JP5492099B2 - 安定化1,25−ジヒドロキシビタミンd2及びその製造方法 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
2008年3月12日に出願された米国仮特許出願第61/036,021号の35 U.S.C.§119(e)に基づく利益がここに主張される。
この開示は一般に精製形態の活性ビタミンDホルモンに関する。更に特別には、この開示は医薬製剤に特に良く適している安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2に関する。
活性化ビタミンD化合物であるとしばしば考えられている、1-α位にヒドロキシ基を有するビタミンD化合物は、それらの強力な活性のために近年かなりの関心を有していた。しかしながら、これらの活性化ビタミンD化合物はまた、特に光及び酸素への暴露下で、化学的に不安定であると知られており、また高温で不十分な貯蔵安定性を有すると知られている。医薬製剤への活性化ビタミンD化合物の配合がこれらの安定性の問題を悪化し得る。
米国特許第6,903,083号(2005年6月7日)は24-ヒドロキシビタミンD2及びシス-1α-ヒドロキシビタミンD2をギ酸メチルからの再結晶により精製すること、及びこれらの安定性試験の結果を報告している。
この開示の一局面はギ酸メチルを含まず、好ましくはギ酸メチルを全く含まないことを特徴とする驚く程安定な1,25-ジヒドロキシビタミンD2を提供する。
この開示の別の局面は1,25-ジヒドロキシビタミンD2を結晶化して安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2を比較的高い収率で生成するのに有効な方法を提供し、その方法はアセトン/水混合物からの結晶化を含む。
本明細書に記載された組成物及び方法について、好ましい特徴、例えば、成分、これらの組成範囲、機能的性質、置換基、条件、及び工程が、本明細書に提示された種々の例から選択し得る。
更なる局面及び利点が図面と連係されて、以下の詳細な記載を見てから当業者に明らかであろう。組成物及び方法は種々の形態の実施態様の余地があるが、以下の記載はこの開示が例示であり、本発明を本明細書に記載された特別な実施態様に限定することを目的としないことを理解して特別な実施態様を含む。
本発明の理解を更に促すために、二つの図面が添付される。
ギ酸メチルを含む1,25-ジヒドロキシビタミンD2と較べて本開示の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2の促進安定性試験を示す。 ギ酸メチルを含む1,25-ジヒドロキシビタミンD2と較べて本開示の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2の促進安定性試験を示す。
安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2はギ酸メチルを含まず、かつ高レベルの純度(例えば、少なくとも97%)を有することを特徴とする。安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2の調製方法はアセトン/水混合物からの結晶化を含み得る。
安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2及び結晶化の方法は特にことわらない限り以下に更に記載される付加的な任意の要素、特徴及び工程(図面に示されるものを含む)の一つ以上のあらゆる組み合わせを含む実施態様を含むことが意図されている。
安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は結晶性であり、貯蔵安定性があり、かつ最新の治療製剤に良く適している。研究は本明細書の記載の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2が驚く程安定であることを実証した。特に、それは熱チャレンジ時かつ長期貯蔵中の低下された分解速度を特徴とする。本明細書の記載の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は医薬投薬形態、例えば、軟質ゼラチンカプセルで製剤化された場合に優れた、前例のない貯蔵安定性を示すであろう。
安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)による曲線下の全面積(AUC)を基準として97%以上(即ち、少なくとも97%)の純度、好ましくは少なくとも98%の純度又は少なくとも98.5%の純度を有する。それはまたギ酸メチルを含まない。安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2物質は必要により低濃度(例えば、好ましくは2.5%以下、1%以下、又は0.5%以下)の1,25-ジヒドロキシプレビタミンD2を有してもよい。
