバクテリアはほぼ全ての生態的地位に順応してきた。今日までに知られている多くの種は、淡水湖及び海で見つかっている。ここ数年の間に、シアノバクテリアは、生物学的に活性な天然化合物のソースとして認識されてきた。
シアノバクテリアは藻類と細菌の中間に位置する微生物の群であり、そして世界中の淡水域及び海域に見られる。科学的に、シアノバクテリアは細菌とみなされているが、シアノバクテリアは光合成を行なうことができるので、「藍藻」に分類されていた。
シアノバクテリアのペプチド(シアノペプチド)は、ヒトが使用する表層水において最も偏在的に発見される潜在的に有害な天然物である。これらの物質はもともと天然物質であるが、富栄養化(つまり、過剰な施肥)は、ヨーロッパ中で過剰なシアノバクテリアの増殖を引き起こした。こうしてシアノペプチドは、現在、不自然な頻度及び濃度で生じている。
多様なシアノペプチドの大部分は、オリゴペプチド(2KD未満の分子量のペプチド)である。しかし、特定のシアノペプチド、例えばミクロシスチン及びノジュラリン、は、よく研究され、そして多くの動物中毒及びヒトの病気の原因であると認識されている一方で、実質的かつ増大している一連の証拠は、急性及び慢性の両方のヒト疾患の原因における潜在的に毒性である他のシアノペプチドの確固たる役割を指し示す。
淡水及び海水のシアノバクテリアは、多様な生物活性化合物を産生することが知られており、その中には強力な肝臓毒及び神経毒を示すものがある。シアノバクテリアの毒性種の多くは、富栄養化した水中で過剰に増殖する傾向があり、そうして動物及びヒトの健康についてかなりの危害の原因となってきた。最も広範にブルーム形成するシアノバクテリアの一つは、マイクロシスチス(Microcystis)属であり、肝臓毒性ペプチドマイクロシスチンの周知の産生種である。マイクロシスチンは、共通構造を共有する密接に関連した環状ヘプタペプチドの群である。今までのところ、80超のマイクロシスチンの誘導体が同定され、メチル化、ペプチド配列、及び毒性の程度の点で大きく異なっていた。
従来の植物コードは、マイクロシスチス(Microcystis)属を、(天然条件下で、株培養物は通常単細胞として増殖する一方)不規則に配置された細胞の粘性コロニーとして増殖する球菌単細胞シアノバクテリウムとして記載した。この従来法によると、個々の細胞のサイズ、コロニー形態、及び粘着性の性質などの形態学的基準は、マイクロシスチス(Microcystis)属内の種の区分(species delimination)に使用される(つまり、形態種)。マイクロシスチン産生株とマイクロシスチンを合成しない株は、マイクロシスチス属の全ての種について報告されてきた。しかしながら、今日まで研究された多くの現地標本及びマイクロシスチス・アエルギノーサ(Microcystis aeruginosa)とマイクロシスチス・ビリジス(Microcystis viridis)の株が、マイクロシスチンを含むことが発見された一方、M.ウェセンベルギ(M. wesenbergii)、M.ノバセッキー(M. novaceckii)、及びM.イクチオブラーブ(M. ichthyoblabe)の株がマイクロシスチンを含むということは、弧発的に報告されたのみである。
マイクロシスチンとは別に、様々な他の直線状及び環状オリゴペプチド、例えばアナバエノペプチン(anabaenopeptin)、アエルギノシン(aeruginosin)、ミクロギニン(microginin)、及びシアノペプトリン(cyanopeptolin)は、マイクロシスチス属で発見された(Namikoshi, M., and K. L. Rinehart. 1996. Bioactive compounds produced by cyanobacteria. J. Ind. Microbiol. 17: 373-384)。
マイクロシスチンと同様に、これらのペプチドは、通常でないアミノ酸、例えばシアノペプトリン中の3-アミノ-6-ヒドロキシ-2-ピペリドン(Ahp)、アエルギノシン型分子中の2-カルボキシ-6-ヒドロキシオクタヒドロインドール(Choi)、又はマイクロギニン中の3-アミノ-2ヒドロキシ-デカン酸(Ahda)を有し、そして多くの構造バリアントはまた、これらの群に存在する。これらのペプチドは、様々な生物活性を示し、プロテアーゼ阻害を頻繁に示す(Namikoshi, M., and K. L. Rinehart. 1996. Bioactive compounds produced by cyanobacteria. J. Ind. Microbiol. 17: 373-384)。
天然マイクロシスチス集合におけるマイクロシスチンと他のオリゴペプチド、例えばアナバエノペプチン(anabaenopeptins)、マイクロギニン、及びシアノペプトリンの発生が、近年示されてきた。天然マイクロシスチス集合中の種及び遺伝子型組成が異種性であるということは周知であり、そしてミクロシスチンと非ミクロシスチン含有株の両方が、同じサンプルから単離された。マイクロギニンを産生する株と同様に、マイクロギニンを産生しない株も発見された。これらの結果により、天然マイクロシスチス集合において異なるオリゴペプチドパターンを有するかなり多様な遺伝子型が示唆される。
マイクロシスチスの単一コロニーを分類することにより、この属の天然集合における実際のペプチド多様性が極めて高いということが1999年に初めて示された。検出された多くの物質は、マイクロシスチン、アナバエノペプチン、マイクロギニン、シアノペプトリン、及びアエルギノシンなどのシアノバクテリアペプチドの周知の群に属し、そのうちの多くが、マイクロシスチスspp.(Microcystis spp.)において発見された。さらに、多くの未知の成分が、このようなコロニーにおいて検出された。しかしながら、これらの未知の成分の起源は、いまだ調査されている。なぜなら、観察された着生シアノバクテリア及び藻類とは別に、従属栄養細菌がマイクロシスチス・コロニーに存在することが知られているからである。(現地標本及び培養株の両方から得た)シアノバクテリアサンプルの化学的スクリーニングは、多様な物質を示した。例えば、プランクトスリックス・アガルジー(Planktothrix agardhii)のほぼ単一特異的なブルームが、255もの異なる物質含み、その多くはオリゴペプチドであった。
こうして、マイクロギニン産生能力を特定の種及び株に割り当てることに関する状況、つまり、関与する遺伝子型及び種の真の理解、並びにその進化が、今日までに可能ではないということが結論付けられうる。実際、現在の情報により、1の種又は「形態型(morphotype)」(つまり、同じ形態的特徴を有する個々の種)が、種々の「化学型(chemotype)」(つまり、異なるシアノペプチドを含む形態的に区別できない個別の種)をコードする一定の範囲の遺伝子型を含みうるということが示されたと、PEPCY、つまり欧州委員会により支援を受けた研究プロジェクトは結論付けた。
ACE阻害剤とマイクロギニン
