JP4908608B2 - 電気負荷の電流制御装置 - Google Patents
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Description
これらの電流制御装置では、マイクロプロセッサが目標負荷電流を発生すると共に、自らが検出負荷電流との偏差に応動する開閉駆動指令を発生する内部帰還制御方式(特許文献1参照)のものと、マイクロプロセッサは単に目標負荷電流を発生するだけでマイクロプロセッサの外部に設けられた偏差積分回路によって目標負荷電流と検出負荷電流との偏差に応動して開閉駆動指令を発生する外部帰還制御方式(特許文献2参照)のものがある。
下記の特許文献1、2に示された電気負荷の電流制御装置では、開閉素子と電気負荷との間に直列接続された電流検出抵抗と、当該電流検出抵抗の両端電圧を差動増幅器によって増幅して、負荷電流に比例した監視電圧を得る増幅回路部とを備え、電流制御回路全体としての制御誤差を抑制するために、誤差発生の要因別に順次校正定数を得る手段が開示されている。
特許文献1、2による電気負荷の電流制御装置は、電流検出用増幅回路を中心とした制御誤差の発生要因に注目した正確な校正手段を示したものであり、環境温度の変化によって電流検出抵抗の抵抗値が変動すると、正確に目標とする制御電流を得ることができない問題点がある。
従って、電流検出抵抗の抵抗値がその周辺温度及び自己加熱によって変動すると電流制御精度が低下するので、温度変化に対して抵抗値が変化しない高精度な電流検出抵抗を使用する必要があり、製品が高価となる欠点があった。
一方、特許文献3によれば、モールドケースに設けた温度センサによって電流検出抵抗に相等するボンディングワイヤの抵抗値の変動を推定するようになっているが、電流検出抵抗に相等するボンディングワイヤに大電流を流すと、電流検出抵抗自体の温度上昇が大きくなって、温度センサによって検出される温度よりも高温となり、正確に電流検出抵抗に相等するボンディングワイヤの抵抗値を推定できないため、正確な検出負荷電流を推定するのが困難であるという問題がある。
この発明の第一の目的は、常温環境における初期校正を行なうだけで、制御回路全般の部品の固体バラツキ変動と多様な環境温度変動に対して検出負荷電流を正確に推定することができると共に、電流検出抵抗の自己発熱による抵抗値の変動と電流検出抵抗自体の温度と電流検出抵抗に隣接配置された温度センサによる検出温度との違いがある場合に対しても検出負荷電流を正確に推定することができ、電流制御精度の低下を抑制することができる内部帰還型又は外部帰還型の電気負荷の電流制御装置を提供することである。
この発明の第二の目的は、温度変化に対して抵抗値が変化しない高精度な電流検出抵抗を用いることなく、比較的精度の要求されない電流検出抵抗を用いて、正確な電流制御を行なうことができる安価な電気負荷の電流制御装置を提供することである。
前記制御回路部は更に、不揮発プログラムメモリと演算処理用RAMメモリと多チャンネルAD変換器とを備えたマイクロプロセッサと、電流検出用増幅回路部と、温度検出回路と、駆動信号回路とを備え、
前記不揮発プログラムメモリは、前記電流検出抵抗の温度対抵抗値に関する近似算式又はデータテーブルである温度特性データを包含し、
前記電流検出用増幅回路部は、前記電流検出抵抗の両端電圧を増幅し、前記電気負荷に対する負荷電流Imに比例した電流比例成分を主体とし、誤差成分を包含した監視電圧Efを発生し、
前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域、又は当該データ格納領域に代わって接続された不揮発データメモリには、前記電流検出抵抗の側近温度が常温周辺温度Taであるときに、外部接続された校正用電流計で測定された実測の負荷電流Imと前記目標負荷電流Is0との対応関係を示す制御特性データが格納され、
前記温度検出回路は、温度センサを包含し、前記電流検出抵抗の常温周辺温度Taと運転中の実働周辺温度Tbに対応した測定電圧Sa、Sbを発生して、当該測定電圧は、前記多チャンネルAD変換器を介して前記マイクロプロセッサに入力され、
前記制御回路部は、前記目標負荷電流Is0を補正した補正目標電流Isに比例した補正信号電圧Esを生成し、当該補正信号電圧Esと前記監視電圧Efに対する換算監視電圧Efbとが一致する関係に前記開閉素子のオン/オフ比率を制御するか、若しくは、換算目標電流Isbに比例した換算信号電圧Esbと前記監視電圧Efとが一致する関係に前記開閉素子のオン/オフ比率を制御し、
前記補正目標電流Isは、前記制御特性データにおける実測の負荷電流Imを目標負荷電流Is0に見立て、当該実測の負荷電流Imが得られたときに前記制御回路部が発生していた目標負荷電流Is0を補正目標電流Isに置き換えたものであり、
前記換算監視電圧Efb又は換算目標電流Isbは、前記制御特性データを得たときの常温周辺温度Taと、運転中の実働周辺温度Tbとに対応して、前記温度特性データから得られる前記電流検出抵抗の常温抵抗Raと実働抵抗Rbとの対比値に基づいて算出される。
運転中に必要とされる目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isを算出し、当該補正目標電流Isに比例した補正信号電圧Esと、負荷電流Imに比例した監視電圧Efとの少なくとも一方に対して実働周辺温度Tbに対応した換算処理を行なって、補正信号電圧Esと換算監視電圧Efb又は換算信号電圧Esbと監視電圧Efとが一致する関係に負荷電流制御用の開閉素子を開閉制御するようになっている。
従って、初期校正を常温環境のみで行なっても、制御特性データと電流検出抵抗の正確な温度特性が予め記憶されているので、部品の固体バラツキ変動と実働高温環境又は実働低温環境において正確な検出負荷電流を推定することができると共に、負荷電流による電流検出抵抗の自己発熱による抵抗値の変動と、電流検出抵抗自体の温度と温度検出回路によって測定される周辺温度との温度差の影響に対しても、制御特性データの取得段階で得られた常温抵抗と実働運転状態で得られた実働抵抗との対比に基づいて換算監視電圧又は換算目標電流を算出することによって、正確な検出負荷電流を推定することができ、電流制御誤差を抑制することができる効果がある。
また、温度変化に対して抵抗値が変化しない高精度な電流検出抵抗を用いることなく、比較的精度の要求されない電流検出抵抗を用いて、正確な電流制御を行なうことができるため、製品が安価となる効果がある。
(1)構成の詳細な説明
図1は、この発明による電気負荷の電流制御装置の実施の形態1を示す全体回路ブロック図である。以下この図1について説明する。図1は、実施の形態1に係る電気負荷の電流制御装置100Aと、それに関連する外部機器を示す。電流制御装置100Aは、例えば車両に搭載され、車両の電気負荷に流れる負荷電流を制御する。
電流制御装置100Aは、制御電源ユニット110から給電されるマイクロプロセッサ111Aを中心として、開閉回路部120、電流検出抵抗126、電流検出用増幅回路部150、平滑回路160、温度検出回路170、駆動信号回路180Aなどの回路部によって構成され、図示しない密閉筐体に収納されている。この電流制御装置100Aは、電源端子104Pと、接地端子104Nと、出力端子108を有する。
まず、電流制御装置100Aに接続される外部機器として、駆動電源101、ヒューズ102、電源スイッチ103によって構成された駆動電源回路が、電源端子104Pと接地端子104N間に接続されている。駆動電源101は、例えば車載バッテリであり、電源スイッチ103は、例えば車両のキースイッチである。
また、センサスイッチおよび操作スイッチ等のスイッチ入力群105dは、図示しないコネクタとインタフェース回路を介してマイクロプロセッサ111Aのデジタル入力ポートDINに接続されている。
また、各種アナログセンサであるアナログ入力群105aは、図示しないコネクタとインタフェース回路を介してマイクロプロセッサ111Aのアナログ入力ポートAINに接続されている。
電気負荷群106の中の一つである、例えば誘導性負荷であるリニアソレノイド等の電流制御を必要とする電気負荷107は、電流制御装置100Aの出力端子108から給電されるようになっている。
電気負荷群106の中の一つであり、異常報知手段である警報・表示器109は、マイクロプロセッサ111Aの異常報知出力DSPから駆動されるようになっている。
なお、製品、すなわち電流制御装置100Aの出荷前の校正運転に当たっては、外部ツール1000がシリアルインタフェース回路116を介してマイクロプロセッサ111Aと接続され、電気負荷107に直列接続された校正用電流計1001の出力信号と、電流制御装置100Aの内部に設けられた温度検出回路170の温度センサ171の環境温度を推定するための校正用温度計1002の出力信号が、外部ツール1000を介してマイクロプロセッサ111Aに供給され、マイクロプロセッサ111AのRAMメモリ112に転送されるようになっている。
また、電流制御装置100Aの内部の温度検出回路170が予め部品レベルで校正されている場合には、校正用温度計1002を接続する必要はなく、電流制御装置100Aの内部の電流検出抵抗126に基づく所定の測定電圧対温度特性に基づいて電流制御装置100Aの内部の電流検出抵抗126の近傍における環境温度を知ることができるものである。
マイクロプロセッサ111Aは、演算処理用RAMメモリ112と、例えば電気的に一括消去して書込み・読出しが行なえる不揮発フラッシュメモリ等によるプログラムメモリ113Aと、1バイト単位で電気的に書込み・読出しが行なえる不揮発EEPROMメモリ等によるデータメモリ114Aと、多チャンネルAD変換器115と、シリアル通信用インタフェース回路116とで協働するように構成されている。
なお、プログラムメモリ113Aの一部領域をデータメモリとして使用する場合にはデータメモリ114Aは不要である。
開閉回路部120は、例えばPNP接合形トランジスタである開閉素子121と、開閉素子121のベース回路に接続された駆動抵抗122とNPN形のトランジスタ123との直列回路と、開閉素子121のベース・エミッタ端子間に接続された安定抵抗124と、トランジスタ123のベース・エミッタ端子間に接続された安定抵抗125で構成されていて、開閉素子121の一端、すなわちエミッタは電源端子104Pに接続され、他端、すなわちコレクタは、抵抗値がR1である電流検出抵抗126を介して電流制御装置100Aの出力端子108に接続され、電気負荷107に給電するようになっている。電気負荷107に流れる負荷電流Imの一部の微小部分は差動増幅器151の入力回路にも分流しているが、殆ど全ての電流は電流検出抵抗126に流れ、この電流検出抵抗126により、負荷電流Imが検出される。
なお、開閉素子121はPNP接合形トランジスタに代わって、Pチャンネル電界効果形トランジスタを使用することもできる。
トランジスタ123は、マイクロプロセッサ111Aの帰還制御出力PWMAから駆動抵抗128を介して駆動され、帰還制御出力PWMAが論理レベル「H」であるときに、トランジスタ123と開閉素子121が導通するようになっている。
なお、この実施の形態1の電流制御装置100Aにおいては、駆動信号回路180Aは、単にトランジスタ123とマイクロプロセッサ111Aの帰還制御出力PWMAとの間を接続する駆動抵抗128によって構成されている。
入力抵抗152は、対地電位がV1となる電流検出抵抗126の正側端子と、対地電位がE1となる差動増幅器151の非反転入力端子との間に接続され、入力抵抗153は、対地電位がV2となる電流検出抵抗126の負側端子と、対地電位がE2となる差動増幅器151の反転入力端子との間に接続され、分圧抵抗154は、差動増幅器151の非反転入力端子と接地端子との間に接続され、負帰還抵抗155は、対地電位がE0となる差動増幅器151の出力端子とその反転入力端子との間に接続され、バイアス抵抗156は、差動増幅器151の非反転入力端子とバイアス電源158との間に接続され、バイアス抵抗157は、差動増幅器151の反転入力端子とバイアス電源158との間に接続されている。バイアス電源158は、電源端子104Pの入力電圧によって動作する基準電圧生成回路によって構成され、対地電位V0のバイアス電圧を発生するようになっている。
なお、バイアス電源158は、開閉素子121が開路して負荷電流Imが転流ダイオード127に還流しているときに、差動増幅器151の入力電位E1・E2が負電位となるのを防止するためのものとなっている。
温度検出回路170は、温度センサ171と直列抵抗172による直列回路を制御電源電圧Vccから給電し、温度センサ171と直列抵抗172による分圧電圧を、測定電圧Stとしてマイクロプロセッサ111Aに入力するようになっている。
なお、温度検出回路170と電流検出抵抗126は同一電子基板上に隣接配置された表面実装部品であるか、相互に密接配置されて一体化された一つの表面実装部品として電子基板上に搭載されていて、温度検出回路170は、外気温度に開閉素子121および制御電源ユニット110などの発熱部品による間接温度上昇を加味した環境温度に加えて、電流検出抵抗126の発熱による温度上昇の影響を最も受けやすいように、電流検出抵抗126に対して最も接近して配置されるものである。
