JP5480092B2 - 粘着剤組成物及びそれを使用した粘着剤製品 - Google Patents

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Description

本発明は、粘着剤組成物及びそれを使用した粘着剤製品に関する。本発明の粘着剤製品は、例えば、ゴム製の自動車部品をその自動車の所定の部位に取り付ける時などに有利に使用することができる。
周知の通り、自動車やその他の車両の、例えばドア部の周縁部分には、車内を風雨や塵埃等から遮断するとともに、防音材の役目を果たたせるため、ゴム製の部品、いわゆる「ウェザーストリップ」が取り付けられている。通常、ウェザーストリップは、優れた柔軟性、耐酸化性及び耐老化性を得る観点から、エチレン、プロピレン及びジエンの3成分からなる3元共重合体(EPDM)から形成されている。
一般に、EPDMからなるウェザーストリップを自動車等の車両の所定の部位に取り付ける場合、クリップ止め、チャンネルによる嵌め込み、というような機械的固着手段が用いられている。これは、一般にEPDMは低い表面エネルギーを有した接着力に乏しい材料であり、いろいろなタイプの接着剤が商業的に入手可能であるにもかかわらず、車両に対するEPDM製ウェザーストリップの取り付けに有効な粘着剤は存在しないからである。ウェザーストリップ以外のEPDM製自動車部品や、その他のEPDM製部材の取り付けも、同様な理由により機械的固着手段の使用に委ねている。しかし、機械的固着手段の使用は作業の煩雑さや高いコストなどの欠点を伴うので、より容易にEPDM製あるいはそれに類するゴム製の部品の取り付けを可能とするような固着手段を提供することが望まれている。
上記のような要求を満たすため、例えば、粘着剤層上に熱融着層を備えた粘着テープを使用することが試みられている。これは、熱融着層を加熱することによって接着性を発現させた後、熱融着層を被着体たるEPDM製ウェザーストリップに付着させ、さらに粘着剤層を自動車の所定の部位に取り付けようというものである。しかし、粘着テープの熱融着層の加熱は、一般に、コストのかかる大規模な加熱設備を必要とし、また、貼り付け速度も遅い。
また、EPDM製ウェザーストリップの自動車への取り付けを用途としたものではないが、特許文献1には、膜状屋根葺き用途で有用な、EPDMに対して直接的に接着することが可能な流動性接着剤組成物が開示されている。この接着剤組成物はポリクロロプレンを主たる成分として含有している。この接着剤組成物は、しかし、ポリクロロプレンに組み合わせて溶剤を使用することが必須であるので、溶剤を使用しないという最近の環境保護の見地から特に自動車の製造ラインで好ましいものではない。
さらに、特許文献2には、ビニル芳香族モノマー、イソブチレン及びビニル芳香族モノマーからなるブロック共重合体を配合した粘着剤が開示されている。この粘着剤は、その主成分がブロック共重合体であり、架橋等も有していないので、耐熱性に劣るという欠点を有している。特に、この粘着剤は、ウェザーストリップがさらされる比較的に高温の過酷な条件下において、かなり低い接着性しか示すことができない。
特開平7−268299号公報 特開平7−138447号公報
本発明の目的は、上記したような従来の技術のいろいろな問題点を解決して、低い表面エネルギーを有する被着体に対する接着を、極低温から高温までの広い温度範囲において良好な接着強度及び保持特性をもって可能とするような改良された粘着剤組成物を提供することにある。
本発明の目的は、また、取り扱いが容易であり、溶剤の使用に原因する環境汚染の問題を引き起こすことがないような粘着剤組成物を提供することにある。
本発明の目的は、特に、自動車等の車両に対するゴム製部品、なかんずくEPDM製部品の取り付けに有利に使用することができる粘着剤組成物を提供することにある。
本発明のさらにもう1つの目的は、上記したような粘着剤組成物を使用した粘着剤製品を提供することにある。
本発明は、その1つの面において、イソブチレン及びパラメチルスチレンからなるランダム共重合と、
粘着付与剤と、
を備える粘着剤組成物であって、
前記ランダム共重合体が1〜20重量%の前記パラメチルスチレンを含み、かつ、架橋構造を有していることを特徴とする粘着剤組成物を提供する。
また、本発明は、そのもう1つの面において、本発明の粘着剤組成物を使用した粘着剤製品を提供する。
以下に説明するように、本発明によれば、EPDMのようなゴムや、ゴムが配合されたポリプロピレンのようなプラスチック材料からなる被着体に対して、
(1)極低温から高温までの広い温度範囲において、良好な接着強度及び保持特性を示すことができ、
(2)高温等の過酷な条件下でも、優れた耐候性をもって被着体と接着することができ、
