JP5473837B2 - 誘導加熱調理器およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、誘導加熱調理器およびその制御方法に関するものである。
いわゆるIHクッキングヒータなどの誘導加熱調理器は、平面状に捲回された加熱コイルに数十kHzの交流電流を通電したときに生じる交流磁場により、導電体からなる鍋などの調理器具に渦電流を形成して、調理器具自体を加熱するものである。
これまで複数の加熱コイルを用いて1つの鍋を加熱する誘導加熱調理器において、各加熱コイルに供給される電力量を任意に制御するものが提案されている。たとえば特許文献1に記載の誘導加熱調理器は、中央に配置された加熱コイルと、その周囲近傍に配置された小型の加熱コイル群とを有し、中央の加熱コイルおよび小型の加熱コイル群を個別に電力供給することにより、中央の加熱コイルの外径サイズよりも大きな底面サイズを有する大型の鍋を均一に、かつ調理性能を損なうことなく加熱するものである。
特開2010−73384号公報
しかしながら特許文献1の誘導加熱調理器によれば、トッププレートの下方において各加熱コイルに隣接して配置された光検出器が外乱光を検出しないとき、鍋が対応する加熱コイルの上方に載置されていると判断するものであるが、鍋の形状や大きさ、材質によっては、光検出器が外乱光を検出しないときでも、鍋が対応する加熱コイルの上方に十分に載置されていない場合には、加熱コイルの漏れ磁束が増大し、不要な電力を消費することがある。逆に、鍋が対応する加熱コイルの上方に載置されているにも拘わらず、外乱光(直射日光)の強度が強い場合には、鍋が載置されていないと判断され、鍋が加熱されない場合が生じ得る。したがって、特許文献1の誘導加熱調理器によれば、各加熱コイルに供給される電力量を任意に制御するように構成されていても、鍋の形状や大きさ、材質、外乱光の強度等により、各加熱コイルに供給される電力量を必ずしも適正に制御することはできない。
そこで本願発明は、上記問題点を解消するためになされたもので、中央に配置された中央加熱コイルと、前記中央加熱コイルの周りに配置された少なくとも1つ以上の周辺加熱コイルと、前記中央加熱コイルに高周波電流を供給する中央加熱コイル駆動回路(以下、「中央駆動回路」という。)と、前記周辺加熱コイルに高周波電流を供給する少なくとも1つ以上の周辺加熱コイル駆動回路(以下、「周辺駆動回路」という。)と、前記中央加熱コイルの上方に載置された被加熱体の負荷特性を検知する中央加熱コイル負荷検知部(以下、「中央負荷検知部」という。)と、前記周辺加熱コイルの上方に載置された被加熱体の負荷特性を検知する周辺加熱コイル負荷検知部(以下、「周辺負荷検知部」という。)と、前記中央負荷検知部および前記周辺負荷検知部により検知された被加熱体の負荷特性に基づいて、前記中央駆動回路および前記周辺駆動回路を独立して制御する制御回路とを備え、前記中央加熱コイル駆動回路および前記周辺加熱コイル駆動回路はそれぞれ、前記各加熱コイルの両端に印加される駆動電圧を検出する駆動電圧検出手段と、前記各加熱コイルに流れる駆動電流を検出する駆動電流検出手段と、検出された駆動電圧および駆動電流から、駆動周波数と同一の周波数を有する1次成分を含む1次駆動電圧および1次駆動電流を抽出する1次成分抽出手段とを有し、前記制御回路は、前記1次駆動電圧および前記1次駆動電流から、対応する前記各加熱コイルの上方に載置された被加熱体の共振周波数、インダクタンス、または負荷抵抗を含む負荷特性を算出するとともに、算出された負荷特性に基づいて、前記各加熱コイルに電源供給すべきか否かを判断する誘導加熱調理器を提供するものである。

本願発明の誘導加熱調理器によれば、複数の加熱コイルのそれぞれに設けた負荷検知部を用いて、各加熱コイルの上方に載置された鍋の加熱コイルに対する負荷特性(負荷抵抗、共振周波数、またはインダクタンス等)および材質を検出するとともに、鍋の有無(載置状態)を判断して、鍋の負荷特性に基づいて各駆動回路を制御して、適正な駆動条件で各加熱コイルへ供給される高周波電流を制御することにより、鍋を効率よく加熱し、ユーザにとって利便性の高い誘導加熱調理器を実現することができる。
本願発明に係る誘導加熱調理器の全体を概略的に示す斜視図である。 図1の誘導加熱調理器の平面図である。 本願発明に係るIH加熱部を上から見た平面図である。 図2および図3のIV−IV線から見たIH加熱部の垂直断面図である。 別の実施の形態によるIH加熱部の図3と同様の平面図である。 さらに別の実施の形態によるIH加熱部の図3と同様の平面図である。 本願発明に係る各駆動回路、負荷検知回路、および制御回路の詳細な回路構成を示す回路ブロック図である。 駆動電圧検出手段および駆動電流検出手段により検出された駆動電圧および駆動電流の波形図である。 各種材質からなる擬似鍋をさまざまな位置に載置したときの共振周波数と負荷抵抗の関係を示すグラフ(検知マップ)である。 本願発明に係る誘導加熱調理器の制御方法を示すフローチャートである。 IH加熱部上に中型の鍋をほぼ中央に載置したときの平面図である。 IH加熱部上に小型の鍋をずれた位置に載置したときの平面図である 隣接するIH加熱部の間に大型の鍋を載置したときの平面図である。 IH加熱部上に中型の鍋と矩形形状のフライパンを同時に載置したときの平面図である。 対向する周辺加熱コイルを直列に接続したときの回路ブロック図である。 対向する周辺加熱コイルを並列に接続したときの回路ブロック図である。
