JP5486914B2 - 床下格納式昇降装置を備えた車両 - Google Patents

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Description

本発明は、昇降プラットホームの昇降動作により貨物の積み下ろしの便宜を図るための床下格納式昇降装置を備えた車両に関する。
従来、貨物自動車に装着する昇降装置としては、貨物自動車の後部ゲートをプラットホームとして利用し、後部ゲート兼用のプラットホームをリンク機構で昇降させるのが一般的であった。
ところで、貨物自動車の車体がゲートを有しない構造で、例えば観音開き扉、スライド扉、アコーディオン扉、側面全開式屋根等を具備する構造では、プラットホームが車体のゲートを兼ねる構造ではかえって不便である。
そこで、本出願人提案の下記特許文献1の昇降装置では、昇降プラットホームを折り畳み構造とし、該プラットホームを折り畳んだ状態で車体床下に格納する構造としている。
特開2003−175760号公報
ところで、不使用時(走行時)に昇降プラットホームを折り畳んだ状態で車体床下に格納する構造の床下格納式昇降装置を備えた貨物自動車等の車両においては、車両のシャーシフレームに対して前後方向に摺動自在な本体フレームにパワーユニット(油タンク、油タンクから作動油を汲み上げて吐出するポンプ、及びポンプを回転駆動する電動機等を内蔵した油圧源)を搭載し、このパワーユニットからプラットホームを昇降駆動するための昇降用油圧シリンダや、プラットホームを展開状態から折り畳み状態に、またその逆の状態に駆動する開閉用油圧シリンダに作動油を供給するようになっている。ここで、パワーユニットを本体フレームに搭載するのは、パワーユニットをシャーシフレームに取り付けた場合、本体フレームの前進、後退に伴う油圧配管の撓み量が過大となり、また各油圧シリンダへの油圧配管が長くなり過ぎるからである。
このため、シャーシフレーム側に設置されたバッテリー(蓄電池)から摺動体である本体フレーム側のパワーユニットに可撓性(たわむことができる性質)のある電源ケーブルで電源供給を行う必要がある。この場合、昇降プラットホームの形状が大形化するのに伴い、シャーシフレームに対する本体フレームの前後方向の移動量が大きくなるため、シャーシフレーム側バッテリーからパワーユニットへの電源ケーブルの配線に工夫が必要となる。すなわち、プラットホームを用いた荷役時には、本体フレームはシャーシフレームの後端位置に移動するから、この後端位置に対応させて電源ケーブルの長さを設定すると、プラットホームの床下格納時には電源ケーブルの長さは大きく余ることになり、その対策が無い場合には電源ケーブルの垂れ下がり量が過大となる。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、昇降プラットホームの床下格納に伴う本体フレームの摺動動作があっても、本体フレーム側のパワーユニットへの電気配線が垂れ下がるのを防止し、昇降プラットホームが大きく、本体フレームの摺動量が大きい場合にも対応可能な床下格納式昇降装置を備えた車両を提供することにある。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
上記目的を達成するために、本発明のある態様は、車両のシャーシフレームに対して前後方向に摺動自在な本体フレームと、前記本体フレームを前記車両の床下に引き込むスライド駆動機構と、前記本体フレームにリンク機構を介して取り付けられた折り畳み自在の昇降プラットホームとを有し、前記本体フレームを前記車両の床下に引き込んだときに折り畳み状態の昇降プラットホームが車両床下に格納される床下格納式昇降装置を備えた車両であって、
前記スライド駆動機構は前記シャーシフレームに対して前記本体フレームを前後方向に摺動させる油圧シリンダ機構を有し、
前記油圧シリンダ機構に作動油を供給するパワーユニットが前記本体フレームに設けられており、
前記パワーユニットへの電気配線用の可撓性チューブの中間部が前記油圧シリンダ機構の本体部の上側に取り付けられ、前記可撓性チューブは前記シャーシフレームを左右方向に横断しており、前記シャーシフレーム側のバッテリーからの電気配線が、前記可撓性チューブ内を通過して前記パワーユニットに接続されていることを特徴としている。
前記態様において、前記油圧シリンダ機構は、第1本体部から前記シャーシフレームの前方に伸びる第1ピストンロッドを有する第1油圧シリンダと、第2本体部から前記シャーシフレームの後方に伸びる第2ピストンロッドを有する第2油圧シリンダとを有し、前記第1及び第2本体部を一体化したものであるとよい。