(3)環境汚染の問題を引き起こさない、
粘着剤組成物が提供される。本発明の粘着剤組成物は、特に自動車等の車両に対するゴム製あるいはゴム配合プラスチック製品の取り付けに有利に使用することができる。
本発明による粘着剤組成物は、以下に詳細に説明するように、上記したようなEPDMのようなゴムや、トヨタ社のTSOP(トヨタ・スーパー・オレフィン・プラスチック;商標)シリーズに代表されるような、低い表面エネルギーを有する被着体に対して、常温だけでなく高温においても優れた接着性を有している。
本発明の粘着剤組成物は、上記したように、イソブチレン及びパラメチルスチレンからなるランダム重合体として、そのランダム共重合体が、1〜20重量%のパラメチルスチレンを含み、かつ、架橋構造を有していることを特徴としている。詳細に述べると、この共重合体は、基本的に、イソブチレンとパラメチルスチレンとのランダム共重合体を、耐熱性の観点から架橋剤によって架橋させた構造を有している。この種のランダム共重合体は、例えば、エクソン化学からEXXPROシリーズとして商業的に入手可能であり、MDX90−10、MDX89−4(品番)などがある。また、このパラメチルスチレンのパラ位のメチル基は一部臭素化されて架橋点となりうる。したがって、以下に詳述する手法に従って架橋構造を形成することができるようになっている。特に、共重合体MDX90−10は、その共重合体中に7.5重量%の量で含まれるパラメチルスチレンのうち、1.2モル%のものが臭素化されている。また、MDX89−4は、その共重合体中に5重量%の量で含まれるパラメチルスチレンのうち、0.75モル%のものが臭素化されている。なお、ランダム共重合体を製造するための、パラメチルスチレンの臭素化及びイソブチレンとパラメチルスチレンのランダム重合は、いずれも高分子化学の分野で一般的な手法を使用して実施することができる。
上記したランダム共重合体において、それに含まれるパラメチルスチレンは、常温ないし高温における優れた接着性を導くために上述のような架橋点を形成することだけが特徴ではない。パラメチルスチレンは、それ自身の有する凝集力と硬さとから、共重合体に対して耐熱性と強度をも与えることができる。また、このような作用効果を得るため、パラメチルスチレンは、イソブチレンとパラメチルスチレンとの共重合体において、その共重合体の全量を基準にして約1〜20重量部の量で含まれるのが好ましい。ここで、パラメチルスチレンの量が1重量部よりも少ないと、凝集力が不足し、特に高温域で、実用に耐える接着性を得ることが難しくなる。反対に、パラメチルスチレンの量が20重量部よりも多くなると、柔軟性の低下が著しくなり、粘着剤としての重要特性であるベタツキがなくなり、もはや粘着剤と呼ぶことができなくなる。
本発明で用いられるランダム共重合体は、特に高温での接着性の低下を抑制するため、架橋構造を有していることが好ましい。実際、架橋構造を有していないと、粘着剤組成物が高温条件にさらされた時、凝集力が不足するようになり、いわゆる糊残りが生じやすい。ランダム共重合体の架橋は、基本的に、高分子化学の分野において一般的に行われているように、加硫などの手法を用いて行うことができる。しかし、加硫の場合には、高い反応温度と長い反応時間を甘受しなければならない。したがって、本発明では、下記の実施例においても具体的に採用されているように、パラメチルスチレン中に架橋点となりうる臭素原子を利用して、アミン系架橋剤を用いて架橋を行うのが好ましい。適当な架橋剤としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、トリエチレンテトラミン(TETA)、4,4−トリメチレンジピペリジン(TMDP)、ジ−4−ピコリルアミンなどを挙げることができる。このような架橋剤の使用量は、使用する架橋剤の種類などによって広く変更することができる。例えば、架橋剤がTETAである場合には、共重合体100重量部に対して、約0.05〜1重量部の量で使用するのが好ましい。TETAの量が0.05重量部よりも少ないと、例えば80℃のような比較的高温で粘着剤組成物を使用した場合に、粘着剤の凝集破壊が生じる傾向にある。また、1重量部よりも多いと、架橋後に粘着剤がその凝集力の増加に原因して硬くなりすぎ、粘着剤として必要なベタツキや柔軟性がなくなる。