以下、添付図面を参照して本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態を説明する。以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(たとえば「上方」、「下方」、「右」および「左」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本願発明を限定するものでない。
図1〜図16を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態について以下詳細に説明する。図1および図2は、本願発明に係る誘導加熱調理器1の全体を概略的に図示する斜視図および平面図である。図1および図2において、誘導加熱調理器1は、概略、筐体2、その上側表面のほぼ全体を覆うガラスなどで形成されたトッププレート3、左右および中央に配置されたIH加熱部10,11,12、および調理用グリル4を有する。
なお以下の説明において、主に図1および図2において図中左側に示すIH加熱部10を詳細に説明するが、右側および中央に配置されたIH加熱部11,12も同様に本願発明を採用するものであってもよいし、またIH方式ではなくラジエント方式の加熱部であってもよい。
また、調理用グリル4が筐体2のほぼ中央に配置された、いわゆるセンタグリル構造を有する誘導加熱調理器1について例示的に説明するが、本願発明は、これに限定されるものではなく、調理用グリル4がいずれか一方の側面に偏ったもの(サイドグリル構造)、または調理用グリル4を具備しない誘導加熱調理器にも同様に適用することができる。
誘導加熱調理器1は、ユーザがIH加熱部10,11,12や調理用グリル4を操作するために用いられる操作パネル5および火力調整ダイヤル6a,6b、ならびにこれらの制御状態を表示するための液晶表示部7を備える。択一的には、誘導加熱調理器1は、ユーザがIH加熱部10等を操作し、これらの制御状態を表示するためのタッチパネル(図示せず)のような入力デバイスを有するものであってもよい。
また誘導加熱調理器1は、トッププレート3上の後面側に設けられた排気窓8および一対の吸気窓9a,9bを有する。
図3は、トッププレート3の一部を省略してIH加熱部10を上から見た平面図であり、図4は、図2および図3のIV−IV線から見たIH加熱部10の垂直断面図である。本願発明に係るIH加熱部10は、中央に配置された少なくとも1つの加熱コイル(以下、単に「中央加熱コイル」という。)20と、中央加熱コイル20の周囲に配置された複数(好適には4つ以上)の加熱コイル(以下、単に「周辺加熱コイル」という。)30a〜30dとを有する。すなわちIH加熱部10は、少なくとも1つの中央加熱コイル20と複数の周辺加熱コイル30a〜30dが協働して(一組として)単一の鍋Pを加熱するものである。
なお、図3に示す中央加熱コイル20は、半径方向に分割された2つの誘導加熱コイル(「内側中央加熱コイルおよび外側中央加熱コイル」という。)20a,20bからなるものとしたが、内側中央加熱コイル20aおよび外側中央加熱コイル20bは、直列に接続されるものであってもよいし、一連の単一の加熱コイルであってもよい(図示せず)。
内側中央加熱コイル20aおよび外側中央加熱コイル20bは、円形の平面形状を有し、絶縁被膜された任意の金属からなる導電線が円周方向に捲回されることにより構成されている。一方、各周辺加熱コイル30a〜30dは、1/4円弧状(バナナ状または胡瓜状)の平面形状を有し、同様の導電線を各周辺加熱コイル30a〜30dの1/4円弧状の形状に沿って捲回することにより形成されている。すなわち、各周辺加熱コイル30a〜30dは、外側中央加熱コイル20bに隣接する1/4円弧状領域において外側中央加熱コイル20bの円形の平面形状に実質的に沿って延びるように構成されている。
なお、本願発明の複数の周辺加熱コイルは4つに限定されるものではなく、図5に示すように6つであってもよく、このとき各周辺加熱コイル30a〜30fは、1/6円弧状(長楕円状)の平面形状を有し、外側中央加熱コイル20bに隣接する領域においてその円形平面形状に実質的に沿って延びるように構成されている。また、図6に示すように8つの周辺加熱コイル30a〜30hを外側中央加熱コイル20bの周囲に配置してもよく、このとき各周辺加熱コイル30a〜30hは円形の平面形状を有するように構成してもよい。さらに択一的には、詳細図示しないが、単一の周辺加熱コイル30を、内側中央加熱コイル20aおよび外側中央加熱コイル20bと同心円状に最も外側に配置してもよい(トリプルコイル構造)。
再び図4を参照すると、本願発明に係る誘導加熱調理器1は、概略、中央加熱コイル20および4つの周辺加熱コイル30a〜30d(30a,30cのみ図示)のそれぞれに独立して高周波電流を供給する中央駆動回路40および周辺駆動回路50a〜50dと(50a,50cのみ図示)、これらの駆動回路40,50a〜50dにそれぞれ接続された中央負荷検知回路60および周辺負荷検知回路70a〜70dと(70a,70cのみ図示)、駆動回路40,50a〜50dおよび負荷検知回路60,70a〜70dに接続された共通の制御回路80とを有する。
