JP5494944B2 - 可変動弁装置付エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、カムの位相を変更可能なカム位相可変機構を備えたエンジンに関するものである。
近年、バルブの開閉時期(カムの位相)を変化させる可変動弁装置として、カム位相可変機構を備えたエンジンが増加してきている。カム位相可変機構は、例えばベーン式アクチュエータが用いられ、カムシャフトの端部に配置されている。カムシャフトは、シャフト部材に別体のカム山部を回動可能に嵌め合わせて組み立てられており、ベーン式アクチュエータによりシャフト部材に固定される固定のカム山部と別体のカム山部との相対位相を可変させることで、カム山部により駆動されるバルブの開閉時期を可変可能にしている(特許文献1)。
特開2009−144521号公報
上記特許文献1の可変動弁装置付エンジンでは、作動油の供給源からシリンダヘッド、カムシャフトに夫々形成された油路を介してベーン式アクチュエータに作動油が供給される。この油路は、ベーンを選択的に左右回転可能とするために、進角用及び遅角用の2系統が備えられている。また、上記ベーン式アクチュエータは進角室及び遅角室が夫々複数設けられているので、これらの複数の油室までに2系統の油路を夫々分岐させる必要がある。したがって、分岐する2系統の油路を確保するために、ベーン式アクチュエータの厚さやカムシャフトの径を大きくしなければならず、ベーン式アクチュエータの大型化や重量が増加する虞がある。逆に、油路を設けるスペースを抑えようとすると油路の径を小さくしなければならず、作動油の最大供給量が抑えられベーン式アクチュエータの応答性が低下する虞がある。
本発明の目的は、カムシャフトに備えられたベーン式アクチュエータへの油路を十分に確保しつつ、カムシャフト及びベーン式アクチュエータのコンパクト化を可能とした可変動弁装置付エンジンを提供することにある。
請求項1の発明は、中空のアウタカムシャフトと該アウタカムシャフトに挿入されたインナカムシャフトとを有する2重構造のカムシャフトを備え、カムシャフトの一端に固定されたベーン式油圧アクチュエータにより、カムシャフトに支持されるバルブ駆動用カムの位相を可変させる可変動弁装置エンジンにおいて、カムシャフトの一端に設けられたカムジャーナルの端面に、ベーン式油圧アクチュエータを固定するフランジが一体化して形成されるとともに、フランジのフランジ面に、ベーン式油圧アクチュエータ内の油室への油路を分岐する油溝が設けられていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1において、ベーン式油圧アクチュエータは、油室に連通する油孔を有し、フランジに固定される板状部材を備え、フランジ面に設けられた油溝は、油孔に接続するように円環状に形成されることを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1又は2において、板状部材のフランジ面との当接面とは反対側の面に円環状に形成された油溝が設けられ、該油溝がベーン式油圧アクチュエータへの進角油路及び遅角油路のいずれか一方の一部を構成し、カムジャーナルのフランジ面に設けられた油溝が進角油路及び遅角油路の他方の一部を構成することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項3において、エンジンのシリンダヘッドにカムシャフトを回動可能に支持するカムホルダを備え、フランジ面に設けられた油溝は、アウタカムシャフトに設けられた油孔、及び、カムホルダに形成された油溝を介して、シリンダヘッドに形成された進角油路及び遅角油路のいずれか他方の油路を構成することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項2から4のいずれか1項において、フランジ面に設けられた油溝は、ベーン式油圧アクチュエータのベーンロータの回動を規制するロックピンの先端が挿入される、板状部材に設けられた穴に連通することを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1から5のいずれか1項において、進角油路が、遅角油路よりも圧損が少なくなるように形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項1の可変動弁装置付エンジンによれば、2重構造のカムシャフトの一端側に設けられたカムジャーナルの先端のフランジ面に、ベーン式油圧アクチュエータへの油路を分岐する油溝が設けられるので、ベーン式油圧アクチュエータの油室へ繋がる油路の配置を設計する際の自由度を向上させることができ、設計の容易化を図ることができる。また、油室へ繋がる油路を設ける部位、例えばベーン式油圧アクチュエータやカムシャフトといった可動部をコンパクト化することができ、エンジンのコンパクト化及び重量低減を図ることができる。
