JP5490207B1 - 電子制御装置,及びその制御特性調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】折線特性で示される特定センサに,検出信号の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を設け,安価で高精度な校正信号を得る。
【解決手段】多数サンプルの平均特性である標準特性は第一直線315a,第二直線325a,第三直線335aで折線近似され,比較調整点となる第一・第二直線の座標点位置は標準データとして電子制御装置のデータメモリに格納されている。校正対象の現品特性は第一直線315b,第二直線325b,第三直線335bで折線近似され,第一のラベル抵抗の抵抗値は監視出力の比率(V10n/V10,V20n/V20)に対応した値に調整され,第二のラベル抵抗の抵抗値は監視出力の比率(V30n/V30,V40n/V40)に対応した値に調整される。電子制御装置はラベル抵抗の抵抗値を読取って,格納されている標準特性と組合せ,第三直線部分を補間して現品特性を復元生成する。
【選択図】図14

Description

この発明は,入力センサ群の動作状態とプログラムメモリの内容に応動して,電気負荷群を駆動制御するマイクロプロセッサを備え,入力センサ群の一部の特定センサはセンサの検出特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を有するか,又は,電気負荷群の一部の特定負荷は出力特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を有して成る電子制御装置,及びその制御特性調整方法の改良に関するものである。
入力センサの測定入力対検出出力の関係である検出特性,或いは例えばモータ,ソレノイドのような電磁アクチェータである電気負荷の制御入力対発生出力の関係である出力特性について,その固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を備えた特定センサ又は特定負荷が使用されて,マイクロプロセッサはラベル抵抗の抵抗値を読出し,読み出された抵抗値によって適用された特定センサの検出特性又は特定負荷の出力特性を正しく認識するようにした電子制御装置は公知である。
例えば,下記の特許文献1「ガスセンサ,ガスセンサのコネクタ,及びガス濃度検出装置」によれば,図23において転載したとおり,第一ポンプ電流IP1によって酸素濃度が検出され(図23(A)参照),第二ポンプ電流IP2によってNOx濃度が検出される(図23(B)参照)ガスセンサの外部接続用のコネクタ部分にラベル抵抗RLが設けられ,第一ポンプ電流IP1に対する6段階の補正係数β=−2,−1,0,1,2,3と,第二ポンプ電流IP2に対する6段階の補正係数α=−2,−1,0,1,2,3との二次元マップに対してランク1〜36を割付て(図23(C)参照),ラベル抵抗RLの抵抗値によってランク1〜36のどれか一つを特定し,その結果として補正係数α,βを決定し,所定の算式(1),(3),(4),(5)によって酸素濃度とNOx濃度を検出するようになっている。
また,下記の特許文献2「インジェクタおよび燃料噴射システム」によれば,インジェクタに補正抵抗を設け,燃料噴射用電磁弁の出力応答特性に含まれる固体バラツキ変動を補正するようになっており,図24において転載したとおり,目標とする燃料噴射量を得るための指令噴射量に対して,必要とされる燃料噴射用電磁弁の開弁時間を決定するための噴射パルス時間を算出するために,図24(A)の実線で示された基本噴射パルス時間特性に対して,第一・第二の基準補正量を代数加算して得られる点線で示された補正後の噴射パルス時間特性を作成するようになっている。
第一及び第二の基準補正量は,いずれも−20,−10,±0,+10,+20μsの5段階の補正量が選択できるようになっていて,第一及び第二の基準補正量による二次元マップに対してランク1〜25を割付て(図24(B)参照),補正抵抗の抵抗値によってランク1〜25のどれか一つを特定するようになっている。
特開平11-281617号公報(図4,図8,段落0062,0065) 特開2000-220508号公報(図14,図18,段落0064,0067)
前記特許文献1によるガスセンサである特定センサは,一つのラベル抵抗によって2種類の補正係数α・βを決定することができる特徴があるが,この補正係数α・βはいずれも第一ポンプ電流IP1と第二ポンプ電流IP2の比例ゲインGP1st(β)又はGP2st(α)を補正するためのものであって,第二ポンプ電流IP2におけるオフセット成分IP2offについては補正が行われず一定値が適用されるようになっている。
従って,オフセット成分を含む検出特性のものや,少なくとも一次直線で表現することが困難な曲線検出特性のものに対して,ラベル抵抗によって補正する概念が示されておらず,このような複雑な曲線検出特性の場合にはICメモリを介して特性データを送信する必要がある。
なお,特許文献1の第二実施例を示す同文献の図6によれば,第一のポンプ電流IP1の比例ゲインを調整する補正抵抗Rc1と,第二ポンプ電流IP2の比例ゲインを調整する補正抵抗Rc2と,第二ポンプ電流IP2のオフセット電流を調整する補正抵抗Rc3とが,検出装置内の増幅回路の一回路部品として使用されているが,このようなハードウエア方式では微弱電流信号回路が検出装置の外部に接続されることによるノイズ誤動作の危険性があることや,検出装置のハードウエアコストが高まる問題点がある。
また,前記の特許文献2によるインジェクタである特定負荷は,単に燃料噴射用電磁弁の応答時間の固体バラツキ変動を補正したものであり,燃料噴射用電磁弁に対する指令電流の大きさと噴射パルス時間との関係を決定する比例ゲインのバラツキ補正までは考慮されていない。
また,噴射パルス時間が単純な一次直線では示されないものに対して,補正抵抗によって補正する概念が示されておらず,このような複雑な曲線検出特性の場合にはICメモリを介して特性データを送信する必要がある。
この発明の第一の目的は,特定センサの検出特性又は特定負荷の出力特性が,単調増加又は単調減少する曲線特性であって,山形又は谷形の二値曲線とはならないものであって,一対以上の折線特性で近似されるものに適用されて,検出特性又は出力特性の固体バラツキ変動による制御精度の低下を抑制することができる簡易な電子制御装置を提供することである。
この発明の第二の目的は,多数のサンプルによる実験データの平均値による標準特性と,対象現品に関する個別特性との間のバラツキ特性が,特性直線の傾斜角のバラツキに大きく依存するのか,或いは傾斜角は変動せず偏差成分の変動が大きいのか,或いは傾斜角と偏差成分の両方が原因しているのかなどの様々な変動要因に対応することができて,検出特性又は出力特性の固体バラツキ変動による制御精度の低下を抑制することができる簡易な電子制御装置の制御特性調整方法を提供することである。
この発明による電子制御装置は,入力センサ群の動作状態とプログラムメモリの内容に応動して,電気負荷群を駆動制御するマイクロプロセッサを備え,前記入力センサ群の一部の特定センサはセンサの検出特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を有するか,又は,前記電気負荷群の一部の特定負荷は出力特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を有して成る電子制御装置であって,
前記マイクロプロセッサは更に,演算処理用のRAMメモリと,前記プログラムメモリの一部領域であるか又は分割して設けられた不揮発性のデータメモリと,AD変換器とが接続されて互いに協働するものであるとともに,
前記プログラムメモリ又はデータメモリには,複数サンプルによる実験データの平均特性データである前記特定センサの標準検出特性データ,又は前記特定負荷の標準出力特性データである標準特性データが所定のデータ形式で格納されている。
前記検出特性又は出力特性は2次微分値が正負に反転しない単調増加特性,或いは単調減少特性のものであって,少なくとも1対以上の折線特性で近似され,
前記プログラムメモリ又はデータメモリは更に,折線特性で近似された前記標準特性データと,実際の標準特性データ間の誤差を補うための補間情報が格納されている。
前記プログラムメモリはラベル抵抗読出変換手段となる制御プログラムを包含し,前記ラベル抵抗読出変換手段は前記ラベル抵抗に直列接続された直列抵抗の抵抗値と,当該ラベル抵抗の両端電圧と直列回路に対する印加電圧である制御電圧とを参照して当該ラベル抵抗の抵抗値を算出し,算出された抵抗値に基づいて前記特定センサの検出特性,又は前記特定負荷の出力特性の固体バラツキ変動を補正するための補正定数を算出して,前記データメモリ又は前記RAMメモリに格納し,
前記補正定数は,前記標準特性データを基準とし前記特定センサの個別検出特性データ,又は前記特定負荷の個別出力特性データである個別特性データを特定するための一対の調整倍率,又は一対の調整加算値,又は調整倍率と調整加算値とを複合したものである。
前記調整倍率は,前記標準特性データに掛け合せることによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数であり,
前記調整加算値は,前記標準特性データに代数加算することによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値である。
前記ラベル抵抗読出変換手段は電源スイッチが投入された運転開始時であるか,前記特定センサ又は前記特定負荷が保守交換されたときに実行され,前記補正定数が前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は勾配調整値のどの組合せによるものかを識別し,識別された補正定数と前記特定センサ又は前記特定負荷の前記標準特性データと,前記補間情報とを組合せて前記個別特性データを復元生成し,前記マイクロプロセッサは,生成された前記個別検出特性データを参照して前記電気負荷群の駆動制御を行なうか,生成された前記個別出力特性データを参照して前記特定負荷の駆動制御を行なうようになっている。
この発明による電子制御装置の制御特性調整方法は,前記プログラムメモリ又は前記データメモリには,前記標準特性データに加えて前記データ形式を選択するための補助データが付加されており,
前記標準特性データによる標準特性と前記個別特性データによる個別特性は,共通の比較調整値が入力される調整入力軸と,異なった比較監視値が出力される監視出力軸,又は共通の比較調整値が出力される調整出力軸と,異なった比較監視値が入力される監視入力軸による二次元座標上で折線近似され,
前記補助データは前記補正定数を構成する選択パラメータとして,(1)前記調整係数及び前記勾配係数の組合せによる選択A1か,又は前記第一及び第二の調整係数の組合せによる一対の調整係数を選択する選択A2であるか,若しくは(2)前記バイアス調整値及び勾配調整値の組合せによる選択A3か,又は前記第一及び第二のバイアス調整値による一対のバイアス調整値を選択する選択A4であるか,若しくは(3)前記バイアス調整値と前記調整係数との複合組合せを選択する選択A5であるか,又は前記調整係数と前記勾配調整値との組合せによる複合組合せを選択する選択A6であるか,又は前記バイアス調整値と前記勾配係数との組合を選択する選択A7であるかにおいて,選択A1から選択A
7の一部又は全部の中のいずれか一つを選択し,
更には(4)前記折線特性の座標軸が調整入力軸対監視出力軸の二次元座標軸である選択B1か,又は調整出力軸対監視入力軸の二次元座標軸である選択B2のいずれかを選択して,合計14種の選択肢の中の一つを選択パラメータとして指定するとともに,
前記調整係数は共通の比較調整入力x0に対して前記個別特性の比較監視出力yn0と前記標準特性の比較監視出力y0を比較した比率(yn0/y0)であるか,又は共通の比較調整出力y0に対して前記個別特性の比較監視入力xn0と前記標準特性の比較監視入力x0とを比較した比率(xn0/x0)によって決定されるパラメータであり,
前記勾配係数は前記調整係数を算出するための比較調整点における前記個別特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接と,前記標準特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接とを比較した比率(θn/θ0,又はtanθn/tanθ0)によって決定されるパラメータであり,
前記バイアス調整値は共通の比較調整入力x1に対する前記個別特性の比較監視出力y1nと標準特性の比較監視出力y1との比較偏差(y1n−y1)であるか,又は共通の比較調整出力y1に対する前記個別特性の比較監視入力x1nと前記標準特性の比較監視入力x1との比較偏差(x1n−x1)によって決定されるパラメータであり,
前記勾配調整値は前記バイアス調整値を算出するための比較調整点における前記個別特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接と,前記標準特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接との比較偏差(θn−θ1,又はtanθn−tanθ1)によって決定されるパラメータとなっている。
以上のとおり,この発明による電子制御装置は,入力センサ群の一部の特定センサ又は電気負荷群の一部の特定負荷が,検出特性又は出力特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を備え,運転開始時に測定されたラベル抵抗の抵抗値と,予め記憶されている標準特性データと補間情報とを組合せて,適用されている特定センサ又は特定負荷に対応した個別特性データが復元生成され,ラベル抵抗の抵抗値によって決定される調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値から選択された複数の定数によって,折線特性が得られるようになっている。
従って,電子制御装置の製造出荷段階にあっては標準サンプルとなる特定センサ又は特定負荷を用いて制御装置としての調整作業を行い,特定センサ又は特定負荷の製造出荷段階にあっては固体バラツキを補正するためのラベル抵抗を組付けておけば,両者を組立てる総合組立段階や,市場において特定センサ又は特定負荷又は電子制御装置の保守交換を行ったときに,両者の組合せ調整を行う必要がないので,組立て及び保守交換が容易となり,比較的安価な特定センサ又は特定負荷機器を用いて,高精度な制御性能を有する電子制御装置が得られるものであって,
検出特性又は出力特性が一対以上の折線特性を含む複雑な特性であっても,特定センサや特定負荷には補正定数を記憶するためのICメモリを必要とせず,小型安価なラベル抵抗の抵抗値を読み出すことによって簡単に固体バラツキ変動を校正することができ,これにより特定センサや特定負荷と電子制御装置で複雑な信号交信を不要にして,全体としての経済性を高めることができる効果がある。また,電子制御装置に設けられたマイクロプロセッサは,入出力の制御を行なっていない期間においてラベル抵抗の読出しを行って,予め個別特性データが生成されているので,運転中にはラベル抵抗の読出・変換処理が不要となり,マイクロプロセッサの制御負担を軽減して,安価なマイクロプロセッサを使用することができる効果がある。
以上のとおり,この発明による電子制御装置の制御特性調整方法は、プログラムメモリ又はデータメモリは,標準特性データから個別特性データを算出するための補正定数のデータ形式を選択するための補助データを包含している。
従って,標準特性データを作成するために多数サンプルの実験測定を行なったときに,ここで得られた標準特性と様々なバラツキ特性とを対比して,補正定数の変動幅が少なくなるようなデータ形式を選択しておくことにより,ラベル抵抗の抵抗値の調整幅を抑制することができる効果がある。
なお,例えば標準特性の傾斜角θ0が非常に小さい平坦線である場合に,個別特性の傾斜角θnとの比率である勾配係数θn/θ0又はtanθn/tanθ0が過大な数値となり,勾配係数の変動幅が過大となって,これをラベル抵抗によって表現するのが困難となる。
一般に,傾斜角の変動が少なくて,標準特性と個別特性が相互に平行線に近い状態のものである場合にはバイアス方式が有利であり,標準特性と個別特性との傾斜角が小さくてX軸に対して平坦な平行特性である場合には,調整入力対監視出力の形式が有利であり,X軸に対して急峻な平行特性である場合には調整出力対監視入力の方式が有利である。
これに対し,標準特性と個別特性との間で傾斜角の変動が大きい場合には調整係数方式が有利である。
この場合,標準特性の線分と個別特性の線分との交差点が第一・第四座標にある場合には,一対の調整係数を用いるのが有利であるのに対し,交差点が第二・第三座標にある場合は勾配係数方式が有利となる。
この発明の実施の形態1を示す全体構成図である。 実施の形態1に用いられる1個使いのラベル抵抗の構成図である。 図2のラベル抵抗を用いた場合の調整係数を説明する特性線図である。 図2のラベル抵抗の割付構成図である。 実施の形態1に用いられる2個使いのラベル抵抗の構成図である。 図5のラベル抵抗を用いた場合の調整係数を説明する特性線図である。 実施の形態1における特定負荷の制御ブロック図である。 実施の形態1における特定センサ及び特定負荷の調整作業のフローチャートである。 実施の形態1における電子制御装置の調整作業のフローチャートである。 実施の形態1における電子制御装置の運転動作のフローチャートである。 この発明の実施の形態2を示す全体構成図である。 実施の形態2に用いられるラベル抵抗の構成図である。 図12のラベル抵抗を用いた場合の調整係数を説明する特性線図である。 実施の形態2における補正係数を算出するための変形態様を示す図である。 実施の形態2における特定負荷の制御ブロック図である。 図実施の形態2における特定センサ付き特定負荷の調整作業のフローチャートである。 実施の形態2における電子制御装置の調整作業のフローチャートである。 実施の形態2における電子制御装置の運転動作のフローチャートである。 この発明の制御特性調整方法における調整倍率の説明用特性線図である。 この発明の制御特性調整方法における調整加算値の説明用特性線図である。 この発明の制御特性調整方法における補正定数に関する説明図である。 この発明の制御特性調整方法における補正定数の割付に関する図表である。 従来技術である特許文献1を説明するための図表である。 従来技術である特許文献2を説明するための図表である。
実施の形態1
以下,この発明の実施形態1を示す全体構成図である図1について説明する。
図1において,電子制御モジュール110Aを主体として構成された電子制御装置100Aは,例えば負端子が車体101に接続された車載バッテリなどの外部電源102から給電さており,図示しない電源スイッチが閉路されたときに付勢される電源リレーの出力接点103を介して主電源となる給電電圧Vbが印加され,負荷電源リレーの出力接点104を介して負荷電源電圧Vbbが印加され,メモリのバックアップ用電源電圧Vbuが直接給電されている。
なお,電源リレーは図示しない電源スイッチが閉路されたことによって付勢され,一旦電源リレーの出力接点103が閉路して電子制御装置100Aが動作開始すると,電子制御装置100Aが発生する自己保持指令信号によって付勢状態が保持されて,電源スイッチが開路されても付勢状態が持続し,電子制御装置100Aが動作停止処理を完了した時点で自己保持指令信号を解除すると,電源リレーが消勢されて出力接点103が開路するようになっている。
電子制御装置100Aには入力信号としてセンサ群105が接続されており,このセンサ群は手動操作スイッチや後述の電気負荷群108の動作状態に応動する各種の開閉センサ又はアナログセンサ,或いは例えば温度センサである環境センサ105aなどが含まれている。
センサ群105の一部である特定センサ106Aは検出特性の固体バラツキ変動を校正するための第一及び第二のラベル抵抗61a・62aを備えている。
電子制御装置100Aによって駆動制御される電気負荷群108は,例えばモータ,電磁ソレノイドなどのアクチェータであったり,マンマシンインタフェースとしての表示機器である。電気負荷群108の一部である特定負荷107Aは指令入力に対する発生出力の特性に固体バラツキ変動があって,目標とする発生出力を得るために適正な指令信号を与えるにように校正するためのラベル抵抗74aを備えている。
なお,特定センサ106Aの検出特性や特定負荷107Aの出力特性は,山形又は谷形曲線ではなく単調増加又は単調減少する曲線特性であって,比較的なだらかな直線特性である場合にはラベル抵抗は1個あればよく,湾曲特性である場合には2個のラベル抵抗が使用されるようになっている。
従って,特定センサ106Aが比較的なだらかな直線特性であればラベル抵抗は1個とし,特定負荷107Aが湾曲特性である場合にはラベル抵抗は2個使いとなるものであって,ここでは,単なる一例として特定センサ106Aは2個使い,特定負荷107Aは1個使いとしたものである。
電子制御装置100Aの内部には,外部電源102から電源リレーの出力接点103を介して給電されて例えばDC5Vの安定化された制御電圧Vccを発生する定電圧電源110aが設けられて,電子制御モジュール110Aや図示しないインタフェース回路を含む各部に給電するようになっている。
電子制御モジュール110Aは演算処理装置であるマイクロプロセッサ111と,演算処理用のRAMメモリ112,例えばフラッシュメモリである不揮発性のプログラムメモリ113A,不揮発性のデータメモリ114,多チャンネルのAD変換器115,直並列変換器116が互いにバス接続されて構成されている。
