JP5491941B2 - 不揮発性記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、不揮発性記憶装置に関する。
近年、電気的に書き換え可能な可変抵抗素子(RRAM(登録商標)またはReRAM(Resisitance Random Access Memory))や相変化素子(PRAM(Phase change Random Access Memory))を備えた不揮発性記憶装置がフラッシュメモリの後継として注目を集めている(例えば、特許文献1を参照)。
この様な可変抵抗素子や相変化素子などを多数集積させて不揮発性記憶装置を構成した場合、選択したメモリセルのみを動作させるためには、非選択セルには電流が流れないようにする必要がある。そのため、Siダイオード(pnダイオードやpinダイオード)などの整流素子が必要となる。
ここで、可変抵抗素子や相変化素子などを立体的に集積させて不揮発性記憶装置を構成する場合、所定の値の電流を流すことができ、かつ厚みの薄い整流素子を用いないと、アスペクト比が増加して加工が出来なくなるおそれがある。
そのため、整流素子の整流特性を維持しつつ厚みの低減を図ることが望まれていた。
特開2009−217908号公報
本発明は、整流素子の整流特性を維持しつつ厚みの低減を図ることができる不揮発性記憶装置を提供する。
本発明の一態様によれば、陰極電極と、メモリ層と、陽極電極と、を備えたメモリ部と、前記陰極電極または前記陽極電極に接続された、または、前記メモリ部が内部に組み込まれた整流素子と、を備え、前記整流素子は、第1の半導体層と、第2の半導体層と、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に設けられた絶縁層と、を有し、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層は、p形半導体層またはn形半導体層であり、前記第1の半導体層と前記絶縁層との間、または/および、前記第2の半導体層と前記絶縁層との間、には、真性半導体層が設けられていることを特徴とする不揮発性記憶装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、陰極電極と、メモリ層と、陽極電極と、を備えたメモリ部と、前記陰極電極または前記陽極電極に接続された、または、前記メモリ部が内部に組み込まれた整流素子と、を備え、前記整流素子は、メタル層と、第3の半導体層と、前記メタル層と前記第3の半導体層との間に設けられた絶縁層と、を有し、前記第3の半導体層は、p形半導体層またはn形半導体層であり、前記第3の半導体層と前記絶縁層との間には、真性半導体層が設けられていることを特徴とする不揮発性記憶装置が提供される。
本発明によれば、整流素子の整流特性を維持しつつ厚みの低減を図ることができる不揮発性記憶装置が提供される。
本実施形態に係る不揮発性記憶装置を例示する模式斜視図である。 本実施形態に係る不揮発性記憶装置を例示する模式断面図である。 ユニポーラ動作の場合を例示する模式斜視図である。 バイポーラ動作の場合を例示する模式斜視図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る整流素子のエネルギーバンドを模式的に例示する図である。 本実施形態に係る整流素子の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図である。 (a)は第1の変形例に係る整流素子の構成を例示する模式図、(b)は第1の変形例に係る整流素子のバイアス印加時のエネルギーバンドを模式的に例示する図である。 第1の変形例に係る整流素子の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図である。 (a)は絶縁層が電子障壁の高さの異なる複数層から形成されている場合を例示する模式図、(b)、(c)は電子が透過する様子を例示する模式図である。 (a)は絶縁層が単層の場合の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図、(b)は絶縁層が複数層の場合の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図である。 第3の変形例に係る整流素子の構成を例示する模式斜視図である。 (a)は弱電圧時の動作、(b)はさらに高い電圧を印加した時の動作を表す模式図である。 (a)は弱電圧時の動作、(b)はさらに高い電圧を印加した時の動作を表す模式図である。 第4の変形例に係る整流素子の構成を例示する模式斜視図である。 (a)は弱電圧時の動作、(b)はさらに高い電圧を印加した時の動作を表す模式図である。 (a)は弱電圧時の動作、(b)はさらに高い電圧を印加した時の動作を表す模式図である。 第4の変形例に係る整流素子の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図である。
本発明の実施形態に係る不揮発性記憶装置の特徴は、不揮発性記憶装置に設けられた整流素子の構成にある。
まず、このことに関して説明する。
例えば、不揮発性記憶装置に設けられる可変抵抗素子は、電極/二元系や三元系の金属酸化物などの可変抵抗材料から形成されたメモリ層/電極により構成される。この可変抵抗素子には、印加電圧の極性を変えることにより高抵抗状態と低抵抗状態とを切り換えるバイポーラ型と、印加電圧の極性を変えずに電圧と印加時間の制御により高抵抗状態と低抵抗状態とを切り換えるユニポーラ型がある。
これらのうちで高密度メモリセルアレイを実現するためには、ユニポーラ型が好ましい。ユニポーラ型の場合は、ビット線とワード線の各クロスポイントに可変抵抗素子とダイオード等の整流素子とを重ねるようにして設けてセルアレイを構成することができる。そのため、セルアレイ部分の面積を増大させることなく、メモリ容量を大きくすることができる三次元積層メモリを実現できる。
一方、バイポーラ型はチップ面積が増加するおそれはあるが、動作速度の改善、保持特性(Retention)の改善を可変抵抗材料によって行うことが出来る。
ここで、ユニポーラ動作の場合は片側の電圧方向にしか電流が流れないダイオードのような整流素子が必要とされるが、バイポーラ動作の場合は両方向に電流が流れるがある基準電圧Vthまでは電流が流れないような整流素子が必要になる。
ユニポーラ型の一例として、単体のメモリセルにSET(書込み)を行う場合、可変抵抗材料により値の違いはあるが、電流密度にして1e6〜1e10もの電流または、1〜2Vの電圧を可変抵抗素子(整流素子を除く)にかけることが必要とされる。故に、可変抵抗素子に、規定の電流または規定の電圧をかけるように、整流素子に電流を流す必要がある。
また、選択されたメモリセルのRESET(消去)を行う場合、電流密度にして1e6〜1e10もの電流または、1〜3Vの電圧を可変抵抗素子(整流素子を除く)にかけることが必要とされる。なお、SET(書込み)とRESET(消去)に必要な電流値及び電圧値は、可変抵抗材料によってそれぞれ異なる規定値になる。故に、可変抵抗素子に、規定の電流または規定の電圧をかけるように、整流素子に電流を流す必要がある。
