JP5496532B2 - レッグレスト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レッグレスト装置に関する。
従来、車両等の乗物に用いられるシート装置には、レッグレスト(オットマン又はフットレストともいう。)を備えるものがある。例えば、特許文献1に記載のシート装置では、レッグレスト(31)が取付台(40)に対してスライド可能に取り付けられ、その取付台(40)がリンク機構(20)によって座部(2)の前部に連結されており、そのレッグレスト(31)及び取付台(40)がリンク機構(20)によって座部(2)の前に振り上げられたり、座部(2)の下に振り下げられたりする。
取付台(40)に対してレッグレスト(31)をスライドさせるための構造については、レール(44)が取付台(40)の左右両側部に一体成形され、断面コ字状のレールガイド(32)がレッグレスト(31)の左右両側部に一体成形され、レールガイド(31)がレール(44)に摺動可能に係合している。
特開2008−29666号公報
ところで、レール(44)が取付台(40)に直接一体成形され、レールガイド(32)がレッグレスト(31)に直接一体成形されているから、レッグレスト(31)や取付台(40)に設計誤差が生じると、レール(44)とレールガイド(32)の間にがたつきが生じる。また、レール(44)とレールガイド(32)が直接接していたので、レール(44)とレールガイド(32)との間での摩擦が大きくなる。
そのため、レッグレスト(31)を取付台(40)に対して滑らかにスライドすることができなかった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、取付台に対してレッグレストを滑らかにスライドできるようにすることである。
以上の課題を解決すべく、請求項1に係る発明によれば、レッグレスト装置が、取付台と、前記取付台の左部に組み付けられた第1の左側レールと、前記第1の左側レールに対して平行となるように前記取付台の右部に組み付けられた第1の右側レールと、前記第1の左側レールに沿う方向に摺動可能となって前記第1の左側レールに設けられた第2の左側レールと、前記第1の右側レールに沿う方向に摺動可能となって前記第1の右側レールに設けられた第2の右側レールと、前記第2の左側レール及び前記第2の右側レールに組み付けられたレッグレストと、前記第1の左側レールと前記第2の左側レールとの間に設けられ、前記第1の左側レールと前記第2の左側レールを潤滑させる左側潤滑部と、前記第1の右側レールと前記第2の右側レールとの間に設けられ、前記第1の右側レールと前記第2の右側レールを潤滑させる右側潤滑部と、前記レッグレストに接続され、前記レッグレストを前記第1の左側レール及び前記第1の右側レールに沿って移動させるためのケーブルと、を備え、前記第2の左側レールが前記レッグレストの左部に組み付けられ、前記第2の右側レールが前記レッグレストの右部に組み付けられ、前記ケーブルがN字型を成すように前記取付台に配策されて、前記ケーブルがその長手方向に前記取付台に対して相対的に移動可能に設けられ、そのケーブルのうちN字の両側の平行部に相当する部位が前記第1の左側レール及び前記第1の右側レールにそれぞれ沿って設けられ、前記ケーブルのうちN字の両側の平行部に相当する部位が前記レッグレストに固定されていることとした。
請求項2に係る発明によれば、前記ケーブルが前記第1の左側レールと前記第1の右側レールとの間において前記取付台に配策されていることとした。
請求項3に係る発明によれば、前記ケーブルのうちN字の両側の平行部に相当する部位は、前記第2の左側レール及び前記第2の右側レールの摺動方向及び左右方向に対して垂直な方向に沿った位置が前記第1の左側レール、前記第1の右側レール、前記第2の左側レール及び前記第2の右側レールと揃っていることとした。
請求項4に係る発明によれば、前記第1の左側レール及び前記第1の右側レールに沿う方向に垂直な断面における前記第1の左側レール及び前記第1の右側レールの断面形状が前記レッグレストの脚載せ面に垂直な方向に縦長となっていることとした。
請求項5に係る発明によれば、前記レッグレスト装置が、シート装置の座部に連結されるとともに、前記取付台に連結され、前記取付台を前に振り上げた状態と下に振り下げた状態に移動させるリンク機構を更に備え前記リンク機構が前記第1の左側レールと前記第1の右側レールの間に配置されていることとした。