電源電圧測定回路を構成する分圧抵抗191・192は、互いに直列接続されて開閉素子121の入力端子に接続されており、分圧抵抗192の両端電圧が電源監視電圧Vfとしてマイクロプロセッサ111Aに入力されている。
次に、図1のとおり構成された実施の形態1による電気負荷の電流制御装置100Aについて、その作用・動作について詳細に説明する。
まず、図1において、電源スイッチ103が閉路して制御電源ユニット110に対して駆動電源101から駆動電源電圧Vbが印加されると、制御電源ユニット110は、安定化された制御電源電圧Vccを発生してマイクロプロセッサ111Aを含む各部に給電し、マイクロプロセッサ111Aが動作を開始する。
なお、製品、すなわち電流制御装置100Aの製造出荷ラインの最終工程では、外部ツール1000からプログラムメモリ113Aに対して制御プログラムと制御定数の書込みが行われ、図4、図6に示す電流検出抵抗126の温度特性データ400と、図4に示す温度センサの温度検出特性データ401が不揮発性プログラムメモリ113Aに記憶される。続いて製造されたすべての製品に対して、図2で後述する校正作業が行なわれる。この校正作業では、図3に示す電流検出抵抗126に対する制御特定データ300と、図8に示す目標負荷電流対補正目標電流特性データ800が、不揮発性のEEPROMデータメモリ114Aに記憶される。
また、電流制御装置100Aが車両に搭載された実働運転段階では、マイクロプロセッサ111Aは、アナログ入力群105aとスイッチ入力群105dから得られた入力信号情報と、プログラムメモリ113Aに格納されている入出力制御プログラムの内容に応動して、電気負荷群106および電気負荷107、警報・表示器109に対する駆動制御信号を発生する。
特に、電気負荷107に対しては目標負荷電流Is0を生成し、温度センサ171から得られる温度測定電圧Stと、電流検出用増幅回路部150から得られる監視電圧Efと、電源監視電圧Vfの値を監視しながら、図5、図7で後述する第一、第二の換算手段を実行して、パルス幅変調信号である帰還制御出力PWMAを発生し、開閉素子121をオン/オフ制御することによって電気負荷107対する負荷電流Imが目標負荷電流Is0と合致するように負帰還制御が行なわれる。
図2おいて、工程200は製品、すなわち電流制御装置100Aの製造出荷ラインで実行される校正運転の開始ステップ、続く工程201aは、マイクロプロセッサ111Aに対してシリアル接続された外部ツール1000の操作によって校正指令が発生したかどうかを判定し、校正指令が発生していなければNOの判定を行って動作終了行程209へ移行し、校正指令を受信すれば、YESの判定を行って工程201bへ移行する判定ステップである。校正指令が発生するまでは、工程200、工程201a、工程209を循環動作するようになっている。 工程201bは、外部設置された校正用温度計1002によって測定された環境温度の値を校正初期温度Ta0として、外部ツール1000を経由してRAMメモリ112に読み込むと共に、温度センサ171が発生する測定電圧を校正初期測定電圧Sa0として、多チャンネルAD変換器115を介してRAMメモリ112に読み込む温度校正手段となるステップである。
工程201bでは、校正初期温度Ta0と校正初期測定電圧Sa0から、温度校正係数(Sa0/Ta0)が算出され、この温度校正係数(Sa0/Ta0)の値は、後述の工程208において不揮発プログラムメモリ113Aのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Aに転送格納されるようになっている。
その結果、温度センサ171の温度測定電圧がStであるときの、温度センサ171の周辺温度Tは(1)式によって算出される。
T=(Ta0/Sa0)×St ・・・・・(1)
但し、Stは周辺温度Tにおける温度センサ171の測定電圧、
Ta0は校正用温度計1002で測定された推定周辺温度である校正初期温度、
Sa0は校正時点における温度センサ171の測定電圧である校正初期測定電圧である。
但し、温度センサ171が温度検出回路170によって部品レベルで正確に校正されている場合には、校正用温度計1002による校正は不要であり、工程201bは省略することができる。
なお、電流検出用増幅回路部150内の入力抵抗152・153とバイアス抵抗156・157と分圧抵抗154と負帰還抵抗155には高精度な抵抗が使用されているけれども、これらの抵抗値に誤差があると、負荷電流Imが0であるにも拘わらず監視電圧Efが発生する問題がある。
特に、電流検出用増幅回路部150は正の電源電圧のみで作動するようにしているため、差動増幅器151は負の出力電圧を発生することができない状態であるから、上記各抵抗は意図的に微差をつけて差動増幅器151が負電圧を発生することがないように配慮されており、抵抗誤差によって必ず正のオフセット電流が発生する仕組みとなっている。
工程201cで測定されたオフセット電流の値は、後述の工程208において不揮発プログラムメモリ113Aのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Aに転送格納されるようになっている。
第一の線形校正手段210aを構成する最初の工程202aは、第一の目標負荷電流Is01と、それに比例した第一の目標信号電圧Es01を生成するステップである。
なお、目標負荷電流と目標信号電圧は所定の比例関係にあり、例えば目標負荷電流が最大値Imaxであるときに目標信号電圧が5(V)となるように変換するものである。
続く工程203aは、第一の目標負荷電流Is01に対応して電気負荷107に流れる負荷電流を校正用電流計1001によって測定した負荷電流Im1の値を、外部ツール1000を経由してRAMメモリ112に読み込むステップであり、この時点の負荷電流Im1に対応する監視電圧Ef1の値も参考情報として読み込むようになっている。
続く工程204aは、第一の線形校正手段210aにおいて、温度センサ171の測定電圧Sa1の値をRAMメモリ112に読み込むステップである。
続く工程205aは、プログラムメモリ113Aに予め記憶された電流検出抵抗126の標準温度特性データ400に基づいて、測定電圧Sa1に対応する電流検出抵抗126の抵抗値Ra1を推定し、抵抗値Ra1の値をRAMメモリ112に読み込むステップである。
第二、第三の線形校正手段210b・210cでは、第一の目標負荷電流Is01<第二の目標負荷電流Is02<第三の目標負荷電流Is03の関係にある第二・第三の目標負荷電流Is02・Is03について、第一の線形校正手段210aと同様に読出し記憶が行われ、工程202b〜工程205bと、工程202c〜工程205cによって第二の目標負荷電流Is02に対応する負荷電流Im2と第三の目標負荷電流Is03に対応する負荷電流Im3、負荷電流Im2・Im3に対応する監視電圧Ef2・Ef3、第二、第三の線形校正手段210b・210cにおける測定電圧Sa2・Sa3、測定電圧Sa2・Sa3に対応する電流検出抵抗126の抵抗値Ra2・Ra3がRAMメモリ112に読出し記憶される。
この制御特性データ300が、図3に示される。この図3に示す制御特性データ300は、縦軸に目標負荷電流Is0、横軸に負荷電流Imを表わし、第一、第二、第三の目標負荷電流Is01・Is02・Is03と、それらに対応する負荷電流Im1・Im2・Im3との関係を示す。
この制御特性データ300は、第一の目標負荷電流Is01と負荷電流Im1とに対応する黒丸の第一ポイントP1と、第二の目標負荷電流Is02と負荷電流Im2とに対応する黒丸の第二ポイントP2と、第三の目標負荷電流Is03と負荷電流Im3とに対応する黒丸の第三ポイントP3を含み、第一、第二ポイントP1・P2を結ぶ直線300aと、第二、第三ポイントP2・P3を結ぶ直線300bとの二つの折線特性となっている。
図3の制御特性データ300において、縦軸に示す第一、第二、第三の目標負荷電流Is01・Is02・Is03に対応して横軸に示す負荷電流Im1・Im2・Im3は、基本的に、それぞれ目標負荷電流Is01・Is02・Is03に等しくなるべきである。しかし、電流検出抵抗126には、負荷電流Im1・Im2・Im3による自己発熱があるため、負荷電流Im1・Im2・Im3は、それぞれ対応する目標負荷電流Is01・Is02・Is03からの誤差を含む。この誤差を示すために、図3の横軸に、負荷電流Im1・Im2・Im3に並べて目標負荷電流Is01・Is02・Is03を併記している。この図3の横軸において、誤差(Is01−Im1)・(Is02−Im2)・(Is03−Im3)を読取ることができる。これらの誤差は、電流検出抵抗126の自己発熱による抵抗値Ra1・Ra2・Ra3の増大の影響を受け、目標負荷電流Is0が、Is01、Is02、Is03と増大するに伴なって、誤差(Is01−Im1)・(Is02−Im2)・(Is03−Im3)が次第に大きくなる。
図3の白丸のポイントp1は、横軸の負荷電流Im1を目標負荷電流Iso1と見立てたときの補正目標電流Is1を示し、白丸のポイントp2は、横軸の負荷電流Im2を目標負荷電流Is02と見立てたときの補正目標電流Is2を示し、また、白丸のポイントp3は、横軸の負荷電流Im3を目標負荷電流Is03と見立てたときの補正目標電流Is3を示す。この図3から、負荷電流Imi(i=1,2,3)が得られたときに、目標負荷電流Is0iに代わって、補正目標電流Isiを設定すれば、実際に得られる負荷電流Imiが目標負荷電流Is0iに合致することが理解される。
なお、実際には制御特性データ300において、横軸の実測負荷電流Imiの値を目標負荷電流Is0iに読み替えて、縦軸の目標負荷電流Is0iを補正目標電流Isiと読み替えることによって同等の変換が行われることになる。
図2の工程206aでは、このようにして目標負荷電流Is0i対補正目標電流Isiの関係を算出するようになっている。この目標負荷電流と補正目標電流との関係は、目標負荷電流対補正目標電流特性データ800と呼ばれる。この目標負荷電流対補正目標電流特性データ800は、図8に示され、後で説明する。
図4において、プログラムメモリ113Aに格納されている電流検出抵抗126の標準温度特性データ400は、例えば25℃である基準温度Ta00において基準抵抗R00が得られるように調整されており、横軸を電流検出抵抗126の温度、縦軸を抵抗値とした場合、二つの折線400a・400bで近似される抵抗対温度特性を有している。
また、直線で示される温度センサ171の温度検出特性データ401によれば、温度センサ171の環境温度が校正初期温度Ta0であるときに、温度センサ171は校正初期測定電圧Sa0を発生する。
工程205a・205b・205cでは、負荷電流がIm1・Im2・Im3であるときに、温度センサ171によって測定される測定電圧Sa1・Sa2・Sa3の値から、電流検出抵抗126の周辺温度Ta1・Ta2・Ta3を推定し、電流検出抵抗126の標準温度特性データ400に基づいて、電流検出抵抗126の抵抗値Ra1・Ra2・Ra3が算出され、工程206bによって、これらの抵抗値Ra1・Ra2・Ra3の平均値として、校正運転時の常温抵抗Raが算出される。
なお、周辺温度Ta1・Ta2・Ta3は、式(1)において、測定電圧StをそれぞれSa1・Sa2・Sa3に置き換えることにより、算出される。
但し、工程205a・205b・205cでは、単に測定電圧Sa1・Sa2・Sa3のみを記憶し、工程206bにおいて平均測定電圧Sa=(Sa1+Sa2+Sa3)/3を算出し、この平均測定電圧Saに対応した平均温度Taから常温抵抗Raを算出するようにしてもよい。この場合、平均温度Taは、式(1)において、測定電圧StをSaに置き換えることにより、算出される。
これに対し、小型部品である電流検出抵抗126は、負荷電流Imによる自己発熱に対して敏感に反応し、温度センサ171で検出される温度よりは高温状態となっており、その結果として、目標負荷電流Is0よりは少ない実測負荷電流Imが得られるので、この電流検出抵抗の自己発熱の影響を考慮して、工程206aでは、目標負荷電流対補正目標電流特性800を算出し、目標負荷電流Is0iを補正目標電流Isiに読み替える処理を行なうようになっている。
続く工程207aは、工程202cによる第三の目標負荷電流Is03の指令状態を維持して、負荷電流Im3を流した状態において、所定時間の待機動作を行なってから工程207bへ移行する待機工程であり、この待機工程207aの待機時間は、電流検出抵抗126の自己発熱の影響で温度センサ171の測定電圧が上昇し、略飽和状態となった測定電圧Smが得られるまでの時間となっている。
工程207bは、電気負荷107に負荷電流Imを流す前における温度センサ171の測定電圧Sa0と、負荷電流Im3を流し、工程207aで十分な時間待機を行なった後の測定電圧Smとの差分である温度上昇ΔS=Sm−Sa0を算出し、温度センサ171の温度上昇の要因となる負荷電流Im3の自乗値との比率を、温度上昇係数K=(Sm−Sa0)/Im32としてRAMメモリ112に書込みするステップである。