ところが、メモリセルは、1つのビット線BL、ワード線WLに対して複数個接続されているため、RESET(消去)動作をさせるために選択されたメモリセル以外のメモリセルにも電圧が印加される。このとき、図3に示すように、選択されたメモリセル(選択Bit)以外のメモリセルには逆方向のバイアスが印加されるものがあるので、Reverse電流(逆方向電流)、またはOFF電流が抑えられる整流素子を用いる必要がある。
一方、図4に示すように、バイポーラ動作に関しては、基本的に以下の点がユニポーラ動作とは異なる。
(1)双方向に電流を流す。
(2)動作速度、動作電流(電圧)が可変抵抗材料によってユニポーラ動作の場合とは異なる。
(3)非選択Bitは半選択状態となり、V/2の電圧が印加される。このときの電流がダイオードでいうReverse電流になるので、V/2以下で電流が流れない整流素子が必要となる。この場合、アスペクト比の低減と、Reverse電流またはOFF電流の抑制と、が相反するので、ユニポーラ動作を行う場合とバイポーラ動作を行う場合とで共通した課題となる。
また、実際にメモリセルアレイを構成してSET(書込み)動作やRESET(消去)動作を行う場合には、以上のような点も含め、以下のような問題が生じるおそれがある。 可変抵抗素子(RRAM(登録商標)またはReRAM)または相変化素子(PRAM)と、整流素子と、を用いた大容量の不揮発性記憶装置を実用化するためには、以下の条件が必要となる。
(1)メモリセルの厚みの低減を図ることや、微細化が容易で、かつメモリセルの特性のばらつきを抑えること。
(2)低消費電力の不揮発性記憶装置にすること(OFF電流の低減化を行うこと)。
(3)Forward側の電流(または、ON電流)を増加させることができ、Reverse側の電流(または、OFF電流)を抑制することができるとともに、高電圧印加時の破壊に対する耐性が大きいこと。
この中でも特に必要とされるのは、微細加工の面から必要とされる厚みの低減(メモリ素子の厚みに整流素子の厚みを加えた総厚みの低減)を行いつつも、Reverse電流またはOFF電流を抑制することである。
なぜならば、厚みの低減が行えないとアスペクト比の増加によって加工が出来なくなるおそれがあるからである。また、Reverse電流またはOFF電流が抑えられないと、選択されたメモリセル(選択Bit)以外のメモリセルの誤動作を招くおそれや、READ(読み出し)動作が出来なくなるおそれや、低消費電力化が出来なくなるおそれがあるからである。
従来、整流素子としてSi−pnダイオードが用いられているが、Si−pnダイオードの場合、原理、構造及び形成時の熱劣化という本質的問題があるため厚みの低減を行いつつも、Reverse電流またはOFF電流を抑制することが難しい。
そのため、これを解決するためには、厚みの低減及び低温形成が可能な材料を用いて非オーミック的電流特性を得ることができる整流素子が必要となる。
そこで、本実施形態においては、整流素子に絶縁層を設け、絶縁層が半導体層により挟まれる様な構成としている。例えば、整流素子がp形半導体層−絶縁層−p形半導体層、n形半導体層−絶縁層−n形半導体層、p形半導体層−絶縁層−n形半導体層で構成されるようにしている。
また、絶縁層が半導体層とメタル層とにより挟まれる様な構成としている。例えば、p形半導体層−絶縁層−メタル層、n形半導体層−絶縁層−メタル層で構成されるようにしている。
また、半導体層と絶縁層との間に真性半導体層をさらに設ける様な構成としている。
また、絶縁層が単層、または、電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる複数層から形成されているようにしている。
ここで、本実施の形態においては、p形半導体層、n形半導体層を用いるものとしている。すなわち、p形半導体層、n形半導体層よりも不純物濃度の高いp形半導体層、n形半導体層を用いるものとしている。
この場合、不純物濃度を高くすると以下の点で有利となる。
(1)電極などの金属との接合を考慮すれば、ショットキー接合に起因する界面抵抗を低減することができる。
(2)メモリセルの微細化を図る場合においても、整流特性のバラツキを低減することができる。例えば、不純物濃度を1015個/cmとすれば100nmあたり1個の不純物しかないが、不純物濃度を1019個/cmとすれば100nmあたり10000個の不純物があることになる。すなわち、不純物濃度が1015個/cmの場合には100nmあたり1個の不純物の有無で整流特性が決まることになる。一方、不純物濃度が1019個/cmの場合には100nmあたり1個の不純物が無くてもまだ9999個の不純物があることになるので整流特性の変化を極めて少なくすることができる。
しかしながら、不純物濃度を高くしすぎると以下の点で不利となる。
すなわち、不純物濃度を高くしすぎると不純物キャリアが多くなりすぎ、OFF電流が増加するおそれがある。そのため、OFF電流を抑制する観点からは、不純物濃度を低くすることが好ましい。
本実施の形態においては、以上の点を考慮して、不純物濃度を1018個/cm以上、1022個/cm以下としている。この場合、例えば、不純物濃度を1021個/cm程度とすることができる。
また、例えば、p形半導体層−絶縁層−p形半導体層、n形半導体層−絶縁層−n形半導体層などのように同種の半導体層が絶縁層を挟んで設けられた場合には、絶縁層を挟んで設けられた半導体層の間に相対濃度差を設けることで、整流特性を非対称化することもできる。
また、例えば、p形半導体層−絶縁層−n形半導体層のように異種の半導体層が絶縁層を挟んで設けられた場合には、p形半導体層、n形半導体層ともに不純物濃度が高いほどOFF電流を抑制しやすくなる。また、寄生抵抗も小さくすることができる。
そのため、これらのことをも考慮すれば、不純物濃度を1020個/cm以上、5×1022個/cm以下とすることが好ましい。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置を例示する模式斜視図である。
図2は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置を例示する模式断面図である。
なお、一例として、本実施形態に係る不揮発性記憶装置がReRAM(Resistance Random Access Memory)である場合を例示するものである。
図1に示すように、不揮発性記憶装置1には、シリコン基板11が設けられており、シリコン基板11の上層部分及び上面上には、不揮発性記憶装置1の駆動回路(図示せず)が形成されている。シリコン基板11上には、駆動回路を埋め込むように、例えばシリコン酸化物からなる層間絶縁膜12が設けられており、層間絶縁膜12上にはメモリセル部13が設けられている。
メモリセル部13においては、シリコン基板11の上面に平行な一方向(以下、「ワード線方向」という)に延びる複数本のワード線WLからなるワード線配線層14と、シリコン基板11の上面に平行な方向であって、ワード線方向に対して交差、例えば直交する方向(以下、「ビット線方向」という)に延びる複数本のビット線BLからなるビット線配線層15とが、絶縁層を介して交互に積層されている。この場合、ワード線WL同士、ビット線BL同士、ワード線WLとビット線BLとは、相互に接していない。