図7は、本願発明に係る各駆動回路40,50a〜50d、各負荷検知回路60,70a〜70d、および制御回路80の詳細な回路構成を示す回路ブロック図である。駆動回路40,50a〜50dおよび負荷検知回路60,70a〜70dのそれぞれにおいて、基本的な回路構成は同一であるので、中央加熱コイル20(内側中央加熱コイル20aおよび外側中央加熱コイル20bを直列に接続したもの)に高周波電流を供給する中央駆動回路40および中央負荷検知回路60について以下説明する。
誘導加熱調理器1は、概略、二相または三相の商用電源ACからの交流電流を直流電流に整流する整流回路92と、中央加熱コイル20に所定の駆動周波数を有する高周波電流を供給する中央駆動回路40と、中央加熱コイル20およびこれに直列に接続された共振コンデンサ42からなる誘導加熱部44と、誘導加熱部44の両端に印加される駆動電圧を検出する駆動電圧検出手段46と、誘導加熱部44に流れる駆動電流を検出する駆動電流検出手段48とを有する。
より具体的には、整流回路92は、全波整流または半波整流するものであってもよく、直流成分を得るための平滑コンデンサ94を有するものであってもよい。また駆動回路40は、IGBTなどのスイッチング素子(図示せず)を含むインバータ回路であり、インバータ駆動する回路であれば任意のものを用いることができ、たとえばハーフブリッジ回路またはフルブリッジ回路で構成することができる。また、フルブリッジインバータ回路を採用する場合、一方のアームを複数の加熱コイルに対するインバータ回路で共用する共用アームとして構成してもよい。
誘導加熱部44は、上述のように、中央加熱コイル20およびこれに直列に接続された共振コンデンサ42からなり、中央加熱コイル20は、図7ではインダクタンスLと負荷抵抗Rの等価回路として図示されている。中央加熱コイル20に高周波電流が供給されると、その周囲に交流磁場を形成し(交流磁場が導電体からなる鍋Pに鎖交し)、鍋Pに渦電流を形成して、鍋Pを加熱する。
一般に、誘導加熱部44の負荷抵抗Rは、鍋Pの有無または載置状態(鍋Pに鎖交する交流磁場)に依存して変動する。すなわち負荷抵抗Rは、鍋Pが載置されていないときの中央加熱コイル20自体の線抵抗Rに、鍋Pを載置したことによる鍋Pの見かけ上の負荷抵抗Rを加えたものに相当する(R=R+R)。
なお駆動電圧検出手段46は、誘導加熱部44の両端に印加される駆動電圧(出力電圧)Vを検出するものであれば任意の回路構成を有するものであってもよい。同様に、駆動電流検出手段48は、誘導加熱部44に流れる駆動電流(出力電流)Iを測定するものであれば任意の回路構成を有するものであってもよく、たとえばカレントトランスであってもよい。
さらに本願発明に係る誘導加熱調理器1は、駆動電圧検出手段46および駆動電流検出手段48に電気的に接続された負荷検知回路60を備える。負荷検知回路60は、以下詳述するように、たとえば鍋Pのインピーダンス等の負荷特性を検知するものである。換言すると、負荷検知回路60は、鍋Pのインピーダンス等の負荷特性を検知するものであれば、任意の構成を有するものであってもよい。
駆動回路40は、上述のように、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などのスイッチング素子を含むインバータ回路であり、IGBTを所定の駆動周波数(たとえば25kHz)を有する制御信号(ゲート信号)で駆動するとき、駆動電圧検出手段46および駆動電流検出手段48は、図8に示すような高周波変調された駆動電圧Vおよび駆動電流Iを検出する。
高周波変調された駆動電圧Vおよび駆動電流Iは、一般に、駆動周波数の整数倍の高次周波数成分を含む合成波形として表される。そして本願発明に係る負荷検知回路60は、駆動電圧検出手段46および駆動電流検出手段48で検出された図8に示す駆動電圧Vおよび駆動電流Iを、たとえば駆動周波数の整数倍のサンプリング周波数を用いて離散フーリエ変換することにより、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分(すなわち駆動周波数と同一の周波数を有する成分)だけを抽出するものである。駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分を抽出するという文脈において、負荷検知回路60は「1次成分抽出手段」ともいう。
なお負荷検知回路60において、複数の高次周波数成分を有する信号から1次成分のみを抽出する手法およびアルゴリズムとしては、独自に構成する以外にも、任意のものを利用することができ、一般に市販されたソフトウェアを用いて駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分だけを抽出することができる。
このとき、本願発明に係る負荷検知回路60は、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分として次式のように複素表示することができる。
Figure 0005473837
ここでV,Iは駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分を示し、V1Re,I1ReはV,Iの実部、V1Im,I1ImはV,Iの虚部、そしてjは虚数単位を示す。
