JP5478443B2 - 数モードファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、数モードファイバに関する。
数モードファイバは、下記の式(1)で表される規格化周波数(v)が2.4〜8.5の光ファイバであり、単一モードファイバよりも、コア径を拡大したものである。
規格化周波数(v)を調整する方法としては、光ファイバの比屈折率差を調整する方法が挙げられる。
Figure 0005478443
上記の式(1)において、vは規格化周波数、aはコア半径、λは使用波長、nはコアの屈折率、nはクラッドの屈折率、Δは比屈折率差である。
光ファイバにおいて、比屈折率差が数%以下と小さい場合には、弱導波近似がよく成立するため、伝搬モードをLPモードで表すことができる(非特許文献1参照)。
通常の数モードファイバは、図13に示すように、各LPモードが縮退した複数のモードを有している。この図13は、比屈折率差Δが0.3%または2%、コア半径aが7.5μmまたは15μmの場合の有効屈折率(等価屈折率)とモード番号の関係を示すグラフである。
なお、同じ有効屈折率をもつ複数のモード番号が存在していることを、縮退しているという。
LPモードは、低次のモード、すなわち、カットオフ周波数の小さなモードから順に、LP01、LP11、LP21、LP02、LP31、・・・と呼ばれている。
LP01モードは2重に縮退し、LP11モードは4重に縮退し、LP21モードは4重に縮退し、LP02モードは2重に縮退し、LP31モードは4重に縮退している。
左貝潤一、「導波光学」第6章・第7章、共立出版、2004年
従来の数モードファイバでは、縮退した3つ以上のモードを、強度分布の違いを用いて分離することができなかった。
2つのモードが縮退している(縮退度2)場合、偏光ビームスプリッタを用いて、縮退したモードを2つに分離することができる。
しかしながら、3つ以上のモードが縮退している(縮退度3以上)場合、偏光ビームスプリッタを用いたとしても、2つに分離できるだけである。したがって、数モードファイバをモード多重通信に使用する場合、分離できないモードによるモードの多重度が無駄となり、効率的な通信を行うことができなかった。また、他の方法を用いても、縮退した3つ以上のモードを分離することは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、縮退した複数のモードを分離することができる数モードファイバを提供することを目的とする。
本発明の数モードファイバは、コアと、該コアの周囲に設けられたクラッドとを備え、規格化周波数(v)が2.4〜8.5であり、モード数が2〜10である数モードファイバであって、前記コアが扁平した形状をなしており、前記コアをなす領域および前記クラッドに多数の空孔が周期的に形成され、前記コアをなす領域および前記クラッドに形成された多数の空孔のうち、中央部に配置された、隣接する2つまたは4つの空孔に、前記クラッドと材質が等しい素材が充填され、該中実の空孔が前記コアをなしていることを特徴とする。
前記コアの扁平率は「前記コアの長半径」/「前記コアの短半径」×100で定義され、該扁平率が120%以上であり、前記コアの短直径の平均と長直径の平均が15μm〜30μmであってもよい。
前記多数の空孔のうち、前記コアを挟んで対向する少なくとも一対の空孔は、他の空孔よりも内径が大きくてもよい。
前記少なくとも一対の空孔が、前記コアに近接配置されていてもよい。
前記空孔の内径は、前記空孔同士の間隔の0.5倍以上であってもよい。
本発明の数モードファイバによれば、コアを扁平した形状とすることにより、複数のモードの縮退を部分的に解くことができる。
本発明の数モードファイバを示す断面模式図である。 本発明の数モードファイバにおいて、比屈折率差Δが0.3%、コア半径aが7.5μmまたは15μm、あるいは、比屈折率差Δが2%、コア半径aが7.5μmまたは15μmであって、コアの扁平率が120%(長半径が短半径の1.2倍)である場合の有効屈折率とモード番号の関係を示すグラフである。 本発明の数モードファイバにおいて、比屈折率差Δが0.3%、コア半径aが7.5μmまたは15μm、あるいは、比屈折率差Δが2%、コア半径aが7.5μmまたは15μmであって、コアの扁平率が150%(長半径が短半径の1.5倍)である場合の有効屈折率とモード番号の関係を示すグラフである。 本発明の数モードファイバの第一の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。 