なお、温度上昇係数Kを算出するための負荷電流は、Im3よりも大きな最大負荷電流Imaxとしておけば、最大温度上昇値を知ることもできる。
なお、不揮発性のプログラムメモリ113Aがブロック単位で一括消去が行なえる複数の分割ブロックを備えたフラッシュメモリであって、特定の分割ブロックを制御定数格納領域として割付使用する場合には、EEPROMメモリであるデータメモリ114Aを省略することも可能であり、この場合には、工程201b・工程201c・工程210・工程206a・工程206b・工程207bで測定されたデータは、プログラムメモリ113Aに書込みされ、制御特性データ300及び目標負荷電流対補正目標電流特性データ800も、工程208によりプログラムメモリ113Aに記憶される。
続く工程209は校正運転の終了工程であり、ここで工程201aによる校正指令が解除されて、再度校正指令が与えられるまでは、工程201aの判定はNOとなるようになっている。 以上の動作を概括説明すると、工程201bは温度センサ校正手段、工程201cはオフセット誤差測定手段、工程207bは温度上昇測定手段、工程208は初期データ記憶手段、工程210は線形校正手段、工程210a・210b・210cは第一、第二、第三の線形校正手段となるものであり、これ等の手段は出荷校正段階においてマイクロプロセッサ111Aによって実行される制御プログラムとなっている。
図5において、工程501は、電流制御装置100Aが車両に搭載された実働運転状態において、マイクロプロセッサ111Aが定期的に実行開始する割込み動作の開始工程である。
続く工程502は、電流検出用増幅回路部150の出力電圧である監視電圧Efを読み込むステップである。
続く工程503は、温度センサ171の測定電圧として実働温度Tbにおける実働測定電圧Sbを読み込むステップである。なお、この工程503において、実働温度Tbは、式(1)において、測定電圧Stを実働測定電圧Sbに置き換えることにより、算出される。
続く工程504は、図6で示された電流検出抵抗126の標準温度特性データ400から、実働温度がTbである場合の抵抗値Rbを算出するステップである。なお、図6に示す標準温度特性データ400は、図4に示す標準温度特性データ400と同じである。
なお、図6において、実働運転時の温度Tbは、温度センサ171によって測定された周辺温度であるから、電流検出抵抗126自体の温度はもう少し高い温度となっていて、電流検出抵抗126の実際の抵抗値は、実働抵抗Rbよりも大きな抵抗となっている。
続く工程505は、図2の工程206bで算出された常温抵抗Raと、図5の工程504で算出された実働抵抗Rbとを用いて、換算係数、すなわち、それらの比率を表わす対比値(Ra/Rb)を算出して、監視電圧Efから換算監視電圧Efbを算出するための温度補正係数とするか、もしくは、その逆比率を表わす対比値(Rb/Ra)を算出して、補正目標電流Isから換算目標電流Isbを算出するための温度補正係数としてRAMメモリ112に記憶するステップである。
続く工程509は、割込み復帰工程であり、工程502から工程505によって構成された工程ブロック510は第一の換算手段となるものである。
図7において、工程701Aはパルス幅変調制御の動作開始工程である。
続く工程702Aは、目標負荷電流Is0を生成すると共に、目標負荷電流Is0に対して所定の比例係数を掛けて得られる目標信号電圧Es0を生成するステップである。
続く工程703Aは、工程702Aによって生成された目標負荷電流Is0・目標信号電圧Es0に対応した補正目標電流Is・補正信号電圧Esを算出するステップであり、その算出方法を図8に示す目標負荷電流対補正目標電流特性データ800に基づいて説明する。
図8は、目標負荷電流Is0と補正目標電流Isとの関係を示す目標負荷電流対補正目標電流特性データ800を示し、縦軸は目標負荷電流Is0i、横軸は補正目標電流Isiを表わす。特性データ800は、図2の工程206aで算出され、工程208によってデータメモリ114A又は不揮発性プログラムメモリ113Aに記憶されたもので、図3の縦軸に表わされた目標負荷電流Is0と補正目標電流Isとの関係を示す。目標負荷電流対補正目標電流特性データ800は、座標点(Is1、Is01)と座標点(Is2、Is02)とを結ぶ延長線である下方線分800aと、座標点(Is2、Is02)と座標点(Is3、Is03)とを結ぶ延長線である上方線分800bとを含む目標負荷電流Is0に対する補正特性である。
ここで、目標負荷電流がIs0であるときの補正目標電流Isは下方線分800a又は上方線分800b上の直線補間値として(2)(3)式によって算出することができる。
Is0≦Is02のとき
Is=(Is0−Is01)×(Is2−Is1)/(Is02−Is01)+Is1 ・・・(2)
Is0≧Is02のとき
Is=(Is0−Is02)×(Is3−Is2)/(Is03−Is02)+Is2 ・・・(3)
補正信号電圧Esは目標負荷電流Is0と目標信号電圧Es0と同じ比例係数(Es0/Is0)を用いて、(4)式によって算出される。
Es=(Es0/Is0)×Is ・・・・・(4)
Esb=(Rb/Ra)×Es ・・・・・(5)
続く工程705Aは、工程704Aで算出された換算信号電圧Esbの値から、読み出した現在時点の監視電圧Efの値を減算し、偏差電圧ΔE=Esb−Efを算出し、この偏差電圧ΔEに比例した成分と偏差電圧ΔEの積分値に比例した値とを合成した負帰還制御信号電圧を生成するステップである。
続く工程706Aは、工程705Aで算出された負帰還制御信号電圧に比例したオン/オフ比率をもったパルス幅変調信号である帰還制御出力PWMAを発生して、偏差電圧ΔEを0とするように、すなわち、換算信号電圧Esbを監視電圧Efに一致させるように、開閉素子121をオン/オフ制御するステップである。
続く工程707Aは動作終了行程であるが、動作終了行程707Aでは他の制御プログラムが実行され、所定時間内には工程701Aに復帰してパルス幅変調制御が継続されるようになっている。
なお、工程702Aから工程706Aによって構成された工程ブロック710Aは第二の換算手段となるものである。
なお、図2の工程201cで実行されるオフセット誤差測定手段は、線形校正手段210の実行前に、監視電圧Efの電流比例成分と誤差成分のうちの誤差成分と電源監視電圧Vfとの対応関係を測定し、この測定データはオフセットデータとして不揮発性プログラムメモリ113A又は不揮発性のデータメモリ114Aに書込み保存され、帰還制御出力PWMAによる電流制御運転中においては、現在の電源監視電圧Vfの値に応じて前記誤差成分を補正するように、監視電圧Efの値又は補正目標電流Is0の値を加減する。
図2の工程207aで算出される温度上昇係数Kは、帰還制御出力PWMAによる電流制御運転中において、負荷電流Imに基づく温度検出回路170の設置部位の温度上昇値を推定するのに使用され、温度検出回路170によって電流制御装置100Aの内部の環境温度を推定し、この推定された環境温度が過大であれば、警報・表示器109による警報報知を行ない、或いは電気負荷107に対する抑制運転などの異常処理を行なう。
図9は、実施の形態1の変形例における第二の換算手段910を示すフローチャートである。実施の形態1の変形例では、実施の形態1における第二の換算手段710Aが、図9に示す第二の換算手段910に置き換えられる。実施の形態1の変形例は、その他は、実施の形態1と同じに構成される。
図7で示した実施の形態1の開閉素子121に対する負帰還制御では、換算信号電圧Esbと監視信号電圧Efとの偏差信号電圧に応動して比例積分制御を行なうようになっている。これに対し、図9で示した実施の形態1の変形例の開閉素子121に対する負帰還制御では、補正信号電圧Esと換算監視電圧Efbとの偏差信号電圧に応動して比例積分制御を行なうようになっている。
図9において、工程901から工程907は、それぞれ図7の工程701Aから工程707Aに対応しているが、工程904と工程905の内容が異なっている。
図9において、工程901はパルス幅変調制御の動作開始工程であり、工程902は、目標負荷電流Is0を生成すると共に、目標負荷電流Is0に対して所定の比例係数を掛けて得られる目標信号電圧Es0を生成するステップであり、工程903は、工程902によって生成された目標負荷電流Is0・目標信号電圧Es0に対応した補正目標電流Is・補正信号電圧Esを算出するステップであり、その算出方法は、図8に示す目標負荷電流対補正目標電流特性データ800に基づいて説明したとおりである。
工程901・902・903に続く工程904は、読出しした現在時点の監視電圧Efに対して、図5の工程505で算出された換算係数(Ra/Rb)を用いて、(6)式によって換算監視電圧Efbを算出するステップである。
Efb=(Ra/Rb)×Ef ・・・・・(6)
続く工程906は、工程905で算出された負帰還制御信号電圧に比例したオン/オフ比率をもったパルス幅変調信号である帰還制御出力PWMAを発生して、偏差電圧ΔEを0にするように、すなわち、補正信号電圧Esに換算監視電圧Efbが等しくなるように、開閉素子121をオン/オフ制御するステップである。
続く工程907は動作終了行程であるが、動作終了行程907では、他の制御プログラムが実行され、所定時間内には工程901に復帰してパルス幅変調制御が継続されるようになっていて、工程902から工程906で構成された工程ブロック910は第二の換算手段となるものである。
なお、図7の工程702Aと図9の工程902では、現在時点の電源監視電圧Vfを読み出して、図2の線形校正手段210を実行した時点における所定の標準電源電圧との差異に基づいたオフセット誤差の補正を行なっておくのが望ましい。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態1に係る電気負荷の電流制御装置は、第1の要点として、駆動電源101から給電され開閉素子121と電流検出抵抗126と電気負荷107とが直列接続された給電回路部と、前記電気負荷107に対する目標負荷電流Is0と前記電流検出抵抗126に流れる負荷電流Imとに基づいて前記開閉素子121のオン/オフ比率を制御する制御回路部とを備えた電気負荷の電流制御装置100Aであって、
前記制御回路部は、更に、不揮発プログラムメモリ113Aと演算処理用RAMメモリ112と多チャンネルAD変換器115とを備えたマイクロプロセッサ111Aと、電流検出用増幅回路部150と、温度検出回路170と、駆動信号回路180Aとを備え、前記不揮発プログラムメモリ113Aは、前記電流検出抵抗126の温度対抵抗値に関する近似算式又はデータテーブルである温度特性データ400を包含し、
前記増幅回路部150は前記電気負荷107に直列接続された電流検出抵抗126の両端電圧を増幅し、前記電気負荷107に対する負荷電流Imに比例した電流比例成分を主体とし、誤差成分を包含した監視電圧Efを発生し、
前記不揮発プログラムメモリ113Aのデータ格納領域、又は当該データ格納領域に代わって接続された不揮発データメモリ114Aには、前記電流検出抵抗126の側近温度が常温周辺温度Taであるときに、外部接続された校正用電流計で測定された実測の負荷電流Imと前記目標電流Is0との対応関係を示す制御特性データ300が格納され、
前記温度検出回路170は温度センサ171を包含し、前記電流検出抵抗126の常温周辺温度Taと運転中の実働周辺温度Tbとに対応した測定電圧Sa、Sbを発生して、当該測定電圧は前記多チャンネルAD変換器115を介して前記マイクロプロセッサ111Aに入力され、
前記制御回路部は、前記目標負荷電流Is0を補正した補正目標電流Isに比例した補正信号電圧Esを生成し、当該補正信号電圧Esと前記監視電圧Efに対する換算監視電圧Efbとが一致する関係に前記開閉素子121のオン/オフ比率を制御するか、若しくは、換算目標電流Isbに比例した換算信号電圧Esbと前記監視電圧Efとが一致する関係に前記開閉素子121のオン/オフ比率を制御し、
前記補正目標電流Isは、前記制御特性データ300における実測の負荷電流Imを目標負荷電流Is0に見立て、当該実測の負荷電流Imが得られたときに制御回路部が発生していた目標負荷電流を補正目標電流Isに置き換えたものであり、
前記換算監視電圧Efb又は換算目標電流Isbは、前記制御特性データ300を得たときの常温周辺温度Taと、運転中の実働周辺温度Tbとに対応して、前記温度特性データ400から得られる前記電流検出抵抗126の常温抵抗Raと実働抵抗Rbとの対比値(Ra/Rb)又は(Rb/Ra)に基づいて算出される。
また、温度変化に対して抵抗値が変化しない高精度な電流検出抵抗126を用いることなく、比較的精度の要求されない電流検出抵抗126を用いて、正確な電流制御を行なうことができるため、製品が安価となる特徴がある。
前記電流検出抵抗126の抵抗値Rは、所定の基準温度Ta00に対応した基準抵抗値R00を有し、前記温度抵抗データ400は、前記基準温度Ta00よりも高温の周辺温度領域と低温の周辺温度とに対応した少なくとも2本の折線特性で近似される標準特性の近似算式又はデータテーブルとして前記プログラムメモリ113Aに格納されている。