そして、各ワード線WLと各ビット線BLとの最近接点には、シリコン基板11の上面に対して垂直な方向(以下、「上下方向」という)に延びるピラー16が設けられている。この1本のピラー16により、1つのメモリセルが構成されている。すなわち、不揮発性記憶装置1は、ワード線WLとビット線BLとの最近接点毎にメモリセルが配置されたいわゆるクロスポイント型の不揮発性記憶装置である。ワード線WL、ビット線BL及びピラー16の相互間は、例えばシリコン酸化物からなる層間絶縁膜17(図2参照)によって埋め込まれている。
以下、ピラー16の構成を例示する。
図2に示すように、ピラー16には、下方にワード線WLが配置され、上方にビット線BLが配置されたピラー16aと、下方にビット線BLが配置され、上方にワード線WLが配置されたピラー16bの2種類がある。
ピラー16aにおいては、下方(ワード線側)から上方(ビット線側)に向かって、下部電極21、整流素子22、メモリ部27がこの順に積層されている。
また、メモリ部27は、陰極電極24と、メモリ層25と、陽極電極26と、を備えている。
下部電極21はワード線WLに接し、陽極電極26はビット線BLに接している。なお、整流素子が後述するメタル層22mを有するものである場合には、下部電極21が整流素子のメタル層22mとしての機能を併せて有していてもよい。
陰極電極24、陽極電極26は、バリアメタル層又は接着層としての機能を併せて有していてもよい。なお、整流素子が後述するメタル層22mを有するものである場合には、整流素子の側に設けられる陰極電極24または陽極電極26が、整流素子のメタル層22mとしての機能を併せて有していてもよい。
また、陰極電極24及び陽極電極26がメモリ層25を挟むことによりメモリ素子が構成されている。ビット線BLにはワード線WLよりも高い電位が供給され、陰極電極24は整流素子22等を介してワード線WLに接続され、陽極電極26はビット線BLに接続される。そのため、陰極電極24には相対的に負の電位が印加され、陽極電極26には相対的に正の電位が印加される。
ピラー16bにおいては、ピラー16aと比較して、ワード線WLに対するメモリ素子の積層順序が逆になっている。但し、整流素子22がメモリ素子よりも下方、すなわち、シリコン基板11側に配置されている点は同じである。すなわち、ピラー16bにおいては、下方(ビット線側)から上方(ワード線側)に向かって、下部電極21、整流素子22、陽極電極26、メモリ層25、陰極電極24がこの順に配列されている。この場合、下部電極21はビット線BLに接し、陰極電極24はワード線WLに接している。
メモリ層25は、例えば、可変抵抗層または相変化層とすることができる。
可変抵抗層は、電圧、電流、熱などにより抵抗値が変化する材料から形成された層である。また、相変化層は、相変化により抵抗値やキャパシタンスなどの物性が変化する材料から形成された層である。
この場合、相変化には以下のものが含まれるものとすることができる。
例えば、相変化は、金属−半導体転移、金属−絶縁体転移、金属−金属転移、絶縁体−絶縁体転移、絶縁体−半導体転移、絶縁体−金属転移、半導体−半導体転移、半導体−金属転移、半導体−絶縁体転移とすることができる。
また、量子状態の相変化(例えば、金属−超伝導体転移など)とすることができる。
また、常磁性体−強磁性体転移、反強磁性体−強磁性体転移、強磁性体−強磁性体転移、フェリ磁性体−強磁性体転移、これらの転移の組み合わせからなる転移とすることができる。
また、常誘電体−強誘電体転移、常誘電体−焦電体転移、常誘電体−圧電体転移、強誘電体−強誘電体転移、反強誘電体−強誘電体転移、これらの転移の組み合わせからなる転移とすることができる。
あるいは、前述した転移の組み合わせからなる転移とすることができる。
例えば、金属、絶縁体、半導体、強誘電体、常誘電体、焦電体、圧電体、強磁性体、フェリ磁性体、螺旋磁性体、常磁性体又は反強磁性体から、強誘電強磁性体への転移、及び、その逆の転移とすることができる。
この定義によれば、可変抵抗層は、相変化層を含むことになる。
メモリ層25としては、例えば、金属酸化物、金属化合物、有機物薄膜、カーボン(Carbon)、カーボンナノチューブなどから形成されたものを例示することができる。なお、メモリ層25の材料に関する詳細は後述する。
なお、メモリ層25が可変抵抗層であるReRAM(Resistance Random Access Memory)や、メモリ層25が相変化層であるPCRAM(Phase Change Random Access Memory)などの抵抗変化型メモリは、メモリセルアレイをクロスポイント型とすることができ、三次元集積化により大きなメモリ容量を実現できると共に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)並みの高速動作が可能となる。
次に、メモリ層25などの材料に関してさらに例示をする。
メモリ層25は、例えば、酸化物、酸窒化物などから形成されるものとすることができる。
この場合、酸化物としては、例えば、酸化シリコン(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化イットリウム(Y)、酸化ランタン(La)、酸化ガドリニウム(Gd)、三酸化二セリウム(Ce)、二酸化セリウム(CeO)、酸化タンタル(Ta)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、ハフニウムシリケート(HfSiO)、ハフニウムアルミネート(HfAlO)、ジルコニウムシリケート(ZrSiO)、ジルコニウムアルミネート(ZrAlO)、アルミニウムシリケート(AlSiO)などを例示することができる。
また、「AB」で表される酸化物とすることもできる。
この場合、A及びBは、同じ又は異なる元素であり、例えば、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)などとすることができる。
例えば、四酸化三鉄(Fe)、ヘルシナイト(FeAl)、Mn1+xAl2−x4+y、Co1+xAl2−x4+y、MnOなどとすることができる。
また、「ABO」で表される酸化物とすることもできる。
この場合、A及びBは、同じ又は異なる元素であり、例えば、アルミニウム(Al)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、鉛(Pb)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)などとすることができる。
例えば、ランタンアルミネート(LaAlO)、ハフニウム酸ストロンチウム(SrHfO)、ジルコン酸ストロンチウム(SrZrO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)などとすることができる。
また、酸窒化物としては、例えば、酸窒化シリコン(SiON)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸窒化イットリウム(YON)、酸窒化ランタン(LaON)、酸窒化ガドリニウム(GdON)、酸窒化セリウム(CeON)、酸窒化タンタル(TaON)、酸窒化ハフニウム(HfON)、酸窒化ジルコニウム(ZrON)、酸窒化チタン(TiON)、LaAlON、SrHfON、SrZrON、SrTiON、ハフニウムシリケート(HfSiON)、HfAlON、ZrSiON、ZrAlON、AlSiONなどとすることができる。
