JP5478735B2 - 誘導加熱調理器およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、互いに隣接し、協働して単一の被加熱体を誘導加熱する複数の加熱コイルを用いて加熱する誘導加熱調理器およびその制御方法に関し、とりわけ各加熱コイル上に載置された被加熱体の材質および載置状態を瞬時に検知して、最適な駆動周波数を有する高周波電流が供給される誘導加熱調理器およびその制御方法に関するものである。
これまでさまざまな誘導加熱調理器が提案されており、たとえば特許文献1に記載の誘導加熱調理器は、格子状に配置された複数の小型の加熱コイルと、各加熱コイルに対応する位置に配置され、鍋などの被加熱体の載置の有無を検出する複数のセンサとを有し、センサの出力に基づいて被加熱体の天板上の占有領域を特定し、特定された占有領域とその周辺の領域にある加熱コイルを選択的に駆動するものである。
また、たとえば特許文献2に記載の誘導加熱調理器は、同様に格子状に配置された複数の小型の加熱コイルと、各加熱コイルにそれぞれ独立して高周波電流を供給する複数のハーフブリッジ式駆動回路(一対のスイッチング素子)と、各駆動回路を制御する制御回路とを有する。特許文献2に係る制御回路は、各加熱コイルに流れる電流を検出し、所定の閾値と比較することにより、各加熱コイルの上方に鍋が載置されているか否かを判定し、鍋が載置されていると判定された加熱コイルのみに給電するように駆動回路を制御するものである。
特開2009−238575号公報 特開2008−293871号公報
しかしながら、特許文献1に記載の誘導加熱調理器によれば、鍋の載置の有無を検出する複数のセンサは、たとえば光学式センサであり、反射光を受光したときに鍋が載置されていると判断し、反射光を受光しなかったときに鍋が載置されていないと判断するものであって、光学式センサの上方に鍋が載置されているか否か(鍋の有無)を検知するものに過ぎない。
同様に、特許文献2には、鍋の載置の有無を検出するために各加熱コイルに流れる電流を検出して、電流検出値が所定の閾値より小さいときに鍋が載置されていると判断鍋が載置されていると判断し、電流検出値が所定の閾値より大きいときに鍋が載置されていないと判断するものであって、各加熱コイルの上方に鍋が載置されているか否か(鍋の有無)を検知することが記載されているに過ぎない。
すなわち、これらの従来技術に係る誘導加熱調理器によれば、たとえば光学式センサにより鍋が載置されているか否かを検知することはできたとしても、単に鍋の有無を検知するものであって、鍋が天板上においてどのように載置されているか(載置面積)については検知することができない。
また特許文献1および2に記載の誘導加熱調理器は、上方に鍋が載置されていると判断した加熱コイルに対して、所定の高周波電流を供給するので、鍋の載置状態によっては、鍋底の表面温度(各加熱コイルから供給される単位面積当たりの電力)にばらつきが生じ、鍋底を均一に加熱することができず、鍋に収容された食材の一部に焦げ付きや部分的な突沸が生じることがあった。
また鍋は、磁性または非磁性ステンレス(SUS:Stainless Used Steel)、鉄、およびアルミニウム等のさまざまな材質を合成して構成され、鍋を構成する材質により最適な駆動条件(たとえば加熱コイルに供給される高周波電流の駆動周波数)が変化することが知られているところ、特許文献2に記載の誘導加熱調理器には、加熱コイルに流れる電流値を検知することについて記載されているものの、加熱コイルの上方に実際に載置された鍋の材質を検知することについては何ら示唆すらされていない。すなわち特許文献2に記載の誘導加熱調理器によれば、上方に鍋が載置されていると判断した加熱コイルに対して固定的な駆動周波数を有する高周波電流を供給するので、鍋を構成する材質によっては、高い加熱効率の実現が阻害されることがある。
そこで本願発明は、上記問題点を解消するためになされたもので、互いに隣接し、協働して単一の被加熱体を誘導加熱する複数(i個,iは2以上の自然数)の加熱コイルと、前記各加熱コイルに所定の周波数を有する高周波電流を個別に供給する複数の駆動回路と、前記各加熱コイルに流れる駆動電流および該各加熱コイルの両端に印加される駆動電圧から、前記所定の周波数のn倍(nは自然数)の周波数を有するn次成分を含むn次駆動電流およびn次駆動電圧を抽出する複数のn次成分抽出手段と、前記各n次成分抽出手段で抽出されたn次駆動電流およびn次駆動電圧から前記各加熱コイルの負荷抵抗および共振周波数を算出する制御回路部とを備える。
そして本願発明に係る前記制御回路部は、
a)第1の検知周波数(Fs)を有する高周波電流を前記各加熱コイルに供給するように前記各駆動回路を制御した際に算出された前記各加熱コイルの負荷抵抗(R)および共振周波数(Fr)に基づいて、該各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否かを判定し、
b)被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルについて算出された共振周波数(Fr)のうちで最も高い共振周波数より加算周波数(ΔF)だけさらに高い駆動周波数(F)を決定し、
c)被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルに駆動周波数(F)を有する高周波電流を供給するように前記各駆動回路を制御することを特徴とするものである。
本願発明の誘導加熱調理器によれば、共振周波数Frより加算周波数ΔFだけ高い駆動周波数F、すなわち所望する加熱電力を得るために最適な駆動周波数Fを有する高周波電流を各加熱コイルに供給することができるので、加熱効率が極めて高く、しかも駆動回路のスイッチング素子に悪影響を与えることなく、安全にかつ高信頼性で駆動回路を制御することができる。
単一の加熱コイルを有する誘導加熱調理器の概略的な電気的構成を示す回路ブロック図である。 駆動電圧検出手段および駆動電流検出手段により検出された駆動電圧および駆動電流の波形図である。 加熱コイル上の各種材質からなる円板の載置状態を示す平面図である。 各種材質からなる円板をさまざまな位置に載置したときの共振周波数と負荷抵抗の関係を示すマップである。 各種材質からなる円板をさまざまな位置に載置したときのインダクタンスと負荷抵抗の関係を示すマップである。 誘導加熱調理器の択一的な電気的構成を示す回路ブロック図である。 本願発明に係る実施の形態1に係る加熱コイルの平面図である。 本願発明に係る実施の形態1に係る、誘導加熱調理器の概略的な電気的構成を示す回路ブロック図である。 実施の形態1に係る制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る制御方法における負荷検知期間と駆動期間を模式的に示すタイミングチャートである。 実施の形態2に係る制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る加熱コイルの平面図である。 実施の形態3の変形例に係る加熱コイルの平面図である。 実施の形態3に係る制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る制御方法における負荷検知期間と駆動期間を模式的に示すタイミングチャートである。
本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態について説明する前に、本願発明に係る誘導加熱調理器において、誘導加熱コイル(以下、単に「加熱コイル」という。)の上方に載置された鍋等の被加熱体の有無のみならず、被加熱体の載置状態(載置面積)、被加熱体を構成する材質、および被加熱体を誘導加熱する際に供給される高周波電流の最適な駆動周波数等を瞬時に検知する方法(以下、単に「負荷検知」または「鍋検知」という。)の基本原理について詳細に説明する。