請求項1に係る発明によれば、第1の左側レール及び第1の右側レールが取付台組み付けられ、第2の左側レール及び第2の右側レールがレッグレストに組み付けられているから、取付台やレッグレストに設計誤差が生じても、取付台と第1の左側レール及び第1の右側レールとの間や第2の左側レール及び第2の右側レールとレッグレストとの間で調整を行うことができる。そのため、第1の左側レールと第2の左側レールの間や第1の右側レールと第2の右側レールとの間でがたつきが生じない。
また、潤滑部が第1の左側レールと第2の左側レールとの間及び第1の右側レールと第2の右側レールとの間に設けられているから、第1の左側レールと第2の左側レールとの間及び第1の右側レールと第2の右側レールとの間での摩擦を軽減することができる。
それゆえ、レッグレストを滑らかにスライドさせることができる。
また、ケーブルの一部が第1の左側レールや第1の右側レールに沿って設けられているから、ケーブルの牽引によりレッグレストを滑らかにスライドさせることができる。
請求項4に係る発明によれば、第1の左側レール及び第1の右側レールの断面形状がレッグレストの脚載せ面に垂直な方向に縦長になっているから、レッグレストに載せられた脚の荷重を十分に受けることができる。
請求項5に係る発明によれば、リンク機構が第1の左側レールと第1の右側レールの間に配置されているから、レッグレスト装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施形態におけるシート装置を示した斜視図である。 同実施形態における座部及びレッグレスト装置を示した分解斜視図である。 同実施形態における座部及びレッグレスト装置を示した斜視図である。 同実施形態におけるレッグレスト装置を示した分解斜視図である。 同実施形態におけるレッグレスト装置に備わるリニアガイドを示した平面図である。 上記リニアガイドの要部を拡大して示した平面図である。 同実施形態におけるレッグレスト装置に備わる取付台の平面図である。 上記取付台の側部における断面図である。 上記取付台の裏側を示した図面である。 上記取付台の裏側を示した図面である。 上記座部のサイドフレームを示した図面である。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、シート装置1の斜視図である。このシート装置1は、自動車、船舶、飛行機その他の乗物の室内に設置される。このシート装置1は、座部2、バックレスト3及びレッグレスト装置7等を有する。
座部2は、前後位置調整機構5を介して乗物の室内フロアの上に設置されている。バックレスト3は、座部2の後端部において起立した状態に設けられている。バックレスト3と座部2はリクライニング機構6によって連結されている。
座部2について説明する。
図2は、座部2及びレッグレスト装置7を示した分解斜視図である。図3は、座部2のフレーム部40を示した分解斜視図である。図4は、座部2及びレッグレスト装置7を示した斜視図である。
この座部2においては、クッションパッド47がフレーム部40の上部から左右側面にかけて覆うように設けられている。なお、図4では、フレーム部40を見やすくするためにクッションパッド47の図示を省略する。
フレーム部40は、左右一対のサイドフレーム41及びチルトフレーム82等を有する。左右一対のサイドフレーム41が互いに間隔を空けて平行に設けられている。サイドフレーム41は、前後位置調整機構5の上に設けられていて、前後位置調整機構5によって前後にスライド可能に設けられている。左右のサイドフレーム41の後端部にはリクライニング機構6が取り付けられ、リクライニング機構6にバックレスト3が取り付けられている。これらサイドフレーム41の後端部がパイプ42の左右両端部にそれぞれ連結され、このパイプ42が左右に架け渡されている。また、複数のクッションスプリング43がこれらサイドフレーム41の上部の間に架け渡されている。クッションスプリング43は、波状に設けられた鋼線である。
チルトフレーム82が左右のサイドフレーム41の間に配置され、チルトフレーム82の後端部が左右のサイドフレーム41の前部に連結部83によって連結され、チルトフレーム82が連結部83から前に延設されている。チルトフレーム82は、サイドフレーム41の前端よりも前方に突き出ている。チルトフレーム82は、連結部83を中心にして上下に起伏するようになっている。
クランク811が左右のサイドフレーム41に架け渡されている。クランク811がサイドフレーム41に対して上下に起伏可能に設けられている。チルトフレーム82の後部がクランク811の上に載置されている。チルトフレーム82が連結部83を中心としてクランク811の回転に合わせて回転し、その上下位置が調整されるようになっている。具体的にはクランク811が起き上がると、チルトフレーム82の後部がクランク811によって下から押され、これにより、チルトフレーム82の前部が起き上がるようにチルトフレーム82が連結部83を中心にして回転する。一方、クランク811が伏せると、チルトフレーム82の前部が伏せるようにチルトフレーム82が連結部83を中心にして回転する。この動作によりチルトフレーム82の前部の上下位置が調整される。