ACEは、哺乳動物レニン-アンジオテンシン系で、アンジオテンシンIのアンジオテンシンIIへの変換を触媒し、動脈狭窄を導き、動脈狭窄は次に血圧の増加を引き起こす。ACE阻害剤はこのプロセスに反対に作用し、そしてその結果、血圧降下薬としてヒト医薬の役割を果たす。マイクロギニンは、ACE阻害剤についての重要な薬剤候補である。これまでにマイクロギニンの30の構造バリアントしか知られておらず、臨床開発が難しい。
マイクロギニンは、N末端でデカン酸誘導体、3-アミノ-2-ヒドロキシ-デカン酸(Ahda)及びC末端で2個のチロシンユニットの支配により特徴付けられる。マイクロギニンは、C末端に生じる可変性を持った4〜6のアミノ酸の長さの点で変化する(Microginins, zinc metalloprotease inhibitors from the cyanobacterium Microcystis aeruginosa, 2000, Tetrahedron 56:8643-8656)。化学的にマイクロギニンバリアントを作成することは、3-アミノ-2-ヒドロキシ-デカン酸の合成によってのみ可能であった(J Org Chem. 1999 Apr 16;64(8):2852-2859. Acylnitrene Route to Vicinal Amino Alcohols. Application to the Synthesis of (-)-Bestatin and Analogues. Bergmeier SC, Stanchina DM.)。或いは、シアノバクテリウム株を、マイクロギニン活性についてスクリーニングしたが、これは煩わしくそして時間がかかるものであった。これまで、種の理解及びマイクロギニン産生株を非産生株から効率的に区別する方法を欠いていたため、効率的に株をスクリーニングすることができなかった(上の記載を参照のこと)。さらに、より優れたACE阻害剤を開発する様々なリード化合物を提供するために、簡単かつ効率的にマイクロギニンを変化させ、そうして開発することができなかった。
マイクロシスチス・アエルギノーサ(Microcystis aeruginosa)から、非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)、ポリケチド合成酵素(PKS)、及びテーラリング酵素(tailoring enzyme)から構成されるハイブリッド合成酵素をコードする約30kbpにまたがる遺伝子クラスターを単離した。当該酵素がマイクロギニンの生合成に関与することが本発明者により示される。当該核酸の由来元の種は、G. C. Kurzinger from Lake Pehlitz 1977により最初に単離された。
本発明者は、マイクロギニンの産生、つまりマイクロギニンの異種発現を可能にする生物学的システムだけではなく、マイクロギニンを改変して、そうしてマイクロギニンのこれまで未知のバリアントを開発するためのシステムを提供も提供する。本発明はさらに、核酸、並びにマイクロギニンを産生する能力を有する種を同定する方法をさらに提供する。
特に、本発明は以下の活性:
アデニル化ドメイン(A*)、ここで当該アデニル化ドメインは配列番号1に記載されるペプチド配列を含む、
アシルキャリアタンパク質(ACP)、
以下の活性:(i)ケトアシルシンターゼ(KS)、(ii)アシルトランスフェラーゼ(AT)(iii)アシルキャリアタンパク質(ACP2)を含む、ポリケチド合成酵素(PKS)の伸張モジュール(EM)、
アミノトランスフェラーゼ(AMT)、
以下の活性(i)縮合ドメイン(C)、(ii)アデニル化ドメイン(A)、(iii)チオール化ドメイン(T)を含む、非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)の3〜5の伸張モジュール(EM)及び、
チオエステラーゼ(TE)
を有するマイクロギニン合成酵素複合体をコードする1以上の核酸に関する。
上に概説されたように、本発明は特に、以下の活性:
アデニル化ドメイン(A*)、ここで、当該アデニル化ドメインは、配列番号1に記載されるペプチド配列を含む、
アシルキャリアタンパク質(ACP)、
以下の活性:(i)ケトアシルシンターゼ(KS)、(ii)アシルトランスフェラーゼ(AT)、(iii)アシルキャリアタンパク質(ACP2)を含むポリケチド合成酵素(PKS)の伸張モジュール(EM)、
アミノトランスフェラーゼ(AMT)、
以下の活性:(i)縮合ドメイン(C)、(ii)アデニル化ドメイン(A)、(iii)チオール化ドメイン(T)を含む、非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)の3〜5の伸張モジュール(EM)、及び
チオエステラーゼ(TE)
を有するマイクロギニン合成酵素複合体をコードする1以上の核酸に関する。
本発明者は、マイクロギニンが、非リボソーム合成の産物であることを発見した。以前に自然界において同定されたマイクロギニンが、一部はリボソーム合成の産物であり、そしてさらに様々な酵素反応を介して処理された可能性があるということを理解することは重要である。
本明細書中で記載された核酸、つまりマイクロギニン合成酵素複合体が、マイクロシスチス種以外の他の生物、例えばノストック(Nostoc)、アナベナ(Anabaena)、プラクソトリックス(Plankthotrix)又はオシラトリア(Oscillatoria)にも存在しうるということをに留意することは重要である。マイクロギニンという用語は、こうして、公的に「マイクロギニン」と名づけられたペプチドをもたらす合成酵素複合体を産生するこのような核酸に本発明を制限するものではない。
ここで、アデニル化ドメイン(A*)は、アシルアデニレートとしてオクタン酸を活性化することが理解され、そしてアシルキャリアタンパク質(ACP)は、チオエステルとしてオクタン酸アデニレートに結合することが理解される。
ポリケチド合成酵素(PKS)の伸張モジュール(EM)は、例えば、リングビア マジュスクラ(Lyngbya majuscula)から単離されたジャマイクアミド(Jamaicamide)合成酵素遺伝子クラスターから知られている(Chem. Biol. Vol.11, 2004 pp 817-833)。ジャマイクアミド(海のシアノバクテリウムであるリングビア・マジュスクラ(Lyngbya majuscula)由来の新規の混合型ポリケチド・ペプチド・ニューロトキシン)の構造及び生合成は、少なくとも以下の活性:(i)ケトアシルシンターゼ(KS)、(ii)アシルトランスフェラーゼ(AT)及び(iii)アシルキャリアタンパク質(ACP2)を含む。ATは、マロニルCoAの認識に関与し、KSは、マロニルCoAでの活性化されたオクタン酸アデニレートのクライゼン型縮合に関与し、そしてACP2は、得られたデカン酸の結合に関与する。アミノトランスフェラーゼ(AMT)は、デカン酸のβアミノ化を行なう。