[負荷検知の基本原理]
図1〜図6を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器に採用された負荷検知(鍋検知)について以下詳細に説明する
図1は、単一の加熱コイルを有する誘導加熱調理器1の概略的な電気的構成を示す回路ブロック図である。誘導加熱調理器1は、概略、単相または三相の商用電源10からの交流電流を直流電流に整流する整流回路12と、加熱コイル22に所定の駆動周波数を有する高周波電流を供給する駆動回路14と、加熱コイル22およびこれに直列に接続された共振コンデンサ24からなるLCR誘導加熱部20と、LCR誘導加熱部20の両端に印加される駆動電圧を検出する駆動電圧検出手段30と、LCR誘導加熱部20に流れる駆動電流を検出する駆動電流検出手段32とを有する。
具体的には、整流回路12は、全波整流または半波整流するものであってもよく、直流成分を得るためのインダクタンスやコンデンサを含むフィルタ回路(ともに図示せず)を有するものであってもよい。また駆動回路14は、IGBTなどのスイッチング素子(図示せず)を含むインバータ回路であり、インバータ駆動する回路であれば任意のものを用いることができ、たとえばハーフブリッジ回路またはフルブリッジ回路で構成することができる。
LCR誘導加熱部20は、上述のように、加熱コイル22およびこれに直列に接続された共振コンデンサ24からなり、加熱コイル22は、図1において、インダクタンスLと負荷抵抗Rの等価回路として図示されている。図中、インダクタンスLの上方に図示したものは、鍋などの被加熱体Pである。加熱コイル22に高周波電流が供給されると、その周囲に交流磁場を形成し(交流磁場が導電体からなる鍋Pに鎖交し)、鍋Pに渦電流を形成して、鍋P自体を加熱する。
一般に、LCR誘導加熱部20の負荷抵抗Rは、鍋Pの有無または載置面積(鍋Pに鎖交する交流磁場)に依存して変動する。すなわち負荷抵抗Rは、鍋Pが載置されていないときの加熱コイル22自体の線抵抗Rに、鍋Pを載置したことによる鍋Pの見かけ上の負荷抵抗Rを加えたものに相当する(R=R+R)。
なお駆動電圧検出手段30は、LCR誘導加熱部20の両端に印加される駆動電圧(出力電圧)Vを検出するものであれば当業者により容易に想到される任意の回路構成を有するものであってもよい。同様に、駆動電流検出手段32は、LCR誘導加熱部20に流れる駆動電流(出力電流)Iを測定するものであれば任意の回路構成を有するものであってもよく、たとえばカレントトランスであってもよい。
さらに本願発明に係る誘導加熱調理器1は、駆動電圧検出手段30および駆動電流検出手段32に電気的に接続された1次成分抽出手段40を備える。
上述のように駆動回路14は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などのスイッチング素子を含むインバータ回路であり、IGBTを所定の駆動周波数(たとえば30kHz)を有する制御信号(ゲート信号)で駆動するとき、駆動電圧検出手段30および駆動電流検出手段32は、図2に示すような高周波変調された駆動電圧Vおよび駆動電流Iを検出する。
高周波変調された駆動電圧Vおよび駆動電流Iは、一般に、駆動周波数の自然数倍の高次周波数成分を含む合成波形として表される。そして本願発明に係る1次成分抽出手段40は、駆動電圧検出手段30および駆動電流検出手段32で検出された図2に示す駆動電圧Vおよび駆動電流Iを、駆動周波数の2倍以上の整数倍のサンプリング周波数を用いて離散フーリエ変換することにより、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分だけを抽出するものである。より具体的には、1次成分抽出手段40は、アナログ信号として検出された駆動電圧Vおよび駆動電流Iを高いサンプリング周波数でデジタル信号に変換するA/D変換を用いてサンプリングするA/D変換器(図示せず)を有し、ここでサンプリングされた複数の高次周波数成分を有する信号から1次成分のみの信号を抽出する。なお高次周波数成分を有する信号から1次成分のみの信号を抽出する手法およびアルゴリズムとしては任意のものを利用することができ、一般に市販されたソフトウェアを用いて駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分だけを抽出することができる。
このとき、本願発明に係る1次成分抽出手段40は、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分として次式のように複素表示することができる。
Figure 0005478735
ここでV,Iは駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分を示し、V1Re,I1ReはV,Iの実部、V1Im,I1ImはV,Iの虚部、そしてjは虚数単位を示す。
また、LCR誘導加熱部20のインピーダンスZ、および駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相(駆動電流Iに対する駆動電圧Vの位相またはインピーダンスZの位相)θは次式で表される。
Figure 0005478735
ここでIm(Z)およびRe(Z)はそれぞれインピーダンスZの虚部および実部を意味する。なお、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相は、arctanの代わりにarcsinまたはarccosを用いて算出してもよい。位相θが90度付近ではarctanは発散し、誤差を多く含み得るので、arcsinまたはarccosを用いて位相θを算出することが好ましい場合がある。
さらに本願発明に係る誘導加熱調理器1は、図1に示すように、駆動回路14および1次成分抽出手段40に電気的に接続された制御回路50を備える。本願発明に係る制御回路50は、[数2]より1次成分抽出手段40が抽出した複素表示の1次成分の駆動電圧Vおよび駆動電流Iから、LCR誘導加熱部20のインピーダンスZおよび駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相(偏角)θを算出し、これに基づいて駆動回路14に適当な駆動信号(ゲート信号)を供給するものである。
同様に、本願発明に係る制御回路50は、次式で表されるLCR誘導加熱部20の有効電力値Wおよび電流実効値Iを算出することができる。
Figure 0005478735
ここでI はIの複素共役を示す。
以上のように、本願発明に係る制御回路50は、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分から、LCR誘導加熱部20のインピーダンスZ、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相(駆動電流Iに対する駆動電圧Vの位相またはインピーダンスZの位相)θ、有効電力値Wおよび電流実効値Iを算出することができる。
一方、LCR誘導加熱部20を含む一般のLCR回路において、負荷抵抗R、インピーダンスZ、加熱コイル22のインダクタンスLおよび共振周波数Frは次式で表される。
Figure 0005478735
ここでωは1次成分の周波数f(定義より駆動周波数と同一、ω=2πfで表される)であり、Cは共振コンデンサ24の静電容量であって、ともに既知である。したがって本願発明に係る制御回路50は、[数2]で算出したθを用いて、[数4]から共振周波数Frと負荷抵抗R(=R+R)を求めることができる。