なお,プログラムメモリ113Aには後述するラベル抵抗読出変換手段1004となる制御プログラムが格納されている。
また,AD変換器115には基準電圧として制御電圧Vccが印加されており,AD変換器115によるアナログ入力信号電圧Viのデジタル変換値は,制御電圧Vccと入力信号電圧Viとの比率に比例し,入力信号電圧Viが制御電圧Vccに等しくなると,AD変換器115の分解能に応じたフルスケール値が得られるようになっている。
外部電源102から直接給電される定電圧電源110bは,電源リレーの出力接点103が開路されている状態でRAMメモリ112に書込みされているデータが消失しないようにバックアップするためのものであり,RAMメモリ112に書込みされているデータのうち,重要データについては図示しない電源スイッチが開路されて,電源リレーの出力接点103が遅延閉路している期間にデータメモリ114へ転送格納されるようになっている。
なお,データメモリ114としては1バイト単位で電気的に容易に読書が行える不揮発性のメモリを使用するとよいが,プログラムメモリ113Aがブロック単位で電気的に一括消去が行えるフラッシュメモリである場合には,特定のブロックをデータメモリ114として使用することも可能である。
また,プログラムメモリ113Aに対しては図示しないプログラムツール,又は後述の調整ツール190が接続されている状態でプログラムの書替えが行われ,これ等のツールを接続していない状態では読出のみが可能であって書替え処理は行えないように構成されている。しかし,データメモリ114に対しては,たとえプログラムメモリ113Aの一部領域であっても,格納されているブロックが異なっておれば,ツールが接続されていなくてもマイクロプロセッサ111によって読書を自由に行うことができるものである。
但し,フラッシュメモリの場合には消去可能回数に制限があるので,運転中にRAMメモリ112に書込みされていたデータは電源スイッチを開路した直後にデータメモリ114へ転送格納するのが一般的である。
電子制御装置100Aの内部に設けられたインタフェース回路160aは,特定センサ106Aの検出信号に応動する監視電圧Va1を多チャンネルのAD変換器115に入力するようになっている。
なお,特定センサ106Aが例えばDC0〜5Vの検出信号を発生する場合にはインタフェース回路160aは不要であるが,検出信号電圧が微小である場合にはインタフェース回路160aによって増幅し,検出信号電圧が正負の領域に跨る場合にはインタフェース回路160aによってバイアス電圧を加算して,監視電圧Va1がDC0〜5Vの正座標域となるように正規化変換が行われている。
第一のラベル抵抗61aに直列接続された直列抵抗161aの一端には制御電圧Vccが接続され,他端は第一のラベル抵抗61aの両端電圧Va2として多チャンネルのAD変換器115に入力されている。
第二のラベル抵抗62aに直列接続された直列抵抗162aの一端には制御電圧Vccが接続され,他端は第二のラベル抵抗62aの両端電圧Va3として多チャンネルのAD変換器115に入力されている。
特定負荷107Aのラベル抵抗74aに直列接続された直列抵抗174の一端には制御電圧Vccが接続され,他端はラベル抵抗74aの両端電圧Va5として多チャンネルのAD変換器115に入力されている。
なお,直列抵抗174の抵抗値をR174,ラベル抵抗74aの抵抗値をR74とすると(1)(2)式の関係が成立する。
Va5=Vcc×R74/(R74+R174) ・・・・・・・・・・・ (1)
∴R74=R174×(Va5/Vcc)/[1−(Va5/Vcc)] ・・・・(2)
従って,既知の値である直列抵抗174の抵抗値R174と,AD変換器115によるラベル抵抗74aの両端電圧Va5のデジタル変換値によってラベル抵抗74aの抵抗値を算出することができる。
これは,第一及び第二のラベル抵抗61a・62aについても同様である。
図示しないトランジスタを主体として構成されている電流制御回路171は,マイクロプロセッサ111が発生するパルス幅変調信号(PWM信号)である制御指令信号DR1によって開閉動作し,一端に負荷電源電圧Vbbが印加されている特定負荷107Aの他端に直列接続された電流検出抵抗172を介して特定負荷107Aに給電し,閉路時間と開閉周期との比率である開閉デューティに応じて負荷電流を制御するようになっている。
電流検出抵抗172の両端電圧は差動増幅器173によって増幅されて負帰還電圧Va4としてAD変換器115に入力されるようになっている。
調整ツール190Aは電子制御装置100Aの出荷調整運転時にシリアル通信回線109を介して接続され,インタフェース回路160aと電流制御回路171の初期校正を行なうものとなっていて,この出荷調整運転時には特定センサ106Aと特定負荷107Aは標準サンプル品が使用されている。
インタフェース回路160aの入力電圧は計測用のデジタル電圧計191と調整ツール190Aを介して電子制御装置100Aに入力され,大小2種類の入力電圧Vi1・Vi2を与えたときの監視電圧Va1のAD変換器115によるデジタル変換値Di1・Di2を求め,入力電圧Vi1・Vi2とデジタル変換電圧Di1・Di2との関係からインタフェース回路160a内で付加されている実際のバイアス電圧と,インタフェース回路160aの実際の増幅率を算出する。
その結果,インタフェース回路160a内で付加されているバイアス電圧やインタフェース回路160aの増幅率に固体バラツキ変動があっても,実測されたバイアス電圧と増幅率をデータメモリ114で記憶しておくことによって,インタフェース回路160aを介して入力された信号電圧を精確に捕捉することができる。
電流制御回路171の出力電流は計測用の電流検出器193とデジタル電流計192と調整ツール190Aを介して電子制御装置100Aに入力され,大小2種類の出力電流Ai1・Ai2を与えたときの負帰還電圧Va4のAD変換器115によるデジタル変換値Di1・Di2を求め,出力電流Ai1・Ai2とデジタル変換電圧Di1・Di2との関係から差動増幅器173で発生するオフセット電圧や電流検出抵抗172の実際の値を算出するとともに,制御指令信号DR1と実際の出力電流の関係を算出する。
その結果,電流制御回路171や電流検出抵抗172に固体バラツキ変動があっても,実測されたオフセット電圧と電流検出抵抗172の値と制御指令信号DR1と出力電流との関係をデータメモリ114で記憶しておくことによって,差動増幅器173を介して入力された負帰還電圧Va4から特定負荷107Aに対する給電電流を精確に捕捉し,目標とする出力電流が得られるような制御指令信号を生成することができる。
以上のとおり,特定センサ106Aや特定負荷107Aに対する電子制御装置100A内のインタフェース回路は予め適正な校正処理が行われているものとし,特定センサ106Aが正負の検出信号を発生するものであってもインタフェース回路160a内でのバイアス加算によって正座標上の検出信号に置き直して考えることができる。
従って,以下の説明では特定センサの検出特性や,特定負荷の出力特性は全て負の値を持たないものとして説明する。
次に,実施形態1に用いられる1個使いのラベル抵抗74aの構成図である図2と,図2のラベル抵抗74aを用いた場合の調整係数を説明する特性線図である図3と,図2のラベル抵抗の割付構成図である図4について説明する。
図2において,ラベル抵抗74aは複数個の直列抵抗80〜89を順次直列接続し,直列抵抗80〜89の抵抗値は後段の抵抗値が前段の抵抗値の2倍となっていて,各直列抵抗80〜89は調整窓内に設けられた複数の短絡/開放端子B0〜B9によって短絡又は開放されるようになっている。
なお,抵抗器の抵抗値は等比数列の標準数が適用されているので,一つの抵抗器で順次2倍の値の抵抗値を持つ抵抗器を選ぶことは困難であるため,点線で示した並列抵抗を適宜に接続して,略2倍となる抵抗値になるように補正されている。
前記短絡/開放端子B0〜B9は,目標とするラベル抵抗74aの抵抗値のバイナリ値に対応して,二進値「0」のときは短絡され,二進値「1」のときは開放される
このような回路構成にしておくと,短絡/開放端子B0〜B9の任意の組合せで端子を短絡したときに,その組合せによってラベル抵抗74aとしての合成抵抗が変化し,B9に近い左位置の短絡/開放端子を短絡したことによるラベル抵抗74aの抵抗値の変化は,B0に近い位置の短絡/開放端子を短絡したことによるラベル抵抗74aの抵抗値の変化よりも大きく,上位ビットとして位置づけられるものとなっている。
従って,ラベル抵抗74aの抵抗値は二進値(B9,B8・・・B1・B0)に比例した値となる。
但し,二進値「0」のときは開放し,二進値「1」のときは短絡するようにした場合には補数値が得られることになる。
なお,ラベル抵抗74aの調整作業として短絡/開放端子B0〜B9の一部又は全部の短絡は半田によって短絡され,場合によっては全てが開放状態とされ,この調整作業が終わると図示しない調整窓にはシール材が注入されるようになっている。
次に,図1における特定負荷107aの標準特性線図及び個別特性線図である図3について説明する。
図3(A)は,複数サンプルによる特定負荷107Aの出力特性に関する平均値を示した標準特性線図であり,特定負荷107Aが例えば直流モータであれば横軸はモータに対する制御入力となる給電電流であり,縦軸はモータの発生トルクを示している。
この標準特性は第一線分303aと第二線分304aによる折線で近似されており,第一線分303aと第二線分304aは更に1本の合成直線305aに近似することができる。
合成直線305aは座標点(P0,V0)を通過し,横軸との勾配はθ0となっている。
但し,P0は所定の実測電流であり,V0は実測電流P0における発生トルクであって,これにより標準データ(P0,V0,θ0)が構成されている。
また,実測電流Piのときには合成直線305aと折線データとの間には誤差ΔVi0があり,様々な実測電流Piに対応して差分データ(ΔVi0)が構成されている。
標準データ(P0,V0,θ0)と差分データ(ΔVi0)とは標準出力特性データとしてプログラムメモリ113A又はデータメモリ114に格納されるデータとなっている。
図3(B)は,出荷検査の対象現品である特定負荷107Aの出力特性を示した個別特性線図であり,横軸と縦軸の関係は図3(A)の場合と同様である。
この個別特性は第一線分303bと第二線分304bによる折線で近似されており,第一線分303bと第二線分304bは更に1本の合成直線305bに近似することができる。
合成直線305bは座標点(P0,Vn)を通過し,横軸との勾配はθnとなっている。
但し,P0は所定の実測電流であり,Vnは実測電流P0における発生トルクであって,これにより個別データ(P0,Vn,θn)が構成されている。
また,実測電流Piのときには合成直線305bと折線データとの間には誤差ΔVinがあり,様々な実測電流Piに対応して差分データ(ΔVin)が構成されている。
ここで,個別特性における発生トルクVnと標準特性における発生トルクV0との比率Vn/V0を一次調整係数とし,個別特性における勾配θnと標準特性における勾配θ0との比率θn/θ0を一次勾配係数とし,一次補正係数を(Vn/V0,θn/θ0)とする。
この一次補正係数(Vn/V0,θn/θ0)はラベル抵抗74aの抵抗値によって表現されるものであって,マイクロプロセッサ111はラベル抵抗74aの抵抗値を読み出すことによって適用された特定負荷107Aに関する一次補正係数(Vn/V0,θn/θ0)を解読する。
その結果,マイクロプロセッサ111は,予め格納されている標準特性データと,ラベル抵抗74aの抵抗値を読み出して得られる一次補正係数によって,適用された特定負荷107Aであるモータの個別出力特性を入手することができるようになっている。
図3(C)はこのようにして入手した個別出力特性を示しており,標準の合成直線305aと一次補正係数(Vn/V0,θn/θ0)とによって,個別の合成直線305bと同じ合成直線305cを再生するようになっている。
この再生された合成直線305c(=305b)に対して,標準の差分データΔVi0を代数加算することによって第一線分303cと第二線分304cが生成される。
このようにして生成された図3(C)の一次補正折線特性は,図3(B)の個別検出特性に比べて差分データΔVinが異なっている。
図3(D)は二次補正折線特性による第一線分303d・第二線分304d・合成直線305dを示している。
合成直線305dは座標点(P0,Vm)を通過し,横軸との勾配はθmとなっていて,ラベル抵抗74aは一次補正係数に代わって二次補正係数(Vm/V0,θm/θ0)を表現するようになっている。
なお,二次補正係数は,一次調整係数(Vn/V0)と一次勾配係数(θn/θ0)の値をそれぞれ微増又は微減させたときに得られる一次補正折線特性の第一線分303cと第二線分304cと,個別折線特性における第一線分303bと第二線分304bとの間の相対誤差が最小となるように二次調整係数(Vm/V0)と二次勾配係数(θm/θ0)の値を算出するものである。
マイクロプロセッサ111は,標準データ(P0,V0,θ0)と前記ラベル抵抗74aの抵抗値から読み出された前記二次補正係数によって合成直線305dを特定し,特定された合成直線305dに対して差分データΔVi0を代数加算することによって第一線分303dと第二線分304dによる二次補正折線特性を特定し,特定された二次補正折線特性によって特定負荷107Aの個別出力特性を得るようになっている。
以上の説明では,特定負荷107Aを直流モータとして説明したが,一般的には図3の横軸は特定負荷107Aに対する制御入力であり,縦軸は特定負荷107Aの発生出力である。
特に,ここでの説明では制御入力P0を共通の調整入力とし,標準特性の発生出力V0と個別特性の発生出力Vnとを監視出力として対比するようになっているが,共通の調整出力が得られるようにした場合の監視入力の比率を調整係数とすることも可能である。
また,勾配係数を用いるかわりに,合成直線305a上に一対の比較座標点を定め,標準データ(P0,V0,P00,V00)によって合成直線305aを表現し,一対の調整係数(Vn/V0,Vnn/V00)によって個別の合成直線305bを算出するようにすることもできる。
以上の説明では,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数を調整倍率としたものであり,この調整倍率は,標準特性データに掛け合せることによって個別特性データが得られる補正定数となっている。
これに対し,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値を調整加算値とし,この調整加算値は,標準特性データに代数加算することによって個別特性データが得られる補正定数とすることもできる。
次に,ラベル抵抗74aの抵抗値の決定方法を説明するための図表である図4について説明する。
図4(A)は,ラベル抵抗74aの抵抗値をデジタル変換して,二進値で表現した場合のビット構成を示している。
下位ビット(B4〜B0)は調整係数として1.04〜0.95を指定するための数値領域であり,例えば調整係数を0.95にしたいときには,下位ビットを00001〜00011の中心値である00010にすればよい。
これにより,ラベル抵抗の調整誤差やAD変換誤差を考慮して1ビット分の誤差が発生したとしても,調整係数0.95を確実に認識することができる。
なお,図4(A)では下位ビットの2進値00001〜11110を10進値に換算した1〜30に対応して調整係数0.95〜1.04を割り付けている。
上位ビット(B8〜B6)は勾配係数として1.04〜0.97を割り付けており,例えば勾配係数を1.01にしたいときには,(B8,B7,B6)=(1,0,0)にすればよい。
この場合の10進値は256となっているが,例えば10進値が258=256+2であれば,勾配係数は1.01,調整係数は0.95を選択したことになる。
図4(B)は,その他の実施形態によるラベル抵抗74aの抵抗値の決定方法を説明するための図表であり,ここでは補正定数として第一の比較調整点ではバイアス調整値が適用され,第二の比較調整点では調整係数を用いるデータ形式が適用されている。
なお,補正定数として調整係数,勾配係数,バイアス調整値,勾配調整値のどの組合せを適用するかは,プログラムメモリ113A又はデータメモリ114に予めデータ形式として書込み保存されている。
図4(B)は9行7列で合計63枡の表となっており,バイアス調整値として(+3,+2,+1,0,−1,−2,−3)の7段階の補正が行える精調整と,(+6,+4,+2,0,−2,−4,−6)の7段階の補正が行える粗調整が選択できるようになっている。補正量の1単位が何を意味するかはプログラムメモリ113A又はデータメモリ114の中で定義されており,例えば5mVとか−10Kgとかの具体的数値が格納されている。
また,調整係数として(1.04,1.03,1.02,1.01,1.00,0.99,0.98,0.97,0.96)の9段階の補正が行える精調整と,(1.08,1.06,1.04,1.02,1.00,0.98,0.96,0.94,0.92)の9段階の補正が行える粗調整が選択できるようになっている。
一方,ラベル抵抗はビット0〜6の7ビットの選択調整が行なえるようになっていて,ラベル抵抗のデジタル変換値0〜127のうち1〜126がランク番号として割り付けられている。
ランク番号1〜126のうち,奇数番号は精調整用,偶数番号は粗調整用に割当てられており,例えばランク番号81であればバイアス調整値は+2単位の加算補正を行ない,調整係数は0.99倍の乗算補正を行なうことになる。
また,例えばランク番号82であればバイアス調整値は+4単位の加算補正を行ない,調整係数は0.98倍の乗算補正を行なうことになる。
次に,実施形態1に用いられる2個使いのラベル抵抗61a・62aの構成図である図5と,図5のラベル抵抗61a・62aを用いた場合の調整係数を説明する特性線図である図6について説明する。
図5において,特定センサ106Aと一体化された第一及び第二のラベル抵抗61a・62aは,レーザトリミングされる薄膜抵抗によって構成されており,一つの調整穴から抵抗値の調整が行われるようになっている。
なお,薄膜抵抗は幅X・長さY・厚さTであり,幅方向の切込み寸法をΔXとし,長さ方向の切込み寸法をΔYとすると,初期の抵抗値R0に対し切込みによって増加した増分抵抗値ΔRは(3)式によって算出される。
ΔR/R0=(ΔY/Y)×ΔX/(X−ΔX) ・・・・(3)
従って,切込み寸法の調整により大幅な抵抗調整が行なえるとともに,微口径のレーザビームによって高精度の仕上がり抵抗を得ることができるものである。
次に,図1における特定センサ106Aの標準検出特性線図及び個別検出特性線図である図6について説明する。
図6(A)は,複数サンプルによる特定センサ106Aの検出特性に関する平均値を示した標準特性線図であり,特定センサ106Aが例えば圧力センサである場合には,横軸は計測用の高精度な圧力検出器によって測定された高精度な実測圧力であり,縦軸は計測用の高精度な電圧計で測定された特定センサ106Aの実測検出出力電圧となっている。
この標準特性は第一線分601aと第二線分602aによる折線で近似されており,第一線分601aは座標点(P10,V10)を通過し,横軸との勾配はθ10となっているとともに,第二線分602aは座標点(P20,V20)を通過し,横軸との勾配はθ20となっている。また,第一線分601aと第二線分602aとの交点部分は曲率半径Raによる円弧補間が行えるようになっている。
図6(B)は,出荷検査の対象となった特定センサ106Aの検出特性を示した個別特性線図であり,横軸と縦軸の関係は図6(A)の場合と同様である。
この個別特性は第一線分601bと第二線分602bによる折線で近似されており,第一線分601bは座標点(P10,V1n)を通過し,横軸との勾配はθ1nとなっているとともに,第二線分602bは座標点(P20,V2n)を通過し,横軸との勾配はθ2nとなっている。
また,第一線分601bと第二線分602bとの交点部分は曲率半径Rbによる円弧補間が行えるようになっているが,この曲率半径Rbは近似的に標準特性における曲率半径Raを援用することができる。
ここで,個別特性における第一の検出出力V1nと標準特性における第一の検出出力V10との比率V1n/V10を第一調整係数とし,個別特性における第一勾配θ1nと標準特性における第一勾配θ10との比率θ1n/θ10を第一勾配係数とし,第一の補正係数を(V1n/V10,θ1n/θ10)とする。
同様に,個別特性における第二の検出出力V2nと標準特性における第二の検出出力V20との比率V2n/V20を第二調整係数とし,個別特性における第二勾配θ2nと標準特性における第二勾配θ20との比率θ2n/θ20を第二勾配係数とし,第二の補正係数を(V2n/V20,θ2n/θ20)とする。
このようにして算出された第一・第二の補正係数は,前述の要領によって一対のラベル抵抗61a・62aの抵抗値によって表現される。
その結果,電子制御装置100Aのマイクロプロセッサ111は,予め格納されている標準特性データと,一対のラベル抵抗61a・62aの抵抗値を読み出して得られる第一・第二の補正係数によって,適用された特定センサ106Aに関する個別検出特性を入手することができるようになっている。
以上の説明では,特定センサ106Aを圧力センサとして説明したが,一般的には図6の横軸は特定センサ106Aに対する測定入力であり,縦軸は特定センサ106Aの検出出力である。特に,ここでの説明では測定入力P10・P20を共通の調整入力とし,標準特性の検出出力V10・V20と個別特性の検出出力V1n・V2nとを監視出力として対比するようになっているが,共通の調整出力が得られるようにした場合の監視入力の比率を調整係数とすることも可能である。
