JP6066790B2 - 光送信機、光通信システム、偏波変調方法及びプログラム - Google Patents

光送信機、光通信システム、偏波変調方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、偏波変調光を送信する光送信機、偏波変調光を通信する光通信システム、偏波変調方法及びプログラムに関する。
コアメトロ系の光通信システムにおいて大容量化を支える技術として、デジタルコヒーレント方式の光伝送技術がある。デジタルコヒーレント方式を用いる光通信システムにおいて、異なる波長の光を多重化する波長多重伝送に加えて、各波長において互いに直交する2偏波を多重化する偏波多重伝送を実現しているシステムがある。
偏波多重伝送を実現した光通信システムとして、位相変調器と偏波変調器によって変調を行う送信機を含むシステムがある(例えば特許文献1)。このような光通信システムの送信機は、位相変調器で位相変調された単一偏波の変調光を偏波変調器により直交する2偏波に交互に偏波変調することで、位相変調された信号光を偏波多重して送信する。
ここで、偏波変調器において、2偏波が直交していない場合には、偏波間で干渉が生じてしまい、伝送特性が劣化すると言う問題がある。よって、偏波変調器における偏波状態を確認し、2偏波が直交するように偏波変調器の変調振幅を調整する必要がある。ここで、偏波変調器が出力する光の偏波状態を確認する手段として、偏光子等を用いて測定する方法が知られている(例えば特許文献2)。
特開2012−100006号公報 特開平6−308438号公報
偏波変調器が出力する光の偏波状態を確認するのに偏光子を用いる場合、偏波変調器の出力ポート又は、偏波変調器の出力光を分岐して出力する出力ポートに偏光子を接続し、偏光子を透過した光をモニタし、モニタする光の強度が最大となるように偏波変調器の変調振幅等を調整する。
このため、偏波変調器の偏波状態の調整のために、ファイバ接続可能なインライン型の偏光子を用意しファイバ接続する必要があり、低コスト化の弊害となっていた。また、入射光の偏波方向に直交する方向に偏光子の偏光方向を合わす必要があり、ここでの偏光方向のずれが偏波変調光の偏波状態の評価に影響するため、定量的に評価するのが困難であるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、偏波変調器出力の偏波状態を偏光子などの光学素子を用いて観測することなく、偏波変調器の変調振幅を最適化して、偏波多重伝送における伝送特性の劣化を防ぐことのできる光送信機等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の光送信機は、送信データで位相変調した位相変調光を互いに略直交する2偏波に交互に偏波変調した偏波変調光を送信する光送信機であって、光源と、光源からの光を送信データで位相変調するデータ変調器と、データ変調器によって位相変調された位相変調光を、シンボル毎に互いに異なる2偏波に交互に偏波変調する偏波変調器と、偏波変調器によって偏波変調された偏波変調光を、キャリア周波数を中心とした予め定めた帯域幅の周波数帯域に帯域制限した帯域制限変調光を出力する光帯域フィルタと、帯域制限変調光の光強度を光電変換して前記光強度に応じた電圧を出力する光電変換器と、偏波変調器の変調振幅を変化させたときの、光電変換器から出力される電圧の変化に基づいて、偏波変調器が偏波変調する2偏波が略直交する変調振幅を判別し、当該変調振幅で変調するように偏波変調器を制御する制御器と、を備える。
本発明によれば、偏波変調器出力の偏波状態を偏光子などの光学素子を用いて観測することなく、偏波変調器の変調振幅を最適化して、偏波多重伝送における伝送特性の劣化を防ぐことができる。
本発明の実施の形態1に係る光送信機の構成を示すブロック図である。 偏波変調振幅制御処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る光送信機の各点における光強度の時間変化を示した図である。 偏波変調器の変調振幅に対する光帯域フィルタ出力のピーク値の変化を示した図である。 本発明の実施の形態2に係る光送信機の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る偏波変調器でRZ−BPSK方式の位相変調光を偏波変調した時の出力光の偏波状態を説明するための図である。 実施の形態2に係る偏波変調器でRZ変調光を偏波変調した時の出力光の偏波状態を説明するための図である。 RZ−BPSK方式の位相変調光を偏波変調した時の偏波変調器の変調振幅に対する光帯域フィルタ出力の平均強度の変化を示した図である。 MPSK方式又はMQAM方式における各符号の複素振幅を表した図である。 実施の形態4に係る偏波変調器でCSRZ変調光を偏波変調した時の出力光の偏波状態を説明するための図である。 CSRZ−MPSK方式又はCSRZ−MQAM方式の位相変調光を偏波変調した時の偏波変調器の変調振幅に対する光帯域フィルタ出力の平均強度の変化を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る光送信機の別の構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る光通信システムは、送信データを位相変調し偏波変調した偏波多重光信号を送信する光送信機1と、光送信機1から出力される偏波多重光信号を伝送する光ファイバと、光ファイバを伝送してきた偏波多重光信号を、受信して光信号を復調して受信データを取得する光受信機と、から構成される。
光送信機1は、図1に示すように、光源101、データ変調器102、偏波変調器103、光帯域フィルタ104、光分波器105、光電変換器(Optical / Electrical Converter:図中O/Eと示す)106、包絡線検波器107、制御器108を備える。