クッションパッド47はウレタンフォーム材を表皮で覆ったものである。クッションパッド47は、左右のサイドフレーム41の側面からサイドフレーム41及びクッションスプリング43の上を覆うようにして、サイドフレーム41及びクッションスプリング43の上に設けられている。クッションパッド47がクッションスプリング43の上に載置されることによって、乗物の走行時の衝撃が吸収される。
また、クッションパッド47の前後長はサイドフレーム41の前後長よりも大きく、クッションパッド47の前部がサイドフレーム41の前端よりも前に延び出ている。そして、クッションパッド47の前部がチルトフレーム82の側面からチルトフレーム82の上を覆い、クッションパッド47の前部がチルトフレーム82の上に積載されている。チルトフレーム82の前部の上下位置が調整されることによって、クッションパッド47の前部の盛り上がり状態が調整され、クッションパッド47の上面の傾斜が調整される。また、クッションパッド47の前部の左右両側部がチルトフレーム82の上面左右両側から下に垂下していることで、チルトフレーム82の下方であってサイドフレーム41の前方には、空間Sが形成されている。
次に、図2〜図4を用いてレッグレスト装置7について説明する。図4は、レッグレスト装置7の分解斜視図である。
レッグレスト装置7は、リンク機構20、伸縮機構27、連結部材28、スライド機構30及びレッグレスト4等を有する。リンク機構20は、チルトフレーム82の下面に取り付けられている。リンク機構20は、左右に一対のリンク21,22,23,24,25,26等を有する。これらリンク21〜26は左右のサイドフレーム41の間に配設されている。
リンク21は固定リンクであり、このリンク21がチルトフレーム82の下面に固定されている。また、リンク21の前側上部にリンク22の一端が回転可能となって連結されている。リンク22の他端がリンク23の一端に回転可能となって連結されている。リンク23の他端がリンク26の一端に回転可能となって連結されている。リンク26の他端がリンク24の一端に回転可能となって連結されている。リンク24の他端がリンク25の一端に回転可能となって連結されている。リンク25の他端がリンク21の後ろ側下部に回転可能となって連結されている。右又は左から見てリンク22とリンク24が交差し、その交差部においてリンク24とリンク22が回転可能に連結されている。これらのリンク21〜26の連結部の回転軸は何れも左右方向に平行である。
連結棒21a,25aが左右のリンク21,25の間にそれぞれ架け渡され、左右のリンク21,25の間隔が連結棒21a,25aによってそれぞれ保たれている。連結棒26a,26bが左右のリンク26の間に架け渡されている。
リンク機構20が折り畳まれて座部2の下部に収まった状態では、リンク22及びリンク25がリンク21から下に垂下した状態であり、リンク23がリンク22の下端部から上斜め前に延びており、リンク24がリンク25の下端部から上斜め前に延びており、リンク26が上下に延びている。一方、リンク機構20が座部2から前に展開した状態では、リンク22及びリンク25がリンク21から下斜め前に延びており、リンク23がリンク22から上斜め前に延びており、リンク24がリンク25から上斜め前に延びており、リンク26が前後に延びている。
リンク機構20の状態を保持する伸縮機構27について説明する。
この伸縮機構27はリンク機構20に連結されるとともにフレーム部40の後端部に連結されている。具体的には、伸縮機構27の一端部がパイプ42に回転可能に連結され、伸縮機構27の他端部が連結棒25aに回転可能に連結されている。
この伸縮機構27がロック解除状態であると、伸縮機構27とフレーム部40との連結部から伸縮機構27とリンク機構20との連結部までの距離が伸縮機構27によって調整されるとともに、リンク機構20との連結部を前方に押す荷重が伸縮機構27によって生ずるものである。一方、伸縮機構27がロック状態であると、伸縮機構27とフレーム部40との連結部から伸縮機構27とリンク機構20との連結部までの距離が伸縮機構27によって保持される。
伸縮機構27は、ガススプリング(ガスダンパともいう)であって、ロッド27a及びシリンダ27b等を有し、ロッド27aの先端部が連結棒25aに回転可能に連結され、シリンダ27bの基端部がパイプ42に回転可能に連結されている。ロッド27aがシリンダ27bから延出したり、シリンダ27bに引き込んだり、ロッド27aがシリンダ27bに対してロックされたりする。