また,勾配係数を用いるかわりに,第一直線601aと第二直線602a上に一対の比較座標点を定め,第一標準データ(P10,V10,P11,V11)と第二標準データ(P20,V20,P21,V21)によって第一直線601aと第二直線602a表現し,一対の調整係数(V1n/V10,V11n/V11)と(V2n/V20,V21n/V21)によって個別の第一直線601bと第二直線602bとを算出するようにすることもできる。
以上の説明では,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数を調整倍率としたものであり,この調整倍率は,標準特性データに掛け合せることによって個別特性データが得られる補正定数となっている。
これに対し,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値を調整加算値とし,この調整加算値は,標準特性データに代数加算することによって個別特性データが得られる補正定数とすることもできる。
次に,図1の電子制御装置100Aにおける特定負荷の駆動制御ブロック図である図7について説明する。
図7において,制御ブロック700aでは特定負荷107Aが例えば直流モータである場合には,その目標出力トルクである目標駆動出力Psを設定する。
次に,制御ブロック700bではラベル抵抗74aの抵抗値を読出して図3で説明した要領で特定負荷107Aの個別出力特性を算出する。
次に,制御ブロック701では制御ブロック700aで設定された目標駆動出力Psと,制御ブロック700bで算出された個別出力特性とを参照して目標電流Isを設定する。
制御ブロック702aでは特定負荷107Aに印加される負荷電源電圧Vbbを測定する。なお,負荷電源電圧Vbbと給電電圧Vbは略同じ値のものであるから,一般には給電電圧Vbの分圧電圧をAD変換器115に入力して負荷電源電圧Vbbと給電電圧Vbを測定するようになっている。
続く制御ブロック702bでは,算式(4)に基づく通電デューティKdによる制御信号DR1を発生する。
Kd=Is×Rc/Vbb ・・・・・・(4)
但し,Isは目標電流,Rcは基準温度における特定負荷107Aの抵抗値であり,Vbbは制御ブロック702aで算出された給電電圧Vbbの現在値である。
制御ブロック702cは算式(4)における抵抗値Rcの値を現在温度における現在抵抗値に置き換えるためのものであり,この現在抵抗値は制御指令信号DR1の直近過去における複数回の開閉周期における通電デューティKdと負荷電源電圧Vbbの積に関する移動平均値として平均印加電圧を算出し,同じ期間における検出電流の移動平均値として平均電流を算出し,前記平均印加電圧を前記平均電流で割って得られるものであり,運転開始直後には前記特定負荷107Aの基準温度における抵抗値である所定の固定定数が適用されるようになっている。
制御ブロック703aではAD変換器115に入力された負帰還電圧Va4の値から特定負荷107Aに対する給電電流を算出する。
制御ブロック703bでは電子制御装置100Aの出荷検査の時点で測定された目標電流対負荷電流特性の固体バラツキ変動を校正するための制御誤差補正係数αを乗算する。
続く制御ブロック704では制御ブロック701で設定された目標電流Isと,制御ブロック703a・703bで検出・校正された負荷電流との偏差信号に基づいて,PID制御信号を生成して,制御ブロック702bに対する目標電流に代数加算を行うようになっている。
以下,図1のとおり構成されたこの発明の実施形態1による電子制御装置について,図8〜図10で示すフローチャートを用いて作用動作の詳細を説明する。
先ず,特定センサ106A及び特定負荷107Aの出荷調整作業のフローチャートである図8について説明する。
図8(A)は,特定負荷107Aに関するフローチャートであるが,工程800aは出荷調整作業の前段階である実験測定のステップであって,このステップでは図3(A)で示された特定負荷107Aの標準出力特性を制定するとともに,標準データを得るために実験測定した多数サンプルの個別特性の固体バラツキ変動範囲を観察して,標準データのデータ形式を定め,標準データとして例えば(P0,V0,θ0)と差分データΔVi0を作成する。
なお,特定負荷107Aの出力特性が例えば周囲温度によって変動し,これが無視できない場合には基準温度環境と他の高温・低温環境での出力特性を測定し,異なる温度環境における標準データを作成する必要がある。
工程801aは出荷調整現品である特定負荷107Aの出荷調整作業の開始ステップである。
続く工程802aでは所定の基準環境で試験設備としての測定装置に特定負荷107Aを装着して,続く工程803aにおいて図3(B)で示された個別出力特性を測定し,続く工程804aにおいて合成直線305bの算式を求め,続く工程805aでは図3(C)の一次補正折線特性を得るための一次補正係数,又は図3(D)の二次補正折線特性を得るための二次補正係数を算出し,続く工程806aでは図4を参照してラベル抵抗の調整を行って,工程810aによって出荷調整が完了する。
なお,工程800aではOA機器を駆使しながらも原則的には人手作業として行うことになるが,工程802aから工程806aに至る一連の作業は,プログラマブルコントローラを主体とする自動化設備によって全面的に省力化を図ることも可能となるものである。
図8(B)は,特定センサ106Aに関するフローチャートであるが,工程800bは出荷調整作業の前段階である実験測定のステップであって,このステップでは図6(A)で示された特定センサ106Aの標準検出特性を制定するとともに,標準データを得るために実験測定した多数サンプルの個別特性の固体バラツキ変動範囲を観察して,標準データのデータ形式を定め,標準データとして例えば第一標準データ(P10,V10,θ10)と第二標準データ(P20,V20,θ20)を作成する。
なお,特定センサ106Aの検出特性が例えば周囲温度によって変動し,これが無視できない場合には基準温度環境と他の高温・低温環境での検出特性を測定し,異なる温度環境における標準データを作成する必要がある。
工程801bは出荷調整現品である特定センサ106Aの出荷調整作業の開始ステップである。続く工程802bでは所定の基準環境で試験設備としての測定装置に特定センサ106Aを装着して,続く工程803bにおいて図6(B)で示された個別検出特性を測定し,続く工程804bにおいて第一・第二直線601b・602bの算式を求め,続く工程805bでは第一・第二の補正係数を算出し,続く工程806bでは図4を参照して第一・第二のラベル抵抗61a・62aの調整を行って,工程810bによって出荷調整が完了する。
なお,工程800bではOA機器を駆使しながらも原則的には人手作業として行うことになるが,工程802bから工程806bに至る一連の作業は,プログラマブルコントローラを主体とする自動化設備によって全面的に省力化を図ることも可能となるものである。
次に,図1における電子制御装置100Aの調整動作のフローチャートである図9について説明する。図9において,工程900aは電子制御装置100Aに対して標準サンプルとなる特定センサ106Aと特定負荷107Aを接続するとともに,図1で示した調整ツール190Aとデジタル電圧計191とデジタル電流計192と計測用電流検出器193とを接続する準備工程である。
なお,標準サンプルとなる特定センサ106Aのラベル抵抗61a・62aと特定負荷107Aのラベル抵抗74aは,調整係数又は勾配係数がいずれも1.0となる標準状態に調整しておくものとする。
また,電子制御装置100Aのプログラムメモリ113A又はデータメモリ114には,ラベル抵抗読出変換手段1004となる制御プログラムや入出力制御プログラム,更には特定センサ106Aの標準検出データとデータ形式や特定負荷107Aの標準出力データとデータ形式が予め格納されているものとする。
工程900bは電子制御装置100Aの出荷調整作業の開始ステップである。
続く工程901は標準サンプルとして接続された特定センサ106Aと特定負荷107Aのラベル抵抗の値を読み出して,所定の抵抗値が読出せるかどうかを判定するステップであり,読出しができればYESの判定を行って工程902へ移行し,読出しが行えないときにはNOの判定を行って工程906へ移行するようになっている。
なお,ラベル抵抗61a・62a・74aの抵抗値は,図1の両端電圧Va2・Va3・Va5の値を参照して,算式(2)によって算出されるものである。
工程902では読出されたラベル抵抗の抵抗値から調整係数と勾配係数を分離し,続く工程903では工程902で抽出された調整係数と勾配係数とがいずれも1.0の標準係数となっているかどうかを判定し,標準係数であればYESの判定を行って工程904aへ移行し,標準係数でなければNOの判定を行って工程906へ移行して,ラベル抵抗61a・62a・74aの読出し機能が正常であるかどうかの検査を行っている。
工程904aは所定の給電電圧Vbbのもとで,調整ツール190Aから例えば特定負荷107Aの定格電流である所定の目標電流Isnを設定して特定負荷107Aに通電するステップである。続く工程905aはデジタル電流計192で測定された励磁電流Ifnを読み出して,目標電流Isnに対する電流補正係数α=Isn/Ifnを算出し,プログラムメモリ113A又はデータメモリ114に格納する補正制御定数格納手段となるステップである。
なお,図7の制御ブロック703bで使用された制御誤差補正係数αはこの工程905aで測定されたものである。
続く工程904bは特定センサ106A又は図示しない代替基準電圧源から電子制御装置100A内のインタフェース回路160aに所定の電圧を印加して,その出力電圧である監視電圧Va1のデジタル変換値を読み出すとともに,調整ツール190Aから入力されたインタフェース回路160aに対する実測入力電圧とを対比する。
続く工程905bは工程904bによる対比を2種類の入力電圧で行って,入力電圧対デジタル変換値に関する連立方程式からインタフェース回路160aにおけるバイアス電圧と増幅率を算定記憶するステップである。
工程906は工程901・工程903がNOの判定を行ったときに,調整ツール190Aに対して異常報知を行って調整完了工程910へ移行するステップである。
次に,図1における電子制御装置100Aの運転動作のフローチャートである図10について説明する。
図10において,工程1000aは図示しない電源スイッチを閉路して,図1における電源リレーを付勢し出力接点103が閉路し,電子制御装置100Aに給電するステップである。
続く工程1000bでは電子制御装置100A内の定電圧電源110aが所定の制御電圧Vccを発生することによってマイクロプロセッサ111が動作を開始し,続く工程1001は,電源スイッチが閉路してから初回に実行される制御フローであるかどうかを図示しないフラグメモリの動作状態によって判定し,初回動作であればYESの判定を行って工程1002へ移行し,初回動作でなければNOの判定を行って工程ブロック1007へ移行する判定ステップである。
工程ブロック1002はRAMメモリ112の初期化設定を行い,自己保持指令信号を発生して電源リレーの出力接点103の閉路を持続するとともに,負荷電源リレーを付勢して出力接点104が閉路するステップである。
工程1003は特定センサ106Aと特定負荷107Aに設けられているラベル抵抗61a・62a・74aの値を読み出して,所定の抵抗値が読出せるかどうかを判定するステップであり,読出しができればYESの判定を行って工程ブロック1004へ移行し,読出しが行えないときにはNOの判定を行って工程1010へ移行するようになっている。
続く工程ブロック1004は工程1005aから工程1005cによって構成されたラベル抵抗読出変換手段となっている。
工程1005aでは読出されたラベル抵抗の抵抗値と,データメモリ114に格納されている標準データのデータ形式を参照して,調整要素である調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値を識別し,続く工程1005bは工程1005aで抽出された調整係数と勾配係数に基づいて図3(C)又は図3(D)で示された出力特性の算式又はデータテーブルを作成してから工程1005cへ移行するステップである。
続く工程1005cは工程1005aで抽出された調整係数と勾配係数に基づいて図6(B)で示された検出特性の算式又はデータテーブルを作成してから工程ブロック1007へ移行するステップである。
続く工程ブロック1007は工程1008aから工程1008dによって構成された負帰還制御ブロックとなっている。
工程1008aは図7の制御ブロック700a・700b・701に対応しており,設定された目標出力トルクと,工程1005bで作成された特定負荷107Aの出力特性から目標電流を算出する。
続く工程1008bは図7の制御ブロック702a・702b・702cに対応しており,測定された負荷電源電圧Vbbと推定された負荷抵抗の値に応じた通電デューティの制御指令信号DR1を発生する。
続く工程1008cは図7の制御ブロック703a・703bに対応しており,負荷電流に比例した負帰還電圧Va4と図9の工程905aで算出された制御誤差補正係数αとを参照して校正された負荷電流を算出する。
続く工程1008dは図7の制御ブロック704に対応しており,工程1008aで設定された目標電流と工程1008cで検出された負荷電流との偏差信号に応動して,その比例信号と積分信号と微分信号を合成したPID制御信号を生成して,目標電流信号に代数加算するステップである。
続く工程1009では特定センサ106Aの検出信号を読み込んで,工程1005cで生成された個別検出特性と,図9の工程905bで測定されたインタフェース回路160aの校正特性によって個別バラツキ変動を除去した入力信号を検出する。
続く工程ブロック1011はセンサ群105と特定センサ106aの動作状態と,プログラムメモリ113Aに格納されている入出力制御プログラムの内容に応動して,電気負荷群108を駆動制御するステップである。
続く工程1012は工程ブロック1011の中で定期的に実行され,図示しない電源スイッチが閉路されているかどうかを判定するステップであり,電源スイッチが依然として閉路されておればNOの判定を行って動作終了行程1020へ移行し,電源スイッチが開路されておればYESの判定を行って工程ブロック1013へ移行するようになっている。
工程ブロック1013は工程ブロック1011の実行過程でRAMメモリ112に書込みされていた学習情報や異常発生情報などの重要データをデータメモリ114に転送保存して工程1014へ移行するステップである。
工程1014ではで工程ブロック1002で発生した自己保持指令信号を解除することによって電源リレーが消勢され,出力接点103が開路して電子制御装置100Aへの給電が停止される。但し,電子制御装置100A内では外部電源102から直接給電されている定電圧電源110bによってRAMメモリ112の一部領域には電源供給が持続するようになっている。
動作終了行程である工程1020では他の制御プログラムを実行して,所定の時間内には工程1000bへ復帰して,工程1000bから工程1020を繰返し実行するようになっている。
なお,工程1010では異常通報を行って動作終了行程1020へ移行するようになっている。以上の説明では,ラベル抵抗読出変換手段となる工程ブロック1004は,電源投入直後に毎回実行されるので,適用現品対応の検出特性や出力特性の算式又はデータテーブルはRAMメモリ112に格納し,不揮発性のデータメモリ114に転送保存する必要はない。
しかし,ラベル抵抗の読出しタイミングとして外部電源102の端子が脱着された後の初回の電源スイッチ投入時にラベル抵抗読出変換手段を実行するようにした場合には,不揮発性のデータメモリ114に転送保存しておく必要がある。
以上の説明で明らかなとおりこの発明の実施形態1による電子制御装置100Aは,
入力センサ群105の動作状態とプログラムメモリ113Aの内容に応動して,電気負荷群108を駆動制御するマイクロプロセッサ111を備え,前記入力センサ群105の一部の特定センサ106Aはセンサの検出特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗61a・62aを有するか,又は,前記電気負荷群108の一部の特定負荷107Aは出力特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗74aを有して成る電子制御装置100Aであって,
前記マイクロプロセッサ111は更に,演算処理用のRAMメモリ112と,前記プログラムメモリ113Aの一部領域であるか又は分割して設けられた不揮発性のデータメモリ114と,AD変換器115とが接続されて互いに協働するものであるとともに,
前記プログラムメモリ113A又はデータメモリ114には,複数サンプルによる実験データの平均特性データである前記特定センサ106Aの標準検出特性データ,又は前記特定負荷107Aの標準出力特性データである標準特性データが所定のデータ形式で格納されている。
前記検出特性又は出力特性は2次微分値が正負に反転しない単調増加特性,或いは単調減少特性のものであって,少なくとも1対以上の折線特性で近似され,
前記プログラムメモリ113A又はデータメモリ114は更に,折線特性で近似された前記標準特性データと,実際の標準特性データ間の誤差を補うための補間情報が格納され,
前記プログラムメモリ113Aはラベル抵抗読出変換手段1004となる制御プログラムを包含し,前記ラベル抵抗読出変換手段1004は前記ラベル抵抗61a・62a・74aに直列接続された直列抵抗161a・162a・174の抵抗値と,当該ラベル抵抗の両端電圧Va2・Va3・Va5と直列回路に対する印加電圧である制御電圧Vccとを参照して当該ラベル抵抗の抵抗値を算出し,算出された抵抗値に基づいて前記特定センサ106Aの検出特性,又は前記特定負荷107Aの出力特性の固体バラツキ変動を補正するための補正定数を算出して,前記データメモリ114又は前記RAMメモリ112に格納するようになっている。
前記補正定数は,前記標準特性データを基準とし,前記特定センサ106Aの個別検出特性データ,又は前記特定負荷107Aの個別出力特性データである個別特性データを特定するための一対の調整倍率,又は一対の調整加算値,又は調整倍率と調整加算値とを複合したものであり,
前記調整倍率は,前記標準特性データに掛け合せることによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数であり,
前記調整加算値は,前記標準特性データに代数加算することによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値である。
前記ラベル抵抗読出変換手段1004は電源スイッチが投入された運転開始時であるか,前記特定センサ106A又は前記特定負荷107Aが保守交換されたときに実行され,前記補正定数が前記調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値のどの組合せによるものかを識別し,識別された補正定数と前記特定センサ106A又は前記特定負荷107Aの前記標準特性データと,前記補間情報とを組合せて前記個別特性データを復元生成し,
前記マイクロプロセッサ111は,生成された前記個別検出特性データを参照して前記電気負荷群108の駆動制御を行なうか,生成された前記個別出力特性データを参照して前記特定負荷107Aの駆動制御を行なうようになっている。
前記ラベル抵抗74aは複数個の直列抵抗80〜89を順次直列接続し,当該直列抵抗80〜89の抵抗値は後段の抵抗値が前段の抵抗値の2倍となっていて,各直列抵抗80〜89は調整窓内に設けられた複数の短絡/開放端子B0〜B9によって短絡又は開放され,前記短絡/開放端子B0〜B9は,目標とするラベル抵抗74aの抵抗値のバイナリ値に対応して,各ビットの論理状態によって短絡又は開放される。
以上のとおり,この発明の請求項4に関連し,ラベル抵抗は多段階の直列抵抗によって構成され,各直列抵抗は順次倍数の抵抗値となっているとともに,特定センサ又は特定負荷に組込まれた後に,調整窓から短絡/開放端子を短絡又は開放するようになっている。
従って,ラベル抵抗の調整を行うときに,ラベル抵抗の測定器がなくてもラベル抵抗の抵抗値を目標とする値に多段階設定することができる特徴がある。
前記ラベル抵抗61a・62aは,抵抗値を計測監視しながら幅方向の切込寸法ΔXと,長さ方向の切込寸法ΔYによって目標の抵抗値となるように,調整窓からレーザトリミングによって抵抗値の調整が行なわれる薄膜抵抗が使用されている。
以上のとおり,この発明の請求項5に関連し,ラベル抵抗は薄膜抵抗が使用され,調整窓から幅方向寸法と長さ寸法方向にレーザ加工によって切込みを入れ,その抵抗値を測定しながら調整を行なうようになっている。
従って,ラベル抵抗の実装後の後処理によって,ラベル抵抗の抵抗値を計測しながら高精度な抵抗値を有するラベル抵抗に無段階調整することができる特徴がある。
特に,一対のラベル抵抗の調整部位を隣接させておくことにより,一つの調整窓から調整を行って,調整後のシール処理を一箇所ですませることができる特徴がある。
前記マイクロプロセッサ111によって測定された前記ラベル抵抗61a・62a・74aのデジタル変換値は,上位ビット群と下位ビット群に分割されて使用され,
