JP6022267B2 - 移動給電式の非接触給電装置 - Google Patents
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Description
ケーブル等の機械的接触なしで、例えば電気自動車等の車輌に外部から電力を供給する非接触給電装置が、需要に基づき開発,実用化されている。
この非接触給電装置では、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、定置された送電コイル側から、車輌等の移動体に搭載された受電コイル側に、数10mm〜数100mm程度のエアギャップを存し非接触で近接対応しつつ、電力を供給する。
このような非接触給電装置による給電方式としては、停止給電式が代表的であるが、給電のためにわざわざ停止する必要がなく、車輌等の走行続行距離が延長されて便利な移動給電式も、開発,実用化されている。
停止給電式では、給電に際し移動体が停止し、受電コイルが送電コイル上等で停止されて、給電が行われる。これに対し移動給電式では、給電に際し車輌等が停止することなく、受電コイルが送電コイル近くを移動しつつ給電が行われる。
例えば、数10m〜数100m程度離れたエリアにおいて、電磁波障害,電波受信妨害を発生させたり、人体に機能障害を与える虞が指摘されていた。
これに対し、停止給電式の非接触給電装置は、電磁遮蔽対策が取り易かった。すなわち、送電コイルのループが小さいので、電磁シールド用の防磁カバーで覆うことにより、外部放射される電磁波を反射,吸収,減衰させることが容易であった。
これに対し、移動給電式の非接触給電装置は、電磁遮蔽対策が取りにくかった。すなわち、その送電コイルは、受電コイル側が移動することに鑑み、これをフォローすべく移動方向に沿い長大なループ状をなしており、広いループ面積よりなる。そこで、防磁カバーで覆う等の電磁遮蔽対策が容易でなく、放射される電磁波が近隣周辺の離れたエリアまで届き易かった。
さて、本発明の発明者および出願人は、このような実情に鑑み、先に下記の特許文献1を特許出願した。
この特許文献1の移動給電式の非接触給電装置1は、例えば図3の(1)図に示したように、給電側回路2の送電コイル3について、交叉コイル方式を採用したことを、特徴とする。
すなわち、長ループ状をなす送電コイル3を途中で交叉せしめることにより、交叉により形成された各ユニット4から発生する磁界の向きが、プラス方向とマイナス方向とに、交互に反転するようになっている。
もって、この特許文献1の非接触給電装置1は、放射電磁界強度の抑制効果を発揮し、電磁波の放射レベルが大きく低減され、前述した近隣周辺のエリア環境への悪影響が防止されるようになる。
ところで、このような特許文献1の移動給電式の非接触給電装置1は、上述したように優れた作用効果を発揮するが、受電コイル6からの受電電力に脈動が発生する、という指摘があった。
すなわち、図3の(2)図に示したように、給電に際し、受電側回路5の受電コイル6は、給電側回路2の送電コイル3の交叉位置つまりクロスポイントPに対向位置した際(図中の実線表示を参照)、受電電力が瞬間的にゼロとなってしまう。
対向位置において図示例では、受電コイル6の左半分は、プラス方向の磁界を受け、右半分はマイナス方向の磁界を受けるので、受電コイル6にて誘起される誘導起電力が、相殺されてしまう。
勿論、受電コイル6は移動するので、上述したクロスポイントP対向位置以外(図中の破線表示を参照)では、順調に給電が行われノーマルな受電電力が得られる。
結局これらにより、給電に際し受電コイル6が移動しながら電力を受電すると、その受電電力が、瞬間的,周期的にゼロに低下する脈動電力となってしまう、という指摘があった。因に、図3の(3)図は、このような非接触給電装置1について、給電側回路2と受電側回路5間の電磁結合の結合係数を実測した例であり、上述した所が結合係数の変化として捉えられている。その使用周波数は76kHz。
本発明の移動給電式の非接触給電装置は、このような実情に鑑み、上記特許文献1の従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、放射電磁界強度の抑制効果を維持しつつ、第2に、受電電力の脈動を抑制可能な、移動給電式の非接触給電装置を提案することを目的とする。
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
本発明に係る移動給電式の非接触給電装置は、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、給電側回路の送電コイルから受電側回路の受電コイルに、電力を供給する。そして定置された該送電コイルに対し、給電に際し該受電コイルが、エアギャップを存しつつ移動する移動給電式よりなる。