光源101は、単一直線偏波のCW(Continuous Wave)光を発光する発光素子であり、例えば、半導体レーザから構成される。光源101から出力するCW光は、データ変調器102に入力される。
データ変調器102は、光源101から入力されたCW光に送信データで位相変調する位相変調器である。本実施の形態では、RZ−BPSK(Return to Zero - Binary Phase Shift Keying:ゼロ復帰2値位相変調)方式、又は、CSRZ−BPSK(Carrier Suppressed - Return to Zero - Binary Phase Shift Keying:キャリア抑制型ゼロ復帰2値位相変調)方式で位相変調する。
データ変調器102は、例えば、光源101から入力されるCW光から、内部で生成するクロック信号等に基づいて、RZ信号又はCSRZ信号を生成し、その後、RZ信号又はCSRZ信号に対して、送信データでBPSK変調を行い、位相変調光を出力する。ここでデータ変調器102は、光源101の偏波状態を保持するため、データ変調器102から出力する位相変調光は、単一直線偏波光である。
偏波変調器103は、データ変調器102が出力した位相変調光を、シンボル毎に互いに異なる2偏波に交互に偏波変調する。2つの偏波方向は略直交するように制御器108により制御されている。偏波方向が直交している場合には、それぞれの偏波間で干渉が生じず、伝送特性の劣化を防ぐことができるからである。
偏波変調器103は、2つの互いに直交する光学軸を有し、一方の光学軸の成分に対して、他方の光学軸の成分を遅延させて位相差θを与えることにより、2偏波の光を出力する。位相差θがπとなるときに、出力する光の2偏波は互いに直交する。このとき偏波変調器103は、1シンボルごとに互いに直交する2偏波に交互に変調された光を出力する。なお、位相差θが、偏波変調器103の変調振幅となる。
偏波変調器103は、例えば、印加電圧によって屈折率が変わる導波路を有する光学部品からなる。印加電圧を変化させて屈折率を変化させることにより、一方の光学軸の成分の遅延を変化させて、位相差(変調振幅)θを変化させる。
偏波変調器103の光学軸を互いに直交するx’軸とy’軸と定義すると、偏波変調器103に入力される単一直線偏波光は、y’軸に対して45度傾いた偏波方向となるように光軸調整されている。偏波変調器103に入力される単一直線偏波光の偏光方向をy方向とすると、偏波変調器103は、入力光の偏波方向y方向に対して45度傾いたy’方向の偏波成分に位相差を与える変調を行う。偏波変調器103は変調振幅つまり位相差θがπとなるときに、直交する2偏波であるy偏波及びx偏波に交互に変調された偏波変調光を出力する。
光帯域フィルタ104は、所定の周波数帯域内の光のみを透過させる波長フィルタである。ここでは、偏波変調器103から出力される偏波変調光が入力されると、キャリア周波数を中心とする所定の帯域幅の周波数帯域内の光を出力する。つまり、光帯域フィルタ104は、帯域制限を受けた偏波変調光を出力する。
光分波器105は、入力される光を分岐する分岐器であり、例えば10dBカプラ、15dBカプラなどから構成される。ここでは光帯域フィルタ104で帯域制限を受けた偏波変調光が入力されると、伝送用の光ファイバに送出される送信光と光電変換器106側に出力するモニタ光とに分波する。
光電変換器106は、入力される光強度に応じた電圧に変換する機能を有する。例えば、入力光を光電変換して入力光パワーに対応した電流を出力するフォトダイオードと、フォトダイオードの出力電流を電圧に変換する電流電圧変換アンプから構成される。ここでは、光分波器105から出力されるモニタ光が入力されると、モニタ光の光強度に対応した電圧を出力する。
包絡線検波器107は、入力される電圧を包絡線検波する機能を有する。具体的には、入力される電圧を所定時間継続して測定し、所定時間内の最大値を保持して出力する。
制御器108は、マイコン等の任意の演算回路から構成され、包絡線検波器107から入力される電圧に基づいて、偏波変調器103の変調振幅を最適化する処理を実行する。具体的には、偏波変調器103の変調振幅を所定間隔で変化させ、包絡線検波器107から入力される電圧値が最小となる変調振幅を決定し、その変調振幅で変調するように偏波変調器103を制御する。また、制御器108は内部に記憶部を有しており、所定の変調振幅に設定するために偏波変調器103に印加する電圧値などの制御値を記憶している。
制御器108が実行する偏波変調振幅制御処理について、図2に示すフローチャートに沿って説明する。偏波変調振幅制御処理は、電源投入時の初期設定時、又は定期的なメンテナンス時等に実行される。
まず、偏波変調器103を所定の変調振幅に設定するための制御値を読み込む。ここでは偏波変調器103に印可する振幅制御電圧V〜V(nは自然数)を読み込む(ステップS101)。そして、振幅制御電圧の識別番号m(m=0〜n)を0に初期化する(ステップS102)。
振幅制御電圧Vを偏波変調器103に対して出力する(ステップS103)。偏波変調器103は、振幅制御電圧Vに対応する変調振幅となる。その後、偏波変調器103の出力光が光帯域フィルタ104を透過し光分波器105で分岐されたモニタ光の光強度を、光電変換器106で光電変換した電圧に対して、包絡線検波器107で包絡線検波を行い、包絡線検波器107の出力Ppeakを取得する。具体的には、モニタ光を光電変換器106で光電変換した電圧値の、所定時間における最大値を取得する(ステップS104)。
次にmの値を1増加した後に(ステップS105)、ステップS103〜105の処理を、m>nとなる(ステップS106:Yes)まで繰り返す。m=0〜nについて、Ppeakを測定した結果を比較し、Ppeakが最小となるV=Vm0を決定する(ステップS107)。その後偏波変調器103に対してVm0を出力する(ステップS108)。
以上のように構成された光送信機1の動作について説明する。
