JP5482622B2 - ケーブル用固定金具 - Google Patents

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Description

本発明は、3本のケーブルを車体等の構造物に固定するために用いられるケーブル用固定金具に関するものである。
3本のケーブルを配索する際、所定箇所でケーブルを固定する必要がある。この際に用いられるケーブル用固定金具としては、従来から様々なタイプが開発されている。
例えば、特許文献1〜3に示すようなタイプ、即ち、3本のケーブルを断面視で一直線状に配列する直線状タイプや、特許文献4に示すようなタイプ、即ち、3本のケーブルを断面視で三角状に配列する三角状タイプのケーブル用固定金具がある。
前者の直線状タイプのケーブル用固定金具では、ケーブルの配列方向に配索スペースが大きくなってしまうだけでなく、例えば、車体等に取り付ける際、ケーブルの配列方向における両端の2ヶ所に取付部を形成する必要があり、取付スペースが広くなってしまうという問題があった。
そこで、本出願人は、後者の三角状タイプのケーブル用固定金具に着眼し、検討を行った結果、当該三角状タイプのケーブル用固定金具は、車体等に取り付ける際、取付部を1ヶ所にすることができる点において、取付スペースの省スペース化を実現できるだけでなく、断面視で三角状というケーブルの配置が配索スペースの省スペース化の実現にも寄与している点において、有効だと考えた。
特開2007−276738号公報 特開2007−31057号公報 特開2007−53886号公報 特開2008−148446号公報
しかし、従来の三角状タイプのケーブル用固定金具として、特許文献4があるが、特許文献4のケーブル用固定金具には、以下の問題点があった。特に、車両用として用いる場合には、その問題は顕著であった。
特許文献4のケーブル用固定金具では、支持金具が2分割構成となっているため、支持金具の組み立てがある分、ケーブルの配索における作業性が悪かった。
また、特許文献4のケーブル用固定金具では、支持金具に挟持されるケーブル支持部材のケーブル挿通孔にケーブルを挿通させる必要があり、ケーブルの配索における作業性が悪かった。
さらに、特許文献4のケーブル用固定金具では、3本のケーブルの配置自体は三角状だが、支持金具やケーブル支持部材が円形状であるため、ケーブルを固定する部分であるケーブル用固定金具の部分における配索スペースが広く、省スペース化の観点で、改善の余地があった。
また、車両用のケーブル用固定金具では、振動が問題となるが、特許文献4のケーブル用固定金具では、支持金具に挟持されるケーブル支持部材が円形状であるため、振動により、支持金具に対してケーブル支持部材が回転する場合もあり、ケーブルの位置決めの観点で、望ましいことではなかった。
さらに、特許文献4のケーブル用固定金具では、ケーブル支持部材のケーブル挿通孔にケーブルを挿通させる構成であるため、ケーブル支持部材とケーブルとの間に隙間(遊び)ができ、振動により、支持金具に対してケーブルがずれ易くなってしまい、ケーブルの位置決めの観点で、望ましいことではなかった。
なお、ケーブルの位置決めがしっかりと為されていない場合、すなわち、ケーブル用固定金具に対してケーブルがしっかりと固定されていない場合、ケーブルに捻れが生じてしまい、ケーブルに不要な力が加わってケーブルが断線し易くなり、また、ケーブルの捻れにより配線レイアウトが意図したレイアウトから変わってしまい、ケーブルが周辺の部材に干渉するなどして不具合が生じるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ケーブルを配索する際の作業性を向上させると共に、省スペース化を実現することができ、また、ケーブルをしっかりと固定することが可能なケーブル用固定金具を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、断面視で三角状に配置された3本のケーブルの外周に沿うように成形される1枚の金属板と、前記金属板の両端部を重ね合わせて形成される取付フランジ部と、前記3本のケーブルのうち、少なくとも2本のケーブルの間に挿入され、当該少なくとも2本のケーブルを、前記金属板との間で支持するケーブル支持部材と、を備え、前記ケーブル支持部材は、左右方向に配置された2本のケーブルの間に、該左右方向に対して垂直方向で、かつ前記左右方向に配置された2本のケーブルの長手方向に対して垂直方向に挿入されるものであり、前記ケーブル支持部材は、前記左右方向に配置された2本のケーブルの間への挿入を容易とすべく、その挿入方向における先端側が先細り形状となっているケーブル用固定金具である。
