JP5478336B2 - 光伝送方法、光伝送システム、光送信機、光受信機 - Google Patents

光伝送方法、光伝送システム、光送信機、光受信機 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバを用いてディジタルデータ信号を伝送する光伝送方法、光伝送システム、光送信機、光受信機に関する。
近年、ディジタル光伝送システムの大容量化が進められている。ところが、ディジタル光伝送システムが大容量化するのに伴い、1シンボルに割り当てられる光量が少なくなり、所望の通信品質を確保することが困難になる。このため、受信感度が高く、所望の通信品質を確保できる光伝送方式が要望されている。なお、受信感度を高くし、高い信号品質を確保するために、送受信機の構成が複雑化したのでは、大容量化によるコストメリットが相殺されてしまう。
無線や有線のディジタル伝送においては、受信感度を改善する方法のひとつとして、トレリス符号化伝送が有効であることが知られている。通常のトレリス符号化は、nビットのデータ信号を(n+1)ビットにトレリス符号化し、M(=2+1)値の多値変調を行って、伝送している。トレリス符号化伝送は、高速モデム、衛星放送などで実用化されており、また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数分割多重)伝送とともに用いられることもある(例えば非特許文献1、非特許文献2)。光伝送においても、トレリス符号化による受信感度の改善が注目されている。
また、光信号の伝送には、偏波変調が用いられる場合がある。偏波変調の場合の偏波分離は、偏向ビームスプリッタを使用する方法の他、非特許文献3に記載されているように、コヒーレント受信を行い、ディジタル信号処理により分離する方法がある。
E. Biglieri他 "Introduction to Trellis-Coded Modulation with Applications" Macmillian Publishing Company, 1991. Schlegel, "Trellis Coding" IEEE Press, NY, 1997. Han Sun, Kuang-Tsan Wu, and Kim Roberts, "Real-time measurements of a 40 Gb/s coherent system," Opt. Express 16, 873-879 (2008)
光伝送する場合の変調方式としては、一般的に4値のQPSK(Quadrature Phase Shift Keying:位相偏移変調)変調が使用される。QPSK変調は、互いに直角位相関係にあるI軸とQ軸とからなるIQ平面上に、4値(2ビット)の符号をマッピングするものである。QPSK変調では、このように4値の符号がマッピングされるが、さらに、多値化して、伝送レートを上げるために、8値のPSK変調、16値QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)を用いるようにしたものもある。
しかしながら、光伝送の場合、多値化すると、レーザー光の安定性・雑音特性に与える影響が大きくなる。また、光変調器の非直線応答性により符号点配置を均一にすることが難しいことなどから、耐雑音特性が理論特性以上に劣化してしまうという問題がある。
上述の問題に鑑み、本発明は、耐雑音特性を向上させ、受信感度の向上が図れる光伝送方法、光伝送システム、光送信機、光受信機を提供することを目的とする。
[1]上述の課題を解決するために、本発明に係る光伝送方法は、送信データをトレリス符号化し、光変調して送信する光伝送方法において、前記トレリス符号を光変調する際に、トレリス符号化で得られた符号のうち奇数の符号により多値変調したレーザー光と、トレリス符号化で得られた符号のうち偶数の符号により多値変調したレーザー光とを異なる偏波に切り替える偏波変調を行うことを特徴とする。
[2]また、本発明に係る光伝送方法は、上記に記載の光伝送方法において、前記光変調は、4相位相変調と2偏波変調とを組み合わせた変調であり、前記トレリス符号は2状態若しくは8状態のトレリス符号であることを特徴とする。
[3]本発明に係る光伝送システムは、送信データをトレリス符号化し、トレリス符号化で得られた符号のうち奇数の符号により多値変調したレーザー光と、トレリス符号化で得られた符号のうち偶数の符号により多値変調したレーザー光とを異なる偏波に切り替える偏波変調を行う光変調で得られた光信号を送信する光送信機と、前記光送信機から光信号を受信し、受信した光信号に含まれる異なる偏波のレーザー光に分離し、異なる偏波のレーザー光それぞれを光電変換して得られる電気信号に対するトレリス復号によりデータを復号する光受信機と