本発明による粘着剤組成物では、上記したような特定のランダム共重合体と組み合わせて、粘着付与剤が含まれている。この技術分野において一般に知られているいろいろな粘着付与剤を任意に使用することができるけれども、本発明の実施に当たっては、特に高温での接着特性に優れた粘着剤組成物を形成するため、例えば、以下に列挙するような粘着付与剤を有利に使用することができる:炭化水素系レジン、例えばHercules社製のRegalrez 6108(商品名)など;完全水添ロジン、例えばHercules社製のForal 105(商品名)など;一部水添炭化水素系レジン、例えばHercules社製のMGB279及びMGB275(いずれも商品名)など。このような粘着付与剤の使用量は、所望とする効果などのファクタに応じて広く変更することができるというものの、通常、共重合体100重量部に対して、約50〜150重量部の量で使用するのが好ましい。粘着付与剤の量が50重量部よりも少ないと、ゴムの特徴が強く発現してしまうため、粘着剤にはなり得ない。また、150重量部よりも多いと、粘着付与剤の特色のみが強くなる結果、固くて、やはり粘着剤にはなり得ない。
本発明による粘着剤組成物は、必要に応じて、その他の添加剤を含有していてもよい。例えば、タック及び低温での接着性の向上を図るため、例えばシェル社からShellflex SF−371JY(商品名)として市販されているような可塑剤を、若干量、好適には50重量部以下の量で、粘着剤組成物に添加してもよい。
また、上記した可塑剤と同様な目的で、他の柔軟なゴム成分、例えばトーネックス社からビスタネックス(商品名)シリーズとして市販されている液状イソブチレンゴム、例えば旭化成からアサプレン#1205(商品名)として市販されている、ガラス転移温度の比較的に低いスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、その他を、若干量、好適には50重量部以下の量で、粘着剤組成物に添加してもよい。
本発明による粘着剤組成物は、それを使用して種々の粘着剤製品を提供することができる。本発明による粘着剤製品は多岐に及ぶことができ、特定の形態のものに限定されるわけではないけれども、好ましい粘着剤製品の典型例は、例えば織布もしくは不織布などの繊維材料に粘着剤組成物を塗布もしくは含浸させた粘着剤製品や、例えばアクリルフォーム、ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム等のフォーム基材又は例えばポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムあるいは例えばセロファン等の紙のような基体に粘着剤組成物を適用した粘着剤製品など、具体的には、粘着テープ、粘着シート、粘着フィルム、フォームテープ、転写テープ、両面テープなどである。
本発明の粘着剤製品は、この技術分野において公知のいろいろな技法を使用して製造することができる。本発明の実施に有利に使用することのできる製造方法の一例を示すと、まず、選ばれたランダム共重合体、粘着付与剤、可塑剤などの原材料をトルエン又はその他の溶剤に溶解して塗布溶液を調製する。次いで、得られた塗布溶液を例えばポリエステルフィルムなどの基体の上に塗布し、所定の温度及び時間にわたって加熱し、乾燥による溶剤の除去と共重合体の架橋を行う。このような簡単な製造方法を通じて、所期の粘着剤製品を得ることができる。
別法に従うと、本発明の粘着剤製品は、押し出し機を使用してホットメルト法で製造することも可能である。
さらに、本発明の粘着剤製品は、それを製造した後に被着体に貼り付ける時、適度の温度まで加熱することを通じて、より良好な接着性を発現させることもできる。
引き続いて、本発明をその実施例に従って説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
実施例1
原材料として、下記のゴム及び粘着付与剤を記載の量で用意した。
イソブチレンとパラメチルスチレンのランダム共重合体(エクソン化学社製のEXXPRO MDX90−10、品番) 100重量部
粘着付与剤(Hercules社製のRegalrez 6108、商品名) 100重量部
これらの原材料をトルエンに溶解し、25重量%程度の不揮発分を含有する溶液を調製した。さらに、得られた溶液に0.12重量部のトリエチレンテトラアミン(TETA)を架橋剤として添加し、充分に攪拌した。攪拌後、TETAを混合した溶液を、ハンドコータを用いて、シリコーンにより剥離処理されたポリエステルフィルムの上に乾燥後の厚みが50μmになるように塗布した。その後、粘着剤塗膜付きのポリエステルフィルムをオーブンに入れ、120℃の温度で20分間にわたって加熱し、粘着剤の加熱乾燥及び架橋反応を行った。粘着剤塗膜が硬化し、転写型粘着テープ本体が得られた。