前記ケーブル支持部材は、前記3本のケーブル全てに接する形状に形成され、前記3本のケーブルを、前記金属板との間で支持するようにされてもよい。
前記取付フランジ部の取付面と反対側の面から、前記3本のケーブルの外周に沿う前記金属板に延びるように、前記取付フランジ部の変形を防止するための変形防止用リブが形成されてもよい。
本発明によれば、ケーブルを配索する際の作業性を向上させると共に、省スペース化を実現することができ、また、ケーブルをしっかりと固定することが可能なケーブル用固定金具を提供できる。
本発明の一実施の形態に係るケーブル用固定金具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はその1B−1B線断面図、(c)はケーブル支持部材の斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るケーブル用固定金具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はその2B−2B線断面図、(c)はケーブル支持部材の斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るケーブル用固定金具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はその3B−3B線断面図、(c)はケーブル支持部材の斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るケーブル用固定金具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はその4B−4B線断面図、(c)はケーブル支持部材の斜視図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係るケーブル用固定金具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はその1B−1B線断面図、(c)はケーブル支持部材の斜視図である。
図1(a)〜(c)に示すように、ケーブル用固定金具1は、断面視で三角状に配置された3本のケーブル2の外周に沿うように成形される1枚の金属板3と、金属板3の両端部を重ね合わせて形成される取付フランジ部4と、3本のケーブル2のうち、少なくとも2本のケーブル2の間に挿入され、当該少なくとも2本のケーブル2を、金属板3との間で支持するケーブル支持部材5と、を備えている。
3本のケーブル2は、例えば、車輪のホイール内に内蔵されたインホイールモータに電力を供給するものであり、ケーブル用固定金具1は、例えば、インホイールモータから延びる3本のケーブル2を車体に固定するために用いられる。ここでは、3本のケーブル2として、中心導体6と、中心導体6の周囲を覆う絶縁体7とからなるものを用いるが、これに限らず、シールド用の外部導体を備えたもの(つまり同軸ケーブル)を用いてもよい。また、ここでは、3本のケーブル2として、径の同じものを用いる場合を説明する。
金属板3は、帯状であり、この帯状の金属板3の両端部を板状に重ね合わせた取付フランジ部4と、取付フランジ部4の基端側に形成され、断面視で三角状に配置された3本のケーブル2のうち1本のケーブル(図1(b)では上側の1本のケーブル)2aを挟持する第1挟持部3aと、第1挟持部3aの取付フランジ部4と反対側に形成され、残りの2本のケーブル(図1(b)では下側の2本のケーブル)2b,2cを挟持する第2挟持部3bと、を有している。
第1挟持部3aは、ケーブル2aの外周に沿うように断面視で略円形状に形成され、第2挟持部3bは、ケーブル2b,2cの外周に沿うよう断面視で略長円形状(2つの平行な直線と両直線の端部同士を接続する2つの円弧状の曲線とからなる形状)に形成される。両挟持部3a,3bの間には、くびれ部3cが形成され、くびれ部3cにて両挟持部3a,3bが滑らかに接続されるようになっている。ここでは、くびれ部3cを形成する両側の金属板3の間に隙間を形成し、この隙間を介して、ケーブル2aが挟持される空間と、ケーブル2b,2cが挟持される空間とを連通させるようにしている。
取付フランジ部4は、第1挟持部3aから第2挟持部3bと反対側(図1(b)では上方)に延びるように、すなわち、三角状に配置されたケーブル2における三角状の1つの頂部から外方に突出するように設けられる。なお、取付フランジ部4の位置はこれに限定されるものではなく、例えば、取付フランジ部4を第2挟持部3bから下方(図1(b)における下方)に延びるように設けてもよいし、ケーブル用固定金具1を取り付ける取付スペースの形状等に応じて適宜変更可能である。
