JP5490385B2 - 非接触給電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非接触給電装置に関する。すなわち、地面等に定置された1次側から、例えば電気自動車等の2次側に、非接触で電力を給電する、非接触給電装置に関するものである。
《技術的背景》
ケーブルやパンタグラフ等の機械的接続,物理的接触なしで、例えば電気自動車や電車のバッテリー等に、外部から電力を供給する非接触給電装置が、需要に基づき開発,実用化されている。
この非接触給電装置は、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、給電側である1次側のコイルから、移動体に搭載された受電側である2次側のコイルへと電力を供給する。すなわち、地面等に定置された1次側コイルでの磁束形成により、非接触で近接対応位置せしめられた2次側コイルに、誘導起電力を生成して電力を供給する。
《従来技術》
図1の(2)図は、この種従来例の非接触給電装置を示し、1次側の給電回路の回路図である。この種の非接触給電装置1では、1次側2のコイル3と2次側のコイルとが、一般的に上下等で対称構造をなしている(後述する図6,7も参照)。
そして、図1の(2)図に示した従来例の非接触給電装置1では、1次側2のコイル3や2次側のコイルは、それぞれ絶縁された導線が複数本(図示例では2本)に並列化され、もって円形や方形の渦巻き状に複数回巻回されたフラット構造よりなっていた(後述する図5も参照)。
又、この非接触給電装置1では、1次側2のコイル3は、給電回路4にて高周波の交流電源5に接続されていた。給電回路4には、共振同調用にインダクタ6と直列コンデンサ7が介装されると共に、並列コンデンサ8が付設されており、直列コンデンサ7は、並列の各コイル3に対し共通に1個が直列接続されていた。2次側のコイルは、その給電回路を介しバッテリー等に接続されていた。
そして、このような1次側2の各コイル3と2次側の各コイルとが、エアギャップを介し非接触で対応位置し、もって、1次側2の各コイル3への励磁電流の通電,磁束形成により、2次側の各コイルに誘導起電力が生成されて、電力が1次側2から2次側に供給されていた。
《先行技術文献情報》
このような従来の非接触給電装置1としては、例えば、次の特許文献1に示されたものが挙げられる。
特開2008−087733号公報
《第1の問題点》
ところで、このような従来の非接触給電装置1については、次の第1,第2の問題が指摘されていた。
第1に、1次側2の給電回路4について、電流不均一に起因した電力損失が問題となっていた。すなわち、この種の非接触給電装置1では、充電効率向上のため高周波交流が採用されているが、周波数増加に伴い、1次側2の励磁回路である給電回路4において、流れる電流の不均一に起因し、電力損失増大が顕著化していた。
下記の数1の数式は、図1の(2)図に示した従来例の1次側2の給電回路4、つまりコイル3が2つに並列化された給電回路4における電流比を示す。式中のI2,I3は、両コイル3のコイル電流、L2,L3は、両コイル3の自己インダクタンス、Mは、両コイル3間の相互インダクタンスを示す。
Figure 0005490385
そして、従来例の給電回路4では、並列の各コイル3に対し、共振同調用の直列コンデンサ7が共通に配置され直列接続されていたので、数1の数式で示されるように、各コイル3の自己インダクタンスL2,L3の差によって生じる電流I2,I3が、不均一で差が大きく、アンバランスでありバラツキがあった。自己インダクタンスL2,L3の差が大きくなった時、その結果として、そこに流れる電流I2,I3比も大きく現れるようになり、もって、その分だけ電流値そして抵抗値,ジュール熱損失が増大し、電力損失も増大するようになる。
《第2の問題点》
第2に、1次側2の給電回路4や2次側の給電回路について、ケーブル抵抗による電力損失も問題となっていた。
すなわち、前述したようにこの種の非接触給電装置1では、高周波交流が採用されているが、周波数増加に伴い、1次側2の給電回路4や2次側の給電回路について、各コイル3の入出力側に接続されたケーブルでの高周波交流抵抗が増加し、もって電力損失増大が顕著化していた。
なお、この種従来例の1次側2の給電回路4や2次側の給電回路において、並列化された1次側2の各コイル3や2次側の各コイルの入出力側に接続されたケーブルについては、配線位置が相互に関連づけられることなく、ランダムに束ねて遠隔配線されていた。