本発明の数モードファイバの第一の実施形態における有効屈折率とモード番号の関係を示すグラフである。 本発明の数モードファイバの第二の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。 本発明の数モードファイバの第三の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。 本発明の数モードファイバの第四の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。 本発明の数モードファイバの第五の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。 本発明の数モードファイバの第六の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。 本発明の数モードファイバの第七の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。 本発明の数モードファイバの第八の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。 従来の数モードファイバにおいて、有効屈折率とモード番号の関係を示すグラフである。
本発明の数モードファイバの実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の数モードファイバを示す断面模式図である。
この数モードファイバ10は、石英系ガラスからなるコア11と、コア11の周囲に設けられ、コアよりも屈折率が低く、石英系ガラスからなるクラッド12とから概略構成されている。
また、本発明における数モードファイバとは、規格化周波数(v)が2.4〜8.5であり、特に、規格化周波数(v)が2.4〜5.1のものをいう。
ここで、コア11の屈折率をn、クラッド12の屈折率をnとすると、比屈折率差Δは、下記の式(2)で定義される。
Δ=(n −n )/(2n ) ・・・(2)
上述のように、石英系光ファイバは、伝搬モードをLPモードで表すことができる。
光ファイバ中に、LPモードがいくつ存在するかは、比屈折率差Δとコア半径aによって決まる。
コアの断面形状が円形の場合を考える。
例えば、Δ=0.3%、a=4μmのとき、LP01モードのみが存在する単一モードファイバとなる。
Δ=0.3%、a=7.5μmのとき、LP01モードとLP11モードが存在する数モードファイバとなる。
Δ=0.3%、a=15μmのとき、および、Δ=0.7%、a=10μmのとき、LP01モード、LP11モード、LP21モードおよびLP02モードが存在する数モードファイバとなる。
Δ=2%、a=7.2μmのとき、および、Δ=2%、a=15μmのとき、LP31モードが存在する数モードファイバとなる。
そこで、本発明では、コアの形状を真円よりも歪ませることによって、LP01、LP11、LP21、LP02、LP31、・・・などのモードに含まれる複数のモードの一部の縮退を解いて、偏波モードの縮退のみとする。具体的には、図1に示すように、コア11を扁平した形状とすることにより、複数のモードの一部の縮退を解くことができる。
複数のモードの一部の縮退を解いて、偏波モードの縮退のみとするには、コア11の扁平率が120%以上、かつ、コア11の短直径の平均と長直径の平均が15μm〜30μmであることが好ましい。
ここで、コア11の扁平率は、コア11の長半径と短半径の比率で定義される。
また、コア11の短直径は、コア11の半径(コア半径)をaとすると、2aで表される。一方、コア11の長直径は、コア11の半径(コア半径)をaとすると、2a×(コア11の扁平率)で表される。
なお、有効屈折率とは、各モードに固有の値であり、光ファイバの形状を決定するパラメータ(コアの屈折率、クラッドの屈折率、使用する波長)から算出される。
図2は、比屈折率差Δが0.3%、コア半径aが7.5μmまたは15μm、あるいは、比屈折率差Δが2%、コア半径aが7.5μmまたは15μmであって、コアの扁平率が120%(長半径が短半径の1.2倍)である場合の有効屈折率とモード番号の関係を示すグラフである。
図13のグラフでは、各LPモードにおいて、複数のモードが縮退していたが、図2のグラフでは、各LPモードにおいて、モードの縮退が部分的に解けて、2つずつの縮退、すなわち、偏波モードの縮退のみが残っていることが分かる。
偏波モードは、縮退していても偏光ビームスプリッタなどにより容易に分離することができる。