また、伸縮機構27のロッド27aの先端から操作部812にかけてワイヤ812bが配索されている。操作部812の操作によって、ワイヤ812bを通じて伸縮機構27のロック・ロック解除がなされる。操作部812は、サイドフレーム41に設けられている。
図2、図4を用いてスライド機構30について説明する。
スライド機構30は、取付台31、左右一対のリニアガイド(スライドレールユニット)32及び取付ブラケット33を有する。取付台31の裏側に2つのリンク26が取り付けられ、取付台31がこれらリンク26に左右に架け渡された状態でこれらリンク26に固着されている。取付台31の左右両側部が取付台31の裏側に折曲加工されることによって、取付台31の左右両側に側壁311が設けられ、これら側壁311が取付台31の裏面に対して立てた状態に設けられている。これら側壁311の間に、2つのリンク26が配設されている。
取付ブラケット33は板状の部材であり、取付ブラケット33の側部が折曲加工されることによってスライド33の側部に側壁331が設けられ、これら側壁331が取付ブラケット33の本体部332に対して立てた状態に設けられている。側壁331には、矩形状の切欠き333が形成されており、これにより取付ブラケット33が軽量化されている。
リニアガイド32は、取付台31及びレッグレスト4とは別体の部品である。そして、リニアガイド32は、取付台31の左右の両側部内側にアセンブリーされたものであって、取付ブラケット33を介してレッグレスト4の左右の両側部裏側にアセンブリーされたものである。
リニアガイド32について図5〜図8を参照して説明する。図5は、リニアガイド32の平面図であり、図6は、リニアガイド32の要部を図5よりも拡大して示した平面図である。図7は、リニアガイド32を取付台31及び取付ブラケット33に組み付けた状態を示した平面図である。図8は、片方のリニアガイド32を取付台31及び取付ブラケット33に組み付けた状態を示した断面図である。ここで、図7、図8は、リニアガイド32のガイド方向に垂直な面を示したものである。
図5〜図8に示すように、リニアガイド32は固定レール321、可動レール322、転動体323及び摺動駒(リテーナ)324を有する。固定レール321が第1のレールであり、可動レール322が第2のレールである。ガイド方向に垂直な断面の固定レール321の形状はコ字状を呈する。即ち、固定レール321のウェブ321aがガイド方向に長尺となるように帯状に設けられ、ウェブ321aの両側部にフランジ321bがそれぞれ設けられ、これらフランジ321bがウェブ321aに沿って設けられている。ウェブ321aを基準としたフランジ321bの高さはウェブ321aの幅よいも低い。フランジ321bの外側の面には、断面円弧状の溝321cが形成され、この溝321cがガイド方向に延設されている。
ガイド方向に垂直な断面の可動レール322の形状はコ字状を呈する。即ち、可動レール322のウェブ322aがガイド方向に長尺となるように帯状に設けられ、ウェブ322aの両側部にフランジ322bがそれぞれ設けられ、これらフランジ322bがウェブ322aに沿って設けられている。ウェブ322aを基準としたフランジ322bの高さはウェブ322aの幅よいも低い。フランジ322bの内側の面には、断面円弧状の溝322cが形成され、この溝322cがガイド方向に延設されている。
可動レール322が固定レール321のコ字状凹部に嵌め込まれている。具体的には、固定レール321のウェブ321aが可動レール322のウェブ322aに対向し、可動レール322の両フランジ322bが固定レール321のフランジ321bとフランジ321bとの間に挿入され、フランジ321bとフランジ322bが相対している。これにより、可動レール322が固定レール321に抱持された状態で固定レール321の長手方向(ガイド方向)に移動可能とされている。
固定レール321のフランジ321bと可動レール322のフランジ322bとの間には、複数の摺動駒324が挿入されている。2つの収容孔324aが摺動駒324のフランジ321b側からフランジ322b側まで摺動駒324を貫通している。収容孔324a内に転動体323が入れられている。つまり、転動体323は球体であり、この転動体323が収容孔324a内にて転がる。また、転動体323がフランジ321bとフランジ322bの間に挟まれた状態で溝321c,322cに入れられている。転動体323が溝321c,322cに入れられることで、転動体323及び摺動駒324がフランジ321b,322bの間から抜けない。転動体323は潤滑部(摩擦低減部材)である。つまり、固定レール321に対して可動レール322が固定レール321の長手方向にスライドすると、転動体323が転動することによって、固定レール321と可動レール322の間の摩擦が軽減され、可動レール322が滑らかにスライドする。なお、転動体323が球体ではなく、円柱状のローラであってもよい。転動体323が円柱状である場合、転動体323が摺動駒324の収容孔324aに挿入され、転動体323の軸心が固定レール321の長手方向に対して垂直になる。