また、誘導加熱部44のインピーダンスZ、および駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相(駆動電流Iに対する駆動電圧Vの位相またはインピーダンスZの位相)θは次式で表される。
Figure 0005473837
ここでIm(Z)およびRe(Z)はそれぞれインピーダンスZの虚部および実部を意味する。なお、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相は、位相θが90度付近ではarctanは発散し、誤差を多く含み得るので、arcsinまたはarccosを用いて位相θを算出することが好ましい場合がある。
さらに本願発明に係る誘導加熱調理器1は、駆動回路40および負荷検知回路60に電気的に接続された制御回路80を備える。制御回路80は、[数2]より負荷検知回路60により抽出された複素表示の1次成分の駆動電圧Vおよび駆動電流Iから、誘導加熱部44のインピーダンスZおよび駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相(偏角)θを算出し、これに基づいて駆動回路40に適当な駆動信号(ゲート信号)を供給するものである。
また制御回路80は、次式で表される誘導加熱部44の有効電力値Wおよび電流実効値Iを算出することができる。
Figure 0005473837
ここでI はIの複素共役を示す。
このように制御回路80は、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分から、誘導加熱部44のインピーダンスZ、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相(駆動電流Iに対する駆動電圧Vの位相またはインピーダンスZの位相)θ、有効電力値Wおよび電流実効値Iを算出することができる。
一方、誘導加熱部44を含む一般の共振回路において、負荷抵抗R、インピーダンスZ、加熱コイル20と鍋Pとの合成により得られるインダクタンスL(以下、単に「インダクタンスL」という。)および共振周波数Frは次式で表される。
Figure 0005473837
ここでωは1次成分の周波数f(定義より駆動周波数と同一、ω=2πfで表される)であり、Cは共振コンデンサ42の静電容量であって、ともに既知である。したがって本願発明に係る制御回路80は、[数2]で算出したθを用いて、[数4]から共振周波数Frと負荷抵抗R(=R+R)を求めることができる。
このように制御回路80は、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分から共振周波数Fr(またはインダクタンスL)と負荷抵抗Rを検出することにより、後述のように、被加熱体Pの載置状態(鍋Pの有無を含む)および鍋Pの材質を検知して、誘導加熱部44に電源供給すべきか否か等を判断することができる。
さらに、この制御回路80は、図8の高周波変調された駆動電圧および駆動電流の単一の周期(すなわち、駆動周波数が25kHzのとき、1周期は約40マイクロ秒)において検知された位相から、共振周波数Fr(またはインダクタンスL)と負荷抵抗Rを算出して電源供給の可否を瞬時に判断することができる。
ここで共振周波数Frと負荷抵抗Rを算出した後において、どのように鍋Pの載置状態(鍋Pの有無を含む)および鍋Pの材質を検知するかについて、具体例を用いて以下説明する。
まず図3に示す加熱コイル(たとえば中央加熱コイル20)の上方におけるトッププレート上に有効加熱領域を画定し、磁性ステンレス(磁性SUS)、鉄、非磁性ステンレス(非磁性SUS)、およびアルミニウムの4種類の材質からなる円板(擬似鍋)を載置する。このとき、中央加熱コイル20の有効加熱領域の面積Sに対する、その上方に載置されて重畳する円板の面積Sの比(以下、これを「重畳率(S/S)」という。)を10%,20%,...100%と変えたときに、制御回路80が求めた共振周波数Frおよび負荷抵抗Rをプロットし、これを連続的な曲線で結ぶと、図9に示すグラフが得られる。このグラフから分かるように、重畳率が大きくなるほど(鍋Pが加熱コイルの有効加熱領域に対して、より適正な中央位置に配置されるほど)、特に磁性ステンレス(磁性SUS)または鉄で形成された鍋Pの負荷抵抗Rの増大は著しく、また非磁性ステンレス(非磁性SUS)およびアルミニウムで形成された鍋Pの共振周波数Frは顕著に増大する。換言すると、制御回路80は、図9に示すグラフ(検知マップ)をあらかじめ記憶しておき、鍋Pの共振周波数Frと負荷抵抗Rを算出することにより、鍋Pの載置状態(重畳率)および材質を容易に検知することができる。
このとき図9に示す検知マップにおいて、破線で示すように、鍋Pの共振周波数Frおよび負荷抵抗Rに係る所定の負荷有無判定閾値(領域)をあらかじめ設定しておき、この判定閾値(領域)より下方の領域に属する共振周波数Frおよび負荷抵抗Rが得られた場合には、本願発明に係る制御回路80は、十分な負荷が存在しない(十分な面積の鍋Pが加熱コイル20の上方に載置されていない、もしくはスプーンやお玉などの小物が載置されている)と判断して、その加熱コイル20に高周波電力を供給することを停止するように駆動回路40を制御する。