以上のとおり、実施の形態1の第2の要点によれば、温度検出回路170と電流検出抵抗126とは接近配置されているとともに、電流検出抵抗126の温度特性データ400は少なくとも2本の折線近似特性となっている。
従って、温度検出回路170によって正確に電流検出抵抗126の温度を推定して、電流検出抵抗126の抵抗値の変動による電流制御精度の低下を抑制することができる特徴がある。
前記線形校正手段210は、前記目標負荷電流Is0として第一の目標負荷電流Is01<第二の目標負荷電流Is02<第三の目標負荷電流Is03の関係にある少なくとも3点の所定の目標負荷電流Is01・Is02・Is03を設定したときに、前記電気負荷107及び前記電流検出抵抗126に実際に流れる負荷電流Imを校正用電流計1001で計測して得られる第一、第二、第三の負荷電流Im1・Im2・Im3の値を入力して前記制御特性データ300を生成し、
前記初期データ記憶手段208は、前記第一、第二・第三の負荷電流Im1・Im2・Im3が前記目標負荷電流Is01・Is02・Is03と一致するための補正目標電流Is1・Is2・Is3と、前記目標負荷電流Is01・Is02・Is03との関係を表わす目標負荷電流対補正目標電流特性データ800を前記不揮発プログラムメモリ113Aのデータ格納領域又は前記不揮発データメモリ114Aに記憶すると共に、当該線形校正手段210が実行された時点における前記温度検出回路170によって検出された常温周辺温度Taに対応した常温測定電圧Saの値、又は前記常温周辺温度Taの値に対応して前記電流検出抵抗126の温度特性データ400から得られる常温抵抗Raの値を前記不揮発プログラムメモリ113Aのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Aに記憶し、
前記第一の換算設定手段510は、前記温度検出回路170によって検出された運転中の測定電圧Sbを読み込んで実働周辺温度Tbを推定すると共に、当該実働周辺温度Tbにおいて前記電流検出抵抗126の温度特性データ400から得られる実働抵抗Rbの値を算出し、前記監視電圧Efの値に対応した換算監視電圧Efb=Ef×(Ra/Rb)を算出するか、または前記目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isの値から、換算目標電流Isb=Is×(Rb/Ra)を算出し、
前記第二の換算設定手段710A・910は、前記初期データ記憶手段208によって記憶された前記目標負荷電流対補正目標電流特性データ800に基づいて、目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isを直線補間演算によって算出する。
以上のとおり、実施の形態1の第3の要点によれば、線形校正手段210による制御特性データ300は折線近似特性が得られる3点の校正電流に基づいて記憶されており、電流検出抵抗126の温度特性データ400に基づく第一の換算設定手段510と、線形校正手段210に基づく第二の換算設定手段710A・910によって負荷電流が制御されるようになっている。
従って、電流検出抵抗126の温度上昇が負荷電流Imの自乗に比例して増加して、制御特性が非線形となるのを補正することができる特徴がある。
当該第一、第二、第三の線形校正手段210a・210b・210cは、短時間の所定の時間ステップに基づいて一連のデータ取得処理を行ない、前記電流検出抵抗126の温度上昇があっても前記温度検出回路170の周辺温度に及ぼす影響が抑制され、
前記初期データ記憶手段208は、前記第一、第二、第三の線形校正手段210a・210b・210cにおいて計測された前記温度検出回路170の測定電圧Sa1・Sa2・Sa3の平均値を常温周辺温度Taにおける測定電圧Saとして算定して、前記温度特性データ400から常温抵抗Raを算出するか、又は前記測定電圧Sa1・Sa2・Sa3に対応して前記温度特性データから算出される常温抵抗Ra1・Ra2・Ra3の平均値を常温抵抗Raとして記憶する。
以上のとおり、実施の形態1の第4の要点によれば、3種類の目標負荷電流Is01・Is02・Is03による3回の線形校正は短時間に実行され、各線形校正で測定された周辺温度の平均値に基づいて電流検出抵抗126の常温抵抗Raを算出記憶するようになっている。 従って、測定バラツキの影響を受けないで正確に電流検出抵抗126の常温環境における抵抗値を算定することができる特徴がある。
以上のとおり、実施の形態5の第5の要点によれば、線形校正手段210の実行に先立って、温度検出回路170による校正初期測定電圧Sa0の値と、外部設置された校正用温度計によって測定された校正初期温度Ta0の値とを読込み記憶する。
従って、常温環境における温度検出回路170の固体バラツキ変動を確実に検出して、正確な温度検出出力を得ることができる特徴がある。
前記オフセット誤差測定手段201cは、前記線形校正手段210の実行前に、前記監視電圧Efの電流比例成分と誤差成分のうちの誤差成分と前記電源監視電圧Vfとの対応関係を測定して、当該測定データはオフセットデータとして前記不揮発プログラムメモリ113Aのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Aに書込み保存され、電流制御運転中においては、現在の電源監視電圧Vfの値に応じて前記誤差成分を補正するように前記監視電圧Efの値又は補正目標電流Is0の値を加減する。
以上のとおり、実施の形態1の第6の要点によれば、電源監視電圧Vfとオフセットデ
ータによって監視電圧Efの誤差成分の補正を行なうようになっている。
従って、増幅回路部150の同相電圧によるオフセット誤差を低減することができる特徴がある。
前記換算監視電圧Efb又は監視電圧Efとの偏差電圧ΔEa=(Es−Efb)又は(Esb−Ef)に対する比例成分と偏差積分成分によって構成された負帰還制御信号電圧を生成し、当該負帰還制御信号電圧に比例したデューティのパルス幅変調信号である帰還制御出力PWMAを発生して前記駆動信号回路180Aを介して前記開閉素子121を開閉制御する。
以上のとおり、実施の形態1の第7の要点によれば、マイクロプロセッサ111Aは、負帰還制御信号電圧に比例したデューティのパルス幅変調信号である帰還制御出力PWMAを発生して開閉素子121を開閉制御するようになっている。
従って、マイクロプロセッサ111Aと開閉素子121間に接続されたハードウエアである駆動信号回路180Aを小型安価に構成することができる特徴がある。
前記初期データ記憶手段208は、前記温度上昇データを前記不揮発プログラムメモリ113Aのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Aに書込み保存する。
以上のとおり、実施の形態1の第8の要点によれば、負荷電流Imを持続通電する前の
温度検出回路170の測定電圧Saと、持続通電後の測定電圧Smとの差によって、負荷電流Imに対応した温度検出回路170が設けられた周辺の温度上昇値を測定記憶するようになっている。
従って、実用運転状態において負荷電流Imに基づく温度検出回路170の設置部位の温度上昇値を推定し、温度検出回路170によって電流制御装置100Aの内部の環境温度を推定し、推定された環境温度が過大であれば異常報知或いは負荷の抑制運転などの異常処理を行なうことができる特徴がある。
(1)実施の形態2の構成の詳細な説明
図10は、この発明による電気負荷の電流制御装置に係る実施の形態2を示す全体回路ブロック図である。この実施の形態2に係る電気負荷の電流制御装置は、電流制御装置100Bを中心として構成される。実施の形態2に係る電気負荷の電流制御装置は、実施の形態1における電流制御装置100Aに代わって、電流制御装置100Bを使用する。以下この図10について、図1のものとの相違点を中心にして説明する。なお、各図において同一符号は、同一又は相当部分を示している。
図10において、電流制御装置100Bは、御電源ユニット110から給電されるマイクロ
プロセッサ111Bを中心として、開閉回路部120、目標電流設定回路130、比較偏差積分回路140、電流検出用増幅回路部150、平滑回路160、温度検出回路170などの回路部によって構成され、図示しない密閉筐体に収納されている。目標電流設定回路130及び比較偏差積分回路140は、駆動信号回路180Bを構成する。
また、電流制御装置100Bに接続される外部機器は、図1の場合と同様であり、駆動電源101、ヒューズ102、電源スイッチ103によって構成された駆動電源回路が電源端子104Pと接地端子104N間に接続されている。
また、スイッチ入力群105d、アナログ入力群105a、電気負荷群106、リニアソレノイド等の電流制御を必要とする電気負荷107、警報・表示器109も、図1と同様に接続されている。
なお、製品、すなわち電流制御装置100Bの出荷前の校正運転に当たっては、外部ツール1000がシリアルインタフェース回路116を介してマイクロプロセッサ111Bと接続され、電気負荷107に直列接続された校正用電流計1001の出力信号と、電流制御装置100Bの内部の温度を推定するための校正用温度計1002の出力信号が、外部ツール1000を介してマイクロプロセッサ111Bに供給され、RAMメモリ112に転送されるようになっている。
但し、パルスデューティαは、設定制御出力PWMBが論理レベル「H」となって、出力電圧として制御電源電圧Vccを発生している期間とパルス周期との比率である。
なお、この目標電流設定回路130は、DA変換器に替わるアナログ変換手段として用いられていて、マイクロプロセッサ111Bのパルス列出力1点によってアナログ値としての目標信号電圧Escが得られるように構成されているものであり、パルスデューティαと開閉素子121のオン/オフ制御比率であるパルスデューティとは直接的には一致するものではない。
比較偏差積分回路140は、比較器141と、入力抵抗142と、入力抵抗143と、積分コンデンサ144と、ヒステリシス回路145によって構成されている。目標電流設定回路130から出力される目標信号電圧Escは、入力抵抗142を介して比較器141の非反転入力に接続され、平滑回路160から出力される監視電圧Efは、入力抵抗143を介して比較器141の反転入力に接続され、積分コンデンサ144は、比較器141の出力端子と反転入力端子間に接続され、目標信号電圧Escと監視電圧Efとの偏差値に対する積分電圧出力が、比較器141の出力端に得られるように構成されている。
なお、ヒステリシス回路145に代わってマイクロプロセッサ111Bの設定制御出力PWMBのパルス周期と同期した鋸歯状波信号生成回路の出力電圧と比較器141の出力電圧を比較して、その比較結果によってトランジスタ123の通電制御を行なうようにすることも可能であり、この場合の開閉素子121の開閉周期は、マイクロプロセッサ111Bの設定制御出力PWMBのパルス周期と一致したものとなる。
その他の制御電源ユニット110、電源電圧測定回路となる分圧抵抗191・192、開閉回路部120、電流検出用増幅回路部150、平滑回路160、温度検出回路170は、図1の場合と同様に構成されている。
以上のとおり、図10の実施の形態2に係る電気負荷の電流制御装置は、駆動信号回路180Bが、目標電流設定回路130と比較偏差積分回路140を備え、マイクロプロセッサ111Bは、後述する換算信号電圧Esbに比例したオン/オフデューティのパルス幅変調信号である設定制御出力PWMBを発生し、負帰還制御は、マイクロプロセッサ111Bの外部で行われるようになっている。
但し、監視電圧Efは参考情報としてマイクロプロセッサ111Bへ入力されるようになっている。
次に、図10のとおり構成されたこの発明の実施の形態2に係る電気負荷の電流制御装置100Bについて、その作用・動作について詳細に説明する。
まず、図10において、電源スイッチ103が閉路して制御電源ユニット110に対して駆動電源101から駆動電源電圧Vbが印加されると、制御電源ユニット110は安定化された制御電源電圧Vccを発生してマイクロプロセッサ111Bを含む各部に給電し、マイクロプロセッサ111Bが動作を開始する。
なお、電流制御装置100Bの製造出荷ラインの最終工程では、外部ツール1000からプログラムメモリ113Bに対して制御プログラムと制御定数の書込みが行われ、図4、図6に示す電流検出抵抗126の温度特性データ400と、図4に示す温度センサの温度検出特性データ401が不揮発性プログラムメモリ113Bに記憶される。続いて製造されたすべての製品、すなわち電流制御装置100Bに対して、図2で説明した校正作業が行なわれる。この校正作業では、図3に示す電流検出抵抗126に対する制御特定データ300と、図8に示す目標負荷電流対補正目標電流特性データ800が、EEPROMデータメモリ114B又は不揮発性プログラムメモリ113Bに記憶される。
また、電流制御装置100Bが車両に搭載された実働運転段階では、マイクロプロセッサ111Bは、アナログ入力群105aとスイッチ入力群105dから得られた入力信号情報と、プログラムメモリ113Bに格納されている入出力制御プログラムの内容に応動して、電気負荷群106及び電気負荷107、警報・表示器109に対する駆動制御信号を発生する。
