JP5488732B1 - 音響再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、聴取者が容易に立体感を得ることができる音響再生装置を提供する。
【解決手段】駆動制御部13は、音声情報を出力する際に、聴取者情報を基に、音声情報を取得しようとする聴取者に対して、スピーカ9により形成される可聴音のスピーカ音場と、複数の超指向性スピーカ3のそれぞれにより形成される可聴音の超指向性スピーカ音場における可聴音の音圧のピークとが聴取者の位置で重なるように、方向調整部5を制御する。さらに、駆動制御部13は、聴取者の位置が、可聴音の音圧のピーク位置よりも近い場合に、方向調整部によって、第1のスピーカの方向を変え、第1のスピーカにより形成される可聴音を反射させて、ピーク位置を聴取者の位置に近づけるものである。これにより、聴取者が第1のスピーカにより形成される可聴音の音圧のピーク位置よりも近い位置に居る場合でも、容易に立体感を得ることができる音響再生装置を実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パラメトリック効果を利用した指向性の狭いスピーカを用いた音響再生装置に関する。
図12は従来の音響再生装置130のブロック図である。指向性の広いスピーカであるスピーカ111と指向性の狭いスピーカである超指向性スピーカ113が並列に配置されている。スピーカ111は、スピーカ111からの音軸方向の距離dが大きくなるにつれて、可聴音の音圧が小さくなる。超指向性スピーカ113を聴取者を向く方向へ向けた場合、超指向性スピーカ113は、超指向性スピーカ113からの音軸方向に所定の距離dkにおいて、可聴音の音圧がピークとなる位置(最大音圧となる位置)である聴取点126を有する。スピーカ111の可聴音の音場123と超指向性スピーカ113の超指向性スピーカの可聴音の音場125は聴取点126で重なっている。超指向性スピーカ113は、超音波を搬送波として用いている。
スピーカ111は、増幅回路117を介して、テレビチューナ、CDプレーヤ、DVDプレーヤなどの音源119と電気的に接続されている。超指向性スピーカ113は、駆動回路121を介して音源119と電気的に接続されている。
次に、音響再生装置130の音圧特性について説明する。図13(a)は、従来の音響再生装置130の、音軸方向の距離dに対する可聴音の音圧特性図である。スピーカ111と超指向性スピーカ113が設置されている位置から聴取点126への方向(音軸方向)の距離dに対するスピーカ111と超指向性スピーカ113の可聴音の音圧の関係を示している。図13(a)の横軸(音軸方向の距離d)は、図12におけるY−Yで示した箇所に相当する。また、図13(a)の縦軸は、スピーカ111による可聴音の最大音圧と、超指向性スピーカ113による可聴音の最大音圧とをそれぞれ1として規格化した音圧を示している。スピーカ111の可聴音の音圧を点線で、超指向性スピーカ113の可聴音の音圧を破線で、合成音圧を実線で示している。
図13(a)に示すように、スピーカ111の可聴音の音圧は、スピーカ111が設置されている位置で最も大きく、音軸方向の距離dが大きくなるにつれて減衰する。一方、超指向性スピーカ113の可聴音の音圧は、超指向性スピーカ113が設置されている位置では小さいが、音軸方向の距離dが大きくなるにつれて大きくなり、所定の距離dkでピーク値を有し、更に、距離dが大きくなるにつれて小さくなる。ゆえに、スピーカ111と超指向性スピーカ113の可聴音の音圧が重なり合った音圧(合成音圧)は図13(a)の実線に示す特性となる。ここで、合成音圧が有効にピークを持つためには、超指向性スピーカ113による可聴音の音圧が、スピーカ111による可聴音の音圧より大きくなる部分を有する構成とすることが望ましい。
従って、スピーカ111と超指向性スピーカ113から放射された可聴音は、それぞれのスピーカが設置されている位置から音軸方向の所定の距離dkに聴取者が位置した時に最も大きく聴こえ、聴取者が所定の距離dkから外れると小さくなる。
一方、音軸に対して垂直な方向の距離w、即ち、図12のX−Xで示した部分の可聴音の音圧特性を図13(b)に示す。尚、図13(b)の縦軸は、図13(a)の縦軸と同じである。スピーカ111の可聴音の音圧を点線で、超指向性スピーカ113の可聴音の音圧を破線で、合成音圧を実線で示している。スピーカ111の音圧は、音軸上が最大となり、音軸に対して垂直方向の距離wが大きくなるにつれて、なだらかに音圧が小さくなる。これに対して超指向性スピーカ113が放射する音は、高い指向性を有する。そのため、超指向性スピーカ113は、音軸上が最大の音圧となり、音軸に対して垂直方向には、距離wが大きくなるにつれて急峻に音圧が小さくなる。ゆえに、スピーカ111と超指向性スピーカ113とによる可聴音の音圧(合成音圧)は、図13(b)の実線に示す特性となる。
図13(a)、図13(b)の可聴音の音圧特性をまとめると、図14に示す特性となる。音軸方向、及び音軸に対して垂直方向共に聴取点126の位置において音圧がピークとなる。
更に、この音響再生装置で実現される音場は、スピーカ111の音場と、超音波を搬送波として可聴音が再生された超指向性スピーカ113による可聴音の音場とが重なり合う音場であるため、通常のスピーカ同士による音場に比べて、可聴音の干渉し合う割合が少ない。よって、聴取者は、スピーカ111からの音に影響されることが少なく、超指向性スピーカ113の音を明瞭に聴くことができる。
以上のことから、聴取者の周りに多くのスピーカを配置することなく、聴取者に対して一つの同じ方向に設置されているスピーカ111と超指向性スピーカ113のみで、聴取者に音で囲まれていると感じさせる立体的な音場を実現できる。
上記、指向性の広いスピーカと指向性の狭いスピーカとを用いた音響再生装置として、例えば、特許文献1が知られている。
国際公開第2012/032704号
上記の音響再生装置は、多数のスピーカを配置しなくても、聴取者が立体感を得られるのであるが、聴取者が聴取点126近傍に位置しなければ、有効に立体感が得られないという課題があった。すなわち、スピーカ111と超指向性スピーカ113による音圧は図14に示す特性を有するので、聴取点126から外れた場所に聴取者が位置すると、音圧が大きく低下する。従って、聴取者に対し十分な立体感を感じさせる音場の形成ができなくなる可能性がある。また、スピーカ111と超指向性スピーカ113による音圧は図14に示すように複雑であるので、聴取者が聴取点126近傍に位置することが難しいという課題もあった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、聴取者が容易に立体感を得ることができる音響再生装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の音響再生装置は、パラメトリック効果を利用した指向性を有する第1のスピーカと、第1のスピーカよりも指向性が広い第2のスピーカと、方向調整部と、情報取得装置と駆動制御部を有している。方向調整部は、第1のスピーカの方向を変える。情報取得装置は、聴取者の位置を含む情報を取得する。駆動制御部は、第1のスピーカ、第2のスピーカ、方向調整部、および情報取得装置と電気的に接続されている。駆動制御部は、聴取者の情報に基づいて、第1のスピーカの可聴音の音場と第2のスピーカの可聴音の音場とを、聴取者の位置で重ねるように、かつ、第1のスピーカにより形成される可聴音の音圧のピークを、聴取者の位置に近づけるように、方向調整部により、第1のスピーカの方向を変える。さらに、駆動制御部は、聴取者の位置が、第1のスピーカにより形成される可聴音の音圧のピーク位置よりも近い場合に、前記方向調整部により、前記第1のスピーカの方向を変え、第1のスピーカにより形成される可聴音を反射させて、ピーク位置を聴取者の位置に近づけるものである。これにより所期の目的を達成することができる。