このように本願発明に係る制御回路80は、共振周波数Frと負荷抵抗Rをパラメータとして、誘導加熱部44に高周波電流を供給することを禁止する負荷有無判定閾値(領域)を事前に記憶し、これらの検知された値が負荷有無判定閾値より大きい場合にのみ、誘導加熱部44に高周波電流が供給されるように駆動回路40を制御するように構成される。なお負荷有無判定閾値は任意に定義することができ、図9の検知マップに示すように設定して、アルミニウム製の鍋Pを加熱しないように制御することができる。
上記のように、本願発明に係る制御回路80は、高周波変調された駆動電圧Vおよび駆動電流Iの単一の周期(たとえば約40マイクロ秒)において検知された位相から、共振周波数Frと負荷抵抗Rを瞬時に算出することができるので、加熱すべきではない小物の加熱を防止できるので極めて安全であり、無負荷のときに無駄な電力消費を回避できるので省エネルギに寄与することができる。
さらに換言すると、本願発明によれば、共振周波数Frと負荷抵抗Rを検知することにより、鍋Pの材質および載置状態(鍋Pが加熱コイル20の上方にどの程度載置されているか)を瞬時に検出し、鍋Pの材質および載置状態に応じた最適な駆動条件で鍋Pを誘導加熱することができる。
なお上記具体例では、制御回路80は、共振周波数Frと負荷抵抗Rを検出するものであったが、上記[数4]を用いて、インダクタンスLと負荷抵抗Rを算出して、同様に駆動回路40を制御してもよい。
また鍋Pを電磁誘導加熱する際、共振周波数Frを有する高周波電流を鍋Pに供給すると、最も効率良く鍋Pを加熱できることが知られている。そして本願発明によれば鍋Pの共振周波数Frを得ることができるため、駆動周波数として共振周波数Frを選択することにより、極めて効率よく鍋Pを加熱することができる。
繰り返しになるが、本願発明に係る各駆動回路40,50a〜50dおよび各負荷検知回路60,70a〜70dの基本的な回路構成は同一であるので、各負荷検知回路(1次成分抽出手段)70a〜70dは、各加熱コイル30a〜30dの上方に配置された鍋Pの共振周波数Frと負荷抵抗Rを算出することができる。そして制御回路80は、これらの鍋Pの負荷特性に基づいて、各加熱コイル30a〜30dを適正に制御することにより、鍋Pの材質および載置状態に応じた最適な駆動条件で鍋Pを誘導加熱することができる。
次に、図10に示す本願発明に係る誘導加熱調理器の制御方法を示すフローチャートを参照しながら、図3に示すIH加熱部10の中央加熱コイル20および4つの周辺加熱コイル30a〜30dに高周波電流を供給する中央駆動回路40および周辺駆動回路50a〜50dの制御方法について説明する。
図11は、図3に示すIH加熱部10の上方に、中央加熱コイル20より大きく、IH加熱部10の全体より小さい中型の鍋(以下、「中鍋P」という。)を載置したときの平面図である。図11に示す中鍋Pは、中央加熱コイル20および周辺加熱コイル30aの全体、および周辺加熱コイル30b,30dの一部の上方に載置されているが、周辺加熱コイル30cの上方には載置されていない。
このとき中央負荷検知回路60は、中央加熱コイル20に対する負荷の負荷特性(鍋Pの共振周波数、インダクタンス、および負荷抵抗)を検知して、制御回路80は、中央加熱コイル20の上方に十分な負荷が存在する(十分な面積の鍋Pが加熱コイル20の上方に載置されている)か否か判断する(ST01)。中鍋Pは中央加熱コイル20上に載置されているので、制御回路80は、負荷が存在する(鍋がある)と判断して、ユーザが火力調整ダイヤル6で設定した火力に応じた高周波電力を適正な駆動周波数で中央加熱コイル20に供給するように制御する(ST02)。
同様に、周辺負荷検知回路70aが周辺加熱コイル30aに対する鍋Pの負荷特性(共振周波数、インダクタンス、および負荷抵抗)を検知して、制御回路80は、周辺加熱コイル30aの上方には十分な負荷が存在するか否か判断する(ST03)。中鍋Pは周辺加熱コイル30a上に載置されているので、制御回路80は、「鍋あり」と判断して、設定された火力に応じた高周波電力を適正な駆動周波数で周辺加熱コイル30aに供給するように制御する(ST04)。
さらに周辺負荷検知回路70b〜70dも周辺加熱コイル30b〜30dに対する鍋Pの負荷特性を検知して、制御回路80は、周辺加熱コイル30b〜30dの上方には十分な負荷が存在するか否か判断する(ST07,ST10,ST13)。このとき上述のように、周辺加熱コイル30b〜30dの上方における中鍋Pの載置面積は十分でないため、制御回路80は、「鍋なし」と判断して、周辺加熱コイル30b〜30dに対する給電を停止するように制御する(ST09,ST12,ST15)。
なお、上述の判断の結果、充分な付加が存在すると判断した加熱コイルにのみ高周波電流が供給されるが、このときの駆動周波数は同一周波数であり、その値は、負荷検知回路60および70で検出された各々の共振周波数Frのいずれか最も高い周波数より大きい値である。
図12は、IH加熱部10の上方に、中央加熱コイル20と同程度の直径を有する小型の鍋(以下、「小鍋P」という。)を、中央加熱コイル20から逸脱した(ずれた)位置に載置したときの平面図である。図12に示す小鍋Pは、周辺加熱コイル30cの大部分の上方に載置されているものの、中央加熱コイル20および周辺加熱コイル30a,30b,30dの上方には載置されていない。