また、メモリ層25は、例えば、二元系又は三元系の金属酸化物や有機物(単層膜やナノチューブを含む)などから形成されるものとすることができる。例えば、カーボンであれば単層膜とすることもできるし、ナノチューブ、グラフェン、フラーレンなどのような3次元構造のものとすることもできる。なお、この金属酸化物は、前述した酸化物や酸窒化物であってもよい。
ワード線WL、ビット線BLは、例えば、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、窒化チタン(TiN)、タングステンシリサイド(WSi)、タンタルシリサイド(TaSi)、パラジウムシリサイド(PdSi)、エルビウムシリサイド(ErSi)、イットリウムシリサイド(YSi)、白金シリサイド(PtSi)、ハフニウムシリサイド(HfSi)、ニッケルシリサイド(NiSi)、コバルトシリサイド(CoSi)、チタンシリサイド(TiSi)、バナジウムシリサイド(VSi)、クロムシリサイド(CrSi)、マンガンシリサイド(MnSi)、鉄シリサイド(FeSi)などから形成されるものとすることができる。
陰極電極24、陽極電極26、下部電極21は、例えば、金属元素単体または複数の金属元素の混合物、シリサイドや酸化物、窒化物などから形成されるものとすることができる。
例えば、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO)、ルテニウム(Ru)、窒化ルテニウム(RuN)、イリジウム(Ir)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、ニッケル酸ランタン(LaNiO)、アルミニウム(Al)、PtIrO、PtRhO、ロジウム(Rh)、TaAlN、SiTiO、タングステンシリサイド(WSi)、タンタルシリサイド(TaSi)、パラジウムシリサイド(PdSi)、白金シリサイド(PtSi)、イリジウムシリサイド(IrSi)、エルビウムシリサイド(ErSi)、イットリウムシリサイド(YSi)、ハフニウムシリサイド(HfSi)、ニッケルシリサイド(NiSi)、コバルトシリサイド(CoSi)、チタンシリサイド(TiSi)、バナジウムシリサイド(VSi)、クロムシリサイド(CrSi)、マンガンシリサイド(MnSi)、鉄シリサイド(FeSi)などから形成されるものとすることができる。
整流素子22は、陰極電極24または陽極電極26に接続されている。
図2に例示をした整流素子22においては、p形半導体層22p(第1の半導体層)、絶縁層22i、p形半導体層22p(第2の半導体層)が積層されるようにして配置されている。ただし、これに限定されるわけではなくn形半導体層22n、絶縁層22i、n形半導体層22nが積層されるようにして配置されたものとすることもできる。また、p形半導体層22p、絶縁層22i、n形半導体層22nが積層されるようにして配置されていたり、n形半導体層22n、絶縁層22i、p形半導体層22pが積層されるようにして配置されていたりしていてもよい。
整流素子22を形成するp形半導体層22pまたはn形半導体層22nは、例えば、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、炭化ケイ素(SiC)、ゲルマニウム(Ge)、炭素(C)などの半導体材料から形成されたものとすることができる。なお、p形半導体層22pまたはn形半導体層22nは、多結晶材料から形成されたものであってもよいし、単結晶材料から形成されたものであってもよい。
また、整流素子22を形成するp形半導体層22pまたはn形半導体層22nと、下部電極21または陰極電極24または陽極電極26と、の接合部におけるシリサイドは、例えば、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ロジウム(Rh)、鉛(Pb)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)などから形成されたものとすることができる。
また、この様なシリサイドに、例えば、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、鉛(Pb)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)などからなる群より選ばれた1または2以上の元素をさらに添加したものであってもよい。
整流素子22を形成する絶縁層22iは、例えば、酸化物、酸窒化物、窒化物などから形成されたものとすることができる。
この場合、酸化物としては、例えば、酸化シリコン(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化イットリウム(Y)、酸化ランタン(La)、酸化ガドリニウム(Gd)、三酸化二セリウム(Ce)、二酸化セリウム(CeO)、酸化タンタル(Ta)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、ハフニウムシリケート(HfSiO)、ハフニウムアルミネート(HfAlO)、ジルコニウムシリケート(ZrSiO)、ジルコニウムアルミネート(ZrAlO)、アルミニウムシリケート(AlSiO)などを例示することができる。
また、「AB」で表される酸化物とすることもできる。
この場合、A及びBは、同じ又は異なる元素であり、例えば、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)などとすることができる。
例えば、四酸化三鉄(Fe)、ヘルシナイト(FeAl)、Mn1+xAl2−x4+y、Co1+xAl2−x4+y、MnOなどとすることができる。
また、「ABO」で表される酸化物とすることもできる。
この場合、A及びBは、同じ又は異なる元素であり、例えば、アルミニウム(Al)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、鉛(Pb)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)などとすることができる。
例えば、ランタンアルミネート(LaAlO)、ハフニウム酸ストロンチウム(SrHfO)、ジルコン酸ストロンチウム(SrZrO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)などとすることができる。
また、酸窒化物としては、例えば、酸窒化シリコン(SiON)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸窒化イットリウム(YON)、酸窒化ランタン(LaON)、酸窒化ガドリニウム(GdON)、酸窒化セリウム(CeON)、酸窒化タンタル(TaON)、酸窒化ハフニウム(HfON)、酸窒化ジルコニウム(ZrON)、酸窒化チタン(TiON)、LaAlON、SrHfON、SrZrON、SrTiON、ハフニウムシリケート(HfSiON)、HfAlON、ZrSiON、ZrAlON、AlSiONなどとすることができる。
また、窒化物としては、前述した酸化物の酸素元素を窒素元素で置換したものとすることができる。