以上のように本発明によれば、前記方向調整部により、前記第1のスピーカの方向を変えて、第1のスピーカにより形成される可聴音を反射させて、ピーク位置を聴取者の位置に近づけるので、聴取者が第1のスピーカにより形成される可聴音の音圧のピーク位置よりも近い位置に居る場合でも、容易に立体感を得ることができる音響再生装置を実現できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1における音響再生装置の構成概略図 本発明の実施の形態1における音響再生装置のブロック図 本発明の実施の形態1における音響再生装置の、音軸方向の距離dに対する可聴音の音圧特性図 本発明の実施の形態1における音響再生装置による音場と聴取者との位置関係を示す概念図 本発明の実施の形態1における音響再生装置において、反射を用いた場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図 本発明の実施の形態1の音響再生装置において、聴取者の数が超指向性スピーカの数と等しい場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図 (a)本発明の実施の形態1の音響再生装置において、聴取者の数が超指向性スピーカの数より多い場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図、(b)本発明の実施の形態1の音響再生装置において、聴取者の数が超指向性スピーカの数より多い場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図 本発明の実施の形態1の音響再生装置において、聴取者の数が超指向性スピーカの数より多い場合の音場と聴取者との位置関係を示す他の概念図 本発明の実施の形態1の音響再生装置において、聴取者の数が超指向性スピーカの数より多い場合の音場と聴取者との位置関係を示す他の概念図 本発明の実施の形態1における音響再生装置において、反射を用いた場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図 (a)本発明の実施の形態1における他の音響再生装置の構成概略図、(b)本発明の実施の形態1における他の音響再生装置のブロック図 従来の音響再生装置のブロック図 (a)従来の音響再生装置の、音軸方向の距離dに対する可聴音の音圧特性図、(b)従来の音響再生装置の、音軸方向に垂直な方向の距離wに対する可聴音の音圧特性図 従来の音響再生装置の音軸方向の距離d、及び音軸方向に垂直方向の距離wに対する可聴音の音圧特性図
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における音響再生装置1の構成概略図である。図2は、本実施の形態における音響再生装置1のブロック図である。本実施の形態の音響再生装置1は、パラメトリック効果を利用した指向性を有する超指向性スピーカ3(第1のスピーカ)と、超指向性スピーカ3よりも指向性が広いスピーカ9(第2のスピーカ)と、方向調整部5と、情報取得装置11と駆動制御部13を有している。方向調整部5は、超指向性スピーカ3の方向を変える。情報取得装置11は、聴取者の位置を含む情報を取得する。駆動制御部13は、超指向性スピーカ3、スピーカ9、方向調整部5、および情報取得装置11と電気的に接続されている。駆動制御部13は、聴取者の情報に基づいて、超指向性スピーカ3の可聴音の音場とスピーカ9の可聴音の音場とを、聴取者の位置で重ねるようにする。かつ、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3により形成される可聴音の音圧のピークを、聴取者の位置に近づけるように、方向調整部5により、超指向性スピーカ3の方向を変える。
さらに、駆動制御部13は、聴取者の位置が、超指向性スピーカ3により形成される可聴音の音圧のピーク位置よりも近い場合に、方向調整部5によって、超指向性スピーカ3の方向を変え、超指向性スピーカ3により形成される可聴音を反射させて、ピーク位置を聴取者の位置に近づけるものである。
以上のような構成により、聴取者が超指向性スピーカ3により形成される可聴音の音圧のピーク位置よりも近い位置に居る場合でも、容易に立体感を得ることができる音響再生装置を実現できるという効果を奏する。
以下、本実施の形態1における音響再生装置1の構成について詳しく説明する。音響再生装置1は、超指向性スピーカ3と、スピーカ9がともに2つずつ設けられている。なお、超指向性スピーカ3と方向調整部5で超指向性スピーカユニット7が構成されている。
そして、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3の可聴音の音場とスピーカ9の可聴音の音場とが、聴取者の位置で重なるように、方向調整部5により、超指向性スピーカ3の方向を変える。その結果、聴取者が容易に立体感を得ることができる音響再生装置を実現できる。
本実施の形態においては、超音波を搬送波として用いる指向性の狭いスピーカを超指向性スピーカ3、指向性の狭いスピーカよりも指向性が広く、超音波を用いない通常のスピーカをスピーカ9と定義している。
超音波を用いないで可聴音をそのまま再生する通常のスピーカ9では、図13(a)で説明したように、スピーカ9の位置での音圧が最も大きく、スピーカ9から距離が離れるにつれて音圧が小さくなる。一方、超指向性スピーカ3は、可聴音の音圧が、超指向性スピーカ3から所定の距離でピークを有する特性を持つ。
一般に、音波は振幅を大きくして空気や水等の媒体に放射されると、音波が媒体中を進むにつれて、媒体自体の弾性特性(圧力変化に対する体積変化)が線形でなく非線形になる。そのため、音波の波形が歪み、元の周波数成分以外の周波数成分を音波が持つようになる。この特性を音波のパラメトリック現象、或いはパラメトリック効果と呼ぶ。一方、超指向性スピーカ3は、可聴音の音圧が、超指向性スピーカ3から所定の距離でピークを有する特性を持つ。