次に、リニアガイド32の取付構造について説明する。
取付ブラケット33の側壁331が取付台31の裏側であって取付台31の側壁311の内側においてその側壁311に左右に対向し、取付ブラケット33の側壁331と取付台31の側壁311との間にリニアガイド32が取り付けられている。つまり、リニアガイド32が側壁311の内側に取り付けられ、側壁331がリニアガイド32の内側に取り付けられている。ここでの内側とは、左右の側壁311の間の中央部寄りを意味する。
具体的には、リニアガイド32は以下のように取り付けられている。
リニアガイド32の固定レール321が取付台31の裏側であって取付台31の左右の側壁311にそれぞれ組み付けられている。更に具体的には、固定レール321のウェブ321aが側壁311の内側面に面接触した状態で、固定レール321が側壁311に組み付けられている。一方、リニアガイド32の可動レール322が取付台31の裏側において取付ブラケット33の側壁331に組み付けられている。更に具体的には、可動レール322のウェブ322aが取付ブラケット33の側壁331の外側面に面接触した状態で、可動レール322が側壁331に組み付けられている。
図7、図8に示すようにリニアガイド32のガイド方向に垂直な断面において、固定レール321及び可動レール322の断面形状は側壁311,331に平行な方向(レッグレスト4の脚載せ面4aに垂直な方向)に長く、側壁311,331の対向方向(左右方向)に短くなっている。従って、側壁311と側壁331の間隔を小さくすることができる。
図3、図7、図8等に示すように、右側の取付ブラケット33の本体部332が側壁331に対して右に折曲加工されているので、その本体部332が取付台31の右端及び側壁311よりも右の外側に延び出ている。左側の取付ブラケット33の本体部332が側壁331に対して左に折曲加工されているので、その本体部332が取付台31の左端及び側壁311よりも左の外側に延び出ている。リニアガイド32は、取付ブラケット33の側壁331及び本体部332と、取付台31の裏面と側壁311によって囲まれた空間に配置されている。
リニアガイド32が取付台31の裏側で側壁311の内側に組み付けられているから、取付台31の左右幅を確保しつつ、リニアガイド32をコンパクトに取り付けることができる。取付台31の左右幅を確保することができるから、後述のレッグレスト4のスライド時にレッグレスト4が安定する。
リニアガイド32を取り付けた状態でのリニアガイド32とリンク21〜26、取付ブラケット33との位置関係について説明する。図3、図4等に示すように、リニアガイド32が取付台31の側壁311と取付ブラケット33の側壁331の間に取り付けられた状態では、リニアガイド32の固定レール321がリンク機構20のリンク26に対して平行な状態となっている。従って、リニアガイド32のガイド方向はリンク26に平行な方向である。
図9、図10は、取付台31の裏側を示した図面である。図9、図10に示すように、リンク機構20が左右の取付ブラケット33の間に配設されているとともに、左右のリニアガイド32の間に配設されている。つまり、リンク機構20の何れのリンク21〜26も左右のリニアガイド32の間にあるとともに左右の取付ブラケット33の間にあるから、リンク機構20をコンパクト化することができる。
レッグレスト4について説明する。
レッグレスト4は、フレームをウレタンフォーム材及び表皮で覆ったものである。図2、図4、図6に示すように、レッグレスト4が取付台31の表側において左右2つの取付ブラケット33の本体部332に架け渡され、これら取付ブラケット33の本体部332がレッグレスト4の裏側に組み付けられている。そのため、レッグレスト4が取付ブラケット33と一体となってリンク26に平行な方向に移動可能となっている。
リニアガイド32が取付台31の側壁311と取付ブラケット33の側壁331の間に配置され、これら側壁311,331の外側でレッグレスト4が取付ブラケット33に組み付けられているから、レッグレスト4のパッドの取付性が良い。また、レッグレスト4の表皮がリニアガイド32に巻き込まれるということも防止することができる。