《本発明について》
本発明の非接触給電装置は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、給電回路について、第1に、並列の各コイルへの共振同調用直列コンデンサの直列接続した電力損失低減策により、電流が均一化され、もって電力損失が低減されると共に、第2に、リッツ線をペアで近接配線した電力損失低減策により、ケーブル抵抗が減少せしめられ、もってこの面からも電力損失が低減される、非接触給電装置を提案することを目的とする。
《請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
請求項1の非接触給電装置では、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、1次側から移動体に設けられた2次側に、エアギャップを存し非接触で近接対応位置しつつ、電力を供給する。
該1次側および該2次側のコイルは、それぞれ絶縁された導線が複数本に並列化され、もって円形や方形の渦巻き状に複数回巻回されたフラット構造よりなる。
そして該非接触給電装置は、高周波交流が採用されると共に周波数増加が著しい該1次側のコイルへの励磁回路である給電回路について、2つの電力損失低減策が講じられている。
該1次側の給電回路の該電力損失低減策としては、まず、並列の各該コイルについて、共振同調用の直列コンデンサが、それぞれに配置されて直列接続されている。
もって該電力損失低減策は、該1次側の給電回路について、並列化された各該コイルの自己インダクタンスの差によって生じる電流差を抑制し電流を均一化して、電流のアンバランスやバラツキを減少せしめ、その分だけ電流値,抵抗値,ジュール熱損失を減少させるべく機能する。
かつ、該1次側の給電回路の電力損失低減策として、次に、ケーブルにリッツ線が用いられると共に、各該コイルについて入力側に接続されたリッツ線ケーブルと、出力側に接続されたリッツ線ケーブルとが、ペアで近接配線されている。
もって、この電力損失低減策は、電源と各該コイル間の往復ペアのリッツ線ケーブル配線位置関係が、1本の多芯ケーブル的に近接配線されているので、ケーブルでの高周波交流抵抗を低減し、ジュール熱損失を減少させるべく機能すること、を特徴とする。
請求項2については、次のとおり。
請求項2の非接触給電装置では、請求項1において、更に、該2次側の給電回路の電力損失低減策として、ケーブルにリッツ線が用いられると共に、各該コイルについて入力側に接続されたリッツ線ケーブルと、出力側に接続されたリッツ線ケーブルとが、ペアで近接配線されている。
もって、この電力損失低減策は、請求項1のに記載した電力損失低減策に準じて機能すること、を特徴とする。
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)この非接触給電装置では、給電に際し、2次側のコイルが1次側のコイルに対し、エアギャップを存して近接対応位置せしめられる。
(2)そして1次側では、交流電源そして給電回路にてコイルが通電される。
(3)もって、1次側のコイルに磁束が形成され、磁路が、2次側のコイルとの間に形成される。
(4)このようにして、1次側のコイルと2次側のコイル間が電磁結合されて、2次側のコイルに誘導起電力が生成される。
(5)このような電磁誘導の相互誘導作用により、電力が1次側から2次側に供給される。
(6)さてそこで、この非接触給電装置によると、次のようになる。まず、1次側の給電回路では、並列の各コイルそれぞれについて、共振同調用の直列コンデンサが配置,直列接続されている。
(7)従って、この給電回路では、各コイルの自己インダクタンス差によって生じる電流差が抑制されて、流れる電流が均一化され、電流値,抵抗値が低減される。
(8)又、1次側や2次側の給電回路のケーブルは、リッツ線が採用されると共に、コイルの入出力側のものがペアで近接配線されているので、高周波抵抗値が低減される。
(9)さてそこで、本発明の非接触給電装置は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、給電回路の電流均一化により、電力損失が低減される。すなわち、本発明の非接触給電装置では、1次側の給電回路の電力損失低減策として、並列の各コイルについて、共振同調用の直列コンデンサをそれぞれに配置し、直列接続してなる。