同様に、共振周波数Frは以下のように求めることができる。上記[数2]および[数4]のように、負荷抵抗R、インピーダンスZは次式で表わされる。
Figure 0005478735
上記[数5]より、加熱コイル22のインダクタンスLは次式で表すことができる。
Figure 0005478735
したがって、上記[数6]より得られたインダクタンスLと共振コンデンサ24の既知の静電容量Cより共振周波数Frを求めることができる。
Figure 0005478735
本願発明に係る制御回路50は、以下詳述するように、複数の加熱コイルのそれぞれに対して、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分から共振周波数Fr(またはインダクタンスL)と負荷抵抗Rとを検出することにより、被加熱体Pの載置面積(鍋Pの有無を含む)および被加熱体Pの材質を検知して、複数の加熱コイルに対する鍋Pの負荷抵抗の比に応じて供給すべき電力量を制御することができる。なお本願発明に係る制御回路50は、図2の高周波変調された駆動電圧および駆動電流の単一の周期(すなわち、駆動周波数が30kHzのとき、1周期は約33マイクロ秒)において検知された信号から、複数の加熱コイルのそれぞれに対して、共振周波数Fr(または加熱コイル22のインダクタンスL)と負荷抵抗Rを極めて短い時間で算出することができる。
ここで共振周波数Frと負荷抵抗Rを算出して、どのように鍋Pの載置状態(載置面積)を決定するかについて、具体例を用いて以下説明する。
図3に示すように、平面上に捲回された加熱コイル22と、複数の円板26とを用意した。円板26は、鉄、磁性ステンレス、非磁性ステンレス、およびアルミニウムの4種類の材質からなる。これらの円板26は擬似的な鍋Pである。加熱コイル22および各円板26の直径を約180mmおよび約200mmとし、各円板26の厚みはすべて1.5mmとした。円板26は、図3(a)では加熱コイル22上の中央(同心円O上)に載置されている(本願においては、この状態を「重畳率が100%である」という。)。また円板26は、図3(b)および(c)では、円板26の外縁Eが加熱コイル22の直径のそれぞれ75%および50%の位置に配置されている(重畳率がそれぞれ75%および50%である。)。すなわち重畳率が50%であるとき、円板26の外縁Eが加熱コイル22の中心Oと重なり合っている。
鉄、磁性ステンレス、非磁性ステンレス、およびアルミニウムの材質からなる4種類の円板26のそれぞれについて、重畳率が100%、75%および50%となるように載置した後(図3(a),(b),(c)に対応)、上記説明したように、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分から共振周波数Frと負荷抵抗Rとを検出(算出)したところ、図4(a)のようなマップ(グラフ)を得た。なお、円板26をまったく載置しない場合(無負荷の場合)には、二重丸で示す共振周波数Frおよび負荷抵抗Rを得た。
本願発明によれば、材質の異なる円板26について、図4(a)の重畳率が100%、75%および50%である点を連続的に結び、図4(b)のハッチング領域で示すように、重畳率が50%未満である領域を駆動禁止領域と設定してもよい。すなわち本願発明に係る制御回路50は、検出された共振周波数Frと負荷抵抗Rが重畳率50%未満の駆動禁止領域に含まれる場合に、鍋Pは加熱コイル22の上方に十分に載置されていない、もしくは小物が載置されていると判断して、LCR誘導加熱部20に高周波電流が供給されないように駆動回路14を制御することができる。ただし、LCR誘導加熱部20への給電の是非に対する閾値は、50%の重畳率に限定されるものではなく、たとえば40%以下または60%以下の重畳率としてもよい。
このように本願発明に係る制御回路50は、共振周波数Frと負荷抵抗Rをパラメータとする、LCR誘導加熱部20に高周波電流を供給することを禁止する駆動禁止領域を事前に設定し(記憶し)、これらの検出された値が駆動禁止領域に含まれないときにのみ、LCR誘導加熱部20に高周波電流が供給されるように駆動回路14を制御するように構成される。また図4(b)に示すように、アルミニウムからなる鍋Pを加熱しないように駆動禁止領域を設定してもよい。すなわち駆動禁止領域は製品仕様により自在に設定することができる。
択一的には、制御回路50は、駆動禁止領域を共振周波数Frおよび負荷抵抗Rの関数で表し、その関数式を事前に記憶しておいてもよい。たとえば、磁性ステンレス等の各材質からなる4種類の円板26を、所定の最低重畳率(たとえば50%)を有するように載置したときに検出された共振周波数Frおよび負荷抵抗Rを示す点(Fr,R)を連続的に結び、これらの点を結ぶ直線または曲線を表す一次関数またはn次関数(nは2以上の自然数)を、駆動禁止領域を規定する駆動禁止関数(たとえばR≦p×Fr+q,qは係数、i=1,2,3,・・・)として事前に算出して記憶しておいてもよい。このとき、算出された共振周波数Frと負荷抵抗Rが駆動禁止関数で規定される駆動禁止領域に含まれない場合にのみ、LCR誘導加熱部20に高周波電流が供給されるように駆動回路14を制御してもよい。
そして図4(b)に示すように、重畳率が100%、75%および50%である点を連続的に破線で結ぶと、共振周波数Frと負荷抵抗Rから、任意の材質からなる円板26の重畳率を推定することができる。本願発明に係る制御回路50は、たとえば図4(b)の星印でプロットされた点で示す共振周波数Frと負荷抵抗Rを算出したとき、この点が75%の重畳率を連続的に結ぶ破線上にあることから、鍋Pが75%の重畳率で加熱コイル22の上方に載置されていると推定することができる。
また上記のように、本願発明に係る制御回路50は、高周波変調された駆動電圧および駆動電流の単一の周期(たとえば約33マイクロ秒)において検知された位相から、共振周波数Frと負荷抵抗Rを瞬時に算出することができるので、加熱すべきではない小物の加熱を防止できるので極めて安全であり、無負荷のときに無駄な電力消費を回避できるので省エネルギに寄与することができる。
換言すると、本願発明によれば、共振周波数Frと負荷抵抗Rを検出することにより、鍋Pの材質および載置状態(鍋Pが加熱コイル22の上方にどの程度載置されているか)を瞬時に検出し、鍋Pの材質および載置状態に応じた最適な駆動条件で鍋Pを誘導加熱することができる。
なお上記具体例では、制御回路50は、共振周波数Frと負荷抵抗Rを検出するものであったが、択一的には、加熱コイル22のインダクタンスLと負荷抵抗Rを検出して、同様に駆動回路14を制御してもよい。図5(a)および図5(b)は、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分から加熱コイル22のインダクタンスLと負荷抵抗Rとを検出したときに得られた図4(a)および図4(b)と同様のグラフである。円板26をまったく載置しない場合(すなわち無負荷の場合)には、二重丸で示すインダクタンスLおよび負荷抵抗Rが得られた。このとき、検出されたインダクタンスLと負荷抵抗Rが駆動禁止領域(図中のハッチング領域)に含まれないときにのみ、LCR誘導加熱部20に高周波電流が供給されるように駆動回路14を制御し、その閾値として重畳率を40%未満に設定してもよい。同様に、アルミニウムからなる鍋Pを加熱しないように駆動禁止領域を設定することもできる。