ギ酸メチルは先行技術で1,25-ジヒドロキシビタミンD2及び多くのその他の活性ビタミンD化合物に適した結晶化溶媒として教示されている。残留ギ酸メチルは1,25-ジヒドロキシビタミンD2及びそのプレビタミンの安定性に有害な作用を有し、制御された貯蔵条件(例えば、-20℃かつ不活性雰囲気)下で非常に低いレベルの残留ギ酸メチル濃度でさえも経時の著しい分解をもたらすことが今わかった。如何なる特別な理論により束縛されたくないが、ギ酸メチルは非常に少量の水の存在下でさえも加水分解して(例えば、高温、又は経時)、ギ酸及びメタノールを生成すると考えられる。更に如何なる特別な理論により束縛されたくないが、ギ酸はおそらく25-ヒドロキシ基のプロトン化による共役ジエンの生成及びその後の水の除去を生じることにより1,25-ジヒドロキシビタミンD2副生物の生成を促進すると考えられる。
それ故、別の局面において、安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は酸を生成し得る残留溶媒(有機酸のアルコールエステル及び無機エステルのアルコールエステルが挙げられるが、これらに限定されない)を必要により更に含まず、又は実質的に含まなくてもよいであろう。非限定例として、ギ酸エステル(例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル)、酢酸エステル(例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソアミル、1,2-エタンジオールジアセテート、1,2,3-プロパントリオールトリアセテート)及び乳酸エステル(例えば、乳酸エチル、乳酸メチル)が挙げられる。例えば、このような残留成分のレベルは好ましくは1%、0.5%、1000ppm、500ppm、又は100ppm未満である。安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2はまた必要により下記の一種以上を含まず、又は実質的に含まない:ハロゲン化溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、及び酸。例えば、このような残留ハロゲン化溶媒のレベルは好ましくは1%、0.5%、1000ppm、500ppm、又は100ppm未満である。
更に必要により、しかし好ましくは、本明細書の記載の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は少なくとも97%(もしくは少なくとも98%又は少なくとも98.5%)の純度、0.5%以下の残留溶媒含量、更に必要により1.5%以下の全不純物含量を有し、そして更に必要によりHPLCにより0.5%より大きい単一不純物を有していなくてもよい。
本明細書の記載の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は熱チャレンジの条件下で安定である。一実施態様において、1,25-ジヒドロキシビタミンD2は少なくとも24時間、好ましくは少なくとも72時間にわたって60℃における貯蔵後に少なくとも約98%、好ましくは少なくとも98.5%、例えば、少なくとも99%の純度である。別の実施態様において、少なくとも24時間にわたって60℃における貯蔵後に残る1,25-ジヒドロキシビタミンD2の量は好ましくは初期の量の少なくとも97.5%、更に好ましくは少なくとも99%、例えば、少なくとも99.9%である。別の実施態様において、少なくとも72時間にわたって60℃における貯蔵後に残る1,25-ジヒドロキシビタミンD2の量は好ましくは初期の量の少なくとも97%、更に好ましくは少なくとも98.5%、例えば、少なくとも約99.5%である。
本明細書の記載の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は長期貯蔵条件下で延長された期間にわたって安定である。一実施態様において、本明細書の記載の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は少なくとも3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、又は15ヶ月にわたってアルゴン雰囲気下で-20℃における貯蔵後に少なくとも98%、好ましくは少なくとも98.5%、更に好ましくは少なくとも99%の純度を有する。少なくとも3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、又は15ヶ月にわたってアルゴン雰囲気下で-20℃における貯蔵後に残る1,25-ジヒドロキシビタミンD2の初期の量の%の実施態様及び例が表1に示される。
