JP5488702B2 - パンチングメタルの製造方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パンチングメタルの製造方法及びその装置に係わり、更に詳しくはプレス加工に超音波振動を併用したパンチングメタルの製造方法及びその装置に関するものである。
従来から、工具に超音波振動を与えながらワークを加工する超音波加工技術は、セラミックスやガラス等の難加工材料の加工にも使用されている。加工原理は、工具を振動させながら、ワークと工具との間に介在させた砥粒ペーストでワークを研磨加工するというものである。工具の形状によって微細な穴あけ加工も可能である。
また、パンチングメタルの製造技術において、プレス加工に超音波振動を併用するものも提案されている。特許文献1には、装置本体上にダイセット及びパンチング駆動機構を設け、パンチング機構の昇降駆動源の出力部をダイセットの固定ベース上に昇降可能に組み付けられた可動ベースに連結すると共に、可動ベースの超音波振動を発生する振動子の出力端に結合され下端にパンチを有する共振器を縦置き状態に設置する一方、ダイセットの固定ベース上にダイを設置し、パンチング機構の昇降駆動によりパンチをダイと上下方向に行き違い動作することでワークを切断するとき、振動子から共振器伝達された縦波の超音波振動によりパンチに上下方向の振動を発生し、ワークの切断部分にパンチが下降するエネルギーと超音波振動のエネルギーとの双方を同時に働くようにした超音波打ち抜き装置が開示されている。
ところで、リチウムイオン二次電池やその他の電池、電気二重層キャパシタ、あるいは電子部品の集電体には、パンチングメタル、エキスパンドメタル、金網、発泡金属、網状金属繊維焼結体、金属メッキ樹脂板などが使用されている。リチウムイオン二次電池用の集電体は、充電時の電極反応で消費する電流を効率よく供給する、あるいは放電時に発生する電流を集電する役目を担うものであることから、特に電極構造体を二次電池の負極に適用する場合、集電体を形成する材料としては、電気伝導度が高く、且つ、電池反応に不活性な材質が望ましい。好ましい材質としては、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレススチール、チタン、白金などが挙げられる。近年、リチウムイオン二次電池等では体積エネルギー密度、重量エネルギー密度を向上させるため、前記集電体もより薄く、より軽量であることが要求されるようになった。
穴あきタイプの集電体を使用すると、その開口率を変更することで重量も自在に変更可能となる。穴あきタイプの集電体の両面に活物質を存在させた場合、この穴を通しての塗膜のリベット効果により塗膜の剥離がさらに起こりにくくなる傾向にあるが、開口率があまりに高くなった場合には、塗膜と集電体との接触面積が小さくなるため、かえって接着強度は低くなることがあるとされ、開口率は10〜90%の範囲で適度に設定される。因みに、集電体の厚さは、1〜100μm程度とされ、軽量化には薄い方が好ましいが、芯材としての強度も必要であるので、8〜20μm程度が好ましいとされている。また、穴あきタイプの集電体は、プレドープにも有効であることが知られている。
リチウムイオン二次電池の集電体として使用する穴あき銅箔は、代表的にはパンチングメタルのように機械的な手法と、特許文献2に示されているように、圧延や電析で作製した厚さ1〜100μmの銅箔にエッチング等のウエット処理で0.01〜200μmの微細孔をパターン形成する手法で作製されている。しかしながら、銅箔にエッチング等のウエット処理で微細な孔をパターン形成する手法では、エッチング処理前にマスクをパターン形成し、孔形成後にマスクを除去する必要があり、生産性が悪く、コスト高となる傾向にある。
一方、パンチ(雄型)とダイ(雌型)を用いたパンチングメタルの製造方法は、生産性が非常に高い方法ではあるが、従来の装置をスケールダウンするだけでは、電子部品で使用可能な微細な穴あき金属箔を製造することは困難を伴うのである。つまり、孔径が小さくなるとそれに応じてパンチの直径も小さくなり、また金属箔の厚さが薄くなるとそれに応じてパンチとダイの間のクリアランスも小さくしなければならず、雄型と雌型の位置決めが非常に難しくなる。因みに、クリアランスは14〜20%(金属箔の厚さに対するパンチとダイの直径差の比)程度が好ましいとされている。位置決め精度を緩和するためクリアランスを大きくすると、パンチングメタルの裏面にカエリ(バリと称する)が発生し、品質を低下させることになる。電子部品材料にバリが生じていると、電気特性に悪影響を及ぼす恐れがあり、バリの発生は避けなければならない。