同様に、制御回路50は、駆動禁止領域をインダクタンスLおよび負荷抵抗Rの関数で表し、その関数式を事前に記憶しておいてもよい。すなわち、磁性ステンレス等の各材質からなる4種類の円板26を、所定の最低重畳率(たとえば50%)を有するように載置したときに検出されたインダクタンスLおよび負荷抵抗Rを示す点(L,R)を連続的に結び、これらの点を結ぶ直線または曲線を表す一次関数またはn次関数(nは2以上の自然数)を、駆動禁止領域を規定する駆動禁止関数(たとえばR≦p×L+q,qは係数、i=1,2,3,・・・)として事前に算出して記憶しておいてもよい。このとき、算出されたインダクタンスLおよび負荷抵抗Rが駆動禁止関数で規定される駆動禁止領域に含まれない場合にのみ、LCR誘導加熱部20に高周波電流が供給されるように駆動回路14を制御してもよい。
また図5(b)に示すように、重畳率が100%、70%および40%である点を連続的に破線で結ぶと、インダクタンスLと負荷抵抗Rから、任意の材質からなる円板26の重畳率を推定することができる。本願発明に係る制御回路50は、たとえば図5(b)の星印でプロットされた点で示すインダクタンスLと負荷抵抗Rを算出したとき、この点が70%の重畳率を連続的に結ぶ破線上にあることから、鍋Pが70%の重畳率で加熱コイル22の上方に載置されていると推定することができる。
なお、最も効率良く加熱できるのは共振周波数であることが知られているが、本願発明によれば鍋Pの共振周波数Frを得ることができるため、駆動周波数として共振周波数Frを選択することができる。また通常、共振周波数Frよりも低い駆動周波数で駆動回路14を制御するとIGBT等の素子に悪影響があるため、共振周波数Frが分からない場合には駆動周波数を実際の共振周波数Frよりもかなり高めに設定する場合がある。たとえばアルミニウム製の鍋の共振周波数Frは磁性ステンレス製の鍋のものより実質的に高く、アルミニウム製鍋を加熱するために、最適な共振周波数Frで磁性ステンレス製鍋を加熱する場合、より大容量の電流を流して加熱できるにも拘わらず、供給電力量を抑制することになり、誘導加熱調理器1として本来具備する火力を十分に発揮することを阻害する場合がある。しかしながら、本願発明に係る負荷検知によれば、上述のように共振周波数Frを瞬時に検知することができるので、所望する加熱電力を得るために最適な駆動周波数を設定することができ、誘導加熱調理器1としての加熱能力を最大限に引き出すことができる。
なお上記説明においては、駆動電流検出手段32としてカレントトランスを用いたが、択一的には、共振コンデンサ24の両端の電圧を検出するコンデンサ電圧検出手段34を用いてLCR誘導加熱部20に流れる電流を検出してもよい。図6は、択一的な電気的構成を示す図1と同様の回路ブロック図である。
図6に示す誘導加熱調理器1は、共振コンデンサ24の両端のコンデンサ電圧Vを検出するコンデンサ電圧検出手段34を有し、コンデンサ電圧検出手段34は1次成分抽出手段40に電気的に接続されている。コンデンサ電圧Vは、駆動電圧Vと同様、駆動周波数の自然数倍の高次周波数成分を含み、1次成分抽出手段40を用いて離散フーリエ変換することにより、コンデンサ電圧Vの1次成分VC1(駆動周波数と同一の周波数を有する成分)だけを抽出し、複素表示することができる。なお、コンデンサ電圧Vの1次成分VC1と駆動電流Iは次の関係式を満たす。
Figure 0005478735
ここでωは1次成分の周波数f(定義より駆動周波数と同一、ω=2πf)であり、Cは共振コンデンサ24の静電容量であって、ともに既知である。
上式より、駆動電流Iはコンデンサ電圧VC1に対して位相がπ/2(90度)だけ進んでいることが明らかである。そして本願発明によれば、コンデンサ電圧VC1を複素表示するので、次式より極めて簡便な計算により駆動電流Iを求めることができる。
Figure 0005478735
こうして求められた駆動電流Iに基づいて、共振周波数Fr(または加熱コイル22のインダクタンスL)と負荷抵抗Rを検出することにより、被加熱体Pの載置状態(鍋Pの有無を含む)および被加熱体Pの材質を瞬時に検知することができる。
また図6に示す誘導加熱調理器1によれば、比較的に高価なカレントトランスの代わりに、より安価な駆動電流検出手段を採用することにより、誘導加熱調理器1の製造コストを削減することができる。
また上記説明においては、1次成分抽出手段40は、駆動電圧検出手段30および駆動電流検出手段32で検出された駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分(駆動周波数と同一の周波数を有する成分)を抽出するものであったが、駆動電圧Vおよび駆動電流Iのn次成分を抽出するものであってもよい。
一般に、アルミニウム製の鍋Pを効率的に誘導加熱するためには、鉄等からなる被加熱体Pを誘導加熱するときに用いられる高周波電流の駆動周波数より高い駆動周波数を有するものを用いる必要がある。そして、このように高導電率および低透磁率を有するアルミニウムを含む任意の金属材料からなる鍋Pを誘導加熱する、いわゆるオールメタル対応の誘導加熱調理器はすでに提案され(たとえば特許第3460997号)、市場において販売されており、本願発明は、係るオールメタル対応の誘導加熱調理器にも適応することができる。
通常、n倍の駆動周波数を有する駆動電流Iでアルミニウム製の鍋Pを誘導加熱するとき、駆動電流の1次成分は小さい値となり、n次成分が大きくなる。そしてn次成分抽出手段は、駆動電圧Vおよび駆動電流の1次成分よりn次成分(たとえば3次成分)が大きくなる場合には、1次成分ではなく、n次成分を抽出して、上記と同様の演算を行うことにより、共振周波数Frおよび負荷抵抗Rを瞬時に算出することができる。このとき、n次成分を用いて演算することにより、A/D変換器の分解能を大きくする必要がなくなるので好ましい。
なお詳細図示しないが、n次成分を用いて算出された共振周波数と負荷抵抗の関係を示すマップとして、図4(a)と同様のものが得られる(ただしアルミニウム円板の負荷抵抗は、共振周波数の増大に伴い、図4(a)のものより大きくなる。)。すなわち制御回路部50は、n次駆動電圧およびn次駆動電流から、LCR誘導加熱部20のインダクタンスLまたは共振周波数Frと負荷抵抗Rとを算出することができる。
またLCR誘導加熱部20の両端に加わる電圧は、図2に示す駆動電圧および駆動電流に直接的に影響を与えるため、正確な負荷検知を実現するためには、完全にフラットな直流であることが好ましい。図1において、商用電源10からの電圧は整流回路12により整流されるが、脈動を完全に排除した直流に整流するためには、極めて大容量の平滑コンデンサを用いる必要があり、こうした大容量の平滑コンデンサを用いると電源効率が低下するため、実際には採用することはできない。むしろ加熱コイル20に供給される電力が大きいとき、整流回路12により整流された後であっても、LCR誘導加熱部20の両端に加わる電圧波形は半波に近い波形となる。そこで1次成分抽出手段40(A/D変換器)の検出電圧のダイナミックレンジを有効に活用するために、整流後の電圧波形の変動がピーク付近においては比較的に小さいので、制御回路50は、負荷検知を電圧波形のピーク付近において実施するように制御することが好ましい。たとえば制御回路50は、駆動周波数が25kHzのとき(1周期が約40μ秒)、整流後の半波に近い商用電源波形(1周期が約16.6m秒、60Hzのとき)のうちのピーク時における駆動周波数の1周期(40μ秒)の間で負荷検知するように制御することが好ましい。
以上のように、本願発明に係る負荷検知手法を利用することにより、加熱コイル20の上方に載置された被加熱体の有無、被加熱体の載置状態(載置面積)、被加熱体を構成する材質、および被加熱体を誘導加熱する際に供給される高周波電流の最適な駆動周波数等を瞬時に検知することができる。
実施の形態1.