Figure 0005492099
安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は、例えば、経口使用(例えば、軟質又は硬質ゼラチンカプセル、溶液、錠剤)及び非経口使用のための医薬製剤中に使用されることが好適である。こうして、安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2からつくられ、又はそれを含む医薬製剤は非水性溶液もしくは非水性懸濁液(例えば、バイアル又はアンプル中に含まれる)の形態又は固体形態であってもよい。一つの好ましい実施態様において、安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2製剤は油(例えば、分別ヤシ油)中にある。別の好ましい実施態様において、安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2製剤は錠剤、カプセル、顆粒、又は粉末の形態の固体である。医薬製剤は一種以上の医薬上許される賦形剤と一緒に安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2を含んでもよく、実質的にこれらからなってもよく、又はこれらからなり得る。医薬上許される賦形剤として、担体、希釈剤、加工助剤、及び放出改質剤を含む機能性成分及び非機能性成分が挙げられる。このような医薬製剤は、既知の技術を含むあらゆる好適な技術を使用して、本明細書に記載された安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2物質でつくられる。
経口又は非経口投与のための1,25-ジヒドロキシビタミンD2の用量は一般に毎週約0.1μg〜毎週100μg、好ましくは毎週約0.7μg〜毎週約70μgであり、これらは毎日又はその他の周期的な用量、例えば、血液透析と同時の投与のために毎週3回の用量に分けられる。例示の実施態様において、毎日約0.5μg〜毎日約7μgに等しい非経口用量が意図されており、一方、毎日約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10μgに等しい経口用量が意図されている。
安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2は単位投薬当り医薬上許される担体中に約0.1μg〜約25μg、例えば、約1μg〜約10μg又は約1μg〜約5μgを含む単位投薬形態により調剤し得る。例えば、約1μg〜約10μg、又は更に好ましくは約3μg〜約5μgを含む、除放性又は遅延、除放性の単位投薬形態がまた意図されている。
例えば、軟質ゼラチン製剤では、カプセル充填物が安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2(これは医薬上許される油、例えば、分別ヤシ油に溶解されることが好ましい)を含むことが好適であり、また酸化防止剤(これは、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)又はビタミンEであってもよい)を含む。カプセルシェルがゼラチン、グリセリン、二酸化チタン及び着色剤を含むことが好ましい。充填物は典型的には全カプセルの約30-90質量%、好ましくは約40-70質量%である。
1,25-ジヒドロキシビタミンD2化合物は既知の合成の方法のいずれかにより調製し得る。粗1,25-ジヒドロキシビタミンD2がトランス異性体を除去するために既知の方法に従ってカラム精製し得る。カラム精製された1,25-ジヒドロキシビタミンD2は本明細書の開示と一致する好適な有機溶媒又は有機溶媒と水、例えば、アセトンと水の混合物からの再結晶により安定化し得る。次いで再結晶された結晶が微細な粉末に粉砕され、真空オーブン(例えば、40℃で8-12時間にわたって)中で乾燥されて残留溶媒を除去することが好ましい。1回以上の連続の(一般に少なくとも2回)再結晶が行ない得る。好適な溶媒として、アセトン/水に加えて、アセトニトリル、ブタノール、ジエチルケトン、エタノール、エーテル、エチレングリコール、ヘプタン、メタノール、メチルエチルケトン、プロパノール、テトラヒドロフラン、水、及びこれらの組み合わせが挙げられる。再結晶が酸を含む溶媒又は酸を生じる溶媒、例えば、ギ酸メチルから行なわれる場合、2回以上の連続の(一般に少なくとも2回)再結晶が本明細書の開示に記載の好ましい溶媒で行なわれて望ましくない残留成分を除去するであろう。