前記上位ビット群と下位ビット群は,前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値のいずれか一つの設定に個別に割当てられていて,割り当てられた設定値と,前記バイアス調整値又は前記勾配調整値に関する最小値は,前記プログラムメモリ113A又はデータメモリ114に格納されていて、前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の設定は,前記最小値に対する倍率によって設定されるようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項7に関連し,特定センサ又は特定負荷に設けられた一つのラベル抵抗によって,調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値のいずれか複数の設定値が個別に識別できるようになっている。
従って,少ないラベル抵抗によって適用された特定センサ又は特定負荷の個別特性データを得ることができ,調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値の具体的な設定値と複数の設定値間の比率又は間隔は,プログラムメモリ又はデータメモリによって自由に設定できる特徴がある。
前記マイクロプロセッサ111によって測定された前記ラベル抵抗61a・62a・74aのデジタル変換値は,前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の設定値を割り当てる二次元マップに設けられた通し番号に対応し,
前記通し番号によって前記設定値のランク番号が指定され,
前記通し番号を弱番グループと老番グループ,又は奇数番号グループと偶数番号グループに分割した場合には同一ランクに二つの通し番号が割り当てられ,各ランク番号に割り当てられた精調整用又は粗調整用の前記設定値と,前記バイアス調整値又は前記勾配調整値に関する最小値は,前記プログラムメモリ113A又はデータメモリ114に格納されていて、前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の設定は,前記最小値に対する倍率によって設定されるようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項8に関連し,特定センサ又は特定負荷に設けられた一つのラベル抵抗によって,調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値の設定値が識別できるようになっている。
従って,少ないラベル抵抗によって適用された特定センサ又は特定負荷の個別特性データを得ることができ,調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値の具体的な値と複数の設定値間の比率又は間隔は,プログラムメモリ又はデータメモリによって自由に設定できる特徴がある。
実施の形態2
以下,この発明の実施形態2を示す全体構成図である図11について,図1のものとの相違点を中心にして説明する。
なお,各図において同一符号は同一又は相等部分を示している。
図11において,電子制御モジュール110Bを主体として構成された電子制御装置100Bは,外部電源102から直接及び電源リレーの出力接点103及び負荷電源リレーの出力接点104を介して給電さている。
電子制御装置100Bは入力センサ群105と特定センサ106Bの動作状態と,プログラムメモリ113Bに格納された入出力制御プログラムの内容に応動して,電気負荷群108と特定負荷107Bの駆動制御を行なうようになっている。
特定負荷107Bは例えばリニアソレノイドのような電磁アクチェータであって,負荷駆動電流に応動した電磁推進力を発生する。
特定センサ106Bは例えば特定負荷107Bの発生する電磁推進力とコイルばねの反抗力とが拮抗する位置を検出するための位置センサである。
特定センサ106Bには,特定負荷107Bの出力特性である負荷電流対電磁推進力の固体バラツキ変動と,特定センサ106Bによる位置検出特性の固体バラツキ変動を合成した合成出力特性を校正するための第一・第二のラベル抵抗61b・62bが設けられている。
なお,特定センサ106Bの合成出力特性や特定負荷107Bの出力特性は,山形又は谷形曲線ではなく単調増加又は単調減少する曲線特性であって,比較的なだらかな直線特性である場合にはラベル抵抗は1個あればよく,湾曲特性である場合には2個のラベル抵抗が使用されるようになっている。
電子制御装置100Bの内部に設けられたインタフェース回路160bは,特定センサ106Bの検出信号に応動する監視電圧Va1を多チャンネルのAD変換器115に入力するようになっている。
なお,特定センサ106Bが例えばDC0〜5Vの検出信号を発生する場合にはインタフェース回路160bは不要であるが,検出信号電圧が微小である場合にはインタフェース回路160bによって増幅し,検出信号電圧が正負の領域に跨る場合にはインタフェース回路160bによってバイアス電圧を加算して,監視電圧Va1がDC0〜5Vの正座標域となるように正規化変換が行われている。
第一のラベル抵抗61bに直列接続された直列抵抗161bの一端には制御電圧Vccが接続され,他端は第一のラベル抵抗61bの両端電圧Va2として多チャンネルのAD変換器115に入力されている。
第二のラベル抵抗62bに直列接続された直列抵抗162bの一端には制御電圧Vccが接続され,他端は第二のラベル抵抗62bの両端電圧Va3として多チャンネルのAD変換器115に入力されている。
調整ツール190Bは電子制御装置100Bの出荷調整運転時にシリアル通信回線109を介して接続され,インタフェース回路160bと電流制御回路171の初期校正を行なうものとなっていて,この出荷調整運転時には特定センサ106Bを有する特定負荷107Bは標準サンプル品が使用されている。
インタフェース回路160bの入力電圧は計測用のデジタル電圧計191と調整ツール190Bを介して電子制御装置100Bに入力され,大小2種類の入力電圧Vi1・Vi2を与えたときの監視電圧Va1のAD変換器115によるデジタル変換値Di1・Di2を求め,入力電圧Vi1・Vi2とデジタル変換電圧Di1・Di2との関係からインタフェース回路160b内で付加されている実際のバイアス電圧と,インタフェース回路160bの実際の増幅率を算出する。
その結果,インタフェース回路160b内で付加されているバイアス電圧やインタフェース回路160bの増幅率に固体バラツキ変動があっても,実測されたバイアス電圧と増幅率をデータメモリ114で記憶しておくことによって,インタフェース回路160bを介して入力された信号電圧を精確に捕捉することができる。
電流制御回路171や電流検出抵抗172の固体バラツキ変動に関する校正は図1において前述したとおりである。
以上のとおり,特定センサ106Bや特定負荷107Bに対する電子制御装置100B内のインタフェース回路は予め適正な校正処理が行われているものとし,特定センサ106Bが正負の検出信号を発生するものであってもインタフェース回路160b内でのバイアス加算によって正座標上の検出信号に置き直して考えることができる。
従って,以下の説明では特定センサの検出特性や,特定負荷の出力特性は全て負の値を持たないものとして説明する。
次に,実施形態2に用いられる2個使いのラベル抵抗61b・62bを代表する構成図である図12と,図12のラベル抵抗61a・62aを用いた場合の調整係数を説明する特性線図である図13について説明する。
図12において,ラベル抵抗61b・62bを構成する直列抵抗は,渦巻き状に構成された薄膜抵抗体に順次接続端子を設け,この接続端子を複数の短絡/開放端子B0〜B9として使用して,調整窓から短絡又は開放するようになっている。
短絡/開放端子B0〜B9間の抵抗は,小さい抵抗から順次レーザトリミングによる切込み部分63が設けられて,順次倍数の抵抗値となるように調整されているものである。
このような回路構成にしておくと,短絡/開放端子B0〜B9の任意の組合せで端子を短絡したときに,その組合せによってラベル抵抗61b・62bとしての合成抵抗が変化し,B9に近い左位置の短絡/開放端子を短絡したことによるラベル抵抗61b・62bの抵抗値の変化は,B0に近い位置の短絡/開放端子を短絡したことによるラベル抵抗61b・62bの抵抗値の変化よりも大きく,上位ビットとして位置づけられるものとなっている。
なお,ラベル抵抗61b・62bは事前に調整された標準部品として入手し,特定センサ106Bに組付ける段階では短絡/開放端子B0〜B9の一部又は全部が半田によって短絡され,この調整作業が終わると図示しない調整窓にはシール材が注入されるようになっている。
図13(A)は,複数サンプルによる特定センサ106Bの合成出力特性に関する平均値を示した標準合成線図であり,特定センサ106Bが例えばリニアソレノイドのプランジャーの位置センサである場合には,横軸は特定負荷107Bであるリニアソレノイドに対する実測励磁電流であり,縦軸は計測用の高精度な電圧計で測定された特定センサ106Bの実測出力電圧となっている。
この標準特性は第一直線315aと第二直線325aによる折線で近似されており,第一直線315aは座標点(P10,V10)を通過し,横軸との勾配はθ10となっているとともに,第二直線325aは座標点(P20,V20)を通過し,横軸との勾配はθ20となっている。
第一直線315aは更に,前段の第一線分313aと第二線分314aによる折線を合成したものとなっており,第二直線325aは更に,後段の第一線分323aと第二線分324aによる折線を合成したものとなっている。
前段及び後段の第一・第二線分は,実際の標準合成特性をより精確に反映したものであって,第一直線315aは前段の第一線分313aと第二線分314aとの間で相対誤差が最小となるように算出された合成直線となっているが,様々な分散調整値Pi1である励磁電流を通電したときの,第一線分313aと第二線分314aとの間には第一差分データΔVi1で示された誤差がある。
同様に,第二直線325aは後段の第一線分323aと第二線分324aとの間で相対誤差が最小となるように算出された合成直線となっているが,様々な分散調整値Pi2である励磁電流を通電したときの,第一線分323aと第二線分324aとの間には第二差分データΔVi2で示された誤差がある。
図13(B)は,出荷対象現品である特定センサ106B付きの特定負荷107Bに関する個別合成線図である。
この個別特性は第一線分315bと第二線分325bによる折線で近似されており,第一線分315bは座標点(P10,V1n)を通過し,横軸との勾配はθ1nとなっているとともに,第二線分325bは座標点(P20,V2n)を通過し,横軸との勾配はθ2nとなっている。
第一直線315bは更に,前段の第一線分313bと第二線分314bによる折線を合成したものとなっており,第二直線325bは更に,後段の第一線分323bと第二線分324bによる折線を合成したものとなっている。
前段及び後段の第一・第二線分は,実際の個別合成特性をより精確に反映したものであって,第一直線315bは前段の第一線分313bと第二線分314bとの間で相対誤差が最小となるように算出された合成直線となっている。
同様に,第二直線325bは後段の第一線分323bと第二線分324bとの間で相対誤差が最小となるように算出された合成直線となっている。
図13(C)は,図13(A)で示された標準特性の第一直線315aと第二直線325aによる第一標準データ(P10,V10,θ10)と第二標準データ(P20,V20,θ20)に対して,第一の補正定数(V1n/V10,θ1n/θ10)と第二の補正定数(V2n/V20,θ2n/θ20)を乗算することによって,第一個別データ(P10,V1n,θ1n)と第二個別データ(P20,V2n,θ2n)を得て,個別第一直線315bと同じ直線である復元第一直線315cと,個別第二直線325bと同じ直線である復元第二直線325cで構成された復元折線特性を示したものである。また,復元折線特性において,前段の第一線分313cと第二線分314cは復元第一直線315cに対して,図13(A)における第一差分データΔVi1を代数加算して得られるものであり,後段の第一線分323cと第二線分324cは復元第二直線325cに対して,図13(A)における第二差分データΔVi2を代数加算して得られるものである。
このようにして得られた4段の復元折線特性はデータメモリ113B又はRAMメモリ112に格納され,マイクロプロセッサ111はこの復元折線特性によって校正された合成出力特性を得るようになっている。
以上の説明では,特定センサ106Bを位置センサとし,特定負荷107Bをリニアソレノイドとして説明したが,一般的には図13の横軸は特定負荷107Bに対する給電電流であり,縦軸は特定センサ106Bの検出出力である。
特に,ここでの説明では給電電流P10・P20を共通の調整入力とし,標準特性の検出出力V10・V20と個別特性の検出出力V1n・V2nとを監視出力として対比するようになっているが,共通の調整出力が得られるようにした場合の監視入力の比率を調整係数とすることも可能である。
また,勾配係数を用いるかわりに,第一直線315aと第二直線325a上に一対の比較座標点を定め,第一標準データ(P10,V10,P11,V11)と第二標準データ(P20,V20,P21,V21)によって第一直線315aと第二直線325a表現し,一対の調整係数(V1n/V10,V11n/V11)と(V2n/V20,V21n/V21)によって個別の第一直線315bと第二直線325bとを算出するようにすることもできる。
以上の説明では,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数を調整倍率としたものであり,この調整倍率は,標準特性データに掛け合せることによって個別特性データが得られる補正定数となっている。
これに対し,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値を調整加算値とし,この調整加算値は,標準特性データに代数加算することによって個別特性データが得られる補正定数とすることもできる。
次に,補正定数を算出するための変形態様である図14について説明する。
図14(A)は,特定センサ106Bが第一・第二のラベル抵抗を有し,特定センサ106Bによる検出信号が電子制御装置100Bに入力されるとともに,第一・第二のラベル抵抗の抵抗値を測定することによって特定センサ106Bの固体バラツキ変動を校正する概念図を示したものである。
図14(B)は,複数サンプルによる特定センサ106Bの合成出力特性に関する平均値を示した標準合成線図を実線で示し,出荷対象現品である特定センサ106B付きの特定負荷107Bに関する個別合成線図を点線で示したものである。
実線で示された標準特性は第一直線315aと第二直線325a,及び第一直線315aと第二直線325aの中間に位置する第三直線335aによる折線で近似されており,第一直線315aは座標点(P10,V10)と(P20,V20)を通過し,第二直線325aは座標点(P30,V30)と(P40,V40)を通過するようになっている。
第三直線335aは第一直線315aと共通の座標点(P20,V20)と,第二直線325aと共通の座標点(P30,V30)とを通過するようになっている。
点線で示された個別特性は第一直線315bと第二直線325b,及び第一直線315bと第二直線325bの中間に位置する第三直線335bによる折線で近似されており,第一直線315bは座標点(P10,V10n)と(P20,V20n)を通過し,第二直線325bは座標点(P30,V30n)と(P40,V40n)を通過するようになっている。
第三直線335bは第一直線315bと共通の座標点(P20,V20n)と,第二直線325bと共通の座標点(P30,V30n)とを通過するようになっている。
図14(C)は,第一直線315a・315bと第二直線325a・325bの座標点である標準データと個別データを示すとともに,第一・第二のラベル抵抗で表現される補正定数を一覧にしたものである。
補正定数としては,標準データに乗算して個別データを得るための調整係数の場合と,標準データに加算して個別データを得るためのバイアス調整値の場合が記載されている。
このように3段の折線近似を行った場合には,2個のラベル抵抗によって3本の直線に対応した補正を行うことができるものである。
次に,図11の電子制御装置100Bにおける特定負荷の駆動制御ブロック図である図15について,図7の場合との相違点を中心にして説明する。
図15において,制御ブロック701から703bまでの700番台の制御ブロックは図7の場合と同じであり,特定負荷107Bがリニアソレノイドに置き換えられていて,リニアソレノイドの励磁電流対電磁推力とコイルばねとの拮抗バランス位置との関係が特定負荷107Bの標準出力特性としてプログラムメモリ113Bに格納されている。
従って,制御ブロック710bでは制御ブロック710aで決定された目標とする駆動位置に対応して,必要とされる励磁電流を特定負荷107Bの標準出力特性から算出して,制御ブロック701において目標電流を設定するようになっている。
制御ブロック710cではラベル抵抗61b・62bの抵抗値を読出して,図13(C)で示した特定負荷107Bの個別合成出力特性を予め復元生成しておく。
制御ブロック710dでは制御ブロック710aで設定された目標駆動位置と,制御ブロック710cで復元生成された個別合成出力特性とを参照して,特定センサ106Bが発生するべきの目標検出電圧を設定する。
制御ブロック713aではAD変換器115に入力された負帰還監視電圧Va1の値から特定センサ106Bによる位置信号情報を取得する。
制御ブロック713bでは,電子制御装置100Bの出荷検査のときに測定された入力インタフェース回路160bの固体バラツキ変動を考慮して,校正された位置信号に変換する。
続く制御ブロック714では制御ブロック710dで設定された目標検出電圧と,制御ブロック713a・713bで検出・校正された位置検出信号電圧との偏差信号に基づいて,PID制御信号を生成して,制御ブロック701における目標電流に代数加算を行うようになっている。以上のとおり,特定センサ106Bを有する特定負荷107Bは,その標準出力特性データに基づいて制御ブロック701で設定された目標電流となるように,制御ブロック702a・702b・702cによってオープンループ制御を行ない,目標電流と実際の励磁電流とに誤差があれば,制御ブロック703a・703b・704によって一次負帰還制御が行われる。
更に,工程710aで設定された目標駆動位置に対応して,制御ブロック710c・710dによって設定された特定センサ106Bの目標検出電圧と,制御ブロック713a・713bで検出・校正された実際の駆動位置との間に誤差があれば,制御ブロック714によって二次の負帰還制御が行われ,個別合成出力特性データを参照して制御指令信号を増減補正するようになっている。
以下,図11のとおり構成されたこの発明の実施形態2による電子制御装置について,図8〜図10で示したフローチャートとの相違点を中心にして,図16〜図18で示すフローチャートを用いて作用動作の詳細を説明する。
なお,図8・図9で使用された800番台・900番台の符号に替わって,図16・図17では1600番台−1700番台の符号が使用され,図18では図10と同じ1000番台の符号が使用され,相互に対応関係を保つように10番台以降の番号が付けられている。
先ず,特定センサ106B付きの特定負荷107Bに関する出荷調整作業のフローチャートである図16について説明する。
図16において,工程1600aは出荷調整作業の前段階である実験測定のステップであって,このステップでは図13(A)で示された特定センサ付き特定負荷107Bの標準合成出力特性を制定するとともに,標準データを得るために実験測定した多数サンプルの個別特性の固体バラツキ変動範囲を観察して,標準データのデータ形式を定め,標準特性データとして例えば第一標準データ(P10,V10,θ10)と差分データΔVi1と,及び第二標準データ(P20,V20,θ20)と差分データΔVi2を作成する。
また,特定センサ106Bを含まず特定負荷107B単独の標準出力特性も合わせて作成する。
工程1601aは出荷調整現品である特定センサ付き特定負荷107Bの出荷調整作業の開始ステップである。
続く工程1602aでは所定の基準環境で試験設備としての測定装置に特定センサ付き特定負荷107Bを装着して,続く工程1603aにおいて図13(B)で示された個別出力特性を測定し,続く工程1604aにおいて第一直線315bと第二直線325bの個別データを定め,続く工程1605aでは第一・第二の補正係数を算出し続く工程1606aでは図4を参照してラベル抵抗の調整を行って,工程1610aによって出荷調整が完了する。
なお,工程1600aではOA機器を駆使しながらも原則的には人手作業として行うことになるが,工程1602aから工程1606aに至る一連の作業は,プログラマブルコントローラを主体とする自動化設備によって全面的に省力化を図ることも可能となるものである。
次に,図11の電子制御装置100Bの調整動作のフローチャートである図17について説明する。
図17において,工程1700aは電子制御装置100Bに対して標準サンプルとなる特定センサ付きの特定負荷107Bを接続するとともに,図11で示した調整ツール190Bとデジタル電圧計191とデジタル電流計192と計測用電流検出器193とを接続する準備工程である。
なお,標準サンプルとなる特定センサ付き特定負荷107Bのラベル抵抗61b・62b調整係数又は勾配係数がいずれも1.0となる標準状態に調整しておくものとする。