を備えることを特徴とする。
[4]本発明に係る光送信機は、送信データをトレリス符号化するトレリス符号化手段と、前記符号化手段によトレリス符号化で得られた符号のうち奇数の符号により多値変調したレーザー光と、トレリス符号化で得られた符号のうち偶数の符号により多値変調したレーザー光とを異なる偏波に切り替える偏波変調を行う光変調手段とを備えることを特徴とする。
[5]本発明に係る光受信機は、送信データをトレリス符号化して得られた符号のうち奇数の符号により多値変調したレーザー光と、トレリス符号化して得られた符号のうち偶数の符号により多値変調したレーザー光とを異なる偏波に切り替える偏波変調で得られた光信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した光信号に含まれる異なる偏波のレーザー光に分離し、異なる偏波のレーザー光それぞれを光電変換して得られる電気信号に対するトレリス復号によりデータを復号する復号手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、送信するデータをトレリス符号で符号化し、多値変調と偏波変調とを組み合わせて光変調して伝送しているので、最短符号間距離を大きくすることができ、耐雑音特性を向上させることができる。そして、耐雑音特性の向上により光通信における受信感度を向上させることができる。
本発明の実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。 同実施形態における符号のマッピングを示すIQ平面図である。 同実施形態におけるQPSK変調器及び偏波変調器の具体例のブロック図である。 同実施形態におけるQPSK変調器及び偏波変調器の他の具体例のブロック図である。 2状態トレリス符号のトレリス線図である。 8PSK変調の符号のマッピングを示すIQ平面図である。 8状態トレリス符号の場合のトレリス線図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の光伝送システムの構成を示すブロック図である。この光伝送システムは、光送信機1と、光受信機2と、光ファイバ3とから構成される。
図1に示すように、光送信機1は、光源10と、トレリス符号化器11と、QPSK変調器(4相位相変調器)12と、偏波変調器13と、ドライバ14及び15とを備えている。光源10は、キャリア光となるレーザー光を出射する。光源10から出射されるレーザー光は、QPSK変調器12に供給される。
トレリス符号化器11は、nビットの送信データを示す信号をトレリス符号により(n+1)ビットに符号化する。例えば(n=2)の場合には、2ビットのデータ信号は、トレリス符号化器11で3ビットに符号化される。このトレリス符号化は、公知の技術により行うことができる。例えば、非特許文献1及び2に記載の技術により、送信データを符号化することができる。
トレリス符号化器11は、トレリス符号化した3ビットの符号(I,Q,D信号)を、ドライバ14及び15を介して、QPSK変調器12及び偏波変調器13に出力する。
QPSK変調器12及び偏波変調器13は、トレリス符号化器11から出力される符号に応じて、光源10から出射されるレーザー光に対してQPSK変調と偏波変調とを組み合わせて光変調を行う。
図2(A)は、QPSK変調器12で偶数となる符号をマッピングするときのIQ平面の配置を示し、図2(B)は奇数となる符号をマッピングするときのIQ平面の配置を示している。トレリス符号化器11からは、3ビットの符号「0」〜「7」が出力される。なお、ここで、符号「0」は3ビットの符号「000」であり、符号「7」は3ビットの符号「111」に相当する。QPSK変調器12により、これらの符号の中で、偶数となる符号「0」、「2」、「4」、「6」は、図2(A)に示すようにIQ平面上にマッピングされ、奇数となる符号「1」、「3」、「5」、「7」は、図2(B)に示すようにIQ平面上にマッピングされる。
QPSK変調器12は、入力されるI、Q信号に応じて、入力されるレーザー光に対して変調(マッピング)をし、変調したレーザー光を偏波変調器13に出力する。偏波変調器13は、入力されるD信号に応じて、偶数の符号により変調されたレーザー光をX偏波として出力し、奇数の符号により変調されたレーザー光をY偏波として出力する。このようにして、2偏波のQPSK変調された光信号は、必要に応じて光増幅された後、光ファイバ3を介して、光受信機2に送信される。