前記態様において、前記可撓性チューブは、前記油圧シリンダ機構の本体部に取り付けられた前記中間部の両側が、前記本体フレームを前記車両の床下に引き込んだときに湾曲状態となるとよい。
前記態様において、前記パワーユニットは前記本体フレームの左右一方の側に配置され、前記本体フレームの他方の側に沿った前記シャーシフレーム側の位置に前記バッテリーからの電気配線を中継する中継手段が固定されているとよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明に係る床下格納式昇降装置を備えた車両によれば、パワーユニットへの電気配線用の可撓性チューブの中間部を、スライド駆動機構が有する油圧シリンダ機構の本体部の上側に取り付けることで、本体フレーム側のパワーユニットへの電気配線の垂れ下がりが過大になることを未然に防止可能である。このため、前記電気配線が本体フレームの摺動動作の妨げになったり、車両走行の障害になったりすることは無い。
本発明に係る床下格納式昇降装置を備えた車両の実施の形態であって、(A)は昇降プラットホームを折り畳んで車両床下に格納したときの概略平面図、(B)は昇降プラットホームを展開した使用時の概略平面図である。 実施の形態におけるパワーユニットへの電気配線用の可撓性チューブの配置を示す斜視図である。 実施の形態における床下格納式昇降装置の昇降プラットホームの昇降動作を説明する側面図である。 前記昇降プラットホームの折り畳み完了で格納前の状態を示す側面図である。 前記昇降プラットホームの格納完了状態を示す側面図である。 実施の形態における昇降用リンク機構部分を主として示す側面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1乃至図6において、床下格納式昇降装置を備えた車両としての貨物自動車のシャーシフレーム1上には、例えば箱型等の車体2が載置、固定され、床下格納式昇降装置の固定フレーム4は、貨物自動車のシャーシフレーム1の後部に固定されている。固定フレーム4は、シャーシフレーム1の両側に横向きで固定されたスリット付き角パイプ状スライドガイド5を一体に有している。角パイプ状スライドガイド5のスリットは後述するランナ14を通過させるために設けられている。
床下格納式昇降装置の本体フレーム10は、図3乃至図6に示すように、連結部材としての角パイプ11とその両側にそれぞれ固着されたブラケット12,13と、両側のブラケットよりも内側に一対設けられるランナ14とを有し、ランナ14の下部は角パイプ11外周に固着されている。
前記スライドガイド5に対し本体フレーム10と一体のランナ14が横方向(車両の前後方向)に摺動自在に設けられている。すなわち、ランナ14の上部両端にはスライドガイド5の上下内面に摺動自在に接するナイロン樹脂等の耐摩耗性で摩擦係数の小さな方形板状摺動部材14aが固定され、これらによりランナ14の上部はスライドガイド5内をがたつきなく円滑に摺動するようになっている。ランナ14の下部はスライドガイド5のスリットを通して下方に延長して角パイプ11に接続している。
前記固定フレーム4側と、ランナ14を一体に有する本体フレーム10との間にはランナ14を横方向(前後方向)に動かすためのスライド駆動用油圧シリンダ機構15が取り付けられ、この油圧シリンダ機構15及びスライドガイド5内を摺動するランナ14とで本体フレーム10を横方向(前後方向)に駆動するスライド駆動機構が構成されている。
油圧シリンダ機構15は、相互に反対向きの2つの油圧シリンダ81,82の本体部81a,82aをそれらの上側の保持体85で機械的に一体化したものであり、油圧シリンダ81のピストンロッド81bは本体部81aからシャーシフレームの前方に伸びるものであり、油圧シリンダ82のピストンロッド82bは本体部82aからシャーシフレームの後方に伸びるものである。一方のピストンロッド81b先端はシャーシフレーム1に固定された固定フレーム4に連結され、他方のピストンロッド82bは本体フレーム10(つまり、左右のランナ14を連結一体化したフレーム部)側に連結されている。そして、それらのシリンダ81,82のピストンロッド81b,82bの伸長状態では、図4のように本体フレーム10(ランナ14)は車体2の床部3の後端側に近づき、逆に縮んだ状態では図5のように本体フレーム10は車体床下の奥方向に引き込まれた状態となる。