次に、転写型粘着テープ本体の片面に、アクリル系ポリマーとイソシアネートを主成分として含む表面改質剤:住友3M社製のJPM−790(品番)を2〜5μmの塗布膜厚で塗布し、オーブン内で70℃で5分間にわたって加熱し、乾燥させた。その後、この転写型粘着テープ本体を、その表面改質剤を塗布した面を介して、アクリルフォームコアに常温でラミネートした。なお、ここで使用したアクリルフォームコアは、Esmay等に付与された米国特許第4,415,615号明細書に記載の典型的なテープ製造手順に従い作製したもので、好ましくは50〜100重量部の置換もしくは非置換のアルキルアクリレート又はメタクリレートのモノマー、及び0〜50重量部の共重合性モノエチレン系置換モノマーとの共重合体であり、また、その厚みは1.2mmであった。かかるアクリルフォームコアの作製に有利に使用することのできるモノマーは、Urichに付与された米国再発行特許第24,906号明細書において開示されている。上記したような一連の製造プロセスを経て、本発明による粘着剤製品であるところのアクリルフォームテープが得られた。
実施例2〜5
前記実施例1に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、架橋剤としてのTETAの添加量を0.12重量部から次のように変更した。
実施例2 0.14重量部
実施例3 0.15重量部
実施例4 0.20重量部
実施例5 0.25重量部
実施例6
前記実施例1に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、イソブチレンとパラメチルスチレンのランダム共重合体として、エクソン化学社製のEXXPRO MDX90−10の代わりに、同社製のEXXPRO MDX89−4(品番)を同量で使用し、かつ架橋剤としてのTETAの添加量を0.12重量部から0.14重量部に変更した。
実施例7
前記実施例6に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、架橋剤としてのTETAの添加量を0.14重量部から0.16重量部に変更した。
実施例8
前記実施例1に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、粘着付与剤として、Hercules社製のRegalrez 6108の代わりに、同社製のForal 105(商品名)を同量で使用し、かつ架橋剤としてのTETAの添加量を0.12重量部から0.14重量部に変更した。
実施例9
前記実施例1に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、イソブチレンとパラメチルスチレンのランダム共重合体及び粘着付与剤を含む溶液を調製する際、10重量部の液状イソブチレンゴム:トーネックス社製のビスタネックスLM−MS(商品名)をさらに添加し、かつ架橋剤としてのTETAの添加量を0.12重量部から0.14重量部に変更した。
実施例10
前記実施例9に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、液状イソブチレンゴム:ビスタネックスLM−MSの添加量を10重量部から30重量部に変更した。
実施例11
前記実施例1に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、イソブチレンとパラメチルスチレンのランダム共重合体及び粘着付与剤を含む溶液を調製する際、10重量部の可塑剤:シェル社製のShellflex SF−371JY(商品名)をさらに添加し、かつ架橋剤として、TETAの代わりに、4,4−トリメチレンジピペリジン(TMDP)を0.17重量部で使用した。
実施例12
前記実施例11に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、可塑剤:Shellflex SF−371JYの添加量を10重量部から20重量部に変更した。
比較例1
本例では、比較試験に供するため、市販のアクリルフォームテープ、住友スリーエム社製の低表面エネルギー被着体用アクリルフォームテープ#5373を用意した。
比較例2
前記実施例1に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、比較試験に供するため、架橋剤:TETAの使用を省略した。
比較例3
前記実施例6に記載の手法を繰り返してアクリルフォームテープを作製したが、本例では、比較試験に供するため、架橋剤:TETAの使用を省略した。
〔評価試験〕
前記実施例1〜12及び比較例1〜3のそれぞれにおいて作製したアクリルフォームテープを供試テープとして使用して、下記の手順に従い(1)接着強度、(2)耐熱保持力、及び(3)低温剪断強度を評価した。
(1)接着強度
接着強度は、180°剥離試験により、異なる温度条件:常温(約25℃)及び80℃、下で評価した。