本発明の請求項2の可変動弁装置付エンジンによれば、フランジ面に円環状に形成された油溝によって、ブーム式油圧アクチュエータの複数の油室への油路を分岐することができる。
本発明の請求項の可変動弁装置付エンジンによれば、ベーン式油圧アクチュエータへの遅角油路及び進角油路が板状部材を挟んで両面に別々に設けられ、これらの2系統の油路を同一面に設ける場合よりも、油路面積を大きく確保することができる。したがって、油室への単位時間あたりの供給可能な油量を増加させて、ベーン式油圧アクチュエータの作動応答性を十分に確保することができる。それに加え、2系統の油路を同一面に設けないことで、油溝が設けられるカムジャーナル先端のフランジ部及び前記板状部材をコンパクトに設計することができ、各部品の小型化、さらにいえば、エンジンの小型化を図ることができる。
本発明の請求項4の可変動弁装置付エンジンによれば、カムホルダに形成された油溝、アウタカムシャフトに設けられた油孔、フランジ面に設けられた油溝により、ベーン式油圧アクチュエータ内の油室への進角油路または遅角油路を構成することができる。
本発明の請求項5の可変動弁装置付エンジンによれば、フランジ面に設けられた油溝に油が供給されると、板状部材に設けられた穴に油が供給されて、ロックピンの先端を押し戻し、ベーンロータの回動の規制を解除することができる。
本発明の請求項の可変動弁装置付エンジンによれば、進角油路は遅角油路より圧損が少ないので、ベーン式油圧アクチュエータの遅角側への作動より進角側への作動を迅速に行うことができる。例えばエンジンの始動時に吸気バルブを進角させるように構成した場合には、始動時に迅速に吸気バルブを進角させて始動性を向上させることができる。
本実施形態に係るエンジンにおけるシリンダヘッド内の構造を示す上面図である。 吸気カムシャフトの構造を示す断面図である。 第2のカム位相可変機構の構造及びカムシャフトへの取付け状態を示す説明図である。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は本実施形態の可変動弁装置付エンジン(以下、単にエンジン1という)のシリンダヘッド2内の構造を示す上面図である。図2は、吸気カムシャフト4の後端部の構造を示す断面図である。
本実施形態のエンジン1は、DOHC式の動弁機構を有する直列3気筒のエンジンである。図1に示すように、シリンダヘッド2の内部に回転自在に支持された排気カムシャフト3及び吸気カムシャフト4(本願のカムシャフトに該当する)には、夫々カムスプロケット5、6が接続され、これらのカムスプロケット5、6はチェーン7を介して図示しないクランクシャフトに連結されている。
エンジン1の1つの気筒8には、2つの吸気バルブ9、10と図示しない2つの排気バルブとが設けられている。2つの吸気バルブ9、10は、吸気カムシャフト4に交互に配置された第1の吸気カム11及び第2の吸気カム12により駆動される。詳しくは、2つの吸気バルブのうち第1の吸気バルブ9は第1の吸気カム11に、第2の吸気バルブ10は第2の吸気カム12により駆動される。一方、2つの排気バルブは、排気カムシャフト3に固定された排気カム13により駆動される。
図2に示すように、吸気カムシャフト4は、中空のアウタカムシャフト21とアウタカムシャフト21に挿入されたインナカムシャフト22とを備えた2重構造となっている。アウタカムシャフト21及びインナカムシャフト22は、若干の隙間を有しつつ同心上に配置され、エンジン1のシリンダヘッド2に形成された複数のカムホルダ23に回動可能に支持されている。
アウタカムシャフト21には、第1の吸気カム11が固定されている。また、アウタカムシャフト21には回動可能に第2の吸気カム12が支持されている。第2の吸気カム12は、アウタカムシャフト21が挿入される略円筒状の支持部12aと、支持部12aの外周から突出した第2の吸気バルブ10を駆動するカム山部12bとから構成されている。第2の吸気カム12とインナカムシャフト22とは固定ピン24により固定されている。固定ピン24は、第2の吸気カム12の支持部12a、アウタカムシャフト21及びインナカムシャフト22を貫通しており、アウタカムシャフト21には固定ピン24が通過する長孔25が周方向に延びて形成され、インナカムシャフト22に設けられた孔には略隙間なく挿入されるとともに、両端部がかしめられて支持部12aに固定されている。よって、第1の吸気カム11はアウタカムシャフト21の回転により駆動し、第2の吸気カム12はインナシャフト22の回転により第1の吸気カム11に対して位相可変する構成となっている。