本発明に記載される核酸は、少なくとも以下の活性:(i)縮合ドメイン(C)、(ii)アデニル化ドメイン(A)、(iii)チオール化ドメイン(T)を含む非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)の3〜5の伸張モジュール(EM)を有しうる。Aは、アミノ酸のカルボキシル基の活性化に関与し、Tは、活性化中間体の結合及び輸送に関与し、Cは、活性化アミノ酸を縮合して、ペプチド鎖を伸張させることに関与する。
最終的に、本発明に記載される核酸は、合成酵素複合体から最終生成物の切断を行なうチオエステラーゼ(TE)活性を含む。
本発明に記載される核酸が、ベクター中に存在するか、又は細菌染色体中に存在するということを想定することができる。この場合、上に記載された部分が、細胞内に存在するあいだに、1の分子中又は分子上に全てが存在する必要はないということを想定することができる。しかしながら、本発明に記載される酵素複合体を産生するために、マイクロギニン合成酵素複合体を産生することを意味する細胞が、上に記載された活性を含み、これが次にマイクロギニンを産生しうるということが必須である。こうして、本発明は、マイクロギニン合成酵素複合体の機能を有する上述の核酸分子の派生物も包含する。
当該分子は、非リボソーム酵素複合体をコードする他の分子、例えばマイクロシスチン合成酵素遺伝子クラスターにおいて見られる既知のアデニル化ドメインに類似しないという点で通常とは異なる特殊なアデニル化ドメイン(A*)により特徴付けられる(Chem. Biol. Vol. 7 2000, pp 753-764: Structural organisation of microcystin synthesis in Microcystis aeruginosa PCC 7806: In integrated peptide-polyketide-synthetase system)。本明細書に包含される分子は、
配列番号1に示されるこのアデニル化ドメイン(A*)、及び
少なくともACP、ここで当該ACPは別の既知の非リボソーム酵素複合体に由来してもよく、
PKSの少なくとも1のEM、ここで当該EMは、以下の活性:(i)KS、(ii)AT、(iii)ACPを含む既知の非リボソーム酵素複合体に由来してもよく、
AMT、ここで当該AMTは、別の既知の非リボソーム酵素複合体に由来してもよく、
少なくとも以下の活性:(i)C、(ii)A、(iii)Tを含む3〜5のEM、ここでこれらのEMは、別の既知の非リボソーム酵素複合体に由来してもよく、そして
TE、ここでこのTEは別の既知の非リボソーム酵素複合体に由来してもよい、
を有しうる。上記パーツが1以上のベクター上にあるか、及び/又は染色体に組み込まれているキメラは、全ての成分が1の細胞内に存在する限り、本発明により等しく包含される。
本発明は、配列番号1に85%の同一性、より好ましくは配列番号1に90%の同一性、最も好ましくは配列番号1に95%の同一性を有するアデニル化ドメインを含むマイクロギニン合成酵素複合体をコードする単離核酸分子にも関する。本明細書の配列同一性は、慣用のヌクレオチド配列比較ソフトウェア、例えばthe best fit 及び/又はthe GCG package のpile up programsで配列比較した場合のアデニル化ドメインの全配列における割合(%)である。
本発明は、以下の活性:
アデニル化ドメイン(A*)、ここで当該アデニル化ドメインは、配列番号1に記載されたペプチド配列を含み、
アシルキャリアタンパク質(ACP)、
以下の活性:(i)ケトアシルシンターゼ(KS)、(ii)アシルトランスフェラーゼ(AT)、(iii)アシルキャリアタンパク質(ACP2)を含むポリケチドシンターゼ(PKS)の伸張モジュール(EM)、
アミノトランスフェラーゼ(AMT)、
以下の活性(i)縮合ドメイン(C)、(ii)アデニル化ドメイン(A)、(iii)チオール化ドメイン(T)を含む非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)の3〜5の伸張モジュール(EM)、及び
チオエステラーゼ(TE)
を有するマイクロギニン合成酵素タンパク質複合体にも関する。
本発明は特に、アデニル化ドメイン(A*)をコードする核酸分子にも関し、ここで当該アデニル化ドメインは、配列番号1に記載されるペプチド配列を含む。
本発明は、特に、ペプチド分子、アデニル化ドメイン(A*)にも関し、ここで当該分子は、配列番号1に記載されるペプチド配列を含む。
本発明は、特に、アデニル化ドメイン(A*)をコードする核酸分子にも関し、ここで当該分子は配列番号25に記載される核酸配列を含む。
本発明の好ましい実施態様では、当該核酸は、以下の活性又はドメイン:
モノオキシゲナーゼ(MO)、
NRPSの1以上の伸張モジュール(EM)内の組み込み型N−メチルトランスフェラーゼドメイン(MT)、
非組み込み型N−メチルトランスレフェラーゼ(MT)、
改変活性(MA)、ここで当該MAは、以下の活性:ハロゲナーゼ、サルファターゼ、グリコシラーゼ、ラセマーゼ、O−メチルトランスフェラーゼ、及びC−メチルトランスフェラーゼを含む群から選ばれ、
上記MO及び/又は他のMAの上流及び下流に隣接して位置するグリシンリッチ又はプロリン及びロイシンリッチのいずれかである1以上の繰り返しからなる2以上のペプチド繰り返しスペーサー配列(SP)
をさらに、そして場合により含む。
ここで、MOはデカン酸のヒドロキシル化を触媒する酵素であり、NRPSの1以上の伸張モジュール(EM)内の組み込み型N−メチルトランスフェラーゼドメイン(MT)は、それぞれのモジュールによるアミド結合のメチル化を触媒し、そして非組み込み型のN−メチルトランスフェラーゼ(MT)はマイクロギニンのアミノ基のメチル化を触媒する。改変酵素という用語は、多くの酵素を表し、このような酵素は、基を付け加えるか又は結合を作成する。好ましい実施態様では、MAは、以下の活性:ハロゲナーゼ、スルファターゼ、グリコシラーゼ、ラセマーゼ、O−メチルトランスフェラーゼ、及びC−メチルトランスフェラーゼを含む群から選ばれる。
グリシンリッチ又はプロリンとロイシンリッチのいずれかである1以上の繰り返しからなる2以上のペプチド繰り返しスペーサー配列(SP)をコードする核酸は、驚くべきことに、新規MAの現存するマイクロギニン合成酵素複合体への組込みを助けることが、本発明者により発見された。このようなSPをMAの隣に配置することにより、発明者は、MSECにおいて以前に発見されない活性を含むマイクロギニン合成酵素複合体(MSEC)を作成することができる。これは次に、潜在的に新規の治療性質を有する新規のマイクロギニンの作成を可能にする。こうして、本発明は、非限定的に、ハロゲナーゼ、スルファターゼ、グリコシラーゼ、ラセマーゼ、O−メチルトランスフェラーゼ又はC−メチルトランスフェラーゼなどのMAに隣接して配置されうるグリシンリッチ又はプロリンとロイシンリッチのいずれかである1以上の繰り返しからなる2以上のペプチド繰り返しスペーサー配列(SP)をコードする核酸に関する。これらのSPは、「外来」活性が、酵素複合体中で「働く」ことを保証する手助けとなる。本発明者は、これがSPペプチド鎖の二次的構造を欠如していることによるということを発見した。