取付フランジ部4には、固定用のボルト(図示せず)を通すための貫通孔8が形成される。この貫通孔8にボルトを通し、当該ボルトを取り付け対象の構造物(車体等)にナット等を用いて固定することにより、ケーブル用固定金具1が取り付け対象の構造物に固定される。
本実施の形態では、ケーブル支持部材5は、第2挟持部3bに支持される2本のケーブル2b,2c間に挿入され、2本のケーブル2b,2cを、金属板3との間で支持するようにされる。
ケーブル支持部材5は、金属板3の幅(図1(a)における上下方向の長さ)と略同じ長さに形成された略直方体状の部材からなり、ケーブル2b,2cと接する両側面は、ケーブル2b,2cの外周に沿う円弧状の曲面に形成される。ケーブル支持部材5の両側面間の幅(図1(a)における右手前から左奥の方向の幅)は、2本のケーブル2b,2c間にケーブル支持部材5を挿入したときに、2本のケーブル2b,2cを金属板3との間でしっかりと固定できるよう、適宜な幅とすればよい。ケーブル支持部材5は、アルミニウムなどの金属、樹脂、あるいはゴムなどからなる。
本実施の形態に係るケーブル用固定金具1では、ケーブル支持部材5は、左右方向に配置された2本のケーブル2b,2cの間に、該左右方向に対して垂直方向で、かつ左右方向に配置された2本のケーブル2b、2cの長手方向に対して垂直方向に挿入される。つまり、ケーブル支持部材5の挿入方向は、図1(b)における上側から下側の方向となる。上述のように、本実施の形態では、3本のケーブル2として、径の同じものを用いており、左右方向に配置された2本のケーブル2b,2cは同じ径である。
ケーブル支持部材5は、2本のケーブル2b,2cの間への挿入を容易とすべく、その挿入方向における先端側(図1(c)では左手前側)が先細り形状となっている。ここでは、挿入方向における先端側に向かって、ケーブル支持部材5全体を先細り形状に形成した場合を示している。
先細り形状に形成されたケーブル支持部材5の先端部5aは、その幅(図1(b)における左右方向の幅)がケーブル2b、2cの間隔と略等しい幅に形成され、先端部5aよりも後方(挿入方向における後方、図1(b)では上方)のケーブル支持部材5は、ケーブル2b、2cの外周に沿った形状に形成される。なお、ここでは、ケーブル支持部材5の先端部5aを一定の幅に形成する場合を示しているが、ケーブル支持部材5の先端部5aに面取り加工や丸め加工を施したり、あるいは、ケーブル支持部材5の先端部5aを、挿入方向における先端側に向かって徐々に幅が小さくなるようにテーパ状に形成してもよい。これにより、2本のケーブル2b,2cの間への挿入をより容易とすることができる。但し、ケーブル支持部材5の先端部5aに面取り加工や丸め加工を施したり、先端部5aをテーパ状に形成する場合、その加工部は、2本のケーブル2b,2cの中心軸よりも下方に形成されることが望ましい。これは、加工部が2本のケーブル2b,2cの中心軸よりも上方にわたって形成されると、ケーブル支持部材5とケーブル2b,2cとの接触面積が小さくなり、ケーブル2b,2cをしっかりと保持できなくなるおそれがあるためである。
ケーブル用固定金具1に3本のケーブル2a〜2cを固定する際には、まず、金属板3の両端部(つまり取付フランジ部4)が開口した状態とし、当該開口からケーブル2b,2cを第2挟持部3b内に収容すると共に、この収容後にケーブル2b,2cの間にケーブル支持部材5を挿入する。さらに、第1挟持部3a内にケーブル2aを収容し、この状態で、金属板3の両端部(取付フランジ部4)を閉口させる。
つまり、本発明では、2本のケーブル2b,2cを金属板3の第2挟持部3bの所定の位置に配置した後でも、ケーブル支持部材5を挿入することができるのである。これは、ケーブル支持部材5の先端側が先細り形状になっているために可能となった手順だが、仮に、先細り形状になっていない場合、図1(b)で言えば、ケーブル支持部材5は、上下方向に線対称の形状となるが、この形状だと、上述した手順を採用することはできず、それぞれ別個の構成である2本のケーブル2b,2c及びケーブル支持部材5を一括で纏め、その後、その纏めた2本のケーブル2b,2c及びケーブル支持部材5を金属板3の第2挟持部3bの所定の位置に配置する必要がある。