また,電子制御装置100Bのプログラムメモリ113B又はデータメモリ114には,ラベル抵抗読出変換手段1004となる制御プログラムや入出力制御プログラム,更には特定センサ付き特定負荷107Bの標準合成出力データと,特定負荷107Bの標準出力データと,データ形式が予め格納されているものとする。
工程1700bは電子制御装置100Bの出荷調整作業の開始ステップである。
続く工程1701は標準サンプルとして接続された特定センサ付き特定負荷107Bのラベル抵抗の値を読出して,所定の抵抗値が読出せるかどうかを判定するステップであり,読出しができればYESの判定を行って工程1702へ移行し,読出しが行えないときにはNOの判定を行って工程1706へ移行するようになっている。
なお,ラベル抵抗61b・62bの抵抗値は,図11の両端電圧Va2・Va3の値を参照して,算式(2)によって算出されるものである。
工程1702では読出されたラベル抵抗の抵抗値から調整係数と勾配係数を分離し,続く工程1703では工程1702で抽出された調整係数と勾配係数とがいずれも1.0の標準係数となっているかどうかを判定し,標準係数であればYESの判定を行って工程1704aへ移行し,標準係数でなければNOの判定を行って工程1706へ移行して,ラベル抵抗61b・62bの読出し機能が正常であるかどうかの検査を行っている。
工程1704aは所定の給電電圧Vbbのもとで,調整ツール190Bから例えば特定負荷107Bの定格電流である所定の目標電流Isnを設定して特定負荷107Bに通電するステップである。
続く工程1705aはデジタル電流計192で測定された励磁電流Ifnを読み出して,目標電流Isnに対する電流補正係数α=Isn/Ifnを算出し,プログラムメモリ113B又はデータメモリ114に格納する補正制御定数格納手段となるステップである。
なお,図15の制御ブロック703bで使用された制御誤差補正係数αはこの工程1705aで測定されたものである。
続く工程1704bは特定センサ106B又は図示しない代替基準電圧源から電子制御装置100B内のインタフェース回路160bに所定の電圧を印加して,その出力電圧である監視電圧Va1のデジタル変換値を読み出すとともに,調整ツール190Bから入力されたインタフェース回路160bに対する実測入力電圧とを対比する。
続く工程1705bは工程1704bによる対比を2種類の入力電圧で行って,入力電圧対デジタル変換値に関する連立方程式からインタフェース回路160bにおけるバイアス電圧と増幅率を算定記憶するステップである。
工程1706は工程1701・工程1703がNOの判定を行ったときに,調整ツール190Bに対して異常報知を行って調整完了工程1710へ移行するステップである。
次に,図11のものの電子制御装置100Bの運転動作のフローチャートである図18について説明する。
なお,図18は前述した図10に対して,工程ブロック1007を1007aに改めるとともに、工程ブロック1007bが付加されていることだけが主な相違点となっている。
但し,工程1005bでは特定負荷107Bの個別出力特性ではなく,プログラムメモリ113B又はデータメモリ114に格納されている標準出力特性が読み出され,工程1005cでは特定センサ106Bの個別合成出力特性が生成されるようになっている。
図18において,新に追加された工程ブロック1007bは工程1018a・1018c・1018dによって構成された負帰還制御ブロックとなっている。
工程1018aは図15の制御ブロック710a・710c・710dに対応しており,設定された目標駆動位置と,工程1005cで作成された特定負荷107Bの個別合成特性から特定センサ106Bの目標検出電圧を算出する。
続く工程1018cは図15の制御ブロック713a・713bに対応しており,駆動位置に対応した負帰還監視電圧Va1と図17の工程1705bで算出されたインタフェース回路160bの特性とを参照して校正された駆動位置を算出する。
続く工程1018dは図15の制御ブロック714に対応しており,ここでは制御ブロック710dで設定された目標検出電圧と,制御ブロック713a・713bで検出・校正された位置検出信号電圧との偏差信号に基づいて,PID制御信号を生成して,制御ブロック701における目標電流に代数加算を行うようになっている。
以上の説明で明らかなとおりこの発明の実施形態2による電子制御装置100Bは,
入力センサ群105の動作状態とプログラムメモリ113Bの内容に応動して,電気負荷群108を駆動制御するマイクロプロセッサ111を備え,前記電気負荷群108の一部の特定負荷107Bは,当該特定負荷の出力を検出する特定センサ106Bを有し,前記特定センサ106Bは,前記特定負荷107Bの出力特性と前記特定センサ106Bの検出特性とを合成した合成出力特性の固体バラツキ変動を校正するための,ラベル抵抗61b・62bを備えて成る電子制御装置100Bであって,
前記マイクロプロセッサ111は更に,演算処理用のRAMメモリ112と,前記プログラムメモリ113Bの一部領域であるか又は分割して設けられた不揮発性のデータメモリ114と,AD変換器115とが接続されて互いに協働するものであるとともに,
前記プログラムメモリ113B又はデータメモリ114には,複数サンプルによる実験データの平均特性データである前記特定負荷107Bと前記特定センサ106Bの標準合成特性データが所定のデータ形式で格納されている。
前記合成出力特性は2次微分値が正負に反転しない単調増加特性,或いは単調減少特性のものであって,少なくとも1対以上の折線特性で近似され,
前記プログラムメモリ113B又はデータメモリ114は更に,折線特性で近似された前記標準合成特性データと,実際の標準合成特性データ間の誤差を補うための補間情報が格納され,前記プログラムメモリ113Bはラベル抵抗読出変換手段1004となる制御プログラムを包含し,前記ラベル抵抗読出変換手段1004は前記ラベル抵抗61b・62bに直列接続された直列抵抗161b・162bの抵抗値と,当該ラベル抵抗の両端電圧Va2・Va3と直列回路に対する印加電圧である制御電圧Vccとを参照して当該ラベル抵抗の抵抗値を算出し,算出された抵抗値に基づいて前記特定負荷107Bの合成出力特性の固体バラツキ変動を補正するための補正定数を算出して,前記データメモリ114又は前記RAMメモリ112に格納する。
前記補正定数は,前記標準合成特性データである標準特性データを基準とし,前記特定負荷107Bの個別合成特性データである個別特性データを特定するための一対の調整倍率,又は一対の調整加算値,又は調整倍率と調整加算値とを複合したものであり,
前記調整倍率は,前記標準特性データに掛け合せることによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数であり,
前記調整加算値は,前記標準特性データに代数加算することによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値である。
前記ラベル抵抗読出変換手段1004は電源スイッチが投入された運転開始時であるか,前記特定センサ106B又は前記特定負荷107Bが保守交換されたときに実行され,前記補正定数が前記調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値のどの組合せによるものかを識別し,識別された補正定数と前記補間情報と前記特定負荷107Bの前記標準特性データとを組合せて前記個別特性データを復元生成し,
前記マイクロプロセッサ111は,生成された前記個別合成特性データを参照して前記特定負荷107Bの駆動制御を行なうようになっている。
以上のとおり,この発明の実施形態2による電子制御装置は,電気負荷群の一部の特定負荷が,当該特定負荷の出力特性を検出するための特定センサを備え,当該特定センサに置けるセンサ自体の検出特性の固体バラツキ変動と,特定負荷の出力特性の固体バラツキ変動とを合成した合成出力特性を校正するためのラベル抵抗が付加されて,運転開始時に測定されたラベル抵抗の抵抗値と,予め記憶されている標準合成特性データと補間情報とを組合せて適用されている特定センサ及び特定負荷に対応した個別合成特性データが復元生成され,
ラベル抵抗の抵抗値によって決定される調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値から選択された複数の定数によって,折線特性が得られるようになっている。
従って,電子制御装置の製造出荷段階にあっては標準サンプルとなる特定センサ付の特定負荷を用いて制御装置としての調整作業を行い,特定センサ付き特定負荷の製造出荷段階にあっては合成された固体バラツキを補正するためのラベル抵抗を組付けておけば,両者を組立てる総合組立段階や,市場において特定センサ付き特定負荷又は電子制御装置の保守交換を行ったときに,両者の組合せ調整を行う必要がないので,組立て及び保守交換が容易となり,比較的安価な特定センサ付き特定負荷を用いて,高精度な制御性能を有する電子制御装置が得られるものであって,
検出特性又は出力特性が一対以上の折線特性を含む複雑な特性であっても,特定センサ付き特定負荷には補正定数を記憶するためのICメモリを必要とせず,小型安価なラベル抵抗の抵抗値を読み出すことによって簡単に固体バラツキ変動を校正することができ,これにより特定センサ付き特定負荷と電子制御装置で複雑な信号交信を不要にして,全体としての経済性を高めることができる効果がある。
また,電子制御装置に設けられたマイクロプロセッサは,入出力の制御を行なっていない期間においてラベル抵抗の読出しを行って,予め個別合成特性データが生成されているので,運転中にはラベル抵抗の読出・変換処理が不要となり,マイクロプロセッサの制御負担を軽減して,安価なマイクロプロセッサを使用することができる効果がある。
前記プログラムメモリ113B又は前記データメモリ114には,前記特定負荷107Bと前記特定センサ106Bの標準合成特性データに加えて,前記特定負荷107Bの標準出力特性データが所定のデータ形式で格納されており,
前記マイクロプロセッサ111は前記特定負荷107Bが目標とする制御出力を発生するために,前記標準出力特性データを参照して制御指令信号を発生し,その結果として前記特定負荷の個別合成特性データを参照して得られた前記特定センサ106Bの検出出力と,前記目標制御出力との間に制御偏差があるときには,前記制御指令信号を増減補正して前記目標制御出力が得られるように負帰還制御を行なうようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項3に関連し,特定センサを有する特定負荷の駆動制御において,特定負荷に対する制御指令信号は特定負荷の標準出力特性データを参照して決定し,個別合成出力特性データを参照して制御指令信号を増減補正するようになっている。従って,目標とする制御出力が急変した場合に,標準出力特性データに基づいて速やかに制御指令信号が変更されて制御の応答性が向上し,特定負荷の出力特性に固体バラツキ変動があっても,個別合成特性データに基づいて制御指令信号を増減補正して,高精度な制御出力を発生することができる特徴がある。
前記ラベル抵抗61b・62bを構成する直列抵抗は,渦巻き状に構成された薄膜抵抗体に順次接続端子を設け,当該接続端子を前記短絡/開放端子B0〜B9として使用して,調整窓から短絡又は開放し,
前記短絡/開放端子B0〜B9間の抵抗は,小さい抵抗から順次レーザトリミングによって予め調整され,順次倍数の抵抗値となるように調整されている。
以上のとおり,この発明の請求項6に関連し,ラベル抵抗は順次2倍の抵抗値となるようにレーザトリミングされた薄膜抵抗体によって直列抵抗を構成し,各直列抵抗は調整窓内に設けられた短絡/開放端子によって短絡又は開放されるようになっている。
従って,ラベル抵抗は事前に調整された標準部品として入手し,特定センサ又は特定負荷に組付ける段階では短絡/開放端子B0〜B9の一部又は全部が半田によって短絡され,ラベル抵抗の測定器がなくても高精度な抵抗値を有するラベル抵抗に多段階設定することができる特徴がある。
以下,この発明による電子制御装置の制御特性調整方法における調整倍率の算出方法について,図19で示す特性線図に基づいて詳細に説明する。
図19(A)において,横軸(X軸)は特定センサに対する測定入力,又は特定負荷に対する制御入力に相等する調整入力の値を示す座標軸となっている。
縦軸(Y軸)は特定センサの検出出力,又は特定負荷の発生出力に相等する監視出力の値を示す座標軸となっている。
特定センサ又は特定負荷の標準特性である標準特性直線610aは,座標点(x0,y0)と(x1,y1)を通過し,基準座標点における横軸との勾配はθ0となっている。
直線610aは算式(10a)で示すとおり,一対の座標点が与えられるか,又は一つの座標点と勾配が与えられると定数A0と定数B0が確定する。
y=A0・x+B0 ・・・・・・(10a)
但し A0=(y1−y0)/(x1−x0)
B0=(y0・x1−y1・x0)/(x1−x0)
又は A0=tanθ0
B0=y0−x0・tanθ0
従って,標準特性直線610aは標準データとして,比較基準点における座標と勾配(x0,y0,θ0)又は一対の比較基準点の座標(x0,y0,x1,y1)が与えられると直線の算式が特定され,任意の調整入力xに対する監視出力yを算出することができる。
出荷対象現品である特定センサ又は特定負荷の個別特性である個別特性直線610bは,座標点(x0,yn0)と(x1,yn1)を通過し,基準座標点における横軸との勾配はθnとなっている。
直線610bは算式(10b)で示すとおり,一対の座標点が与えられるか,又は一つの座標点と勾配が与えられると定数Aと定数Bが確定する。
y=A・x+B ・・・・・・(10b)
但し A=(yn1−yn0)/(x1−x0)
B=(yn0・x1−yn1・x0)/(x1−x0)
又は A=tanθn
B=yn0−x0・tanθn
なお,図19(A)では個別特性と標準特性との相違は,同じ調整入力x0又はx1を与えたときの監視出力y0とyn0,又はθ0とθn,又はy1とyn1の相違として表現されている。ここで,補正定数として調整係数yn0/y0と,勾配係数θn/θ0が与えられると,標準データ(x0,y0,θ0)に対して調整係数と勾配係数とを掛け合わせることによって個別データ(x0,yn0,θn)を得ることができて,個別特性直線610bを確定することができる。
同様に,補正定数として一対の調整係数yn0/y0,yn1/y1が与えられると,標準データ(x0,y0,x1,y1)に対して一対の調整係数を掛け合わせることによって個別データ(x0,yn0,x1,yn1)を得ることができて,個別特性直線610bを確定することができる。
図19(B)において,横軸(X軸)は特定センサに対する測定入力,又は特定負荷に対する制御入力に相等する監視入力の値を示す座標軸となっている。
縦軸(Y軸)は特定センサの検出出力,又は特定負荷の発生出力に相等する調整出力の値を示す座標軸となっている。
特定センサ又は特定負荷の標準特性である標準特性直線620aは,座標点(x0,y0)と(x1,y1)を通過し,基準座標点における縦軸との勾配はθ0となっている。
直線620aは算式(20a)で示すとおり,一対の座標点が与えられるか,又は一つの座標点と勾配が与えられると定数A0と定数B0が確定する。
y=A0・x+B0 ・・・・・・(20a)
但し A0=(y1−y0)/(x1−x0)
又は A0=cotθ0
B0=y0−x0・cotθ0
従って,標準特性直線620aは標準データとして,比較基準点における座標と勾配(x0,y0,θ0)又は一対の比較基準点の座標(x0,y0,x1,y1)が与えられると直線の算式が特定され,任意の監視入力xに対する調整出力yを算出することができる。
出荷対象現品である特定センサ又は特定負荷の個別特性である個別特性直線620bは,座標点(xn0,y0)と(xn1,y1)を通過し,基準座標点における縦軸との勾配はθnとなっている。
直線620bは算式(20b)で示すとおり,一対の座標点が与えられるか,又は一つの座標点と勾配が与えられると定数Aと定数Bが確定する。
y=A・x+B ・・・・・・(20b)
但し A=(y1−y0)/(xn1−xn0)
B=(y0・xn1−y1・xn0)/(xn1−xn0)
又は A=cotθn
B=y0−xn0・cotθn
なお,図19(B)では個別特性と標準特性との相違は,同じ調整出力y0又はy1が得を得るための監視入力x0とxn0,又はθ0とθn,又はx1とxn1の相違として表現されている。
ここで,補正定数として調整係数xn0/x0と,勾配係数θn/θ0が与えられると,標準データ(x0,y0,θ0)に対して調整係数と勾配係数とを掛け合わせることによって個別データ(xn0,y0,θn)を得ることができて,個別特性直線620bを確定することができる。
同様に,補正定数として一対の調整係数xn0/x0,xn1/x1が与えられると,標準データ(x0,y0,x1,y1)に対して一対の調整係数を掛け合わせることによって個別データ(xn0,y0,xn1,y1)を得ることができて,個別特性直線620bを確定することができる。
以上の説明で明らかなとおり,調整倍率は,標準特性データに掛け合せることによって個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数とが選択要素として使用され,一対の調整係数又は調整係数と勾配係数との組み合わせによって一つの個別特性直線を特定することができるようになっている。
なお,特定センサの検出特性又は特定負荷の出力特性が,温度又は気圧などで代表される設置環境によって変化するものにおいては,特定センサ又は特定負荷の設置環境を測定するための環境センサを設け,予め測定された複数環境条件における標準特性データと,検出された現状環境条件によって,現状環境に換算した標準特性データを算出し,基準環境における補正定数と現状環境における標準特性データに基づいて,現状環境における個別特性データを生成するようになっている。
以下,この発明による電子制御装置の制御特性調整方法における調整加算値の算出方法について,図20で示す特性線図に基づいて,図19との相違点を中心にして説明する。
図20(A)において,横軸(X軸)は特定センサに対する測定入力,又は特定負荷に対する制御入力に相等する調整入力の値を示す座標軸となっている。
縦軸(Y軸)は特定センサの検出出力,又は特定負荷の発生出力に相等する監視出力の値を示す座標軸となっている。
特定センサ又は特定負荷の標準特性である標準特性直線630aは,座標点(x1,y1)と(x2,y2)を通過し,基準座標点における横軸との勾配はθ1となっている。
直線630aは算式(30a)で示すとおり,一対の座標点が与えられるか,又は一つの座標点と勾配が与えられると定数A1と定数B1が確定する。
y=A1・x+B1 ・・・・・・(30a)
但し A1=(y2−y1)/(x2−x1)
B1=(y1・x2−y2・x1)/(x2−x1)
又は A1=tanθ1
B1=y1−x1・tanθ1
従って,標準特性直線630aは標準データとして,比較基準点における座標と勾配(x1,y1,θ1)又は一対の比較基準点の座標(x1,y1,x2,y2)が与えられると直線の算式が特定され,任意の調整入力xに対する監視出力yを算出することができる。
出荷対象現品である特定センサ又は特定負荷の個別特性である個別特性直線630bは,座標点(x1,y1n)と(x2,y2n)を通過し,基準座標点における横軸との勾配はθnとなっている。
直線630bは算式(30b)で示すとおり,一対の座標点が与えられるか,又は一つの座標点と勾配が与えられると定数Aと定数Bが確定する。
y=A・x+B ・・・・・・(30b)
但し A=(y2n−y1n)/(x2−x1)
B=(y1n・x2−y2n・x1)/(x2−x1)
又は A=tanθn
B=y1n−x1・tanθn
なお,図20(A)では個別特性と標準特性との相違は,同じ調整入力x1又はx2を与えたときの監視出力y1とy1n,又はθ0とθn,又はy2とy2nの相違として表現されている。ここで,補正定数としてバイアス調整値Δy1=y1n−y1と勾配調整値Δθ=θn−θ1が与えられると,標準データ(x1,y1,θ1)に対してバイアス調整値Δy1と勾配調整値Δθとを代数加算することによって個別データ(x1,y1n,θn)を得ることができて,個別特性直線630bを確定することができる。
同様に,補正定数として一対のバイアス調整値Δy1=y1n−y1,Δy2=y2n−y2が与えられると,標準データ(x1,y1,x2,y2)に対して一対のバイアス調整値を代数加算することによって個別データ(x1,y1n,x2,y2n)を得ることができて,個別特性直線630bを確定することができる。
図20(B)において,横軸(X軸)は特定センサに対する測定入力,又は特定負荷に対する制御入力に相等する監視入力の値を示す座標軸となっている。
縦軸(Y軸)は特定センサの検出出力,又は特定負荷の発生出力に相等する調整出力の値を示す座標軸となっている。
特定センサ又は特定負荷の標準特性である標準特性直線640aは,座標点(x1,y1)と(x2,y2)を通過し,基準座標点における縦軸との勾配はθ1となっている。
直線640aは算式(40a)で示すとおり,一対の座標点が与えられるか,又は一つの座標点と勾配が与えられると定数A1と定数B1が確定する。
y=A1・x+B1 ・・・・・・(40a)
但し A1=(y2−y1)/(x2−x1)
B1=(y1・x2−y2・x1)/(x2−x1)
又は A1=cotθ1
B1=y1−x1・cotθ1
従って,標準特性直線640aは標準データとして,比較基準点における座標と勾配(x1,y1,θ1)又は一対の比較基準点の座標(x1,y1,x2,y2)が与えられると直線の算式が特定され,任意の監視入力xに対する調整出力yを算出することができる。