ここで上記説明した負荷検知手法を踏まえつつ、図7〜図10を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器1の実施の形態1について以下詳細に説明する。
図7は、実施の形態1に係る加熱コイル22の平面図である。実施の形態1に係る加熱コイル22は、図示のように導線を平面上に捲回した中央コイル22aと、その周囲に同心円状に捲回した周辺コイル22bとを有する。中央コイル22aおよび周辺コイル22bは互いに隣接し、協働して単一の鍋Pを誘導加熱するものである。なお、本願発明に係る加熱コイル22は、互いに隣接し、協働して単一の鍋Pを誘導加熱するものであれば、2つのサブコイル(中央コイル22aおよび周辺コイル22b)に限定されるものではなく、3つ以上サブコイルからなるものであってもよい。
図8は、単一の加熱コイルを有する誘導加熱調理器1の概略的な電気的構成を示す回路ブロック図である。図8に示す誘導加熱調理器1は、概略、二相または三相の商用電源10からの交流電流を直流電流に整流する整流回路12a,12bと、中央コイル22aおよび周辺コイル22bに所定の駆動周波数を有する高周波電流を供給する駆動回路14a,14bと、これらのコイル22a,22bに直列に接続された共振コンデンサ24a,24bからなるLCR誘導加熱部20a,20bとを有する。また誘導加熱調理器1は、各LCR誘導加熱部20a,20bの両端に印加される駆動電圧を検出する駆動電圧検出手段30a,30bと、各LCR誘導加熱部20a,20bに流れる駆動電流を検出する駆動電流検出手段32a,32bと、各駆動電圧検出手段30a,30bおよび各駆動電流検出手段32a,32bに電気的に接続された1次成分抽出手段40a,40bと、各駆動回路14a,14bおよび各1次成分抽出手段40a,40bに電気的に接続された制御回路50とを有する。図8に示す各構成部品は、図1を参照して上記説明したものと同様の構成および機能を有するので、重複する点については説明を省略する。
次に、図9を参照しながら、実施の形態1に係る制御回路50の制御方法について詳細に説明する。図9は実施の形態1に係る制御方法を示すフローチャートである。
ユーザが調理開始スイッチ(図示せず)を作動させ、制御回路50が中央コイル22aおよび周辺コイル22bに所定の駆動周波数を有する高周波電流を供給するように駆動回路14a,14bを制御する場合について考える。
ステップST11(負荷検知期間)において、制御回路50は中央コイル22aおよび周辺コイル22bについて負荷検知を行う。すなわち制御回路50は、まず所定の検知周波数Fsを有する高周波電流が中央コイル22aおよび周辺コイル22bに供給されるように各駆動回路14a,14bを制御する。さらに制御回路50は、各駆動電圧検出手段30a,30bおよび各駆動電流検出手段32a,32bが駆動電圧Vおよび駆動電流Iを検出し、各1次成分抽出手段40a,40bが1次成分の駆動電圧Vおよび駆動電流Iを抽出するように制御して、中央コイル22aおよび周辺コイル22bの負荷抵抗R,Rと、共振周波数Fr,Frを算出する。
このとき上述のように、鍋Pの共振周波数Frよりも低い周波数で駆動回路14a,14bを制御すると、これらの駆動回路のIGBT等の素子に悪影響を与えるため、調理開始当初(負荷検知期間)における検知周波数Fsは、誘導加熱することが想定される鍋Pの材質の中でも最も高い共振周波数Frと同等またはそれ以上の周波数として選択することが好ましい。すなわち、調理に用いられる鍋Pのうちで最も高い共振周波数Frを有するものは、アルミニウム製の鍋Pであるので、図4(a)のマップにおいて、アルミニウム製鍋が加熱コイルの上方に完全に載置されている(重畳率が100%である)場合の共振周波数が30kHzである場合には、検知周波数Fsとして、たとえば35kHzを設定することが好ましい(Fs=35kHz)。
なお、負荷検知期間における検知周波数Fsは、さらに高い共振周波数Frを有する材質を想定して、できるだけ高く設定することが好ましいが、共振周波数Frを高くするほど、1次成分抽出手段40a,40bに用いられるA/D変換器のサンプリング周波数を高くする必要がある。そしてサンプリング周波数の高い超高速型のA/D変換器は高価であるので、低コスト化を図る上では検知周波数Fsを極力小さく設定することが好ましい。
また共振周波数Frは、鍋Pの材質の他、中央コイル22aおよび周辺コイル22bの寸法・形状・配置位置等を含む設計仕様、および共振コンデンサ24の静電容量にも依存し、誘導加熱調理器ごとに設定することが好ましい。
ただし、特に中央コイル22aおよび周辺コイル22bについて同時に負荷検知する場合は、これらに供給する高周波電流の周波数が異なると、差分周波数に相当するビート音が発生し、特にこれらの差分周波数が可聴域にあるとき、ユーザに著しい不快感を与えるので、負荷検知において中央コイル22aおよび周辺コイル22bに供給する高周波電流の検知周波数Fsは同一のものとすることが好ましい。また同時に負荷検知しない場合には、これらに供給する高周波電流の周波数は異なっていてもよい。
ステップST12において、制御回路50は、中央コイル22aの算出された負荷抵抗Rおよび共振周波数Frと、図示しないメモリにあらかじめ記憶された図4(b)に示すマップとを比較して、鍋Pが中央コイル22aの上方に載置されているか否か(駆動禁止領域に入るか否か)を判定する。
制御回路50は、鍋Pが中央コイル22aの上方に載置されていると判定した場合には(Yesの場合)、続けてステップST13において、周辺コイル22bの算出された負荷抵抗Rおよび共振周波数Frと、メモリに記憶された図4(b)に示すマップとを比較して、同様に鍋Pが周辺コイル22bの上方に載置されているか否かを判定する。
制御回路50は、鍋Pが中央コイル22aの上方に載置されていないと判定した場合には(Noの場合)、たとえばスプーン等の鍋P以外のものが載置されているとして、中央コイル22aおよび周辺コイル22bを含むすべての加熱コイル22に対する高周波電流の供給を停止するように各駆動回路14を制御してもよい。
鍋Pが中央コイル22aおよび周辺コイル22bの上方に載置されていると判定した場合、ステップST14において、制御回路50は、中央コイル22aの共振周波数Frおよび周辺コイル22bの共振周波数Frのうち高い方の共振周波数に所定の加算周波数ΔFを加算した駆動周波数Fを決定する。
Figure 0005478735
加算周波数ΔFは、たとえば3kHz等の事前に設定された固定値(一定の周波数)であってもよいが、負荷検知で検知された鍋Pの材質に応じて重み付けをしてもよい。たとえば負荷検知で算出された共振周波数Frおよび負荷抵抗Rが、磁性ステンレスからなる鍋Pの共振周波数Frおよび負荷抵抗Rに近い場合には、加算周波数ΔFを2kHzとし、鉄に近い場合には加算周波数ΔFを3kHzとし、非磁性ステンレスに近い場合には加算周波数ΔFを2.5kHzとして駆動周波数Fを決定してもよい。すなわち加算周波数ΔFは、鍋Pを構成する材質に応じて重み付けしてもよい。
また加算周波数ΔFは、検知された共振周波数の高低に応じて重み付けをしてもよい。たとえば負荷検知で検知された共振周波数が23kHz以下であるときは、加算周波数ΔFを2kHzとし、23kHz以上であるときは、加算周波数ΔFを3kHzとしてもよい。このように加算周波数ΔFは、負荷検知で検知された共振周波数に応じて重み付けしてもよい。
そしてステップST15(駆動期間)において、制御回路50は、決定された駆動周波数Fを有する高周波電流が中央コイル22aおよび周辺コイル22bに供給されるように各駆動回路14a,14bを制御する。
このとき、各駆動回路14a,14bから供給される駆動周波数Fとして離散的な値しか選択できない場合(たとえば、インクリメントを1kHzとする20〜35kHzの間の離散的な値)、制御回路50は、決定された駆動周波数Fより大きい最も近い値を駆動周波数Fとして選択してもよい。
図10は、上記説明した制御方法における負荷検知期間と駆動期間を模式的に示すタイミングチャートである。図10において、1つの正方形の横方向の長さ(τ)は、商用電源の半周期を示す。負荷検知期間において、検知周波数Fsを有する高周波電流が供給されている期間をクロスハッチングで示し、駆動周波数Fで実際に調理のために給電されている期間をシングルハッチングで示し、高周波電流が供給されていない期間を空白としている。
