JP5489935B2 - 金属化フィルムコンデンサ - Google Patents
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Description
本発明は、金属化フィルムコンデンサに関するものである。特に、金属化フィルムを使用したコンデンサ素子を、開口部があるケースに収納し、封口体で封止した金属化フィルムコンデンサに関するものである。
近年、環境への配慮から、省エネルギー化、高効率化に適したインバータ回路が採用されているが、使用電圧が高いことから、コンデンサのなかでもフィルムコンデンサを採用する傾向がある。特に車載等の移動体などの用途では、耐湿性や耐振動性など使用される条件が、広い温度範囲で長期にわたり求められている。
従来、図3に示すように、金属化フィルムを使用したコンデンサ素子を開口部があるケース1に収納し、充填樹脂9を充填した金属化フィルムコンデンサは、二枚の金属化フィルムを重ねて巻回、または積層し、電極を引き出すために巻回、または積層した端面に亜鉛などの金属を溶射しメタリコン電極3を施した後、必要に応じて熱処理と呼ばれる温度処理を実施し、コンデンサ素子2を製作する。次に、単数または複数の、前記コンデンサ素子2の両端の電極に外部引き出し端子13を接続し、樹脂ケース1に収納した後、充填樹脂9で充填していた。
このような外部引き出し端子を使用した金属化フィルムコンデンサの耐湿性を向上させる技術として、特許文献1には、樹脂板をケース内側の、ケース中に充填された充填樹脂の上面に設ける技術が開示されている。充填される充填樹脂が、硬化の過程で充填樹脂内にピンホールの発生があっても、樹脂板の存在により、外気が遮断され、耐湿性が向上するとしている。
しかし、樹脂板をケース内側の、ケース中に充填された充填樹脂の上面に設ける上記の技術は、樹脂板がケースに直接固定されているわけではない。また、樹脂板を貫通して外部に導出される外部引き出し端子もケースに固定されているわけではない。そのため、金属化フィルムコンデンサの設置環境における外部ストレスにより、耐久性や耐候性に問題を生じやすい。
また、樹脂板の代わりに、ケースの開放端部に封口体をケースに固定して設け、また、外部引き出し端子とは別に封口体を貫通する外部接続端子を封口体に設けた構造にすると、外部ストレスによる耐久性や耐候性に関する問題は軽減できるが、封口体とケースとの間の接合部分にすき間がある場合、液の状態の充填樹脂をケース内に注入中に、充填される充填樹脂が封口体とケースとのすき間部分からケース外に流出してしまう場合がある。
また、樹脂板の代わりに、ケースの開放端部に封口体をケースに固定して設け、また、外部引き出し端子とは別に封口体を貫通する外部接続端子を封口体に設けた構造にすると、外部ストレスによる耐久性や耐候性に関する問題は軽減できるが、封口体とケースとの間の接合部分にすき間がある場合、液の状態の充填樹脂をケース内に注入中に、充填される充填樹脂が封口体とケースとのすき間部分からケース外に流出してしまう場合がある。
本発明は、ケースの開放端部に封口体を固定して設けた構造において、封口体とケースとの接合部分にすき間がある場合、充填される充填樹脂を注入中に、そのすき間部分からケース外に充填樹脂が流出してしまうことのない金属化フィルムコンデンサ得ることを目的としている。
本発明は、課題を解決するための手段として、金属化フィルムを使用し両端にメタリコン電極を設けた単数または複数のコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収容する、上端面に開口部のある有底筒状のケースと、このケースの開口部を封止する封口体と、前ケース内を充填する充填樹脂と、を有する金属化フィルムコンデンサであって、前記ケースの開口部の先端よりも内部側まで、このケースの側面方向に、前記封口体の周辺部から一体的に張り出した張り出し部を設け、この張り出し部と前記ケース側面との併走部分を境界面とする二つの充填樹脂を設けたことを特徴とする金属化フィルムコンデンサを提案するものである。