出荷対象現品である特定センサ又は特定負荷の個別特性である個別特性直線640bは,座標点(x1n,y1)と(x2n,y2)を通過し,基準座標点における縦軸との勾配はθnとなっている。
直線640bは算式(40b)で示すとおり,一対の座標点が与えられるか,又は一つの座標点と勾配が与えられると定数Aと定数Bが確定する。
y=A・x+B ・・・・・・(40b)
但し A=(y2−y1)/(x2n−x1n)
B=(y1・x2n−y2・x1n)/(x2n−x1n)
又は A=cotθn
B=y1−x1n・cotθn
なお,図20(B)では個別特性と標準特性との相違は,同じ調整出力y1又はy2が得を得るための監視入力x1とx1n,又はθ1とθn,又はx2とx2nの相違として表現されている。
ここで,補正定数としてバイアス調整値Δx1=x1n−x1と勾配調整値Δθ=θn−θ0が与えられると,標準データ(x1,y1,θ1)に対してバイアス調整値と勾配調整値とを代数加算することによって個別データ(x1n,y1,θn)を得ることができて,個別特性直線640bを確定することができる。
同様に,補正定数として一対のバイアス調整値Δx1=x1n−x1,Δx2=x2n−x2が与えられると,標準データ(x1,y1,x2,y2)に対して一対のバイアス調整値を代数加算することによって個別データ(x1n,y1,x2n,y2)を得ることができて,個別特性直線640bを確定することができる。
以上の説明で明らかなとおり,調整加算値は,標準特性データに代数加算することによって個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,又は所定の調整比較点における個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値とが選択要素として使用され,一対のバイアス調整値又はバイアス調整値と勾配調整値との組み合わせによって一つの個別特性直線を特定することができるようになっている。
選択要素の全てとなる調整係数,勾配係数,バイアス調整値,勾配調整値は様々な混合組合せが可能であって,その組み合わせはデータ形式として指定されるようになっている。但し,一対の勾配係数又は一対の勾配調整値,又は勾配係数と勾配調整値との組み合わせは無効であり,このようなデータ形式は存在しない。
以下,この発明による電子制御装置の制御特性調整方法における補正定数の割付方法について,図21・図22で示す図表に基づいて説明する。
先ず,補正定数に関する用語を整理した図21(A)において,座標上の折線のことである標準特性には,特定センサに関する標準検出特性と特定負荷に関する標準出力特性,又は特定センサ付きの特定負荷に関する標準合成出力特性がある。
これ等の標準特性を,座標点や傾斜角或いは曲率半径,差分値などの数値で表現したものが標準特性データであり,標準検出特性データや標準出力特性データ,標準合成特性データがある。
個別特性や個別特性データも同様である。
標準特性データと個別特性データを対比して算出される補正定数には,調整倍率と調整加算値がある。
調整倍率には調整係数又は勾配係数があり,調整加算値には前記バイス調整値と勾配調整値とがあって,これ等の係数又は調整値がラベル抵抗の抵抗値によって表現される。
ラベル抵抗の抵抗値を測定して得られる調整倍率又は調整加算値は,標準特性データに掛け合わせるか又は代数加算することによって個別特性データが復元生成される。
次に,補正定数に関する説明図である図21(B)において,一つの個別直線に対して必要とされる選択パラメータは,第一パラメータと第二パラメータに区分されている。
第一パラメータで適用可能な選択要素は調整係数かバイアス調整値のどちらか一方であるのに対し,第二パラメータで適用可能な選択要素は調整係数又は勾配係数又はバイアス調整値又は勾配調整値のいずれか一つとなっている。
従って,選択パラメータの組合せとしては,(1)調整係数及び勾配係数の組合せによる選択A1か,又は第一及び第二の調整係数の組合せを選択する選択A2であるか,若しくは(2)バイアス調整値及び勾配調整値の組合せによる選択A3か,又は第一及び第二のバイアス調整値による一対のバイアス調整値を選択する選択A4であるか,若しくは(3)調整係数とバイアス調整値との複合組合せを選択する選択A5であるか,又は調整係数と勾配調整値との組合せによる複合組合せを選択する選択A6であるか,又は勾配係数とバイアス調整値の組合を選択する選択A7であるかにおいて,選択A1から選択A7のいずれか一つを選択することができる。
但し(4)折線特性の座標軸が調整入力軸対監視出力軸の二次元座標軸である選択B1か,又は調整出力軸対監視入力軸の二次元座標軸である選択B2のいずれかを混合することはできないが,第一直線は選択B1,第二直線は選択B2などの混合使用は可能であるため,データ形式としては特定しておく必要がある。
図22(A)は,第一パラメータとして第一のバイアス調整値を適用し,第二パラメータとして第二のバイアス調整値を適用した選択A4の場合であって,ラベル抵抗の抵抗値をデジタル変換して,二進値で表現した場合のビット構成が示されている。
下位ビット(B4〜B0)は第一のバイアス調整値として−10〜+8までの10段階を指定するための数値領域であり,例えばバイアス調整値を−10にしたいときには,下位ビットを00001〜00011の中心値である00010にすればよい。
これにより,ラベル抵抗の調整誤差やAD変換誤差を考慮して1ビット分の誤差が発生したとしても,バイアス調整値−10を確実に認識することができる。
なお,図22(A)では下位ビットの2進値00001〜11110を10進値に換算した1〜30に対応してバイアス調整値−10〜+8を割り付けており,バイアス調整値の最小単位である「1」の具体的な値はプログラムメモリの中で定義されている。
上位ビット(B8〜B6)は第二のバイアス調整値として−4〜+3の8段階に割り付けられており,例えば第二のバイアス調整値を+1にしたいときには,(B8,B7,B6)=(1,0,1)にすればよい。
この場合の10進値は320となっているが,例えば10進値が322=320+2であれば,第一のバイアス調整値は−10,第二のバイアス調整値は+1を選択したことになる。
図22(B)は,図4(B)の場合と同様に第一パラメータとしてバイアス調整値を適用し,第二パラメータとして調整係数(又は勾配係数)を適用した選択A5(又は選択A7)の場合である。
図22(B)は9行7列で合計63枡の表となっており,バイアス調整値として(+3,+2,+1,0,−1,−2,−3)の7段階の補正が行える精調整と,(+6,+4,+2,0,−2,−4,−6)の7段階の補正が行える粗調整が選択できるようになっている。
補正量の1単位が何を意味するかはプログラムメモリ又はデータメモリの中で定義されている。
また,調整係数として(1.04,1.03,1.02,1.01,1.00,0.99,0.98,0.97,0.96)の9段階の補正が行える精調整と,(1.08,1.06,1.04,1.02,1.00,0.98,0.96,0.94,0.92)の9段階の補正が行える粗調整が選択できるようになっている。
一方,ラベル抵抗はビット0〜6の7ビットの選択調整が行なえるようになっていて,ラベル抵抗のデジタル変換値0〜127のうち,1〜126がランク番号として割り付けられている。
ランク番号1〜126のうち,弱番号1〜63は精調整用,老番号64〜126は粗調整用に割当てられており,例えばランク番号80であればバイアス調整値は+2単位の加算補正を行ない,調整係数は1.04倍の乗算補正を行なうことになる。
また,例えばランク番号17であればバイアス調整値は+1単位の加算補正を行ない,調整係数は1.02倍の乗算補正を行なうことになる。
なお,図4(B)の場合はランク番号を奇数(B0=1)か偶数(B0=0)かによって精粗の区分を行い,図22(B)の場合はランク番号を弱番(B6=0)が老番(B6=1)で精粗の区分を行う例を示したが,実際にはどちらか一方に統一されるべきものである。
また,選択パラメータを構成する第一パラメータと第二パラメータは,標準特性データの記述順序によって区分され,例えば先行記述したほうが第一パラメータであるとすればよい。
また,図4(A)と図22(A)において,ラベル抵抗の抵抗値のデジタル変換値の下位ビット群は第一パラメータに対応し,上位ビット群は第二パラメータに対応するように統一しておくとよい。
更に,図4(B)と図22(B)において,ランク番号テーブルの上覧は第一パラメータ,左欄は第二パラメータに対応するように統一しておけばよい。
更に,精調整や粗調整に対応した具体的な補正定数は用途に応じて適宜に設定すればよいが,特定センサや特定負荷の固体バラツキ変動が,悪くても±10%未満であり,通常は±5%未満であるような用途に対しては,ここで示したような補正定数に統一しておくことができる。
以上の説明では,調整係数や勾配係数は個別データ/標準データの比率であるとし,標準データにこれ等の係数を掛けると個別データが得られるとした。
しかし,調整係数や勾配係数は標準データ/個別データの比率であるとし,標準データをこれ等の係数で割って個別データを得るようにしてもよい。
同様に,バイアス調整値や勾配調整値は個別データから標準データを減じた偏差であるとし,標準データにこれ等の調整値を加算すると個別データが得られるとした。
しかし,バイアス調整値や勾配調整値は標準データから個別データを減じた偏差であるとし,標準データからこれ等の調整値を減算して個別データを得るようにしてもよい。
以上の説明で明らかなとおり,この発明の実施形態1又は実施形態2による電子制御装置100A・100Bの制御特性調整方法は,
前記プログラムメモリ113A;113B又は前記データメモリ114には,前記標準特性データに加えて前記データ形式を選択するための補助データが付加されており,
前記標準特性と個別特性は,共通の比較調整値が入力される調整入力軸と,異なった比較監視値が出力される監視出力軸,又は共通の比較調整値が出力される調整出力軸と,異なった比較監視値が入力される監視入力軸による二次元座標上で折線近似され,
前記補助データは前記補正定数を構成する選択パラメータとして,(1)前記調整係数及び前記勾配係数の組合せによる選択A1か,又は前記第一及び第二の調整係数の一対の調整係数の組合せを選択する選択A2であるか,若しくは(2)前記バイアス調整値及び勾配調整値の組合せによる選択A3か,又は前記第一及び第二のバイアス調整値による一対のバイアス調整値を選択する選択A4であるか,若しくは(3)前記バイアス調整値と前記調整係数との複合組合せを選択する選択A5であるか,又は前記調整係数と前記勾配調整値との組合せによる複合組合せを選択する選択A6であるか,又は前記バイアス調整値と前記勾配係数との組合を選択する選択A7であるかにおいて,選択A1から選択A7の一部又は全部の中のいずれか一つを選択し,
更には(4)前記折線特性の座標軸が調整入力軸対監視出力軸の二次元座標軸である選択B1か,又は調整出力軸対監視入力軸の二次元座標軸である選択B2のいずれかを選択して,合計14種の選択肢の中の一つを選択パラメータとして指定するようになっている。
前記調整係数は共通の比較調整入力x0に対して個別特性の比較監視出力yn0と標準特性の比較監視出力y0を比較した比率(yn0/y0)であるか,又は共通の比較調整出力y0に対して個別特性の比較監視入力xn0と標準特性の比較監視入力x0とを比較した比率(xn0/x0)によって決定されるパラメータであり,
前記勾配係数は前記調整係数を算出するための比較調整点における個別特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接と,標準特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接とを比較した比率(θn/θ0,又はtanθn/tanθ0)によって決定されるパラメータであり,
前記バイアス調整値は共通の比較調整入力x1に対する個別特性の比較監視出力y1nと標準特性の比較監視出力y1との比較偏差(y1n−y1)であるか,又は共通の比較調整出力y1に対する個別特性の比較監視入力x1nと標準特性の比較監視入力x1との比較偏差(x1n−x1)によって決定されるパラメータであり,
前記勾配調整値は前記バイアス調整値を算出するための比較調整点における個別特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接と,標準特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接との比較偏差(θn−θ1,又はtanθn−tanθ1)によって決定されるパラメータとなっている。
以上のとおり,この発明の請求項9に関連し,プログラムメモリ又はデータメモリは,標準特性データから個別特性データを算出するための補正定数のデータ形式を選択するための補助データを包含している。
従って,標準特性データを作成するために多数サンプルの実験測定を行なったときに,ここで得られた標準特性と様々なバラツキ特性とを対比して,補正定数の変動幅が少なくなるようなデータ形式を選択しておくことにより,ラベル抵抗の抵抗値の調整幅を抑制することができる特徴がある。
なお,例えば標準特性の傾斜角θ0が非常に小さい平坦線である場合に,個別特性の傾斜角θnとの比率である勾配係数θn/θ0又はtanθn/tanθ0が過大な数値となり,勾配係数の変動幅が過大となって,これをラベル抵抗によって表現するのが困難となる。
一般に,傾斜角の変動が少なくて,標準特性と個別特性が相互に平行線に近い状態のものである場合にはバイアス方式が有利であり,標準特性と個別特性との傾斜角が小さくてX軸に対して平坦な平行特性である場合には,図20(A)で示された調整入力対監視出力の形式が有利であり,X軸に対して急峻な平行特性である場合には図20(B)で示された調整出力対監視入力の方式が有利である。
これに対し,標準特性と個別特性との間で傾斜角の変動が大きい場合には調整係数方式が有利である。
この場合,標準特性の線分と個別特性の線分との交差点が第一・第四座標にある場合には,一対の調整係数を用いるのが有利であるのに対し,交差点が第二・第三座標にある場合は勾配係数方式が有利となる。
前記標準特性を第一線分303aと第二線分304aによる標準折線特性で近似するとともに,当該第一線分303aと第二線分304aとの間で相対誤差が最小となる合成直線305aを算出し,
前記標準特性データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記合成直線305aの勾配θ0,又は一対の比較調整点の座標を含む標準データと,
大小複数の分散調整値Piに対応した前記第一線分303a及び前記第二線分304aと前記合成直線305aとの間の誤差である差分データΔVi0によって構成され,
前記個別特性を第一線分303bと第二線分304bによる個別折線特性で近似するとともに,当該第一線分303bと第二線分304bとの間で相対誤差が最小となる合成直線305bを算出し,
前記個別特性データは前記標準特性データで適用された,選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記合成直線305bの勾配θn,又は一対の比較調整点の座標を含む個別データによって構成され,
前記ラベル抵抗は個別の前記合成直線305bと標準の前記合成直線305aとを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整され,
前記マイクロプロセッサ111は,前記ラベル抵抗の抵抗値を読み出して,指定された前記選択パラメータを抽出して一次補正定数となし,
前記標準データと前記一次補正定数によって前記個別の合成直線305bと同じ合成直線305cを特定し,特定された合成直線305cに対して前記差分データΔVi0を補間情報として代数加算することによって,補正された第一線分303cと第二線分304cによる一次補正折線特性を特定し,特定された一次補正折線特性によって前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成するようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項10に関連し,特定センサ又は特定負荷の標準特性と個別特性を第一線分と第二線分による折線とこれを合成した合成直線で近似し,特定センサ又は特定負荷には1個のラベル抵抗を設けて,複数サンプルによる標準特性と対象現品特性の相違を一つの選択パラメータによって表現するようになっている。
従って,ラベル抵抗の抵抗値によって複雑な検出特性或いは出力特性を表現することができ,簡単な構成によって適用された特定センサ又は特定負荷の個別特性データを得ることができる特徴がある。
また,標準特性データは折線線分と合成直線との差分値データを補間情報として包含しているので,適用された特定センサ又は特定負荷に関する合成直線に差分値データを代数加算することによって−1個のラベル抵抗を用いて折線特性に相等した個別特性データを得ることができる顕著な特徴がある。
前記一次補正定数となる前記選択パラメータの値から,二次補正定数となる選択パラメータが算出され,
前記二次補正定数は,前記選択パラメータを構成する前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の何れかの値を微増又は微減させたときに得られる,前記一次補正折線特性の第一線分303cと第二線分304cと,前記個別折線特性における第一線分303bと第二線分304bとの間の相対誤差が最小となるように,前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の何れかの値を補正算出するものであり,前記ラベル抵抗は補正算出された前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の何れかの値を特定するための抵抗値に調整され,
前記マイクロプロセッサ111は,前記標準データと前記ラベル抵抗の抵抗値から読み出された前記二次補正定数によって合成直線305dを特定し,特定された合成直線305dに対して前記差分データΔVi0を補間情報として代数加算することによって,追加補正された第一線分303dと第二線分304dによる二次補正折線特性を特定し,特定された二次補正折線特性によって前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成するようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項11に関連し,特定センサ又は特定負荷の個別特性を二次補正定数によって補正して,個別折線特性と二次補正折線特性間の相対誤差が最小となるように校正されている。
従って1個のラベル抵抗を用いて折線特性に相等した校正をより高精度に行うことができる顕著な特徴がある。
前記標準特性を第一直線601aと第二直線602aによる標準折線特性で近似するとともに,
前記標準特性データは前記第一直線601aに関する第一標準データと,前記第二直線602aに関する第二標準データによって構成し,
前記第一標準データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線601aの勾配θ10,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
前記第二標準データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線602aの勾配θ20,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
前記個別特性を第一直線601bと第二直線602bによる個別折線特性で近似するとともに,前記個別特性データは前記第一直線601bに関する第一個別データと,前記第二直線602bに関する第二個別データによって構成し,
前記第一個別データは前記第一標準データで適用された,前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線601bの勾配θ1n,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
前記第二個別データは前記第二標準データで適用された,前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線602bの勾配θ2n,又は一対の比較調整点の座標を包含している。
前記ラベル抵抗は前記個別の第一直線601bと前記標準の第一直線601aとを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第一のラベル抵抗と,
前記個別の第二直線602bと前記標準の第二直線602aとを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第二のラベル抵抗とによって構成され,
前記マイクロプロセッサ111は,前記第一及び第二のラベル抵抗の抵抗値を読出して,
前記個別の第一直線601bに対する前記選択パラメータを抽出して第一の補正定数となし,前記個別の第二直線602bに対する前記選択パラメータを抽出して第二の補正定数となし,前記第一標準データと前記第一の補正定数によって個別の第一直線601bの算式を特定し,前記第二標準データと前記第二の補正定数によって個別の第二直線602bの算式を特定し,特定された個別の第一直線601bと第二直線602bによる折線特性によって,前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成するとともに,