第一の換算手段510を示すフローチャートである図5については、図10の実施の形態2の場合にも適用されるようになっているが、図5の工程505における温度補正換算係数は、実施の形態2では、換算信号電圧Esbを得るための対比値(Rb/Ra)のみが算出されるようになっている。これはマイクロプロセッサ111Bが、監視電圧Efを用いた負帰還制御に直接関与していないため、監視電圧Efに対する換算監視電圧Efbを算出したとしても、負帰還制御には反映することができないためである。
図11において、工程701Bはパルス幅変調制御の動作開始工程である。
続く工程702Bは、目標負荷電流Is0を生成すると共に、目標負荷電流Is0に対して所定の比例係数を掛けて得られる目標信号電圧Es0を生成するステップである。
続く工程703Bは、工程702Bによって生成された目標負荷電流Is0と目標信号電圧Es0に対応した補正目標電流Isと補正信号電圧Esを算出するステップであり、その補正目標電流Isの算出方法は、図8に示す目標負荷電流対補正目標電流特性データ800に基づいて説明したとおりである。
続く工程704Bは、工程703Bによって算出された補正信号電圧Esに対して、図5の工程505で算出された対比値(Rb/Ra)を用いて、(7)式によって換算信号電圧Esbを算出するステップである。
Esb=(Rb/Ra)×Es ・・・・・(7)
続く工程706Bは、工程704Bで算出された換算信号電圧Esbに比例したオン/オフ比率をもったパルス幅変調信号である設定制御出力PWMBを発生して、開閉素子121をオン/オフ制御するステップである。
続く工程707Bは動作終了行程であるが、動作終了行程707Bでは他の制御プログラムが実行され、所定時間内には工程701Bに復帰してパルス幅変調制御が継続されるようになっている。
なお、図11の工程702Bでは、現在時点の電源監視電圧Vfを読み出して、図2の線形校正手段210を実行した時点における所定の標準電源電圧との差異に基づいたオフセット誤差の補正を行っておくのが望ましい。
また、工程702Bから工程706Bによって構成された工程ブロック710Bは、第二の換算手段710Bとなるものである。
以上の説明で明らかなとおり、実施の形態2に係る電気負荷の電流制御装置は、第1の要点として、駆動電源101から給電され開閉素子121と電流検出抵抗126と電気負荷107とが直列接続された給電回路部と、前記電気負荷107に対する目標負荷電流Is0と前記電流検出抵抗126に流れる負荷電流Imとに基づいて前記開閉素子121のオン/オフ比率を制御する制御回路部とを備えた電気負荷の電流制御装置100Bであって、
前記制御回路部は、更に、不揮発プログラムメモリ113Bと演算処理用RAMメモリ112と多チャンネルAD変換器115とを備えたマイクロプロセッサ111Bと、電流検出用増幅回路部150と、温度検出回路170と、駆動信号回路180Bとを備え、
前記不揮発プログラムメモリ113Bは、前記電流検出抵抗126の温度対抵抗値に関する近似算式又はデータテーブルである温度特性データ400を包含し、
前記電流検出用増幅回路部150は、前記電流検出抵抗126の両端電圧を増幅し、前記電気負荷107に対する負荷電流Imに比例した電流比例成分を主体とし、誤差成分を包含した監視電圧Efを発生し、
前記不揮発プログラムメモリ113Bのデータ格納領域、又は当該データ格納領域に代わって接続された不揮発データメモリ114Bには、前記電流検出抵抗126の側近温度が常温周辺温度Taであるときに、外部接続された校正用電流計で測定された実測の負荷電流Imと前記目標負荷電流Is0との対応関係を示す制御特性データ300が格納され、
前記温度検出回路170は、温度センサ171を包含し、前記電流検出抵抗126の常温周辺温度Taと運転中の実働周辺温度Tbに対応した測定電圧Sa、Sbを発生して、当該測定電圧は前記多チャンネルAD変換器115を介して前記マイクロプロセッサ111Bに入力され、
前記制御回路部は、前記目標負荷電流Is0を補正した補正目標電流Isに比例した補正信号電圧Esを生成し、換算目標電流Isbに比例した換算信号電圧Esbと前記監視電圧Efとが一致する関係に前記開閉素子121のオン/オフ比率を制御し、
前記補正目標電流Isは、前記制御特性データ300における実測の負荷電流Imを目標負荷電流Is0に見立て、当該実測の負荷電流Imが得られたときに制御回路部が発生していた目標負荷電流Is0を補正目標電流Isに置き換えたものであり、
前記換算目標電流Isbは、前記制御特性データ300を得たときの常温周辺温度Taと、運転中の実働周辺温度Tbとに対応して、前記温度特性データ400から得られる前記電流検出抵抗126の常温抵抗Raと実働抵抗Rbとの対比値(Rb/Ra)に基づいて算出される。
また、温度変化に対して抵抗値が変化しない高精度な電流検出抵抗126を用いることなく、比較的精度の要求されない電流検出抵抗126を用いて、正確な電流制御を行なうことができるため、製品が安価となる特徴がある。
前記線形校正手段210は、前記目標負荷電流Is0として第一の目標負荷電流Is01<第二の目標負荷電流Is02<第三の目標負荷電流Is03の関係にある少なくとも3つの所定の目標負荷電流Is01・Is02・Is03を設定したときに、前記電気負荷107及び前記電流検出抵抗126に実際に流れる負荷電流Imを校正用電流計1001で計測して得られる第一、第二、第三の負荷電流Im1・Im2・Im3の値を入力して前記制御特性データ300を生成し、
前記初期データ記憶手段208は、前記第一、第二、第三の負荷電流Im1・Im2・Im3が前記目標負荷電流Is01・Is02・Is03と一致するための補正目標電流Is1・Is2・Is3と、前記目標負荷電流Is01・Is02・Is03との関係を表わす目標負荷電流対補正目標電流特性データ800を前記不揮発プログラムメモリ113Bのデータ格納領域又は前記不揮発データメモリ114Bに記憶すると共に、当該線形校正手段210が実行された時点における前記温度検出回路170によって検出された常温周辺温度Taに対応した常温測定電圧Saの値、又は前記常温周辺温度Taの値に対応して前記電流検出抵抗126の温度特性データ400から得られる常温抵抗Raの値を前記不揮発プログラムメモリ113Bのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Bに記憶し、
前記第一の換算設定手段510は、前記温度検出回路170によって検出された運転中の測定電圧Sbを読み込んで実働周辺温度Tbを推定すると共に、当該実働周辺温度Tbにおいて前記電流検出抵抗126の温度特性データ400から得られる実働抵抗Rbの値を算出し、前記目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isの値から、換算目標電流Isb=Is×(Rb/Ra)を算出し、
前記第二の換算設定手段710Bは、前記初期データ記憶手段208によって記憶された前記目標負荷電流対補正目標電流データ800に基づいて、目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isを直線補間演算によって算出する。
従って、電流検出抵抗126の温度上昇が負荷電流Imの自乗に比例して増加して、制御特性が非線形となるのを補正することができる特徴がある。
前記駆動信号回路180Bは、前記設定制御出力PWMBを平滑して前記換算信号電圧Esbに一致した目標信号電圧Escを発生する目標電流設定回路130と、当該目標電流設定回路130が発生する前記目標信号電圧Escと前記監視電圧Efとの偏差電圧ΔEb=(Esc−Ef)に対する比例成分と偏差積分成分によって構成された負帰還制御信号電圧を生成し、当該負帰還制御信号電圧に応動して前記開閉素子121を開閉制御する比較偏差積分回路140によって構成されている。
以上のとおり、実施の形態2の第3の要点によれば、マイクロプロセッサ111Bは、換算信号電圧Esbに比例したデューティのパルス幅変調信号である設定制御出力PWMBを発生して、目標電流設定回路130と偏差積分回路140とを介して開閉素子121を開閉制御するようになっている。
従って、負帰還制御はマイクロプロセッサ111Bの外部に設けられたハードウエアである駆動信号回路180Bによって実行されるので、マイクロプロセッサ111Bの制御負担を軽減することができる特徴がある。
(1)実施の形態3の構成の詳細な説明
図12は、この発明による電気負荷の電流制御装置の実施の形態3を示す全体回路ブロック図である。この実施の形態3に係る電気負荷の電流制御装置は、電流制御装置100Cを中心として構成される。実施の形態3に係る電気負荷の電流制御装置は、実施の形態1、2における電流制御装置100A、100Bに代わって、電流制御装置100Cを使用する。以下、この図12について、図1、図10のものとの相違点を中心にして説明する。
なお、図12に示す実施の形態3に係る電気負荷の電流制御装置では、実施の形態1、2における電気負荷107と同様な第一、第二の電気負荷107x・107yと、これに対応した第一、第二の電流検出抵抗126x・126yと、実施の形態1、2の開閉素子121と同様に開閉回路部120とともに構成された第一、第二の開閉素子121x・121yと、実施の形態1、2における電流検出用増幅回路150と平滑回路160を含むように構成された第一、第二の電流検出用増幅回路部150x・150yと、実施の形態1、2の温度検出回路170と同じに構成された第一、第二の温度検出回路170x・170yを備えていて、第一、第二の駆動信号回路180x・180yは、図1の駆動信号回路180Aに相等したものであるか、または図10の駆動信号回路180Bに相等したものが適用されるようになっており、各図において同一符号は同一又は相当部分を示している。
第一、第二の電流検出用増幅回路部150x、150yは、それぞれ実施の形態1、2と同じに構成された電流検出用増幅回路150と平滑回路160を含み、それぞれ第一、第二の電流検出抵抗126x・126yの両端電圧に基づいて監視電圧Efx・Efyを発生し、マイクロプロセッサ111Cに入力する。また、第一、第二の温度検出回路170x・170yは、それぞれ電流検出抵抗126x・126yの側近温度を検出し、測定電圧Stx・Styを発生し、マイクロプロセッサ111Cに入力する。マイクロプロセッサ111Cは、第一、第二の開閉素子121x・121yに対するパルス幅変調制御出力PWMx・PWMyを出力し、それぞれ駆動信号回路180x・180yを介して、開閉素子121x・121yのオン/オフ比率を制御する。
図12において、電流制御装置100Cは、制御電源ユニット110から給電されるマイクロプロセッサ111Cを中心として、第一、第二の開閉素子121x・121y、第一、第二の駆動信号回路180x・180y、平滑回路を含む第一、第二の電流検出用増幅回路部150x・150y、第一、第二の温度検出回路170x・170yなどの回路部によって構成され、図示しない密閉筐体に収納されている。
電流制御装置100Cに接続される外部機器は、図1、図10の場合と同様であり、駆動電源101、ヒューズ102、電源スイッチ103によって構成された駆動電源回路が電源端子104Pと接地端子104N間に接続されている。
また、スイッチ入力群105d、アナログ入力群105a、電気負荷群106、リニアソレノイド等の電流制御を必要とする電気負荷107x・107y、警報・表示器109も、図1、図10と同様に接続されている。
なお、製品、すなわち電流制御装置100Cの出荷前の校正運転に当たっては、外部ツール1000がシリアルインタフェース回路116を介してマイクロプロセッサ111Cと接続され、電気負荷107x・107yに直列接続された校正用電流計1001の出力信号と、電流制御装置100Cの内部の温度を推定するための校正用温度計1002の出力信号が、外部ツール1000を介してマイクロプロセッサ111Cに供給され後述のRAMメモリ112に転送されるようになっている。
マイクロプロセッサ111Cが発生するパルス幅変調信号である制御出力PWMx・PWMyは、図1における帰還制御出力PWMAのような負帰還制御出力であるか、又は図10における設定制御出力PWMBのいずれかの形式の信号となっている。
マイクロプロセッサ111Cには、電源監視電圧Vfと、温度測定電圧Stx・Styと、監視電圧Efx・Efyとが多チャンネルAD変換器115を介して入力されるようになっている。
なお、制御出力PWMx・PWMyが、図1における帰還制御出力PWMAのような負帰還制御出力である場合には、監視電圧Efx・Efyはマイクロプロセッサ111Cに入力され、駆動信号回路180x・180yには入力されない。
しかし、制御出力PWMx・PWMyが、図10における設定出力信号PWMBのような負帰還制御出力でない場合には、監視電圧Efx・Efyはマイクロプロセッサ111Cに参考情報として入力され、駆動信号回路180x・180yに対して負帰還信号として入力されるようになっている。
次に、図12のとおり構成された実施の形態3に係る電気負荷の電流制御装置100Cについて、その作用・動作について詳細に説明する。
