JP5486972B2 - ワイヤーソー - Google Patents

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Description

本発明は、走行ワイヤーによって被加工物を加工するワイヤーソー関し、特に硬度が高く脆性破壊を起こす圧電セラミックスの加工に適するワイヤーソーに関するものである。
圧電セラミックスの切断方法には、ワイヤーソー、ダイシングソー、外周刃切断、内周刃切断がある。ダイシングソーは高精度の加工が可能であるが、厚みの薄い被加工物に限られ、外周刃切断、内周刃切断は、大きな被加工物の加工が可能であるが加工精度および加工速度においてワイヤーソー、ダイシングソーに劣るのに対し、ワイヤーソーは厚みのある被加工物の加工ができ、加工精度にも優れ、一度に複数の同形状の加工物が得られるという特徴がある。
圧電セラミックスとして、複数の圧電体セラミックス層と内部電極層からなる積層型の圧電アクチュエータは大きな焼結体ブロックを切断加工して作られるものがある。この圧電セラミックスは形状がその特性に影響するため高い加工精度が要求されることから、ワイヤーソーを用いて加工されている。
このような従来のワイヤーソーとして特許文献1に示すものがある。図4は、従来のワイヤーソーの概略図である。上記圧電セラミックスの切断で用いられるワイヤーソーは、図4に示すように、未使用である新線のワイヤー24が巻かれているワイヤーリール1から、ワイヤー24が繰出されて、ワイヤー24がワイヤーリール1からスムーズに供給されるように設置された新線繰出しホイール2を経由し、繰出し側定置ガイド多溝プーリー3とシーソー機構で巻取り側可動ガイド多溝プーリー21と接続されている繰出し側可動ガイド多溝プーリー4の間を並列に複数巻回することにより、一定の張力をワイヤー24に与えて、繰出し側ガイドプーリー5、6、7、8、9、10で、ワイヤー24の方向を変えて第1の自由軸多溝プーリー11へと導いている。直接切断工程を行っている、第1の自由軸多溝プーリー11、第2の自由軸多溝プーリー12、駆動軸多溝プーリー13に、ワイヤー24は被加工物の加工する寸法に合わせて、多溝プーリーに多重並列状(並列に複数回巻いた状態)に巻き付けて、砥石の粉末と油を混合した砥粒液を供給し(図示せず)、このワイヤー24を駆動軸多溝プーリー13により往復走行運動させることにより、被加工物を第1の自由軸多溝プーリー11と第2の自由軸多溝プーリー12の間で加工する。切断加工に用いられた後のワイヤー24は、巻取り側ガイドプーリー14、15、16、17、18、19で、ワイヤー24の方向を変えて巻取り側定置ガイド多溝プーリー20に導いている。巻取り側定置ガイド多溝プーリー20とシーソー機構で繰出し側可動ガイド多溝プーリー4と接続されている巻取り側可動ガイド多溝プーリー21の間を並列に複数巻回することにより、一定の張力をワイヤー24に与えて巻取ることができるようにして、ワイヤー巻取りリール23がスムーズに巻取りできるように設置されたテンションホイール22を経由し、ワイヤー巻取りリール23にワイヤー24が巻取られる。
ワイヤー24の往復走行運動により切断される被加工物は、位置決めされた台に固定されて(図示せず)、固定された台が錘などの重力を利用した機構などにより、ワイヤー24に下から押し付けるようにして切断加工するようにしている。
ワイヤー24の往復走行運動によって砥粒液が被加工物とワイヤー24との間に入り込み、その砥石粉がワイヤー24の往復走行運動により切り刃として作用して、被加工物を次第に切削して切断する。この装置においては、ワイヤー24自体も磨耗して細くなるため、上述のようにワイヤー24を往復走行運動させる中で、使用済みのワイヤー24を微小速度で巻き取って、常に未使用のワイヤー24を送り込むようにしている。
上記ワイヤーソーは1本のワイヤー24を一定間隔の溝機構を備えた複数の多溝プーリーに多重並列状に巻付け、繰り出し側から巻取り側に移動するワイヤー24に往復走行運動させながら被加工物を切断加工することにより、所望の大きさの幅を持った加工物を複数得ることができ、溝機構の間隔、及び、ワイヤー24を多溝プーリー(第1の自由軸多溝プーリー11、第2の自由軸多溝プーリー12、駆動軸多溝プーリー13)に巻付ける際の溝の位置を変える事により、多様な幅の加工物を得る事ができることが特徴の一つである。
特開平1−306169号公報
しかしながら、従来技術の上記ワイヤーソーは、2本の第1の自由軸多溝プーリー11、第2の自由軸多溝プーリー12に取り付けられた多溝プーリー間ではワイヤー24を巻付ける溝の位置は同じであり、駆動軸多溝プーリー13のワイヤー24を巻付ける溝の位置をずらすことにより、1本のワイヤーで多重並列状のワイヤー群を構成しているが、幅の大きな加工物を得ようとすればするほど上記駆動軸の溝位置ずらし量は大きく、溝に対するワイヤー24の角度も大きくなり、溝に与える負荷も増大するため、多溝プーリーの溝の消耗が激しくなるだけでなく、上記ずらし量が大きくなり過ぎると切断加工中に、特に駆動軸多溝プーリー13の溝からワイヤー24が外れてしまうことがあり、切断加工に困難が生じるという課題がある。