特開平9−057696号公報 特開2005−320562号公報
リチウムイオン二次電池やその他の電池、電気二重層キャパシタ、あるいは電子部品の集電体や電極材料として用いる場合、厚さ1〜100μm程度の銅箔又はアルミニウム箔を始め各種金属あるいは合金箔に、孔径100〜500μm程度の貫通孔を所定の開口率で形成することが求められている。このような穴あき金属箔を従来のパンチングメタルの製造技術で作製する場合、金属箔の厚さが20μm以下になると、パンチとダイのクリアランスを4μm(パンチとダイの直径差;金属箔の厚さに対するパンチとダイの直径差の比では20%に相当)以下にしなければならず、金型全体の精度が4μm以下とならなければ、正常な打ち抜き動作ができない。4μm以下の精度で金型を作製すること、及び金型取付面の平行度を4μm以下に維持することは極めて困難であり、正常に動作できるクリアランスを維持することが難しい。
それに対しては、特許文献1のように、雄型側に超音波振動体で縦振動を付与し、プレス加工に超音波振動を併用することによりクリアランスに対する要求精度を緩和することも一つの解決策であると考えられる。超音波振動を併用すると、パンチとダイのクリアランスが200μmでも厚さが20μmの金属箔の穴加工は容易になる。パンチが毎秒2万回以上振動することにより、刃先が被加工物に接触する回数が多くなり、分割して切断されるので、切断抵抗が小さくなる。切断抵抗が小さくなれば、反力が小さくなり破断する量が少なくなってバリの発生が減少するものと思われる。しかし、雄型側に超音波振動体で縦振動を付与する場合、振動が横方向にも拡散し、パンチには縦振動以外にも横振動が必然的に誘起される。直径の小さなパンチに横振動が発生すると、金属疲労のため耐久性が大幅に低下して折れが生じるばかりでなく、ダイに対する位置決め精度にも悪影響が生じる懸念がある。また、雄型は、個別に作製されたパンチを金型に多数固定した構造であるので、雄型を超音波振動させるとパンチの振動に空間的なバラツキが生じることになり、各パンチで振動条件を一定にすることが困難である。
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、製造効率が高いパンチングメタルの製造技術を用い、厚さ1〜100μm程度の銅箔又はアルミニウム箔を始め各種金属あるいは合金箔に、孔径100〜500μm程度の貫通孔を、所定の開口率で精度良く、しかもバリが少なく形成することが可能であるパンチングメタルの製造方法及びその装置を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、パンチを設けた雄型とダイを設けた雌型を、パンチング駆動機構の往復動作によって互いに接近、離間させて、雄型と雌型で挟んだ金属箔に貫通孔を所定のパターンで打ち抜き形成するプレス加工と離型を繰り返すパンチングメタルの製造方法において、前記パンチとダイのクリアランスを20%超とし、前記雌型に沿って金属箔を側方から繰り送り、前記雌型に超音波振動を付与して、プレス加工時に前記金属箔に超音波振動を作用させながら打ち抜くことを特徴とするパンチングメタルの製造方法を構成した。
そして、前記パンチが金属箔に接触する直前に前記雌型に超音波振動を付与し、また前記パンチが金属箔から離れれば超音波振動を停止してなることが好ましい。
また、前記雌型に各ダイに連通する排出路を形成し、該排出路を真空ポンプで吸引することにより、打ち抜き箔片を外部に除去してなることも好ましい。
ここで、前記金属箔は、厚さが1〜100μmであり、貫通孔の孔径が100〜500μmであること、前記金属箔が銅箔又はアルミニウム箔であることがより好ましい。