本体フレーム10には、パワーユニット17が搭載されている。このパワーユニット17は、油タンク、油タンクから作動油を汲み上げて吐出するポンプ、及びポンプを回転駆動する電動機等を内蔵した油圧源であり、昇降プラットホーム60を昇降駆動する昇降駆動用リンク機構の動作の妨げにならず、かつ本体フレーム10の前後方向の摺動動作の妨げにならない位置(例えば角パイプ11の前側位置)に設けられている。
前記本体フレーム10に対して昇降駆動用リンク機構を介して連結される昇降プラットホーム60は、図3乃至図5に示すように、主プレート61と、この先端側に回動自在に連結された先端側プレート62とからなり、両プレートをダブルヒンジ(回転支点が2箇所ある2重蝶番)64で折り畳み自在に連結したものである。つまり、ダブルヒンジ64が有する連結小リンク65の一方は枢着点(回転支点)66で主プレート61先端部の上部に連結され、他方は枢着点(回転支点)67で先端側プレート62の基端部の上部に連結されている。
主プレート61及び先端側プレート62は、平板状に展開した状態では主プレート61裏側の補強材及び先端側プレート62裏側の補強材同士(あるいは両プレート61,62の端面同士)が突き合わされ、上面が平坦な1枚の平板状プラットホームとして機能するようになっている。また、折り畳んだ状態では、先端側プレート62が主プレート61上に裏返して重ねられた状態となる。
昇降プラットホーム60を自動開閉するために、主プレート61の下面側に開閉用油圧シリンダ(複動油圧シリンダ)70が配置されている。すなわち、開閉用油圧シリンダ70の本体の端部は主プレート61の下面に取付具で取り付け固定され(下面側にピン70aで枢着され)、開閉用リンク71の一端71aが開閉用油圧シリンダ70のピストンロッド先端に枢着され、開閉用リンク71の他端71bが先端側プレート62の基端部下部に一体のブラケット72に枢着されている。
プラットホーム60の展開状態から開閉用油圧シリンダ70を伸動させて行くと、当初は前記枢着点67を回転支点として先端側プレート62が回動し始めるが、以後連結小リンク65の主プレート61側の枢着点66を中心とした回動も加わり、最後には先端側プレート62が裏返しで主プレート61に重なった折り畳み状態となる。
プラットホーム60の折り畳み状態から展開状態への動作は開閉用油圧シリンダ70の縮動による逆動作によって行うことができる。
図6のように、前記本体フレーム10のブラケット12にはピン21により小アーム20の上端部が枢着(回転自在に取り付け)され、小アーム20の下部当接部20aが角パイプ11側に設けられたストッパ16に当接するようになっている。メインアーム25の基端部はピン26で小アーム20の途中位置に枢着され、先端部は主プレート61の基端側上部にピン31で枢着されている。小アーム20の下端部とメインアーム25の先端寄り途中位置間に昇降用油圧シリンダ27がピン28,29で枢着されている。さらに、前記本体フレーム10のブラケット13と主プレート61の基端側下部間にサブアーム35がピン36,37で枢着されている。メインアーム25及びサブアーム35は昇降駆動用リンク機構を成し、小アーム20の下部当接部20aが角パイプ11側のストッパ16に当接した状態を維持しているとき、メインアーム25の両端部のピン26,31及びサブアーム35の両端部のピン36,37はそれぞれ平行四辺形の頂点に位置し、展開状態の昇降プラットホーム60は水平状態を維持する。そして、昇降用油圧シリンダ27が縮動したときはメインアーム25の先端は下がり(プラットホーム60が下降し)、伸長したときにはメインアーム25の先端は上昇位置(プラットホーム60が上昇位置)となる。シリンダ27伸動時の反力による小アーム20の回動は下部当接部20aが角パイプ側ストッパ16に当接していることで阻止される。
前記本体フレーム10に設けられたパワーユニット17からスライド駆動用油圧シリンダ機構15へは図2に示すように油圧配管18経由で作動油が供給されるようになっている。また、パワーユニット17から昇降用油圧シリンダ27及び開閉用油圧シリンダ70へも作動油が供給されているが、そのための油圧配管の図示は省略した。
図1(A),(B)に示すように、シャーシフレーム1に搭載されたバッテリー90から本体フレーム10の左右一方の側に配置されたパワーユニット17への電源供給のために、前記本体フレームの他方の側に沿ったシャーシフレーム側の位置にバッテリー90からの電気配線95(具体的には絶縁被覆電線等のケーブルであり、絶縁配管内に通されている)を中継する中継手段としての中継ボックス91が固定されている。具体的にはシャーシフレーム1に固定の角パイプ状スライドガイド5上に中継ボックス91は固定されており、図1(A)の昇降プラットホーム60の格納状態において、パワーユニット17の真っ正面に対面する位置である。