光源101から出力された単一直線偏波光は、データ変調器102において送信データでRZ−BPSK方式又はCSRZ−BPSK方式で位相変調される。データ変調器102で変調された位相変調光は、偏光方向が偏波変調器103の光学軸の一方に対して45度傾いた状態で、偏波変調器103に入力される。
図3(b)に示すように、偏波変調器103の光学軸x’軸、y’軸に対して45度傾いたx軸、y軸を定義する。変調振幅θがπであるとき偏波変調器103は直交する2偏波を出力するため、例えば、出力される2偏波のうち1つの偏波が直線y偏波であれば、もう一つの偏波は直線x偏波となる。一方、変調振幅がπでない場合は偏波変調器103から出力される2偏波は直交しないため、例えば、2偏波のうち1つの偏波が直線y偏波であれば、もう一つの偏波は直線x偏波と直線y偏波の両方を含んだものとなる。
まず、偏波変調器103の変調振幅がπである場合について考察する。図3(a)は、偏波変調器103の入力光のx’成分とy’成分の各偏波成分の強度を示している。図3(c)、(d)は、偏波変調器103が出力する2偏波のうち片方が、直線y偏波となっている場合を示している。
偏波変調器103の変調振幅がπであるとき、図3(a)に示すような各偏波成分を有する光が入力されると、偏波変調器103は、図3(c)に示すように1パルス毎にy偏波、x偏波と交互に切り替わった偏波変調光を出力する。偏波変調後は直交する偏波となっているため、隣接パルス間での干渉は生じない。
図3(c)に示すような偏波変調光が光帯域フィルタ104に入力されると、波長の帯域制限を受けるため、光帯域フィルタ104からは、図3(d)に示すような、パルスの時間方向の幅が長くなった光が出力される。
図3(d)に示すような帯域制限を受けた偏波変調光を光分波器105で分波したものを光電変換器106で光電変換すると、図3(e)の実線に示すように、全偏波の光強度に対応した電圧が出力される。ここでは、x偏波とy偏波の強度の和に対応した電圧が出力される。光電変換器106の出力を包絡線検波器107で包絡線検波すると、図3(e)の実線のパルスピークに対応した電圧値(図3(e)の破線)が得られる。
次に、偏波変調器103の変調振幅がπでないときについて考察する。図3(f)、(g)は、偏波変調器103が出力する2偏波のうち片方が、直線y偏波となっている場合を示している。変調振幅がπでないとき、図3(a)に示すような偏波成分を有する光が入力されたとき、偏波変調器103は、図3(f)に示すように1パルス毎に2偏波交互に切り替わった偏波変調光を出力する。ここで、一方の偏波がy偏波の場合、他方は、x偏波とy偏波を含んだ偏波となる。
図3(f)に示すような偏波変調光が光帯域フィルタ104に入力されると、波長の帯域制限を受けるため、光帯域フィルタ104からは、図3(g)に示すような、パルスの時間方向の幅が長くなった光が出力される。このとき、2つの偏波の一方の偏波がy偏波であり、他方は、x偏波とy偏波を含んだ偏波であるため、帯域制限によりパルスの時間方向の幅が長くなると、隣接するパルス同士で干渉が生じる。
図3(g)に示すような帯域制限を受けた偏波変調光を光分波器105で分波したものを光電変換器106で光電変換すると、図3(h)の実線に示すように、全偏波の光強度に応じた電圧が出力される。光電変換器106の出力を包絡線検波器107で包絡線検波すると、図3(h)の実線のピークに対応した電圧値(図3(h)の破線)が得られる。
ここで、図3(h)の実線に示す全偏波の光強度において、y偏波の光強度は符号間干渉の結果によって変動する。その結果、包絡線検波出力は、符号間干渉による最大の干渉強度となる。
図4は、偏波変調器103の変調振幅を変えたときの包絡線検波器107の出力Ppeakの変化を示す。図4に示すように、偏波変調器103の変調振幅がπであるときに包絡線検波器107の出力Ppeakは最小となる。したがって、包絡線検波器107の出力Ppeakが最小となるように偏波変調器103の変調振幅を決定し、その変調振幅で変調するように偏波変調器103を制御することで、偏波変調器103の出力を略直交する2偏波にすることができる。その結果、光送信機1が送信する光信号の伝送特性の劣化を軽減することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、データ変調器102でRZ−BPSK方式またはCSRZ−BPSK方式で位相変調した位相変調光を、偏波変調器103で偏波変調して、得られた2偏波に交互に切り替わる偏波変調光を光帯域フィルタ104で帯域制限し、帯域制限された偏波変調光を光電変換器106で光電変換した電圧を包絡線検波して、包絡線検波した電圧値が最小となる時の偏波変調器103の変調振幅を決定し、その変調振幅で偏波変調器103を動作させることとした。これにより、偏波変調器103の出力を偏光子等の光学素子を用いて観測することなく、偏波変調器103の変調振幅を最適化して、光送信機1が送信する光信号の伝送特性の劣化を防ぐことができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2における光通信システムは実施の形態1の構成と同様である。本実施の形態に係る光送信機2は、図5に示すように、光源101、データ変調器202、偏波変調器103、光帯域フィルタ104、光分波器105、光電変換器106、ローパスフィルタ(Low Pass Filter:LPF)207、制御器208を備える。光源101、偏波変調器103、光帯域フィルタ104、光分波器105、光電変換器106の機能及び構成は、実施の形態1と同様である。
データ変調器202は、光源101から入力されたCW光に送信データで位相変調する位相変調器である。本実施の形態では、RZ−BPSK方式で位相変調する。
