JP5489086B2 - ベーパ回収機能付給油ノズル - Google Patents
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Description
本発明は、給油中に発生するベーパを回収する手段を設けた給油ノズルに関する。
自動車の燃料タンクにガソリンのような揮発性の高い燃料を給油するような場合には燃料タンク内に多量のベーパが発生し、これが大気中に放出されるため、引火の危険性や環境汚染を招くという問題がある。
一方で、このベーパを回収する装置の回収率は各国(欧州では100%士5%、中国では100%〜120%)毎に異なり、この回収率の調整にはベーパ通路の断面積を変化させることにより行われている。
一方で、このベーパを回収する装置の回収率は各国(欧州では100%士5%、中国では100%〜120%)毎に異なり、この回収率の調整にはベーパ通路の断面積を変化させることにより行われている。
また、特許文献1に見られるように広い流量範囲で回収率が一定になるようにベーパ回収流路にダイヤフラム弁を接続し、このダイヤフラム弁をノズル本体内の液圧により開閉制御するようにしていた。
しかしながら回収率の調整は、ダイヤフラム弁自体の弾性で決まるため、その流量ポイントでは有効であるが、回収率を例えば120%(図6の線図A)から100%に変更する(図6の線図B)と流量に伴って回収率が変動するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは流量に応じてペーパ通路の開閉度合いを制御すると共に回収率の調整を可能としたベーパ回収機能付給油ノズルを提供する。
このような課題を達成するために本発明は、ノズル先端に設けた筒先部と、該筒先部の周囲を覆うように設けられたベーパコレクタと、給油ホースに沿って配設されたベーパ通路とを接続する管路の途中にノズル本体内の液圧により開閉するベーパ制御弁と、該ベーパ制御弁の開閉度を調整するベーパ回収率調整手段とを備えている。
本発明によれば、給油時の燃料の流量に比例してベーパ制御弁の開閉度を自動的に調整してベーパを回収することができ、またベーパ回収率調整手段によりベーパ制御弁の最大回収率を設定できる。
そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の給油ノズル1の一実施例を示すものであって、この実施例では特許文献2に記載されたような自動閉弁機構を備えたものに例を採って説明する。
なお、図中、実線の矢印は液の流れを、また点線の矢印はベーパの流れを示す。
図1は、本発明の給油ノズル1の一実施例を示すものであって、この実施例では特許文献2に記載されたような自動閉弁機構を備えたものに例を採って説明する。
なお、図中、実線の矢印は液の流れを、また点線の矢印はベーパの流れを示す。
給油ノズル1の本体2の先端に筒先部3が設けられ、後端には給油ホースの接続口4が設けられている。本体2には主弁5と、自動閉弁機構6と、負圧発生部7が設けられ、筒先部3には負圧管8が配設されている。
主弁5は、バネ9により閉じられ、レバー10を引くことにより自動閉弁機構6を介して開弁するように構成されている。
自動閉弁機構6のダイヤフラム11には、主弁5の弁杆12と摺動杆13とを接離する係止ピン14が設けられ、摺動杆13の先端がレバー10に当接している。
負圧発生部7のチェック弁15は、バネ16で閉弁され、本体2内を流れる油の液圧により開弁する。負圧管8の一端は筒先部3の先端付近に開口17を有し、他端は負圧発生部7のチェック弁15の位置に開口18を有し、開口17が燃料油の泡で塞がれたときに負圧発生部7で発生した負圧を自動閉弁機構6のダイヤフラム11に作用させる。
ベーパコレクター19は、先端が開口し筒先部3を囲うように本体2に設けられ、後端が流路20を介して本発明が特徴とするベーパ制御弁21の流入口側に接続されている。ベーパ制御弁21の流出口側は流路22を介して図示しない吸引手段に連通されている。
ベーパ制御弁21は、図2に示したように主弁5の下流側の流路23に開口24により連通する弁室25を形成するダイヤフラム26と、その裏面側に当接する弁体27と、本体2に螺合する調整ネジ28と、上端が調整ネジ28の上端に当接し、下端が弁体27の上端に押板29を介して当接するコイルバネ30とにより構成されている。