図1に示すように、吸気カムシャフト4には、第1のカム位相可変機構30及び第2のカム位相可変機構31が設けられている。第1のカム位相可変機構30及び第2のカム位相可変機構31は、例えば公知のベーン式油圧アクチュエータが用いられている。ベーン式油圧アクチュエータは、詳しくは後述するように円筒状のハウジング40内にベーンロータ41が回動可能に設けられて構成されており、ハウジング40内への作動油の供給に応じて、ハウジング40に対するベーンロータ41の回転角度を可変させる機能を有する。なお、第2のカム位相可変機構31が本願のカム位相可変機構に該当する。
第1のカム位相可変機構30は吸気カムシャフト4の前端部に設けられている。詳しくは、第1のカム位相可変機構30のハウジングにカムスプロケット6が固定されているとともに、第1のカム位相可変機構30のベーンロータにアウタカムシャフト21が固定されている。
第2のカム位相可変機構31は、吸気カムシャフト4の後端部に設けられている。詳しくは、第2のカム位相可変機構31のハウジング40とアウタカムシャフト21が固定されているとともに、第2のカム位相可変機構31のベーンロータ41にはインナカムシャフト22が固定されている。
したがって、第1のカム位相可変機構30は、カムスプロケット6に対するアウタカムシャフト21の回転角を可変させる機能を有する一方、第2のカム位相可変機構31は、アウタカムシャフト21に対するインナカムシャフト22の回転角を可変させる機能を有する。即ち、第1のカム位相可変機構30は、排気バルブの開閉時期に対して第1の吸気バルブ11及び第2の吸気バルブ12全体の開閉時期を可変させる機能を有するとともに、第2のカム位相可変機構31は、第1の吸気バルブ11の開閉時期と第2の吸気バルブ12の開閉時期との差を可変させるスプリット可変機能を有する。
シリンダヘッド2には、アウタカムシャフト21の実回転角を検出する第1のカムセンサ32と、第1のカム位相可変機構30への作動油を制御する第1のOCV33とが設けられている。第1のカムセンサ32は、第1のOCV33の制御、即ち第1のカム位相可変機構30の作動制御に用いられる。
シリンダヘッド2の後部には、第2のカム位相可変機構31への作動油を制御する第2のOCV34と、第2のカム位相可変機構31のベーンロータ41と固定されるインナカムシャフト22の回転角を検出する第2のカムセンサ35とが取り付けられている。
第2のカムセンサ35は、第2のカム位相可変機構31のベーンロータ41に固定されている後述するカバー42に面して配置されており、カバー42の実回転角を検出することで、インナカムシャフト22の実回転角を検出する。
したがって、第2のカムセンサ35により、第1のカムセンサ32によって検出されたアウタカムシャフト21の回転角との差に基づいて、アウタカムシャフト21とインナカムシャフト22との実回転角差を検出することが可能となり、この実回転角差が第2のOCV34の制御、即ち第2のカム位相可変機構31の作動制御に用いられる。
次に、カム位相可変機構の構造、及びカムシャフトへの取付構造を、図2とともに図3を用いて説明する。
図3は、第2のカム位相可変機構31の組み立て、及び吸気カムシャフト4への取付要領を示す斜視図である。
図2及び図3に示すように、第2のカム位相可変機構31は、ハウジング40、ベーンロータ41、カバー42、進角付勢スプリング43、ロックピン44を備えて構成されている。ハウジング40は、両端が開口し筒状部材である本体部45と、この両端を覆う2枚のプレート46、47とをボルト48によって固定して構成されており、内部にベーンロータ41を収納する空間が形成されている。ベーンロータ41は、3個の扇形状の羽根部41aを備えており、ハウジング40内で左右に所定の角度回転可能なように羽根部41aの大きさが設定されている。ベーンロータ41の3つの羽根部41aの両脇に夫々作動油が供給される空間である油室が形成されており、羽根部41aの右側の空間が遅角油室49、左側の空間が進角油室50である。遅角油室49に作動油が供給されるとベーンロータ41は図3に示すように左方向に回転し、インナカムシャフト22が遅角方向に回転する。また、進角油室50に作動油が供給されるとベーンロータ41は図3に示すように右方向に回転しインナカムシャフト22が進角方向に回転する。