また、図2に例示をしたものは、絶縁層22iが単一の層から形成される場合であるが、後述するように絶縁層が電子障壁の高さ、または/および、誘電率の異なる複数層から形成されるようにすることもできる。
この場合、絶縁層22iとしては、特に、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN、Si)、酸化アルミニウム(Al)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化ハフニウム(HfO)、HfSiON、酸化タンタル(Ta)、酸化チタン(TiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)などとすることが好ましい。
酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN、Si)、酸窒化シリコン(SiON)などのシリコン系の材料に関しては、酸素元素、窒素元素の濃度がそれぞれ1×1018atoms/cm以上であるものを含むことができる。
また、絶縁層22iは、欠陥準位を形成する不純物原子、又は、半導体/メタルドット(量子ドット)を含む材料とすることができる。
整流素子を以上のようにすれば、微細化及び低温形成可能な非オーミック素子とすることができる。
次に、本実施形態に係る整流素子の作用についてさらに例示をする。
図5(a)及び(b)は、本実施形態に係る整流素子のエネルギーバンドを模式的に例示する図であり、図5(a)は弱電圧時の動作、図5(b)はバイアス印加時の動作を表している。なお、図5(a)及び(b)は、一例として、整流素子22がp形半導体層22p−絶縁層22i−p形半導体層22pで形成されている場合を例示するものである。
図6は、本実施形態に係る整流素子の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図である。
図5(a)に示すように、弱電圧時の場合には、正孔のダイレクトトンネルにより電流が流れることが考えられるが、キャリア(正孔)の数が少ないので電流はほとんど流れない。さらに、キャリアを少なくするように不純物濃度を操作する事もできる。
一方、図5(b)に示すように、バイアス印加時の場合にはバンドの反転が生じ、キャリア濃度の上昇が起こることで、F−N(Fowler-Nordheim)トンネルにより流れる電流が急激に増加する。
ここで、一般的なpinダイオード(p形半導体層−真性半導体層−n形半導体層)の場合には、p形半導体層、n形半導体層が持っているキャリアにより電流が流れることになる。そのため、バイアス印加時にすぐに電流が流れてしまうので、ON/OFF比を大きくすることができない。
これに対し、本実施形態に係る整流素子においては、バイアス印加時にバンドの反転が生じ、キャリア濃度の上昇が生じて電流が急激に流れることになる。
そのため、図6に示すように、所定の基準電圧Vth領域に達すると電流が流れるが、それ以下の電圧では電流が流れることを抑制することができる。また、絶縁層の効果によりReverse電流またはOFF電流を大幅に抑制することができる。すなわち、ON/OFF比が大きく、かつ急峻な立ち上がり特性を有するものとすることができる。
また、半導体層におけるドープ量により電流が流れるようになる基準電圧Vth領域を変化させることもできる。そのため、半導体層におけるドープ量によりON/OFF比や立ち上がり特性などを変化させることができる。
次に、本実施形態に係る整流素子の変形例について例示をする。
図7(a)は第1の変形例に係る整流素子の構成を例示する模式図、図7(b)は第1の変形例に係る整流素子のバイアス印加時のエネルギーバンドを模式的に例示する図である。
図8は、第1の変形例に係る整流素子の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図である。
図7(a)に示すように、整流素子122には、p形半導体層22p、絶縁層22i、真性半導体層(intrinsic semiconductor;例えば、Intrinsic Si)22s、p形半導体層22pが積層されるようにして設けられている。すなわち、前述した整流素子22と比べて、片側のp形半導体層22pと絶縁層22iとの間に不純物濃度の低い真性半導体層22sがさらに設けられている。
真性半導体層22sを設けるようにすれば、前述した整流素子22の場合と比べて真性半導体層22sが設けられた側における電子の濃度が上昇する電圧を遅らせる(電流が流れる電圧を大きくする)ことができる。そのため、図7(b)のA部に示すように、絶縁層22iの近傍において、真性半導体層22sが設けられた側におけるエネルギーバンドの曲がりを緩やかにすることができる。
また、真性半導体層22sを設けるようにすれば、p形半導体層22pまたはn形半導体層22nにドープされた不純物が絶縁層22i中に拡散されるのを抑制することができる。
この様にして、電子濃度が上昇する電圧を操作すれば、図8のB部に示すように、電流が立ち上がる電圧を電流が流れない領域が拡がる方向にシフトさせることができる。そのため、バイポーラ動作をさせる場合において、前述したV/2の設定範囲を拡げることができる。この場合、電流−電圧特性における中心軸が0V(ボルト)の位置からずれることになるが、バイアスの方法を変えるなどで調整すればよい。
また、真性半導体層22sの厚みにより電流−電圧特性を任意に変化させることができるので、ON/OFF比の調整が可能となる。そのため、印加されるバイアスを変えなくても真性半導体層22sの厚みを変えることにより、回路設計上必要とされた電流−電圧特性のスペックに合わせ込むことができるようになる。
なお、図7に例示をした整流素子122は、絶縁層22iの片側に真性半導体層22sを設けるようにしたが、絶縁層22iの両側に真性半導体層22sを設けるようにすることもできる。その様にすれば、電流が流れない領域をさらに拡げることができる。そのため、バイポーラ動作をさせる場合において、前述したV/2の設定範囲をさらに拡げることができる。また、電流−電圧特性を任意に変化させることができる範囲を拡げることができるので、ON/OFF比の調整がさらに容易となる。そのため、回路設計上必要とされた電流−電圧特性のスペックに合わせ込むことがさらに容易となる。
また、図5〜図8においては、整流素子がp形半導体層−絶縁層−p形半導体層で構成されている場合を例示したが、整流素子がn形半導体層−絶縁層−n形半導体層、p形半導体層−絶縁層−n形半導体層で構成されている場合も同様である。この場合、p形半導体層−絶縁層−p形半導体層、n形半導体層−絶縁層−n形半導体層はバイポーラ動作を行う場合に好適であり、p形半導体層−絶縁層−n形半導体層はユニポーラ動作を行う場合に好適である。
以上は、絶縁層22iが単層の場合である。
次に、第2の変形例に係る整流素子として、絶縁層が電子障壁の高さ、または/および、誘電率の異なる複数層から形成されている場合について例示をする。
図9(a)は絶縁層が電子障壁の高さの異なる複数層から形成されている場合を例示する模式図、図9(b)、(c)は電子が透過する様子を例示する模式図である。
図10(a)は絶縁層が単層の場合の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図、図10(b)は絶縁層が複数層の場合の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図である。