また、本発明は、パンチを設けた雄型とダイを設けた雌型を上下に配置し、パンチング駆動機構にて雄型又は雌型、あるいは双方を上下に往復駆動することによって、雄型と雌型を互いに接近、離間させ、雄型と雌型で挟んだ金属箔に貫通孔を所定のパターンで打ち抜き形成するプレス加工と離型を繰り返すパンチングメタルの製造装置において、前記パンチとダイのクリアランスを20%超とし、前記雌型に沿って金属箔を側方から繰り送り、前記雌型に超音波振動体を設けて該雌型に超音波振動を付与したことを特徴とするパンチングメタルの製造装置を構成した。
ここで、前記超音波振動体によって前記雌型に付与する超音波振動の縦波の伝播方向を前記パンチング駆動機構の駆動方向と略一致させてなることがより好ましい。
また、前記雄型を下側、前記雌型を上側に配置し、該雌型の上部に前記超音波振動体を設けてなることが好ましく、更に前記雄型を上側、前記雌型を下側に配置し、該雌型の下部に前記超音波振動体を設けてなることがより好ましい。
そして、前記パンチが金属箔に接触する直前に前記雌型に超音波振動を付与し、また前記パンチが金属箔から離れれば超音波振動を停止してなることが好ましい。
また、前記雌型に各ダイに連通する排出路を形成し、該排出路を真空ポンプで吸引することにより、打ち抜き箔片を外部に除去してなることも好ましい。
そして、パンチングメタルの製造装置においても、前記金属箔は、厚さが1〜100μmであり、貫通孔の孔径が100〜500μmであること、前記金属箔が銅箔又はアルミニウム箔であることがより好ましい。
以上にしてなる本発明のパンチングメタルの製造方法及びその装置によれば、プレス加工時に前記金属箔に超音波振動を作用させながら打ち抜くことできるので、バリの発生を抑制して微細な孔を高精度で形成することができる。そして、厚さが1〜100μmと非常に薄い金属箔に、孔径が100〜500μmの微細な貫通孔を形成することができ、特に前記金属箔が銅箔又はアルミニウム箔であると、リチウムイオン二次電池やその他の電池、電気二重層キャパシタ、あるいは電子部品の集電体や電極材料として用いることができる穴あき金属箔を高効率で製造することができる。
そして、ダイを設けた雌型に超音波振動を付与するので、微小直径のパンチの金属疲労による耐久性低下の問題も解消され、またパンチとダイのクリアランスを20%超と大きくしても良好な穴加工ができるので、金型及び金型駆動機構に対する要求精度を下げることができ、コスト上昇を大幅に抑制することができる。
また、ダイを設けた雌型に超音波振動を付与することにより、パンチの刃先と金属箔が接触する回数が多くなり、分割して切断されるので、切断抵抗が小さくなる。切断抵抗が小さくなれば、反力が小さくなり破断する量が少なくなってバリの発生が減少するのに寄与する。また、超音波振動により金属箔が加工硬化を起こし、延性低下が生じることで、材料が延び難くなりバリの発生を抑えることができるのである。更に、雌型は金型に多数のダイを穿孔して作製したものであるから、基本的に一体構造であり、該雌型に超音波振動を付与した場合にも、全体にわたって一様な振動を付与することができ、各ダイで振動条件を一定にすることができ、品質の安定に寄与するのである。
また、前記パンチが金属箔に接触する直前に前記雌型に超音波振動を付与し、また前記パンチが金属箔から離れれば超音波振動を停止することにより、直接的又は間接的に超音波振動が付与される部材の温度上昇を抑制し、またその性能劣化を遅らせ、またエネルギー消費量を低減することができる。また、前記雌型に各ダイに連通する排出路を形成し、該排出路を真空ポンプで吸引することにより、打ち抜き箔片を外部に除去することにより、ダイの目詰まりがなく、連続的なパンチング動作を実現することができ、また打ち抜き箔片が雌型と雄型の間に挟まって金属箔の表面に付着したり、金属箔の表面に凹凸傷をつけたりすることを防止できる。
本発明のパンチングメタルの製造装置の第1実施形態を示す説明用簡略図である。 本発明のパンチングメタルの製造装置の第2実施形態を示す説明用簡略図である。 本発明で作製したパンチングメタル(穴あき金属箔)の部分平面図である。 (a)は超音波振動体がOFFの場合の切断面のSEM像、(b)は超音波振動体がONの場合の切断面のSEM像を示している。