また、金属化フィルムを使用し両端にメタリコン電極を設けた単数または複数のコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収容する、上端面に開口部のある有底筒状のケースと、このケースの開口部を封止する封口体と、この封口体の外表面から内表面間を貫通して設けた一対の外部端子と、この外部端子と前記メタリコン電極との間をそれぞれ接続した引き出しタブと、前ケース内を充填する充填樹脂と、を有する金属化フィルムコンデンサであって、前記ケースの開口部の先端よりも内部側まで、このケースの側面方向に、前記封口体の周辺部から一体的に張り出した張り出し部を設け、この張り出し部と前記ケース側面との併走部分を境界面とする二つの充填樹脂を設けたことを特徴とする金属化フィルムコンデンサを提案するものである。
また、金属化フィルムを使用し両端にメタリコン電極を設けた単数または複数のコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収容する、上端面に開口部のある有底筒状のケースと、このケースの開口部を封止する封口体と、この封口体の外表面から内表面間を貫通して設けた一対の外部端子と、この外部端子と前記メタリコン電極との間をそれぞれ接続した引き出しタブと、前ケース内を充填する充填樹脂と、を有する金属化フィルムコンデンサであって、前記ケースの開口部の先端よりも内部側まで、このケースの側面方向に、前記封口体の周辺部から一体的に張り出した張り出し部を設け、この張り出し部と前記ケース側面との併走部分を境界面とする二つの充填樹脂を設けたことを特徴とする金属化フィルムコンデンサを提案するものである。
本発明によれば、ケースの開放端部に封口体をケースに固定して設けた構造において、封口体とケースとの接合部分にすき間がある場合でも、充填される充填樹脂がその部分からケース外に流出してしまうことのない金属化フィルムコンデンサを提供できる。
本発明のコンデンサ素子は、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等のフィルム表面に、アルミニウム、銅または亜鉛などの金属を蒸着した金属化フィルムや、前記の金属の箔を重ねて巻回または積層し、両端面に亜鉛、銅、アルミニウムなどの金属を溶射しメタリコン電極を設けた一般的なものである。断面形状は巻回した場合は円形、それをつぶした場合は偏平形、積層したものは四角形となるが、偏平形や四角形の方がその側面が平面となり収納効率、放熱性が向上する。
メタリコン電極は、一般的にフィルムコンデンサに使用しているものが使用でき、銅、亜鉛、アルミニウム、錫、半田等の金属または合金からなり、溶射によって形成されたものである。場合によっては、電極の表面にメッキを施してもよい。
メタリコン電極は、一般的にフィルムコンデンサに使用しているものが使用でき、銅、亜鉛、アルミニウム、錫、半田等の金属または合金からなり、溶射によって形成されたものである。場合によっては、電極の表面にメッキを施してもよい。
本発明のケースは、上端面に開口部のある有底筒状の一般的にフィルムコンデンサに使用できる容器で、プラスチックまたは金属により形成することができる。プラスチックであれば、たとえば、ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系、ポリカーボネート系、またはポリフェニレンスルフィド系などの樹脂を用いることができる。金属であれば、たとえば、アルミニウム、マグネシウム、鉄、ステンレス、銅またはそれらの合金などを用いることができる。
本発明の封口体は、外表面と内表面と側面を有し、ケースの開口部を封止するもので、ケースの開口部に固着されるものである。ケースの開口部の側面と接触面積を大きくするために、封口体の内表面の周辺部に封口体から一体的に周回形状に張り出した張り出し部を設け、この張り出し部とケース側面との併走部分を設ける。