図9(a)に示すように、絶縁層222が電子障壁の高さが異なる絶縁層221iと絶縁層222iとから形成されているものとする。例えば、一方を酸化シリコンから形成された絶縁層、他方を窒化シリコンから形成された絶縁層とすることができる。この場合、絶縁層221iの電子障壁の高さが絶縁層222iの電子障壁の高さよりも高いものとする。
図9(b)に示すように、電子障壁の高さの高い絶縁層221iの側から電子が透過する場合には、電子は、絶縁層221iの電子障壁のみを乗り越えることで絶縁層222を透過することができる。
一方、図9(c)に示すように、電子障壁の高さの低い絶縁層222iの側から電子が透過する場合には、電子は、絶縁層222iおよび絶縁層221iの電子障壁を乗り越えなければ絶縁層222を透過することができない。
すなわち、電子障壁の高さの高い絶縁層221iの側からは電子が透過しやすく、電子障壁の高さの低い絶縁層222iの側からは電子が透過し難くなる。
なお、一例として、電子障壁の高さが異なる場合を例示したが、誘電率が異なる場合も同様である。
そのため、絶縁層が単層の場合には、図10(a)に示すように0V(ボルト)を中心として略対称な電流−電圧特性となる。
一方、絶縁層が電子障壁の高さ、または/および、誘電率の異なる複数層から形成されている場合には、図10(b)に示すように電流が立ち上がる電圧を電流が流れない領域が拡がる方向にシフトさせることができる。そのため、バイポーラ動作をさせる場合において、前述したV/2の設定範囲を拡げることができる。この場合、電流−電圧特性における中心軸が0V(ボルト)の位置からずれることになるが、バイアスの方法を変えるなどで調整すればよい。
また、電子障壁の高さまたは/および誘電率を変えることにより電流−電圧特性を任意に変化させることができるので、ON/OFF比の調整が可能となる。そのため、印加されるバイアスを変えなくても電子障壁の高さまたは/および誘電率を変えることにより、回路設計上必要とされた電流−電圧特性のスペックに合わせ込むことができるようになる。
なお、図9に例示をしたものは、絶縁層が電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる2つの層から形成されている場合であるが、絶縁層が電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる3つ以上の層から形成されているものとすることもできる。
以上に例示をした整流素子を用いるものとすれば以下の効果を享受することができる。(1)一般的なpinダイオード(p形半導体層−真性半導体層−n形半導体層)と比べて、Reverse電流(逆方向電流)、またはOFF電流を抑制することができるとともに、整流素子の厚みを1/2〜1/3程度にまで薄くすることができる。このことは、整流素子の厚みと印加電圧とが同じであれば、一般的なpinダイオード(p形半導体層−真性半導体層−n形半導体層)と比べて、Reverse電流(逆方向電流)、またはOFF電流を桁違いに小さくすることができることを意味する。そのため、消費電力の低減、動作速度の向上、READ(読み出し)動作の向上が可能となる。
ここで、不揮発性記憶装置に用いられる整流素子では、SET(書込み)/RESET(消去)動作を安定的に行うためにSET(書込み)/RESET(消去)時にReverse電流(逆方向電流)、またはOFF電流を充分に低く抑えることが必要となる。そのため、一般的なpinダイオード(p形半導体層−真性半導体層−n形半導体層)の場合には、その厚みを100nm(ナノメートル)〜150nm(ナノメートル)程度とする必要がある。
これに対し、本実施形態に係る整流素子は、例えば、p形半導体層22p(厚みが5nm(ナノメートル))−真性半導体層22s(厚みが20nm(ナノメートル))−絶縁層22i(厚みが1nm(ナノメートル))−真性半導体層22s(厚みが20nm(ナノメートル))−p形半導体層22p(厚みが5nm(ナノメートル))とすることができる。
すなわち、本実施形態に係る整流素子の厚みは、25nm(ナノメートル)〜100nm(ナノメートル)の範囲内にすることができる。このことは、アスペクト比を1/2〜1/3に改善することができることを意味する。
(2)絶縁層22iの両側は共に半導体層を用いるので、半導体層のフェルミ準位Efを変えることで整流性の制御を行うことができる。この場合、電子を注入する側のフェルミ準位Efを高い位置(例えば、n側)にし、電子を受ける側のフェルミ準位Efを低い位置(例えば、p側)にすることで左右の電流−電圧特性を非対称化することも可能となる。そのため、バイポーラ動作をさせる場合において、V/2の設定範囲を拡げることができるなどの前述した効果を享受することができる。
(3)絶縁層22iの両側は共に半導体層を用いるので、両側をp形半導体層22pとした場合、真性半導体層22sを設けることで整流性の制御を行うことができる。また、絶縁膜22iの両側に厚みの異なる真性半導体層22sを設けることで基準電圧Vthの値を+側、−側で異なるものとすることができる。すなわち、基準電圧Vthの立ち上がりを非対称化することができる。例えば、p形半導体層22p(厚みが5nm(ナノメートル))−真性半導体層22s(厚みが10nm(ナノメートル))−絶縁層22i−真性半導体層22s(厚みが20nm(ナノメートル))−p形半導体層22p(厚みが5nm(ナノメートル))とすると真性半導体層22sの厚みが厚い方の電界が緩和され、電圧の立ち上がりを遅らせることができる。そのため、準電圧Vthの値を+側、−側で異なるものとすることができ、Reverse電流(逆方向電流)、またはOFF電流の制御を行えるようになる。
また、真性半導体層22sを設けるようにすれば、p形半導体層22pまたはn形半導体層22nにドープされた不純物が絶縁層22i中に拡散されるのを抑制することができる。
(4)絶縁層が電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる複数層から形成されているようにすれば、半導体層における不純物濃度の調整を行わなくてもON/OFF比の調整が可能となる。そのため、半導体層における不純物濃度の調整、絶縁層の構成という2つの手段を用いてON/OFF比の調整を行うことが可能となるので、回路設計上必要とされた電流−電圧特性のスペックに合わせ込むことが容易となる。
次に、第3の変形例に係る整流素子について例示をする。
図11は、第3の変形例に係る整流素子の構成を例示する模式斜視図である。
図12は、Forward側バイアス印加時のエネルギーバンドを模式的に例示する図であり、図12(a)は弱電圧時の動作、図12(b)はさらに高い電圧を印加した時の動作を表している。
図13は、Reverse側バイアス印加時のエネルギーバンドを模式的に例示する図であり、図13(a)は弱電圧時の動作、図13(b)はさらに高い電圧を印加した時の動作を表している。
図11に示すように、第3の変形例に係る整流素子322には、メタル層22m、絶縁層22i、真性半導体層22s、p形半導体層22p(第3の半導体層)が積層されるようにして設けられている。すなわち、前述した整流素子122における片側のp形半導体層22pの代わりにメタル層22mが設けられている。この場合、メタル層22mの仕事関数WFと、p形半導体層22pのメタル層22m側にある部分のフェルミ準位Efとに差があるとショットキー接合(ショットキー障壁)22bが形成されることになる。
メタル層22mは、例えば、金属元素単体または複数の金属元素の混合物、シリサイドや酸化物、窒化物などから形成されるものとすることができる。例えば、前述した陰極電極24、陽極電極26と同様の材料から形成されるものとすることができる。
この様に片側にメタル層22mを設けるようにすれば、キャリアを増加させることができるのでON電流を大きくすることができる。
また、メタル層22mの仕事関数WFを調整すれば絶縁層22iを挟んでp形半導体層22pとp形半導体層22pとが対峙する前述した整流素子と同様の電流−電圧特性を持たせることもできる。
このような構成を有する整流素子322は、ユニポーラ動作をさせる場合であってもバイポーラ動作をさせる場合であっても好適に用いることができる。
なお、0V(ボルト)を中心軸とすれば、電流−電圧特性は非対称化する。しかし、バイアスの方法を変えることで、前述した整流素子122などと同様の動作をさせることが可能である。
ここで、整流素子322の動作を例示する。
Forward側バイアス印加時の場合であって、弱電圧時(例えば、1V程度)の場合には図12(a)に示すように、電子のダイレクトトンネルにより電流が流れる。そして、さらに高い電圧を印加すると図12(b)に示すように、電子の濃度の上昇が生じ、F−N(Fowler-Nordheim)トンネルにより流れる電流が増加する。
Reverse側バイアス印加時の場合であって、弱電圧時(例えば、1V程度)の場合には図13(a)に示すように、キャリアの数が少ないので電流はほとんど流れない。この場合、さらに高い電圧を印加すると図13(b)に示すように、エネルギーバンドが曲がり電子の濃度の上昇が生じてキャリア(電子)の数が増加する。そして、F−N(Fowler-Nordheim)トンネルにより流れる電流が増加する。
また、絶縁層22iが単層の場合を例示したが、前述した整流素子の場合と同様に絶縁層が電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる複数層から形成されるようにすることもできる。例えば、「S−I1−I2−M」、「S−I1−I2−I3−M」、「S−I1−I2−M−S」、「S−I1−I2−I3−M−S」などとすることができる。ここで、Sは半導体層(p形半導体層22pまたはn形半導体層22n)、I1〜I3は絶縁層、Mはメタル層22m、を表している。
絶縁層が電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる複数層から形成される場合については前述したものと同様のためその説明は省略する。
なお、一例として、真性半導体層22sが設けられる場合を例示したが、真性半導体層22sは必要に応じて設けるようにすることができる。ただし、真性半導体層22sを設けるようにすれば、後述する(3)の効果を享受することができる。
本実施形態に係る整流素子322を用いるものとすれば以下の効果を享受することができる。
(1)一般的なpinダイオード(p形半導体層−真性半導体層−n形半導体層)と比べて、Reverse電流(逆方向電流)、またはOFF電流を抑制することができるとともに、整流素子の厚みを1/2〜1/3程度にまで薄くすることができる。そのため、前述した整流素子の場合と同様に、アスペクト比を1/2〜1/3に改善することができ、加工の容易化を図ることができる。また、このことは、整流素子の厚みと印加電圧とが同じであれば、一般的なpinダイオード(p形半導体層−真性半導体層−n形半導体層)と比べて、Reverse電流(逆方向電流)、またはOFF電流を桁違いに小さくすることができることを意味する。そのため、消費電力の低減、動作速度の向上、READ(読み出し)動作の向上が可能となる。
(2)絶縁層22iの一方の側には半導体層(p形半導体層22pまたはn形半導体層22n)、他方の側にはメタル層22mを用いるので、半導体層とメタル層22mとのフェルミ準位Efを変えることで整流性の制御を行うことができる。この場合、電子を注入する側のフェルミ準位Efを高い位置(例えば、n側)にし、電子を受ける側のフェルミ準位Efを低い位置(例えば、p側)にすることで左右の電流−電圧特性を非対称化することも可能となる。
(3)絶縁層22iの一方の側に設けられたp形半導体層22pまたはn形半導体層22nと、絶縁層22iとの間に真性半導体層22sを設けることで整流性の制御を行うことができる。また、絶縁膜22iの両側に厚みの異なる真性半導体層22sを設けることで基準電圧Vthの値を+側、−側で異なるものとすることができる。すなわち、基準電圧Vthの立ち上がりを非対称化することができる。例えば、p形半導体層22p(厚みが5nm(ナノメートル))−真性半導体層22s(厚みが20nm(ナノメートル))−絶縁層22i−メタル層22mとすると、真性半導体層22sが設けられた側がその分電界が緩和され、電圧の立ち上がりを遅らせることができる。そのため、準電圧Vthの値を+側、−側で異なるものとすることができ、Reverse電流(逆方向電流)、またはOFF電流の制御を行えるようになる。
また、真性半導体層22sを設けるようにすれば、p形半導体層22pまたはn形半導体層22nにドープされた不純物が絶縁層22i中に拡散されるのを抑制することができる。
(4)絶縁層が電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる複数層から形成されているようにすれば、半導体層における不純物濃度の調整を行わなくてもON/OFF比の調整が可能となる。そのため、半導体層における不純物濃度の調整、絶縁層の構成という2つの手段を用いてON/OFF比の調整を行うことが可能となるので、回路設計上必要とされた電流−電圧特性のスペックに合わせ込むことが容易となる。
次に、第4の変形例に係る整流素子について例示をする。
図14は、第4の変形例に係る整流素子の構成を例示する模式斜視図である。
図15は、Forward側バイアス印加時のエネルギーバンドを模式的に例示する図であり、図15(a)は弱電圧時の動作、図15(b)はさらに高い電圧を印加した時の動作を表している。
図16は、Reverse側バイアス印加時のエネルギーバンドを模式的に例示する図であり、図16(a)は弱電圧時の動作、図16(b)はさらに高い電圧を印加した時の動作を表している。
図17は、第4の変形例に係る整流素子の電流−電圧特性を例示する模式グラフ図である。
図14に示すように、第4の変形例に係る整流素子422には、n形半導体層22n(第4の半導体層)、メタル層22m、絶縁層22i、真性半導体層22s、p形半導体層22pが積層されるようにして設けられている。すなわち、整流素子322と比べて、メタル層22mの絶縁層22iが設けられた側とは反対の側にn形半導体層22nをさらに備えている。なお、n形半導体層22nの代わりにp形半導体層22pを設けるようにすることもできる。また、真性半導体層22sの代わりにn形半導体層を設けるようにすることもできる。例えば、前述した整流素子322に、さらにn形半導体層22nまたはp形半導体層22pが設けられている場合である。この場合、メタル層22mの仕事関数WFと、n形半導体層22n(またはp形半導体層22p)のメタル層22m側にある部分のフェルミ準位Efとに差があるとショットキー接合(ショットキー障壁)22b1が形成されることになる。すなわち、前述したショットキー接合22bに加えてショットキー接合22b1が形成されることになる。そのため、電流−電圧特性の微調整をさらに容易とすることができる。