部分的に純粋な1,25-ジヒドロキシビタミンD2はギ酸メチルを含まず、好ましくは更にギ酸エステル溶媒、酢酸エステル溶媒、乳酸エステル溶媒、アルコールエステル溶媒、ハロゲン化溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、及び酸を生成し得る溶媒からなる群から選ばれた上記溶媒の少なくとも一種を含まない溶媒から結晶化されることが好ましい。溶媒系はアセトン/水であることが好ましく、1:1の比を使用することが更に好ましい。その他の溶媒が使用されてもよいが、アセトン/水からの結晶化が所望の生成物の非常に高い収率を与え、また1,25-ジヒドロキシプレビタミンD2の非常に低いレベルを有益に与えることがわかった。夫々のアセトン/水結晶化工程がギ酸メチル結晶化(これは50%〜60%の範囲の収率を与えることがわかった)と較べて90%より大きい収率を与えることがわかった。
多段階結晶化方法が1,25-ジヒドロキシビタミンD2を精製するのに行なわれる場合、本明細書で同定された好ましい溶媒(例えば、ギ酸メチルを含まず、好ましくは更にギ酸エステル溶媒、酢酸エステル溶媒、乳酸エステル溶媒、アルコールエステル溶媒、ハロゲン化溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、及び酸を生成し得る溶媒からなる群から選ばれた上記溶媒の少なくとも一種を含まない)が、本明細書で同定された所望されない種、例えば、残留溶媒を最小にし、好ましくは少なくとも実質的に排除する目標で、最終結晶化段階で使用されることが好ましい。
透明な溶液が得られるまで、粗物質が最初に50℃〜60の範囲の温度でアセトン(15ml/1g)とともに還流される。次いでその溶液が焼成ロートにより濾過され、或る容積(好ましくは等容積)の水が徐々に添加される。温度が一旦約25℃に低下され、結晶化が始まると、その混合物が更に冷却される(例えば、24時間にわたって4℃の冷蔵庫に置かれたフラスコ)。次いで固体が濾過され、好ましくはアセトン/水混合物(例えば、1:1の比)で洗浄される。アセトン/水混合物が、例えば、4℃に前冷却されることが好ましい。生成物が、HPLCにより好ましくは少なくとも97%の純度、更に好ましくは少なくとも98%又は少なくとも98.5%の純度のレベルまで、所望の純度仕様を満足するまで、結晶化が繰り返し得る。
HPLC分析は好適には下記の表2中のパラメーターに従い得る。
Figure 0005492099
下記の実施例は説明のために提示され、本発明の範囲を限定することを目的としない。
実施例1−安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2の調製
1,25-ジヒドロキシビタミンD2をJournal of Organic Chemistry 1988, 53, 3450-3457に記載された操作に従って調製する。粗物質をテトラヒドロフラン中で室温で無水マレイン酸で処理し、続いてカラム精製して、トランス異性体をディールス・アルダー付加物を介して除去する。
部分的に純粋な1,25-ジヒドロキシビタミンD2をアセトン/水(1:1)から結晶化した。透明な溶液が得られるまで、粗物質を最初にHPLC等級アセトン(15ml/1g)とともに還流した。次いでそれを濾過し、等容積の18.2メガオームの水を徐々に添加した。一旦温度が約25℃に低下し、結晶生成が始まると、フラスコを24時間にわたって4℃の冷蔵庫に入れた。固体を濾過し、4℃の前冷却1:1アセトン/水で洗浄した。生成物が所望の純度仕様を満足するまで、結晶化を繰り返した。この実施例では、純度が99.4%(HPLC)であり、単一の既知の不純物が0.5%以下であり(1β,25-ジヒドロキシビタミンD2、5,6-トランス-1,25-ジヒドロキシビタミンD2、22-シス- 1,25-ジヒドロキシビタミンD2、及び1,25-ジヒドロキシプレビタミンD2)、単一の未知の不純物が0.1%以下であった。乾燥するために、固体物質を乳鉢及び乳棒により粉砕し、8-12時間にわたって40℃で真空下に置いた。
上記表1中のパラメーターをHPLC分析に使用した。
実施例2−安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2の促進安定性試験
実施例1の安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2及びギ酸メチルからの結晶化によりつくられた商業上得られる1,25-ジヒドロキシビタミンD2(SAFC、マジソン、ウィスコンシン米国)のサンプルをテフロン(登録商標)ライニングされたキャップを備えた幾つかの2mlの褐色のバイアル中で60℃のオーブンに入れた。サンプルを異なる時点で取り出し、純度を実施例1に従ってHPLCによりチェックした。結果を下記の表3及び4並びに図1及び2に示す。図1は24時間にわたる2種の製剤の観察された安定性を示し、また図2は72時間にわたる安定性を示す。これらの研究から、実施例1に従って調製された精製された物質がギ酸メチルを使用して調製され、かつ残留ギ酸メチルを含む市販の物質と較べて驚く程安定であったことが明らかである。実施例1に従って調製された安定化物質は熱が製剤化中に必要とされる場合に明らかに利点を有するであろう。