該受電コイルは、ループ状でフラットな構造をなし、複数個が間隔を存して配置されている。
複数個の該受電コイルは、いずれかの該受電コイルの該送電コイル交叉位置に対向位置した際の受電電力ゼロが、他の該受電コイルのノーマルな受電電力にてカバーされる。
もって複数個の該受電コイルは、共に該送電コイル交叉位置には対向位置せず、ノーマルな受電電力が得られる過程も存する。
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)この非接触給電装置では、給電が移動式にて行われる。
(2)そして給電に際し、送電コイルと受電コイル間が、エアギャップを存しつつ電磁結合される。
(3)もって、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、給電側から受電側へと電力が供給される。
(4)ところで、この非接触給電装置では、給電側の長大ループ状をなす送電コイルにより、高周波電磁界が強力に形成され、電磁波が強い強度で放射される。
(5)そこで、この非接触給電装置では、送電コイルに交叉コイル方式が採用されている。もって、交叉により形成された各ユニットによる発生電磁界の向きが、交互に反転するようになっている。
(6)これにより、近隣周辺エリアに放射された電磁界,電磁波は、打ち消し合って大幅に弱められる。
(7)ところで、この非接触給電装置では、受電コイルが交叉位置に対向位置すると、その受電電力が瞬間的にゼロとなる。
(8)そこで本発明では、複数個の受電コイルを、所定間隔にて配置してなる。
(9)これにより、いずれかの受電コイルの受電電力ゼロが、他のノーマルな受電コイルの受電電力でカバー,補完可能となる。
(10)さてそこで、本発明の移動給電式の非接触給電装置は、次の効果を発揮する。
第1に、放射電磁界強度が抑制される。本発明の移動給電式の非接触給電装置では、給電側回路の送電コイルについて、交叉コイル方式が採用されている。
もって、放射電磁界強度の抑制効果を発揮し、近隣周辺へと放射された電磁界は、打ち消し合って弱められる。放射された電磁波は、放射レベルが大きく低減され、強度が大幅低下せしめられる。
そこで、近隣周辺のエリア環境への悪影響が、確実に防止される。例えば、数10m〜数100m程度離れたエリアについて、電磁波障害,電波受信妨害を発生させたり、人体に機能障害を与える虞は、回避される。
第2に、受電可能電力の脈動も抑制される。本発明の移動給電式の非接触給電装置は、上述したように、放射電磁界強度の抑制効果を維持,発揮しつつ、受電電力の脈動化が抑制される。
すなわち、受電側回路の受電コイルを、複数個用いると共に所定間隔で配置したことにより、いずれかの受電コイルが送電コイルの交叉位置に対向位置した際の受電電力ゼロが、他の受電コイルのノーマルな受電電力にてカバー,補完されるようになる。
もって給電に際し、受電コイルのトータルの受電電力は、総和的にゼロとはならず、受電側回路において、受電電力そして出力パワーが、瞬間的,周期的にゼロになる脈動発生は、確実に防止される。
このように、この種従来技術に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《非接触給電装置1について》
まず、移動給電式の非接触給電装置1について、図4の(1)図,(2)図を参照して、一般的に説明する。非接触給電装置1は、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、給電側回路2の送電コイル3から、受電側回路5の受電コイル7(図3の従来技術では6)に、エアギャップAを存しつつ電力を供給する。
そして給電に際し、受電コイル7(6)が、定置された送電コイル3に対し、エアギャップAを存し対向しつつ移動される、移動給電式よりなる。送電コイル3および受電コイル7(6)は、それぞれ、ループ状のフラット構造をなす。
これに対し、2次側の受電側回路5は、受電コイル7(6)が、電気自動車(EV)や電車等の車輌9,その他の移動体側に、搭載される。受電側回路5は、その駆動用の他、非駆動用としても利用可能であり、図示のように車載バッテリー10に接続されるのが代表的であるが、各種負荷Rに直接接続される場合もある(図1の(3)図を参照)。
給電側回路2の送電コイル3は、高周波インバータが使用される電源11に接続されている。受電側回路5の受電コイル7(6)は、図示例ではバッテリー10に接続可能となっており、給電により充電されたバッテリー10にて、走行用モータ12が駆動される。図中13は、交流を直流に変換するコンバータ(後述する整流回路や平滑部)、14は、直流を交流に変換するインバータである。