そこで本発明は、従来技術では切断加工が困難である大きな幅の加工物を容易に得るためのワイヤーソーを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、切断加工にかかる範囲において、駆動軸多溝プーリーと前記2つの自由軸多溝プーリーに並列に取り付けられた繰出し側と巻取り側のガイドプーリー間に複数の補助ガイドプーリーを付け加えてワイヤー巻付け方法を工夫したワイヤーソーである。
すなわち、本発明によれば、繰出し側ガイドプーリーと巻取り側ガイドプーリーを含む複数のガイドプーリーと、前記繰出し側ガイドプーリーと前記巻取り側ガイドプーリーに並列に取り付けられた1つの駆動軸多溝プーリーと2つの自由軸多溝プーリーとを備え、前記複数のガイドプーリー、前記駆動軸多溝プーリー及び前記2つの自由軸多溝プーリーに1本のワイヤーを巻付け、前記駆動軸多溝プーリーを正逆回転運動させることにより前記ワイヤーを往復走行運動させながら、前記2つの自由軸多溝プーリー間で被加工物を切断加工する機構を備えたワイヤーソーであって、前記繰出し側ガイドプーリー前記巻取り側ガイドプーリー間に複数の補助ガイドプーリーを設け、前記駆動軸多溝プーリーでは、前記2つの自由軸多溝プーリー間の切断加工にかかる範囲に対応する範囲を除いて前記ワイヤーが巻かれるように、前記駆動軸多溝プーリーと前記2つの自由軸多溝プーリー間で多重並列状に巻付けたことを特徴としたワイヤーソーが得られる。
また、本発明によれば、前記補助ガイドプーリーは、前記繰出し側ガイドプーリー前記巻取り側ガイドプーリーと同軸に取り付けられて、前記同軸内を移動固定できることを特徴とした上記ワイヤーソーが得られる。
自由軸多溝プーリーと駆動軸多溝プーリー間において、3回以上多重並列状に巻くことが望ましい。
本発明は、切断加工にかかる範囲において駆動軸に取り付けられた多溝プーリーにワイヤーを巻かず多溝プーリー上部に設けられた補助ガイドプーリーにワイヤーを巻くことにより、第1の自由軸多溝プーリーと第2の自由軸多溝プーリーに取り付けられた多溝プーリーの溝に対するワイヤーの角度が緩和され前記第1の自由軸多溝プーリー溝と第2の自由軸多溝プーリーに与える負荷が軽減されるため、従来技術では前記第1の自由軸多溝プーリーと第2の自由軸多溝滑プーリーへの負荷が大きく切断加工が困難であった切断幅の大きな加工物が容易に得られるようになる。
また、上記多溝プーリーの溝の消耗が少なく、ワイヤー外れも減少することにより、作業効率が上がり、切断加工コストを低減することができる。
本発明のワイヤーソーの概略図。 本発明の実施例1に係る多溝プーリー部の拡大図。 本発明の実施例2に係る多溝プーリー部の拡大図。 従来のワイヤーソーの概略図。
以下、本発明の実施の形態について、図1を参照して説明する。
本発明では繰出し側ガイドプーリー10から巻取り側ガイドプーリー14までのワイヤー24の巻き方、及び、繰出し側ガイドプーリー10と巻き取り側ガイドプーリー14間に複数のガイドプーリーを設けること以外は従来技術と同様であるので、本願の変更点のみ詳細に述べる。
図1は本発明のワイヤーソーの概略図である。図1に示すように、ワイヤーリール1から繰り出される1本のワイヤー24を、一定の張力で切断工程部分に供給されるように調整する繰出し側定置ガイド多溝プーリー3と繰出し側可動ガイド多溝プーリー4にスムーズにワイヤー24が供給されるように配置された新線繰出しホイール2、ワイヤー24の張力を調整する繰出し側定置ガイド多溝プーリー3と繰出し側可動ガイド多溝プーリー4、加工部分にワイヤー24を接続するための複数の繰出し側ガイドプーリー5〜10に巻付ける。繰出し側ガイドプーリー10より延伸されたワイヤー24を第1の自由軸多溝プーリー11、駆動軸多溝プーリー13、第1の自由軸多溝プーリー11、駆動軸多溝プーリー13、第1の自由軸多溝プーリー11、駆動軸多溝プーリー13、第1の自由軸多溝プーリー11と巻いてワイヤー24に往復運動が駆動できるようにする。次に、第2の自由軸多溝プーリー12、追加された一つ目の補助ガイドプーリー25、第1の自由軸多溝プーリー11、第2の自由軸多溝プーリー12、追加された二つ目のガイドプーリー25、第1の自由軸多溝プーリー11、第2の自由軸多溝プーリー12と巻いて、第1の自由軸多溝プーリー11と第2の自由軸多溝プーリー12間において、砥石の粉末と油を混合した砥粒液を供給し(図示せず)て、ワイヤー24により被加工物を切断する。再度、第2の自由軸多溝プーリー12、駆動軸多溝プーリー13、第2の自由軸多溝プーリー12、駆動軸多溝プーリー13、第2の自由軸多溝プーリー12、駆動軸多溝プーリー13、第2の自由軸多溝プーリー12と巻いてワイヤー24に往復運動が駆動できるようにする。ワイヤー24を巻き取るために配置された巻取り側の複数の巻取り側ガイドプーリー14〜19、スムーズにワイヤー24が巻き取られるように巻取り側定置ガイド多溝プーリー20と巻取り側可動ガイド多溝プーリー21に巻付け、テンションホイール22、ワイヤー巻取りリール23により一定の速度で巻き取る。このワイヤー24を駆動軸多溝プーリー13により、往復走行運動させながら2本の第1の自由軸多溝プーリー11、第2の自由軸多溝プーリー12に取り付けられた多溝プーリー間で被加工物を、ワイヤー24に下から押し付けるようにして切断加工するようにしている。