Figure 0005492099
Figure 0005492099
実施例3−安定化1,25-ジヒドロキシビタミンD2の長期安定性試験
1,25-ジヒドロキシプレビタミンD2を実質的に含まない1,25-ジヒドロキシビタミンD2(SAFC、マジソン、ウィスコンシン米国)の追加のサンプルをギ酸メチルからの結晶化によりつくり、種々のレベルの残留ギ酸メチルを有していた。これらのサンプルをアルゴン雰囲気下で-20℃で貯蔵し、HPLCにより純度について周期的に試験した。本明細書の開示に従ってつくられ、かつギ酸メチルを含まない1,25-ジヒドロキシビタミンD2のその他のサンプルをまたつくり、同条件下で試験した。結果を下記の表5及び6に示す。
Figure 0005492099
Figure 0005492099
3-1/2ヶ月、7ヶ月、及び11ヶ月で注目された例外の他に、サンプルを製造後0ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、及び15ヶ月で試験した。実に驚くことに、製造の時点で99%を超える純度、更に低い量の1,25-ジヒドロキシプレビタミンD2(例えば、0.11%又は0%)を有するが、更に少量の残留ギ酸メチル(例えば、10ppm又は16ppm)を含むサンプルは3-1/2ヶ月以内に98%の純度より下に低下し、11ヶ月までに94%の純度より下に低下することがわかった。対照的に、本発明に従って調製され、アセトン/水から結晶化され、かつギ酸メチルを含まない1,25-ジヒドロキシビタミンD2(上記バッチG&H)は少なくとも15ヶ月の貯蔵にわたって純度の低下を全く示さなかった。
以上の記載は明瞭な理解のみのために示され、無用の限定がそれから理解されるべきではない。何とならば、本発明の範囲内の改良が当業者に明らかであり得るからである。
明細書中、組成物が成分又は物質を含むと記載される場合、組成物はまた、特に記載されない限り、言及された成分又は物質のあらゆる組み合わせから実質的になり、又はその組み合わせからなり得ることが意図されている。
本明細書に開示された方法、及びその個々の工程の実施は、手動で、かつ/又は電気装置の助けにより行ない得る。方法が特別な実施態様を参照して記載されたが、当業者はこれらの方法と関連する行為を行なうその他の方法が使用されてもよいことを直ぐに認めるであろう。例えば、種々の工程の順序が、特に記載されない限り、その方法の範囲又は精神を逸脱しないで変化されてもよい。加えて、個々の工程の幾つかが合わされ、省かれ、又は追加の工程に更に細分し得る。
本明細書に引用された全ての特許、刊行物及び文献は参考として本明細書に充分に含まれる。本開示と含まれた特許、刊行物及び文献の不一致の場合、本開示が支配すべきである。

Claims (7)

1,25-ジヒドロキシビタミンD2をギ酸メチルを含まない溶媒系から結晶化することを特徴とする、粗1,25-ジヒドロキシビタミンD2の精製方法であって、溶媒が有機溶媒と水との混合物を含み、有機溶媒がアセトン、アセトニトリル、ブタノール、ジエチルケトン、エタノール、エーテル、エチレングリコール、メタノール、メチルエチルケトン、プロパノール、テトラヒドロフラン及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる、精製方法。
溶媒系がギ酸エステル溶媒、酢酸エステル溶媒、乳酸エステル溶媒、アルコールエステル溶媒、ハロゲン化溶媒、ジメチルスルホキシド、及びジメチルホルムアミドからなる群から選ばれた溶媒の少なくとも一種を更に含まない、請求項1記載の方法。
溶媒系がギ酸エステル溶媒、酢酸エステル溶媒、乳酸エステル溶媒、アルコールエステル溶媒、ハロゲン化溶媒、ジメチルスルホキシド、及びジメチルホルムアミドを含まない、請求項2記載の方法。
前記結晶化を多段階結晶化精製における最後の結晶化段階として行なうことを含む、請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
溶媒系がアセトン/水混合物である、請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
粗1,25-ジヒドロキシビタミンD2 をアセトンとともに還流し、
固体を濾過し、
をそのアセトン溶液に添加し、そして
その溶液の温度を低下して1,25-ジヒドロキシビタミンD2を結晶化することを特徴とする、請求項5記載の方法。
結晶化された1,25-ジヒドロキシビタミンD2をアセトン/水溶液で洗浄し、結晶化された1,25-ジヒドロキシビタミンD2を乾燥させて残留溶媒を除去することを更に含む、請求項5又は6記載の方法。
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