送電コイル3および受電コイル7(6)は、それぞれ、絶縁コイル導線が同一面でループ状に、例えば複数回巻回ターンされたフラット構造をなし、移動体の移動方向Bに沿って横長の長方形環状をなす。受電コイル7(6)については、正方形環状や縦長長方形環状のものも可能である。
そして送電コイル3は、受電コイル7(6)と同幅W(横方向・移動方向Bに対し直角をなす縦方向の幅)よりなると共に、移動方向Bに数倍から数10倍の長大ループ状をなす。例えば、送電コイル3は5m×28cm、受電コイル7(6)は1m×28cmの寸法設定よりなる。
そして給電は、移動給電式にて実施される。すなわち給電に際し、受電側回路5の受電コイル7(6)が、給電側回路2の送電コイル3に対し、エアギャップAを存しつつ、非接触で近接対向して走行等移動する。
すなわち、給電側回路2の送電コイル3に、電源11から例えば数kHz〜100kHz程度の高周波交流を、励磁電流として通電することにより、磁界が送電コイル3のコイル導線の周囲に生じ、磁束がコイル面に対して直角方向に形成される。そして、このように形成された磁束が、受電側回路5の受電コイル7(6)を貫き鎖交することにより、誘導起電力が誘起され、もって磁場が形成され磁界を利用して電力が送受される。
非接触給電装置1では、このような電磁誘導の相互誘導作用に基づき、送電コイル3と受電コイル7(6)の両回路は、相互間のエアギャップAに磁束の磁路が形成されて、電磁結合される。もって数kW以上、例えば数10kW〜数100kW程度の電力供給が、実施される。
非接触給電装置1については、以上のとおり。
次に、交叉コイル方式の送電コイル3について、図4の(3)図,更には図1,図2等を参照して、説明する。
送電コイル3は、フラットな構造をなし、受電コイル7(6)の移動方向Bに沿い長ループ状をなすと共に、途中で交叉されており、交叉により複数のユニット4が形成されている。
そして送電コイル3は、交叉により形成された各ユニット4から発生,放射される磁界の向きが、プラス方向とマイナス方向とに交互に反転する。
図1の(1)図,(2)図,図2の(1)図の例では、クロスポイントPの数は1であり、2個のユニット4が形成される。図4の(3)図,図2の(2)図の例では、クロスポイントPの数は3であり、4個のユニット4が形成され、図1の(3)図,図2の(3)図の例では7であり、8個のユニット4が形成される。
交叉により形成される各ユニット4の面積(各ユニット4の絶縁コイル導線で囲われたフラット面の面積)は、図示のように共通,同一に設定されるのが代表的であるが、異なる設定も可能である。
すなわち、交叉コイル方式の送電コイル3に電流を供給すると、電流に応じた磁界が発生するが、このように発生する磁界の向きは、交叉により形成されて隣接する各ユニット4毎に、プラス方向とマイナス方向とに交互に反転する。つまり、交叉結合された隣接ユニット4毎に、逆方向の磁界が発生する。
そして各ユニット4は、プラス方向の磁界を発生するユニット4の面積と、マイナス方向の磁界を発生するユニット4の面積とが、等しい設定よりなる。
すなわち、プラス方向磁界のユニット4の合計面積と、マイナス方向磁界のユニット4の合計面積とが、等しくなっている。なおここで、合計面積が等しいとは、完全に一致している場合のみならず、若干相違している場合をも包含する。各ユニット4の面積が上述したように共通,同一なので、プラス方向のユニット4とマイナス方向のユニット4とは、同数個となる。つまり、ユニット4の個数は偶数個となる。
すなわち、この移動給電式の非接触給電装置1により給電が行われる際、周りが人工密集地ではなく、電波受信妨害を受けやすい機器等も存しない場所では、交叉回数等が減らされる。つまり、このような場所に設置される給電側回路2の送電コイル3については、交叉回数を減ずることにより、コイル導線の使用量を減らすことが出来、コスト低減が実現される。
これに対し、周りが市街地で電波受信妨害を受けやすい機器等が存する場所では、交叉回数が増加せしめられる。つまり、このような場所に設置される給電側回路2の送電コイル3については、放射電磁界強度の抑制がより重視され、交叉回数を増やされる。
交叉コイル方式の送電コイル3については、以上のとおり。
以下、本発明について、図1,図2を参照して説明する。
まず、本発明の移動給電式の非接触給電装置1は、受電側回路5の受電コイル7が、前述したようにループ状でフラットな構造をなすと共に、複数個が間隔dを存して配置されていること、を特徴とする。