図3は、本発明の実施の形態1における音響再生装置の、音軸方向の距離dに対する可聴音の音圧特性図である。超指向性スピーカ3はこの特性を利用しており、可聴音成分が超音波に重畳されて放射されると、空気の弾性特性の非線形性の影響を受けるために、空気中を進むにつれて搬送波である超音波の波形が歪む。さらに、周波数の高い超音波成分から減衰するために、超音波に対して低い周波数で、超音波に重畳されている可聴音成分が再生される。その結果、超指向性スピーカ3の音圧は、所定の距離dkにおいてピークを持つ。
また音波の指向性について、一般に、音波の周波数が高いほど音軸から拡がることなく伝播するので、放射角は小さくなり指向性は高くなる。そのため、可聴音よりも周波数の高い超音波を搬送波として用いている超指向性スピーカ3が放射する音波の指向性は高く、空気の非線形特性の影響を受けて超音波の伝播の過程で生成される可聴音の指向性も高くなる。
方向調整部5は、モータとギア(いずれも図示せず)で構成され、駆動制御部13からの信号により、超指向性スピーカ3を図1の太矢印に示すように上下左右に動かす。
情報取得装置11は聴取者情報を取得する。本実施の形態ではカメラにより撮像された聴取者(図示せず)の画像情報を聴取者情報として取得している。また、超指向性スピーカ3、方向調整部5、スピーカ9、及び情報取得装置11は、それぞれ駆動制御部13と電気的に接続されている。なお、超指向性スピーカ3、スピーカ9は左右用に2個配置されている。そして、駆動制御部13は、左右それぞれの超指向性スピーカ3、スピーカ9へ出力する音声信号をそれぞれに増幅する増幅回路を含んでいる。
駆動制御部13は、音響再生装置1から音声情報を取得しようとしている聴取者について、情報取得装置11が取得した画像情報から、聴取者を判断する。そして駆動制御部13は、超指向性スピーカ3から聴取者までの直線距離d0も判定している。さらに、駆動制御部13は、聴取者までの直線距離d0での音圧レベルと、音圧のピークとなる距離dkにおける音圧レベルを比較している。
そして、駆動制御部13は、聴取者までの直線距離d0が、音圧のピークとなる距離dkよりも短いと判定した場合に、方向調整部5によって、超指向性スピーカ3の方向を変えて、超指向性スピーカ3により形成される可聴音を反射面で反射させる。すなわち聴取者は、反射音を聞くこととなる。これにより超指向性スピーカ3により形成される可聴音が聴取者へ到達するまでの距離は、直線距離d0よりも長くできる。したがって、超指向性スピーカ3により形成される可聴音のピーク位置を聴取者の位置に近づけることができる。その結果、聴取者が超指向性スピーカ3により形成される可聴音の音圧のピーク位置よりも近い位置に居る場合でも、聴取者が容易に立体感を得ることができる音響再生装置を実現できる。
ここで、情報取得装置11は、情報取得装置11から聴取者との間の直線距離や、情報取得装置11から反射面までの距離を計測している。たとえば、情報取得装置11としてカメラを用いる場合、カメラは聴取者や反射面を撮影する。そして情報取得装置11は、聴取者や反射面の撮影時の焦点距離も駆動制御部13へ出力する。そして、駆動制御部13は、これらの情報を用いて、超指向性スピーカ3から聴取者までの距離や、超指向性スピーカ3から反射面までの距離を算出している。さらに駆動制御部13は、算出された距離に基づいて、超指向性スピーカ3により形成される可聴音のピーク位置が、聴取者の位置に近づくように、方向調整部5の方向を決定している。
反射面は、たとえば音響再生装置1が設置された場所の床、天井、壁などである。なお、反射面は、音を反射する部材であればよく、これらに限られない。たとえば、地面、家具、ガラス窓などでも良い。
聴取者が聴取する環境が、一般的な家庭であるような場合、多くの場合、壁には家具などが配置されており、反射音が聴取者に到達できない可能性もある。また、床にはカーペットなどが敷かれている場合が多い。このようなカーペットは音が反射しにくい。そこで、音響再生装置1が一般的な家庭にある場合、反射面には天井を使用すると良い。これは、一般的に天井には、電灯などが設置される程度であり、平坦であるためである。
またこの場合、超指向性スピーカ3は、できる限り高い位置に配置すると良い。たとえば、音響再生装置1と聴取者との間に、こたつや机などがある場合、超指向性スピーカ3は、これらこたつや机の天板の高さよりも高い位置に配置する。このようにすることにより、超指向性スピーカ3から出力された音が、こたつや机などで遮られない。また、こたつや机の天板を反射面に利用することも可能となる。
一方、音響再生装置1が、たとえば屋外などのような天井や壁がないような環境や、吹き抜けなどのように天井が高いような環境において使用されるような場合、反射面には床、あるいは地面を使用すると良い。
なお、反射面は1箇所に限られない。超指向性スピーカ3から出力された音を複数の反射面によって反射し、聴視者に到達するようにしてもかまわない。また、同じ反射面で2回以上反射させてもかまわない。
また、音響再生装置1には画像表示装置20を更に有する。ここで、画像表示装置20は液晶ディスプレイやプラズマディスプレイや有機ELディスプレイなどのディスプレイデバイスから構成される。画像表示装置20はチューナを内蔵したテレビであってもよい。また、本実施の形態では、画像表示装置20に駆動制御部13が内蔵されている。画像表示装置20は駆動制御部13と電気的に接続されている。
図4は、本実施の形態における音響再生装置1による音場と聴取者との位置関係を示す概念図である。この図面は、音響再生装置1を構成する超指向性スピーカ3とスピーカ9による音場と聴取者との位置関係を示している。尚、超指向性スピーカ3とスピーカ9の位置については、図面をわかりやすくするために便宜上、超指向性スピーカ3がスピーカ9の後方になるように記載するとともに、画像表示装置20を省略している。
超指向性スピーカ3は、上記したように、音の放射角が狭い。そして超指向性スピーカ3が出力した音が、直接聴取者へと到達する場合、超指向性スピーカ3が形成する音場は、実線で囲まれた狭い範囲となる。一方、スピーカ9は、超指向性スピーカ3より音の放射角が広いので、スピーカ9が形成する音場は、点線で囲まれた広い範囲となる。
次に、超指向性スピーカ3が出力した音が、反射面によって反射して聴取者へと到達する場合、超指向性スピーカ3が形成する音場は、図4における実線で囲まれた狭い範囲となる。そして、超指向性スピーカ3とスピーカ9の、それぞれの音場が重なる部分に聴取者30が位置することで、聴取者30は音の立体感を得られる。
以下、このような立体感を得るための音響再生装置1の動作について説明する。超指向性スピーカユニット7の方向調整部5は、図1に示すように、スピーカ9の上部に取り付けられている。そして、スピーカ9は、超指向性スピーカ3の左右方向を変えることができるための隙間を設けた状態で、画像表示装置20に取り付けられている。
