JP5485079B2 - 光ファイバ複合架空地線(opgw)の張替時架設方法 - Google Patents
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Description
この従来の工法では、まず、全体の架設区間100を複数の小区間(図12において、第1架設区間100a、第2架設区間100b、第3架設区間100cの3区間)に区分けしている。この区分け方は、1条分のOPGW101(第1〜第3架設区間毎に、101a、101b、101cの符号で示す)で架設可能な距離と、全体の架設区間100内にある鉄塔の位置とによって決定される。すなわち、第1〜第3架設区間100a、100b、100cの先頭と後尾には鉄塔104がくるように区分けしてある(図12において、第1〜第3架設区間100a、100b、100c内には3基の鉄塔104がある)。
この従来工法では、架設区間200を区切らずにOPGWを架設している。この架設区間200の先頭の鉄塔204(図13の左端の鉄塔)の下部には、巻き取り用のエンジン202を配置し、架設区間200の後尾の鉄塔204(図13の右端の鉄塔)の下部には、複数(図13では3条分)のOPGW201を延在方向に1本に接続して巻き付けたドラム203を配置する。そして、この1本に接続したOPGW201をエンジン202で一気に巻き上げて張り替えるものである。巻き上げた後は、1本に接続した3条分のOPGW201のそれぞれの接続部分(本従来例では2箇所の接続部分)を鉄塔下側に引き下ろし、それぞれの接続部分を切り離した後に、各1条分の線の両端部を鉄塔204下部の接続箱(図示せず)にそれぞれ接続している。
(1)図12で示した第1工法では、1条分のOPGW毎にエンジン102およびドラム103を設置する必要があり、その準備に手間がかかる。特に、このエンジン102およびドラム103の重量は2ton以上であり、鉄塔104までこれらの重機を運搬するための搬入路を確保しなければならない。また、1条毎にこれらの重機を設置する設置スペースも確保しなければならない。
また、1条分のOPGWを引き回すことによって、中間鉄塔での接続箱等への引き込み作業を容易に行うことができるようになる。そのため、複数条を繋げて引き回す場合と比較して、OPGWが金車上を往復する回数を減らすことができ、OPGWを高品質の状態で架設することができる。
本実施の形態では、一例として図1〜図5に示すように、全体の架設区間10が第1架設区間10a、第2架設区間10b、第3架設区間10cの3つの区間に区分けされている。これらの第1〜第3架設区間10a、10b、10cは、鉄塔11F、11G、11H、11K、11L、11M、11N(以下、全ての鉄塔を表す場合には符号11で示す)の位置に基づいて、OPGWの1条分の長さでまかなうことができる区間として決定されている。なお、以下に示す符号の添字a、b、c(例えば、OPGW20a(第1OPGW)、20b(第2OPGW)、20cの添字a、b、c)は、この第1〜第3架設区間で使用されている添字に対応するものとする。
一方、架設区間10の後尾の鉄塔11Nの下部には、図1に示すように、ワイヤ30、31がそれぞれ巻かれた2つのワイヤドラム16、17と、架設用のOPGW20a、20b、20cが1条毎に巻かれた3つのOPGWドラム21a、21b、21cとが配置されている。なお、これらのワイヤドラム16、17およびOPGWドラム21a、21b、21c以外のドラムは、本実施例では使用していない。
なお、第1OPGW用金車14aと第2OPGW用金車14bとは、同一品である。また、第1ワイヤ31および第2ワイヤ30は、一般的に使用されるワイヤである。
なお、OPGW用金車14a(14b)は、当然に、OPGW20a、20b、20cよりも軽量なワイヤ30、31(図1参照)を中継支持することもできる。
また、OPGW用金車14bの代わりにワイヤ用金車15を用いる場合には、図8に示すように、鉄塔11本体側に近い側にワイヤ用金車15が取り付けられる。なお、ワイヤ用金車15の懸架構造は、OPGW用金車14bと同様であるため詳細説明は省略する。
また、OPGW用金車14bの代わりにワイヤ用金車15を用いる場合には、図8に示す場合と同様に、鉄塔11本体側に近い側にワイヤ用金車15が取り付けられる。
また、OPGW用金車14bの代わりにワイヤ用金車15を用いる場合には、図8に示す場合と同様に、鉄塔11本体側に近い側にワイヤ用金車15が取り付けられる。
まず最初の工程としては、架設区間10の全範囲から、既設の架空地線または既設のOPGW(既設のOPGWを張り替える場合)を撤去する。