これでは、纏めた2本のケーブル2b,2c及びケーブル支持部材5を金属板3の第2挟持部3bに配置する際、金属板3の両端部をかなり開いた状態(大きく開口した状態)とする必要があり、最終的には金属板3の両端部を引き合わせて閉口することを考慮すると、かなり開いた状態の金属板3の両端部を引き合わせる過程の中で、結果として、ケーブル2b,2cがずれてしまい、作業性が悪いという問題がある。この問題は、ケーブル用固定金具1を図1(a)に示すような垂直方向に配置した際に、顕著であった。
一方、本発明の場合、2本のケーブル2b,2cを金属板3の第2挟持部3bの所定の位置に配置した後でも、ケーブル支持部材5を挿入することができるので、金属板3の両端部の開き状態を小さくすることができる。これにより、結果として、作業がし易いという効果がある。つまり、作業性の向上を図ることができる。
話は戻り、金属板3の両端部(取付フランジ部4)を閉口させると、第2挟持部3b内の空間が狭まるように金属板3が変形するので、第2挟持部3bによりケーブル2b,2cとケーブル支持部材5とが挟持され、ケーブル2b,2cが金属板3に対してしっかりと固定される。同様に、第1挟持部3aにはケーブル2aが挟持され、ケーブル2aが金属板3に対してしっかりと固定される。なお、貫通孔8に通したボルトを締結することで、ケーブル用固定金具1を取り付け対象の構造物に固定すると同時に、金属板3の両端部(取付フランジ部4)を閉口させることができる。
本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係るケーブル用固定金具1では、断面視で三角状に配置された3本のケーブル2の外周に沿うように成形される1枚の金属板3と、金属板3の両端部を重ね合わせて形成される取付フランジ部4と、ケーブル2b,2cの間に挿入され、ケーブル2b,2cを、金属板3との間で支持するケーブル支持部材5と、を備え、ケーブル支持部材5を、その挿入方向における先端側が先細り形状となるように形成している。
ケーブル支持部材5の挿入方向における先端側を先細り形状に形成することで、ケーブル支持部材5をケーブル2b,2c間に挿入する作業が容易となり、3本のケーブル2をケーブル用固定金具1に固定する作業が容易となる。よって、ケーブル2を配索する際の作業性を向上できる。
また、ケーブル用固定金具1では、ケーブル2b,2c間にケーブル支持部材5を挿入し、当該ケーブル支持部材5により、ケーブル2b,2cを、金属板3との間で支持するようにしているので、ケーブル2b,2cを金属板3に対してしっかりと固定できる。よって、ケーブル用固定金具1を車両用に用いた場合であっても、振動によりケーブル2b,2cの位置ずれが発生してしまうことを抑制できる。
また、ケーブル支持部材5を用いずに、ケーブル2b,2cを第2挟持部3bで直接挟持させることも考えられるが、この場合、ケーブル2b,2cが過度に変形してしまうおそれがあり、当該変形によりケーブル2b,2cが断線したり、ケーブル2b,2cの電気的特性が悪化したりするおそれがある。
さらに、金属板3のみでケーブル2を固定する場合、外力による金属板3の変形、あるいは金属板3の加工不良によりケーブル2がしっかりと固定されないおそれが生じるが、本発明のケーブル用固定金具1によれば、ケーブル支持部材5によりケーブル2b,2cをより強固に固定することができるため、外力による金属板3の変形や、金属板3の加工不良があった場合でも、形状を保持し、ケーブル2をしっかりと固定できる。よって、信頼性を向上できる。
また、ケーブル用固定金具1では、ケーブル2b,2cを、ケーブル支持部材5と金属板3とで挟持する構成であるため、ケーブル支持部材のケーブル挿通孔にケーブルを挿通させる従来のケーブル用固定金具のように、ケーブルの周囲に遊びが生じない。よって、ケーブル2b,2cをしっかりと固定し、位置決めすることができる。また、従来のようにケーブル挿通孔にケーブルを挿通させる作業が不要となるので、ケーブル2の配索における作業性を向上できる。
さらに、ケーブル用固定金具1では、金属板3が分割構成となっていないため、従来のような組み立て作業が不要となり、ケーブル2の配索における作業性を向上できる。
さらにまた、ケーブル用固定金具1では、金属板3を、断面視で三角状に配置した3本のケーブル2の外周に沿うように成形するため、ケーブル用固定金具1全体を小型化し、ケーブル用固定金具1の部分における配索スペースを小さくすることができ、省スペース化に寄与する。また、ケーブル支持部材5が振動により回転してしまうこともないので、ケーブル2b,2cをしっかりと固定し、位置決めすることができる。
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