上述のように、商用電源10からの電圧は、一般に整流した後でも完全にフラットにならず、半波波形に近いものであるから、電圧変動のより小さい整流後の電圧波形のピーク付近において負荷検知を行うことが好ましい。また負荷検知には、図2に示すように検知周波数Fsの単一の周期(Fs=25kHzのとき、1周期は約40μ秒)におけるLCR誘導加熱部20の駆動電圧Vおよび駆動電流Iの一次成分を抽出すれば足りるが、整流後の電圧波形が安定するまでに時間を要する場合には、図10に示すように商用電源10の半周期(約8.3m秒、60Hzのとき)において負荷検知を行ってもよい。
図9のフローチャートおよび図10(a)のタイミングチャートに示すように、中央コイル22aおよび周辺コイル22bに対する負荷検知は、これらのコイルの相互誘導による影響を排除するため、順次行うことが好ましいが、相互誘導による影響が小さい場合等においては同時に行ってもよい。なお、複数のコイルについて同時に負荷検知を行う場合には、複数のA/D変換器を用いるか、あるいは単一のA/D変換器を高速切替してサンプルホールド回路を用いることにより実施することができるが、コスト高を招く。
なお負荷検知に際し、検知周波数Fsの少なくとも1周期分における駆動電圧Vおよび駆動電流Iの一次成分の波形データを必要とするが、検知周波数Fsは商用電源の周波数に比して実質的に高いので、駆動1周期分の波形データを取り込む毎に、複数のコイルについてマルチプレクサで切り替えて取り込むようにしてもよい。
また順次に負荷検知を行う場合、駆動電圧が安定する時間が短ければ、1回の整流後電圧のピーク付近で切り替えて取り込むようにしてもよい。ただし順次に負荷検知を行うとき、各コイルへの切替後の電圧波形が安定するまでに相当の時間を必要とする場合には、整流後電圧のピーク毎に駆動を切り替えて取り込むようにしてもよい。
一方、図9のフローチャートに戻って、ステップST13において、鍋Pが周辺コイル22bの上方に載置されていないと判定されたとき、制御回路50は、ステップST16において、上記と同様に、中央コイル22aの共振周波数Frに所定の加算周波数ΔFを加算した駆動周波数Fを決定し、駆動期間であるステップST17(駆動期間)において、決定された駆動周波数Fを有する高周波電流が中央コイル22aのみに供給されるように駆動回路14aを制御する。
なお図10(b)は、鍋Pが周辺コイル22bの上方に載置されておらず、中央コイル22aのみに給電する場合のタイミングチャートである。
上記説明したように、本願発明によれば、共振周波数Frより加算周波数ΔFだけ高い駆動周波数F、すなわち所望する加熱電力を得るために最適な駆動周波数Fを有する高周波電流を各加熱コイル22に供給することができるので、加熱効率が極めて高く、しかも駆動回路14a,14bのスイッチング素子に悪影響を与えることなく、安全にかつ高信頼性で駆動回路14a,14bを制御することができる。
実施の形態2.
次に、図11〜図12を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態2について以下詳細に説明する。実施の形態2に係る制御回路50は、1回目の負荷検知において、検知周波数Fsを有する高周波電流を各加熱コイル22に供給して算出された共振周波数Frのうちで最も高いものを第2の検知周波数Fsとして決定し、第2の検知周波数Fsを有する高周波電流を各加熱コイル22に供給して2回目の負荷検知を行い、より精度の高い共振周波数Frを得る点を除き、実施の形態1の誘導加熱調理器1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
実施の形態1によれば、負荷検知において各加熱コイル22に供給される高周波電流の検知周波数Fsは、誘導加熱することが想定される鍋Pの材質の中でも最も高い共振周波数Frと同等またはそれ以上の周波数として選択され、たとえば35kHzに設定されるものであった。しかしながら、負荷検知により算出される各加熱コイル22の共振周波数Frが検知周波数Fsより実質的に低い場合、すなわち各加熱コイル22に固有の実際の共振周波数が検知周波数Fsより実質的に低い場合、1次成分抽出手段40で抽出される駆動電圧Vに対する駆動電流Iの位相がマイナス90度付近となり、負荷検知により算出される共振周波数Frの演算誤差が大きくなり、負荷検知精度が低下する場合がある。
そこで実施の形態2に係る誘導加熱調理器1は、1回目の負荷検知において、検知周波数Fsを有する高周波電流を各加熱コイル22に供給して算出された共振周波数Frのうちで最も高いものを、2回目の負荷検知における第2の検知周波数Fsとして、あらためて第2の検知周波数Fsを有する高周波電流を各加熱コイル22に供給して負荷検知を行うことにより、負荷検知精度を向上させようとするものである。
図11および図12は実施の形態2に係る制御方法を示すフローチャートである。
ユーザが調理を開始すると、1回目の負荷検知期間(ステップST21)において、制御回路50は、中央コイル22aおよび周辺コイル22bについて検知周波数Fsで負荷検知を行う。すなわち制御回路50は、あらかじめ設定された検知周波数Fs(たとえば35kHz)を有する高周波電流を中央コイル22aおよび周辺コイル22bに供給し、中央コイル22aおよび周辺コイル22bの負荷抵抗R,Rと、共振周波数Fr,Frとを算出する。
ステップST22およびステップST23において、制御回路50は、算出された各加熱コイル22の負荷抵抗R,Rおよび共振周波数Fr,Frに基づき、図4(b)のマップを参照して、鍋Pが中央コイル22aおよび周辺コイル22bの上方に載置されているか否かを判定する。
制御回路50は、鍋Pが中央コイル22aおよび周辺コイル22bの上方に載置されていると判定した場合には(ともにYesの場合)ステップST24に進み、鍋Pが中央コイル22aの上方に載置されていないと判定した場合には(ステップST22でNoの場合)、周辺コイル22bを含むすべての加熱コイル22に対する高周波電流の供給を停止し、鍋Pが中央コイル22aの上方にのみ載置されていると判定した場合には(ステップST23でNoの場合)、図12(a)の"A"に進む。
上述のように、1回目の負荷検知における検知周波数Fsは、想定される鍋Pの材質の中でも最も高い共振周波数Frと同等またはそれ以上の周波数として選択されるので、実際の負荷検知により算出された共振周波数Frは、検知周波数Fsより小さい。
2回目の負荷検知期間(ステップST24)において、制御回路50は、中央コイル22aおよび周辺コイル22bの共振周波数Fr,Frのうち高い方の共振周波数に、所定の加算周波数ΔFを加算した周波数を第2の検知周波数Fsと決定する。さらに制御回路50は、ステップST24において、中央コイル22aおよび周辺コイル22bについて第2の検知周波数Fsで負荷検知を行い、中央コイル22aおよび周辺コイル22bの負荷抵抗R’,R’と、共振周波数Fr’,Fr’とを算出する。
次に、ステップST25およびステップST26において、制御回路50は、ステップST24で新たに算出された各加熱コイル22の負荷抵抗R’,R’および共振周波数Fr’,Fr’に基づき、図4(b)のマップを参照して、鍋Pが中央コイル22aおよび周辺コイル22bの上方に載置されているか否かを判定する。
制御回路50は、鍋Pが中央コイル22aおよび周辺コイル22bの上方に載置されていると判定した場合には(ともにYesの場合)ステップST27に進み、鍋Pが中央コイル22aの上方に載置されていないと判定した場合には(ステップST25でNoの場合)、同様に、周辺コイル22bを含むすべての加熱コイル22に対する給電を停止し、鍋Pが中央コイル22aの上方にのみ載置されていると判定した場合には(ステップST26でNoの場合)、図12(b)の"B"に進む。
第2の検知周波数Fsは、当初設定された第1の検知周波数Fsより小さく、中央コイル22aおよび周辺コイル22bの実際の共振周波数により近似するものであるから、2回目の負荷検知により算出される共振周波数Fr’,Fr’の演算誤差を低減することができ、負荷検知精度を改善することができる。
ステップST27において、制御回路50は、実施の形態1と同様、中央コイル22aの共振周波数Fr’および周辺コイル22bの共振周波数Fr’のうち高い方の共振周波数に、所定の加算周波数ΔFを加算した第2の駆動周波数F’を決定し、駆動期間(ステップST28)において、第2の駆動周波数F’を有する高周波電流が中央コイル22aおよび周辺コイル22bに供給されるように駆動回路14a,14bを制御する。
一方、制御回路50は、ステップST23において、鍋Pが中央コイル22aの上方には載置されているが、周辺コイル22bの上方に載置されていないと判定したとき、図12の"A"に進む。