ここで、整流素子422の動作を例示する。
Forward側バイアス印加時の場合であって、弱電圧時(例えば、1V程度)の場合には図15(a)に示すように、電子のダイレクトトンネルにより電流が流れる。そして、さらに高い電圧を印加すると図15(b)に示すように、電子の濃度の上昇が生じ、F−N(Fowler-Nordheim)トンネルにより流れる電流が増加する。
Reverse側バイアス印加時の場合であって、弱電圧時(例えば、1V程度)の場合には図16(a)に示すように、キャリアの数が少ないので電流はほとんど流れない。この場合、さらに高い電圧を印加すると図16(b)に示すように、エネルギーバンドが曲がり電子の濃度の上昇が生じてキャリア(電子)の数が増加する。そして、F−N(Fowler-Nordheim)トンネルにより流れる電流が増加する。
また、絶縁層22iが単層の場合を例示したが、前述した整流素子の場合と同様に絶縁層が電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる複数層から形成されるようにすることもできる。例えば、「S−I1−I2−M」、「S−I1−I2−I3−M」、「S−I1−I2−M−S」、「S−I1−I2−I3−M−S」などとすることができる。ここで、Sは半導体層(p形半導体層22p、n形半導体層22n)、I1〜I3は絶縁層22i、Mはメタル層22mを表している。
なお、絶縁層が電子障壁の高さまたは/および誘電率の異なる複数層から形成される場合については前述したものと同様のためその説明は省略する。
また、絶縁層22iにメモリ機能を付加させても良い。
すなわち、メモリ部27が整流素子422の内部に組み込まれていても良い。
特に、p形半導体層22p−メタル層22m−絶縁層22i−真性半導体層22s(または、n形半導体層)−p形半導体層22pの場合には、p形半導体層22pと絶縁層22iとの間に真性半導体層22s(または、n形半導体層)が設けられているので、絶縁層22iがメモリ動作をしてON状態となり絶縁性が失われてもpnpバイポーラトランジスタのように機能させることができるので、OFF電流を抑制することができる。この場合、メモリ部(絶縁層22iもかねる)がON、OFFすることでOFF電流が増減するが、バイアスの方法を変えることでOFF電流を抑制することができる。
本実施形態に係る整流素子422の場合も前述した整流素子322の場合と同様の効果を享受することができる。
ただし、半導体層−絶縁層−メタル層−半導体層という構成を用いているので、整流素子322について例示をした効果に加えて、ショットキー接合22b1が形成されることによる効果を加えることができる。すなわち、ショットキー接合22bに加えてショットキー接合22b1が形成されることになるため、電流−電圧特性の制御要素をさらに1つ加えることができ、電流−電圧特性の微調整をさらに容易とすることができる。なお、メタル層22mが余分に追加される分アスペクト比に対するメリットは低減するが、厚みの低減効果に対する影響は軽微であるといえる。
さらに、半導体層−メタル層−絶縁層−メタル層−半導体層という構成を用いると、メモリ部がON状態(絶縁性がない状態)となっていても、ショットキー接合の効果でOFF電流を抑制することができる。この場合、半導体層が余分に追加される分アスペクト比に対するメリットが低減するが、厚みの低減効果に対する影響は軽微であるといえる。 また、真性半導体層22sを設けるようにすれば、p形半導体層22pまたはn形半導体層22nにドープされた不純物が絶縁層22i中に拡散されるのを抑制することができる。
以上、本実施形態について例示をした。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、不揮発性記憶装置1が備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、p形半導体層とn形半導体層とを相互に置き換えるようにすることもできる。この場合、p形半導体層を用いる場合には電子の濃度の上昇が生じることで電流が流れ、n形半導体層を用いる場合には正孔の濃度の上昇が生じることで電流が流れることになる。
また、前述した各実施形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 不揮発性記憶装置、13 メモリセル部、16 ピラー、21 下部電極、22 整流素子、22i 絶縁層、22m メタル層、22n n形半導体層、22p p形半導体層、22s 真性半導体層、24 陰極電極、25 メモリ層、26 陽極電極、メモリ部 27、122 整流素子、222 絶縁層、221i 絶縁層、222i 絶縁層、322 整流素子、422 整流素子、BL ビット線、WL ワード線

Claims (4)

  1. 陰極電極と、メモリ層と、陽極電極と、を備えたメモリ部と、
    前記陰極電極または前記陽極電極に接続された、または、前記メモリ部が内部に組み込まれた整流素子と、
    を備え、
    前記整流素子は、第1の半導体層と、第2の半導体層と、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に設けられた絶縁層と、を有し、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層は、p形半導体層またはn形半導体層であり、
    前記第1の半導体層と前記絶縁層との間、または/および、前記第2の半導体層と前記絶縁層との間、には、真性半導体層が設けられていることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  2. 陰極電極と、メモリ層と、陽極電極と、を備えたメモリ部と、
    前記陰極電極または前記陽極電極に接続された、または、前記メモリ部が内部に組み込まれた整流素子と、
    を備え、
    前記整流素子は、メタル層と、第3の半導体層と、前記メタル層と前記第3の半導体層との間に設けられた絶縁層と、を有し、前記第3の半導体層は、p形半導体層またはn形半導体層であり、
    前記第3の半導体層と前記絶縁層との間には、真性半導体層が設けられていることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  3. 前記メタル層の前記絶縁層が設けられた側とは反対の側に第4の半導体層をさらに備え、
    前記第4の半導体層は、p形半導体層またはn形半導体層であることを特徴とする請求項記載の不揮発性記憶装置。
  4. 前記絶縁層は、電子障壁の高さ、または/および、誘電率の異なる複数層から形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の不揮発性記憶装置。
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