そして、図1(A),(B)及び図2のように、中継ボックス91とパワーユニット17とを接続する電気配線用の可撓性(フレキシブル)チューブ92の中間部が、前記スライド駆動用油圧シリンダ機構15の本体部の上側に取り付けられている。具体的には本体部81a,82aを一体化している上側の保持体85上に可撓性チューブ92が止め具86で固定されている。可撓性チューブ92は、例えば外周が蛇腹状の樹脂チューブであって、シャーシフレーム1を左右方向に横断しており、バッテリー90からの電気配線95が、中継ボックス91を経て可撓性チューブ92内を通過してパワーユニット17に接続されている。
図1(A)及び図2のように、可撓性チューブ92は、スライド駆動用油圧シリンダ機構15の本体部上側に取り付けられた中間部の両側92a,92bが、図5のように本体フレーム10を車両床下に引き込んだときに略U字状の湾曲状態となっている。
次にこの床下格納式昇降装置を備えた車両の実施の形態の動作説明を行う。
通常の荷役作業を行う場合には、図3(イ)、(ロ)のようにスライド駆動用油圧シリンダ機構15は伸長状態でランナ14及び本体フレーム10は車体2の床端部に近い状態にスライドされており、昇降プラットホーム60を構成する主プレート61及び先端側プレート62は平板状に展開しておく(昇降プラットホーム60の展開操作を開閉用油圧シリンダ70を縮動させて行う)。このとき、図1(B)のように、中継ボックス91とパワーユニット17との距離は最大となり、可撓性チューブ92の弛みは殆ど無い。
そして、昇降駆動用リンク機構が有するメインアーム25を駆動する昇降用油圧シリンダ27を伸動乃至縮動させることにより、平行リンク状態のメインアーム25及びサブアーム35を回動させてプラットホーム60を図3仮想線(イ)の着地状態から車体2の床面3A(床部3の上面)の高さの実線(ロ)の位置にまで水平状態を維持して上昇させたり、床面3Aの高さから着地状態にまで下降させることができ、このようなプラットホーム60の昇降動作を利用することで、地上から車体床面へ又は車体床面から地上への荷役作業を行うことができる。
昇降プラットホーム60の着地状態において、昇降用油圧シリンダ27を更に縮動させて行くと、小アーム20の下部当接部20aが角パイプ11側のストッパ16から離れ(図6参照)、メインアーム25の取付支点(ピン26)が車体2の後側に移動するため、図3の仮想線(ハ)のように昇降プラットホーム60の傾動動作を実行して、着地状態におけるプラットホーム60への荷物の搬入あるいは搬出を効率的に行うようにすることもできる。
通常の荷役終了後のプラットホーム格納動作は、昇降プラットホーム60の展開状態において、開閉用油圧シリンダ70を伸動させ、先端側プレート62を裏返して主プレート61に重ねた折り畳み状態とする(図4参照)。
この図4の状態からスライド駆動用油圧シリンダ機構15を縮動させることにより、図5のように折り畳んだ昇降プラットホーム60が車体2の床下に引き込まれて格納される。このとき、図1(A)のように、中継ボックス91とパワーユニット17との距離は最小となり、可撓性チューブ92の中間部両側92a,92bは略U字状に湾曲して弛みを吸収している。可撓性チューブ92の中間部がスライド駆動用油圧シリンダ機構15の本体部上側に固定されていることで、可撓性チューブ92の過大な垂れ下がりを未然に防止でき、本体フレーム10の摺動動作の妨げになったり、車両走行の障害になったりすることは無い。
昇降プラットホーム60の格納状態から荷役が可能なように展開する動作は、格納動作の逆である。
この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。
(1) パワーユニット17への電気配線用の可撓性チューブ92の中間部を、スライド駆動機構が有する油圧シリンダ機構15の本体部の上側に取り付けることで、昇降プラットホーム60が大きく、本体フレーム10の摺動量が大きい場合であっても、本体フレーム側のパワーユニット17への電気配線の垂れ下がり量が過大になるのを防止できる。これにより、電気配線が本体フレーム10の摺動中に車両床下側の各種部材に引っ掛かったりする不都合や、車両走行の妨げになるのを防止できる。
(2) バッテリー90からパワーユニット17への電気配線を中継する手段として中継ボックス91を角パイプ状スライドガイド5に設けておくことにより、床下格納式昇降装置をキット化したときに、中継ボックス91からパワーユニット17までの電気配線を可撓性チューブ92内に通して事前に行っておくことが可能である。この場合、キット化した床下格納式昇降装置を車両のシャーシフレーム1に装着後、バッテリー90と中継ボックス91間の電気配線を後から行えばよく、配線作業が簡素化されることになる。