画像表示装置20は、その画面サイズに応じて最適な視聴位置が予め決められる。そのため、視聴位置に、複数の超指向性スピーカ3のそれぞれにより形成される可聴音の音圧のピークが設定され、かつスピーカ9により形成される可聴音の音場が形成されるように、工場出荷時に超指向性スピーカユニット7の位置が調整されている。すなわち、音響再生装置1は、右の超指向性スピーカ3から聴取者30の右の耳元までの直線距離d0R、さらに左の超指向性スピーカ3から聴取者30の左の耳元までの直線距離d0Lが、ともに距離dkである場合に、聴取者30が良好に立体感のある音声情報を取得できるようになっている。以降、このd0とdkが等しくなる位置を最適位置15と言い、聴取者が、この最適位置にいる状態を、最適状態という。
また、この立体感は、超指向性スピーカ3の音声情報と、スピーカ9の音声情報とが互いに干渉しにくいことに起因する。可聴音を再生しているスピーカ9からの音に対して、超指向性スピーカ3は、例えば、40kHzというような超音波を搬送波として、空気の弾性特性の非線形性を利用することで可聴音を再生している。そのため、スピーカ9と超指向性スピーカ3は、主成分となる周波数の差が大きく、互いに干渉しにくい。従って、聴取者30は、スピーカ9の音場の中でも、超指向性スピーカ3からの音を、干渉の少ない音として聴ける。このような、スピーカ9と超指向性スピーカ3との特性から、所定の距離dkの位置に聴取者30がいるとき、聴取者30は、立体感のある音声情報を取得することができる。なお、本実施の形態で用いた超指向性スピーカ3は、一例として、搬送波周波数が40kHzの時、所定の距離dkが約2mとなるものを用いている。
次に、聴取者30が最適位置15の位置から、ずれた位置で聴取している場合について説明する。ここでは、例えば聴取者30が、最適位置15から右方向に少しずれた位置15aに居る場合について説明する。この場合、超指向性スピーカ3の音の放射角は狭いので、聴取者30は、超指向性スピーカ3からの音声情報が小さく聞こえる。
そこで、駆動制御部13は、まず情報取得装置11からの画像を顔認識などにより分析し、聴取者30の位置を求める。駆動制御部13は、所定の距離dkや、図3の音圧特性などの各種データを予め内蔵メモリ(図示せず)に記憶している。駆動制御部13は、情報取得装置11からの画像の合焦動作情報に基づいて、聴取者までの直線距離d0を求める。同時に、情報取得装置11の画像中心からどれくらいの方向に聴取者がいるかを求める。さらに、情報取得装置11と各超指向性スピーカ3までの距離は既知であり、内蔵メモリに記憶されている。これらのことから、駆動制御部13は、各超指向性スピーカ3から聴取者までの距離と方向を計算する。
次に、駆動制御部13は、それぞれの超指向性スピーカ3から所定の距離dk、すなわち、超指向性スピーカ3により形成される可聴音の音圧のピークが、聴取者30の位置に近くなるために、どれだけ各超指向性スピーカ3を動かせばよいかを計算する。すなわち、駆動制御部13は、聴取者30の位置と、内蔵メモリに記憶されている各種データを基に、どれだけ超指向性スピーカ3を動かせばよいかを計算する。
さらに、駆動制御部13は、図3の音圧特性に基づいて、聴取者までの距離において、スピーカ9により形成される可聴音の音場と、超指向性スピーカ3により形成される可聴音の音場が聴取者30の位置で重なるようにするために、どれだけ各超指向性スピーカ3を動かせばよいかを計算する。そして、駆動制御部13は、各方向調整部5へ制御信号を出力する。その結果、各方向調整部5は、駆動制御部13による、上記の各種の計算結果に基づく方向に各超指向性スピーカ3を向ける。このような動作により、聴取者30が、最適状態から左右方向へずれた位置にいても、容易に立体感が得られる。また、聴取者30が、聴取中に最適状態から左右方向へ動いても、継続して立体感を得られる。
さらに、本実施の形態では、超指向性スピーカユニット7を2つ設けているので、聴取者30の左右の耳元で別の音源の音声情報を再生できる。その結果、聴取者30の位置がずれても、2つのスピーカ9の出力と相まって、聴取者30が音声情報に囲まれるサラウンド効果を維持できる。
また、この場合、直線距離d0Lは、直線距離d0Rよりも長くなるので、聴取者の位置において、左右の超指向性スピーカ3の音圧レベルに差が生じる。そこで、駆動制御部13の増幅回路が、左右の音の増幅度を調整し、聴取者の位置において、左右の超指向性スピーカ3の音圧が、等しくなるようにしている。
前述のように、超指向性スピーカ3とスピーカ9の1組が形成する音圧特性であっても、図14に示すように複雑である。まして、超指向性スピーカ3とスピーカ9が2組あると、音圧特性がさらに複雑になり、それぞれの組における最適な聴取点に聴取者30が位置することが一層困難になる。本実施の形態1では、駆動制御部13が、2つの超指向性スピーカ3の方向を、聴取者30の動きに合わせて自動的に調整する。したがって、複数の超指向性スピーカユニット7が設置されていても、容易に立体感やサラウンド効果が得られる。
また、聴取者30が椅子に座っているか、床に座っているか、あるいは、聴取者30の身長によっては、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3を図1の太矢印の上下方向にも動かす必要がある。この場合も上記と同様にして、駆動制御部13は、聴取者30の位置を認識して、超指向性スピーカ3を上下方向に動かして制御する。このような動作によっても、聴取者30は、容易に立体感を得ることができる。なお、超指向性スピーカ3の上下方向の移動は、超指向性スピーカ3を上下方向へ回転させることによって行っている。その結果、超指向性スピーカ3から出力される音は、上下方向へ移動する。なお、超指向性スピーカ3の上下方向の移動は、超指向性スピーカ3自身を上下方向へスライドさせて移動させても良い。あるいは、これらの2つの構成を組合せて用いてもかまわない。
なお、駆動制御部13は、情報取得装置11より、常に聴取者30の動きをモニタしており、聴取者30が動けば、それに合わせて、超指向性スピーカ3を上下左右に自動的に制御する。したがって、また、聴取者30が、聴取中に最適状態から左右方向へ動いても、継続して立体感を得られる。
ここで、上記の動作を行うために、方向調整部5は、超指向性スピーカ3が現在、どの方向を向いているかを駆動制御部13に出力する機能と、駆動制御部13からの制御信号に対応して、実際に超指向性スピーカ3をどれだけの角度まで動かしたかを出力する機能、すなわち角度出力機能を有している。具体的には、方向調整部5は、超指向性スピーカ3を駆動するための回転軸にポテンショメータ(図示せず)を設けている。これにより、現在の角度や、実際に動かした角度が、方向調整部5から駆動制御部13へ出力される。但し、角度出力機能は、ポテンショメータに限定されるものではなく、例えば光学的に角度を検出するなど、他の原理のものでもよい。
以上の構成、動作により、駆動制御部13は情報取得装置11からの聴取者情報を基に、聴取者の位置(聴取点)を求め、その位置が所定の距離dkに近くなるように各超指向性スピーカ3の方向を調整する。その結果、複数の超指向性スピーカ3の方向が聴取者の位置に応じて自動的に調整される。ゆえに、聴取者30は容易に立体感を得られる。