そして2回目の負荷検知期間(ステップST31)において、制御回路50は、中央コイル22aの共振周波数Frに、所定の加算周波数ΔFを加算した周波数を第2の検知周波数Fsと決定する。さらに制御回路50は、ステップST31において、中央コイル22aについて第2の検知周波数Fsで負荷検知を行い、再び中央コイル22aの負荷抵抗R’と、共振周波数Fr’とを算出する。
ステップST32において、制御回路50は、ステップST31で新たに算出された中央コイル22aの負荷抵抗R’および共振周波数Fr’に基づき、図4(b)のマップを参照して、鍋Pが中央コイル22aの上方に載置されているか否かを判定する。
制御回路50は、鍋Pが中央コイル22aの上方に載置されていると判定した場合には(Yesの場合)ステップST33に進み、鍋Pが中央コイル22aの上方に載置されていないと判定した場合には(Noの場合)、中央コイル22aに対する給電を停止する。
ステップST33において、制御回路50は、同様に、中央コイル22aの共振周波数Fr に、所定の加算周波数ΔFを加算した第2の駆動周波数F’を決定し、駆動期間(ステップST34)において、第2の駆動周波数F’を有する高周波電流が中央コイル22aにのみ供給されるように駆動回路14aを制御する。
また制御回路50は、ステップST25,ST26において、鍋Pが中央コイル22aの上方には載置されているが、周辺コイル22bの上方に載置されていないと判定したとき、図12(b)の2回目の負荷検知期間(ステップST35)において、同様に、中央コイル22aの共振周波数Fr に、所定の加算周波数ΔFを加算した第2の駆動周波数F’を決定し、駆動期間(ステップST36)において、第2の駆動周波数F’を有する高周波電流が中央コイル22aにのみ供給されるように駆動回路14aを制御する。
このように2回目の負荷検知で用いられた第2の検知周波数Fsは、第1の検知周波数Fsより小さく、各加熱コイル22に固有の共振周波数により近いものであるから、2回目の負荷検知により算出される共振周波数Fr’の演算誤差を実質的に低減することができ、負荷検知精度を改善して、より最適な駆動周波数Fで鍋Pを加熱することができる。
実施の形態3.
次に、図13〜図16を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態3について以下詳細に説明する。実施の形態3に係る誘導加熱調理器1は、加熱コイル20が3つ以上の加熱サブコイルから構成されている点を除き、実施の形態1,2の誘導加熱調理器1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
実施の形態3に係る誘導加熱調理器1は、図13に示すように、中央コイル22aと、その周辺に1/4円弧状(バナナ状または胡瓜状)に捲回された4つの周辺コイル22b〜22eとを有する。また実施の形態3に係る誘導加熱調理器1は、詳細図示しないが、各加熱サブコイル22(中央コイル22aと4つの周辺コイル22b〜22e)のそれぞれに対して、上記説明した駆動回路14、駆動電圧検出手段30、駆動電流検出手段32、および1次成分抽出手段40を有し、これらの構成回路を制御する単一の制御回路50を有する。
なお択一的には、誘導加熱調理器1は、図14に示すように格子状に配列された複数の円形状のサブコイル22を有するものであってもよく、サブコイルの形状および配置位置は本願発明を限定するものではない。
図15は実施の形態3に係る制御方法を示すフローチャートであり、図16は負荷検知期間と駆動期間を模式的に示すタイミングチャートである。
ユーザが調理を開始すると、制御回路50は、第1の負荷検知期間(ステップST41)において、初期設定された(デフォルトの)第1の検知周波数Fsを有する高周波電流を各加熱サブコイル22に供給して負荷検知を行い、各加熱サブコイル22の負荷抵抗Rおよび共振周波数Fr(i=1,2,3,・・・)を算出する。
次にステップST42において、制御回路50は、各加熱サブコイル22の負荷抵抗Rおよび共振周波数Frに基づいて、少なくとも1つの加熱サブコイル22の上方に鍋Pが載置されているか否か判定し、いずれの加熱サブコイル22の上方にも鍋Pが載置されていないと判定したとき(Noの場合)には給電を停止する。
制御回路50は、少なくとも1つの加熱サブコイル22の上方に鍋Pが載置されていると判定したとき(Yesの場合)、第2の負荷検知期間(ステップST43)において、1回目の負荷検知で算出された共振周波数Frのうち最も高い共振周波数に、所定の加算周波数ΔFを加算した周波数を第2の検知周波数Fsと決定するとともに、第2の検知周波数Fsを有する高周波電流を各加熱サブコイル22に供給して負荷検知を行い、各加熱サブコイル22の負荷抵抗R’および共振周波数Fr’(i=1,2,3,・・・)を算出する。
そしてステップST45において、制御回路50は、実施の形態1と同様、各加熱サブコイル22の共振周波数Fr’のうち高い方の共振周波数に、所定の加算周波数ΔFを加算した第2の駆動周波数F’を決定し、駆動期間(ステップST46)において、第2の駆動周波数F’を有する高周波電流が各加熱サブコイル22に供給されるように駆動回路14を制御する。こうして実施の形態3に係る誘導加熱調理器1は、実際の鍋Pの共振周波数に近い最適な駆動周波数F’を有する高周波電流を供給して鍋Pを効率よく加熱することができる。
たとえば鍋Pが図13の破線に示すように中央から右側にずれた位置に載置されたとき、制御回路50は、図16のタイミングチャートで示すように、1回目の負荷検知(ステップST41)において、鍋Pが中央サブコイル22aおよび周辺サブコイル22b,22cの上に載置されたことを判定し、2回目の負荷検知を行い(ステップST43)、最適な駆動周波数F’を決定して給電するように各駆動回路14を制御する。こうして実施の形態3に係る誘導加熱調理器1は、瞬時に最適な駆動周波数F’を検知し、最適な駆動周波数F’で鍋Pを加熱することができる。
このように2回目の負荷検知で用いられた第2の検知周波数Fsは、第1の検知周波数Fsより小さく、各加熱コイル22の実際の共振周波数Frにより近いものであるから、2回目の負荷検知により算出される共振周波数Fr’の演算誤差を実質的に低減することができ、負荷検知精度を改善して、より最適な駆動周波数F で鍋Pを加熱することができる。


なお必要ならば、3回目以上の負荷検知を重ねて行うことにより、実際の鍋Pの共振周波数により近い駆動周波数F’を有する高周波電流を供給して、鍋Pに対する加熱効率を最適化するようにしてもよい。またユーザが鍋振り等により、各加熱コイル22の最適な駆動周波数Fが変化することを想定して、所定時間経過する毎に定期的に負荷検知を行うようにしてもよい。
1:誘導加熱調理器、10:商用電源、12:整流回路、14:駆動回路、20:LCR誘導加熱部、22:加熱コイル、24:共振コンデンサ、30:駆動電圧検出手段、32:駆動電流検出手段、40:1次成分抽出手段(n次成分抽出手段)、50:制御回路、鍋:P。

Claims (10)

  1. 互いに隣接し、協働して単一の被加熱体を誘導加熱する複数(i個,iは2以上の自然数)の加熱コイルと、
    前記各加熱コイルに所定の周波数を有する高周波電流を個別に供給する複数の駆動回路と、
    前記各加熱コイルに流れる駆動電流および該各加熱コイルの両端に印加される駆動電圧から、前記所定の周波数のn倍(nは自然数)の周波数を有するn次成分を含むn次駆動電流およびn次駆動電圧を抽出する複数のn次成分抽出手段と、
    前記各n次成分抽出手段で抽出されたn次駆動電流およびn次駆動電圧から前記各加熱コイルの負荷抵抗および共振周波数を算出する制御回路部とを備え、
    前記制御回路部は、
    a)第1の検知周波数(Fs)を有する高周波電流を前記各加熱コイルに供給するように前記各駆動回路を制御した際に算出された前記各加熱コイルの負荷抵抗(R)および共振周波数(Fr)に基づいて、該各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否かを判定し、
    b)被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルについて算出された共振周波数(Fr)のうちで最も高い共振周波数より加算周波数(ΔF)だけさらに高い駆動周波数(F)を決定し、
    c)被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルに駆動周波数(F)を有する高周波電流を供給するように前記各駆動回路を制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 互いに隣接し、協働して単一の被加熱体を誘導加熱する複数(i個,iは2以上の自然数)の加熱コイルと、
