JP5480872B2 - タイヤの氷上制動性能の評価方法 - Google Patents
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Description
駆動ドラムの氷結された内周面に供試タイヤの外周面を押圧した状態で、駆動ドラムと供試タイヤとを相対的に回転させる回転駆動ステップと、
この回転駆動ステップ中に、上記内周面から供試タイヤに加わる反力を測定する測定ステップと、
上記駆動ドラムの内周面から供試タイヤを離間させる離間ステップと、
駆動ドラムの内周面から離間している供試タイヤを、駆動ドラムの軸方向に横移動させる横移動ステップと、
測定された反力から摩擦係数を算出する演算ステップとを含んでおり、
上記回転駆動ステップと、測定ステップと、離間ステップと、横移動ステップとが、順次複数サイクル繰り返され、少なくとも一部のサイクルにおいて測定された反力に基づき、供試タイヤと内周面との間の摩擦係数を得る。
摩擦係数μ = Fx / Fz
上記前後力Fx及び荷重Fzは、上記試験荷重負荷時間に連続して測定され、上記摩擦係数は、上記試験荷重負荷時間に連続して算出される。1サイクル間の摩擦係数μは平均化される。そして、各サイクルにおける第一平均摩擦係数が算出される。試験が所定の複数サイクル繰り返された場合、連続する複数サイクルの第一平均摩擦係数μが、当該サイクル数で除することにより平均化される。その結果、第二平均摩擦係数μが得られる。
実施例1として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表1に示される。供試タイヤとして、タイヤサイズが195/65R15で、トレッドパターンの異なる11種類(パターン1からパターン11)のタイヤが用意された。いずれの供試タイヤも、ホイールが15×6.5Jである。試験内圧は200kPaである。試験荷重は4.24kNである。試験室の室温は−5℃である。駆動ドラム4の回転速度は30km/hであり、供試タイヤの回転速度は0km/h(回転不能に拘束された状態)である。上記荷重負荷時間は5秒であり、離間時間は30秒である。サイクルごとの横移動距離は10mmである。試験(測定)は、各タイヤについて40サイクル繰り返された。このうちの採用されたデータ(第一平均摩擦係数)は、第1回目から第5回目のものである。基準タイヤとして、パターン1のタイヤが選定された。測定結果から、基準タイヤの第二平均摩擦係数を100とした指数で、各タイヤの制動性能を表示した。
実施例2として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表1に示される。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。40サイクルのうちの採用されたデータが第1回目から第40回目のものであること以外、実施例1と同一条件で試験が実行された。
実施例3として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表1に示される。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。40サイクルのうちの採用されたデータが第31回目から第40回目のものであること以外、実施例1と同一条件で試験が実行された。
実施例4として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表1に示される。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。40サイクルのうちの採用されたデータが第6回目から第10回目のものであること以外、実施例1と同一条件で試験が実行された。
実施例5として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表2に示される。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。横移動距離が5mmであること、及び、40サイクルのうちの採用されたデータが第1回目から第5回目のものであること以外、実施例1と同一条件で試験が実行された。
実施例6として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表2に示される。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。横移動距離が20mmであること、及び、40サイクルのうちの採用されたデータが第1回目から第5回目のものであること以外、実施例1と同一条件で試験が実行された。
比較例1として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表2に示される。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。横移動は行われなかった。すなわち、横移動距離は0mmである。また、40サイクルのうちの採用されたデータが第31回目から第40回目のものである。横移動及び採用データ以外は、実施例1と同一の条件で試験が実行された。