好ましい実施態様において本発明に記載される核酸は、場合により以下の配列、以下のタンパク質配列をコードする核酸配列:
配列番号1に記載されるアデニル化ドメイン(A*)、
配列番号2に記載されるアシルキャリアタンパク質(ACP)、
マロニル-CoAの活性化と縮合に寄与するポリケチド合成酵素の伸張モジュール: (i)配列番号3に記載されるケトアシル合成酵素ドメイン(KS)、
(ii)配列番号4に記載されるアシルトランスフェラーゼドメイン(AT)、
配列番号5に記載されるアシルキャリアタンパク質ドメイン(ACP2)、
配列番号6に記載されるアミノトランスフェラーゼ(AMT)、
アラニンの活性化及び縮合に寄与する非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号7に記載される縮合ドメイン(C)、
(ii)配列番号8に記載されるアデニル化ドメイン(A)、
(iii)配列番号9に記載されるチオール化ドメイン(T)、
ロイシンの活性化及び縮合に寄与する非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号10に記載される縮合ドメイン(C2)、
(ii)配列番号11に記載されるアデニル化ドメイン(A2)、
(iii)配列番号12に記載されるチオール化ドメイン(T2)、
チロシン1の活性化及び縮合に寄与する非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号13に記載される縮合ドメイン(C3)、
(ii)配列番号14に記載されるアデニル化ドメイン(A3)、
(iii)配列番号15に記載されるチオール化ドメイン(T3)、
チロシン2の活性化及び縮合に寄与する非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号16に記載される縮合ドメイン(C4)、
(ii)配列番号17に記載されるアデニル化ドメイン(A4)、
(iii)配列番号18に記載されるチオール化ドメイン(T4)、
配列番号19に記載されるチオエステラーゼ(TE)、
配列番号20に記載されるモノオキシゲナーゼ(MO)、
配列番号21及び22に記載される2以上のペプチド繰り返しスペーサー配列(SP1/SP2)、
配列番号23に記載されるロイシンの活性化及び縮合に寄与するNRPSの伸張モジュール内の組み込み型N-メチルトランスフェラーゼドメイン(MT)、及び
配列番号24に記載された非組み込み型N-メチルトランスフェラーゼ(MT2)
を場合により含む。
上に概説されるように、本発明に記載される最小必要条件は、以下の活性:
アデニル化ドメイン(A*)、ここで当該アデニル化ドメインは、配列番号1に記載されるペプチド配列を含み、
配列番号2に記載されるACP、
以下の活性:
(i)配列番号3に記載されるケトアシルシンターゼ(KS)、
(ii)配列番号4に記載されるアシルトランスフェラーゼ(AT)、
(iii)配列番号5に記載されるアシルキャリアタンパク質(ACP2)
を含むポリケチドシンターゼ(PKS)の伸張モジュール(EM)、
配列番号6に記載されるアミノトランスフェラーゼ(AMT)、
以下の活性:
(i)配列番号7に記載される縮合ドメイン(C)、
(ii)配列番号8に記載されるアデニル化ドメイン(A)、
(iii)配列番号9に記載されるチオール化ドメイン(T)、
を含む非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)の3〜5の伸張モジュール(EM)、及び
配列番号10に記載されるチオエステラーゼ(TE)
を有するマイクロギニン合成酵素複合体をコードする核酸である。
本発明は、例えば転写されているか及び転写されていない他の活性及び/又はスペーサー領域をさらに含む本明細書に記載されるアナログに明らかに関する。
必要とされる酵素活性を維持しながらアミノ酸が交換され得るといことが当業者に明らかである。こうして、本発明はまた、上に概説された分子と同一ではないが、所望される酵素活性が保持されるかぎりにおいて変更された配列を有する分子にも関する。
本発明に従った核酸は、以下の:
配列番号25に記載のアデニル化ドメイン(A*)、
配列番号26に記載されるアシルキャリアタンパク質(ACP)、
マロニル-CoAの活性化及び縮合をコードするポリケチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号27に記載されるケトアシル合成酵素ドメイン(KS)
(ii)配列番号28に記載されるアシルトランスフェラーゼドメイン(AT)、
(iii)配列番号29に記載されるアシルキャリアタンパク質ドメイン(ACP2)、
配列番号30に記載されるアミノトランスフェラーゼ(AMT)、
アラニンの活性化及び縮合をコードする非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号31に記載される縮合ドメイン(C)、
(ii)配列番号32に記載されるアデニル化ドメイン、
(iii)配列番号33に記載されるチオール化ドメイン、
ロイシンの活性化及び縮合をコードする非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号34に記載される縮合ドメイン(C2)、
(ii)配列番号35に記載されるアデニル化ドメイン(A2)、
(iii)配列番号36に記載されるチオール化ドメイン(T2)、
チロシン1の活性化及び縮合をコードする非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号37に記載される縮合ドメイン(C3)、
(ii)配列番号38に記載されるアデニル化ドメイン(A3)、
(iii)配列番号39に記載されるチオール化ドメイン(T3)、
チロシン2の活性化及び縮合をコードする非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
(i)配列番号40に記載される縮合ドメイン(C4)、
(ii)配列番号41に記載されるアデニル化ドメイン(A4)、
(iii)配列番号42に記載されるチオール化ドメイン(T4)、
配列番号43に記載されるチオエステラーゼ(TE)、
配列番号44に記載されるモノオキシゲナーゼ(MO)、
配列番号45及び46に記載される2以上のペプチド繰り返しスペーサー配列(SP1/2)、
配列番号47に記載されるロイシンの活性化及び縮合をコードするNRPSの伸張モジュール(EM)内の組み込み型N-メチルトランスフェラーゼドメイン(MT)、及び
配列番号48に記載される非組み込み型N-メチルトランスフェラーゼ(MT2)
を含む群から選ばれる核酸を含みうる。
上に概説されるように、本発明に記載される最小必要事項は、以下の活性:
アデニル化ドメイン(A*)、ここで当該アデニル化ドメインは配列番号25に記載される核酸配列であり、
配列番号26に記載される核酸配列を有するACP、
以下の活性:
(i)配列番号27に記載される核酸配列を有するケトアシルシンターゼ(KS)、
(ii)配列番号28に記載される核酸配列を有するアシルトランスフェラーゼ(AT)、
(iii)配列番号29に記載される核酸を有するアシルキャリアタンパク質(ACP2)
を含むポリケチド・シンターゼ(PKS)の伸張モジュール(EM)、
配列番号30に記載される核酸配列を有するアミノトランスフェラーゼ(AMT)、
以下の活性:
(i)配列番号31に記載される核酸配列を有する縮合ドメイン(C)、
(ii)配列番号32に記載される核酸配列を有するアデニル化ドメイン(A)、
(iii)配列番号33に記載される核酸配列を有するチオール化ドメイン
を含む、非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)の3〜5の伸張モジュール(EM)、及び
配列番号43に記載される核酸配列を有するチオエステラーゼ(TE)
を有するマイクロギニン合成酵素をコードする核酸である。上記配列を含む分子は本明細書に好ましい。
本発明は、上で概説された配列と同一でないが、所望される酵素活性が維持される限りにおいて改変された配列を有する核酸分子にも関する。特に、核酸トリプレットの位置が「揺らぎ」得るし、そしてこれらの位置が、こうしてペプチド配列について影響を与えないで変更され得るということが、当業者に知られているであろう。さらなる複数のアミノ酸が、1超のDNAトリプレットによりコードされる。アミノ酸配列を維持するこのようなトリプレットを変化することができるということは当業者に知られていよう。こうして、当該配列は、本発明に等しく包含される。
本発明は、配列番号25に85%の同一性を有し、より好ましくは配列番号1に90%の同一性、最も好ましくは配列番号1に95%の同一性を有するアデニル化ドメインを含む、マイクロギニン合成酵素複合体をコードする単離核酸分子にも関する。本明細書に記載される配列同一性は、慣用のアミノ酸アライメントソフトウェア、例えばthe best fit 及び/又はGCGpackageのpileup programsで配列比較した場合にアデニル化ドメインの全配列に対する割合(%)である。
好ましい実施態様では、本発明に記載される1以上の核酸は、図1に記載されるように、上流から下流の様式でマイクロギニン合成酵素複合体をコードする配列パーツにまとめられる。特に好ましい実施態様では、示される様に、そして1の分子上に配置される。
核酸分子は、ベクターのパーツであってもよい。このようなベクターは、特に、細菌人工染色体(BAC)、コスミド又はホスミド、及びラムダベクターである。シアノバクテリアにおいて自立的に複製できる好ましいプラスミドベクターは、pVZベクターから派生される。シアノバクテリアにおいて自立的に複製できる好ましいホスミドベクターは、pCC1FOSTM及びpCC2FOSTMベクター(Epicentre Biotechnologies)から派生される。本発明に記載される核酸のベクターへの組み込みは、当業者に知られている方法である(Molecular Cloning: A Laboratory manual, 1989, Cold Spring Harbour Labaratory Press)か又は、ゲノムライブラリーの作成用のキット(Epicenter Biotechnologies)の製品マニュアルに記載されている。
好ましい実施態様では、本発明は、本発明に記載される核酸で形質転換された微生物に関する。本発明に記載される核酸は、宿主生物の染色体に組み込まれてもよいし、又は分離したベクター上に存在してもよい(実施例を参照のこと)。光合成シアノバクテリアの宿主生物が、シネコシスチス sp.(Synechocystis sp.)、シネココッカス sp.(Synechococcus sp.)、アナバエナsp.(Anabaena sp.)、ノストックsp.(Nostoc sp.)、スピルリナ sp.(Spirulina sp.)、マイクロシスチス sp.(Microcystis sp.)を含む群から選ばれるということが好ましい。細胞は、以下の条件:
培地:Bg11(シアノバクテリアの培養用)
通気:0.3〜3.0%二酸化炭素を含む空気
光度:40〜100μE/m2*s(照射された光バイオリアクターの培養管の直径d=4〜12cm)
回収時の細胞密度:OD750nm1〜2
及び宿主がマイクロシスチス・アエルギノーサである場合:
光性質:回収前24〜48時間において25μE/m2の追加赤色光の照射
で培養する。
従属栄養宿主生物が、他の従属栄養細菌よりもより適切なGC含量及びコドン利用のため、E.coli及びBacillus sp.を含む群について選択される。
マイクロギニン合成酵素の異種発現についてE.coliを用いる場合、ホスホパンテテイン・トランスフェラーゼ(Ppt)は、マイクロギニンの合成を可能にするために共発現された。マイクロギニン産生種からのPptの共発現が好ましい。従属栄養生物、例えばバチルスsp.(Bacillus sp.)などの従属栄養生物からの広い特異性を有する他のPptも適切である。
本発明の1の実施態様では、本発明は、マイクロギニンを産生する方法であって、当該細胞がマイクロギニンを産生する条件下で細胞を培養することを含み、ここで、当該細胞は、本発明に記載された組換えマイクロギニンをコードする核酸を含み、そしてここで当該細胞が、当該核酸が存在しない場合にマイクロギニンを産生できない、前記方法に関する。
本発明者は、マイクロギニン合成酵素複合体をコードする核酸を検出することができる核酸配列をはじめて同定した。これは、複合体を産生する非リボソームタンパク質をコードする他の遺伝子クラスターが、特許請求の範囲で特許請求される当該クラスターと配列類似性を共有するという事実のため、かなり難しかった。本発明に記載されるこのようなプライマー又はプローブは、a)配列番号49に記載される核酸(プライマーA)、b)配列番号50に記載される核酸(プライマーB)、c)配列番号51に記載される核酸(プライマーC)、d)配列番号52に記載される核酸(プライマーD)、e)配列番号53に記載される核酸(プライマーE)、f)配列番号54に記載される核酸(プライマーF)、g)配列番号55に記載される核酸(プライマーG)、h)配列番号56に記載される核酸(プライマーH)、i)配列番号57に記載される核酸(プライマーI)、及びj)配列番号58に記載される核酸(プライマーJ)からなる群から選ばれる。このようなプライマー又はプローブは、少し変更することができ、そして所望される標的配列を特異的に検出するタスクを達成することができるということが当業者に知られている。配列におけるこのような変化は、本発明により等しく包含される。本発明に従った当該プライマー又はプローブは、ハイブリダイゼーション反応及び/又は増幅反応に適用することができる。このような反応は、当業者に知られている。
本発明はまた、サンプル中のマイクロギニン合成酵素遺伝子クラスターを検出する方法に関し、ここで本発明に記載される1以上の核酸は、増幅及び/又はハイブリダイゼーション反応に適用される。