まず、図12において、電源スイッチ103が閉路して制御電源ユニット110に対して駆動電源101から駆動電源電圧Vbが印加されると、制御電源ユニット110は安定化された制御電源電圧Vccを発生してマイクロプロセッサ111Cを含む各部に給電し、マイクロプロセッサ111Cが動作を開始する。
なお、電流制御装置100Cの製造出荷ラインの最終工程では、外部ツール1000からプログラムメモリ113Cに対して制御プログラムと制御定数の書込みが行われ、電流検出抵抗126x・126yのそれぞれに対する図4、図6に示す温度特性データ400と、温度検出回路170x170yのそれぞれの温度センサ171に対する図4に示す温度検出特性データ401が不揮発性プログラムメモリ113Cに記憶される。温度特性データ400は、電流検出抵抗126x・126yのそれぞれで相違するが、便宜上、同じ符号400で表わす。また、温度検出特性データ401も、温度検出回路170x・170yのそれぞれの温度センサ171で相違するが、便宜上、同じ符号で表わす。続いて製造したすべての電流制御装置100Cに対して図2で説明した校正作業が行なわれる。この校正作業では、電流検出抵抗126x・126yのそれぞれに対する制御特定データ300と、目標負荷電流対補正目標電流特性データ800が、EEPROMデータメモリ114C又は不揮発性プログラムメモリ113Cに記憶される。制御特性データ300及び目標負荷電流対補正目標電流特性データ800も、それぞれの電流検出抵抗126x・126yで相違するが、便宜上、同じ符号で表わす。
また、電流制御装置100Cが車両に搭載された実働運転段階では、マイクロプロセッサ111Cは、アナログ入力群105aとスイッチ入力群105dから得られた入力信号情報と、プログラムメモリ113Cに格納されている入出力制御プログラムの内容に応動して、電気負荷群106及び電気負荷107x・107y、警報・表示器109に対する駆動制御信号を発生する。
続く工程1302aは、第一の電気負荷107xに対する第一の負荷電流Im1に相当する第一の目標負荷電流Is01の値であるか、または第一の監視電圧Ef1から逆算される第一の負荷電流Im1の値を定期的にサンプリング読出しを行って、読み出しされたサンプリング値の自乗値を所定期間にわたって先入先出データテーブルに保存し、当該データテーブルに格納された負荷電流の自乗値の全体平均値を移動平均自乗値として算出するステップである。
続く工程1303aは、図2の工程207bで算出して記憶された温度上昇係数Kに基づいて、
現在の温度上昇値を算定し、第一の温度検出回路170xによって検出された周辺温度から当該温度上昇値を減算して、第一の温度検出回路170xの設置部位における第一の環境温度を算出するステップである。
続く工程1302b・1303bは、第二の電気負荷107yに関する電流検出抵抗126yに関する第二の環境温度を算出するステップであり、前記工程1302a・1303aと同様に作動するデータテーブルを備え、これらのデータテーブルはRAMメモリ112によって構成されている。
また、工程1303a・1303bは、第一、第二の環境温度推定手段となるステップであり、ここで算出される第一、第二の環境温度は、第一、第二の温度検出回路170x・170yによって検出される第一、第二の電流検出抵抗126x・126yの周辺温度から、第一、第二の電流検出抵抗126x・126yによる自己発熱の温度上昇分を差し引いた値であるから、第一、第二の環境温度は略同一の環境温度となるのが正常状態である。
なお、個別異常判定手段となる工程1304aは、第一、第二の温度検出回路170x・170yによって検出された周辺温度が、所定の許容帯域値の域外であることによって、個別異常が発生したと判定するものであり、当該所定の許容帯域値は適用される環境温度の上下限値の上限値に対して第一、第二の電流検出抵抗126x・126yの最大温度上昇値を加算した実働温度の上下限値である。
工程1304aでは、また、第一、第二の温度検出回路170x・170yによって検出された周辺温度の一方が他方に比べて過大であり、当該周辺温度の差が第一、第二の電流検出抵抗126x・126yの最大温度上昇値を超過すれば異常判定がなされるようになっている。
工程1304bは、個別異常の発生を警報・表示器109によって報知すると共に、異常発生状態をRAMメモリ112に仮記憶して工程1307aへ移行するステップである。
なお、1305aでは、工程1303a・1303bによって推定された第一、第二の環境温度の一方が他方に比べて過大であるときに、第一、第二の温度検出回路170x・170yの少なくとも一方が異常であると判定するようになっている。
工程1305bは、温度センサ異常の発生を警報・表示器109によって報知すると共に、異常発生状態をRAMメモリ112に仮記憶して工程1307aへ移行するステップである。
温度異常判定手段となる工程1306aは、異常判定時にYESとなって工程1306bへ移行し、異常なしのときにNOの判定を行って工程1307aへ移行する判定ステップである。
なお、工程1306aでは、工程1305aが異常判定を行なっていないときであって、工程1303a・1303bによって推定された第一、第二の環境温度が共に過大であるときに環境温度が過大であると判定するようになっている。
また、工程1306bでは、電子制御装置100Cの内部温度の上昇要因となる電気負荷の駆動を停止して、内部環境温度の抑制処理が行われるようになっている。
工程1307aでは、図示しない転送退避時期であるかどうかを判定し、通常はNOの判定を行なって動作終了行程1309へ移行するが、運転停止直前又は定期的にYESの判定を行なって工程1307bへ移行するようになっている。
工程1307bでは、工程1304b・1305b・1306bによってRAMメモリ112に記憶された情報を不揮発プログラムメモリ113Cのデータ格納領域又は不揮発データメモリ114Cに転送保存するステップであり、当該転送保存情報は過去の転送保存情報に対して同じ異常であれば異常発生累積回数として保存されるようになっている。
続く動作終了行程1309では、他の制御プログラムを実行し、所定時間内には再度動作開始工程1301へ移行するようになっている。
以上の説明で明らかなとおり、実施の形態3に係る電気負荷の電流制御装置は、第1の要点として、駆動電源101からから給電され開閉素子121x・121yと電流検出抵抗126x・126yと電気負荷107x・107yとが直列接続された給電回路部と、前記電気負荷107x・107yに対する目標負荷電流Is0と前記電流検出抵抗126x・126yに流れる負荷電流Imとに基づいて前記開閉素子121x・121yのオン/オフ比率を制御する制御回路部とを備えた電気負荷の電流制御装置100Cであって、
前記制御回路部は更に、不揮発プログラムメモリ113Cと演算処理用RAMメモリ112と多チャンネルAD変換器115とを備えたマイクロプロセッサ111Cと、電流検出用増幅回路部150x・150yと、温度検出回路170x・170yと、駆動信号回路180x・180yとを備え、
前記不揮発プログラムメモリ113Cは、前記電流検出抵抗126x・126yの温度対抵抗値に関する近似算式又はデータテーブルである温度特性データ400を包含し、
前記電流検出用増幅回路部150x・150yは、前記電気負荷107x・107yに直列接続された電流検出抵抗126x・126yの両端電圧を増幅し、前記電気負荷107x・107yに対する負荷電流Imに比例した電流比例成分を主体とし、誤差成分を包含した監視電圧Efx・Efyを発生し、
前記不揮発プログラムメモリ113Cのデータ格納領域、又は当該データ格納領域に代わって接続された不揮発データメモリ114Cには、前記電流検出抵抗126x・126yの側近温度が常温周辺温度Taであるときに、外部接続された校正用電流計1001で測定された実測の負荷電流Imと前記目標電流Is0との対応関係を示す制御特性データが格納され、
前記温度検出回路170x・170yは、温度センサ171を包含し、前記電流検出抵抗126x・126yの常温周辺温度Taと運転中の実働周辺温度Tbに対応した測定電圧Sax・Say、Sbx・Sbyを発生して、当該測定電圧は前記多チャンネルAD変換器115を介して前記マイクロプロセッサ111Cに入力され、
前記制御回路部は、前記目標負荷電流Is0を補正したに補正目標電流Isに比例した補正信号電圧Esを生成し、当該補正信号電圧Esと前記監視電圧Efに対する換算監視電圧Efbとが一致する関係に前記開閉素子121x・121yのオン/オフ比率を制御するか、若しくは、換算目標電流Isbに比例した換算信号電圧Esbと前記監視電圧Efとが一致する関係に前記開閉素子121x・121yのオン/オフ比率を制御し、
前記補正目標電流Isは、前記制御特性データ300における実測の負荷電流Imを目標負荷電流Is0に見立て、当該実測の負荷電流Imが得られたときに制御回路部が発生していた目標負荷電流Is0を補正目標電流Isに置き換えたものであり、
前記換算監視電圧Efb又は換算目標電流Isbは、前記制御特性データを得たときの常温周辺温度Taと、運転中の実働周辺温度Tbとに対応して、前記温度特性データから得られる前記電流検出抵抗126x・126yの常温抵抗Raと実働抵抗Rbとを対比値(Ra/Rb)または(Rb/Ra)に基づいて算出される。
また、温度変化に対して抵抗値が変化しない高精度な電流検出抵抗126x・126yを用いることなく、比較的精度の要求されない電流検出抵抗126x・126yを用いて、正確な電流制御を行なうことができるため、製品が安価となる特徴がある。
前記線形校正手段210は、前記目標負荷電流Is0として第一の目標負荷電流Is01<第二の目標負荷電流Is02<第三の目標負荷電流Is03の関係にある少なくとも3つの所定の目標負荷電流Is01・Is02・Is03を設定したときに、前記電気負荷107x・107y及び前記電流検出抵抗126x・126yに実際に流れる負荷電流Imを校正用電流計1001で計測して得られる第一、第二、第三の負荷電流Im1・Im2・Im3の値を入力して前記制御特性データ300を生成し、
前記初期データ記憶手段は、前記第一、第二、第三の負荷電流Im1・Im2・Im3が前記目標負荷電流Is01・Is02・Is03と一致するための補正目標電流Is1・Is2・Is3と、前記目標負荷電流Is01・Is02・Is03との関係を表わす目標負荷電流対補正目標電流特性データ800を前記不揮発プログラムメモリ113Cのデータ格納領域又は前記不揮発データメモリ114Cに記憶すると共に、当該線形校正手段210が実行された時点における前記温度検出回路170x・170yによって検出された常温周辺温度Taに対応した常温測定電圧Saの値、又は前記常温周辺温度Taの値に対応して前記電流検出抵抗126x・126yの温度特性データから得られる常温抵抗Raの値を前記不揮発プログラムメモリ113Cのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Cに記憶し、
前記第一の換算設定手段510は、前記温度検出回路170x・170yによって検出された運転中の測定電圧Sbを読み込んで実働周辺温度Tbを推定すると共に、当該実働周辺温度Tbにおいて前記電流検出抵抗126x・126yの温度特性データから得られる実働抵抗Rbの値を算出し、前記監視電圧Efの値に対応した換算監視電圧Efb=Ef×(Ra/Rb)を算出するか、または前記目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isの値から、換算目標電流
Isb=Is×(Rb/Ra)を算出し、
前記第二の換算設定手段710A・910・710Bは前記初期データ記憶手段208によって記憶された前記目標負荷電流対補正目標電流特性データ800に基づいて、目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isを直線補間演算によって算出する。
従って、電流検出抵抗126x・126yの温度上昇が負荷電流の自乗に比例して増加して、制御特性が非線形となるのを補正することができる特徴がある。
当該第一、第二、第三の線形校正手段210a・210b・210cは、短時間の所定の時間ステップに基づいて一連のデータ取得処理を行ない、前記電流検出抵抗126x・126yの温度上昇があっても前記温度検出回路170x・170yの周辺温度に及ぼす影響が抑制され、
前記初期データ記憶手段208は、前記第一、第二、第三の線形校正手段210a・210b・210cにおいて計測された前記温度検出回路170x・170yの測定電圧Sa1・Sa2・Sa3の平均値を常温周辺温度Taにおける測定電圧Saとして算定して、前記温度特性データ400から常温抵抗Raを算出するか、又は前記測定電圧Sa1・Sa2・Sa3に対応して前記温度特性データ400から算出される常温抵抗Ra1・Ra2・Ra3の平均値を常温抵抗Raとして記憶するようになっている。
以上のとおり、実施の形態3の第3の要点によれば、3種類の目標負荷電流Is01・Is02・Is03による3回の線形校正は短時間に実行され、各線形校正で測定された周辺温度の平均値に基づいて電流検出抵抗126x・126yの常温抵抗Raを算出記憶するようになっている。