もって、1次側の給電回路について、各コイルの自己インダクタンス差によって生じる電流差が抑制され、電流のアンバランスやバラツキが減少し均一化される。
従って、高周波交流が採用され周波数増加が著しいが、前述したこの種従来例に比べ、給電路における電力損失が低減される。
《第2の効果》
第2に、給電回路のケーブル抵抗減少により、この面からも電力損失が低減される。すなわち、本発明の非接触給電装置では、1次側や2次側の給電回路の電力損失低減策として、コイルの入出力側に接続されたケーブルのリッツ線を、ペアで近接配線してなる。
そこで、高周波交流が採用され周波数増加も著しいが、前述したこの種従来例に比べ、ケーブルでの高周波抵抗が低減され、給電路における電力損失が低減される。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《図面について》
以下、本発明の非接触給電装置を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1〜図3は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして図1は、1次側給電回路の回路図であり、(1)図は、本発明の1例を示し、(2)図は、この種従来例を示す。図2は、給電回路のケーブルを示し、(1)図は、本発明の1例の説明図、(2)図は、(1)図の断面説明図、(3)図は、(1)図の要部の模式的概略図、(4)図は、この種従来例の要部の模式的概略図である。図3は、本発明の1例とこの種従来例について、抵抗値を比較したグラフである。
図4〜図7は、非接触給電装置の一般的説明に供する。そして図4は、給電回路の等価回路図であり、図5は、1次側のコイル等の平面説明図である。図6の(1)図は、1次側や2次側の斜視説明図、(2)図は、適用例のブロック図、図7は、適用例の側面説明図である。
《非接触給電装置9について》
まず、非接触給電装置9について、図6の(2)図および図7を参照して、一般的に説明する。
非接触給電装置9は、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、1次側10から、移動体に設けられた2次側11に、エアギャップ12を存し非接触で近接対応位置しつつ、電力を供給する。1次側10は、地面13,路面,床面等に定置されており、2次側11は、電動車輌14,その他の移動体に搭載されている。
これらについて更に詳述する。まず、1次側10つまり給電側は、図示の給電スタンド15,給電コーナー,その他の給電エリアにおいて、地面13その他に固定配置されている。
これに対し、2次側11つまり受電側は、図示の電気自動車,電車等の電動車輌14,その他の移動体に搭載されている。移動体としては、例えば、各種交通システム,カートシステム,遊戯施設,工場の搬送システム等も考えられる。又、この2次側11は、それらの駆動用の他、非駆動用としても利用可能である。更に、図示のように車載バッテリー16に接続されるのが代表的であるが、直接各種負荷に接続されることも考えられる。
1次側10のコイル3と、2次側11のコイル17とは、給電に際し、5cm〜15cm程度、代表的には10cm程度の僅かな間隙空間であるエアギャップ12を存しつつ、非接触で近接対応位置される。給電に際し、2次側11のコイル17が、1次側10のコイル3上で停止される停止給電方式が代表的であるが、1次側10のコイル3上を低速移動走行する移動給電方式も可能である。
前者の場合、1次側10のコイル3と2次側11のコイル17とは、上下等で対称の対をなす同一構造よりなる。後者の場合、1次側10のコイル3は、2次側11のコイル17の移動走行方向に沿って、長目のエリアにわたって略帯状に形成される。
図示例の2次側11のコイル17は、車載のバッテリー16に接続されており、給電により充電されたバッテリー16にて、走行用のモータ18が駆動される。なお図中19は、交流を直流に変換するコンバータであり、20は、直流を交流に変換するインバータである。
非接触給電装置9は、一般的にはこのようになっている。
《相互誘電作用について》
次に、図6の(1)図を参照して、電磁誘導の相互誘導作用等について説明しておく。この種の非接触給電装置9において、電磁誘導の相互誘導作用に基づき電力を供給することは、公知公用である。すなわち、給電に際し近接対応位置する1次側10のコイル3と、2次側11のコイル17との間で、コイル3での磁束形成により、コイル17に誘導起電力を生成させ、もってコイル3からコイル17へと電力を供給することは、公知公用である。