本発明に従った方法の好ましい実施態様では、プライマーDとF又はHとJ又はEとI又はEとAがサンプルを含むPCR反応混合物へと加えられ、そしてここで、増幅産物の存在は、マイクロギニン合成酵素遺伝子クラスターが存在することを示し、そして増幅産物が存在しないことは、マイクロギニン合成酵素遺伝子クラスターが存在しないことを示す。実施例(以下の実施例3)に示されるように、ある組み合わせが好ましい。サンプルは、単離されたDNAであってもよく、原核細胞は平板培養又は液体培養から生じる。
プライマーDとFでの増幅反応を行なう場合、最も好ましい増幅条件は以下の通りである:a)変性、b)48℃のアニール、及びc)伸張(産物サイズ675bp)である。これらの温度は、2〜8℃の範囲で少しずつ変えられてもよい。プライマーHとJとの増幅反応を行なう場合、最も好ましい増幅条件は以下の通りである:a)変性、b)54℃のアニーリング、及びc)伸張(産物サイズ1174bp)。これらの温度は、2〜8℃で少しずつ変えられてもよい。プライマーEとIでの増幅反応を行なう場合、最も好ましい増幅条件は以下の通りである:a)変性、b)56℃のアニーリング、及びc)伸張(産物サイズ:1279bp)。これらの温度は2〜8℃の範囲で少しずつ変えられてもよい。
プライマーEとAで増幅反応を行なう場合、最も好ましい増幅条件は、以下の:a)変性、b)57℃のアニーリング、及びc)伸張(産物サイズ621bp)である。これらの温度は、2〜8℃で少しずつ変えられてもよい。プライマーについてモル濃度は、一般的に0.2〜1.0μMである。緩衝液及び他の試薬は、使用されるポリメラーゼに左右される。
ハイブリダイゼーション反応を行なう場合、上記核酸は、通常標識される。このような標識は、放射活性であってもよいし、又は蛍光などの非放射活性であってもよい。核酸プライマー又はプローブは、例えば、ライブラリーのスクリーニングに適用されてもよい。
本発明は、配列番号1(A*)に記載されるペプチドに対する抗体にも関する。このような抗体の作成は、当業者に知られている。当該抗体は、ポリクローナル又はモノクローナルであってもよい。このような抗体は、標識されるか又は非標識であってもよく、これらは他の形態、例えばヒト化抗体に変更されてもよい。
新たに同定されたペプチド繰り返しスペーサー配列(SP)が、新規のハイブリッド遺伝子クラスターを製造するために、MAsIに隣接して配置されうるということが本発明者により驚くべきことに発見された。これらのSPsが、新規の活性又はドメインを配置することにより作用し、その結果、マイクロギニン合成酵素複合体において機能的に活性である。
こうして、本発明は、さらに、ペプチド繰り返しスペーサー配列(SP)をコードする核酸に関する。ここで、当該ペプチド配列は、1の繰り返しユニット(SRU)あたり少なくとも4個のグリシンアミノ酸を含み、又はSRUあたり少なくとも5個のプロリン及び/又はロイシンアミノ酸を含む。SP内のSRUは、7〜15アミノ酸の長さであり、そしてSPは、2〜10のSRUを含む。本発明は、さらに、ペプチド繰り返しスペーサー配列(SP)のペプチドに関する。ここで当該ペプチド配列はさらに、少なくとも4個のグリシンアミノ酸又は少なくとも5個のプロリン及び/又はロイシンアミノ酸を含み、SP内の単一繰り返しユニット(SRU)は、7〜15アミノ酸長であり、そしてSPは2〜10SRUを含む。本発明の好ましい実施態様では、SRUは、9〜13のアミノ酸長であり特に好ましい実施態様では、SRUは、11のアミノ酸長である。好ましい実施態様では、SPは3〜9のSRUを含む。
好ましい実施態様では、本発明に従ったペプチド繰り返しスペーサー配列(SP)をコードする核酸は、配列番号20又は配列番号21に示されるSRUペプチドをコードする。さらなる実施態様では、本発明に従った当該ペプチド繰り返しスペーサー配列(SP)は、配列番号20又は配列番号21に示される配列を含むか又は有する。さらなる実施態様では、本発明に従った核酸は、配列番号43又は配列番号44に表された配列を有する。
上記SPによるばかりではなく、特に当該SPのため、本発明者は、天然において見られないマイクロギニンバリアントをもたらす酵素複合体を作成することができる。これは、本発明の必須の態様である。本発明は、組換えマイクロギニン・バリアントの単純な製造方法であって、本発明に記載される核酸をin vitro又はin vivoで改変し、マイクロギニンの合成を導く条件下で、マイクロギニン合成酵素をコードする組換え改変核酸を含む組換え細胞を増殖させ、そして合成されたマイクロギニンを回収する、を含む前記方法をはじめて提供する。
本発明に従った当該方法の好ましい実施態様では、当該核酸の改変は、以下の1以上の操作:
a)存在する1以上のMTを不活性化し、
b)存在する1以上のMTを、ハロゲナーゼ、スルファターゼ、グリコシラーゼ、ラセマーゼ、O-メチルトランスフェラーゼ又はC-メチルトランスフェラーゼで置換し、
c)MOを不活性化し、
d)MOをハロゲナーゼ、スルファターゼ、グリコシラーゼ、ラセマーゼ、O-メチルトランスフェラーゼ又はC-メチルトランスフェラーゼでMOを置換し、
e)AMTを不活性化し、
f)AMTをハロゲナーゼ、スルファターゼ、グリコシラーゼ、ラセマーゼ、O-メチルトランスフェラーゼ又はC-メチルトランスフェラーゼで置換し、
g)PKSモジュールを不活性化し、
h)全PKSモジュールを代わりのPKSモジュールで置換するか、及び/又は1以上のドメイン(KS、AT、ACP)を置換し、
i)A*ドメインを不活性化し、j)A*ドメインを代わりのAドメインで置換し、
k)1以上のNRPSモジュールを不活性化し、そして
l)1以上のNRPSモジュールを代わりのNRPSモジュールで置換するか、及び/又は1以上のドメイン(C、A、T)を置換する
の群から選ばれる操作でありうる。
ハロゲナーゼ、スルファターゼ、グリコシラーゼ、ラセマーゼ、O-メチルトランスフェラーゼ、又はC-メチルトランスフェラーゼは、原核生物から知られている。これらの酵素は、特にNRPS/PKSシステムにおける二次代謝の遺伝子によりコードされる。
代わりのPKSシステム、全モジュール、並びに単一のドメイン(KS、AT、ACP)は、シアノバクテリア、並びにアクチノマイセート(Actinomycetes)、ミクソバクテリア(Myxobacteria)、細菌のバチルスにおいて見られた。
代わりのNRPSシステム、全モジュール、並びに単一のドメイン(C、A、T)は、シアノバクテリア、並びにアクチノマイセート、ミクソバクテリア、細菌のバチルスにおいて見られた。
好ましい実施態様では、上記はシアノバクテリア由来である。
当該不活性化及び/又は置換が、多くの方法で行われるということに留意することは重要である。例えば不活性化は、完全な活性又はドメインの欠失を意味することがあり、又は1のヌクレオチド交換による不活性化を意味することもある。
当該方法は、当業者に知られており、そして基本的な分子生物学的方法、例えばDNA単離、制限酵素切断、ライゲーション、トランスフォーメーション、増幅などを含む。