データ変調器202は、例えば、光源101から入力されるCW光から、光送信機2の内部で生成するクロック信号等に基づいて、RZ信号を生成し、その後、RZ信号に対して、送信データでBPSK変調を行い、位相変調光を出力する。ここでデータ変調器202は、光源101の偏波状態を保持するため、データ変調器202から出力する位相変調光は、単一直線偏波光である。
ローパスフィルタ207は、入力される電圧のうち所定の周波数帯域以下の信号を透過させる電気フィルタである。言い換えると、ローパスフィルタ207は、所定時間の電圧を積分する機能を有するため、ローパスフィルタ207は、光電変換器106から入力される電圧の所定の時間における平均値である時間平均強度に相当する電圧値を出力する。
制御器208は、ローパスフィルタ207から入力される電圧に基づいて、偏波変調器103の変調振幅を最適化する処理を実行する。具体的には、偏波変調器103の変調振幅を所定間隔で変化させ、ローパスフィルタ207から入力される電圧の時間平均強度が最小となる変調振幅を決定し、その変調振幅で変調するように偏波変調器103を制御する。
制御器208が実行する偏波変調振幅制御処理について、実施の形態1とほぼ同様であるが、図2に示すフローチャートのステップS104、ステップS107の処理が異なる。ステップS104で、ローパスフィルタ207が出力する、電圧の時間平均強度を取得し、ステップS107で、時間平均強度が最小となるVm0を決定する。
偏波変調器103の出力光が直交する2偏波となる場合に、ローパスフィルタ207の出力が最小となることを説明する。
データ変調器202は、RZ−BPSK方式で位相変調する位相変調器であるため、理想的なデータ変調器202の出力光はRZ変調のみされた光を含まない。しかし、実際のデータ変調器202はRZ変調器とBPSK変調器から構成され、BPSK変調器の製造誤差・制御誤差によりRZ変調のみされた光が含まれる。
まず、理想的なRZ−BPSK方式の位相変調光を偏波変調器103に入力した場合について説明する。
偏波変調器103の出力光の強度を、偏波変調器103の光学軸方向の2つの直線偏光成分に分けて計算する。この場合2つの偏波は直交しているため、全偏波の光強度は各偏波成分の強度の和となる。
偏波変調器103の入力光は、偏波変調器103の光学軸に対して45度傾いた単一直線偏波の光であるため、2つの光学軸に合わせたx’軸とy’軸を定義したときの入力光のx’成分とy’成分の振幅は、入力光の振幅を1/√2倍した振幅となる。偏波変調器103は一方の偏波成分に対して位相差を与える変調を行うため、ここではy’成分に対し位相差を与えた場合について説明する。
x’成分は、位相差θを与える変調を受けないため、x’成分の平均強度は位相差θに依存しない。一方、y’成分は位相差θを与える変調を受けるため、y’成分の平均強度は位相差θに依存する値となる。例えば、入力光のx’成分とy’成分の振幅が、符号[0]と[1]に対して、式(1)に示す値である場合は、偏波変調後の出力光は、式(1)と式(2)で表される振幅を交互に繰り返す。ここで、Aは実数である。
Figure 0006066790
Figure 0006066790
つまり、偏波変調後の出力光をコンスタレーションで表すと、図6に示すように、パルス列P701に対して、コンスタレーションC702、C703で表す状態を交互に繰り返す。
上記のような偏波変調光を、光帯域フィルタ104で帯域制限を行うと、前後のパルス間で干渉が生じる。式(1)と(2)で示される出力光の平均干渉強度は、干渉する組み合わせが4通り(2の2乗)であるから、式(3)に比例する値となる。
Figure 0006066790
式(3)は位相差θに依存しない値であるため、平均干渉強度は、位相差θに依存しない。したがって、理想的なRZ−BPSK方式で位相変調された光を偏波変調器103で偏波変調した場合、偏波変調器103の出力を帯域制限したときの平均強度は変調振幅に依存しないと言える。
次に、RZ変調の位相変調光のみが偏波変調器103に入力した場合について説明する。
理想的なRZ−BPSK方式の位相変調の場合と同様に、x’成分は、位相差θを与える変調を受けないため、x’成分の平均強度は位相差θに依存しない。一方、y’成分は位相差θを与える変調を受けるため、y’成分の平均強度は位相差θに依存する値となる。
RZ変調された光を偏波変調器103で偏波変調した後の位相は、位相差θが交互に与えられるため、偏波変調後の出力光は、図7に示すように、パルス列P801に対して、コンスタレーションC802、C803で表す状態を交互に繰り返した状態となる。
上記のような偏波変調光を、光帯域フィルタ104で帯域制限を行うと、前後のパルス間で干渉が生じる。前後のパルス間には常に位相差θがあるため、位相差θがπであるときに干渉後の平均強度が最小となる。
以上より、理想的なRZ−BPSK方式で位相変調した位相変調光が偏波変調された場合は平均強度が変調振幅に依存せず、RZ変調の位相変調光が偏波変調された場合は、変調振幅がπである場合に最小となる。したがって、偏波変調器103の出力光を帯域制限したときの平均強度は、偏波変調器103の変調振幅が最適値πである場合に最小となる。
図8は、偏波変調器103の変調振幅を変えたときのローパスフィルタ207の出力である平均強度の変化を示す。計算条件として、BPSK変調器の出力における2つのシンボルの振幅は、コンスタレーションC705、C706に示した状態となる振幅とした。図8から明らかなように、偏波変調器103の変調振幅がπであるときにローパスフィルタ207の出力は最小となる。
つまり、偏波変調器103の出力光が光帯域フィルタ104で帯域制限され、光分波器105で分波され、光電変換器106で光電変換された電圧を、ローパスフィルタ207で平均化した電圧値は、偏波変調器103の変調振幅が最適値πである場合に最小となる。よって、制御器208は、ローパスフィルタ207の出力電圧が最小となるときの変調振幅を判別し、その変調振幅で変調するように偏波変調器103を制御することで、偏波変調器103の出力を略直交する2偏波にすることができる。その結果、光送信機2が送信する光信号の伝送特性の劣化を軽減することができる。