これらについて更に詳述すると、まず、給電エリアに定置された1次側10のコイル3に対し、2次側11のコイル17が、物理的接触なしに空隙空間であるエアギャップ12を介して、近接対応位置する。そして、1次側10のコイル3に、交流を励磁電流として通電することにより、電流に比例した磁界がその導線の周囲に生じ、磁束がコイル3の面に対して直角方向に形成される。
もって、このように形成された磁束が、2次側11のコイル17を貫き鎖交することにより、コイル17に起電力が生成される。このように、磁場を形成し磁界を利用して電力を送受するコイル3,17の両回路は、磁束の磁路が形成されて電磁結合されるが、この電磁結合の結合係数の高低は、コイル3,17の位置,形状,寸法やエアギャップ12の間隔寸法等によって、変化する。
非接触給電装置9では、このような電磁誘導の相互誘導作用に基づき、給電が実施される。
《本発明の概要について》
以下、図1,図2,図3、更には図4,図5等を参照して、本発明の非接触給電装置9について説明する。まず、その概要について説明する。
この種の非接触給電装置9では、充電効率向上のため高周波交流が採用されており、高周波領域での運転が進展している。そして、このような周波数増加に鑑み電力損失が増大することが懸念されるが、この非接触給電装置9では、少なくとも1次側10のコイル3への励磁回路である給電回路21について、電力損失低減策が講じられている。
まず、図1の(1)図に示したように、1次側10の給電回路21の電力損失低減策としては、並列の各コイル3について、共振同調用の直列コンデンサ7が、それぞれに配置され直列接続されている。
次に、図2の(1)図,(2)図,(3)図に示したように、1次側10の給電回路21の電力損失低減策として、そのケーブル22,22’にリッツ線が用いられると共に、このリッツ線のケーブル22,22’は、コイル3の入出力側のものが、ペアで近接配線されている。又、このような1次側10に準じ、2次側11の給電回路23の電力損失低減策として、そのケーブル22,22’にリッツ線が用いられると共に、このリッツ線のケーブル22,22’は、コイル17の入出力側のものが、ペアで近接配線されている。
なお、このような1次側10および2次側11のコイル3,17は、それぞれ絶縁された導線が複数本に並列化されて(図1の(1)図の例では2本、図5の例では3本)、同一面で平坦で肉薄な円形や方形の渦巻き状に巻回された、フラット構造よりなる。
本発明は、概略このようになっている。
《1次側10について》
次に、この非接触給電装置9の1次側10について、更に詳細に説明する。図1の(1)図の給電回路および図4の等価回路に示した非接触給電装置9は、高周波交流方式よりなり、電源5が給電回路21を介しコイル3に接続されている。電源5としては、数kHz〜50kHz程度、代表的には20kHz〜30kHzの高周波インバータ電源が使用される。
給電回路21には、共振同調用に組み合わされたインダクタ6と直列コンデンサ7が付設されると共に、並列コンデンサ8が付設されている。そして、本発明の給電回路21では、並列の各コイル3それぞれについて、直列コンデンサ7が配置されて直列接続されると共に、並列コンデンサ8が並列接続されている。それぞれ定格特性値は、共通である。インダクタ6は、各コイル3共通に直列接続されている。
又、図2の(1)図,(2)図,(3)図に示したように、給電回路21のケーブル22,22’としては、多くの絶縁線を撚って編んだ公知のリッツ線が採用されると共に、コイル3に対し入力側のリッツ線ケーブル22と、出力側(アース側)のリッツ線ケーブル22’とが、ペアで近接配線されている。すなわち、電源5とコイル3間の往復ペアの配線位置関係が、図2の(4)図のこの種従来例のように遠隔配線されることなく、集合された1本の多芯ケーブル的に近接配線されている。
又、図5に示したように、コイル3は、略平板状で複数回ターン方式のフラット構造をなす。すなわち各コイル3は、それぞれ、絶縁されたコイル導線が、同一平面において相互間で並列化されて平行位置関係を維持しつつ、円形や方形の渦巻き状に複数回巻回され、もって、全体的に凹凸のない平坦で肉厚の薄い扁平状のフラット構造をなすと共に、環状,略フランジ状をなしており、中央部に空間が形成されている。