なお、ここでは、(M=8)値の符号を用いているため、変調器として4値のQPSK変調器12が用いられている。トレリス符号の多値数と、変調器(QPSK変調器12)の多値数及び偏波変調器(偏波変調器13)の偏波数との関係は、符号の多値数をM、変調器における多値数をV、偏波変調器における偏波数をWとすると(但し、M、V、Wは整数)、(M=V×W)の関係となる。
また、(M=16)値の符号化を用いる場合、例えば、8相位相変調器と、偏波偏重器とを組み合わせて光送信機を構成するようにしてもよい。
図3は、QPSK変調器12及び偏波変調器13の具体例である。
図3において、トレリス符号化器11(図1)から出力されるI成分及びQ成分のI、Q信号は、ドライバ51及びドライバ52を介して、光位相変調器55及び光位相変調器56にそれぞれ供給される。また、D信号である偏波情報Dは、ドライバ53を介して偏波変調器57に供給される。光位相変調器55は、I成分のI信号に応じて、入力されるレーザー光に対して移相πの光変調をする。光位相変調器56は、Q成分のQ信号に応じて、光位相変調器55から出力されるレーザー光に対して(π/2)の移相の光変調をする。このように、光位相変調器55と光位相変調器56とでは、互いに90度位相の異なる光信号で光変調が行われる。そして、偏波変調器57は、入力される偏波情報Dに応じて、光位相変調器56から出力されるレーザー光の偏波をX偏波とY偏波とのいずれか一方に切り替える。これにより、2偏波のQPSK変調の光信号が出力される。
図4は、QPSK変調器12及び偏波変調器13の他の具体例である。図4において、I成分の信号はドライバ61を介して光位相変調器65に供給される。Q成分の信号はドライバ62を介して光位相変調器66に供給される。また、D信号である偏波情報Dは、ドライバ63を介して偏波変調器67に供給される。
入力された光信号は、2つの光路に分岐される。光位相変調器65は、I成分のI信号に応じて、分岐された一方の光路のレーザー光に対して移相πの光位相変調をする。また、光位相変調器66は、Q成分のQ信号に応じて、分岐された他方の光路のレーザー光に対して移相πの光位相変調をする。移相器68は、光位相変調器66により光位相変調されたレーザー光に対して、移相(π/2)の光変調をする。
このように、2つの光路に分岐されたレーザー光は、一方の光路の光信号が、I成分で変調され、他方の光路の光信号が、Q成分で変調された後に移相π/2の位相シフトをされる。そして、変調されたそれぞれのレーザー光は、合成される。そして、偏波変調器67は、偏波情報Dに応じて、合成されたレーザー光をX偏波とY偏波とのいずれか一方に切り替える。これにより、2偏波のQPSK変調の光信号が出力される。
次に、光受信機2について説明する。図1に示すように、光受信機2は、光ハイブリッド回路21と、局部発光源22と、光電変換及びA/D変換器23と、補償回路24と、トレリス復号化器25とから構成される。
図1において、光ファイバ3を介して、光送信機1から送信されるレーザー光は、光ハイブリッド回路21に入力される。光ハイブリッド回路21は、受信するレーザー光と、局部発光源22から入力される局部発光とをミキシングすることで、受信光の位相成分を抽出する。また、光ハイブリッド回路21は、X偏波のレーザー光と、Y偏波のレーザー光とを分離する。光ハイブリッド回路21により分離されたX偏波及びY偏波のレーザー光は、光電変換及びA/D変換器23に出力される。
光電変換及びA/D変換器23は、光ハイブリッド回路21の出力を、光信号から電気信号へ変換し、アナログの電気信号をディジタル化する。光電変換及びA/D変換器23の出力は、補償回路24を介して、トレリス復号化器25に出力される。補償回路24は、入力されたディジタル信号に対して、偏波補償、波形歪み補償、位相推定による位相補償等の処理を行う。トレリス復号化器25は、トレリス遷移状態を考慮し、例えば、ビタビアルゴリズムを用いて、軟判定処理と最尤復号により、補償回路24から入力されるディジタル信号に対してトレリス復号によりデータを復号して出力する。
なお、上述のX偏波のレーザー光と、Y偏波のレーザー光とを分離する偏波分離は、公知の技術により行うことができる。例えば、偏向ビームスプリッタを使用する方法の他、コヒーレント受信を行い、ディジタル信号処理により分離する方法を用いもよい。(非特許文献3)。
通常のトレリス符号化では、トレリス符号化された8値の符号を、8値のPSK変調を行って送信している。これに対して、本実施形態では、上述のように、QPSK変調と2偏波変調とを併せて用いることで、通常のトレリス符号化(8値PSK変調)に比べて、符号間距離が大きくなり、耐雑音性の向上を図ることができる。このことについて、以下に説明する。