ここで、実際のデータ変調器202はRZ変調器とBPSK変調器から構成され、BPSK変調器の製造誤差・制御誤差によりRZ変調のみされた光が含まれる。BPSK変調器を制御し、2つのシンボルの位相差または振幅をずらすことで、データ変調器202出力のRZ変調の光の成分を増やすことができる。これにより、偏波変調器103の変調振幅に依存した平均強度の変動を大きくして、より正確に最適の変調振幅を判別することも可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、データ変調器202でRZ−BPSK方式で位相変調した位相変調光を、偏波変調器103で偏波変調して、得られた2偏波に交互に切り替わる偏波変調光を光帯域フィルタ104で帯域制限し、帯域制限された偏波変調光を光電変換器106で光電変換した電圧をローパスフィルタ207により時間平均し、平均強度が最小となる時の偏波変調器103の変調振幅を判別し、その変調振幅で偏波変調器103を動作させることとした。これにより、偏波変調器103の出力を偏光子等の光学素子を用いて観測することなく、偏波変調器103の変調振幅を最適化して、光送信機2が送信する、RZ−BPSK方式で位相変調した光信号の伝送特性の劣化を防ぐことができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3における光通信システムは実施の形態1の構成と同様である。また、本実施の形態に係る光送信機2は、実施の形態2の構成と同様である。データ変調器202の変調方式が、実施の形態2では、2値の位相変調であるRZ−BPSK方式であったのに対し、本実施の形態では、M値の位相変調である、RZ−MPSK(Return to Zero-M-array Phase Shift Keying:ゼロ復帰M値位相変調)方式、又は、M値のQAM変調である、RZ−MQAM(Return to Zero-M-Array Quadrature Amplitude Modulation:ゼロ復帰M値直角位相振幅変調)方式である点が異なる。
制御器208は、ローパスフィルタ207から入力される電圧に基づいて、偏波変調器103の変調振幅を最適化するために、実施の形態2と同様の偏波変調振幅制御処理を実行する。具体的には、偏波変調器103の変調振幅を所定間隔で変化させ、ローパスフィルタ207から入力される電圧の時間平均強度が最小となる変調振幅を決定し、その変調振幅で変調するように偏波変調器103を制御する。
実施の形態2のRZ−BPSK方式の場合と同様に、偏波変調器103の出力光が直交する2偏波となる場合に、ローパスフィルタ207の出力が最小となることを利用する。まず、理想的なRZ−MPSK方式又はRZ−MQAM方式の位相変調光を偏波変調器103に入力した場合も、偏波変調器103の出力を帯域制限したときの平均強度は変調振幅に依存しないことを説明する。
偏波変調器103の出力光の強度を、偏波変調器103の光学軸方向の2つの直線偏光成分に分けて計算する。この場合2つの偏波は直交しているため、全偏波の光強度は各偏波成分の強度の和となる。
偏波変調器103の入力光は、偏波変調器103の光学軸に対して45度傾いた単一直線偏波の光であるため、2つの光学軸に合わせたx’軸とy’軸を定義したときの入力光のx’成分とy’成分の振幅は、入力光の振幅を1/√2倍した振幅となる。偏波変調器103は一方の偏波成分に対して位相差を与える変調を行うため、ここではy’成分に対し位相差を与えた場合について説明する。
x’成分は、位相差θを与える変調を受けないため、x’成分の平均強度は位相差θに依存しない。一方、y’成分は位相差θを与える変調を受けるため、y’成分の平均強度は位相差θに依存する値となる。
MPSK方式及びMQAM方式におけるシンボルの配置は、M=16のときの例である図9に示すように、シンボルの重心がIQ平面(複素平面)の原点になるように配置されている。つまり、各符号の値を、A、A、・・・Aとすると、式(4)のように表される。
Figure 0006066790
理想的なRZ−MPAK方式又はRZ−MQAM方式で変調した位相変調光を偏波変調した光を、光帯域フィルタ104で帯域制限を行うと、実施の形態2の理想的なRZ−BPSK方式の場合と同様に、前後のパルス間で干渉が生じる。この時の干渉する組み合わせは(M^2)通りであり、平均干渉強度は、式(5)に比例する値となる。式(5)において、*は複素共役を示す。
Figure 0006066790
式(5)は位相差θに依存しない値であるため、平均干渉強度は、位相差θに依存しない。したがって、理想的なRZ−MPSK方式又はRZ−MQAM方式で位相変調された光を偏波変調器103で偏波変調した場合、偏波変調器103の出力を帯域制限したときの平均強度は変調振幅に依存しないと言える。
したがって、RZ−BPSK方式の場合と同様にθに依存するRZ変調された光のみを考慮すればよい。つまり、偏波変調器103の変調振幅を所定間隔で変化させ、ローパスフィルタ207から入力される電圧の時間平均強度が最小となる変調振幅を決定し、その変調振幅で変調するように偏波変調器103を制御する。