次に、上述した架設区間10内の各鉄塔にOPGW用金車14a、14bをそれぞれ設置して、OPGW用搬送路18およびワイヤ用搬送路19を設ける。
また、切断した第2ワイヤ30の先端部は、第1架設区間10aの後端に位置する鉄塔11Hに固定する。
また、切断した第1ワイヤ30の先端部は、第2架設区間10bの後端に位置する鉄塔11Lに固定する。
上述の工程を繰り返すことにより、例えば、架設区間が複数ある場合であっても、OPGWを1条毎に順次架設することができる。
また、OPGW20a、20b、20cの架設工事が完了した後には、エンジン12、各ドラム16、17、21a、21b、21cおよびOPGW用金車14a、14b或いはワイヤ用金車15を撤去する。
さらには、第2OPGW20c以降のOPGWであっても、この工法を用いることで、常に1条毎にOPGWを搬送することができるようになる。
10 架設区間
10a 第1架設区間
10b 第2架設区間
10c 第3架設区間
11(11F、11G、11H、11K、11L、11M、11N) 鉄塔
12 エンジン
14a OPGW用金車(第1OPGW用金車)
14b OPGW用金車(第2OPGW用金車)
15 ワイヤ用金車
16、17 ワイヤドラム
18 OPGW用搬送路(第1搬送路)
19 ワイヤ用搬送路(第2搬送路)
20a OPGW(第1OPGW)
20b OPGW(第2OPGW)
20c OPGW
21a、21b、21c OPGWドラム
22 OPGW20aの後端部
23 OPGW20bの後端部
30 第2ワイヤ
31 第1ワイヤ
32、33 ワイヤ31の先端部
40 接続箱
45 ヨーク
45a 頂点部
45b 角部
46 フック
47 すずらん形状のアーム
47a 起立部
47b アーム部
48 台棒
49 ワイヤ
51 コマ
100 架設区間
100a 第1架設区間
100b 第2架設区間
100c 第3架設区間
101、201 光ファイバ複合架空地線(OPGW)
101a、101b、101c 第1〜第3架設区間に張られるOPGW
102、202 エンジン
103、203 ドラム
104、204 鉄塔
Claims (3)
- 複数の鉄塔が配置された区間内に1回線分のOPGWを架設するためのOPGWの架設方法であって、
OPGWの架設区間の先頭または後尾にワイヤを巻き取り可能なエンジンを配置する工程と、
この架設区間内の複数の鉄塔に、OPGWおよび第1ワイヤを搬送可能な第1OPGW用金車と、第2ワイヤを搬送可能なワイヤ用金車またはOPGWおよび前記第2ワイヤを搬送可能な第2OPGW用金車とを配置する工程と、
複数の前記第1OPGW用金車によって前記架設区間の全長に亘って形成された第1搬送路の全長に前記第1ワイヤを架設すると共に、複数の前記ワイヤ用金車または前記第2OPGW用金車によって前記架設区間の全長に亘って形成された第2搬送路の全長に前記第2ワイヤを架設する工程と、
前記第1搬送路の前記第1ワイヤに前記OPGWを1条毎に繋いで、前記第1ワイヤを前記エンジンで巻き取りながら、前記第1ワイヤを前記第2搬送路に架設された前記第2ワイヤに接続することにより、前記第2ワイヤを利用してOPGWを1条毎に架設する工程とを含むことを特徴とするOPGWの架設方法。 - 前記OPGWを1条毎に架設する工程には、
前記第1ワイヤに1条分の第1OPGWを接続すると共に、この第1OPGWの後端部に再び前記第1ワイヤを接続する工程と、
前記エンジンを用いて前記第1ワイヤを巻き取ることで、前記第1OPGWを前記第1搬送路内の所定の区間に搬送する工程と、
この搬送後に、前記第1OPGWの後端部に接続された前記第1ワイヤを切り離し、切り離した前記第1ワイヤを前記第2搬送路に架設された前記第2ワイヤに接続させる工程と
を含むことを特徴とする請求項1に記載のOPGWの架設方法。 - 前記第1OPGWを搬送した後に、
前記第1ワイヤに1条分の他の第2OPGWを接続すると共に、この第2OPGWの後端部に前記第1ワイヤを接続する工程と、
前記エンジンを用いて前記第1ワイヤを巻き取ることで、前記第2OPGWを前記第1搬送路内の前記第1OPGWの後端部に接続可能に搬送する工程と、
この搬送後に、前記第2OPGWの後端部に接続された前記第1ワイヤを切り離し、切り離した前記第1ワイヤを前記第2搬送路に架設された前記第2ワイヤに接続させる工程と
を含むことを特徴とする請求項2に記載のOPGWの架設方法。
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