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。図1は本発明のパンチングメタルの製造装置の第1実施形態を示し、図2は本発明のパンチングメタルの製造装置の第2実施形態を示し、図中符号1は雄型、2は雌型、3は超音波振動体、4は金属箔をそれぞれ示している。
前記雄型1には、パンチ5が複数列設されている。また、前記雌型2には、前記パンチ5の直径よりもクリアランス分だけ大きな孔径のダイ6,…が同数だけ列設されている。本実施形態では、前記雄型1を下側に、パンチ5を上向きで固定ベース7に固定されている。そして、前記雌型2を雄型1の上側に、ダイ6を下向きで図示しないパンチング駆動機構に保持され、上下方向に往復駆動される。更に、前記雌型2の上部に超音波振動体3を設け、該超音波振動体3によって前記雌型2に付与する超音波振動の縦波の伝播方向を前記パンチング駆動機構(図示せず)の駆動方向と略一致させている。ここで、前記雌型2に超音波振動を付与するのは、前記パンチ5が金属箔4に接触する直前で良く、またパンチ5が金属箔4から離れれば超音波振動を停止する。また、前記金属箔4は、片面に樹脂フィルムを貼って保護することが好ましい。
そして、前記雌型2の下面に沿って銅箔又はアルミニウム箔等の金属箔4を側方から繰り送り(図1(a)参照)、前記超音波振動体3で雌型2に超音波振動を付与しながらパンチング駆動機構によって雌型2を所定速度で下降させ(図1(b)参照)、前記パンチ5をダイ6に受け入れて金属箔4をプレス加工して貫通孔8を打ち抜くのである(図1(c)参照)。それから、パンチング駆動機構によって雌型2を上昇させて離型する。そして、前記金属箔4を所定のピッチで繰り送り、前述の動作を繰り返し、連続的にパンチング処理をする。このようにして、作製した穴あき金属箔4を図3に示している。
図1(c)において、パンチ5で打ち抜かれた箔片9がダイ6の孔内に押し込まれるが、ダイ6に連通する排出路を雌型2に形成し、この排出路を真空ポンプで吸引することにより、打ち抜き箔片9を外部に除去することができる。尚、打ち抜き後、前記金属箔4を繰り送る際には、吸引を停止することが望ましい。あるいは、パンチング処理の周期が短い場合に、吸引停止動作の応答が追いつかない場合には、パンチング処理の何周期か毎に吸引を間歇的に行い、吸引時にはパンチング処理を停止するようにしても良い。また、本実施形態では、雄型1を固定し、雌型2をパンチング駆動機構で上下駆動したが、雌型2を固定し、雄型1をパンチング駆動機構で上下駆動しても、あるいは雄型1と雌型2の双方をパンチング駆動機構で上下駆動しても良い。
本実施形態で使用した金属箔4は、厚さが20μmの銅箔と厚さが50μmのアルミニウム箔であり、貫通孔8の孔径は300μmである。本発明の製造方法によって、厚さが1〜100μmの金属箔4に、孔径が100〜500μm程度の微細な貫通孔8を形成することが可能である。
図2に示した第2実施形態のパンチングメタルの製造装置は、第1実施形態の装置を上下反転したような構造である。つまり、本実施形態では、前記雌型2を下側に、ダイ6を上向きで固定ベース7に固定されている。そして、前記雄型1を雌型2の上側に、パンチ5を下向きで図示しないパンチング駆動機構に保持され、上下方向に往復駆動される。更に、前記雌型2の下部に超音波振動体3を設け、該超音波振動体3によって前記雌型2に付与する超音波振動の縦波の伝播方向を前記パンチング駆動機構(図示せず)の駆動方向と略一致させている。尚、前記超音波振動体3は、前記固定ベース7に形成した開口部10の内部に位置させ直接雌型2に取付けている。
そして、前記雌型2の上面に沿って銅箔又はアルミニウム箔等の金属箔4を側方から繰り送り(図2(a)参照)、前記超音波振動体3で雌型2に超音波振動を付与しながらパンチング駆動機構によって雄型1を所定速度で下降させ(図2(b)参照)、前記パンチ5をダイ6に受け入れて金属箔4をプレス加工して貫通孔8を打ち抜くのである(図2(c)参照)。それから、パンチング駆動機構によって雄型1を上昇させて離型する。そして、前記金属箔4を所定のピッチで繰り送り、前述の動作を繰り返し、連続的にパンチング処理をする。