従って、測定バラツキの影響をうけないで正確に電流検出抵抗126x・126yの常温環境における抵抗値を算定することができる特徴がある。
以上のとおり、実施の形態3の第4の要点によれば、マイクロプロセッサは負帰還制御信号電圧に比例したデューティのパルス幅変調信号である帰還制御出力PWMAを発生して開閉素子121x・121yを開閉制御するようになっている。
従って、マイクロプロセッサ111Cと開閉素子121x・121y間に接続されたハードウエアである駆動信号回路180Aを小型安価に構成することができる特徴がある。
前記駆動信号回路180x・180yは、前記設定制御出力PWMB、PWMx・PWMyを平滑して前記換算信号電圧Esbに一致した目標信号電圧Escを発生する目標電流設定回路130と、当該目標電流設定回路130が発生する前記目標信号電圧Escと前記監視電圧Efとの偏差電圧ΔEb=(Esc−Ef)に対する比例成分と偏差積分成分によって構成された負帰還制御信号電圧を生成し、当該負帰還制御信号電圧に応動して前記開閉素子121x・121yを開閉制御する比較偏差積分回路140によって構成されている。
以上のとおり、実施の形態3の第5の要点によれば、マイクロプロセッサ111Cは、換算信号電圧Esbに比例したデューティのパルス幅変調信号である設定制御出力PWMBを発生して、目標電流設定回路130と偏差積分回路140とを介して開閉素子121x・121yを開閉制御するようになっている。
従って、負帰還制御はマイクロプロセッサの外部に設けられたハードウエアである駆動信号回路180x・180yによって実行されるので、マイクロプロセッサ111Cの制御負担を軽減することができる特徴がある。
前記マイクロプロセッサ111Cは、複数の駆動信号回路180x・180yを介してそれぞれ前記開閉素子121x・121yを開閉制御するように構成され、
当該マイクロプロセッサ111Cは、前記複数の駆動信号回路180x・180yに対してそれぞれパルス幅変調信号である制御出力PWMx・PWMyを供給し、
当該制御出力PWMx・PWMyは、前記マイクロプロセッサ111Cの内部で負帰還制御を行なうのか、又は前記駆動信号回路180x・180yによって負帰還制御を行なうのかによって前記帰還制御出力PWMA又は設定制御出力PWMBに相等したパルス幅変調信号となっており、
前記複数の電流検出抵抗126x・126yの両端電圧は、それぞれ前記増幅回路部150x・150yを介して監視電圧Efx・Efyとして前記マイクロプロセッサ111Cに入力されるか、又は前記駆動信号回路180x・180yに入力されると共に、前記複数の電流検出抵抗126x・126yの周辺温度はそれぞれ温度検出回路170x・170yによって測定されて前記マイクロプロセッサ111Cに入力される。
以上のとおり、実施の形態3の第6の要点によれば、マイクロプロセッサ111Cは、複数の電気負荷107x・107yに対する電流制御を行なうように構成され、複数の開閉素子121x・121yと複数の電流検出抵抗126x・126yに対応して複数の温度検出回路170x・170yを備えている。
従って、各開閉素子121x・121yに流れる負荷電流が異なっていても、それぞれの電流検出抵抗126x・126yの側近の周辺温度を正確に測定し、環境温度と負荷変動に対して正確に電流制御を行なうことができる特徴がある。
当該温度上昇測定手段207bは、前記線形校正手段210の実行が完了した時点において、
前記電流検出抵抗126x・126yに対して所定の負荷電流Imを持続的に通電し、所定時間が経過した時点における前記温度検出回路170x・170yの測定電圧Smを読み込んで、前記常温周辺温度Taにおける測定電圧Saとの差である温度上昇値ΔS=Sm−Saの値と前記持続通電した負荷電流Imの値とを温度上昇データとして測定し、
前記初期データ記憶手段208は、前記温度上昇データを前記不揮発プログラムメモリ113Cのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Cに書込み保存する。
以上のとおり、実施の形態3の第7の要点によれば、負荷電流Imを持続通電する前の
温度検出回路170x・170yの測定電圧Saと、持続通電後の測定電圧Smとの差によって、負荷電流Imに対応した温度検出回路170x・170yが設けられた周辺の温度上昇値を測定記憶するようになっている。
従って、実用運転状態において負荷電流に基づく温度検出回路170x・170yの設置部位の温度上昇値を推定し、温度検出回路170x・170yによって電流制御装置の内部の環境温度を推定し、推定された環境温度が過大であれば異常報知或いは負荷の抑制運転などの異常処理を行なうことができる特徴がある。
前記個別異常判定手段1304aは、前記第一、第二の温度検出回路170x・170yによって検出された周辺温度が、所定の許容帯域値の域外であることによって、個別異常が発生したと判定するものであり、前記所定の許容帯域値は適用される環境温度の上下限値の上限値に対して前記第一、第二の電流検出抵抗126x・126yの最大温度上昇値を加算した実働温度の上下限値であり、
前記個別異常判定手段1304aは、また、前記第一、第二の温度検出回路170x・170yによって検出された周辺温度の一方が他方に比べて過大であり、当該周辺温度の差が前記第一、第二の電流検出抵抗126x・126yの最大温度上昇値を超過すれば異常判定がなされ、 前記個別異常判定手段1304aが異常判定を行ったときは、異常報知を行なうか少なくとも異常発生履歴情報を異常発生の要因別に記憶して、前記不揮発プログラムメモリ113Cのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Cに書込み保存する。
以上のとおり、実施の形態3の第8の要点によれば、複数の電流検出抵抗126x・126yの側近位置に配置された複数の温度検出回路170x・170yによって、電流検出抵抗126x・126yの周辺温度に対する異常判定を行なって、異常報知又は異常発生履歴の保存を行なうようになっている。
従って、異常発生時に異常報知又は異常履歴保存を行なって保守点検の作業性を向上することができる特徴がある。
前記第一の環境温度推定手段1303aは、前記複数の電気負荷の中の第一の電気負荷107xに対する負荷電流Imxの自乗値に対する移動平均値と、前記温度上昇測定手段207bによる温度上昇データを参照して、前記複数の温度検出回路の中の第一の温度検出回路170xによって検出された周辺温度から、前記複数の電流検出抵抗の中の第一の電流検出抵抗126xによる温度上昇分を差し引いて第一の環境温度を推定し、
前記第二の環境温度推定手段1303bは、前記複数の電気負荷の中の第二の電気負荷107yに対する負荷電流Imyの自乗値に対する移動平均値と、前記温度上昇測定手段207bによる温度上昇データを参照して、前記複数の温度検出回路の中の第二の温度検出回路170yによって検出された周辺温度から、前記複数の電流検出抵抗の中の第二の電流検出抵抗126yによる温度上昇分を差し引いて第二の環境温度を推定し、
前記センサ異常判定手段1305aは、前記第一、第二の環境温度推定手段1303a・1303bによって推定された第一、第二の環境温度の一方が他方に比べて過大であるときに、前記複数の温度検出回路170x・170yの少なくとも一方の異常であると判定し、
前記温度異常判定手段1306aは、前記センサ異常判定手段1305aが異常判定を行なっていないときであって、前記第一、第二の環境温度推定手段1303a・1303bによって推定された第一、第二の環境温度が共に過大であるときに環境温度が過大であると判定し、前記センサ異常判定手段1305a又は温度異常判定手段1306aのいずれかが異常判定を行ったときは、異常報知又は異常発生履歴情報を異常発生の要因別に記憶して、前記不揮発プログラムメモリ113Cのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリ114Cに書込み保存する。
従って、温度検出回路170x・170yの異常による異常な電流制御を回避したり、環境温度が過大であるときに過負荷抑制の制御モードへ移行したり、異常報知又は異常履歴保存を行なって保守点検の作業性を向上することができる特徴がある。
101:駆動電源、 Is:補正目標電流、
107,107,107x・107y:電気負荷、 Isb:換算目標電流、
111A,111B,111C:マイクロプロセッサ、 Im:負荷電流、
112:RAMメモリ、
113A,113B,113C:プログラムメモリ、 Ta0:校正初期温度、
114A,114B,114C:データメモリ、 Sa0:校正初期測定電圧、
115:AD変換器、
116:シリアルインタフェース、 Ta00:基準温度(25℃)、
121,121,121x・121y:開閉素子、 R00:基準抵抗、
126,126x・126y:電流検出抵抗、 Ta:常温周辺温度(25〜40℃)、
127:転流ダイオード、 Tb:実働周辺温度、
130:目標電流設定回路、 Sa:常温測定電圧、
140:比較偏差積分回路、 Sb:実働測定電圧、
(帰還制御回路) Ra:常温抵抗、
150,150x・150y:増幅回路部、 Rb:実働抵抗、
151:差動増幅器、
170,170x・170y:温度検出素子、 Es0:目標信号電圧、
171:温度センサ、 Es:補正信号電圧、
1000:外部ツール、 Esb:換算信号電圧
1001:校正用電流計、 Ef:監視電圧(0〜5V)、
1002:校正用温度計、 Efb:換算監視電圧、
201b:温度センサ校正手段、 Ef,Efx・Efy:監視電圧、
201c:オフセット誤差測定手段、 Esc:目標信号電圧、
207b:温度上昇測定手段、 PWMA:帰還制御出力、
208:初期データ記憶手段、 PWMB:設定制御出力、
210:線形校正手段、 PWMx・PWMy:制御出力、
210a・210b・210c:第一〜第三の線形校正手段、
510:第一の換算手段、 Vb:駆動電源電圧、
710A:第二の換算手段、 Vcc:制御電源電圧、
710B:第二の換算手段、 Vf:電源監視電圧
910:第二の換算手段、
1303a:第一の環境温度推定手段、 1303b:第二の環境温度推定手段、
1304a:個別異常判定手段、 1305a:センサ異常判定手段、
1306a:温度異常判定手段、 1307b:異常履歴保存手段。
Claims (12)
- 駆動電源から給電され開閉素子と電流検出抵抗と電気負荷とが直列接続された給電回路部と、前記電気負荷に対する目標負荷電流Is0と前記電流検出抵抗に流れる負荷電流Imとに基づいて前記開閉素子のオン/オフ比率を制御する制御回路部とを備えた電気負荷の電流制御装置であって、
前記制御回路部は、更に、不揮発プログラムメモリと演算処理用RAMメモリと多チャンネルAD変換器とを備えたマイクロプロセッサと、電流検出用増幅回路部と、温度検出回路と、駆動信号回路とを備え、
前記不揮発プログラムメモリは、前記電流検出抵抗の温度対抵抗値に関する近似算式又はデータテーブルである温度特性データを包含し、
前記電流検出用増幅回路部は、前記電流検出抵抗の両端電圧を増幅し、前記電気負荷に対する負荷電流Imに比例した電流比例成分を主体とし、誤差成分を包含した監視電圧Efを発生し、
前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域、又は当該データ格納領域に代わって接続された不揮発データメモリには、前記電流検出抵抗の側近温度が常温周辺温度Taであるときに、外部接続された校正用電流計で測定された実測の負荷電流Imと前記目標負荷電流Is0との対応関係を示す制御特性データが格納され、
前記温度検出回路は、温度センサを包含し、前記電流検出抵抗の常温周辺温度Taと運転中の実働周辺温度Tbとに対応した測定電圧Sa、Sbを発生して、当該測定電圧は、前記多チャンネルAD変換器を介して前記マイクロプロセッサに入力され、
前記制御回路部は、前記目標負荷電流Is0を補正した補正目標電流Isに比例した補正信号電圧Esを生成し、当該補正信号電圧Esと前記監視電圧Efに対する換算監視電圧Efbとが一致する関係に前記開閉素子のオン/オフ比率を制御するか、若しくは、換算目標電流Isbに比例した換算信号電圧Esbと前記監視電圧Efとが一致する関係に前記開閉素子のオン/オフ比率を制御し、
前記補正目標電流Isは、前記制御特性データにおける実測の負荷電流Imを目標負荷電流Is0に見立て、当該実測の負荷電流Imが得られたときに前記制御回路部が発生していた目標負荷電流Isoを補正目標電流Isに置き換えたものであり、