次に、超指向性スピーカ3と聴取者の間の直線距離d0が、距離dkよりも短い場合の音響再生装置1の動作を説明する。超指向性スピーカ3から出力された音の経路の距離が、距離dkよりも小さい場合、極端に音圧特性は悪くなる。そこで、このような場合、音響再生装置1は超指向性スピーカ3から出力された音を反射させることによって、聴取者30へ到達させる。この構成により、超指向性スピーカ3から出力された音は、聴取者30までの到達経路の距離が、長くなる。図5は、本実施の形態における反射を用いた場合の音響再生装置1による音場と聴取者との位置関係を示す概念図である。
以下、超指向性スピーカ3と聴取者の間の直線距離d0が、距離dkよりも短い場合の駆動制御部13の動作を説明する。駆動制御部13は、直線距離d0と距離dkを比較する。そして、距離d0が距離dkよりも小さい場合、超指向性スピーカ3から出力される音を反射させた場合の音の経路の距離drを算出する。さらに駆動制御部13は、メモリ内に記憶された図3の音圧特性データにおいて、距離d0での音圧値と距離drでの音圧値を比較する。そして、駆動制御部13は、距離drでの音圧値が距離d0での音圧値よりも大きい場合に、超指向性スピーカ3から出力した音を反射面60で反射させて聴取者30へ到達するように、方向調整部5に対して、超指向性スピーカ3の方向を変える旨の制御信号を出力する。
なお、駆動制御部13は、距離drでの音圧値と、距離d0での音圧値を比較しているが、これに限らない。たとえば、駆動制御部13は、距離drが距離d0よりも距離dkに近い場合に、超指向性スピーカ3から出力した音を反射させると判断しても良い。
次に、駆動制御部13が、超指向性スピーカ3から出力される音を反射させた場合の音の経路の距離drを算出する方法を説明する。音響再生装置1は、メモリ内に超指向性スピーカ3から反射面60までの距離や反射面と超指向性スピーカ3の相対角度をデータとして記憶している。なお、駆動制御部13は、これらデータを、あらかじめ情報取得装置11から取得し、メモリ内に記憶させている。たとえば、駆動制御部13は、音響再生装置1を使用場所へ設置した場合の初期設定として、これらのデータを取得しても良い。あるいは、音響再生装置1へ電源を投入時に毎回、これらのデータを取得するようにしても良い。
そして、駆動制御部13は、反射面60によって反射した音が、ちょうど聴取者の耳の近くに到達するような超指向性スピーカ3の回転角度を算出する。すなわち、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3から反射面60までの直線距離と、直線距離d0、および超指向性スピーカ3と反射面60の相対角度に基づいて、超指向性スピーカ3の左右方向あるいは上下方向への回転角度を算出する。なお、直線距離d0に代えて、聴取者から反射面60までの直線距離を用いても良い。あるいは、直線距離d0と、聴取者から反射面60までの直線距離の双方を用いても良い。
このような演算によって、超指向性スピーカ3から出力された音を反射させる位置(反射点60a)が決定する。すなわち、超指向性スピーカ3から聴取者までの間の音の経路が決定する。したがって、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3から反射点60aまでの直線距離dr1と、反射点60aから聴取者までの直線距離dr2を算出できる。そして駆動制御部13は、これらの距離dr1と距離dr2を加算することによって、反射音の経路の距離drを算出している。
この場合、反射点60aは1個であるので、反射点60aの決定は容易である。したがって、駆動制御部13はすばやく超指向性スピーカ3の移動角度を決定できるので、聴取者の移動などに対しても、すばやく音を追従させることができる。
なお、反射点60aは複数でも良い。たとえば、反射点60aがm箇所である場合、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3から第1反射点60aまでの直線距離と、第n反射点60aから第n+1反射点60aまでの直線距離と、第m反射点60aから聴取者までの直線距離を算出する。そして、駆動制御部13は、これらの距離を合算して、反射音の経路の距離drを算出している。この場合、複数回反射させることによって、音の経路の距離を大きくできる。したがって、直線距離d0が小さいような位置に聴取者がいる場合でも、聴取者の位置での音圧を音圧のピークに近くできる。
この場合、駆動制御部13は、n−1回反射させた場合と、n回反射させた場合と、n+1回反射させた場合での、音圧値を算出し、それらを比較している。そして、音圧値が最も大きな反射回数に決定する。なお、0回反射させた場合とは、直線距離d0における音圧値である。
ここで、反射面60は、上述したように、床、壁、天井などのいずれでも良い。そこで、駆動制御部13は、反射面60を選択する。上述したように、駆動制御部13は、あらかじめ各反射面60までの距離や角度を検知している。したがって、駆動制御部13は、音響再生装置1が設置された空間を囲む反射面60の形状や大きさ、さらにその空間の中のどこに音響再生装置1が設置されているかを認知できる。
そこで、これらの情報に基づいて、選択可能な反射面60を決定する。たとえば、音響再生装置1が、一般的な居室に設置されているような場合、床、天井、そして壁すべてを反射面60として選択する。あるいは、音響再生装置1が、屋外に設置されているような場合、床あるいは地面を反射面60として選択する。
そして、駆動制御部13は、これら選択した反射面60すべてに対して、反射点60aを決定し、かつそれらによる距離drのそれぞれに対して音圧値を算出している。そして、駆動制御部13は、それらの反射面60のうちで、音圧値が最も大きくなる反射面60に決定する。
なお、上記複数の反射面の算出には、時間を要する。そこで、駆動制御部13は、音響再生装置1が、設置されている空間を複数の領域に分割し、この分割されたそれぞれの領域に対応して、あらかじめ反射面60あるいは反射点60aや反射回数などを決定し、メモリへ記憶させておいても良い。そして、駆動制御部13が、聴取者30の位置を検知すると、駆動制御部13は聴取者30の位置に対応する領域を選択する。そしてこの構成により、聴取者30の位置に対応した反射面、あるいは反射点60aや反射回数をすばやく決定できる。
ところが、この処理には時間を要する。そこで、この処理は、音響再生装置1を設置したとき、あるいは、音響再生装置1へ電源を投入したときに実行するようにしておくと良い。このような構成とすることにより、すばやく反射面60、反射点60aや反射回数などの条件を決定できる。
また、駆動制御部13は、距離drでの音圧値と、距離d0での音圧値を比較して、超指向性スピーカ3の方向を制御しているが、これに限らない。たとえば、駆動制御部13は、聴取者30の地点における実際の音圧レベルによって判定してもかまわない。この場合、駆動制御部13には、音声取得部(図示せず)を含む。音声取得部は、音声取得器と通信機能を含む機器であれば良い。
なお、音声取得器は、音声を電気信号へ変換するトランスデューサであり、取得した音声のレベルを検知している。そして音声取得部は、音声取得器で検知した音圧レベルを駆動制御部13へと供給している。この構成により、駆動制御部13は、有線あるいは無線によって、音声取得器で検知した音圧レベルの値を検知できる。
音声取得部は、たとえば、聴取者30が操作するリモコン内に内蔵できる。なお、音声取得部は、リモコンに限られない。たとえば携帯電話やスマートホンさらには各種ビデオゲームの操作機などを利用することもできる。
この場合、たとえば聴取者30は、リモコンから音響再生装置1に対して、動作開始する旨の信号を供給する。この信号を検知すると、駆動制御部13は、音圧レベル検査を開始する。駆動制御部13は、超指向性スピーカ3を真直ぐに聴取者30に向けて音を出力し、この時の音圧レベルを検知する。さらに、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3から出力した音を反射面60を介して聴取者30に到達させて、この時の音圧レベルを検知する。そして、駆動制御部13は、検知した音圧レベルのうちで、最も音圧レベルが高かった経路を選択する。
あるいは、リモコンは、駆動制御部13へ音圧テストを開始する旨の信号を発生する構成としても良い。この場合、リモコンには、たとえば音圧テスト用のキーや、回路などを設けておけばよい。
以上のようにして決定した条件によって駆動制御部13は、超指向性スピーカ3の方向を制御する。駆動制御部13は、この処理と併行し、あるいは上記決定の後に、駆動制御部13が取得した聴取者情報に基づいて、上述のようにして反射面あるいは反射点60aや反射回数を算出し、超指向性スピーカ3を最適な角度へと調整する。
図6は、聴取者の数が超指向性スピーカの数と等しい場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図である。なお図6において、図4、図5と同じものには、同じ符号を用いており、その詳細な説明は省略している。
本例の音響再生装置1において、聴取者30の数は、超指向性スピーカ3の数と等しい。たとえば、超指向性スピーカ3が2個であり、聴取者が2名の場合を例に説明する。ここで、聴取者30のうちの左側を左側聴取者31、右側を右側聴取者33と呼ぶ。
駆動制御部13は、情報取得装置11から得られた画像より、聴取者の顔認識を行い、何人の聴取者30がどこに位置するかを判断する。そして、駆動制御部13は、聴取者の数が超指向性スピーカ3の数と等しいと判断した場合、各超指向性スピーカ3と各聴取者とを1対1で対応付けて、各方向調整部5を制御する。すなわち駆動制御部13は、方向調整部5により、左側の超指向性スピーカ3の出力が左側聴取者31に到達する方向に向け、かつ右側の超指向性スピーカ3の出力が右側聴取者33に到達する方向に向ける。この際の駆動制御部13での反射面、反射経路の判断や、各方向調整部5の制御は、前例の制御と同様である。このような動作により、左側聴取者31と右側聴取者33は、ともに容易に立体感を得られる。
この構成において、左側の超指向性スピーカ3の音声情報は主に左側聴取者31に聴こえ、右側聴取者33にはほとんど聴こえない。従って、左側聴取者31は左側の超指向性スピーカ3の音声情報と、2つのスピーカ9の音声情報が聴こえる。ゆえに、図4のように1人の聴取者30に2つの超指向性スピーカ3の音声情報が聴こえる場合ほどではないが、左側聴取者31は、容易に立体感のある音声情報を聴ける。これは、右側聴取者33にとっても同様である。
このように、聴取者の人数と超指向性スピーカ3の数が等しい時は、それぞれ1対1で対応付けるように超指向性スピーカ3の方向を制御することで、複数の聴取者の全員が容易に立体感のある音声情報を聴ける。
次に、聴取者30の人数が超指向性スピーカ3の数よりも多い場合について説明する。図7(a)、図7(b)は、聴取者の数が超指向性スピーカの数より多い場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図である。以下、超指向性スピーカ3が2個に対し、聴取者30が3人の場合を例に説明する。なお、3名の聴取者30のうちで、真ん中は中央聴取者35という。
駆動制御部13が、聴取者の人数よりも超指向性スピーカの数の方が少ないと判断すると、駆動制御部13は、各超指向性スピーカ3と、いずれかの聴取者とを1対1で対応付けて、各方向調整部5を制御する。その場合、駆動制御部13がどの聴取者を選択するかについては、以下のようにして行う。
まず、複数名の聴取者30が横並びの位置に居る場合について説明する。以下、3名の聴取者30がほぼ横並びの位置に居る場合を例に説明する。この場合、超指向性スピーカ3と、各聴取者30の間の距離は、3名とも大きな差がない。従って、これら3名の位置における超指向性スピーカ3の音圧値は、大差ない。そこで、このような場合、駆動制御部13は、聴取者30のうちのいずれか2人と超指向性スピーカ3を1対1に対応付けて、方向調整部5を制御する。たとえば、図7(a)では、駆動制御部13が、左側聴取者31と中央聴取者35を選択した場合を示す。この場合、左側聴取者31と中央聴取者35は容易に立体感のある音声情報を聴ける。図7(b)では、駆動制御部13が、左側聴取者31と右側聴取者33を選択した場合を示す。この場合、左側聴取者31と右側聴取者33は容易に立体感のある音声情報を聴ける。もちろん、右側聴取者33と中央聴取者35を選択しても良い。なお、聴取者30のうちに、直線距離dkよりも近い位置にいる場合、聴取者30に対して、音を反射させて到達させている。
また、本例における聴取者30は3名であるが、これに限らない。聴取者30が4名以上である場合も、同様にこの4名の聴取者30の中から、適宜に2名を選択する。
図8は、聴取者の数が超指向性スピーカの数より多い場合の音場と聴取者との位置関係を示す他の概念図である。この場合、複数名の聴取者30には、超指向性スピーカ3の近くの人と、遠くの人が居る。
たとえば、聴取者30のうちの1名が、他の2名に比べて、超指向性スピーカ3からの距離が遠い、あるいは近くであり、超指向性スピーカ3の可聴音の音圧のピークとなる距離から離れた位置にいる。以下、右側聴取者33が、左側聴取者31や中央聴取者35に比べて、超指向性スピーカ3の可聴音の音圧のピークとなる距離から離れた位置にいる場合を例に説明する。
このような場合、右側聴取者33に超指向性スピーカ3を向けても、音声情報の立体感が十分に得られない可能性がある。そこで、駆動制御部13は、3人の聴取者30のそれぞれと超指向性スピーカ3との距離や位置を求める。そして、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3から出力される音の音圧が高い位置にいる聴取者30から順に、超指向性スピーカ3を1対1で対応付ける。そして、駆動制御部13は、対応付けた1人の聴取者30に超指向性スピーカ3が向くように方向調整部5を制御する。なお、駆動制御部13は、距離dkに近い位置にいる聴取者30から順に、超指向性スピーカ3を1対1で対応付けても良い。