偏波モード以外のモードは、縮退が解けているので、例えば、「F.Saitoh,Optics Express 18,p4709(2009)」に記載されている方法などにより分離することができる。
ところで、コアの直径を30μm以上とすると、モード数を増やすことができるものの、各モード間の屈折率差が減少してくるため、モード多重通信には適さない。さらに、コアの直径を50μmにすると、通常のマルチモードファイバとなって、モード屈折率がほぼ連続的に分布するようになり、モードの縮退を解くことが困難になる。
図3は、比屈折率差Δが0.3%、コア半径aが7.5μmまたは15μm、あるいは、比屈折率差Δが2%、コア半径aが7.5μmまたは15μmであって、コアの扁平率が150%(長半径が短半径の1.5倍)である場合の有効屈折率とモード番号の関係を示すグラフである。
図3のグラフと、図2のグラフとを比較すると、図3のグラフでは、図2のグラフよりも各モードの分離がはっきりしている。
図2のグラフおよび図3のグラフから、モードの縮退を解くためには、コアの扁平率を120%以上とすることが好ましいと言える。
次に、本発明の数モードファイバの実施形態を示す。
(1)第一の実施形態
図4は、本発明の数モードファイバの第一の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。
この実施形態の数モードファイバ20は、コア21と、コア21の周囲に設けられたクラッド22と、クラッド22におけるコア21の近傍に周期的に形成された多数の空孔23とから概略構成されている。
また、多数の空孔23は、三角格子状に配置されている。
これにより、コア21は扁平形状をなしている。
このように、コア21をなす領域およびクラッド22に多数の空孔23を設けることにより、クラッド22の有効屈折率が下がるので、コア21とクラッド22の比屈折率差をさらに大きくすることができる。結果として、各LPモードにおけるモードの縮退を解くことができる。
図5は、数モードファイバ20の有効屈折率とモード番号の関係を示すグラフである。
図5のグラフから、偏波の縮退であるモード、例えば、第1モードと第2モードの間にも、約10−4の有効屈折率の差が現れていることが分かる。この有効屈折率の差は、一般的に使用される偏波保持ファイバにおける偏波モードの有効屈折率の差と同等以上である。
次に、数モードファイバ20の製造方法を説明する。
まず、コアとなる石英系ガラスロッドを中心として、その周囲に石英系ガラスチューブを配置し、さらに、その周囲に石英系ガラスロッドを配置して、これら石英系ガラスロッドと石英系ガラスチューブからなる集合体を形成する。
次いで、この集合体を真空加熱炉内に入れ、集合体全体をヒータなどで加熱するなどして、石英系ガラスを軟化させて、集合体内部の隙間を埋めて、光ファイバ母材を作製する。
次いで、得られた光ファイバ母材を、光ファイバ紡糸装置(線引き装置)にセットし、通常の光ファイバ製造の場合と同様にして線引きし、図4に示す数モードファイバ20を得る。
また、光ファイバ母材としては、石英系ガラスロッドに所定の配置(数モードファイバ20における空孔23の配置と同様の配置)で空孔が形成されたものを用いてもよい。
(2)第二の実施形態
図6は、本発明の数モードファイバの第二の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。
この実施形態の数モードファイバ30は、コア31と、コア31の周囲に設けられたクラッド32と、クラッド32におけるコア31の近傍に周期的に形成された多数の空孔33とから概略構成されている。
また、多数の空孔33は、三角格子状に配置されている。
クラッド32におけるコア31の近傍に形成された多数の空孔33のうち、コア31を挟んで対向して配置された一対の空孔33Aは、他の空孔33Bよりも内径が大きくなっている。そして、この一対の空孔33Aに挟まれた領域(図6に破線で示す領域)が、コア31をなしている。これにより、コア31は扁平形状をなしている。
このように、コア31を挟んで対向して配置された一対の空孔33Aの内径を、他の空孔33Bの内径よりも大きくすることにより、クラッド32の有効屈折率が下がるので、コア31とクラッド32の比屈折率差をさらに大きくすることができる。結果として、各LPモードにおけるモードの縮退を解くことができる。
この数モードファイバ30は、上記の数モードファイバ20と同様に製造することができる。
また、光ファイバ母材としては、石英系ガラスロッドに所定の配置(数モードファイバ30における空孔33の配置と同様の配置)で空孔が形成されたものを用いてもよい。
(3)第三の実施形態