好ましい実施態様では、元々のモジュール又はドメインを置換するために使用される代わりのモジュール又はドメインは、さらに置換に使用されるモジュール又はドメインの上流に隣接して位置する本発明に記載される1以上のSP核酸、及び置換に使用されるモジュール又はドメインの下流に隣接して位置する本発明に記載される1以上のSP核酸を含みうる。こうして、本発明の実施態様では、本発明に記載されるオリジナルの核酸に入ったドメインを含み、さらに上流及び下流の様式で隣接して位置する1以上のSPをさらに含むコンストラクトが作成される。このコンストラクトは次に、元々のマイクロギニン合成酵素をコードする核酸へとライゲーションされる。得られたコンストラクトは次に、a)宿主染色体中に組み込まれるか、又は自己複製ベクターのいずれかで形質転換することにより、宿主へと導入される。
ポリペプチド、つまりタンパク質は、上に記載されるタンパク質のいずれかであるが、10を超えない(例えば、10、9、8、7、6、5、4,3、2、又は1より大きくない)保存的置換を有さない任意のポリペプチドでありうる。保存的置換は、当該技術分野に知られており、そして典型的に、別の極性アミノ酸で1の極性アミノ酸を置換すること、及び他の酸性アミノ酸で1の酸性アミノ酸を置換することを含む。従って、保存的置換は、好ましくは、以下のアミノ酸の群:グリシン、アラニン、バリン、プロリン、イソロイシン、及びロイシン(非極性脂肪性側鎖);アスパラギン酸及びグルタミン酸(負に荷電された側鎖);アスパラギン、グルタミン、メチオニン、システイン、セリン及びスレオニン(極性未荷電側鎖);リジン、ヒスチジン、及びアルギニン;及びフェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン(芳香族側鎖);リジン、アルギニン、及びヒスチジン(正荷電側鎖)内での置換を含む。所定の置換の効果、例えばpK1などの決定の仕方がよく知られている。1以上の保存的置換を有するポリペプチドを必要とする全ては、本発明に記載される未改変のタンパク質の能力の少なくとも50%(例えば、少なくとも55%;60%、65%、70%;75%;80%;85%;90%;95%;98%;99%;99.5%又は100%、又はそれ以上)を有するということである。
好ましい実施態様では、ポリヌクレオチド、つまり本発明の核酸は、特許請求の範囲で請求されるポリヌクレオチドと、少なくとも85%、好ましくは86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸分子も含む。
2個の配列の間の同一性割合(%)の決定は、Karlin and Altschul (1993) Proc. Natl. Acad. Sci USA 90: 5873-5877の数学的アルゴリズムを用いて達成される。このようなアルゴリズムは、Altschulら、(1990) J. Mol. Biol. 215: 403-410のBLASTN及びBLASTPプログラムに組み込まれる。BLASTヌクレオチドサーチは、BLASTNプログラムで、スコア=100、ワード長=12で行い、本発明に記載される核酸に相同なヌクレオチド配列を得た。BLASTタンパク質サーチは、BLASTPプログラムで、スコア=50、ワード長=3で行なって、EPOバリアントポリペプチドに相同なアミノ酸配列をそれぞれ得た。比較の目的でギャップアライメントを得るために、Gapped BLASTがAltschulら、(1997) Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402.に記載される様に利用される。BLAST及びGappedBLASTプログラムが使用される場合、それぞれのプログラムのデフォルトパラメーターが使用される。
実施例1:本発明に記載される遺伝子クラスターの検出方法
マイクロギニン合成酵素複合体をコードする遺伝子を有する株を、MgCl2を含んだRedTaq ReadyMix PCR Reaction Mix及びプライマー対及び請求項11〜12に記載されるアニーリング温度を使用するPCR反応を行なうことにより、このような遺伝子クラスターなどを有する株を区別することができる。特に、PCR条件は、以下の通りである:95℃で1分間の初期変性、続いて30秒間95℃の変性、当該アニール温度で30秒の伸張、そして1kbの産物サイズにつき72℃の伸張を30サイクル行なった。
実施例2:マイクロシスチスspp.株を産生するマイクロギニンの最適化培養法
培地:Bg11(シアノバクテリアの培養用)
通気:0.3〜3.0%二酸化炭素を含む空気
光度:40〜100μE/m2*s(照射された光バイオリアクターの培養管の直径d=4〜12cm)
光性質:回収前24〜48時間において25μE/m2*sでの追加赤色光の照射
回収時の細胞密度:OD750nm1〜2
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1の実施態様では、遺伝子クラスターの全体は、異種システムで形質転換され、そして発現される。配列番号61は、当該クラスターの遺伝子を包含する。
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図1は、マイクロギニンの構造を示す。 図2は、マイクロギニン合成酵素遺伝子クラスター及びマイクロギニンの生合成経路を示す。

Claims (10)

  1. 以下の:
    a)アデニル化ドメイン(A*)、ここで当該アデニル化ドメインは配列番号1に示されるペプチド配列又は配列番号1に少なくとも90%同一であるペプチド配列を含み、
    b)アシルキャリアタンパク質(ACP)、
    c)以下の:
    i.ケトアシルシンターゼ(KS)、
    ii.アシルトランスフェラーゼ(AT)、
    iii.アシルキャリアタンパク質(ACP2)
    を含むポリケチド合成酵素(PKS)の伸張モジュール(EM)、
    d)アミノトランスフェラーゼ、
    e)以下の:
    i.縮合ドメイン(C)、
    ii.アデニル化ドメイン(A)、
    iii.チオール化ドメイン(T)
    を含む非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)の3〜5の伸張モジュール(EM)、
    f)チオエステラーゼ(TE)
    を有するマイクロギニン合成酵素複合体をコードする核酸。
  2. 以下の:
    a)モノオキシゲナーゼ(MO)、
    b)NRPSの1以上の伸張モジュール(EM)内の組込み型N-メチルトランスフェラーゼドメイン(MT)、
    c)非組み込み型N-メチルトランスフェラーゼ(MT)、
    d)改変活性(MA)を有するタンパク質、ここで当該タンパク質は、ハロゲナーゼ、スルファターゼ、グリコシラーゼ、ラセマーゼ、O-メチルトランスフェラーゼ、及びC-メチルトランスフェラーゼを含む群から選ばれ、