レッグレスト4及び取付ブラケット33を取付台31に対してスライドさせる操作をするための機構について説明する。図9、図10に示すように、取付台31の裏側の四隅には、管状の案内具71〜74が取り付けられている。ケーブル70が案内具71から案内具72,73,74の順にこれら案内具71〜74に掛けられることにより、ケーブル70が取付台31の裏側でN字状に配索されている。具体的には、ケーブル70のうち案内具71と案内具72との間の部分70aが取付台31の裏から見て左側部において直線状になっている。この部分70aがリニアガイド32の固定レール321に沿うように配置され、この部分70aがリニアガイド32の固定レール321と平行になっている。また、ケーブル70のうち案内具72と案内具73の間の部分70bが取付台31の左側部から右側部に斜めに架け渡されている。ケーブル70のうち案内具73と案内具74との間の部分70cが取付台31の右側部において直線状になっている。この部分70cがリニアガイド32の固定レール321に沿うように配置され、この部分70cがリニアガイド32の固定レール321と平行になっている。なお、ケーブル70は可撓性のアウターチューブ76に挿入され、ケーブル70がアウターチューブ76で引っぱられ、ケーブル70がアウターチューブ76に対して摺動する。
図7に示すように、案内具71と案内具72との間の部分70aが左右のリニアガイド32の間に配置され、案内具73と案内具74との間の部分70cが左右のリニアガイド32の間に配置されている。リニアガイド32、案内具71と案内具72との間の部分70a、案内具73と案内具74との間の部分70c、リニアガイド32がこれらの順に左右に一直線状に配列され、これらの部分70a,70cが左右方向に垂直な方向であってリニアガイド32のガイド方向に垂直な方向にずれていない。従って、左右方向に垂直な方向であってリニアガイド32のガイド方向に垂直な方向におけるリニアガイド32の位置と、部分70a,70cの位置が揃っている。このような配置によって、リニアガイド32、ケーブル70のコンパクトな配置が可能となる。
図9、図10に示すように、ケーブル70のうち部分70aが一方の取付ブラケット33及びレッグレスト4に固定され、ケーブル70のうち部分70cが他方の取付ブラケット33及びレッグレスト4に固定されている。具体的には、一方の取付ブラケット33に接続具77が取り付けられ、ケーブル70のうち部分70aが接続具77に接続され、これによりこの部分70aが一方の取付ブラケット33に固定されている。他方の取付ブラケット33とケーブル70の部分70cについても同様である。
図9〜図11に示すように、ケーブル70のうち案内具71よりも先の部分70dが操作部45まで配索され、そのケーブル70の先端部が操作部45に接続されている。同様に、案内具74よりも先の部分70eが操作部45まで配索され、そのケーブル70の先端部が操作部45に接続されている。これによりケーブル70全体が環状に繋げられている。
図2、図11に示すように、操作部45が操作部812とともにサイドフレーム41の側面に取り付けられている。この操作部45は例えばドラムである。
シート装置1の動作について説明する。
まず、レッグレスト4の振り上げ・振り下げ動作について説明する。
左のサイドフレーム41に設けられた操作部812を操作することによって、ワイヤ812bを通じて伸縮機構27をロックしたり、ロック解除したりする。
伸縮機構27がロックされると、ロッド27aがシリンダ27bに固定される。これにより、リンク機構20と伸縮機構27の連結部からリンク機構20とフレーム部40との連結部までの距離が保持される。これにより、リンク機構20の展開状態が保持される。
一方、伸縮機構27のロックが解除されると、伸縮機構27のシリンダ27b内のガス圧によってロッド27aが伸び出る。また、伸縮機構27のロックが解除された状態では、ロッド27aをシリンダ27b内に押す込むことにより、ロッド27aがシリンダ27b内に引き込む。
ロッド27aがシリンダ27bから伸び出ることによってリンク機構20が前に展開し、ロッド27aがシリンダ27bに引き込むことによってリンク機構20が折り畳まれる。
リンク機構20が前に展開することによって、取付台31及びレッグレスト4が前に振り上げられる。取付台31及びレッグレスト4が振り上げられた状態では、着座者がレッグレスト4の上面に脚を載せることができる。
一方、リンク機構20が折り畳まれることによって、取付台31及びレッグレスト4が後ろに振り下げられる。図4に示すようにリンク機構20が折り畳まれて、取付台31及びレッグレスト4が座部2の前端部から垂下した状態では、取付台31及びレッグレスト4は空間Sに収納された状態となっている。
