JP5653375B2 - 加熱調理器およびその駆動方法 - Google Patents
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Description
図1〜図7を参照しながら、本願発明に係る加熱調理器の実施の形態1について以下詳細に説明する。図1は、実施の形態1による加熱調理器1の概略的な電気的構成を示す回路ブロック図である。図1に示す加熱調理器1は、概略、食材などの被加熱物Fを収容する鍋などの被加熱体Kが載置されるトッププレート(天板)6と、トッププレート6の下方に配置されるIH(Induction Heating )方式の誘導加熱コイル(以下、単に「加熱コイル」という。)10と、同様にトッププレート6の振動を検出できるように配置された振動センサ(振動検出部)12とを有する。振動センサ12は、トッププレート6を介して被加熱体Kから生じる振動を検出して、振動信号を出力するものであれば任意のものを用いて構成することができ、たとえば圧電セラミックセンサや振動ピックアップコイル、非接触式の光学式変位センサなどであってもよい。また振動センサ12は、トッププレート6の振動の変位、速度、または加速度を線形に変換した振動信号を出力するものであってもよく、たとえば加速度センサであってもよい。
(1)「気泡発生前」においては被加熱体Kの鍋底等の加熱面で被加熱物Fに単一の気泡が発生する前の状態にあり、
(2)「気泡成長」においては単一の気泡が発生し始め、成長し、浮力により鍋底から離脱する直前までの状態にあり、さらに
(3)「気泡離脱」においては気泡が鍋底から離脱した後の状態を示すものである。
すなわち本願発明者は、図5(c)に示すように、
(a)振動センサ12の振動信号は、所定の通過周波数帯域において、1つまたは通常複数の(図5(c)では2つの)ピーク信号強度を与えること、
(b)このピーク信号成分強度を与える周波数は、被加熱体Kの形状および構造、トッププレート6等を含む加熱調理器1の構造、および被加熱物Fの内容物や容量に依存する一定の値を有すること(以下、ピーク信号成分強度を与える周波数を「共振周波数F」という。)、
(c)複数の気泡が同時に発生する場合(実線で示す)の信号成分Piと、異なるタイミング(位相)で発生する場合であって、これらが発生する時間間隔が極めて短い(共振周波数Fの逆数に相当する時間より短い)場合(破線で示す)の信号成分Pi’とを比較すると、これらの共振周波数Fには変化はないが、異なる位相を有する振動が互いに干渉し合うため、共振周波数Fにおけるピーク信号成分強度が相対的に小さくなる(周波数分布波形がより平準化される)こと、および
(d)異なるタイミング(位相)であっても、発生する気泡の数が増大するほど、ピーク信号強度Piは増大することを確認した。
換言すると、振動信号P0の時間的変動が比較的に小さいとき、所定時刻(t)における振動信号の信号成分Pi(t)の強度(第1の強度)と、所定時刻(t−Δt)における振動信号の信号成分Pi(t−Δt)の強度(第2の強度)との間の相関係数Cは大きくなる(ほぼ1となる)。
したがって、本願発明に係る周波数分解部40は、外乱ノイズを排除する通過周波数帯域における振動信号から抽出した複数の信号成分Pi(t)において、時間的な強度変動をモニタすることにより、被加熱体Kの形状および構造等に起因する共振周波数Fを確実に検出することができるので、被加熱物状態判定部60は、被加熱体Kの形状および構造等によらず、被加熱物Fの沸騰状態(すなわち「未飽和沸騰状態」および「飽和沸騰状態」)を容易に、かつ正確に判定することができる。なお、ピーク信号成分強度を与える共振周波数Fは、上述のように、通常複数認められるが、周波数分解部40の各バンドパスフィルタ41の通過周波数帯域の少なくとも1つは、共振周波数Fを含むことが好ましい。
図8を参照しながら、本発明に係る加熱調理器の実施の形態2について以下に説明する。実施の形態2による加熱調理器2は、概略、周波数分解部40がローパスフィルタ43、AD変換器44、および信号演算部45からなる点を除き、実施の形態1の加熱調理器1と同様の構成を有するので、その他の構成部品に関連する詳細な説明を省略する。なお図中、同一構成部品については同一の符号を用いて示す。
図9を参照しながら、本発明に係る加熱調理器の実施の形態3について以下に説明する。実施の形態3による加熱調理器3は、概略、トッププレート6の下方に配置された振動発生部7を有する点を除き、実施の形態2の加熱調理器2と同様の構成を有するので、その他の構成部品に関連する詳細な説明を省略する。なお図中、同一構成部品については同一の符号を用いて示す。
Claims (8)
- 被加熱体が載置されるトッププレートと、
前記トッププレートの下方に配置された加熱コイルと、
前記加熱コイルに高周波電流を供給する駆動回路と、
前記トッププレートを介して前記被加熱体の振動を検出し、振動信号を出力する振動検出部と、
前記振動検出部で検出された振動信号から、互いに異なる周波数帯域を有する複数の信号成分を抽出する周波数分解部と、