    前記各加熱コイルに所定の周波数を有する高周波電流を個別に供給する複数の駆動回路と、
    前記各加熱コイルに流れる駆動電流および該各加熱コイルの両端に印加される駆動電圧から、前記所定の周波数のn倍(nは自然数)の周波数を有するn次成分を含むn次駆動電流およびn次駆動電圧を抽出する複数のn次成分抽出手段と、
    前記各n次成分抽出手段で抽出されたn次駆動電流およびn次駆動電圧から前記各加熱コイルの負荷抵抗および共振周波数を算出する制御回路部とを備え、
    前記制御回路部は、
    i−a)第1の検知周波数(Fs)を有する高周波電流を前記各加熱コイルに供給するように前記各駆動回路を制御した際に算出された前記各加熱コイルの負荷抵抗(R)および共振周波数(Fr)に基づいて、該各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否かを判定し、
    i−b)前記i−a)において被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルについて算出された共振周波数(Fr)のうちで最も高い共振周波数より加算周波数(ΔF)だけさらに高い第2の検知周波数(Fs)を決定し、
    ii−a)前記i−b)において決定された第2の検知周波数(Fs)を有する高周波電流を前記各加熱コイルに供給するように前記各駆動回路を制御した際に算出された前記各加熱コイルの負荷抵抗(R’)および共振周波数(Fr’)に基づいて、該各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否かを判定し、
    ii−b)前記ii−a)において被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルについて算出された共振周波数(Fr’)のうちで最も高い共振周波数より加算周波数(ΔF)だけさらに高い駆動周波数(F’)を決定し、
    c)前記ii−a)において被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルに駆動周波数(F’)を有する高周波電流を供給するように前記各駆動回路を制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 加算周波数(ΔF)は、一定の周波数であるか、あるいは算出された各加熱コイルの共振周波数(Fr)または被加熱体を構成する材質に応じて重み付けされた周波数であることを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 制御回路部は、各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否か、同時にまたは順次に判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
  5. 加熱コイルは、平面状に捲回された中央コイルと、その周辺に配置された少なくとも1つの周辺コイルとを有し、
    制御回路部は、前記中央コイルの上方に被加熱体が載置されていないとき、すべての前記加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止するように前記各駆動回路を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
  6. 互いに隣接し、協働して単一の被加熱体を誘導加熱する複数(i個,iは2以上の自然数)の加熱コイルと、前記各加熱コイルに所定の周波数を有する高周波電流を個別に供給する複数の駆動回路とを有する誘導加熱調理器の制御方法であって、
    前記各加熱コイルに流れる駆動電流および各加熱コイルの両端に印加される駆動電圧から、前記所定の周波数のn倍(nは自然数)の周波数を有するn次成分を含むn次駆動電流およびn次駆動電圧を抽出するステップと、
    前記各n次成分抽出手段で抽出されたn次駆動電流およびn次駆動電圧から前記各加熱コイルの負荷抵抗および共振周波数を算出するステップと、
    a)第1の検知周波数(Fs)を有する高周波電流を前記各加熱コイルに供給するように前記各駆動回路を制御した際に算出された前記各加熱コイルの負荷抵抗(R)および共振周波数(Fr)に基づいて、前記各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否かを判定するステップと、
    b)被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルについて算出された共振周波数(Fr)のうちで最も高い共振周波数より加算周波数(ΔF)だけさらに高い第1の駆動周波数(F)を決定するステップと、
    c)被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルに第1の駆動周波数(F)を有する高周波電流を供給するように前記各駆動回路を制御するするステップとを有することを特徴とする誘導加熱調理器の制御方法。
  7. 互いに隣接し、協働して単一の被加熱体を誘導加熱する複数(i個,iは2以上の自然数)の加熱コイルと、前記各加熱コイルに所定の周波数を有する高周波電流を個別に供給する複数の駆動回路とを有する誘導加熱調理器の制御方法であって、
    前記各加熱コイルに流れる駆動電流および該各加熱コイルの両端に印加される駆動電圧から、前記所定の周波数のn倍(nは自然数)の周波数を有するn次成分を含むn次駆動電流およびn次駆動電圧を抽出するステップと、
    前記各n次成分抽出手段で抽出されたn次駆動電流およびn次駆動電圧から前記各加熱コイルの負荷抵抗および共振周波数を算出するステップと、
    i−a)第1の検知周波数(Fs)を有する高周波電流を前記各加熱コイルに供給するように前記各駆動回路を制御した際に算出された前記各加熱コイルの負荷抵抗(R)および共振周波数(Fr)に基づいて、該各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否かを判定するステップと、
    i−b)前記i−a)において被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルについて算出された共振周波数(Fr)のうちで最も高い共振周波数より加算周波数(ΔF)だけさらに高い第2の検知周波数(Fs)を決定するステップと、
    ii−a)前記i−b)において決定された第2の検知周波数(Fs)を有する高周波電流を前記各加熱コイルに供給するように前記各駆動回路を制御した際に算出された前記各加熱コイルの負荷抵抗(R’)および共振周波数(Fr’)に基づいて、該各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否かを判定するステップと、
    ii−b)前記ii−a)において被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルについて算出された共振周波数(Fr’)のうちで最も高い共振周波数より加算周波数(ΔF)だけさらに高い駆動周波数(F’)を決定するステップと、
    c)前記ii−a)において被加熱体が載置されていると判定された前記各加熱コイルに駆動周波数(F’)を有する高周波電流を供給するように前記各駆動回路を制御するステップとを有することを特徴とする誘導加熱調理器の制御方法。
  8. 加算周波数(ΔF)は、一定の周波数であるか、あるいは算出された各加熱コイルの共振周波数(Fr)または被加熱体を構成する材質に応じて重み付けされた周波数であることを特徴とする請求項6または7に記載の制御方法。
  9. 前記制御回路部は、各加熱コイルの上方に被加熱体が載置されているか否か、同時にまたは順次に判定することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1に記載の制御方法。
  10. 加熱コイルは、平面状に捲回された中央コイルと、その周辺に配置された少なくとも1つの周辺コイルとを有し、
    前記中央コイルの上方に被加熱体が載置されていないとき、すべての前記加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止するステップを有することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1に記載の制御方法。
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