本発明の充填樹脂は、コンデンサの絶縁性の充填材で、一般的にフィルムコンデンサの充填用に使用しているものが使用でき、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの樹脂にフィラー等を混ぜたものである。フィラーとしては、珪素、チタン、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭化物、窒化物、これらの複合物などが使用できる。必要があれば、難燃剤、酸化防止剤を添加してもよい。
この充填樹脂は、封口体に設けた貫通孔からケース内に液体状で注入され、充填後加熱や硬化剤による重合化等により固化される。ケース内からはみ出した充填樹脂は、封口体の外表面に設けた、ダム形状の周回体やせき止め溝によりせき止める。封口体と一体化したものが好ましいが別部品でもよい。たとえば、粘着テープをダム形状に周回しておくとか、熱収縮チューブをケース側面外周に設ける場合、外部端子側にはみ出させたりして、はみ出した充填樹脂をせき止めてもよい。
また、充填樹脂は、張り出し部とケース側面との併走部分の、併走方向とは直角方向の中間の位置で分けるように設ける。
充填樹脂は、同じ材料でもよいし、同じ材料でも物性値を変えたものでもよいし、樹脂またはフィラー等の種類や量を別々に選択することができる。別々に選択することにより、充填樹脂周辺部分の樹脂の堅さ、熱膨張係数、構成材料との密着性等を最適なものとすることができる。
たとえば、コンデンサ素子側には比較的柔軟性のあるウレタン系の樹脂、封口体側には比較的強度があり外部端子と密着性のあるエポキシ系の樹脂などが選択できる。また、フィラーの量をコンデンサ素子側には少なく、封口体側には多くするなども選択できる。
この充填樹脂は、封口体に設けた貫通孔からケース内に液体状で注入され、充填後加熱や硬化剤による重合化等により固化される。ケース内からはみ出した充填樹脂は、封口体の外表面に設けた、ダム形状の周回体やせき止め溝によりせき止める。封口体と一体化したものが好ましいが別部品でもよい。たとえば、粘着テープをダム形状に周回しておくとか、熱収縮チューブをケース側面外周に設ける場合、外部端子側にはみ出させたりして、はみ出した充填樹脂をせき止めてもよい。
また、充填樹脂は、張り出し部とケース側面との併走部分の、併走方向とは直角方向の中間の位置で分けるように設ける。
充填樹脂は、同じ材料でもよいし、同じ材料でも物性値を変えたものでもよいし、樹脂またはフィラー等の種類や量を別々に選択することができる。別々に選択することにより、充填樹脂周辺部分の樹脂の堅さ、熱膨張係数、構成材料との密着性等を最適なものとすることができる。
たとえば、コンデンサ素子側には比較的柔軟性のあるウレタン系の樹脂、封口体側には比較的強度があり外部端子と密着性のあるエポキシ系の樹脂などが選択できる。また、フィラーの量をコンデンサ素子側には少なく、封口体側には多くするなども選択できる。
本発明の外部端子は、外部との接続用の端子で、コンデンサ内部とは引き出しタブと接続される。外部とは、ボルト等により接続できるような、ネジ等の加工部を設け接続される。
外部端子本体の材質としては、たとえば、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、ステンレス、燐青銅等の金属または合金からなるもの、表面に錫、半田等をメッキする場合もある。形状は、直径が1mmから30mm程度の円錐形で、その大きさは流れる電気量により決定する。
外部端子本体の材質としては、たとえば、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、ステンレス、燐青銅等の金属または合金からなるもの、表面に錫、半田等をメッキする場合もある。形状は、直径が1mmから30mm程度の円錐形で、その大きさは流れる電気量により決定する。