トレリス符号化では、状態の遷移がトレリス線図により示される。図5は、2状態4値トレリス符号のトレリス線図を示している。2状態トレリス符号では、状態S1、状態S2の2つの状態を取り得る。図5において、状態S1、状態S2の各々から4値の各符号に対応して各々4本の線が出ており、状態S1では、上から順に、符号「0」、符号「4」、符号「2」、符号「6」に対応する4本の線が出ており、このトレリス線図に従って状態が遷移する。状態S2では、上から順に、符号「1」、符号「5」、符号「3」、符号「7」に対応する4本の線が出ており、このトレリス千図に従って状態が遷移する。
例えば、図5に示した2状態トレリス線図において、状態S1から状態S1に遷移するには、次のようなものがある。
状態遷移(a):状態S1から符号「2」を出力して状態S2に移動し、次に、状態S2から符号「1」を出力して状態S1に戻ってくる。
状態遷移(b):状態S1から符号「2」を出力して状態S2に移動し、次に、符号「5」を出力して状態S1に戻ってくる。
状態遷移(c):状態S1から符号「4」を出力して状態S1にとどまる。
他に、状態S1から符号「2」を出力して状態S2に移動した後、符号「3」若しくは符号「7」を出力して状態S2にとどまり、次に状態S1に戻ってくる場合があるが、それらの符号間距離は明らかに状態遷移(a)若しくは状態遷移(b)の場合よりも長いので、ここではその計算を省略する。
8PSK変調では、図6に示すように、符号「0」〜「7」がIQ平面上でマッピングされる。図6では、通常の8PSKにおいて8つの符号点は単位長さ1の円周上に等間隔に配置され、各符号点を符号「0」から符号「7」に順次対応させている。この場合、符号「0」から各符号までの符号間距離は、以下のようになる。ここで、符号aと符号bとの距離をd(a,b)と書き表している。
(0,1)=4sin(π/8)=0.586
(0,2)=2
(0,3)=4sin(3π/8)=3.414
(0,4)=4
(0,5)=4sin(3π/8)=3.414
(0,6)=2
(0,7)=4sin(π/8)=0.586
よって、通常の8PSK変調を用いた場合に、各々の距離を計算すると、状態遷移(a)の場合には、符号「2」を出力して、符号「1」を出力しているので、符号間距離は、以下のようになる。
(0,2)+d(0,1)=2+0.586=2.586
状態遷移(b)の場合には、符号「2」を出力して、符号「5」を出力しているので、符号間距離は、以下のようになる。
(0,2)+d(0,5)=2+3.414=5.414
状態遷移(c)の場合には、符号「4」を出力するので、符号間距離は以下のようになる。
(0,4)=4
以上の結果から、8PSK変調を用いた場合には、符号間距離が最短となるのは、(a)の状態S1から符号「2」を出力して状態S2に移動し、次に、状態S2から符号「1」を出力して状態S1に戻ってくる場合であることが分かる。そして、このときの符号間距離は、2.586である。
トレリス符号を用いない場合のQPSKの最小符号間距離は、(d(0,2)=2)であるので、上述のように、2状態トレリス符号化で8PSK変調を行った場合の符号化利得は、以下のようになる。
10log(2.586/2)=1.1dB
これに対して、本実施形態では、前述したように、偶数となる符号は図2(A)に示したようにマッピングされ、奇数となる符号は図2(B)に示したようにマッピングされる。本実施形態の2偏波トレリスにおいて、偏波をまたぐ遷移(X偏波からY偏波、あるいはY偏波からX偏波)をする場合の符号間距離は、偏波の分離度に依存する。10dBの分離度がある場合、偏波間を遷移することにより、受信するレーザー光に10倍の強度差が生じるため遷移の判定を間違うことはない。さらに、光受信機2におけるディジタル信号処理、光学的処理(偏光ビームスプリッタ)等による偏波分離度は、一般に、20dB以上である。
したがって、符号間距離の計算において、同一偏波における最短符号間距離に比べ十分に大きい距離とみなすことができる。以下の計算において、偏波間の符号間距離を無限大とする。
この場合、偶数となる符号間の距離は、以下のようになる。
(0,1’)≫1
(0,2)=2
(0,3’)≫1
(0,4)=4
(0,5’)≫1
(0,6)=2
(0,7’)≫1
上述の考察から、本実施形態の場合の各々の距離を計算すると、状態遷移(a)の場合には、符号「2」を出力して、符号「1」を出力しており、符号「2」はX偏波で、符号「1」はY偏波であり、偏波分離度は十分であるので、符号間距離は十分に大きいと判断できる。