弁体27と、調整ネジ28、押板29、コイルバネ30は、それぞれの軸線が一致するように配置されているため、ベーパ制御弁21の設置面積を可及的に小さくすることができる。
弁体27は、ベーパ流路を区分するように形成された弁座31に進退可能な円錐体として構成され、液圧が作用しない状態では弁座を閉塞するためのOリング32が装着されている。
弁体27は、好ましくは図3に示したようにその長手方向に複数段のテーパ部31a、31bが設けられ、それらのテーパ角θ1、θ2が下端側程大きくなるように構成されている。
すなわち、弁体27の下部程そのテーパ角を大きく(θ1<θ2)すると、図4に示したように設定された回収率毎の、燃料油の流量に対するベーパの回収量(吸引量)の変化率を一定化することができる。
すなわち、回収率を大きく設定する場合には調整ネジ28によりコイルバネ30による弁体27の押圧力を弱めて弁体27がテーパ角の大きい(θ2)領域で作動させ、燃料油
の流量に対する弁開度の変化率を大きくする。
の流量に対する弁開度の変化率を大きくする。
このように構成された給油ノズル1の握り部33を握り、筒先部3を自動車の燃料タンクTに挿入してレバー10を引くと、レバー10により摺動杆13が押され、摺動杆13に係止ピン14で一体化された弁杆12が押され、バネ9に抗して主弁5を開ける。主弁5が開くことにより、給油ホース4を介して圧送されてきた油はノズル本体2内へ流入し、バネ16に抗してチェック弁15を開き、筒先部3から燃料タンクT内へ吐出する。
給油が開始されると、流路23の液圧がベーパ制御弁21のダイヤフラム26に作用し、その液圧とコイルバネ30の抗力とが均衡する位置まで弁体27を引き上げベーパの吸引流路を開放する。
言うまでもなく、給油時の流速が早い、つまり燃料油の流量が大きい場合には液圧も高いからダイヤフラム26はコイルバネ30をより強く縮小させ、ベーパ制御弁の弁体27の開度が大きくなり、流量にかかわりなく回収率を一定に維持する。
一方、回収率を例えば120%(図5の線図A)から100%に変更する場合には、調整ネジ28を回動させてコイルバネ30による弾圧力を変更、この場合には弾圧力を強くして流量に対する弁体27の移動量を小さくする。これにより図5の線図Bに示したように吸引流量を縮小させて流量にかかわりなく回収率を一定(100%)に維持することができる。
このようにして、燃料タンクが満タンになると、油面により開口17が閉じられると、負圧発生部7の開口18に生じた負圧が自動閉弁機構6のダイヤフラム11に伝わり、ダイヤフラム11が湾曲して係止ピン14による摺動杆13と弁杆12との係止が解かれ、主弁5が閉じて給油が停止する。
1 給油ノズル 2 本体 3 筒先部 4 接続口 5主弁 6 自動閉弁機構 7 負圧発生部 8 負圧管 10レバー 11 ダイヤフラム11
12弁杆 13摺動杆 14 係止ピン 15 チェック弁 16 バネ 19 ベーパコレクター 21 ベーパ制御弁 25 弁室 26 ダイヤフラム
27弁体 28 調整ネジ 29 押板 30 コイルバネ 31 弁座
32 Oリング
12弁杆 13摺動杆 14 係止ピン 15 チェック弁 16 バネ 19 ベーパコレクター 21 ベーパ制御弁 25 弁室 26 ダイヤフラム
27弁体 28 調整ネジ 29 押板 30 コイルバネ 31 弁座
32 Oリング
Claims (3)
- ノズル先端に設けた吐出管と、該吐出管の周囲を覆うように設けられたベーパコレクタと、ベーパ通路とを接続する管路の途中にノズル本体内の液圧により開閉するベーパ制御弁と、該ベーパ制御弁の開閉度を調整するベーパ回収率調整手段とを備えたベーパ回収機能付給油ノズル。
- 前記ベーパ回収率調整手段は、一端をベーパ制御弁に他端をバネ押さえに当設したバネと、前記バネ押さえを進退させる調整ネジとにより構成されている請求項1に記載のベーパ回収機能付給油ノズル。
- 前記ベーパ制御弁は、その絞り部が多段に構成されている請求項1に記載のベーパ回収機能付給油ノズル。
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