図7は、本発明の数モードファイバの第三の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。
この実施形態の数モードファイバ40は、コア41と、コア41の周囲に設けられたクラッド42と、クラッド42におけるコア41の近傍に周期的に形成された多数の空孔43とから概略構成されている。
また、多数の空孔43は、三角格子状に配置されている。
クラッド42におけるコア41の近傍に形成された多数の空孔43のうち、コア41を挟んで対向して配置された二対の空孔43Aは、他の空孔43Bよりも内径が大きくなっている。そして、この一対の空孔43Aに挟まれた領域(図7に破線で示す領域)が、コア41をなしている。これにより、コア41は扁平形状をなしている。
このように、コア41を挟んで対向して配置された二対の空孔43Aの内径を、他の空孔43Bの内径よりも大きくすることにより、クラッド42の有効屈折率が下がるので、コア41とクラッド42の比屈折率差をさらに大きくすることができる。結果として、各LPモードにおけるモードの縮退を解くことができる。
なお、この実施形態では、他の空孔43Bよりも内径が大きい、二対の空孔43Aがコア41を挟んで対向して配置された場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、他の空孔よりも内径が大きい、三対以上の空孔が、コアを挟んで対向して配置されていてもよい。
この数モードファイバ40は、上記の数モードファイバ20と同様に製造することができる。
また、光ファイバ母材としては、石英系ガラスロッドに所定の配置(数モードファイバ40における空孔43の配置と同様の配置)で空孔が形成されたものを用いてもよい。
(4)第四の実施形態
図8は、本発明の数モードファイバの第四の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。
この実施形態の数モードファイバ50は、コア51と、コア51の周囲に設けられたクラッド52と、クラッド52におけるコア51の近傍に周期的に形成された多数の空孔53とから概略構成されている。
また、多数の空孔53は、三角格子状に配置されている。
クラッド52におけるコア51の近傍に形成された多数の空孔53のうち、コア51を挟んで対向して配置された一対の空孔53Aは、他の空孔53Bよりも内径が大きくなっている。さらに、一対の空孔53Aが、コア51に近接配置されている。
そして、この一対の空孔53Aに挟まれた領域(図8に破線で示す領域)が、コア51をなしている。これにより、コア51は扁平形状をなしている。
このように、コア51を挟んで対向して配置された一対の空孔53Aの内径を、他の空孔53Bの内径よりも大きくするとともに、一対の空孔53Aを、コア51に近接配置することにより、クラッド52の有効屈折率が下がるので、コア51とクラッド52の比屈折率差をさらに大きくすることができる。結果として、各LPモードにおけるモードの縮退を解くことができる。
なお、この実施形態では、他の空孔53Bよりも内径が大きい、一対の空孔53Aが、コア51に近接配置された場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、他の空孔よりも内径が大きい、二対以上の空孔が、コアに近接配置されていてもよい。
この数モードファイバ50は、上記の数モードファイバ20と同様に製造することができる。
また、光ファイバ母材としては、石英系ガラスロッドに所定の配置(数モードファイバ50における空孔53の配置と同様の配置)で空孔が形成されたものを用いてもよい。
(5)第五の実施形態
図9は、本発明の数モードファイバの第五の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。
この実施形態の数モードファイバ60は、コア61と、コア61の周囲に設けられたクラッド62と、コア61をなす領域およびクラッド62に周期的に形成された多数の空孔63とから概略構成されている。
また、多数の空孔63は、三角格子状に配置されている。
コア61をなす領域およびクラッド62に形成された多数の空孔63のうち、中央部に配置された、隣接する2つの空孔63Aには、クラッド62と材質が等しい素材(石英系ガラス)が充填されている。そして、この中実の空孔63Aおよびその周囲の領域(図9に破線で示す領域)が、コア61をなしている。これにより、コア61は扁平形状をなしている。