本発明では、繰出し側ガイドプーリー10から第1の自由軸多溝プーリー11にワイヤー24を巻き、第1の自由軸多溝プーリー11、駆動軸多溝プーリー13間の奥側で数回多重並列状にワイヤー24を巻いた後に第1の自由軸多溝プーリー11、第2の自由軸多溝プーリー12、補助ガイドプーリー25間で、切断位置の第1の自由軸多溝プーリー11の溝、第2の自由軸多溝プーリー12の溝と同じ位置に溝が来るように補助ガイドプーリー25を軸に固定して、ワイヤ−24が所望の切断加工を行うのに必要な本数だけ同様に多重並列状にワイヤー24を巻き、第2の自由軸多溝プーリー12、駆動軸多溝プーリー13間の手前側で数回多重並列状にワイヤー24を巻く。
本実施の形態では、切断位置に第1の自由軸多溝プーリー11の溝、第2の自由軸多溝プーリー12の溝と同じ位置に溝が来るように2つの補助ガイドプーリー25を軸に固定したが、被加工物の切断位置が離れている場合、補助ガイドプーリー25の溝に与える負荷が増大しないように、固定位置を調整することは、もちろん可能である。
また、本発明の場合は、従来に比較して、駆動軸多溝プーリー13の溝に巻く回数が、少ないことが考えられるので、第1の自由軸多溝プーリー11の溝、駆動軸多溝プーリー13の溝間及び第2の自由軸多溝プーリー12の溝、駆動軸多溝プーリー13の溝間でワイヤー24を巻く回数が少ないとワイヤー24と溝の間の摩擦力が足りずワイヤーが滑るなどのより往復運動が不十分となってしまうため、発明者らの知見では少なくとも多溝プーリーに3回以上多重並列状に巻くことで十分なワイヤー24の往復走行運動が可能となる。
本発明は、上記に限らず、第1の自由軸多溝プーリー11の溝、第2の自由軸多溝プーリー12の溝と、駆動軸多溝プーリー13の溝の奥と手前それぞれで数回多重並列状にワイヤー24を巻くことによっても可能である。この場合でも、3回以上多重並列状にワイヤー24を巻くのが望ましい。
以下で実施例について詳細に述べるが、得られる加工物の切断幅、多溝プーリーの溝幅、追加ガイドプーリー数の組み合わせは多様であるため、多溝プーリー部(繰出し側ガイドプーリー10、第1の自由軸多溝プーリー11、第2の自由軸多溝プーリー12、駆動軸多溝プーリー13、巻取り側ガイドプーリー14、補助ガイドプーリー25)におけるワイヤーの巻付け方法が異なる代表例のワイヤーソーを2つ述べることとする。
(実施例1)
本発明の実施例1において、16.3mmの加工物を得る際の切断方法を説明する。図2は、本発明の実施例1に係る多溝プーリー部の拡大図である。使用するワイヤー24はφ0.16mmピアノ線、各多溝プーリーの溝間隔は1.1mm、設けられた補助ガイドプーリー数は4個である。
多溝プーリーの第1の自由軸多溝ガイドプーリー11、第2の自由軸多溝ガイドプーリー12、駆動軸多溝プーリー13は、直径59mmで長さ115mmの寸法で、それぞれの中心に、1.1mmの等間隔に設けられている79個の溝が、深さ0.5mmで設けられている。多溝プーリー部が図2で示すところの奥側の装置壁面に取り付けられているので、ワイヤー24の巻き方を説明するために、各多溝プーリーに等間隔に設けられている溝位置を、奥側からの溝の数を用いて示すことにより、ワイヤー24を巻いている位置を表すこととする。なお、補助ガイドプーリーの寸法は、直径51mmで、1個の溝が、溝の深さ0.5mmで設けられている。
ワイヤーリール1よりワイヤー24を延伸し、新線繰出しホイール2から繰出し側ガイドプーリー10まで順に巻く。繰出し側ガイドプーリー10より延伸されたワイヤー24を第1の自由軸多溝プーリー11奥から1番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から4番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から4番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から7番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から7番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から10番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から10番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から10番目溝、奥から18番目の溝位置に固定した第1の補助ガイドプーリー25a、第1の自由軸多溝プーリー11奥から25番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から25番目溝、奥から33番目の溝位置に固定した第2の補助ガイドプーリー25b、第1の自由軸多溝プーリー11奥から40番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から40番目溝、奥から48番目の溝位置に固定した第3の補助ガイドプーリー25c、第1の自由軸多溝プーリー11奥から55番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から55番目溝、奥から63番目の溝位置に固定した第4の補助ガイドプーリー25d、第1の自由軸多溝プーリー11奥から70番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から70番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から73番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から73番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から76番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から76番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から79番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から79番目の溝、ガイドプーリー14の順に巻き、さらに巻取りリール23まで順に巻く。
切断加工部にかかる上記ワイヤー列は2本のワイヤー間に14の溝があり、つまり溝数が15ごとにワイヤー24を巻いており2本のワイヤー間隔は16.5mmとなるが、ワイヤー24の径はφ0.16mmであり、切りしろと切断加工中のワイヤー24のブレを考慮すると所望の16.3mmの加工物を得ることが出来る。
ここで実施例1における一例として幅、長さ52mmで高さ100mmの複数の圧電体セラミックス層と内部電極層からなる積層型の圧電アクチュエータ用の大きな焼結体ブロックを幅16.3mm、長さ50mm、高さ100mmの加工物に切断加工した際の加工精度(直角度)として、加工物の幅16.3mmに対しての誤差の測定と、ワイヤー外れ回数の従来との比較データを下記表1にて示す。ワイヤーの往復運動は、ワイヤーソー装置の種類により、50回/分または80回/分で加工した。加工精度(直角度)は投影機にて測定した数値、ワイヤー外れ回数は切断加工が完了するまでの約2時間にワイヤーが外れた回数を記録した。
Figure 0005486972
(実施例2)
本発明の実施例2において、16.3mm幅の加工物を得る際の切断方法を説明する。図3は、本発明の実施例2に係る多溝プーリー部の拡大図である。使用するワイヤー24はφ0.16mmピアノ線、各多溝プーリーの溝間隔は1.1mm、設けられた補助ガイドプーリー数は4個である。
ワイヤーリール1よりワイヤー24を延伸し、新線繰出しホイール2から繰出しガイドプーリー10まで順に巻く。繰出しガイドプーリー10より延伸されたワイヤー24を第1の自由軸多溝プーリー11奥から1番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から1番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から4番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から4番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から4番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から7番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から7番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から7番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から10番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から10番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から10番目溝、奥から18番目の溝位置に固定した第1の補助ガイドプーリー25a、第1の自由軸多溝プーリー11奥から25番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から25番目溝、奥から33番目の溝位置に固定した第2の補助ガイドプーリー25b、第1の自由軸多溝プーリー11奥から40番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から40番目溝、奥から48番目の溝位置に固定した第3の補助ガイドプーリー25c、第1の自由軸多溝プーリー11奥から55番