比較例2として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表2に示される。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。横移動距離が3mmであること、及び、40サイクルのうちの採用されたデータが第1回目から第5回目のものであること以外、実施例1と同一条件で試験が実行された。
比較例3として、以上説明された試験装置1を用いた試験方法によるタイヤの氷上制動性能評価試験の条件及び結果が表2に示される。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。横移動距離が22mmであること、及び、40サイクルのうちの採用されたデータが第1回目から第5回目のものであること以外、実施例1と同一条件で試験が実行された。
評価基準を得るための実車走行試験として、大気温度−5℃以上−3℃以下、氷結路面温度−5℃以上−3℃以下の環境下で実車ロック制動試験が行われた。供試タイヤとしては、実施例1におけると同じ11種類のタイヤが用いられた。基準タイヤとして、実施例1と同じパターン1のタイヤが選定された。この試験に用いられた試験用車両は、FR駆動、2000ccの国産車である。試験車両が上記氷結路面上で、29km/h以上31km/h以下の範囲の速度から制動を開始し、完全に停止する(0km/h)までの時間が測定された。この試験は、各タイヤについて同一条件で5回繰り返された。この測定結果から各タイヤの平均減速度が求められた。第1回目から第5回目の全てのデータが採用され、減速度指数が求められた。
表1には、実施例1から4、及び、実車ロック制動試験の試験結果が示されている。表2には、実施例5及び6、並びに、比較例1から3の試験結果が示されている。いずれも、パターン1のタイヤが基準タイヤとして選定されている。いずれの例においても、指数が大きいほど、制動性能は良好である。評価基準となる実車ロック制動試験でも、指数が大きいほど、制動性能は良好である。実施例1から6、及び、比較例1から3の各指数について、実車ロック制動試験の同一タイヤの減速度指数との相関係数が求められた。この相関係数が大きいほど、実車の氷上走行における制動の再現性が高く、好ましい。実施例1から6は、全てこの相関係数が0.90以上であり、実車の氷上走行における制動の再現性が高く、好ましい。比較例1から3は、全て相関係数が約0.85以下であり、実車の氷上走行における制動の再現性が低い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
3・・・タイヤ支持装置
4・・・駆動ドラム
5・・・ドラム支持装置
6・・・(ドラム用の)駆動装置
7・・・(ドラムの)底板
8・・・(ドラム用の)回転軸
9・・・(ドラム用の)軸受
10・・・(ドラムの)開口
11・・・(リム用の)回転軸
12・・・(リム用の)駆動装置
13・・・昇降装置
14・・・ロードセル
15・・・鍔部
50・・・供試タイヤ
51・・・氷盤
Claims (5)
- 駆動ドラムの氷結された内周面に供試タイヤの外周面を押圧した状態で、駆動ドラムと供試タイヤとを相対的に回転させる回転駆動ステップと、
この回転駆動ステップ中に、上記内周面から供試タイヤに加わる反力を測定する測定ステップと、
上記駆動ドラムの内周面から供試タイヤを離間させる離間ステップと、
駆動ドラムの内周面から離間している供試タイヤを、駆動ドラムの軸方向に横移動させる横移動ステップと、
測定された反力から摩擦係数を算出する演算ステップとを含んでおり、
上記回転駆動ステップと、測定ステップと、離間ステップと、横移動ステップとが、順次複数サイクル繰り返され、少なくとも一部のサイクルにおいて測定された反力に基づき、供試タイヤと内周面との間の摩擦係数を得るタイヤの氷上制動性能評価方法。 - 上記回転駆動ステップにおいて、一定の回転速度で回転している駆動ドラムの内周面に、回転不能にされた供試タイヤを押圧する請求項1に記載のタイヤの氷上制動性能評価方法。
- 上記横移動ステップにおいて、供試タイヤが5mm以上20mm以下の範囲内の距離を横移動させられる請求項1又は2に記載のタイヤの氷上制動性能評価方法。
- 上記回転駆動ステップにおいて、駆動ドラムから供試タイヤに作用する垂直反力が、試験荷重として規定された値に達してから、2秒以上10秒以下の間、当該試験荷重の押圧を維持する請求項1から3のいずれかに記載のタイヤの氷上制動性能評価方法。
- 上記演算ステップにおいて、回転駆動ステップと離間ステップと横移動ステップとのサイクルの、開始から40サイクルまでに測定された供試タイヤの摩擦係数から摩擦係数指数を求め、この摩擦係数指数を、同一仕様の供試タイヤの実車氷上走行試験で得られた減速度指数と対比して評価する、請求項1から4のいずれかに記載のタイヤの氷上制動性能評価方法。
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