逆に、たとえば右側聴取者33が、左側聴取者31や中央聴取者35に比べて、超指向性スピーカ3に近く、超指向性スピーカ3の可聴音の音圧のピークとなる距離より手前位置にいるような場合も同様である。そしてこの場合、右側聴取者33の位置での音圧は、超指向性スピーカ3から出力される音を反射面60によって反射させた場合の経路によって算出する。
このようにして、本例の音響再生装置1は、音声信号の立体感を有効に得ることができる左側聴取者31と中央聴取者35に対して、超指向性スピーカ3を自動的に向ける。その結果、左側聴取者31と中央聴取者35は容易に立体感のある音声情報を聴ける。
図9は、聴取者の数が超指向性スピーカの数より多い場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図である。本例の音響再生装置1は、前例に対して、聴取者30の選択方法が異なっている。駆動制御部13は、複数の聴取者30がほぼ横並びの位置にいる場合、予め登録された優先順位の高い聴取者に対して、超指向性スピーカ3を対応付けて、方向調整部5を制御する。これにより、優先順位の高い聴取者30は、立体感のある音声情報が得られる。
以下、聴取者30のうちで、中央聴取者35の優先順位が高い場合を例に説明する。駆動制御部13は、たとえば画像表示装置20に対して、取得した聴取者30の画像を表示する。そして、この画像の中から、聴取者30の誰かが、中央聴取者35を優先者として選択して、登録する。
このような構成とすることにより、仮に中央聴取者35の位置が入れ替わったとしても、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3の方向を中央聴取者35の移動に追従するように制御する。従って、中央聴取者35は、安定して立体感のある音声情報が届けられる。
なお、優先度を決定する場合に、第2優先以下の聴取者30を決定しておいても良い。このようにしておくことにより、中央聴取者35が離席し、駆動制御部13が中央聴取者35の位置を認識できなくなったような場合、駆動制御部13は、次に優先順位が高い聴取者に超指向性スピーカ3を向けるように各方向調整部5を制御する。これにより、優先順位に従って、聴取者は立体感のある音声情報が得られる。
また、図9では、2つの超指向性スピーカ3が、両方とも優先順位が高い中央聴取者35に向くように、駆動制御部13が対応付けを行っている。そのため、中央聴取者35のみが立体感のある音声情報を聴くことができる。これに対し、駆動制御部13は、図7(a)、図7(b)に示すように、2つの超指向性スピーカ3が優先順位の高い方から順に、2人の聴取者に対応付けて、方向調整部5を制御するようにしてもよい。これにより、できるだけ多くの聴取者30が立体感のある音声情報を得られる。
なお、聴取者30の人数が超指向性スピーカ3の数より少ない場合、例えば図4で説明したように、駆動制御部13が、2つ以上の超指向性スピーカ3を1人の聴取者30と対応付けて、各方向調整部5を制御すればよい。これにより、2つ以上の超指向性スピーカ3に対応付けられた聴取者30は、サラウンド効果を有効に実感でき、容易に立体感のある音声情報を聴ける。
例えば聴取者30の人数が2人で、超指向性スピーカ3の数が3つの場合、駆動制御部13は任意の聴取者30や、距離dkと近い位置にいる聴取者30、あるいは優先順位の高い聴取者30を選択し、その聴取者30と、3つの内の2つの超指向性スピーカ3とを1対1で対応付ける。そしてさらに、駆動制御部13は、残った1つの超指向性スピーカ3をいずれかの聴取者30と対応付けて、方向調整部5を制御する。このように、駆動制御部13は、超指向性スピーカ3が、どの聴取者30にも対応しない状態にならないように、各方向調整部5を制御する。これにより、超指向性スピーカ3からの音声情報が聴取者30に届くので、超指向性スピーカ3が有効に活用される。なお、聴取者30の人数と超指向性スピーカ3の数は、上記したものに限定されるものではない。このような構成、動作により、できるだけ多くの聴取者30に対して、各超指向性スピーカ3の音声情報を届けることができる。そのために、音声情報を聴いている複数の聴取者30は、容易に立体感が得られる。
図10は、音響再生装置1において、反射を用いた場合の音場と聴取者との位置関係を示す概念図である。たとえば、反射点60aの近傍に突起物のような障害物70がある場合、超指向性スピーカ3から出力された音は、障害物70によって進行が遮られ、聴取者30へ到達できない。反射面60が床であれば、障害物70はたとえば机やこたつなどである。また反射面60が天井であれば、障害物70はたとえば照明器具などである。さらに反射面60が壁であれば、障害物70はたとえば家具などである。
そこで、本例の音響再生装置1の駆動制御部13は、超指向性スピーカ3から出力された音が、聴取者30へ到達する間の経路に、障害物70がないか判定する。そして、駆動制御部13は、障害物70を検知した場合に、反射面60を変更する。たとえば、駆動制御部13は、反射面60bからたとえば反射面60cへと変更する。この構成により、たとえ障害物70があっても、聴取者30は容易に立体感が得られる。
なお、本実施の形態では、音響再生装置1に画像表示装置20が含まれる構成について説明したが、これに限定されるものではなく、画像表示装置20がない構成でもよい。このような音響再生装置の構成概略図を図11(a)、図11(b)に示す。図11(a)は、本実施の形態における他の例の音響再生装置55の構成概略図である。図11(b)は、本実施の形態における他の音響再生装置55のブロック図である。音響再生装置55において、画像表示装置20以外の構成要素は音響再生装置1と同様である。
音響再生装置55は、既存のテレビやパーソナルコンピュータ等への設置や、オーディオ機器への搭載などが可能となる。従って、既存の映像音響機器に音響再生装置55を追加することにより、聴取者は容易に立体感を得られる。
また、本実施の形態では、超指向性スピーカユニット7を2つ用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、3つ以上の超指向性スピーカユニット7を用いてもよい。この場合、それぞれの超指向性スピーカユニット7に含まれる方向調整部5により、駆動制御部13が多数の超指向性スピーカ3の複雑で微妙な方向調整を聴取者30に向けて行うので、多数の超指向性スピーカ3を有する音響再生装置1であっても、聴取者30は容易に立体感が得られる。
超指向性スピーカユニット7が1つだけの場合であっても、聴取者30は立体感のある音声情報を取得できる。しかし、上記したようなサラウンド効果を有する立体感の再生をより有効に行うためには、超指向性スピーカユニット7を複数設けるのが好ましい。
また、本実施の形態では、スピーカ9は、超指向性スピーカユニット7と同様に2つとしている。しかし、例えばサラウンドサウンドシステムにおけるサブウーファのみをスピーカ9とし、それ以外を超指向性スピーカ3で構成してもよい。この場合、スピーカ9は1つとなる。また、3つ以上のスピーカ9を用いてもよい。