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から55番目、奥から63番目の溝位置に固定した第4の補助ガイドプーリー25d、第1の自由軸多溝プーリー11奥から70番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から70番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から73番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から73番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から73番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から76番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から76番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から76番目溝、駆動軸多溝プーリー13奥から79番目溝、第1の自由軸多溝プーリー11奥から79番目溝、第2の自由軸多溝プーリー12奥から79番目の溝、ガイドプーリー14の順に巻き、さらに巻取りリール23まで順に巻く。
切断加工部にかかる上記ワイヤー列は2本のワイヤー間に14の溝があり、つまり溝数が15ごとにワイヤー24を巻いており2本のワイヤー間隔は16.5mmとなるが、ワイヤー24の径はφ0.16mmであり切断加工中のワイヤー24のブレを考慮すると所望の16.3mmの加工物を得ることが出来る。ただし、被加工物が自由軸多溝プーリー11、12間の奥から7番目溝及び73番目溝のワイヤーにかからない大きさであることが必要である。
実施例2における一例として幅、長さ52mmで高さ100mmの複数の圧電体セラミックス層と内部電極層からなる積層型の圧電アクチュエータ用の大きな焼結体ブロックを幅16.3mm、長さ50mm、高さ100mmの加工物に切断加工した際の加工精度(直角度)とワイヤー外れ回数の従来との比較結果は、実施例1における表1と同等であるため省略する。実施例1に比較して、被加工物の大きさの制限があるが、ワイヤーが装置の手前と奥で、第1の自由軸多溝プーリー11の溝、第2の自由軸多溝プーリー12の溝、駆動軸多溝プーリー13の溝の3本に巻いているのでワイヤー走行が安定している。
以上、実施例を用いて、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、これらの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、当然なしえるであろう各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
産業上の利用の可能性
本発明は、セラミックス、半導体材料、磁性材料等の比較的小さな被加工材料の切断に利用することができる。
1 ワイヤーリール
2 新線繰出しホイール
3 繰出し側定置ガイド多溝プーリー
4 繰出し側可動ガイド多溝プーリー
5、6、7、8、9、10 繰出し側ガイドプーリー
11 第1の自由軸多溝プーリー
12 第2の自由軸多溝プーリー
13 駆動軸多溝プーリー
14、15、16,17、18、19 巻取り側ガイドプーリー
20 巻取り側定置ガイド多溝プーリー
21 巻取り側可動ガイド多溝プーリー
22 テンションホイール
23 ワイヤー巻取りリール
24 ワイヤー
25 補助ガイドプーリー
25a 第1の補助ガイドプーリー
25b 第2の補助ガイドプーリー
25c 第3の補助ガイドプーリー
25d 第4の補助ガイドプーリー

Claims (2)

  1. 繰出し側ガイドプーリーと巻取り側ガイドプーリーを含む複数のガイドプーリーと、前記繰出し側ガイドプーリーと前記巻取り側ガイドプーリーに並列に取り付けられた1つの駆動軸多溝プーリーと2つの自由軸多溝プーリーとを備え、
    前記複数のガイドプーリー、前記駆動軸多溝プーリー及び前記2つの自由軸多溝プーリーに1本のワイヤーを巻付け、前記駆動軸多溝プーリーを正逆回転運動させることにより前記ワイヤーを往復走行運動させながら、前記2つの自由軸多溝プーリー間で被加工物を切断加工する機構を備えたワイヤーソーであって、
    前記繰出し側ガイドプーリー前記巻取り側ガイドプーリー間に複数の補助ガイドプーリーを設け
    前記駆動軸多溝プーリーでは、前記2つの自由軸多溝プーリー間の切断加工にかかる範囲に対応する範囲を除いて前記ワイヤーが巻かれるように、前記駆動軸多溝プーリーと前記2つの自由軸多溝プーリー間で多重並列状に巻付けたことを特徴としたワイヤーソー。
  2. 前記補助ガイドプーリーは、前記繰出し側ガイドプーリー前記巻取り側ガイドプーリーと同軸に取り付けられて、前記同軸内を移動固定できることを特徴とした請求項1記載のワイヤーソー。
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