ここで、実際のデータ変調器202はRZ変調器と、MPSK変調器又はMQAM変調器と、から構成され、MPSK変調器又はMQAM変調器の製造誤差・制御誤差によりRZ変調のみされた光が含まれる。MPSK変調器又はMQAM変調器を制御し、2つのシンボルの位相差または振幅をずらすことで、データ変調器202出力のRZ変調の光の成分を増やすことができる。これにより、偏波変調器103の変調振幅に依存した平均強度の変動を大きくして、より正確に最適の変調振幅を判別することも可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、データ変調器202でRZ−MPSK方式又はRZ−MQAM方式で位相変調した位相変調光を、偏波変調器103で偏波変調して、得られた2偏波に交互に切り替わる偏波変調光を光帯域フィルタ104で帯域制限し、帯域制限された偏波変調光を光電変換器106で光電変換した電圧をローパスフィルタ207により時間平均し、平均強度が最小となる時の偏波変調器103の変調振幅を判別し、その変調振幅で偏波変調器103を動作させることとした。これにより、偏波変調器103の出力を偏光子等の光学素子を用いて観測することなく、偏波変調器103の変調振幅を最適化して、光送信機2が送信する、RZ−MPSK方式又はRZ−MQAM方式で位相変調した光信号の伝送特性の劣化を防ぐことができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4における光通信システムは実施の形態1の構成と同様である。また、本実施の形態に係る光送信機2は、実施の形態2、3の構成と同様である。データ変調器202の変調方式が、CSRZ−MPSK(Carrier Suppressed Return to Zero - M-array Phase Shift Keying)方式又はCSRZ−MQAM(Carrier Suppressed Return to Zero - M-array Quadrature Amplitude Modulation)方式である点が異なる。
制御器208は、ローパスフィルタ207から入力される電圧に基づいて、偏波変調器103の変調振幅を最適化する処理を実行する。具体的には、偏波変調器103の変調振幅を所定間隔で変化させ、ローパスフィルタ207から入力される電圧の時間平均強度が最大となる変調振幅を決定し、その変調振幅で変調するように偏波変調器103を制御する。
制御器208が実行する偏波変調振幅制御処理について、実施の形態1とほぼ同様であるが、図2に示すフローチャートのステップS104、ステップS107の処理が異なる。ステップS104で、ローパスフィルタ207が出力する、電圧の時間平均強度を取得し、ステップS107で、時間平均強度が最大となるVm0を決定する。
偏波変調器103の出力光が直交する2偏波となる場合に、ローパスフィルタ207の出力が最大となることを説明する。
データ変調器202は、CSRZ−MPSK方式又はCSRZ−MQAM方式で位相変調する位相変調器であるため、理想的なデータ変調器202の出力光はCSRZ変調のみされた光を含まない。しかし、実際のデータ変調器202はCSRZ変調器と、MPSK変調器又はMQAM変調器と、から構成され、MPSK変調器又はMQAM変調器の製造誤差・制御誤差によりCSRZ変調のみされた光が含まれる。
理想的なCSRZ−MPSK方式又はCSRZ−MQAM方式で位相変調した位相変調光を偏波変調器103に入力した場合は、偏波変調後の出力光のコンスタレーションは、実施の形態3のRZ−MPSK方式又はRZ−MQAM方式の位相変調の場合と同じであるため、偏波変調器103の平均干渉強度は、位相差θに依存しない。つまり、理想的なCSRZ−MPSK方式又はCSRZ−MQAM方式で位相変調された光を偏波変調器103で偏波変調し、偏波変調器103の出力を帯域制限したときの平均強度は変調振幅に依存しない。
一方、CSRZ変調の位相変調光のみが偏波変調器103に入力した場合は実施の形態2、3と異なる。
CSRZ変調の位相変調光のx’成分は、偏波変調器103で位相差θを与える変調を受けないため、x’成分の平均強度は位相差θに依存しない。
一方、y’成分は位相差θを与える変調を受けるため、y’成分の平均強度は位相差θに依存する値となる。また、CSRZ変調された光は隣接パルス間で位相差がπあるため、変調後の位相は、位相差θ+πが交互に与えられる状態となる。そのため、変調後のコンスタレーションは図10に示すように、パルス列P901に対して、コンスタレーションC902、C903で表す状態を交互に繰り返した状態となる。
上記のような偏波変調光を、光帯域フィルタ104で帯域制限を行うと、前後のパルス間で干渉が生じる。前後のパルス間には常に位相差θ+πがあるため、位相差θがπであるときに干渉後の平均強度が最大となる。したがって、偏波変調器103の出力を帯域制限したときの平均強度は、偏波変調器103の変調振幅が最適であるπである場合に最大となる。
以上より、理想的なCSRZ−MPSK方式又はCSRZ−MQAM方式で位相変調した位相変調光が偏波変調された場合は平均強度が変調振幅に依存せず、CSRZ変調の位相変調光が偏波変調された場合は、変調振幅が最適であるπである場合に最大となる。したがって、偏波変調器103の出力光を帯域制限したときの平均強度は、偏波変調器103の変調振幅が最適値πである場合に最大となる。
図11は、偏波変調器103の変調振幅を変えたときのローパスフィルタ207の出力の変化を示す。計算条件として、BPSK変調器の出力における2つのシンボルの振幅は、コンスタレーションC905、C906に示した状態となる振幅とした。図11から明らかなように、偏波変調器103の変調振幅がπであるときにローパスフィルタ207の出力は最大となる。
つまり、偏波変調器103の出力光が光帯域フィルタ104で帯域制限され、光分波器105で分波され、光電変換器106で光電変換された電圧を、ローパスフィルタ207で時間平均した電圧値は、偏波変調器103の変調振幅が最適値πである場合に最大となる。よって、制御器208は、ローパスフィルタ207の出力電圧が最大となるときの変調振幅を判別し、その変調振幅で変調するように偏波変調器103を制御することで、偏波変調器103の出力を略直交する2偏波にすることができる。その結果、光送信機2が送信する光信号の伝送特性の劣化を軽減することができる。