前記プログラムメモリ113B又は前記データメモリ114は更に,前記標準の第一直線601aと第二直線602aの交差部分に関して円弧補間を行うための曲率半径Raを第三標準データとして包含し,
前記個別の第一直線601bと第二直線602bの交差部分に関しては,前記第三標準データとして格納されている曲率半径Raを補間情報として円弧補間を行うようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項12に関連し,特定センサ又は特定負荷の標準特性と個別特性を第一直線と第二直線による折線で近似し,特定センサ又は特定負荷には2個のラベル抵抗を設けて,複数サンプルによる標準特性と対象現品特性の相違を各直線ごとに一つの選択パラメータによって表現するようになっている。
従って,ラベル抵抗の抵抗値によって複雑な検出特性或いは出力特性を表現することができ,簡単な構成によって適用された特定センサ又は特定負荷の個別データを得ることができる特徴がある。
また,個別特性における折線の交差部分は,第三標準データとして格納されている標準特性の曲率半径を用いて円弧補間を行うようになっているので,ラベル抵抗による曲率半径の指定を行わなくても,折線近似によって発生する特性誤差を軽減することができる顕著な特徴がある。
前記標準特性を第一直線315aと第二直線325a,及び前記第一直線315aと第二直線325aの中間に位置する第三直線335aによる標準折線特性で近似するとともに,前記標準特性データは前記第一直線315aに関する第一標準データと,前記第二直線325aに関する第二標準データによって構成し,
前記第一標準データは少なくとも前記第一直線315aと第三直線335aの交点位置の座標と,前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線315aの勾配,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
前記第二標準データは少なくとも前記第二直線325aと第三直線335aの交点位置の座標と,前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線325aの勾配,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
前記個別特性を第一直線315bと第二直線325b,及び当該第一直線315bと第二直線325bの中間に位置する第三直線335bによる個別折線特性で近似するとともに,前記個別特性データは前記第一直線315bに関する第一個別データと,前記第二直線325bに関する第二個別データによって構成し,
前記第一個別データは前記第一標準データで適用された前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線315bの勾配,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
前記第二個別データは前記第二標準データで適用された前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線325bの勾配,又は一対の比較調整点の座標を包含している。
前記ラベル抵抗は前記個別の第一直線315bと前記標準の第一直線315aとを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第一のラベル抵抗と,前記個別の第二直線325bと前記標準の第二直線325aとを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第二のラベル抵抗とによって構成され,
前記マイクロプロセッサ111は,前記第一及び第二のラベル抵抗の抵抗値を読出して,
前記個別の第一直線315bに対する選択パラメータを抽出して第一の補正定数となし,
前記個別の第二直線325bに対する選択パラメータを抽出して第二の補正定数となし,
前記第一標準データと前記第一の補正定数によって個別の第一直線315bの算式を特定し,前記第二標準データと前記第二の補正定数によって個別の第二直線325bの算式を特定し,特定された個別の第一直線315bと第二直線325bの算式から補間情報となる個別の第三直線335bの算式を生成し,
特定された個別の前記第一直線315bと前記第二直線325bと,生成された前記第三直線335bによる折線特性によって,前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成するようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項13に関連し,特定センサ又は特定負荷の標準特性と個別特性を第一直線と第二直線と第三直線による折線で近似し,特定センサ又は特定負荷には2個のラベル抵抗を設けて,複数サンプルによる標準特性と対象現品特性の相違を第一直線と第二直線ごとの選択パラメータによって表現するようになっている。
従って,ラベル抵抗の抵抗値によって複雑な検出特性或いは出力特性を表現することができ,簡単な構成によって適用された特定センサ又は特定負荷の個別データを得ることができる特徴がある。
なお,第一直線と第三直線,又は第二直線と第三直線の交点座標の位置は,標準特性と個別特性によって二次元で相違する可能性があるのに対し,前述した調整係数やバイアス調整値は一次元での補正しか行えないものであるが,標準特性曲線と個別特性曲線とが相似形状の曲線であるとした場合には,個別特性における第三直線の算式は,特定された第一直線と第二直線の算式から算出されて補間情報として活用することができ,2個のラベル抵抗にって三段の折線特性を得ることができる顕著な特徴がある。
前記標準特性を第一直線315aと第二直線325aによる標準折線特性で近似し,
前記標準特性データは前記第一直線315aに関する第一標準特性データと,前記第二直線325aに関する第二標準特性データによって構成するとともに,前記第一直線315aと第二直線325aの少なくとも一方は,前段の第一線分313aと第二線分314aを合成した第一直線315aとするか,又は後段の第一線分323aと第二線分324aを合成した第二直線325aとし,
前記第一標準特性データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線315aの勾配θ10,又は一対の比較調整点の座標を包含する第一標準データと,
大小複数の分散調整値Pi1に対応した前記第一線分313a及び第二線分314aと前記第一直線315aとの間の誤差である第一差分データΔVi1とによって構成され,
前記第二標準特性データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線325aの勾配θ20,又は一対の比較調整点の座標を包含する第二標準データと,
大小複数の分散調整値Pi2に対応した前記第一線分323a及び第二線分324aと前記第二直線325aとの間の誤差である第二差分データΔVi2とによって構成され,
前記個別特性を前段の第一線分313bと第二線分314bを合成した第一直線315bと,後段の第一線分323bと第二線分324bを合成した第二直線325bによる個別折線特性で近似するとともに,
前記個別特性データは前記第一直線315bに関する第一個別データと,前記第二直線325bに関する第二個別データによって構成し,
前記第一個別データは前記第一標準データで適用された,前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線315bの勾配θ1n,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
前記第二個別データは前記第二標準データで適用された,前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と前記比較調整点における第二直線325bの勾配θ2n,又は一対の比較調整点の座標を包含している。
前記ラベル抵抗は前記個別の第一直線315bと前記標準の第一直線315aとを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第一のラベル抵抗と,前記個別の第二直線325bと標準の第二直線325aとを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第二のラベル抵抗とによって構成され,
前記マイクロプロセッサ111は,前記第一及び第二のラベル抵抗の抵抗値を読出して,
前記個別の第一直線315bに対する前記選択パラメータを抽出して第一の補正定数となし,前記個別の第二直線325bに対する前記選択パラメータを抽出して第二の補正定数となし,前記第一標準データと前記第一の補正定数によって個別の第一直線315bの算式を特定し,前記第二標準データと前記第二の補正定数によって個別の第二直線325bの算式を特定し,特定された前記第一直線315bに対して,前記第一差分データΔVi1を補間情報として代数加算して,補正された前段の第一線分313cと第二線分314cによる前段折線特性を特定し,特定された前記第二直線325bに対して,前記第二差分データΔVi2を補間情報として代数加算して,補正された後段の第一線分323cと第二線分324cによる後段折線特性を特定し,特定された前記前段折線特性と前記後段折線特性によって前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成するようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項14に関連し,特定センサ又は特定負荷の標準特性と個別特性を第一直線と第二直線による折線で近似し,特定センサ又は特定負荷には2個のラベル抵抗を設けて,複数サンプルによる標準特性と対象現品特性の相違を各直線ごとの選択パラメータによって表現するとともに,第一直線又は第二直線の少なくとも一方はさらに,第一線分と第二線分に分割されて標準特性との差分データが補間情報として加算されるようになっている。
従って,ラベル抵抗の抵抗値によって複雑な検出特性或いは出力特性を高精度に表現することができ,適用された特定センサの検出特性又は特定負荷の出力特性が複雑な折線特性であっても,容易に精確な個別特性データを得ることができる顕著な特徴がある。
前記特定センサ106A;106B又は前記特定負荷107A;107Bは,環境センサ105a;105bによって温度又は気圧を一例とする設置環境が測定され,
前記個別特性データは所定の基準環境条件において測定されたものであるのに対し,前記標準特性データは前記所定の基準環境条件と,他の環境条件において測定された複数の標準特性データが前記プログラムメモリ113A;113B又は前記データメモリ114に格納されており,
前記補正定数は前記基準環境条件において測定された標準特性データと個別特性データに基づいて算出された前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の複数の組合せによって構成され,
前記マイクロプロセッサ111は,前記環境センサ105a・105bによって測定された前記特定センサ106A;106B又は前記特定負荷107A;107Bの設置環境情報と,前記複数の標準特性データから補間演算して得られる現状環境における標準特性データを補間情報として生成するとともに,
前記基準環境における補正定数と前記現状環境における標準特性データに基づいて,現状環境における個別特性データを復元生成し,
現状環境における個別検出特性データを参照して前記電気負荷群108の駆動制御を行なうか,現状環境における個別出力特性データ又は個別合成特性を参照して前記特定負荷107A;107Bの駆動制御を行なうようになっている。
以上のとおり,この発明の請求項15に関連し,特定センサの検出特性又は特定負荷の出力特性が,温度又は気圧などで代表される設置環境によって変化するものにおいて,特定センサ又は特定負荷の設置環境を測定するための環境センサを備え,予め測定された複数環境条件における標準特性データと,検出された現状環境条件によって,現状環境に換算した標準特性データを算出し,基準環境における補正定数と現状環境における標準特性データに基づいて,現状環境における個別特性データを生成するようになっている。
従って,複数サンプルによる実験測定時点で環境変化特性を測定しておくことによって,個々の製品出荷検査時点では所定の基準環境において簡単に調整作業が行われ,運転段階では現状環境に対応した個別特性データが得られて高精度な制御を行なうことができる特徴がある。
なお,この発明は,その発明の範囲内において,各実施の形態を自由に組み合わせたり,各実施の形態を適宜,変形,省略することが可能である。
100A;100B 電子制御装置、105 入力センサ群、105a・105b 環境センサ(温度センサ)、106A;106B 特定センサ、61a;61b 第一のラベル抵抗、62a;62b 第二のラベル抵抗、107A;107B 特定負荷、74a ラベル抵抗、80〜89 直列抵抗、108 電気負荷群、111 マイクロプロセッサ、112 RAMメモリ、113A;113B プログラムメモリ、114 データメモリ、115 AD変換器、161a・161b 直列抵抗、162a・162b 直列抵抗、174 直列抵抗、1004 ラベル抵抗読出変換手段、303a 第一線分(標準)、303b 第一線分(個別)、303c 第一線分(一次補正)、303d 第一線分(二次補正)、304a 第二線分(標準)、304b 第二線分(個別)、304c 第二線分(一次補正)、304d 第二線分(二次補正)、305a 合成直線(標準)、305b 合成直線(個別)、305c 合成直線(一次補正)、305d 合成直線(二次補正)、313a 第一線分(標準前段)、313b 第一線分(個別前段)、313c 第一線分(補正前段)、314a 第二線分(標準前段)、314b 第二線分(個別前段)、314c 第二線分(補正前段)、315a 第一直線(標準)、315b 第一直線(個別)、315c 第一直線(補正)、323a 第一線分(標準後段)、323b 第一線分(個別後段)、323c 第一線分(補正後段)、324a 第二線分(標準後段)、324b 第二線分(個別後段)、324c 第二線分(補正後段)、325a 第二直線(標準)、325b 第二直線(個別)、325c 第二直線(補正)、335a 第三直線(標準)、335b 第三直線(個別)、601a 第一直線(標準)、601b 第一直線(個別)、602a 第二直線(標準)、602b第二直線(個別)

Claims (15)

  1. 入力センサ群の動作状態とプログラムメモリの内容に応動して,電気負荷群を駆動制御するマイクロプロセッサを備え,前記入力センサ群の一部の特定センサはセンサの検出特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を有するか,又は,前記電気負荷群の一部の特定負荷は出力特性の固体バラツキ変動を校正するためのラベル抵抗を有して成る電子制御装置であって,
    前記マイクロプロセッサは更に,演算処理用のRAMメモリと,前記プログラムメモリの一部領域であるか又は分割して設けられた不揮発性のデータメモリと,AD変換器とが接続されて互いに協働するものであるとともに,
    前記プログラムメモリ又はデータメモリには,複数サンプルによる実験データの平均特性データである前記特定センサの標準検出特性データ,又は前記特定負荷の標準出力特性データである標準特性データが所定のデータ形式で格納されており,
    前記検出特性又は出力特性は2次微分値が正負に反転しない単調増加特性,或いは単調減少特性のものであって,少なくとも1対以上の折線特性で近似され,
    前記プログラムメモリ又はデータメモリは更に,折線特性で近似された前記標準特性データと,実際の標準特性データ間の誤差を補うための補間情報が格納され,
    前記プログラムメモリはラベル抵抗読出変換手段となる制御プログラムを包含し,前記ラベル抵抗読出変換手段は前記ラベル抵抗に直列接続された直列抵抗の抵抗値と,当該ラベル抵抗の両端電圧と直列回路に対する印加電圧である制御電圧とを参照して当該ラベル抵抗の抵抗値を算出し,算出された抵抗値に基づいて前記特定センサの検出特性,又は前記特定負荷の出力特性の固体バラツキ変動を補正するための補正定数を算出して,前記データメモリ又は前記RAMメモリに格納し,
    前記補正定数は,前記標準特性データを基準とし前記特定センサの個別検出特性データ,
    又は前記特定負荷の個別出力特性データである個別特性データを特定するための一対の調整倍率,又は一対の調整加算値,又は調整倍率と調整加算値とを複合したものであり,
    前記調整倍率は,前記標準特性データに掛け合せることによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数であり,
    前記調整加算値は,前記標準特性データに代数加算することによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値であり,
    前記ラベル抵抗読出変換手段は電源スイッチが投入された運転開始時であるか,前記特定センサ又は前記特定負荷が保守交換されたときに実行され,前記補正定数が前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値のどの組合せによるものかを識別し,識別された補正定数と前記特定センサ又は前記特定負荷の前記標準特性データと,前記補間情報とを組合せて前記個別特性データを復元生成し,
    前記マイクロプロセッサは,生成された前記個別検出特性データを参照して前記電気負荷群の駆動制御を行なうか,生成された前記個別出力特性データを参照して前記特定負荷の駆動制御を行なうことを特徴とする電子制御装置。
  2. 入力センサ群の動作状態とプログラムメモリの内容に応動して,電気負荷群を駆動制御するマイクロプロセッサを備え,前記電気負荷群の一部の特定負荷は,当該特定負荷の出力を検出する特定センサを有し,前記特定センサは,前記特定負荷の出力特性と前記特定センサの検出特性とを合成した合成出力特性の固体バラツキ変動を校正するための,ラベル抵抗を備えて成る電子制御装置であって,
    前記マイクロプロセッサは更に,演算処理用のRAMメモリと,前記プログラムメモリの一部領域であるか又は分割して設けられた不揮発性のデータメモリと,AD変換器とが接続されて互いに協働するものであるとともに,
    前記プログラムメモリ又はデータメモリには,複数サンプルによる実験データの平均特性データである前記特定負荷と前記特定センサの標準合成特性データが所定のデータ形式で格納されており,
    前記合成出力特性は2次微分値が正負に反転しない単調増加特性,或いは単調減少特性のものであって,少なくとも1対以上の折線特性で近似され,
    前記プログラムメモリ又はデータメモリは更に,折線特性で近似された前記標準合成データと,実際の標準合成特性データ間の誤差を補うための補間情報が格納され,
    前記プログラムメモリはラベル抵抗読出変換手段となる制御プログラムを包含し,前記ラベル抵抗読出変換手段は前記ラベル抵抗に直列接続された直列抵抗の抵抗値と,当該ラベル抵抗の両端電圧と直列回路に対する印加電圧である制御電圧とを参照して当該ラベル抵抗の抵抗値を算出し,算出された抵抗値に基づいて前記特定負荷の合成出力特性の固体バラツキ変動を補正するための補正定数を算出して,前記データメモリ又は前記RAMメモリに格納し,
    前記補正定数は,前記標準合成特性データである標準特性データを基準とし,前記特定負荷の個別合成特性データである個別特性データを特定するための一対の調整倍率,又は一対の調整加算値,又は調整倍率と調整加算値とを複合したものであり,
    前記調整倍率は,前記標準特性データに掛け合せることによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対比率である調整係数であるか,又は所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対比率である勾配係数であり,
    前記調整加算値は,前記標準特性データに代数加算することによって前記個別特性データが得られる補正定数であって,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の相対偏差であるバイアス調整値であるか,所定の調整比較点における前記個別特性データと標準特性データとの間の変化率に関する相対偏差である勾配調整値であり,
    前記ラベル抵抗読出変換手段は電源スイッチが投入された運転開始時であるか,前記特定センサ又は前記特定負荷が保守交換されたときに実行され,前記補正定数が前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値のどの組合せによるものかを識別し,識別された補正定数と前記補間情報と前記特定負荷の前記標準特性データとを組合せて前記個別特性データを復元生成し,
    前記マイクロプロセッサは,生成された前記個別合成特性データを参照して前記特定負荷の駆動制御を行なうことを特徴とする電子制御装置。
  3. 前記プログラムメモリ又は前記データメモリには,前記特定負荷と前記特定センサの標準合成特性データに加えて,前記特定負荷の標準出力特性データが所定のデータ形式で格納されており,