本発明の引き出しタブは、外部端子とメタリコン電極との間を電気的に接続するものである。金属の箔、薄板、または線など変形可能で、はんだ接続、溶接、圧接可能なものが限定なく使用できる。特に電気的良導体として銅または銅合金が好ましい。また接続部分以外の部分を絶縁物で被覆することもある。引き出しタブを外部端子と一体化させる場合もある。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る金属化フィルムコンデンサを示している。図1(a)は横断面概略図を、図1(b)は充填樹脂を省いた上面図概略図を示している。図1は、上端面が開放された開口部を有するケース1内にコンデンサ素子2を収納し、封口体によりケース1の開口部を封止している。封口体には、外表面4aと内表面4bとを貫通する一対のネジ付きの外部端子を設け、外部端子が封口体から抜けないように止め輪を設けた金属化フィルムコンデンサの例を示している。
1は、ケースで、上方に開口部を設けている円柱状容器で、金属またはプラスチックからできている。
2は、コンデンサ素子で、たとえば2枚の金属化フィルム、すなわち片面にアルミニウム等を蒸着して金属電極を形成した薄い帯状の絶縁フィルム(通常、ポリエステルフィルム)を2枚重ね合わせて所定の回数巻回し円形の柱状体化ものであり、その両端面に、金属または合金の溶射によって形成されるメタリコン電極3を設けたものである。
4は、封口体で、外表面4aと内表面4bとを有し、ケース1の開口部を封止するもので、ケース1の開口部に固定される。内表面4bの周辺部には、張り出し部5を一体的に設けている。この張り出し部5側面とケース1側面との併走部分12により、封口体4とケース1との接触面積を大きくするようにしている。
また、この封口体4には、この封口体4の外表面4aと内表面4bとを貫通して設けた一対の外部端子6と、外表面と内表面とを貫通する貫通孔7とを設ける。
外部端子6は、封口体4の外表面4aから内表面4b間を貫通する円柱形の胴部6aと、封口体4の内表面4bと接する胴部6aに設けた鍔部6bと、封口体4の外表面4aと接する止め輪8と、止め輪8を固定するための胴部に設けた溝部6cとを設ける。溝部6cの溝穴方向は、止め輪8の板面が封口体4の外表面4aと面接触することができるように、胴部6aの長さ方向に対して垂直方向に設ける。また、鍔部6bと反対側の胴部6aにはネジ6dが切ってあり、外部とボルト等により固定接続される。
また、封口体4の設けた貫通孔7より、ケース1内部に第一充填樹脂9aを張り出し部5とケース1側面との併走部分12の中間の位置まで注入し、加熱や硬化剤による重合化等により固化する。そのことにより、張り出し部5とケース1側面との併走部分のすき間に入り込んだ第一充填樹脂9aも固化する。
次に貫通孔7より、ケース1内部に第二充填樹脂9bを注入する。封口体4には、貫通孔7より外表面4aにはみ出した第二充填樹脂9bをせき止めるダム形状の周回体10を外表面4aに外部端子6の外側を囲むように設ける。第二充填樹脂9bは、貫通孔7を埋めるだけではなく、止め輪8を埋没させるまで設ける。そのことにより、第二充填樹脂9bが外部端子6と封口体とのすき間を埋めるので、外部端子6と封口体4との間の気密性も向上する。また、第二充填樹脂9bの量は、周回体10の高さの間にあればよく、ばらつきがある程度あってもよい。
11は、引き出しタブで、一端はメタリコン電極3に接続し、他端は外部端子6と接続する。
図1は、本発明に係る金属化フィルムコンデンサを示している。図1(a)は横断面概略図を、図1(b)は充填樹脂を省いた上面図概略図を示している。図1は、上端面が開放された開口部を有するケース1内にコンデンサ素子2を収納し、封口体によりケース1の開口部を封止している。封口体には、外表面4aと内表面4bとを貫通する一対のネジ付きの外部端子を設け、外部端子が封口体から抜けないように止め輪を設けた金属化フィルムコンデンサの例を示している。