図2(a)〜(c)に示すケーブル用固定金具21は、基本的に図1のケーブル用固定金具1と同じ構成であり、くびれ部3cを形成する両側の金属板3の間に隙間が形成されないようにし、ケーブル2aが挟持される空間と、ケーブル2b,2cが挟持される空間とを分割させるようにしたものである。このように、くびれ部3cにより、ケーブル2aが挟持される空間と、ケーブル2b,2cが挟持される空間とを分割しても、上述のケーブル用固定金具1と同様の効果が得られる。
図3(a)〜(c)に示すケーブル用固定金具31は、基本的に図1のケーブル用固定金具1と同じ構成であり、ケーブル支持部材32を用いた点が異なる。
ケーブル支持部材32は、3本のケーブル2a〜2c全てに接する形状に形成され、3本のケーブル2a〜2cを、金属板3との間で支持するように構成される。具体的には、ケーブル支持部材32は、図1のケーブル用固定金具1で用いたケーブル支持部材5と同様に、その挿入方向における先端側が先細り形状とされ、その先細り形状の先端部32aが、ケーブル2b、2cの間隔と略等しい幅に形成され、先端部32aよりも後方(挿入方向における後方、図3(b)では上方)のケーブル支持部材32が、3本のケーブル2a〜2cの外周に沿い、かつ、金属板3の内周面に沿う形状(つまり、3本のケーブル2a〜2cの間の空間を埋める形状)に形成される。ケーブル用固定金具31によれば、ケーブル支持部材32により、3本のケーブル2a〜2c全てを金属板3に対してしっかりと固定することが可能となる。
図4(a)〜(c)に示すケーブル用固定金具41は、図3のケーブル用固定金具31において、金属板3を断面視で略三角状に形成したものである。ケーブル用固定金具41で用いるケーブル支持部材42は、上述のケーブル支持部材32と同様に、その挿入方向における先端側が先細り形状とされ、その先細り形状の先端部42aが、ケーブル2b、2cの間隔と略等しい幅に形成され、先端部42aよりも後方(挿入方向における後方、図4(b)では上方)のケーブル支持部材42が、3本のケーブル2a〜2cの外周に沿い、かつ、金属板3の内周面に沿う形状に形成されている。
また、ケーブル用固定金具41では、取付フランジ部4の取付面と反対側の面、換言すれば、ボルトを取り付けた際にボルトの頭部が位置する側の面(図4(a)では右手前の面)から、3本のケーブル2a〜2cの外周に沿う金属板3に延びるように、変形防止用リブ43が形成されている。変形防止用リブ43は、取付フランジ部4の変形を防止するためのものであり、取付フランジ部4に対して垂直に延びるように形成される。なお、上述の図1〜3のケーブル用固定金具1,21,31においては言及しなかったが、ケーブル用固定金具1,21,31においても、取付フランジ部4の変形を防止するために、変形防止用リブ43を形成することが可能である。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施の形態では、3本のケーブル2として、径の同じものを用いた場合を説明したが、3本のケーブル2として、径の異なるものを用いてもよい。また、本発明は、2本のケーブル2b,2cに異なる径のものを用いた場合であっても、当然に適用可能である。
1 ケーブル用固定金具
2 ケーブル
3 金属板
4 取付フランジ部
5 ケーブル支持部材

Claims (3)

  1. 断面視で三角状に配置された3本のケーブルの外周に沿うように成形される1枚の金属板と、
    前記金属板の両端部を重ね合わせて形成される取付フランジ部と、
    前記3本のケーブルのうち、少なくとも2本のケーブルの間に挿入され、当該少なくとも2本のケーブルを、前記金属板との間で支持するケーブル支持部材と、
    を備え、
    前記ケーブル支持部材は、左右方向に配置された2本のケーブルの間に、該左右方向に対して垂直方向で、かつ前記左右方向に配置された2本のケーブルの長手方向に対して垂直方向に挿入されるものであり、
    前記ケーブル支持部材は、前記左右方向に配置された2本のケーブルの間への挿入を容易とすべく、その挿入方向における先端側が先細り形状となっている
    ことを特徴とするケーブル用固定金具。
  2. 前記ケーブル支持部材は、前記3本のケーブル全てに接する形状に形成され、前記3本のケーブルを、前記金属板との間で支持するようにされる請求項1記載のケーブル用固定金具。
  3. 前記取付フランジ部の取付面と反対側の面から、前記3本のケーブルの外周に沿う前記金属板に延びるように、前記取付フランジ部の変形を防止するための変形防止用リブが形成される
    請求項1または2記載のケーブル用固定金具。
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