(3) 前記油圧シリンダ機構15は、本体部81aからシャーシフレーム1の前方に伸びるピストンロッド81bを有する油圧シリンダ81と、本体部82aからシャーシフレーム1の後方に伸びるピストンロッド82bを有する油圧シリンダ82とを有し、両シリンダの本体部81a,82aを一体化したものであり、一方のピストンロッド81b先端がシャーシフレーム1側(固定フレーム4)に連結され、他方のピストンロッド82bが本体フレーム10側に連結されているから、本体フレーム10のシャーシフレーム1に対する移動量を大きくすることができ、プラットホーム60の大形化に対応可能である。また、本体フレーム10をシャーシフレーム1に対して荷役位置と格納位置間で摺動させる場合、ピストンロッド81b,82bが共に伸縮するため、本体部81a,82aは本体フレーム10の移動量の1/2程度の位置変動となる。このため、本体部81a,82aの上側に可撓性チューブ92の中間部を固定することで、可撓性チューブ92の撓み量を中間部の左右両側に2分することができ、可撓性チューブ92の垂れ下がりを防止できる。
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。以下、変形例について述べる。
床下格納式昇降装置として、昇降プラットホームが主プレートと先端側プレートの2枚構造であるものを例示したが、昇降プラットホームが3枚以上の構成で折り畳み自在なものであってもよい。また、昇降プラットホームは手動で折り畳む構成であってもよい。
1 シャーシフレーム
2 車体
3 床部
4 固定フレーム
5 スライドガイド
10 本体フレーム
11 角パイプ
12,13 ブラケット
14 ランナ
15 スライド駆動用油圧シリンダ機構
16 ストッパ
20 小アーム
25 メインアーム
27 昇降用油圧シリンダ
35 サブアーム
60 昇降プラットホーム
61 主プレート
62 先端側プレート
64 ダブルヒンジ
70 開閉用油圧シリンダ
71 開閉用リンク
90 バッテリー
91 中継ボックス
92 可撓性チューブ

Claims (4)

  1. 車両のシャーシフレームに対して前後方向に摺動自在な本体フレームと、前記本体フレームを前記車両の床下に引き込むスライド駆動機構と、前記本体フレームにリンク機構を介して取り付けられた折り畳み自在の昇降プラットホームとを有し、前記本体フレームを前記車両の床下に引き込んだときに折り畳み状態の昇降プラットホームが車両床下に格納される床下格納式昇降装置を備えた車両であって、
    前記スライド駆動機構は前記シャーシフレームに対して前記本体フレームを前後方向に摺動させる油圧シリンダ機構を有し、
    前記油圧シリンダ機構に作動油を供給するパワーユニットが前記本体フレームに設けられており、
    前記パワーユニットへの電気配線用の可撓性チューブの中間部が前記油圧シリンダ機構の本体部の上側に取り付けられ、前記可撓性チューブは前記シャーシフレームを左右方向に横断しており、前記シャーシフレーム側のバッテリーからの電気配線が、前記可撓性チューブ内を通過して前記パワーユニットに接続されていることを特徴とする床下格納式昇降装置を備えた車両。
  2. 請求項1に記載の床下格納式昇降装置を備えた車両において、前記油圧シリンダ機構は、第1本体部から前記シャーシフレームの前方に伸びる第1ピストンロッドを有する第1油圧シリンダと、第2本体部から前記シャーシフレームの後方に伸びる第2ピストンロッドを有する第2油圧シリンダとを有し、前記第1及び第2本体部を一体化したものである、床下格納式昇降装置を備えた車両。
  3. 請求項1又は2に記載の床下格納式昇降装置を備えた車両において、前記可撓性チューブは、前記油圧シリンダ機構の本体部に取り付けられた前記中間部の両側が、前記本体フレームを前記車両の床下に引き込んだときに湾曲状態となる、床下格納式昇降装置を備えた車両。
  4. 請求項1,2又は3に記載の床下格納式昇降装置を備えた車両において、前記パワーユニットは前記本体フレームの左右一方の側に配置され、前記本体フレームの他方の側に沿った前記シャーシフレーム側の位置に前記バッテリーからの電気配線を中継する中継手段が固定されている、床下格納式昇降装置を備えた車両。
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