ここで、実際のデータ変調器202はCSRZ変調器と、MPSK変調器又はMQAM変調器と、から構成され、MPSK変調器又はMQAM変調器の製造誤差・制御誤差によりCSRZ変調のみされた光が含まれる。MPSK変調器又はMQAM変調器を制御し、2つのシンボルの位相差または振幅をずらすことで、データ変調器202出力のCSRZ変調の光の成分を増やすことができる。これにより、偏波変調器103の変調振幅に依存した平均強度の変動を大きくして、より正確に最適の変調振幅を判別することも可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、データ変調器202でCSRZ−MPSK方式又はCSRZ−MQAM方式で位相変調した位相変調光を、偏波変調器103で偏波変調して、得られた2偏波に交互に切り替わる偏波変調光を光帯域フィルタ104で帯域制限し、帯域制限された偏波変調光を光電変換器106で光電変換した電圧をローパスフィルタ207により時間平均し、平均強度が最大となる時の偏波変調器103の変調振幅を判別し、その変調振幅で偏波変調器103を動作させることとした。これにより、偏波変調器103の出力を偏光子等の光学素子を用いて観測することなく、偏波変調器103の変調振幅を最適化して、光送信機2が送信する、CSRZ−MPSK方式又はCSRZ−MQAM方式で位相変調した光信号の伝送特性の劣化を防ぐことができる。
このように本発明は、位相変調光を、シンボル毎に互いに異なる2偏波に交互に偏波変調し、偏波変調光を光帯域フィルタで予め定めた周波数帯域に帯域制限し、帯域制限した変調光の光強度を光電変換して得られた光強度に応じた電圧の、偏波変調器の変調振幅を変化させたときの変化に基づいて、偏波変調器が偏波変調する2偏波が略直交する変調振幅を判別し、当該変調振幅で変調するように偏波変調器を制御するようにした。これにより、偏波変調器出力の偏波状態を偏光子などの光学素子を用いて観測することなく、偏波変調器の変調振幅を最適化して、偏波多重伝送における伝送特性の劣化を防ぐことができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
例えば、上記実施の形態において、光送信機1、2は、偏波変調器103と光分波器105の間に光帯域フィルタ104を接続した構成としたが、図12に示すように光送信機3の光帯域フィルタ104を、光分波器105と光電変換器106の間に接続した構成としても良い。この構成でも、偏波変調器103の最適化した変調振幅を判別することができるとともに、光送信機3から、波長帯域制限されていない偏波変調光を出力することができる。
また、上記実施の形態において、光送信器1〜3は、単一の波長の光信号を送信する構成について説明したが、複数の波長の光信号を波長多重して送信する構成でも良い。この場合、各波長の光を発光する光源101を複数有し、波長毎に図1、5、12に示す構成を備え、各波長の光信号を合波して送信する。
また、実施の形態1において、データ変調機102で位相変調する変調方式が、2値の位相変調であるRZ−BPSK方式とCSRZ−BPSK方式の場合について説明したが、M値の位相変調である、RZ−MPSK(Return to Zero - M-array Phase Shift Keying:ゼロ復帰M値位相変調)方式、CSRZ−MPSK(Carrier Suppressed Return to Zero - M-array Phase Shift Keying:キャリア抑制型ゼロ復帰M値位相変調)方式、又は、M値のQAM変調である、RZ−MQAM(Return to Zero - M-Array Quadrature Amplitude Modulation:ゼロ復帰M値直角位相振幅変調)方式、CSRZ−MQAM(Carrier Suppressed Return to Zero - M-Array Quadrature Amplitude Modulation:キャリア抑圧型ゼロ復帰M値直角位相振幅変調)方式等の他の位相変調でもよい。これらの変調方式の場合も、偏波変調器103で偏波変調する時の1シンボル内の位相変調が変わるに過ぎないため、包絡線検波した結果は符号間干渉による最大の干渉強度を示している。よって、本発明の偏波変調器103の出力を帯域制限してから光電変換して包絡線を求める方法で同様に最適な変調振幅を判別することができる。
また、上記実施の形態において、光送信機1〜3内に光電変換器106、包絡線検波器107、ローパスフィルタ207、制御器108、208を搭載する形態について説明したが、光送信機1〜3の初期設定時やメンテナンス時等に、光電変換器106、包絡線検波器107、ローパスフィルタ207、制御器108、208の少なくとも一部を外部接続して偏波変調器103の変調振幅を調整する構成でも良い。また、包絡線検波器107の包絡線検波機能や、ローパスフィルタ207の時間平均機能や、制御器108、208の偏波変調振幅制御機能を、既存の情報端末でプログラムを実行することにより実現させるようにしてもよい。
制御器108、208が偏波変調振幅制御処理を実行するためのプログラムや、上記の包絡線検波機能又は時間平均機能及び偏波変調振幅制御機能を実現するためのプログラムを既存の演算処理装置に適用することにより、当該演算処理装置を備えた光通信システム等を構成することも可能である。
このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、インターネット等の通信ネットワークを介して配布してもよい。
1,2,3 光送信機、101 光源、102,202 データ変調器、103 偏波変調器、104 光帯域フィルタ、105 光分波器、106 光電変換器、107 包絡線検波器、108,208 制御器、207 ローパスフィルタ

Claims (11)

  1. 送信データで位相変調した位相変調光を互いに略直交する2偏波に交互に偏波変調した偏波変調光を送信する光送信機であって、
    光源と、
    前記光源からの光を送信データで位相変調するデータ変調器と、
    前記データ変調器によって位相変調された位相変調光を、シンボル毎に互いに異なる2偏波に交互に偏波変調する偏波変調器と、