コイル3付近の構造については、例えば図5に示したようになっている。すなわち、樹脂製のカバー(図示せず),コイル3,フェライトコア24,磁界遮蔽用の背板14等が、順に配されており、コイル3の空間には、モールド樹脂26が充填されている。27は発泡材である。フェライトコア24は、磁芯コアとして強磁性体よりなり、コイル3,17間の電磁結合を強化するが、図示例ではフラットな平板状をなす。モールド樹脂26は、位置決め用や放熱用に用いられている。
なお、図示例の非接触給電装置9は、単相交流方式よりなるが、本発明はこれに限定されるものではなく、三相交流方式,その他の多相交流方式も勿論採用可能である。その場合は、各相の相毎にそれぞれ、電源5,給電回路21,コイル3,その他が設けられることになる。
1次側10は、このようになっている。
《2次側11について》
次に、この非接触給電装置9の2次側11について、図4を参照して説明する。まず、2次側11は、前述した1次側10に対応した構成のコイル17と給電回路23を、備えている。
給電回路23は、並列コンデンサ28が付設されると共に、図示では負荷抵抗29に接続されているが、直流変換後にバッテリー16(図6の(2)図や図7を参照)に接続されるのが、代表的である。
コイル17自体の構成やコイル17付近の構造については、図示例が停止給電方式であることに鑑み、1次側10のコイル3に準じる。給電回路23のケーブル22,22’が、リッツ線よりなると共に、入出力側がペアで近接配線されている点も、1次側10の給電回路21に準じる。なおフェライトコア24は、1次側10とは異なり、これを用いないことも可能である。
2次側11は、このようになっている。
《作用等》
本発明の非接触給電装置9は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)この非接触給電装置9では、給電に際し、電動車輌14等の移動体に搭載された受電側,1次側10が、地面13,路面,床面等に定置された給電側,2次側11に対し、代表的には10cm程度のエアギャップ12を存し、非接触で近接対応位置せしめられる。2次側11のコイル17が、1次側10の対応するコイル3上にて、例えば停止位置決めされる。
(2)そして、非接触給電装置9の1次側10では、電源5そして励磁回路である給電回路21にて、コイル3が通電される。
(3)もって、この励磁電流としての高周波交流通電により、1次側10のコイル3に磁束が形成され、磁束の磁路が、1次側10のコイル3と、2次側11のコイル17との間に、形成される。
(4)このようにして、1次側10のコイル3と2次側11のコイル17とは、回路間が電磁結合され、両者間に磁場が形成される。そして、1次側10のコイル3で生成された磁束が、2次側11のコイル17を貫き、もって、2次側11のコイル17に誘導起電力が生成される。
(5)非接触給電装置9では、このような電磁誘導の相互誘導作用により、電力が、1次側10のコイル3から2次側11のコイル17へと、供給される。もって、2次側11の例えばバッテリー16が充電される。
(6)さてそこで、この非接触給電装置9によると、次のようになる。まず、この非接触給電装置9では、その1次側10の給電回路21において、並列の各コイル3それぞれに、共振同調用の直列コンデンサ7が配置されている。なおインダクタ6は、各コイル3共通に直列接続され、並列コンデンサ8は、各コイル3毎に並列接続されている。
(7)これにより、1次側10の給電回路21では、各コイル3の自己インダクタンス差によって生じる電流差が抑制され、流れる電流が均一化される。電流のアンバランスやバラツキが減少し、その分だけ、電流値そして抵抗値,ジュール熱損失も減少する。
(8)下記の数2の数式は、図1の(1)図の図示例の1次側10の給電回路21、すなわちコイル3が2つに並列化された場合の電流比を示す。式中、I2,I3は、両コイル3のコイル電流、L2,L3は、両コイル3の自己インダクタンス、Mは、両コイル3間の相互インダクタンス、ωは電気角周波数、C1は直列コンデンサ7を示す。但し数2は、並列コンデンサ8の容量が直列コンデンサ7の容量C1に比較して非常に小さいとした場合の近似式である。
Figure 0005490385
(9)そして、この給電回路21では、両コイル3の自己インダクタンス差によって生じる電流差が、抑制,均一化される。自己インダクタンス差が大きくなった時、その結果としてそこに流れる電流比は、本発明の上記数2の数式より、この種従来例の前記数1の数式の方が、大きく現われるようになる。このように、本発明について前述した電流差抑制,電流均一化が、裏付けられる。