1は、ケースで、上方に開口部を設けている円柱状容器で、金属またはプラスチックからできている。
2は、コンデンサ素子で、たとえば2枚の金属化フィルム、すなわち片面にアルミニウム等を蒸着して金属電極を形成した薄い帯状の絶縁フィルム(通常、ポリエステルフィルム)を2枚重ね合わせて所定の回数巻回し円形の柱状体化ものであり、その両端面に、金属または合金の溶射によって形成されるメタリコン電極3を設けたものである。
4は、封口体で、外表面4aと内表面4bとを有し、ケース1の開口部を封止するもので、ケース1の開口部に固定される。内表面4bの周辺部には、張り出し部5を一体的に設けている。この張り出し部5側面とケース1側面との併走部分12により、封口体4とケース1との接触面積を大きくするようにしている。
また、この封口体4には、この封口体4の外表面4aと内表面4bとを貫通して設けた一対の外部端子6と、外表面と内表面とを貫通する貫通孔7とを設ける。
外部端子6は、封口体4の外表面4aから内表面4b間を貫通する円柱形の胴部6aと、封口体4の内表面4bと接する胴部6aに設けた鍔部6bと、封口体4の外表面4aと接する止め輪8と、止め輪8を固定するための胴部に設けた溝部6cとを設ける。溝部6cの溝穴方向は、止め輪8の板面が封口体4の外表面4aと面接触することができるように、胴部6aの長さ方向に対して垂直方向に設ける。また、鍔部6bと反対側の胴部6aにはネジ6dが切ってあり、外部とボルト等により固定接続される。
また、封口体4の設けた貫通孔7より、ケース1内部に第一充填樹脂9aを張り出し部5とケース1側面との併走部分12の中間の位置まで注入し、加熱や硬化剤による重合化等により固化する。そのことにより、張り出し部5とケース1側面との併走部分のすき間に入り込んだ第一充填樹脂9aも固化する。
次に貫通孔7より、ケース1内部に第二充填樹脂9bを注入する。封口体4には、貫通孔7より外表面4aにはみ出した第二充填樹脂9bをせき止めるダム形状の周回体10を外表面4aに外部端子6の外側を囲むように設ける。第二充填樹脂9bは、貫通孔7を埋めるだけではなく、止め輪8を埋没させるまで設ける。そのことにより、第二充填樹脂9bが外部端子6と封口体とのすき間を埋めるので、外部端子6と封口体4との間の気密性も向上する。また、第二充填樹脂9bの量は、周回体10の高さの間にあればよく、ばらつきがある程度あってもよい。
11は、引き出しタブで、一端はメタリコン電極3に接続し、他端は外部端子6と接続する。
図2は、本発明に係る金属化フィルムコンデンサの充填樹脂の充填方法を示している。2(a)は、第一充填樹脂9aの充填後、2(b)は、第二充填樹脂9bの充填後を示している。
まず、2(a)に示すように、コンデンサ素子2の引き出しタブ11を封口体4に設けた外部端子6に接続し、ケース1に収容し封口体4で封口する。封口体4は、ケース1の開口部の先端よりも内部側まで、このケース1の側面方向に、封口体4の周辺部から一体的に張り出した張り出し部5を設けていて、ケース1の開口部の内側面と接触するようにはめる。
次に、封口体4の設けた貫通孔7より、ケース1内部に第一充填樹脂9aを注入する。注入深さは、張り出し部5側面とケース1側面との併走部分12の中間の位置とする。併走部分12より封口体寄りに高くすると、第一充填樹脂9aが封口体4とケース1とのすき間よりケース外に流出してしまう恐れがある。また、併走部分12よりケース寄りに低くすると、後記する第二充填樹脂9aが封口体4とケース1とのすき間よりケース外に流出してしまう恐れがある。
次に、第一充填樹脂9aを少なくとも流動性がなくなるまで固化する。また、張り出し部5とケース1側面との併走部分のすき間に入り込んだ第一充填樹脂9aも同様に固化される。