このとき、中央負荷検知回路60が中央加熱コイル20に対する鍋Pの負荷特性を検知して、制御回路80は、中央加熱コイル20の上方に十分な負荷が存在するか否か判断する(ST01)。しかし図11の中鍋Pとは異なり、小鍋Pは中央加熱コイル20の上方に十分に載置されていないので、制御回路80は、「鍋なし」と判断し、中央加熱コイル20およびすべての周辺加熱コイル30a〜30dに対する給電を停止するように制御する(ST03)。
図13は、IH加熱部10と同程度の直径を有する大型の鍋(以下、「大鍋P」を、筐体2の中央に配置されたIH加熱部12およびIH加熱部10の周辺加熱コイル30a,30dの一部の上方に載置したときの平面図である。すなわち図13に示す大鍋Pは、中央加熱コイル20の上方には載置されていない。
同様に、制御回路80は、中央加熱コイル20の上方に十分な負荷が存在しないと判断し(ST01)、制御回路80は、「鍋なし」と判断し、中央加熱コイル20およびすべての周辺加熱コイル30a〜30dに対する給電を停止するように制御する(ST03)。
以上のように、たとえば鍋P内の食材(水等)が吹きこぼれて、ユーザが咄嗟に鍋Pの加熱を中断するために鍋Pの位置をずらした場合や、調理過程においてユーザが鍋Pの加熱を一時停止するために鍋Pを移動させた場合、制御回路80は「鍋なし」と判断し、中央加熱コイル20およびすべての周辺加熱コイル30a〜30dに対する給電を停止するように制御する。こうして、ユーザによる火力調整ダイヤル6等の操作を待つまでもなく、直ちに、しかもユーザの直感による行動に即して各加熱コイル20,30a〜30dへの給電を停止できるので、ユーザにとって利便性が高く、漏れ磁束の発生を最小限に抑え、不要な電力消費を低減できる誘導加熱調理器を実現することができる。
なお、上記具体例では、制御回路80は、鍋Pの載置状態に関し、まず中央加熱コイル20について判断した後、各周辺加熱コイル30a〜30dについて順次判断するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、各周辺加熱コイル30a〜30dについて先に判断してもよいし、鍋Pの載置状態について順次判断するのではなく、同時に(並行して)判断してもよい。
図14は、中鍋P(または小鍋P)と、矩形形状を有する(卵焼き用)フライパンPとをIH加熱部10の上方に同時に載置したときの平面図である。これは、複数の鍋Pを同時に単一のIH加熱部10の上に載置することにより、ユーザが短い時間で複数の調理を行うことができる点においてユーザにとって利便性が高い。図14において、中央加熱コイル20の上方には中鍋PおよびフライパンPの両方が載置され、周辺加熱コイル30aの上方にはフライパンPがあり、周辺加熱コイル30cの上方には中鍋Pがある。
上述のように、中央負荷検知回路60および周辺負荷検知回路70a〜70dは、鍋Pの重畳率が異なることに起因して、互いに異なる負荷特性を検知するところ、図14のように載置された中鍋PおよびフライパンPが異なる材質で構成される場合、鍋Pの重畳率のみならず、これらを構成する材質にも起因した負荷特性(鍋Pの共振周波数、インダクタンス、および負荷抵抗)を検知する。
より具体的には、中央負荷検知回路60は、中鍋PおよびフライパンPの形状(載置面積)を合成し、これらの材質を融合した「単一の鍋」としての負荷特性を検知する。したがって中央負荷検知回路60、周辺負荷検知回路70a,70cが検知する負荷特性は、「鍋」の見かけ上の材質が異なることにより、互いに対して大きく異なる場合がある。たとえば中鍋Pが磁性ステンレス製で、フライパンPが非磁性ステンレス製である場合、周辺負荷検知回路70aが検知する中鍋Pの共振周波数Fr、および周辺負荷検知回路70cが検知するフライパンPの共振周波数Frは、図9に示すように大きく互いに異なる。
そして本願発明に係る制御回路80によれば、中央負荷検知回路60が検知した「鍋」の見かけ上の共振周波数Frと、周辺負荷検知回路70aまたは70cが検知した中鍋PまたはフライパンPの共振周波数Frとの差異が所定の閾値より大きく異なる場合、中央加熱コイル20およびすべての周辺加熱コイル30a〜30dに対する給電を停止するように制御する。
一方、中央負荷検知回路60により検知された共振周波数Frと、周辺負荷検知回路70aおよび70cにより検知された共振周波数Frとの差異が所定の閾値以下であるとき、中央加熱コイル20および周辺加熱コイル30a,30cを用いて中鍋PおよびフライパンPを加熱する(周辺加熱コイル30b,30dは、これらの上方には鍋Pが十分に載置されていないので、駆動しない。)。
上述のように、最も効率良く鍋Pを加熱するためには、共振周波数Frを有する高周波電流を鍋Pに供給することが好ましい。しかしながら、中央加熱コイル20と周辺加熱コイル30a〜30dは、互いに隣接して配置されているため、それぞれ異なる駆動周波数を有する高周波電流を出力するように制御すると、その差分周波数に相当するビート音が発生し、特にこれらの差分周波数が可聴域にあるとき、ユーザに著しい不快感を与える場合がある。
そこで本願発明に係る制御回路80は、中央加熱コイル20および周辺加熱コイル30a,30cが同一の駆動周波数であって、中央負荷検知回路60および周辺負荷検知回路70a,70cにより検知された共振周波数Frのうちの最も大きい共振周波数より大きな周波数を有する高周波電流を供給するように制御する。