(10)次に、この非接触給電装置9では、1次側10や2次側11の給電回路21,23のケーブル22,22’について、リッツ線が採用されると共に、コイル3,17の入力側に接続されたリッツ線ケーブル22と、出力側に接続されたリッツ線ケーブル22’とが、ペアで近接配線されている。
そこで図3に示したように、1次側10や2次側11の給電回路21,23について、そのケーブル22,22’の高周波交流抵抗が低減され、ジュール熱損失も減少するようになる。
本発明の作用等は、このようになっている。
本発明に係る非接触給電装置について、発明を実施するための最良の形態の説明に供し、1次側の回路図であり、(1)図は、本発明の1例を示し、(2)図は、この種従来例を示す。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、給電回路のケーブルを示し、(1)図は、本発明の1例の説明図、(2)図は、(1)図の断面説明図、(3)図は、(1)図の要部の模式的概略図、(4)図は、この種従来例の要部の模式的概略図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、本発明の1例とこの種従来例について、抵抗値を比較したグラフである。 非接触給電装置の一般的説明に供し、給電回路の等価回路図である。 非接触給電装置の一般的説明に供し、1次側のコイルその他の平面説明図である。 非接触給電装置の一般的説明に供し、(1)図は、1次側や2次側の斜視説明図、(2)図は、適用例のブロック図である。 非接触給電装置の一般的説明に供し、適用例の側面説明図である。
符号の説明
1 非接触給電装置(従来例)
2 1次側(従来例)
3 コイル
4 給電回路(従来例)
5 電源
6 インダクタ
7 直列コンデンサ
8 並列コンデンサ
9 非接触給電装置(本発明)
10 1次側(本発明)
11 2次側(本発明)
12 エアギャップ
13 地面
14 電動車輌
15 給電スタンド
16 バッテリー
17 コイル
18 モータ
19 コンバータ
20 インバータ
21 給電回路(本発明)
22 ケーブル
22’ケーブル
23 給電回路(本発明)
24 フェライトコア
25 背板
26 モールド樹脂
27 発泡材
28 並列コンデンサ
29 負荷抵抗

Claims (2)

  1. 電磁誘導の相互誘導作用に基づき、1次側から移動体に設けられた2次側に、エアギャップを存し非接触で近接対応位置しつつ電力を供給する、非接触給電装置であって、
    該1次側および該2次側のコイルは、それぞれ絶縁された導線が複数本に並列化され、もって円形や方形の渦巻き状に複数回巻回されたフラット構造よりなり、
    該非接触給電装置は、高周波交流が採用されると共に周波数増加が著しい該1次側のコイルへの励磁回路である給電回路について、2つの電力損失低減策が講じられており、
    該1次側の給電回路の該電力損失低減策としては、まず、並列の各該コイルについて、共振同調用の直列コンデンサが、それぞれに配置されて直列接続されており、
    該電力損失低減策は、該1次側の給電回路について、並列化された各該コイルの自己インダクタンスの差によって生じる電流差を抑制し電流を均一化して、電流のアンバランスやバラツキを減少せしめ、その分だけ電流値,抵抗値,ジュール熱損失を減少させるべく機能し、
    かつ、該1次側の給電回路の電力損失低減策として、次に、ケーブルにリッツ線が用いられると共に、各該コイルについて入力側に接続されたリッツ線ケーブルと、出力側に接続されたリッツ線ケーブルとが、ペアで近接配線されており、
    もって、この電力損失低減策は、電源と各該コイル間の往復ペアのリッツ線ケーブル配線位置関係が、1本の多芯ケーブル的に近接配線されているので、ケーブルでの高周波交流抵抗を低減し、ジュール熱損失を減少させるべく機能すること、を特徴とする非接触給電装置。
  2. 請求項1に記載した非接触給電装置において、更に、該2次側の給電回路の電力損失低減策として、ケーブルにリッツ線が用いられると共に、各該コイルについて入力側に接続されたリッツ線ケーブルと、出力側に接続されたリッツ線ケーブルとが、ペアで近接配線されており、
    もって、この電力損失低減策は、請求項1に記載した電力損失低減策に準じて機能すること、を特徴とする非接触給電装置。
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