被着体として、3種類のゴム製部材:堀田ゴム社製のEPDM(ソリッドタイプ及びスポンジタイプ)及びトヨタ社製のTSOP−1(商標)、を用意し、所定の部位にそれぞれの供試テープを貼り付けた。ここで使用した供試テープは、先に作製したテープの評価面の背面に50μm厚のポリエステルフィルムで裏当てを行った後、12mm幅で細断して得たスリット状テープである。次いで、供試テープを被着体に圧着するため、そのテープの上で重さ2kgのローラを往復運動させた。このようにして得られた試験片を常温で1日放置した後、島津社製の引っ張り試験機を使用して、180°剥離試験を行った。この時、引っ張り速度を50mm/分とした。
次いで、80℃での180°剥離試験を上記と同様に行った。しかし、試験片を常温で1日放置後は引き続き試験片を温度80℃の雰囲気内で30分間以上放置することにより、該試験を実施した。
常温及び80℃のそれぞれの180°剥離試験の結果を下記の第1表に記載する。なお、第1表において、ATは、粘着剤において凝集破壊が発生したことを示す。
(2)耐熱保持力
被着体として、ゴム製部材:堀田ゴム社製のEPDM(ソリッドタイプ、寸法:約30mm×70mm×5mm)を用意した。アクリルフォームテープを25mm×25mmの大きさに切断した後、そのテープ片の評価面をこの被着体の所定の部位に、また、評価面の背面をステンレス製パネルに、それぞれ貼り付けて固定した。得られた試験片を常温で1日放置した後、90℃のオーブン中に、その試験片が垂直になるように配置し、さらに、試験片のステンレス製パネル側をオーブンに固定した。被着体に対して1kgの荷重を加えて、耐熱保持力の限界に達したことにより、被着体が試験片から外れて落下するまでに要する時間(分)を測定した。得られた測定結果を下記の第1表に記載する。
(3)低温剪断強度
被着体として、ゴム製部材:堀田ゴム社製のEPDM(ソリッドタイプ、寸法:約30mm×70mm×5mm)を用意した。アクリルフォームテープを25mm×10mmの大きさに切断した後、そのテープ片の評価面をこの被着体の所定の部位に、また、評価面の背面をメラミンアルキッド樹脂塗料の塗装板に、それぞれ貼り付けて固定した。得られた試験片を常温で1日放置した後、冷却機能を有する島津社製の引っ張り試験機でもって1時間以上−30℃に冷却された試験片の剪断強度(kg/cm2)を測定した。この時、引っ張り速度を2mm/分とした。得られた測定結果を下記の第1表に記載する。
Figure 0005480092
上記第1表に記載の結果から理解されるように、実施例1〜5において作製したアクリルフォームテープは、被着体に対して低温から高温まで、実用に耐えられる優れた接着強度を有している。また、実施例6及び7のように、主成分たる共重合体中のパラメチルスチレンの含有比率を低下させて粘着剤に柔軟性を与えても、アクリルフォームテープは依然として優れた接着強度を有することができる。さらに、実施例8〜12のように、併用する粘着付与剤の変更を行ったり、あるいはゴム成分もしくは可塑剤の追加的使用を行ったりしても、アクリルフォームテープは依然として優れた接着強度を有することができる。
これに対して、比較例1の、一般的な合成ゴム系転写型粘着テープを用いたアクリルフォームテープでは、第1表に記載の結果より明らかなように、高温において、接着強度の著しい低下を避けることができない。また、イソブチレンとパラメチルスチレンからなるランダム共重合体を主成分として含有していても、その共重合体が架橋構造を有していないアクリルフォームテープ(比較例2及び3)では、高温で、転写型粘着テープの粘着層での糊残りが生じることがわかった。特に、被着体がスポンジタイプのEPDMの場合は、常温でも糊残りが生じることがわかった。これは、EPDM側からの移行成分であるオイルなどの影響によるものと、考察される。
また、かかる事実から理解されるように、本発明では、粘着剤を構成する共重合体に網目構造のような架橋構造を与えているが、このようにすることによって、高温での接着強度の低下、そして移行成分に由来する凝集力の低下、を抑制することができる。

Claims (2)

  1. イソブチレン及び、架橋点を形成可能な臭素原子を有するパラメチルスチレンからなるランダム共重合体と、
    粘着付与剤と、
    アミン系架橋剤との反応生成物を備える粘着剤組成物であって、
    前記ランダム共重合体が1〜20重量%の前記パラメチルスチレンを含み、かつ、架橋点としての前記臭素原子の反応を通じて形成された架橋構造を有していることを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 請求項1に記載の粘着剤組成物を備えることを特徴とする粘着剤製品。
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