    前記偏波変調器によって偏波変調された偏波変調光を、キャリア周波数を中心とした予め定めた帯域幅の周波数帯域に帯域制限した帯域制限変調光を出力する光帯域フィルタと、
    前記光帯域フィルタから出力される前記帯域制限変調光の光強度を光電変換して前記光強度に応じた電圧を出力する光電変換器と、
    前記偏波変調器の変調振幅を変化させたときの、前記光電変換器から出力される電圧の変化に基づいて、前記偏波変調器が偏波変調する2偏波が略直交する変調振幅を判別し、当該変調振幅で変調するように前記偏波変調器を制御する制御器と、
    を備える光送信機。
  2. 前記制御器は、前記偏波変調器の変調振幅を変化させて、前記光電変換器から出力される前記電圧を所定時間包絡線検波したときの検波出力が最小となるときの前記変調振幅が、2偏波が略直交する変調振幅であると判別して、当該変調振幅で変調するように前記偏波変調器を制御する、
    請求項1に記載の光送信機。
  3. 前記データ変調器は、RZ−MPSK(Return to Zero - M-array Phase Shift Keying)または、RZ−MQAM(Return to Zero - M-array Quadrature Amplitude Modulation)方式の位相変調を行う変調器であって、
    前記制御器は、前記偏波変調器の変調振幅を変化させて、前記光電変換器から出力される前記電圧の所定時間の平均強度が最小となるときの前記変調振幅が、2偏波が略直交する変調振幅であると判別して、当該変調振幅で変調するように前記偏波変調器を制御する、
    請求項1に記載の光送信機。
  4. 前記データ変調器が位相変調する位相変調光は、RZ変調のみの信号成分を含む、
    請求項3に記載の光送信機。
  5. 前記データ変調器は、CSRZ−MPSK(Carrier Suppressed Return to Zero - M-array Phase Shift Keying)または、CSRZ−MQAM(Carrier Suppressed Return to Zero - M-array Quadrature Amplitude Modulation)方式の位相変調を行う変調器であって、
    前記制御器は、前記偏波変調器の変調振幅を変化させて、前記光電変換器から出力される前記電圧の所定時間の平均強度が最大となるときの前記変調振幅が、2偏波が略直交する変調振幅であると判別して、当該変調振幅で変調するように前記偏波変調器を制御する、
    請求項1に記載の光送信機。
  6. 前記データ変調器が位相変調する位相変調光は、CSRZ変調のみの信号成分を含む、
    請求項5に記載の光送信機。
  7. 前記光電変換器から出力される前記電圧の所定時間の平均強度に相当する信号を出力するローパスフィルタを更に有し、
    前記制御器は、前記偏波変調器の変調振幅を変化させたときの前記ローパスフィルタの出力の変化に基づいて、2偏波が略直交する変調振幅を判別して、当該変調振幅で変調するように前記偏波変調器を制御する、
    請求項3乃至6に記載の光送信機。
  8. 前記光帯域フィルタに入力する前記偏波変調光、又は、前記光帯域フィルタから出力する前記帯域制限変調光を、送信光とモニタ光とに分波する光分波器をさらに有し、
    前記光電変換器は、前記光分波器で分波され前記光帯域フィルタを透過した前記モニタ光、または、前記光帯域フィルタを透過して前記光分波器で分波された前記モニタ光の光強度を光電変換して前記光強度に応じた電圧を出力する、
    請求項1乃至7に記載の光送信機。
  9. 請求項1乃至8に記載の光送信機と、前記光送信機から出力される偏波変調光を受信して受信データを出力する光受信機と、を有する光通信システム。
  10. 送信データで位相変調した位相変調光を互いに略直交する2偏波に交互に偏波変調した偏波変調光を送信する光送信機が行う偏波変調方法であって、
    光源からの光を送信データで位相変調するデータ変調ステップと、
    前記データ変調ステップで位相変調された位相変調光を、シンボル毎に互いに異なる2偏波に交互に偏波変調する偏波変調ステップと、
    前記偏波変調ステップで偏波変調された偏波変調光を、キャリア周波数を中心とした予め定めた帯域幅の周波数帯域に帯域制限した帯域制限変調光を出力する帯域制限変調光出力ステップと、
    前記帯域制限変調光出力ステップで出力した前記帯域制限変調光の光強度を光電変換して前記光強度に応じた電圧を出力する光電変換ステップと、
    前記偏波変調ステップの変調振幅を変化させたときの、前記光電変換ステップで出力した前記電圧の変化に基づいて、前記偏波変調ステップで偏波変調する2偏波が略直交する変調振幅を判別し、当該変調振幅で前記偏波変調ステップの偏波変調を実行する偏波変調制御ステップと、
    を有する偏波変調方法。
  11. 送信データで位相変調した位相変調光を互いに略直交する2偏波に交互に偏波変調した偏波変調光を送信する光送信機を制御するコンピュータを、
    前記位相変調光を、偏波変調器でシンボル毎に互いに異なる2偏波に交互に偏波変調し、偏波変調された偏波変調光を、光帯域フィルタでキャリア周波数を中心とした予め定めた帯域幅の周波数帯域に帯域制限し、帯域制限された変調光の光強度を光電変換して前記光強度に応じて出力された電圧を取得する電圧取得部、
    前記偏波変調器の変調振幅を変化させる変調振幅変化部、及び、
    前記変調振幅変化部が前記偏波変調器の変調振幅を変化させたときの、前記電圧取得部が取得する前記電圧の変化に基づいて、前記偏波変調器が偏波変調する2偏波が略直交する変調振幅を判別し、当該変調振幅で変調するように前記偏波変調器を制御する偏波変調器制御部、
    として機能させるプログラム。
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