このように、コア61をなす領域およびクラッド62に多数の空孔63を設け、中央部に配置された2つの空孔63Aにクラッド62と材質が等しい素材を充填することにより、クラッド62の有効屈折率が下がるので、コア61とクラッド62の比屈折率差をさらに大きくすることができる。結果として、各LPモードにおけるモードの縮退を解くことができる。
なお、この実施形態では、中央部に配設された、隣接する2つの空孔63Aにクラッド62と材質が等しい素材が充填された場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、中央部に配設された、隣接する3つ以上の空孔にクラッドと材質が等しい素材が充填されていてもよい。
この数モードファイバ60は、中実の空孔63Aとなる部分には、空孔内にクラッド62と材質が等しい石英系ガラスロッドを予め挿入しておくこと以外は、上記の数モードファイバ20と同様に製造することができる。
また、光ファイバ母材としては、石英系ガラスロッドに所定の配置(数モードファイバ60における空孔63の配置と同様の配置)で空孔が形成されたものを用いてもよい。
なお、中実の空孔63Aとなる部分には、初めから空孔を形成しなくてもよい。
(6)第六の実施形態
図10は、本発明の数モードファイバの第六の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。
この実施形態の数モードファイバ70は、コア71と、コア71の周囲に設けられたクラッド72と、コア71をなす領域およびクラッド72に周期的に形成された多数の空孔73とから概略構成されている。
また、多数の空孔73は、三角格子状に配置されている。
コア71をなす領域およびクラッド72に形成された多数の空孔73のうち、中央部に配置された、三角格子状に隣接する4つの空孔73Aには、クラッド72と材質が等しい素材(石英系ガラス)が充填されている。そして、この中実の空孔73Aおよびその周囲の領域(図10に破線で示す領域)が、コア71をなしている。これにより、コア71は扁平形状をなしている。
このように、コア71をなす領域およびクラッド72に多数の空孔73を設け、中央部に配置された4つの空孔73Aにクラッド72と材質が等しい素材を充填することにより、クラッド72の有効屈折率が下がるので、コア71とクラッド72の比屈折率差をさらに大きくすることができる。結果として、各LPモードにおけるモードの縮退を解くことができる。
この数モードファイバ70は、中実の空孔73Aとなる部分には、空孔内にクラッド72と材質が等しい石英系ガラスロッドを予め挿入しておくこと以外は、上記の数モードファイバ20と同様に製造することができる。
また、光ファイバ母材としては、石英系ガラスロッドに所定の配置(数モードファイバ70における空孔73の配置と同様の配置)で空孔が形成されたものを用いてもよい。
なお、中実の空孔73Aとなる部分には、初めから空孔を形成しなくてもよい。
(7)第七の実施形態
図11は、本発明の数モードファイバの第七の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。
この実施形態の数モードファイバ80は、コア1と、コア81の周囲に設けられたクラッド82と、コア81をなす領域およびクラッド82に周期的に形成された多数の空孔83とから概略構成されている。
また、多数の空孔83は、正方格子状に配置されている。
コア81をなす領域およびクラッド82に形成された多数の空孔83のうち、中央部に配置された、隣接する2つの空孔83Aには、クラッド82と材質が等しい素材(石英系ガラス)が充填されている。そして、この中実の空孔83Aおよびその周囲の領域(図11に破線で示す領域)が、コア81をなしている。これにより、コア81は扁平形状をなしている。
このように、コア81をなす領域およびクラッド82に多数の空孔83を設け、中央部に配置された2つの空孔83Aにクラッド82と材質が等しい素材を充填することにより、クラッド82の有効屈折率が下がるので、コア81とクラッド82の比屈折率差をさらに大きくすることができる。結果として、各LPモードにおけるモードの縮退を解くことができる。
この数モードファイバ80は、中実の空孔83Aとなる部分には、空孔内にクラッド82と材質が等しい石英系ガラスロッドを予め挿入しておくこと以外は、上記の数モードファイバ20と同様に製造することができる。
また、光ファイバ母材としては、石英系ガラスロッドに所定の配置(数モードファイバ80における空孔83の配置と同様の配置)で空孔が形成されたものを用いてもよい。
なお、中実の空孔83Aとなる部分には、初めから空孔を形成しなくてもよい。
(8)第八の実施形態