    e)MO及び/又は別のMAの上流及び下流に隣接して位置するグリシンリッチ又はプロリンとロイシンリッチのいずれかである1以上の繰り返しからなる2以上のペプチド繰り返しスペーサードメイン(SP)、
    をコードする配列をさらに含む、請求項1に記載の核酸。
  3. 前記核酸が、以下のタンパク質配列:
    a.配列番号1に示されるアデニル化ドメイン(A)、
    b.配列番号2に示されるアシルキャリアタンパク質(ACP)、
    c.ポリケチド合成の伸張モジュール:
    i.配列番号3に示されるケトアシルシンターゼドメイン(KS)、
    ii.配列番号4に示されるアシルトランスフェラーゼドメイン(AT)、
    iii.配列番号5に示されるアシルキャリアタンパク質ドメイン(ACP2)
    d.配列番号6に示されるアミノトランスフェラーゼ(AMT)、
    e.非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号7に示される縮合ドメイン(C)、
    ii.配列番号8に示されるアデニル化ドメイン(A)、
    iii.配列番号9に示されるチオール化ドメイン(T)
    f.ロイシンの活性化及び縮合に寄与する非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号10に示される縮合ドメイン(C2)、
    ii.配列番号11に示されるアデニル化ドメイン(A2)、
    iii.配列番号12に示されるチオール化ドメイン(T2)
    g.チロシン2の活性化及び縮合に寄与する非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号13に示される縮合ドメイン(C3)、
    ii.配列番号14に示されるアデニル化ドメイン(A3)、
    iii.配列番号15に示されるチオール化ドメイン(T3)
    h.チロシン2の活性化及び縮合に寄与する非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号16に示される縮合ドメイン(C4)、
    ii.配列番号17に示されるアデニル化ドメイン(A4)、
    iii.配列番号18に示されるチオール化ドメイン(T4)
    i.配列番号19に示されるチオエステラーゼ(TE)、
    j.配列番号20に示されるモノオキシゲナーゼ(MO)、
    k.配列番号21と22に示される2以上のペプチド繰り返しスペーサー配列(SP1/SP2)、
    l.配列番号23に示されるロイシンの活性化及び縮合に寄与するNRPSの伸張モジュール(EM)内の組み込み型N-メチルトランスフェラーゼドメイン(MT)、及び
    m.配列番号24に示される非組み込み型N-メチルトランスフェラーゼ(MT2)
    をコードする核酸配列を含、請求項1又は2に記載の核酸。
  4. 以下の:
    a)配列番号25に示されるアデニル化ドメイン(A*)、
    b)配列番号26に示されるアシルキャリアタンパク質(ACP)、
    c)アセテートの縮合をコードするポリケチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号27に示されるケトアシルシンターゼドメイン(KS)、
    ii.配列番号28に示されるアシルトランスフェラーゼドメイン(AT)、
    iii.配列番号29に示されるアシルキャリアタンパク質ドメイン(ACP2)
    d)配列番号30に示されるアミノトランスフェラーゼ(AMT)、
    e)アラニンの活性化及び縮合をコードする非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号31に示される縮合ドメイン(C)、
    ii.配列番号32に示されるアデニル化ドメイン(A)、
    iii.配列番号33に示されるチオール化ドメイン(T)
    f)ロイシンの活性化及び縮合をコードする非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号34に示される縮合ドメイン(C2)、
    ii.配列番号35に示されるアデニル化ドメイン(A2)、
    iii.配列番号36に示されるチオール化ドメイン(T2)
    g)チロシン1の活性化及び縮合をコードする非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号37に示される縮合ドメイン(C3)、
    ii.配列番号38に示されるアデニル化ドメイン(A3)、
    iii.配列番号39に示されるチオール化ドメイン(T3)
    h)チロシン2の活性化及び縮合をコードする非リボソームペプチド合成酵素の伸張モジュール:
    i.配列番号40に示される縮合ドメイン(C4)、
    ii.配列番号41に示されるアデニル化ドメイン(A4)、
    iii.配列番号42に示されるチオール化ドメイン(T4)
    i)配列番号43に示されるチオエステラーゼ(TE)、
    j)配列番号44に示されるモノオキシゲナーゼ(MO)、
    k)配列番号45と46に示される2以上のペプチド繰り返しスペーサー配列(SP1/SP2)、
    l)配列番号47に示されるロイシンの活性化及び縮合をコードするNRPSの伸張モジュール(EM)内の組み込み型N-メチルトランスフェラーゼドメイン(MT)、及び
    m)配列番号48に示される非組み込み型N-メチルトランスフェラーゼ(MT2)
    を含む群から選ばれる核酸を含、請求項1〜3のいずれか一項に記載の核酸。
  5. 前記マイクロギニン合成酵素複合体をコードする核酸の配列パーツが、上流から下流にかけて反応順に配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の核酸。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載される核酸を含むベクター。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載される核酸又は請求項6に記載されるベクターで形質転換された微生物。
  8. 前記ベクターが、自立的に複製することができる、請求項7に記載の微生物。
  9. 請求項7又は8に記載の微生物がマイクロギニンを産生する条件下で、当該微生物を培養することを含むマイクロギニン産生方法であって、ここで当該微生物が、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマイクロギニン合成酵素複合体をコードする核酸を含み、そして当該微生物が当該核酸が存在しない状態ではマイクロギニンを産生しない、前記方法。
  10. 配列番号1に示されるアミノ酸配列を含むアデニル化ドメイン(A*)に対する抗体。
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