カバー42はハウジング40の外周を覆い、ベーン41とインナカムシャフトとを固定するボルト51によって共締めされている。進角付勢スプリング43は、ハウジング40とカバー42との間に設けられ、ハウジング40に対してカバー42の回転を、図3左側、即ち進角側に付勢する機能を有する。
ロックピン44は、ベーンロータ41に設けられた収納穴41bに収納され、プレート46に向かって付勢されている。そして、ベーンロータ41が最進角位置であるときにプレート46に設けられた穴52に先端が挿入され、ベーンロータ41の回転を規制する機能を有している。
第2のカム位相可変機構31の進角油室50へは、第2のOCV34からシリンダヘッド2、アウタカムシャフト21及びプレート46に形成された進角油路60を介して作動油が供給される。第2のカム位相可変機構31の遅角油室49へは、第2のOCV34からシリンダヘッド2、アウタカムシャフト21及びプレート46に形成された遅角油路61を介して作動油が供給される。
本実施形態では、特に、アウタカムシャフト21の後端部、詳しくはカムホルダ23に支持されるカムジャーナル部21aで若干拡径しており、その後端にフランジ62が一体化して設けられている。フランジ62は、ハウジング40を構成するプレート46(板状部材)に図示しないボルトによって固定されている。更に、プレート46の内側(油室側)の面46aに進角油路60を分岐する分岐油路となる油溝63、64が設けられる一方、フランジ62のプレート46との当接面であるフランジ面62aには、遅角油路61を分岐する分岐油路となる油溝65が設けられている。
詳しくは、プレート46の内側(油室側)の面46aには、インナカムシャフト22が挿入される穴66の周囲に、円環状の油溝63が設けられている。更にこの円環状の油溝63から外径方向に延びる3個の油溝64が設けられ、この油溝64は先端が3つの進角油室50に面して開口するように配置されている。更に、プレート46には、3つの遅角油室61に面して貫通した3つの油孔67が形成されているとともに、円環状の油溝63に接続する2つの油孔68が貫通して設けられている。
フランジ面62aには、円環状の油溝63に接続する2つの油孔68に一致させて油孔69が夫々設けられ、この油孔69がカムホルダ23に形成された油溝70を介して、シリンダヘッド2に形成された進角油路60と接続している。また、フランジ面62aには、遅角油室50に連通したプレート46の3つの油孔67に接続するように、円環状の油溝65が設けられている。円環状の油溝65は、アウタカムシャフト21に形成された油孔71、カムホルダ23に形成された油溝72を介して、シリンダヘッド2に形成された遅角油路61と連通しているとともに、ロックピン44の先端が挿入されるプレート46の穴52に連通するように形成されている。したがって、遅角油路61に作動油が供給されると、穴52内に作動油が供給され、ロックピン44をベーンロータ41側に押し戻し、ロックピン44による規制が解除され、ベーンロータ41が回転可能となる。
以上のような構成により、本実施形態では、第2のカム位相可変機構31の3つの進角油室50には、シリンダヘッド2、カムホルダ23、カムジャーナル部21a、フランジ62及びプレート46に夫々形成された進角油路60を通過して作動油が供給される。また、第2のカム位相可変機構31の3つの遅角油室49には、シリンダヘッド2、カムホルダ23、カムジャーナル部21a、フランジ62及びプレート46に夫々形成された遅角油路61を通過して作動油が供給される。特に、プレート46に進角油路60を分岐させる分岐油路として円環状の油溝63が設けられる一方、フランジ62に遅角油路61を分岐させる分岐油路として円環状の油溝65が設けられている。
このように、フランジ62をカムジャーナル部21aと一体化し、進角油路60及び遅角油路61の2系統の油路のうち1系統の油路の分岐油路となる円環状の溝65をフランジ面62aに設けることで、例えば2系統の油路の分岐油路をいずれもプレート46に設ける場合よりも油路の設計自由度が向上し、プレート46の厚さを抑えて第2のカム位相可変機構31のコンパクト化を図ることができる。特に、プレート46を挟んで両側に夫々1系統ずつ分岐油路を設けることで、同一面に2系統の分岐油路を設ける場合よりも、油路面積を大きく確保することができる。したがって、各油室49、50への単位時間あたりの供給可能な油量を増加させて、第2のカム位相可変機構31の作動応答性、即ち可変応答性を十分に確保することができる。