前記周波数分解部に接続されたスペクトル安定度演算部であって、所定時刻(t)における各信号成分の第1の強度と、第1の強度の平均値と、所定時刻(t)から微小時間(Δt)前の各信号成分の第2の強度と、第2の強度の平均値と、次式で表される時間的相関係数(C)とを算出する前記スペクトル安定度演算部と、
時間的相関係数(C)と所定の閾値(Cth)とを比較することにより、前記被加熱体に収容された被加熱物の沸騰状態を判定する被加熱物状態判定部と、
被加熱物の沸騰状態に応じて、前記加熱コイルに供給される高周波電流を抑制または停止するように、前記駆動回路を制御する制御回路と、
前記制御回路に接続された振動発生部とを備え、
前記振動発生部は、互いに異なる周波数帯域を有する励起振動を被加熱体に供給し、
前記制御回路は、前記振動発生部が供給する励起振動により前記被加熱体が共振したときの共振周波数を特定するとともに、前記周波数分解部が振動信号から抽出する各信号成分の周波数帯域を、共振周波数を含むように設定することを特徴とする加熱調理器。
- 制御回路に接続され、ユーザが不飽和沸騰モードまたは飽和沸騰モードを選択可能な設定入力部を有し、
不飽和沸騰モードが選択された場合、時間的相関係数(C)が第1の閾値(Cth1)より小さくなったとき(C<Cth1)、被加熱物状態判定部は前記被加熱体に収容された被加熱物が不飽和沸騰状態になったことを判定し、制御回路は加熱コイルに供給される高周波電流を抑制または停止するように駆動回路を制御し、
飽和沸騰モードが選択された場合、時間的相関係数(C)が第1の閾値(Cth1)よりさらに小さい第2の閾値(Cth2)より小さくなったとき(C<Cth2)、前記被加熱物状態判定部は前記被加熱体に収容された被加熱物が飽和沸騰状態になったことを判定し、前記制御回路は前記加熱コイルに供給される高周波電流を抑制または停止するように前記前記駆動回路を制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。 - 時間的相関係数(C)が第1の閾値(Cth1)より小さくなったとき(C<Cth1)、被加熱物状態判定部は、被加熱体に収容された被加熱物が不飽和沸騰状態になったことを判定し、制御回路は加熱コイルに供給される高周波電流を抑制または停止するように駆動回路を制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
- 時間的相関係数(C)が第1の閾値(Cth1)よりさらに小さい第2の閾値(Cth2)より小さくなったとき(C<Cth2)、被加熱物状態判定部は、被加熱体に収容された被加熱物が飽和沸騰状態になったことを判定し、制御回路は加熱コイルに供給される高周波電流を抑制または停止するように駆動回路を制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
- 周波数分解部は、振動信号のうち、互いに異なる周波数帯域を有する信号成分を選択的に透過させる複数のバンドパスフィルタと、前記各バンドパスフィルタから出力された信号成分をデジタル変換し、デジタル変換された各周波数帯域の複数のデジタル信号成分をスペクトル安定度演算部に出力するAD変換器とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の加熱調理器。
- 周波数分解部は、所定のカットオフ周波数以下の周波数を有する振動信号を遮断するローパスフィルタと、前記ローパスフィルタから出力された振動信号をデジタル変換するAD変換器と、デジタル変換されたデジタル振動信号から、互いに異なる周波数帯域を有する複数のデジタル信号成分を抽出する信号演算部とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の加熱調理器。
- 被加熱体が載置されるトッププレートと、前記トッププレートの下方に配置された加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給する駆動回路とを有する加熱調理器の駆動方法であって、
前記トッププレートを介して前記被加熱体の振動を検出し、振動信号を出力するステップと、
振動信号から、互いに異なる周波数帯域を有する複数の信号成分を抽出するステップと、
所定時刻(t)における各信号成分の第1の強度と、第1の強度の平均値と、所定時刻(t)から微小時間(Δt)前の各信号成分の第2の強度と、第2の強度の平均値と、次式で表される時間的相関係数(C)とを算出するステップと、
時間的相関係数(C)と所定の閾値(Cth)とを比較することにより、前記被加熱体に収容された被加熱物の沸騰状態を判定するステップと、
被加熱物の沸騰状態に応じて、前記加熱コイルに供給される高周波電流を抑制または停止するステップと、
互いに異なる複数の周波数帯域における励起振動を前記被加熱体に供給するステップと、
前記被加熱体が励起振動により共振した共振周波数を特定するステップと、
振動信号から抽出する各信号成分の周波数帯域が共振周波数を含むように設定するステップとを有することを特徴とする駆動方法。
- 励起振動を被加熱体に供給するステップは、加熱コイルに高周波電流を供給する前に行われることを特徴とする請求項7に記載の駆動方法。
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