図12は、本発明の数モードファイバの第八の実施形態を示す断面模式図であり、コア近傍の断面を示す図である。
この実施形態の数モードファイバ90は、コア91と、コア91の周囲に設けられたクラッド92と、コア91をなす領域およびクラッド92に周期的に形成された多数の空孔93とから概略構成されている。
また、多数の空孔93は、三角格子状に配置されている。
コア91をなす領域およびクラッド92に形成された多数の空孔93のうち、中央部に配置された、三角格子状に隣接する4つの空孔93Aには、クラッド92と材質が等しい素材(石英系ガラス)が充填されている。
また、クラッド92におけるコア91の近傍に形成された多数の空孔93のうち、コア91を挟んで対向して配置された一対の空孔93Bは、他の空孔93Cよりも内径が大きくなっている。さらに、一対の空孔93Bが、コア91に近接配置されている。
そして、この中実の空孔93Aおよびその周囲の領域(図12に破線で示す領域)が、コア91をなしている。これにより、コア91は扁平形状をなしている。
このように、コア91をなす領域およびクラッド92に多数の空孔93を設け、中央部に配置された4つの空孔93Aにクラッド92と材質が等しい素材を充填し、コア91を挟んで対向して配置された一対の空孔93Bの内径を、他の空孔93Cの内径よりも大きくするとともに、一対の空孔93Aを、コア91に近接配置することにより、クラッド92の有効屈折率が下がるので、コア91とクラッド92の比屈折率差をさらに大きくすることができる。結果として、各LPモードにおけるモードの縮退を解くことができる。
この数モードファイバ90は、中実の空孔93Aとなる部分には、空孔内にクラッド92と材質が等しい石英系ガラスロッドを予め挿入しておくこと以外は、上記の数モードファイバ20と同様に製造することができる。
また、光ファイバ母材としては、石英系ガラスロッドに所定の配置(数モードファイバ90における空孔93の配置と同様の配置)で空孔が形成されたものを用いてもよい。
なお、中実の空孔93Aとなる部分には、初めから空孔を形成しなくてもよい。
また、上述の第一〜第八の実施形態において、多数の空孔の内径は、空孔同士の間隔の0.5倍以上であることが好ましい。このようにすることにより、クラッドの有効屈折率をより下げることができるので、コアとクラッドの比屈折率差をさらに大きくすることができる。
なお、上述の第一〜第八の実施形態では、クラッドにおいて、三角格子状または正方格子状に多数の空孔が形成された場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、多数の空孔は、ハニカム格子状や長方格子状に形成されていてもよい。
10,20,30,40,50,60,70,80,90・・・数モードファイバ、11,21,31,41,51,61,71,81,91・・・コア、12,22,32,42,52,62,72,82,92・・・クラッド、13,23,33,43,53,63,73,83,93・・・空孔。

Claims (5)

  1. コアと、該コアの周囲に設けられたクラッドとを備え、規格化周波数(v)が2.4〜8.5であり、モード数が2〜10である数モードファイバであって、
    前記コアが扁平した形状をなしており、
    前記コアをなす領域および前記クラッドに多数の空孔が周期的に形成され、
    前記コアをなす領域および前記クラッドに形成された多数の空孔のうち、中央部に配置された、隣接する2つまたは4つの空孔に、前記クラッドと材質が等しい素材が充填され、該中実の空孔が前記コアをなしていることを特徴とする数モードファイバ。
  2. 前記コアの扁平率は「前記コアの長半径」/「前記コアの短半径」×100で定義され、該扁平率が120%以上であり、前記コアの短直径の平均と長直径の平均が15μm〜30μmであることを特徴とする請求項1に記載の数モードファイバ。
  3. 前記多数の空孔のうち、前記コアを挟んで対向する少なくとも一対の空孔は、他の空孔よりも内径が大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の数モードファイバ。
  4. 前記少なくとも一対の空孔が、前記コアに近接配置されたことを特徴とする請求項に記載の数モードファイバ。
  5. 前記空孔の内径は、前記空孔同士の間隔の0.5倍以上であることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の数モードファイバ。
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