なお、上記説明においては、中央負荷検知回路60により検知された共振周波数Frと、周辺負荷検知回路70a〜70dにより検知された共振周波数Frとの差異が所定の閾値以上である場合に、中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dに対する高周波電流の供給を停止するように中央駆動回路40および周辺駆動回路50a〜50dを制御するものであったが、共振周波数Frに限定されるものではなく、その他の負荷特性の差異が所定の閾値以上である場合に、同様にすべての加熱コイル20,30a〜30dへの給電を停止するように制御してもよい。
なお、図3を参照して上記説明した周辺加熱コイル30a〜30dはそれぞれ、周辺負荷検知回路70a〜70dに接続された周辺駆動回路50a〜50dにより独立して駆動されるものであったが、これに限定されるものではなく、互いに対向する周辺加熱コイル30a,30cおよび30b,30dを図15に示すように直列に接続し、周辺負荷検知回路70a,70bに接続された周辺駆動回路50a,50bにより駆動されるように構成してもよい。このように周辺駆動回路50および周辺負荷検知回路70を対向する周辺加熱コイル30a,30cおよび30b,30dで共有することにより、部品点数を削減し、製造コストを低減することができる。
同様に、図示しないが、互いに隣接する周辺加熱コイル30a,30bおよび30c,30dを直列に接続して、周辺駆動回路50および周辺負荷検知回路70を共有するように設計することができる。
さらに、互いに対向する周辺加熱コイル30a,30cおよび30b,30dを図16に示すように並列に接続してもよい。択一的には、互いに隣接する周辺加熱コイル30a,30bおよび30c,30dを並列に接続することにより(図示せず)、周辺駆動回路50および周辺負荷検知回路70を共有化して、部品点数を削減し、製造コストを低減することができる。
1:誘導加熱調理器、2:筐体、3:トッププレート、4:調理用グリル、5:操作パネル、6:火力調整ダイヤル、7:液晶表示部、8:排気窓、9:吸気窓、10,11,12:IH加熱部、20:中央加熱コイル、30:周辺加熱コイル、40:中央加熱コイル駆動回路、42,52:共振コンデンサ、44,54:誘導加熱部、46,56:駆動電圧検出手段、48,58:駆動電流検出手段、50:周辺加熱コイル駆動回路、60:中央加熱コイル負荷検知回路、70:周辺加熱コイル負荷検知回路、80:制御回路、92:整流回路、94:平滑コンデンサ、AC:商用電源、P:鍋(被加熱体)。

Claims (9)

  1. 中央に配置された中央加熱コイルと、
    前記中央加熱コイルの周りに配置された少なくとも1つの周辺加熱コイルと、
    前記中央加熱コイルに高周波電流を供給する中央加熱コイル駆動回路と、
    前記周辺加熱コイルに高周波電流を供給する少なくとも1つの周辺加熱コイル駆動回路と、
    前記中央加熱コイルの上方に載置された被加熱体の負荷特性を検知する中央加熱コイル負荷検知部と、
    前記周辺加熱コイルの上方に載置された被加熱体の負荷特性を検知する周辺加熱コイル負荷検知部と、
    前記中央加熱コイル負荷検知部および前記周辺加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の負荷特性に基づいて、前記中央加熱コイル駆動回路および前記周辺加熱コイル駆動回路を独立して制御する制御回路とを備え
    前記中央加熱コイル駆動回路および前記周辺加熱コイル駆動回路はそれぞれ、
    前記各加熱コイルの両端に印加される駆動電圧を検出する駆動電圧検出手段と、
    前記各加熱コイルに流れる駆動電流を検出する駆動電流検出手段と、
    検出された駆動電圧および駆動電流から、駆動周波数と同一の周波数を有する1次成分を含む1次駆動電圧および1次駆動電流を抽出する1次成分抽出手段とを有し、
    前記制御回路は、前記1次駆動電圧および前記1次駆動電流から、対応する前記各加熱コイルの上方に載置された被加熱体の共振周波数、インダクタンス、または負荷抵抗を含む負荷特性を算出するとともに、算出された負荷特性に基づいて、前記各加熱コイルに電源供給すべきか否かを判断することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 中央に配置された中央加熱コイルと、
    前記中央加熱コイルの周りに配置された少なくとも1つの周辺加熱コイルと、
    前記中央加熱コイルに高周波電流を供給する中央加熱コイル駆動回路と、
    前記周辺加熱コイルに高周波電流を供給する少なくとも1つの周辺加熱コイル駆動回路と、
    前記中央加熱コイルの上方に載置された被加熱体の負荷特性を検知する中央加熱コイル負荷検知部と、
    前記周辺加熱コイルの上方に載置された被加熱体の負荷特性を検知する周辺加熱コイル負荷検知部と、
    前記中央加熱コイル負荷検知部および前記周辺加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の負荷特性に基づいて、前記中央加熱コイル駆動回路および前記周辺加熱コイル駆動回路を独立して制御する制御回路とを備え