次に、2(b)に示すように、封口体4の設けた貫通孔7より、ケース1内部に第二充填樹脂9bを注入する。はみ出した第二充填樹脂9bは、貫通孔7を埋めるだけではなく、止め輪8を埋没させるまで設ける。また、貫通孔7より外表面4aにはみ出した第二充填樹脂9bは、封口体4に設けたダム形状の周回体10によりせき止める。第二充填樹脂9bの量は、周回体10の最大高さの間にあればよく、ばらつきがある程度あってもよい。
次に、第一充填樹脂9aは必要に応じて、第二充填樹脂9bとともに完全に固化する。
まず、2(a)に示すように、コンデンサ素子2の引き出しタブ11を封口体4に設けた外部端子6に接続し、ケース1に収容し封口体4で封口する。封口体4は、ケース1の開口部の先端よりも内部側まで、このケース1の側面方向に、封口体4の周辺部から一体的に張り出した張り出し部5を設けていて、ケース1の開口部の内側面と接触するようにはめる。
次に、封口体4の設けた貫通孔7より、ケース1内部に第一充填樹脂9aを注入する。注入深さは、張り出し部5側面とケース1側面との併走部分12の中間の位置とする。併走部分12より封口体寄りに高くすると、第一充填樹脂9aが封口体4とケース1とのすき間よりケース外に流出してしまう恐れがある。また、併走部分12よりケース寄りに低くすると、後記する第二充填樹脂9aが封口体4とケース1とのすき間よりケース外に流出してしまう恐れがある。
次に、第一充填樹脂9aを少なくとも流動性がなくなるまで固化する。また、張り出し部5とケース1側面との併走部分のすき間に入り込んだ第一充填樹脂9aも同様に固化される。
次に、2(b)に示すように、封口体4の設けた貫通孔7より、ケース1内部に第二充填樹脂9bを注入する。はみ出した第二充填樹脂9bは、貫通孔7を埋めるだけではなく、止め輪8を埋没させるまで設ける。また、貫通孔7より外表面4aにはみ出した第二充填樹脂9bは、封口体4に設けたダム形状の周回体10によりせき止める。第二充填樹脂9bの量は、周回体10の最大高さの間にあればよく、ばらつきがある程度あってもよい。
次に、第一充填樹脂9aは必要に応じて、第二充填樹脂9bとともに完全に固化する。
1…ケース、2…コンデンサ素子、3…メタリコン電極、4…封口体、4a…外表面、4b…内表面、5…張り出し部、6…外部端子、6a…胴部、6b…鍔部、6c…溝部、6d…ネジ、7…貫通孔、8…止め輪、9…充填樹脂、9a…第一充填樹脂、9b…第二充填樹脂、10…ダム形状の周回体、11…引き出しタブ、12…併走部分、13…外部引き出し端子
Claims (2)
- 金属化フィルムを使用し両端にメタリコン電極を設けた単数または複数のコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収容する、上端面に開口部のある有底筒状のケースと、このケースの開口部を封止する封口体と、前ケース内を充填する充填樹脂と、を有する金属化フィルムコンデンサであって、前記ケースの開口部の先端よりも内部側まで、このケースの側面方向に、前記封口体の周辺部から一体的に張り出した張り出し部を設け、この張り出し部と前記ケース側面との併走部分を境界面とする二つの充填樹脂を設けたことを特徴とする金属化フィルムコンデンサ。
- 金属化フィルムを使用し両端にメタリコン電極を設けた単数または複数のコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収容する、上端面に開口部のある有底筒状のケースと、このケースの開口部を封止する封口体と、この封口体の外表面から内表面間を貫通して設けた一対の外部端子と、この外部端子と前記メタリコン電極との間をそれぞれ接続した引き出しタブと、前ケース内を充填する充填樹脂と、を有する金属化フィルムコンデンサであって、前記ケースの開口部の先端よりも内部側まで、このケースの側面方向に、前記封口体の周辺部から一体的に張り出した張り出し部を設け、この張り出し部と前記ケース側面との併走部分を境界面とする二つの充填樹脂を設けたことを特徴とする金属化フィルムコンデンサ。
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