レッグレスト4のスライド動作について説明する。
操作部45を操作すると、操作部45の回転によってケーブル70が操作部45から案内具74側に繰り出されるとともに、案内具71側から操作部45に巻き取られる。これにより、ケーブル70は、案内具72から案内具71に向かう向き、案内具73から案内具72に向かう向き、案内具74から案内具73に向かう向きに引かれる。この際、案内具71と案内具72との間の部分70aと、案内具73と案内具74との間の部分70cが同時に同方向に移動する。そうすると、リニアガイド32の可動レール322が固定レール321から引き出され、それとともにレッグレスト4及び取付ブラケット33が取付台31から引き出される。
一方、操作部45を逆に回転させると、ケーブル70が操作部45から案内具71側に繰り出されるとともに、案内具74側から操作部45に巻き取られる。これにより、ケーブル70は、案内具71から案内具72に向かう向き、案内具72から案内具73に向かう向き、案内具73から案内具74に向かう向きに引かれる。そうすると、リニアガイド32の可動レール322が固定レール321に引き込まれ、それとともにレッグレスト4及び取付ブラケット33が取付台31の上に引き込まれる。
以上のように、本実施形態によれば、固定レール321と可動レール322との間に転動体323が介在するから(図8参照)、転動体323の転がり接触によって固定レール321と可動レール322の摩擦が軽減し、可動レール322が固定レール321に対して滑らかにスライドする。そのため、レッグレスト4の引き出し・引き込みを滑らかに行うことができる。
また、可動レール322が取付ブラケット33に予め一体成形されたものでなく、固定レール321も取付台31に予め一体成形されたものでなく、これらを取付ブラケット33、取付台31にアセンブリーするようになっている(図8参照)。そのため、取付ブラケット33、取付台31に寸法誤差があっても、その寸法誤差に併せて固定レール321,可動レール322を組み付けることができ、取付台31と取付ブラケット33との間でのがたつきを抑えることができる。そのため、レッグレスト4の引き出し・引き込みを滑らかに行うことができる。
また、ケーブル70について、案内具71と案内具72との間の部分70aや案内具73と案内具74との間の部分70cがリニアガイド32に沿うように配置されているから(図9、図10参照)、ケーブル70の牽引によって取付ブラケット33がスライドする。特に、案内具71と案内具72との間の部分70a、案内具73と案内具74との間の部分70c、リニアガイド32が一直線状に配列されているから(図7参照)、取付ブラケット33のスライドがより滑らかになる。
また、リニアガイド32のガイド方向に垂直な断面において、固定レール321及び可動レール322の断面形状がレッグレスト4の脚載せ面4aに垂直な方向に縦長になっているから(図8参照)、左右方向につき小型化を図ることができる。更に、固定レール321や可動レール322の剛性を確保することができ、レッグレスト4に載せられた脚の荷重を十分に受けることができる。特に、レッグレスト4を引き出した場合に、固定レール321、可動レール322の撓みを抑えられる。
また、固定レール321よりも断面形状の大きな可動レール322が引き出たり、引き込んだりする(図8参照)、レッグレスト4を引き出した場合に、可動レール322の撓みを抑えることができる。
また、リニアガイド32の固定レール321が取付台31に組み付けられることによって、リニアガイド32の固定レール321によって取付台31(特に、側壁311)を補強することができる。同様に、リニアガイド32の可動レール322によって取付ブラケット33(特に、側壁331)を補強することができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、固定レール321がインナーレールであり、可動レール322がアウターレールであり、可動レール322が固定レール321に抱きかかえられていた(図8参照)。逆に、取付台31の側壁311に組み付けられた固定レール321の断面形状が、取付ブラケット33の側壁331に組み付けられた可動レール322の断面形状よりも大きく、固定レール321が可動レール322に抱きかかえられていてもよい。この場合には、可動レール322に働くモーメントが小さくなり、可動レール322が滑らかにスライドしやすい。
<変形例2>
また、上記実施形態では、固定レール321と可動レール322との間の隙間に転動体323及び摺動駒324が介在していたが、転動体323及び摺動駒324がなくてもよい。