そして、複数個の受電コイル7は、いずれかの受電コイル7の送電コイル3交叉位置、つまりクロスポイントPに対向位置した際の受電電力ゼロが、他の受電コイル7のノーマルな受電電力にてカバーされること、を特徴とする。
このような受電コイル7について、更に詳述する。まず図1の(2)図中に示したように、図示例において、移動する一方の受電コイル71は、その中心が送電コイル3のクロスポイントPに対向位置すると、その左半分が、送電コイル3からプラス方向の磁界を受け、右半分が、送電コイル3からマイナス方向の磁界を受ける。
そこでその瞬間、受電コイル71にて誘起される誘導起電力が相殺されてしまい、受電コイル71の受電電力がゼロとなり、取り出せる出力がゼロとなる。
これに対し、移動する他方の受電コイル72は、上述した一方の受電コイル71とは間隔dが存しており、その中心が送電コイル3のクロスポイントPに対向位置しない関係にある。
他方の受電コイル72は、一方の受電コイル71がクロスポイントPに対向位置した場合、クロスポイントPには対向位置しない関係にある。そこで、受電コイル72に誘起される誘導起電力は、所期の通りであり、100%ノーマルな受電電力,出力パワーが得られる。
勿論、移動により両受電コイル71,72共に、クロスポイントPには対向位置せず、ノーマルな受電電力が得られる過程も存する。
なお図示例では、受電コイル7は、2個の受電コイル71,72から構成されていたが、本発明はこのような図示例に限定されるものではなく、3個以上の受電コイル7を用いることも可能である。この場合の各受電コイル7の相互関係については、上述した2個の場合に準じる。
受電コイル7については、以上のとおり。
次に、このような受電コイル7が使用される受電側回路5について、図1の(3)図を参照して説明する。受電側回路5には、それぞれの整流回路15と、並列接続されたその直流出力端aa,bbと、平滑部16と、負荷Rやバッテリー10(図4の(1)図を参照)等が、設けられている。
そこで、受電コイル71,72からの出力は、まず、図示では単相全波整流器を用いた整流回路15を通されて、交流が直流に変換される。そして、それぞれの整流回路15の直流出力端aa,bbが並列接続されると共に、その出力が、平滑部16の平滑コンデンサにて安定電圧の直流とされた後、負荷R等へと供給される。従って、受電コイル71,72から負荷R等へと供給される受電電力の総和が、ゼロになることはない。
すなわち、一方の受電コイル71の受電電力がゼロの時、他方の受電コイル72の受電電力は100%ノーマルであり、逆に、他方の受電コイル72の受電電力がゼロの時、一方の受電コイル71の受電電力はノーマルである。もって、受電側回路5で取り出される電力は、、受電コイル71,72間の相互補完により出力和がゼロとなることなく、負荷R等へと供給される。
なお上述では、受電コイル7が2個の受電コイル71,72から構成される場合を例にとって説明したが、受電コイル7が3個以上となった場合も、上述した所に準じる。すなわち、いずれか1個の受電コイル7の受電電力がゼロの時は、残りの受電コイル7の受電電力で相互補完されることになる。
受電側回路5については、以上のとおり。
まず、受電コイル7間の間隔dについては、次のとおり。図1,図2に示した代表例では、複数の受電コイル7は、その幅Wが同一であると共に、移動方向Bに沿ったサイズCも同一となっている。
そして、相互間の間隔dが、次の数式3(前述した数式1)を満足すべく設定される。
そして、もしも間隔dが、受電コイル7のサイズCの半分より小さな値となり、受電コイル7間がより接近した場合は、例えば、受電コイル7の受電電力相互間に悪影響を及ぼす虞等の事態発生が、推測される。
図1,図2に示した代表例において、複数の受電コイル7は、幅Wが同一であると共に、サイズCも同一である。そして送電コイル3は、受電コイル7と同一の一定幅Wよりなると共に、一定ピッチでの交叉により、移動方向Bに沿ったサイズLが同一のユニット4が、形成されている。
そして、このユニット4のサイズLは、次の数式4(前述した数式2)を満足すべく設定される。
そして、もしもユニット4のサイズLが、受電コイル7のサイズとその間隔dとの和より小さな値となった場合は、例えば、受電電力がゼロとなった受電コイル7に対し、他の受電コイル7が補完機能を全うできなくなる等の事態発生が、推測される。
受電コイル7の間隔dや、送電コイル3サイズについては、以上のとおり。
本発明の移動給電式の非接触給電装置1は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。