状態遷移(b)の場合は、符号「2」を出力して、符号「5」を出力しており、符号「2」はX偏波で、符号「5」はY偏波であり、偏波分離度は十分であるので、符号間距離は十分に大きいと判断できる。
状態遷移(c)の場合は、符号「4」を出力するので、その符号間距離は、以下のようになる。
(0,4)=4
よって、本実施形態の場合には、状態遷移(c)の状態S1から符号「4」を出力して状態S1にとどまる場合の符号間距離「2」が最小符号間距離となる。したがって、本発明のQPSKに対する符号化利得は、以下のようになる。
10log(4/2)=3dB
以上のように、2状態トレリス符号で、状態S1から状態S1に遷移した場合、8値PSK変調では、最小符号間距離は2.586である。これに対して、4PSK変調と2偏波変調を用いた本実施形態では、最小符号間距離は4となる。このように、本実施形態では、4PSK変調と2偏波変調を用いることで、通常の8PSK変調を用いる場合に比べて、最小符号間距離を長くすることができ、耐雑音性の向上を図ることができる。
なお、偏波分離が全く行われない場合(0dB)には、偏波間の符号間距離がゼロ、すなわち、d(0,1’)=0であり、状態遷移(a)による経路の距離d(0,2)+d(0,1’)=2が最短となるため、トレリス符号化による利得を得ることができない。
また、上述の説明では、2状態トレリス符号を用いたが、他のトレリス符号の場合にも、本実施形態では、最小符号間距離が長くなり、耐雑音性の向上が図れる。例えば、8状態トレリス符号を用いた場合の符号間距離は、以下のようになる。
図7は、8状態トレリス符号の場合のトレリス線図を示している。8状態トレリス符号では、状態S1から状態S8の8つの状態が取り得る。前述と同様に、状態S1から状態S1に遷移する場合の符号間距離について考察する。8状態トレリス符号の場合には、図7に示すトレリス線図から、以下のものがある。
状態遷移(d)状態S1から符号「4」を出力して状態S2に移動し、符号「1」を出力して状態S5に移動し、符号「2」を出力して状態S1に戻ってくる。
状態遷移(e)S1から符号「2」を出力して状態S3に移動し、符号「4」を出力して状態S1に戻ってくる(破線)。
状態遷移(f)状態S1から符号「6」を出力して状態S4に移動し、符号「7」を出力して状態S7に移動し、符号6を出力して状態S1に戻ってくる。
他に、状態S1から符号「2」を出力して状態S2に移動した後、符号「3」若しくは符号「7」を出力して状態S2にとどまり、次に状態S1に戻ってくる場合があるが、この場合の符合間距離は、明らかに状態遷移(d)、若しくは状態遷移(e)の場合よりも長いので、その計算を省略する。
通常の8値PSK変調では、状態遷移(d)の場合には、符号「4」と、符号「1」と、符号「2」とを出力するので、その符号間距離は、以下のようになる。
(0,4)+d(0,1)+d(0,2)=4+0.586+2=6.586
状態遷移(e)の場合には、符号「2」と符号「4」とを出力しているので、その符号間距離は、以下のようになる。
(0,2)+d(0,4)=2+4=6
状態遷移(f)の場合には、符号「6」と、符号「7」と、符号「6」とを出力しているので、その符号間距離は、以下のようになる。
(0,6)+d(0,7)+d(0,6)=2+0.586+2=4.586
よって、通常の8値PSK変調では、最小符号間距離は4.586となり、符号化利得は、以下のようになる。
10log(4.586/2)=3.6dB
これに対して、本実施形態の場合に、状態S1、状態S3、状態S5、状態S7をX偏波、状態S2、状態S4、状態S6、状態S8をY偏波とした場合、奇数の状態から偶数の状態に遷移する場合の符号間距離、例えば、状態S1から状態S2へ遷移する場合の符号間距離は、非常に大きいので、最短符号間距離の算出において、考慮する必要はない。
本実施形態では、状態遷移(d)の場合には、状態S1から状態S2に遷移するので、符号間距離は十分に大きいと判断できる。
状態遷移(e)の場合には、状態S1、状態S3、状態S1への遷移であり、符号「2」と符号「4」とを出力しているので、その符号間距離は、以下のようになる。
(0,2)+d(0,4)=2+4=6
状態遷移(f)の場合には、状態S1から状態S4に遷移するので、符号間距離は十分に大きいと判断できる。
よって、本実施形態では、状態遷移(e)が最小符号間距離となり、このときの最小符号間距離は6となり、QPSKに対する符号化利得は、以下のようになる。