第2実施形態では、雌型2を固定し、雄型1をパンチング駆動機構で上下駆動したが、雄型1を固定し、雌型2をパンチング駆動機構で上下駆動しても、あるいは雄型1と雌型2の双方をパンチング駆動機構で上下駆動しても良い。本実施形態の場合、打ち抜いた箔片9は、ダイ6の内部に重力で落下するが、より確実には前記同様にダイ6に連通する排出路を雌型2に形成し、この排出路を真空ポンプで吸引することにより、打ち抜き箔片を外部に除去することが好ましい。
本実施形態の前記超音波振動体3で発生する超音波振動の振動数は、20kHzである。振動数が20kHzより低いと可聴音となって、騒音になるので好ましくない。また、超音波振動の振動数が高過ぎても、重量のあるダイ6を効率良く振動させるのに適さない。従って、20〜40kHz程度で、試験的に最適な振動数に設定することになる。また、超音波振動の振幅は、5〜35μm程度である。図4(a)は、超音波振動体3がOFFの場合、図4(b)は超音波振動体3がONの場合で切断面のSEM像を示している。超音波OFFに比べ、超音波ONの方が切断面の組織の破壊が少ないことが解る。また、従来のようにパンチ5を振動させる場合と、本発明のダイ6を振動させる場合とでは、バリの発生状況は変わらないが、ダイ6側を振動させる方が、孔周りで溶けた範囲が広いことが観察された。これは、振動する雌型2と金属箔4が直接触れることにより、広い範囲で材料が溶けたものと推測される。また、厚さ50μmのアルミニウム箔と厚さ20μmの銅箔とでは、バリ発生状況はどちらもほぼ同等である。フラットパンチを用い、下降速度156mm/secでは、銅箔の切断面が優れ、バリは銅箔の方が若干出難いことが観察された。また、超音波振動のパワーが大きくなるほど、バリが発生し易い傾向にある。
また、パンチ5の先端形状及びクリアランスは、超音波振動を併用した際にバリがなく綺麗に打ち抜くことができるように、最適化が必要である。パンチ素材は、硬度HRC−63以上の超微粒子超硬合金を用いている。パンチ5の公差範囲は−0、+1μmである。フラットパンチは、バリの発生が小さく、また切断荷重も減少傾向があるが、孔周りにクラックや傷が発生するものがある。バリがなく、綺麗な孔を形成するには、パンチエッジのシャープさを確保・維持する必要がある。
また、パンチ5とダイ6の間のクリアランスは、その大きさによるバリの高さの差は無いが、クリアランスが大きいと真円にならなくなる。クリアランスの一般パンチング推奨値は14〜20%であるが、本発明ではフラットパンチを用いればクリアランス400%でもバリは発生しない。ここで、クリアランス(%)とは、材料の厚さに対するパンチ5とダイ6の間の間隔の比率のことであり、直径換算ではパンチ5とダイ6の直径差に基づき、また半径換算であれば直径換算の半分である。本発明におけるクリアランスの値は直径換算したものである。次の表1に、厚さ50μmのアルミニウム箔に直径3mmのパンチ5を用いて穴あけ加工する場合において、超音波ありの場合と、超音波なしの場合とで、発生するバリの高さを比較した実験結果を示している。
Figure 0005488702
表1の結果より、超音波なしの場合には、クリアランスが20%から400%に増えるに従ってバリの高さは6μmから9μmと増加するが、超音波ありの場合には、クリアランスが増えてもバリの高さは3〜4μmと略一定であり、高さも超音波なしの場合より有意に低いことがわかった。この傾向は、パンチ5の直径によらないと推測され、目標とするパンチ5の直径0.3mmでも同様な傾向があるものと推測される。従来のパンチング技術(超音波なし)において、クリアランスを最適に設定した場合(クリアランス20%)でもバリの高さは6μmあるのに対し、本発明の方法ではバリの高さは高々3〜4μmであり、この程度であれば、バリが生じないとして扱うことにする。
プレスのスピードについては、下降速度が10,50,100,150,166MAXmm/secで試した結果、下降速度が大きくなるにつれてバリが発生し易くなり、またバリの高さも高くなる傾向がある。
パンチ5とダイ6の位置決め精度を高くする必要がある。位置決めを決定する部分に超音波振動が伝わるとその部分の劣化が進むので、振動の節という振動しない部分を支持してガイドを作成する必要がある。