<変形例3>
また、上記実施形態では、固定レール321が取付台31の側壁311に組み付けられるようになっているが、固定レール321が取付台31の側壁311に一体成形され、その固定レール321に可動レール322を組み付けるようにしてもよい。
<変形例4>
また、上記実施形態では、可動レール322が取付ブラケット33の側壁331に組み付けられるようになっているが、可動レール322が取付ブラケット33の側壁331に一体成形され、その可動レール322に固定レール321を組み付けるようにしてもよい。
<変形例5>
可動レール322と固定レール321を潤滑させ、これらの間の摩擦を低減させる潤滑部(摩擦低減部材)として転動体323を用いたが、潤滑油が可動レール322と固定レール321の隙間に塗布されていてもよいし、可動レール322や固定レール321の接触面に潤滑テープ(例えば、樹脂テープ)に貼着してもよいし、その他各種の潤滑剤を可動レール322と固定レール321との間に設けてもよい。
上記変形例1〜5を組み合わせてもよい。
1 シート装置
2 座部
4 レッグレスト
4a 脚載せ面
7 レッグレスト装置
20 リンク機構
31 取付台
32 リニアガイド
70 ケーブル
321 固定レール(第1のレール)
322 可動レール(第2のレール)
323 転動体(潤滑部)

Claims (5)

  1. 取付台と、
    前記取付台の左部に組み付けられた第1の左側レールと、
    前記第1の左側レールに対して平行となるように前記取付台の右部に組み付けられた第1の右側レールと、
    前記第1の左側レールに沿う方向に摺動可能となって前記第1の左側レールに設けられた第2の左側レールと、
    前記第1の右側レールに沿う方向に摺動可能となって前記第1の右側レールに設けられた第2の右側レールと、
    前記第2の左側レール及び前記第2の右側レールに組み付けられたレッグレストと、
    前記第1の左側レールと前記第2の左側レールとの間に設けられ、前記第1の左側レールと前記第2の左側レールを潤滑させる左側潤滑部と、
    前記第1の右側レールと前記第2の右側レールとの間に設けられ、前記第1の右側レールと前記第2の右側レールを潤滑させる右側潤滑部と、
    前記レッグレストに接続され、前記レッグレストを前記第1の左側レール及び前記第1の右側レールに沿って移動させるためのケーブルと、を備え、
    前記第2の左側レールが前記レッグレストの左部に組み付けられ、
    前記第2の右側レールが前記レッグレストの右部に組み付けられ、
    前記ケーブルがN字型を成すように前記取付台に配策されて、前記ケーブルがその長手方向に前記取付台に対して相対的に移動可能に設けられ、そのケーブルのうちN字の両側の平行部に相当する部位が前記第1の左側レール及び前記第1の右側レールにそれぞれ沿って設けられ、前記ケーブルのうちN字の両側の平行部に相当する部位が前記レッグレストに固定されている
    ことを特徴とするレッグレスト装置。
  2. 前記ケーブルが前記第1の左側レールと前記第1の右側レールとの間において前記取付台に配策されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のレッグレスト装置。
  3. 前記ケーブルのうちN字の両側の平行部に相当する部位は、前記第2の左側レール及び前記第2の右側レールの摺動方向及び左右方向に対して垂直な方向に沿った位置が前記第1の左側レール、前記第1の右側レール、前記第2の左側レール及び前記第2の右側レールと揃っている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレッグレスト装置。
  4. 前記第1の左側レール及び前記第1の右側レールに沿う方向に垂直な断面における前記第1の左側レール及び前記第1の右側レールの断面形状が前記レッグレストの脚載せ面に垂直な方向に縦長となっている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のレッグレスト装置。
  5. シート装置の座部に連結されるとともに、前記取付台に連結され、前記取付台を前に振り上げた状態と下に振り下げた状態に移動させるリンク機構を更に備え、
    前記リンク機構が前記第1の左側レールと前記第1の右側レールの間に配置されている
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のレッグレスト装置。
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