(1)この非接触給電装置1では、給電が移動給電式にて実施される。すなわち給電に際し、電気自動車等の車輌9、その他の移動体に搭載された2次側,受電側の受電コイル7は、走行等により移動方向Bに移動する。そして道路8,その他の地上側に定置配設された1次側,給電側の送電コイル3に対し、エアギャップAを存しつつ非接触で近接対向位置しつつ、走行等移動する(図4の(1)図,(2)図を参照)。
しかも、このような高周波電磁界,電磁波を放射する送電側の送電コイル3は、長大ループ状化しており、給電エリア全長にわたり数10m〜数100mにわたり、列状・略帯状に展開されている。
このように、非接触給電装置1の給電側から外部放射された電磁波は、非接触給電装置1から離れたエリアにおいては、大幅低減され強度が著しく低下するようになる。
そこで、そのクロスポイントPに、移動する受電側回路5の受電コイル7が近接対向位置した場合、一時的に給電が困難化する。受電コイル7にて誘起される誘導起電力が、その左右で+−相殺され、受電電力,出力パワーが瞬間的にゼロとなってしまう(図4の(3)図も参照)。
なお、前述した数式3(数式1),数式4(数式2)が、このような間隔d、受電コイル7のサイズC、送電コイル3のユニット4のサイズL等について、設定の目安となる。
複数個の受電コイル7、例えば受電コイル71,72の出力を、整流後に並列接続し、平滑して負荷Rに供給することにより、複数個の受電コイル7トータルの受電電力が、総和的にはゼロとなることはない。いずれかの受電コイル7の出力電圧がゼロとなっても、総和的には出力が維持される。もって、受電電力,出力パワーが、瞬間的,周期的にゼロとなる脈動発生は、防止される。
すなわち、中継コイルとコンデンサとを備えると共に独立した共振中継回路を、送電コイル3のエアギャップA側、又は/及び、受電コイル7のエアギャップA側に、配設することが考えられる。そして本明細書では、このような共振中継回路の中継コイルも、これまで説明した送電コイル3や受電コイル7の概念中に、包含される。
この中継コイルは、送電コイル3又は/及び受電コイル7について、その電磁結合強化策として用いられるに過ぎず、送電コイル3や受電コイル7の一環と解される。勿論、給電側の中継コイルは、交叉コイル方式となる。
作用等については、以上のとおり。
2 給電側回路
3 送電コイル
4 ユニット
5 受電側回路
6 受電コイル(従来技術)
7,71,72,
受電コイル(本発明)
8 道路
9 車輌
10 バッテリー
11 電源
12 モータ
13 コンバータ
14 インバータ
15 整流回路
16 平滑部
A エアギャップ
B 移動方向
C サイズ(受電コイル)
L サイズ(送電コイルのユニット)
P クロスポイント
R 負荷
W 幅
a 直流出力端
b 直流出力端
d 間隔
Claims (1)
- 電磁誘導の相互誘導作用に基づき、給電側回路の送電コイルから受電側回路の受電コイルに、電力を供給する非接触給電装置であって、定置された該送電コイルに対し、給電に際し該受電コイルが、エアギャップを存しつつ移動する移動給電式よりなり、
該送電コイルは、フラットな構造をなし、該受電コイルの移動方向に沿い長ループ状をなすと共に、途中で交叉されており、交叉により複数のユニットが形成されており、
該受電コイルは、ループ状でフラットな構造をなし、複数個が間隔を存して配置されており、
該送電コイルは、交叉により形成された該ユニットから発生,放射される磁界の向きが、プラス方向とマイナス方向とに交互に反転し、もって放射電磁界が打ち消し合って弱められ、
複数個の該受電コイルは、いずれかの該受電コイルの該送電コイル交叉位置に対向位置した際の受電電力ゼロが、他の該受電コイルのノーマルな受電電力にてカバーされ、
そして該受電コイルが、自動車等の車輌,その他の移動体側に搭載されるのに対し、該送電コイルは、道路,地面,その他の地上側に定置配設され、もって数10m〜数100mにわたり展開されて、該受電コイルの数倍から数10倍の長大ループ状をなしており、
かつ該送電コイルは、単数又は複数の交叉回数で交叉されており、交叉により形成されるユニットのサイズが、該受電コイルのサイズとその間隔との和より小さな値とはならず、
もって複数個の該受電コイルは、共に該送電コイル交叉位置には対向位置せず、ノーマルな受電電力が得られる過程も存し、
そして、該送電コイルの交叉回数の増減により電磁界放射レベルの調整が可能であり、放射電磁界強度の抑制がより重視される場所では、交叉回数が増やされること、を特徴とする移動給電式の非接触給電装置。
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