    前記マイクロプロセッサは前記特定負荷が目標とする目標制御出力を発生するために,前記標準出力特性データを参照して制御指令信号を発生し,その結果として前記特定負荷の個別合成特性データを参照して得られた前記特定センサの検出出力と,前記目標制御出力との間に制御偏差があるときには,前記制御指令信号を増減補正して前記目標制御出力が得られるように負帰還制御を行なうことを特徴とする請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記ラベル抵抗は複数個の直列抵抗を順次直列接続し,当該直列抵抗の抵抗値は後段の抵抗値が前段の抵抗値の2倍となっていて,各直列抵抗は調整窓内に設けられた複数の短絡/開放端子によって短絡又は開放され,
    前記短絡/開放端子は,目標とするラベル抵抗の抵抗値のバイナリ値に対応し,各ビットの論理状態によって短絡又は開放される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  5. 前記ラベル抵抗は,抵抗値を計測監視しながら幅方向の切込寸法と,長さ方向の切込寸法によって目標の抵抗値となるように,調整窓からレーザトリミングによって抵抗値の調整が行なわれる薄膜抵抗が使用されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  6. 前記ラベル抵抗を構成する直列抵抗は,渦巻き状に構成された薄膜抵抗体に複数の接続端子を設け,当該接続端子を短絡/開放端子として使用して,調整窓から短絡又は開放し,前記短絡/開放端子間の抵抗は,小さい抵抗から順次レーザトリミングによって予め調整され,順次倍数の抵抗値となるように調整されているものである
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  7. 前記マイクロプロセッサによって測定された前記ラベル抵抗のデジタル変換値は,上位ビット群と下位ビット群に分割されて使用され,前記上位ビット群と下位ビット群は,前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値のいずれか一つの設定に個別に割当てられていて,割り当てられた設定値と,前記バイアス調整値又は前記勾配調整値に関する最小値は,前記プログラムメモリ又はデータメモリに格納されていて、
    前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の設定は,前記最小値に対する倍率によって設定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  8. 前記マイクロプロセッサによって測定された前記ラベル抵抗のデジタル変換値は,前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の設定値を割り当てる二次元マップに設けられた通し番号に対応し,
    前記通し番号によって前記設定値のランク番号が指定され,
    前記通し番号を弱番グループと老番グループ,又は奇数番号グループと偶数番号グループに分割した場合には同一ランクに二つの通し番号が割り当てられ,各ランク番号に割り当てられた精調整用又は粗調整用の前記設定値と,前記バイアス調整値又は前記勾配調整値に関する最小値は,前記プログラムメモリ又はデータメモリに格納されていて、前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の設定は,前記最小値に対する倍率によって設定される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  9. 請求項1又は請求項2に記載の電子制御装置の制御特性調整方法であって,
    前記プログラムメモリ又は前記データメモリには,前記標準特性データに加えて前記データ形式を選択するための補助データが付加されており,
    前記標準特性データによる標準特性と前記個別特性データによる個別特性は,共通の比較調整値が入力される調整入力軸と,異なった比較監視値が出力される監視出力軸,又は共通の比較調整値が出力される調整出力軸と,異なった比較監視値が入力される監視入力軸による二次元座標上で折線近似され,
    前記補助データは前記補正定数を構成する選択パラメータとして,(1)前記調整係数及び前記勾配係数の組合せによる選択A1か,又は前記第一及び第二の調整係数の組合せによる一対の調整係数を選択する選択A2であるか,若しくは(2)前記バイアス調整値及び勾配調整値の組合せによる選択A3か,又は前記第一及び第二のバイアス調整値による一対のバイアス調整値を選択する選択A4であるか,若しくは(3)前記バイアス調整値と前記調整係数との複合組合せを選択する選択A5であるか,又は前記調整係数と前記勾配調整値との組合せによる複合組合せを選択する選択A6であるか,又は前記バイアス調整値と前記勾配係数との組合を選択する選択A7であるかにおいて,選択A1から選択A7の一部又は全部の中のいずれか一つを選択し,
    更には(4)前記折線特性の座標軸が調整入力軸対監視出力軸の二次元座標軸である選択B1か,又は調整出力軸対監視入力軸の二次元座標軸である選択B2のいずれかを選択して,合計14種の選択肢の中の一つを選択パラメータとして指定するとともに,
    前記調整係数は共通の比較調整入力x0に対して前記個別特性の比較監視出力yn0と前記標準特性の比較監視出力y0を比較した比率(yn0/y0)であるか,又は共通の比較調整出力y0に対して前記個別特性の比較監視入力xn0と前記標準特性の比較監視入力x0とを比較した比率(xn0/x0)によって決定されるパラメータであり,
    前記勾配係数は前記調整係数を算出するための比較調整点における前記個別特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接と,前記標準特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接とを比較した比率(θn/θ0,又はtanθn/tanθ0)によって決定されるパラメータであり,
    前記バイアス調整値は共通の比較調整入力x1に対する前記個別特性の比較監視出力y1nと標準特性の比較監視出力y1との比較偏差(y1n−y1)であるか,又は共通の比較調整出力y1に対する前記個別特性の比較監視入力x1nと前記標準特性の比較監視入力x1との比較偏差(x1n−x1)によって決定されるパラメータであり,
    前記勾配調整値は前記バイアス調整値を算出するための比較調整点における前記個別特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接と,前記標準特性の変化率である線分の傾斜角又はその正接との比較偏差(θn−θ1,又はtanθn−tanθ1)によって決定されるパラメータであることを特徴とする電子制御装置の制御特性調整方法。
  10. 前記標準特性を第一線分と第二線分による標準折線特性で近似するとともに,当該第一線分と第二線分との間で相対誤差が最小となる合成直線を算出し,
    前記標準特性データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記合成直線の勾配θ0,又は一対の比較調整点の座標を含む標準データと,大小複数の分散調整値Piに対応した前記第一線分及び前記第二線分と前記合成直線との間の誤差である差分データΔVi0によって構成され,
    前記個別特性を第一線分と第二線分による個別折線特性で近似するとともに,当該第一線分と第二線分との間で相対誤差が最小となる合成直線を算出し,
    前記個別特性データは前記標準特性データで適用された,選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記合成直線の勾配θn,又は一対の比較調整点の座標を含む個別データによって構成され,
    前記ラベル抵抗は前記個別の前記合成直線と前記標準の合成直線とを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整され,
    前記マイクロプロセッサは,前記ラベル抵抗の抵抗値を読み出して,指定された前記選択パラメータを抽出して一次補正定数となし,
    前記標準データと前記一次補正定数によって前記個別の合成直線と同じ合成直線を特定し,特定された合成直線に対して前記差分データΔVi0を補間情報として代数加算することによって,補正された第一線分と第二線分による一次補正折線特性を特定し,特定された一次補正折線特性によって前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成
    することを特徴とする請求項9に記載の電子制御装置の制御特性調整方法。
  11. 前記一次補正定数となる前記選択パラメータの値から,二次補正定数となる選択パラメータが算出され,
    前記二次補正定数は,前記選択パラメータを構成する前記調整係数又は前記勾配係数,又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の何れかの値を微増又は微減させたときに得られる,前記一次補正折線特性の第一線分と第二線分と,前記個別折線特性における第一線分と第二線分との間の相対誤差が最小となるように,前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の何れかの値を補正算出するものであり,
    前記ラベル抵抗は補正算出された前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の何れかの値を特定するための抵抗値に調整され,
    前記マイクロプロセッサは,前記標準データと前記ラベル抵抗の抵抗値から読み出された前記二次補正定数によって合成直線を特定し,特定された合成直線に対して前記差分データΔVi0を補間情報として代数加算することによって追加補正された第一線分と第二線分による二次補正折線特性を特定し,特定された二次補正折線特性によって前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成することを特徴とする請求項10に記載の電子制御装置の制御特性調整方法。
  12. 前記標準特性を第一直線と第二直線による標準折線特性で近似するとともに,
    前記標準特性データは前記第一直線に関する第一標準データと,前記第二直線に関する第二標準データによって構成し,
    前記第一標準データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線の勾配θ10,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記第二標準データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線の勾配θ20,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記個別特性を第一直線と第二直線による個別折線特性で近似するとともに,前記個別特性データは前記第一直線に関する第一個別データと,前記第二直線に関する第二個別データによって構成し,
    前記第一個別データは前記第一標準データで適用された,前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線の勾配θ1n,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記第二個別データは前記第二標準データで適用された,前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線の勾配θ2n,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記ラベル抵抗は前記個別の第一直線と前記標準の第一直線とを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第一のラベル抵抗と,前記個別の第二直線と前記標準の第二直線とを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第二のラベル抵抗とによって構成され,
    前記マイクロプロセッサは,前記第一及び第二のラベル抵抗の抵抗値を読出して,
    前記個別の第一直線に対する前記選択パラメータを抽出して第一の補正定数となし,
    前記個別の第二直線に対する前記選択パラメータを抽出して第二の補正定数となし,
    前記第一標準データと前記第一の補正定数によって個別の第一直線の算式を特定し,
    前記第二標準データと前記第二の補正定数によって個別の第二直線の算式を特定し,
    特定された個別の第一直線と第二直線による折線特性によって,前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成するとともに,
    前記プログラムメモリ又は前記データメモリは更に,前記標準の第一直線と第二直線の交差部分に関して円弧補間を行うための曲率半径Raを第三標準データとして包含し,
    前記個別の第一直線と第二直線の交差部分に関しては,前記第三標準データとして格納されている曲率半径Raを補間情報として円弧補間を行う
    ことを特徴とする請求項9に記載の電子制御装置の制御特性調整方法。
  13. 前記標準特性を第一直線と第二直線,及び前記第一直線と第二直線の中間に位置する第三直線による標準折線特性で近似するとともに,
    前記標準特性データは前記第一直線に関する第一標準データと,前記第二直線に関する第二標準データによって構成し,
    前記第一標準データは少なくとも前記第一直線と第三直線の交点位置の座標と,前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線の勾配,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記第二標準データは少なくとも前記第二直線と第三直線の交点位置の座標と,前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線の勾配,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記個別特性を第一直線と第二直線,及び当該第一直線と第二直線の中間に位置する第三直線による個別折線特性で近似するとともに,
    前記個別特性データは前記第一直線に関する第一個別データと,前記第二直線に関する第二個別データによって構成し,
    前記第一個別データは前記第一標準データで適用された前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線の勾配,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記第二個別データは前記第二標準データで適用された前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線の勾配,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記ラベル抵抗は前記個別の第一直線と前記標準の第一直線とを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第一のラベル抵抗と,前記個別の第二直線と前記標準の第二直線とを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第二のラベル抵抗とによって構成され,
    前記マイクロプロセッサは,前記第一及び第二のラベル抵抗の抵抗値を読出して,
    前記個別の第一直線に対する選択パラメータを抽出して第一の補正定数となし,
    前記個別の第二直線に対する選択パラメータを抽出して第二の補正定数となし,
    前記第一標準データと前記第一の補正定数によって個別の第一直線の算式を特定し,
    前記第二標準データと前記第二の補正定数によって個別の第二直線の算式を特定し,
    特定された個別の第一直線と第二直線の算式から補間情報となる個別の第三直線の算式を生成し,
    特定された個別の前記第一直線と前記第二直線と,生成された前記第三直線による折線特性によって,前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成する
    ことを特徴とする請求項9に記載の電子制御装置の制御特性調整方法。
  14. 前記標準特性を第一直線と第二直線による標準折線特性で近似し,
    前記標準特性データは前記第一直線に関する第一標準特性データと,前記第二直線に関する第二標準特性データによって構成するとともに,前記第一直線と第二直線の少なくとも一方は,前段の第一線分と第二線分を合成した第一直線とするか,又は後段の第一線分と第二線分を合成した第二直線とし,
    前記第一標準特性データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線の勾配θ10,又は一対の比較調整点の座標を包含する第一標準データと,
    大小複数の分散調整値Pi1に対応した前記第一線分及び第二線分と前記第一直線との間の誤差である第一差分データΔVi1とによって構成され,
    前記第二標準特性データは前記14種の選択パラメータのいずれかに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線の勾配θ20,又は一対の比較調整点の座標を包含する第二標準データと,
    大小複数の分散調整値Pi2に対応した前記第一線分及び第二線分と前記第二直線との間の誤差である第二差分データΔVi2とによって構成され,
    前記個別特性を前段の第一線分と第二線分を合成した第一直線と,後段の第一線分と第二線分を合成した第二直線による個別折線特性で近似するとともに,
    前記個別特性データは前記第一直線に関する第一個別データと,前記第二直線に関する第二個別データによって構成し,
    前記第一個別データは前記第一標準データで適用された,前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第一直線の勾配θ1n,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記第二個別データは前記第二標準データで適用された,前記選択パラメータに対応した所定の比較調整点の座標と比較調整点における前記第二直線の勾配θ2n,又は一対の比較調整点の座標を包含し,
    前記ラベル抵抗は前記個別の第一直線と前記標準の第一直線とを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第一のラベル抵抗と,前記個別の第二直線と標準の第二直線とを対比して,前記選択パラメータを特定するための抵抗値に調整される第二のラベル抵抗とによって構成され,
    前記マイクロプロセッサは,前記第一及び第二のラベル抵抗の抵抗値を読出して,
    前記個別の第一直線に対する前記選択パラメータを抽出して第一の補正定数となし,
    前記個別の第二直線に対する前記選択パラメータを抽出して第二の補正定数となし,
    前記第一標準データと前記第一の補正定数によって個別の第一直線の算式を特定し,
    前記第二標準データと前記第二の補正定数によって個別の第二直線の算式を特定し,
    特定された前記第一直線に対して,前記第一差分データΔVi1を補間情報として代数加算して,補正された前段の第一線分と第二線分による前段折線特性を特定し,
    特定された前記第二直線に対して,前記第二差分データΔVi2を補間情報として代数加算して,補正された後段の第一線分と第二線分による後段折線特性を特定し,
    特定された前記前段折線特性と前記後段折線特性によって前記特定センサ又は前記特定負荷の個別特性データを復元生成する
    ことを特徴とする請求項9に記載の電子制御装置の制御特性調整方法。
  15. 請求項1又は請求項2に記載の電子制御装置の制御特性調整方法であって,
    前記特定センサ又は前記特定負荷は,環境センサによって温度又は気圧を一例とする設置環境が測定され,
    前記個別特性データは所定の基準環境条件において測定されたものであるのに対し,
    前記標準特性データは前記所定の基準環境条件と,他の環境条件において測定された複数の標準特性データが前記プログラムメモリ又は前記データメモリに格納されており,
    前記補正定数は前記基準環境条件において測定された標準特性データと個別特性データに基づいて算出された前記調整係数又は前記勾配係数又は前記バイアス調整値又は前記勾配調整値の複数の組合せによって構成され,
    前記マイクロプロセッサは,前記環境センサによって測定された前記特定センサ又は前記特定負荷の設置環境情報と,前記複数の標準特性データから補間演算して得られる現状環境における標準特性データを補間情報として生成するとともに,
    前記基準環境における補正定数と前記現状環境における標準特性データに基づいて,現状環境における個別特性データを復元生成し,
    現状環境における個別検出特性データを参照して前記電気負荷群の駆動制御を行なうか,
    現状環境における個別出力特性データ又は個別合成特性を参照して前記特定負荷の駆動制御を行なう
    ことを特徴とする電子制御装置の制御特性調整方法
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