10log(6/2))=4.7dB
このように、8状態トレリス符号の場合も、本実施形態では、通常の8値PSK変調によるトレリス符号化に比べて、符号間距離が大きくなり、耐雑音特性が向上する。以上、2状態トレリス符号と8状態トレリス符号に関して説明したが、他の状態数の場合も同様である。
また、偏波多重伝送の場合には波長あたりの伝送パワーは2倍となるため、変調速度を2倍とし、さらに送信パワーを2倍とすることで偏波多重と同等の伝送特性と雑音特性を得ることができる。さらに、本発明を適用することにより、偏波多重伝送と同等の伝送速度を実現しつつ符号化利得による耐雑音特性を得ることができる。
このように、本実施形態では、多値変調と、偏波変調とを組み合わせることにより、符号化利得を向上させることができる。すなわち、耐雑音特性を向上させることができ、通常のトレリス符号化変調と比較しても符号化利得を向上させることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、2状態トレリス符号では、偶数となる符号をX偏波、奇数となる符号をY偏波としたが、符号「0」〜「3」をX偏波に割り当て、符号「4」〜「7」をY偏波に割り当てるようにしてもよい。このように符号を割り当てたとしても、X偏波からY偏波への遷移を含む場合には、符号間距離が大きくなるので、符号化利得を向上させることができる。
また、8状態トレリス符号では、状態S0〜S3をX偏波、状態S4〜S7をY偏波としても良い。
また、上述の実施形態では、送信装置において、送信データを2ビットとする構成を示したが、異なるビット数の送信データごとに符号化を行い送信するようにしてもよい。その場合、トレリス符号化器は、nビットの入力に対して(n+1)ビットの出力をし、n値の多値変調と、偏波変調とを組み合わせた構成としてもよい。
1…光送信機、2…光受信機、3…光ファイバ、10…光源、11…トレリス符号化器、12…QPSK変調器、13,57,67…偏波変調器、21…光ハイブリッド回路、22…局部発光源、23…光電変換及びA/D変換器、24…補償回路、25…トレリス復号化器、55,56,65,66…光位相変調器,68…移相器

Claims (5)

  1. 送信データをトレリス符号化し、光変調して送信する光伝送方法において、
    前記トレリス符号を光変調する際に、トレリス符号化で得られた符号のうち奇数の符号により多値変調したレーザー光と、トレリス符号化で得られた符号のうち偶数の符号により多値変調したレーザー光とを異なる偏波に切り替える偏波変調を行う
    ことを特徴とする光伝送方法。
  2. 前記光変調は、4相位相変調と2偏波変調とを組み合わせた変調であり、前記トレリス符号は2状態若しくは8状態のトレリス符号である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送方法。
  3. 送信データをトレリス符号化し、トレリス符号化で得られた符号のうち奇数の符号により多値変調したレーザー光と、トレリス符号化で得られた符号のうち偶数の符号により多値変調したレーザー光とを異なる偏波に切り替える偏波変調を行う光変調で得られた光信号を送信する光送信機と、
    前記光送信機から光信号を受信し、受信した光信号に含まれる異なる偏波のレーザー光に分離し、異なる偏波のレーザー光それぞれを光電変換して得られる電気信号に対するトレリス復号によりデータを復号する光受信機と
    を備えることを特徴とする光伝送システム。
  4. 送信データをトレリス符号化するトレリス符号化手段と、
    前記符号化手段によトレリス符号化で得られた符号のうち奇数の符号により多値変調したレーザー光と、トレリス符号化で得られた符号のうち偶数の符号により多値変調したレーザー光とを異なる偏波に切り替える偏波変調を行う光変調手段と
    を備えることを特徴とする光送信機。
  5. 送信データをトレリス符号化して得られた符号のうち奇数の符号により多値変調したレーザー光と、トレリス符号化して得られた符号のうち偶数の符号により多値変調したレーザー光とを異なる偏波に切り替える偏波変調で得られた光信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した光信号に含まれる異なる偏波のレーザー光に分離し、異なる偏波のレーザー光それぞれを光電変換して得られる電気信号に対するトレリス復号によりデータを復号する復号手段と
    を備えることを特徴とする光受信機。
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