更に、本実施形態では、カムジャーナル部21aへの遅角油路61の流入口74とロックピン解除油孔73とが周方向に近接して配置されており、流入口74とロックピン解除油孔73との間の油路が極力短くなるように設定されている。したがって、遅角油路61に作動油が供給された場合に、迅速にロックピン44が挿入されている穴52に作動油が供給され、ロックピン44の解除作動が迅速かつ確実に行われる。
また、本実施形態では、遅角油路61よりも進角油路60が優先して設定されている。詳しくは、遅角油路61に対して進角油路60の曲りが少なくかつ短く設定されている。このようにすることで、遅角油路61よりも進角油路60での圧損が低くなり、進角側への作動を遅角側への作動よりも迅速に行うことができる。また、進角油路61の油路径を遅角油路60の油路径よりも大きく設定しても、進角側への作動を迅速にすることができる。そして、所定の運転状態、例えば始動時に第2のカム位相可変機構31によって第2の吸気バルブ10を進角させることで、進角側への作動が迅速に行われ、始動性を向上させることができる。
本実施形態では、第2のカム位相可変機構31に対して本発明を適用しているが、第1のカム位相可変機構30に対しても適用することができる。第1のカム位相可変機構30に関しては、ハウジング40にカムスプロケット6を固定する必要があるが、プレート46をカムスプロケット6と一体化した構造とし、その外周部にチェーン7を掛け回すような構造にすればよい。
1 エンジン
4 吸気カムシャフト
21 アウタカムシャフト
21a カムジャーナル部
31 第2のカム位相可変機構
46 プレート
60 進角油路
61 遅角油路
62 フランジ
62a フランジ面
65 油溝

Claims (6)

  1. 中空のアウタカムシャフトと該アウタカムシャフトに挿入されたインナカムシャフトとを有する2重構造のカムシャフトを備え、前記カムシャフトの一端に固定されたベーン式油圧アクチュエータにより、前記カムシャフトに支持されるバルブ駆動用カムの位相を可変させる可変動弁装置付エンジンにおいて、
    前記カムシャフトの一端に設けられたカムジャーナルの端面に、前記ベーン式油圧アクチュエータを固定するフランジが一体化して形成されるとともに、
    前記フランジのフランジ面に、前記ベーン式油圧アクチュエータ内の油室への油路を分岐する油溝が設けられていることを特徴とする可変動弁装置付エンジン。
  2. 前記ベーン式油圧アクチュエータは、前記油室に連通する油孔を有し、前記フランジに固定される板状部材を備え、
    前記フランジ面に設けられた油溝は、前記油孔に接続するように円環状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変動弁装置付エンジン。
  3. 記板状部材の前記フランジ面との当接面とは反対側の面に円環状に形成された油溝が設けられ、該油溝が前記ベーン式油圧アクチュエータへの進角油路及び遅角油路のいずれか一方の一部を構成し、
    前記フランジ面に設けられた油溝が前記進角油路及び遅角油路の他方の一部を構成することを特徴とする請求項1又は2に記載の可変動弁装置付エンジン。
  4. 前記エンジンのシリンダヘッドに前記カムシャフトを回動可能に支持するカムホルダを備え、
    前記フランジ面に設けられた油溝は、前記アウタカムシャフトに設けられた油孔、及び、前記カムホルダに形成された油溝を介して、前記シリンダヘッドに形成された前記進角油路及び遅角油路のいずれか前記他方の油路を構成することを特徴とする請求項3に記載の可変動弁装置付エンジン。
  5. 前記フランジ面に設けられた油溝は、前記ベーン式油圧アクチュエータのベーンロータの回動を規制するロックピンの先端が挿入される、前記板状部材に設けられた穴に連通することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の可変動弁装置付エンジン。
  6. 前記進角油路は、前記遅角油路よりも圧損が少なくなるように形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の可変動弁装置付エンジン。
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