前記換算監視電圧Efb又は換算目標電流Isbは、前記制御特性データを得たときの常温周辺温度Taと、運転中の実働周辺温度Tbとに対応して、前記温度特性データから得られる前記電流検出抵抗の常温抵抗Raと実働抵抗Rbとの対比値に基づいて算出されることを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項1記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記温度検出回路と前記電流検出抵抗は同一電子基板上に隣接配置された表面実装部品であるか、相互に密接配置されて一体化された一つの表面実装部品として電子基板上に搭載されていて、前記温度検出回路は、外気温度と、前記開閉素子および制御電源ユニットを含む発熱部品による間接温度上昇を加味した環境温度に加えて、前記電流検出抵抗の発熱による温度上昇の影響を最も受けやすいように当該電流検出抵抗に対して最も接近して配置され、前記電流検出抵抗の抵抗値Rは、所定の基準温度Ta00に対応した基準抵抗値R00を有し、前記温度特性データは、前記基準温度Ta00よりも高温の周辺温度領域と低温の周辺温度とに対応した少なくとも2本の折線特性で近似される標準特性の近似算式又はデータテーブルとして前記プログラムメモリに格納されていることを特徴とする電気負荷の電流制御装置。
- 請求項1又は2記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記不揮発プログラムメモリは、更に、線形校正手段と、初期データ記憶手段と、第一の換算手段と第二の換算設定手段となる制御プログラムを包含し、
前記線形校正手段は、前記目標負荷電流Is0として第一の目標負荷電流Is01<第二の目標負荷電流Is02<第三の目標負荷電流Is03の関係にある少なくとも3つの所定の目標負荷電流Is01、Is02、Is03を設定したときに、前記電気負荷及び前記電流検出抵抗に流れる負荷電流Imを校正用電流計で計測して得られる第一、第二、第三の負荷電流Im1、Im2、Im3の値を入力して前記制御特性データを生成し、
前記初期データ記憶手段は、前記第一、第二、第三の負荷電流Im1、Im2、Im3が前記目標負荷電流Is01、Is02、Is03と一致するための補正目標電流Is1、Is2、Is3と、前記目標負荷電流Is01、Is02、Is03との関係を表わす目標負荷電流対補正目標電流特性データを前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域又は前記不揮発データメモリに記憶すると共に、当該線形校正手段が実行された時点における前記温度検出回路によって検出された常温周辺温度Taに対応した常温測定電圧Saの値、又は前記常温周辺温度Taの値に対応して前記電流検出抵抗の温度特性データから得られる常温抵抗Raの値を前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリに記憶し、
前記第一の換算設定手段は、前記温度検出回路によって検出された運転中の測定電圧Sbを読み込んで実働周辺温度Tbを推定すると共に、当該実働周辺温度Tbにおいて前記電流検出抵抗の温度特性データから得られる実働抵抗Rbの値を算出し、前記監視電圧Efの値に対応した換算監視電圧Efb=Ef×(Ra/Rb)を算出するか、または前記目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isの値から、換算目標電流Isb=Is×(Rb/Ra)を算出し、
前記第二の換算設定手段は、前記初期データ記憶手段によって記憶された前記目標負荷電流対補正目標電流特性データに基づいて、目標負荷電流Is0に対応した補正目標電流Isを直線補間演算によって算出することを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項3記載の電気負荷の電流制御装置であって、
前記線形校正手段は、前記第一、第二、第三の目標負荷電流Is01、Is02、Is03に対応した第一、第二、第三の線形校正手段によって構成され、
当該第一、第二、第三の線形校正手段は、短時間の所定の時間ステップに基づいて一連のデータ取得処理を行ない、前記電流検出抵抗の温度上昇があっても前記温度検出回路の周辺温度に及ぼす影響が抑制され、
前記初期データ記憶手段は、前記第一・第二・第三の線形校正手段において計測された前記温度検出回路の測定電圧Sa1、Sa2、Sa3の平均値を常温周辺温度Taにおける測定電圧Saとして算定して、前記温度特性データから常温抵抗Raを算出するか、又は前記測定電圧Sa1、Sa2、Sa3に対応して前記温度特性データから算出される常温抵抗Ra1、Ra2、Ra3の平均値を常温抵抗Raとして記憶することを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項4記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記不揮発プログラムメモリは、更に、温度センサ校正手段となる制御プログラムを包含し、
当該温度センサ校正手段は、前記線形校正手段の実行に先立って、前記温度検出回路の測定電圧である校正初期測定電圧Sa0の値と、外部設置された校正用温度計によって測定された校正初期温度Ta0の値とを読込み、当該読込みデータは、前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリに書込み保存されることを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項3記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記不揮発プログラムメモリは、更に、オフセット誤差測定手段となる制御プログラムを包含するとともに、前記駆動電源から給電される駆動電源電圧Vbは、分圧抵抗と前記多チャンネルAD変換器を介して電源監視電圧Vfとして前記マイクロプロセッサに入力され、
前記オフセット誤差測定手段は、前記線形校正手段の実行前に前記監視電圧Efの電流比例成分と誤差成分のうちの誤差成分と前記電源監視電圧Vfとの対応関係を測定し、
当該測定データは、オフセットデータとして前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリに書込み保存され、電流制御運転中においては、現在の電源監視電圧Vfの値に応じて前記誤差成分を補正するように前記監視電圧Efの値又は補正目標電流Is0の値を加減することを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項3記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記マイクロプロセッサは、前記補正目標電流Isに比例した補正信号電圧Es、又は前記換算目標電流Isbに比例した換算信号電圧Esbを生成すると共に、
前記換算監視電圧Efb又は監視電圧Efとの偏差電圧ΔEa=(Es−Efb)又は(Esb−Ef)に対する比例成分と偏差積分成分によって構成された負帰還制御信号電圧を生成し、当該負帰還制御信号電圧に比例したデューティのパルス幅変調信号である帰還制御出力PWMAを発生して前記駆動信号回路を介して前記開閉素子を開閉制御することを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項3記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記マイクロプロセッサは、前記換算目標電流Isbに比例した換算信号電圧Esbを生成すると共に、当該換算信号電圧Esbに比例したデューティのパルス幅変調信号である設定制御出力PWMBを発生して前記駆動信号回路を介して前記開閉素子を開閉制御するものであり、
前記駆動信号回路は、前記設定制御出力PWMBを平滑して前記換算信号電圧Esbに一致した目標信号電圧Escを発生する目標電流設定回路と、当該目標電流設定回路が発生する前記目標信号電圧Escと前記監視電圧Efとの偏差電圧ΔEb=(Esc−Ef)に対する比例成分と偏差積分成分によって構成された負帰還制御信号電圧を生成し、当該負帰還制御信号電圧に応動して前記開閉素子を開閉制御する比較偏差積分回路によって構成されていることを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項7又は8記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記給電回路部は、複数の電気負荷に対して給電する複数の開閉素子と複数の電流検出抵抗とを備え、
前記マイクロプロセッサは、複数の駆動信号回路を介してそれぞれ前記開閉素子を開閉制御するように構成され、
当該マイクロプロセッサは、前記複数の駆動信号回路に対してそれぞれパルス幅変調信号である制御出力PWMx、PWMyを供給し、
当該制御出力PWMx、PWMyは、前記マイクロプロセッサの内部で負帰還制御を行なうのか、又は前記駆動信号回路によって負帰還制御を行なうのかによって前記帰還制御出力PWMA又は設定制御出力PWMBに相等したパルス幅変調信号となっており、
前記複数の電流検出抵抗の両端電圧は、それぞれ前記増幅回路部を介して監視電圧Efx、Efyとして前記マイクロプロセッサに入力されるか、又は前記駆動信号回路に入力されると共に、前記複数の電流検出抵抗の周辺温度はそれぞれ温度検出回路によって測定されて前記マイクロプロセッサに入力されることを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項4又は9記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記プログラムメモリは、温度上昇測定手段となる制御プログラムを包含し、
当該温度上昇測定手段は、前記線形校正手段の実行が完了した時点において、前記電流検出抵抗に対して所定の負荷電流Imを持続的に通電し、所定時間が経過した時点における前記温度検出回路の測定電圧Smを読み込んで、前記常温周辺温度Taにおける測定電圧Saとの差である温度上昇値ΔS=Sm−Saの値と前記持続通電した負荷電流Imの値とを温度上昇データとして測定し、
前記初期データ記憶手段は、前記温度上昇データを前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリに書込み保存することを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項10記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記マイクロプロセッサと協働するプログラムメモリは、前記電流検出抵抗の周辺温度に関する個別異常判定手段となる制御プログラムを包含し、前記制御回路部は、第一、第二の温度検出回路を備え、
前記個別異常判定手段は、前記第一、第二の温度検出回路によって検出された周辺温度が、所定の許容帯域値の域外であることによって、個別異常が発生したと判定するものであり、前記所定の許容帯域値は、適用される環境温度の上下限値の上限値に対して前記第一、第二の電流検出抵抗の最大温度上昇値を加算した実働温度の上下限値であり、
前記個別異常判定手段は、また、前記第一、第二の温度検出回路によって検出された周辺温度の一方が他方に比べて過大であり、当該周辺温度の差が前記第一、第二の電流検出抵抗の最大温度上昇値を超過すれば異常判定がなされ、前記個別異常判定手段が異常判定を行なったときは、異常報知を行なうか少なくとも異常発生履歴情報を異常発生の要因別に記憶して、前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリに書込み保存することを特徴とする電気負荷の電流制御装置。 - 請求項11記載の電気負荷の電流制御装置であって、前記マイクロプロセッサと協働するプログラムメモリは、第一、第二の環境温度推定手段と、センサ異常判定手段又は温度異常判定手段となる制御プログラムを包含し、
前記第一の環境温度推定手段は、前記複数の電気負荷の中の第一の電気負荷に対する負荷電流Imxの自乗値に対する移動平均値と、前記温度上昇測定手段による温度上昇データを参照して、前記複数の温度検出回路の中の第一の温度検出回路によって検出された周辺温度から、前記複数の電流検出抵抗の中の第一の電流検出抵抗による温度上昇分を差し引いて第一の環境温度を推定し、
前記第二の環境温度推定手段は、前記複数の電気負荷の中の第二の電気負荷に対する負荷電流Imyの自乗値に対する移動平均値と、前記温度上昇測定手段による温度上昇データを参照して、前記複数の温度検出回路の中の第二の温度検出回路によって検出された周辺温度から、前記複数の電流検出抵抗の中の第二の電流検出抵抗による温度上昇分を差し引いて第二の環境温度を推定し、
前記センサ異常判定手段は前記第一、第二の環境温度推定手段によって推定された第一、第二の環境温度の一方が他方に比べて過大であるときに、前記複数の温度検出回路の少なくとも一方の異常であると判定し、前記温度異常判定手段は前記センサ異常判定手段が異常判定を行っていないときであって、前記第一、第二の環境温度推定手段によって推定された第一、第二の環境温度が共に過大であるときに環境温度が過大であると判定し、前記センサ異常判定手段又は温度異常判定手段のいずれかが異常判定を行ったときは、異常報知又は異常発生履歴情報を異常発生の要因別に記憶して、前記不揮発プログラムメモリのデータ格納領域又は不揮発性のデータメモリに書込み保存することを特徴とする電気負荷の電流制御装置。
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