パンチングメタルの開口率については、孔の形状、配列や間隔によって変わるが、円孔で60°千鳥型の場合、理論上の最大開口率は約90%であるが、実用的には80%程度が最大である。但し、異なる孔径を組み合わせれば、開口率を高めることは可能である。従って、開口率は10〜90%の間で、目的に応じて適宜決定される。
リチウムイオン二次電池の負極を構成する集電体としてパンチングメタルを用いる場合、浸透する電解液の均一化を図るために、開口率を各部で変化させることもある。例えば、電解液が浸透し易い負極の縁部に対応する部分には、電解液の浸透を抑制するように開口率を小さく設定し、電解液が浸透し難い負極の中央部に対応する部分には、電解液の浸透を促すように開口率を大きく設定することが考慮される。本発明はこのような用途に対して、各部で開口率が異なるパンチングメタルを製造することも可能である。
1 雄型
2 雌型
3 超音波振動体
4 金属箔
5 パンチ
6 ダイ
7 固定ベース
8 貫通孔
9 箔片
10 開口部

Claims (13)

  1. パンチを設けた雄型とダイを設けた雌型を、パンチング駆動機構の往復動作によって互いに接近、離間させて、雄型と雌型で挟んだ金属箔に貫通孔を所定のパターンで打ち抜き形成するプレス加工と離型を繰り返すパンチングメタルの製造方法において、前記パンチとダイのクリアランスを20%超とし、前記雌型に沿って金属箔を側方から繰り送り、前記雌型に超音波振動を付与して、プレス加工時に前記金属箔に超音波振動を作用させながら打ち抜くことを特徴とするパンチングメタルの製造方法。
  2. 前記パンチが金属箔に接触する直前に前記雌型に超音波振動を付与し、また前記パンチが金属箔から離れれば超音波振動を停止してなる請求項1記載のパンチングメタルの製造方法。
  3. 前記雌型に各ダイに連通する排出路を形成し、該排出路を真空ポンプで吸引することにより、打ち抜き箔片を外部に除去してなる請求項1又は2記載のパンチングメタルの製造方法。
  4. 前記金属箔は、厚さが1〜100μmであり、貫通孔の孔径が100〜500μmである請求項1〜3何れか1項に記載のパンチングメタルの製造方法。
  5. 前記金属箔が銅箔又はアルミニウム箔である請求項1〜4何れか1項に記載のパンチングメタルの製造方法。
  6. パンチを設けた雄型とダイを設けた雌型を上下に配置し、パンチング駆動機構にて雄型又は雌型、あるいは双方を上下に往復駆動することによって、雄型と雌型を互いに接近、離間させ、雄型と雌型で挟んだ金属箔に貫通孔を所定のパターンで打ち抜き形成するプレス加工と離型を繰り返すパンチングメタルの製造装置において、前記パンチとダイのクリアランスを20%超とし、前記雌型に沿って金属箔を側方から繰り送り、前記雌型に超音波振動体を設けて該雌型に超音波振動を付与したことを特徴とするパンチングメタルの製造装置。
  7. 前記超音波振動体によって前記雌型に付与する超音波振動の縦波の伝播方向を前記パンチング駆動機構の駆動方向と略一致させてなる請求項6記載のパンチングメタルの製造装置。
  8. 前記雄型を下側、前記雌型を上側に配置し、該雌型の上部に前記超音波振動体を設けてなる請求項6又は7記載のパンチングメタルの製造装置。
  9. 前記雄型を上側、前記雌型を下側に配置し、該雌型の下部に前記超音波振動体を設けてなる請求項6又は7記載のパンチングメタルの製造装置。
  10. 前記パンチが金属箔に接触する直前に前記雌型に超音波振動を付与し、また前記パンチが金属箔から離れれば超音波振動を停止してなる請求項6〜9何れか1項に記載のパンチングメタルの製造装置。
  11. 前記雌型に各ダイに連通する排出路を形成し、該排出路を真空ポンプで吸引することにより、打ち抜き箔片を外部に除去してなる請求項6〜10何れか1項に記載のパンチングメタルの製造装置。
  12. 前記金属箔は、厚さが1〜100μmであり、貫通孔の孔径が100〜500μmである請求項6〜11何れか1項に記載のパンチングメタルの製造装置。
  13. 前記金属箔が銅箔又はアルミニウム箔である請求項6〜12何れか1項に記載のパンチングメタルの製造装置。
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