本実施の形態では、情報取得装置11としてカメラを用いたが、本発明は、これに限定されない。聴取者30の位置を検出できるものであれば、例えば赤外線センサのように聴取者30の位置を温度により検出してもよい。
以下、他の例の音響再生装置1について説明する。前例の音響再生装置1では聴取者30が1名であったが、本例の音響再生装置1では聴取者30が複数人である。本例の音響再生装置1において、駆動制御部13は聴取者情報により聴取者30の人数と位置を検出する。そして、駆動制御部13は、聴取者30の人数が超指向性スピーカ3の数と等しいと判断した場合、各超指向性スピーカ3と各聴取者とを1対1で対応付けて、各方向調整部5を制御する。あるいは、駆動制御部13は、聴取者30の人数が超指向性スピーカ3の数と等しくなければ、各超指向性スピーカ3と、いずれかの聴取者とを1対1で対応付けて、各方向調整部5を制御する。
この構成により、聴取者30が複数人であっても、容易に立体感を得られる。従って、できるだけ多くの聴取者30に各超指向性スピーカ3の音声情報を届けることができる。
本発明にかかる音響再生装置は、聴取者が容易に立体感を得ることができるので、特に、超指向性スピーカを用いた音響再生装置等として有用である。
1 音響再生装置
3 超指向性スピーカ
5 方向調整部
7 超指向性スピーカユニット
9 スピーカ
11 情報取得装置
13 駆動制御部
15 最適位置
15a 位置
20 画像表示装置
30 聴取者
55 音響再生装置
60 反射面
60a 反射点
60b 反射面
60c 反射面
70 障害物
111 スピーカ
113 超指向性スピーカ
117 増幅回路
119 音源
121 駆動回路
123 音場
125 音場
126 聴取点
130 音響再生装置

Claims (7)

  1. パラメトリック効果を利用した指向性を有する第1のスピーカと、
    前記第1のスピーカよりも指向性が広い第2のスピーカと、
    前記第1のスピーカの方向を変える方向調整部と、
    聴取者の位置を含む情報を取得する情報取得装置と、
    前記第1のスピーカ、前記第2のスピーカ、前記方向調整部、および前記情報取得装置と電気的に接続されて、前記情報に基づいて前記第1のスピーカを前記聴取者に向くように制御する駆動制御部を有し、
    前記駆動制御部において、前記第1のスピーカから前記聴取者まで直線距離が、前記第1のスピーカを前記聴取者の方向へ向けた場合の、前記第1のスピーカの可聴音の音圧のピーク位置と前記第1のスピーカとの間の距離よりも短いと判断された場合、
    前記駆動制御部は、前記方向調整部により、前記第1のスピーカの方向を変えて、前記第1のスピーカにより形成される前記可聴音を反射させ、前記ピーク位置を前記聴取者の位置に近づける音響再生装置。
  2. パラメトリック効果を利用した指向性を有する第1のスピーカと、
    前記第1のスピーカよりも指向性が広い第2のスピーカと、
    前記第1のスピーカの方向を変える方向調整部と、
    聴取者の位置を含む情報を取得する情報取得装置と、
    前記第1のスピーカ、前記第2のスピーカ、前記方向調整部、および前記情報取得装置と電気的に接続されて、前記情報に基づいて前記第1のスピーカの可聴音の音場と前記第2のスピーカの可聴音の音場とが、前記聴取者の位置で重なるようにする駆動制御部を有し、
    前記駆動制御部において、前記第1のスピーカから前記聴取者まで直線距離が、前記第1のスピーカを前記聴取者の方向へ向けた場合の前記可聴音の音圧のピーク位置と前記第1のスピーカとの間の距離よりも近いと判断された場合、
    前記駆動制御部は、前記方向調整部により、前記第1のスピーカの方向を変えて、前記第1のスピーカにより形成される可聴音を反射させ、前記ピーク位置を前記聴取者の位置に近づける音響再生装置。
  3. パラメトリック効果を利用した指向性を有する第1のスピーカと、
    前記第1のスピーカよりも指向性が広い第2のスピーカと、
    前記第1のスピーカの方向を変える方向調整部と、
    聴取者の位置を含む情報を取得する情報取得装置と、
    前記第1のスピーカ、前記第2のスピーカ、前記方向調整部、および前記情報取得装置と電気的に接続されて、前記情報に基づいて前記第1のスピーカの方向を決定する駆動制御部を有し、
    前記駆動制御部は、前記第1のスピーカを前記聴取者へ向けて出力した場合の経路における前記聴取者位置での音圧と、前記第1のスピーカから出力される可聴音を反射させた場合の経路における前記聴取者位置での音圧とを比較し、前記聴取者位置での音圧が大きい側の経路を選択する音響再生装置。
  4. パラメトリック効果を利用した指向性を有する第1のスピーカと、
    前記第1のスピーカよりも指向性が広い第2のスピーカと、
    前記第1のスピーカの方向を変える方向調整部と、
    聴取者の位置を含む情報を取得する情報取得装置と、
    前記第1のスピーカ、前記第2のスピーカ、前記方向調整部、および前記情報取得装置と電気的に接続されて、前記情報に基づいて前記第1のスピーカの可聴音の音場と前記第2のスピーカの可聴音の音場とが、前記聴取者の位置で重なるようにする駆動制御部を有し、
    前記駆動制御部において、前記第1のスピーカから前記聴取者まで直線距離が、前記第1のスピーカを前記聴取者の方向へ向けた場合の前記可聴音の音圧のピーク位置と前記第1のスピーカとの間の距離よりも近いと判断された場合、
    前記駆動制御部は、前記方向調整部により、前記第1のスピーカの方向を変えて、前記聴取者の位置で、前記第1のスピーカにより形成される可聴音の音圧を、前記第2のスピーカにより形成される可聴音の音圧より大きくする音響再生装置。
  5. 前記情報は、前記聴取者の人数を有しており、
    前記聴取者が1人の場合、前記駆動制御部は、前記第1のスピーカの前記可聴音を前記聴取者に向け、
    前記聴取者と前記第1のスピーカが複数であり、前記聴取者の人数が前記第1のスピーカの数と等しい場合、前記駆動制御部は、前記複数の第1のスピーカを前記複数の聴取者に1対1に対応して向け、
    前記聴取者が複数であり、前記聴取者の人数が前記第1のスピーカの数よりも多い場合、前記駆動制御部は、前記第1のスピーカを前記聴取者のいずれかに向ける請求項1から4のいずれかひとつに記載の音響再生装置。
  6. 前記聴取者が複数の場合、前記駆動制御部は、前記複数の聴取者と前記第1のスピーカとの距離を求め、前記第1のスピーカの音圧のピークに近い位置にいる前記聴取者から優先して、前記第1のスピーカの音声情報を出力する請求項1から4のいずれかひとつに記載の音響再生装置。
  7. 前記聴取者が複数の場合、前記駆動制御部は、予め登録された優先順位の高い前記聴取者に向けて、前記第1のスピーカの音声情報を出力する請求項1から4のいずれかひとつに記載の音響再生装置。
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