    制御回路は、中央加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の共振周波数と、周辺加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の共振周波数との差が所定の閾値より小さいとき、前記中央加熱コイル負荷検知部および前記周辺加熱コイル負荷検知部により検知された共振周波数のうちの最も大きい共振周波数より大きな周波数を有する高周波電流を供給するように中央加熱コイル駆動回路および周辺加熱コイル駆動回路を制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 制御回路は、中央加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の負荷特性に基づいて、中央加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止するように中央加熱コイル駆動回路を制御するとき、周辺加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止するように周辺加熱コイル駆動回路を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 制御回路は、中央加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の負荷特性と、周辺加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の負荷特性との差異が所定の閾値以上であるとき、中央加熱コイルおよび周辺加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止するように中央加熱コイル駆動回路および周辺加熱コイル駆動回路を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
  5. 制御回路は、中央加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の共振周波数と、周辺加熱コイルに対応する負荷検知部により検知された被加熱体の共振周波数との差異が所定の閾値より大きいとき、中央加熱コイル駆動回路および周辺加熱コイル駆動回路が中央加熱コイルおよび周辺加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止するように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
  6. 制御回路は、中央加熱コイル負荷検知部により検知された被加熱体の中央加熱コイルに対する載置面積が所定の閾値より小さいとき、中央加熱コイルおよび周辺加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止するように中央加熱コイル駆動回路および周辺加熱コイル駆動回路を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
  7. 中央加熱コイル負荷検知部および周辺加熱コイル負荷検知部により検知される被加熱体の負荷特性は、中央加熱コイルおよび周辺加熱コイルの上方に載置された被加熱体の共振周波数、インダクタンス、または負荷抵抗であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
  8. 中央に配置された中央加熱コイル、およびその周りに配置された少なくとも1つの周辺加熱コイルからなる誘導加熱調理器の制御方法であって、
    前記各加熱コイルの上方に載置された被加熱体の負荷特性を検知するステップと、
    検知された被加熱体の負荷特性に基づいて、前記各加熱コイルに供給する高周波電流を独立して制御するステップと、
    前記各加熱コイルのそれぞれに独立して高周波電流を供給するステップとを有し、
    負荷特性を検知するステップは、
    各加熱コイルの両端に印加される駆動電圧を検出するステップと、
    前記各加熱コイルに流れる駆動電流を検出するステップと、
    検出された駆動電圧および駆動電流から、駆動周波数と同一の周波数を有する1次成分を含む1次駆動電圧および1次駆動電流を抽出するステップと、
    前記1次駆動電圧および前記1次駆動電流から、前記各加熱コイルの上方に載置された被加熱体の負荷抵抗、共振周波数、またはインダクタンスを算出するステップと、
    算出された被加熱体の負荷抵抗、共振周波数、またはインダクタンスに基づいて、前記各加熱コイルに電源供給すべきか否かを判断するステップとを有することを特徴とする制御方法。
  9. 制御するステップは、中央加熱コイルに対応する負荷検知部により検知された被加熱体の負荷特性に基づいて、前記中央加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止するとき、各周辺加熱コイルに対する高周波電流の供給を停止することを特徴とする請求項に記載の制御方法。
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