JP6353398B2 - 光変調回路 - Google Patents

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本発明は、光通信システムに応用可能な光変調回路に関する。
光信号の受信感度を向上し伝送距離を伸ばすため、無線伝送で用いられるような符号化変調を光伝送に応用する検討が進められている。符号化変調方式として、トレリス符号化変調が知られている(非特許文献1)。トレリス符号化変調は、畳み込み符号化で生じるパリティビット系列を変調多値数へ転化したものであり、1シンボルあたりNビットの情報を伝送するに当たり2N+1値の変調方式を用いる。
非特許文献2に開示された光トレリス符号化変調は、2つのマッハツェンダ変調回路を並列に接続したネスト型マッハツェンダ変調器(IQ変調器)を備える。
G. UNGERBOEK, "CHANNEL CODING WITH MULTILEVEL/PHASE SIGNALS", IEEE TRANS. INF. THEORY, VOL. IT-28, NO. 1, PP. 55-67, 1982 H. BULOW, G. THIELECKEE, AND F. BUCHALI, "OPTICAL TRELLIS-CODED MODULATION (OTCM)", IN PROC. OFC2004, PAPER WM5, 2004
非特許文献2の光トレリス符号化変調では、1シンボルあたり1ビットの情報を伝送するため、並列接続された2つのマッハツェンダ変調回路を駆動する必要があった。
本発明は、このような状況下においてなされたものであり、その目的は、1つのマッハツェンダ変調器によって1シンボルあたり1ビットの情報を伝送する光符号化変調を実現する光変調回路を提供することである。
上記の課題を解決するための発明は、データ信号に応じて駆動する2入力2出力の1つのマッハツェンダ変調部と、前記マッハツェンダ変調部の1本の出力に光学的に接続された1入力2出力の光分岐部と、前記光分岐部の第1の出力ポートと前記マッハツェンダ変調部の第2の入力ポートとに光学的に接続され、前記第1の出力ポートからの光信号を前記第2の入力ポートに帰還させるための帰還光路と、前記光分岐部の第2の出力ポートからの光信号と、前記マッハツェンダ変調部の第2の出力ポートからの光信号とを結合させる合成部とを含み、前記マッハツェンダ変調部の第1の入力ポートから、前記光分岐部の第1の出力ポートおよび前記帰還光路を介して、前記マッハツェンダ変調部の前記第2の入力ポートに至るまでの光路を伝搬する光信号の遅延時間は、前記データ信号のシンボル時間の自然数倍である。
前記マッハツェンダ変調部は、前記シンボル時間において、前記遅延時間が付与される光信号がクロス経由で透過するように調整するようにしてもよい。
前記合成部における前記光分岐部の第2の出力ポートからの光信号は、n番目(nは自然数)の前記データ信号のデータ値に対応するBPSK信号であり、前記合成部における前記マッハツェンダ変調部の第2の出力ポートからの光信号は、n番目(nは自然数)の前記データ信号のデータ値と、n−m番目(mは自然数)の前記データ信号のデータ値との論理的排他値に対応するBPSK信号であるようにしてもよい。
前記合成部は、2つの前記光信号を同一の偏波状態または直交する偏波状態で合成するように構成するようにしてもよい。
本発明によれば、1つのマッハツェンダ変調器によって1シンボルあたり1ビットの情報を伝送する光符号化変調を実現することができる。
第1の実施形態における光変調回路の構成例を示す図である。 出力光信号のコンスタレーションを説明するための図である。 光変調回路の動作例を表すトレリス線図である。 第1の実施形態の光変調回路と同等の信号を得るように構成した場合の従来の光変調回路である。 第2の実施形態における光変調回路の構成例を示す図である。
以下、本発明の第1の実施形態である光変調回路100について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態における光変調回路100の構成例を示す図である。なお、図1では、簡略化のため、信号電極のみを示し、グランド電極は省略している。
図1において、光変調回路100は、入力光信号d1が入力するメイン入力ポート101と、マッハツェンダ変調部110と、光分岐部120と、帰還光路130と、光直交合成部140と、メイン出力ポート102とを備える。
マッハツェンダ変調部110は、入力側カプラとしての方向性結合器111及び出力側カプラとしての方向性結合器112を用いた2入力2出力のクロス・バースイッチ型構成となっている。マッハツェンダ変調部110は、メイン入力ポート101と光学的に接続される第1の入力ポート115と、第2の入力ポート116と、第1の出力ポート117と、第2の出力ポート118とを備える。第1の出力ポート117は、後述する光分岐部120に接続され、第2の出力ポート118は、後述する光直交合成部140に接続される。
また、マッハツェンダ変調部110は、データ信号d3としての駆動信号電圧が印加される進行波型の変調電極113と、集中定数型のDCバイアス電極114とを備える。このDCバイアス電極114へのバイアス電圧によって、駆動信号電圧がゼロの状態において、マッハツェンダ変調部110のアーム間の位相差がπとなるよう調整可能となっている。終端器150は、変調電極113と接続され、変調電極113を伝搬するデータ信号d3の反射を防止するようになっている。
ここで、変調電極113に加えられる駆動信号電圧をVとし、マッハツェンダ変調部110の両アーム間の相対光位相をπ変化させる電圧(所謂、半波長電圧)をVπとすると、データ信号d3のデータ値が“0”の場合にはV=Vπとなるバイナリ信号が与えられ、データ 値が“1”の場合にはV=−Vπとなるバイナリ信号が与えられる。すなわち、マッハツェンダ変調部110は、一般的な2値位相変調(BPSK)モードで駆動される。
光分岐部120は、第1の出力ポート121と、第2の出力ポート122とを備える。光分岐部120に入力される光信号は、各出力ポート121,122へ出力される。この実施形態では、光分岐部120において、第1の出力ポート121から第2の出力ポート122への出力光の強度比は、1:1とする。
光直交合成部140は、第1の入力ポート141と、第2の入力ポート142と、光位相調整部143とを備える。後述するように、位相調整部143によって、光信号の位相が調整され、光直交合成部140では、第1の入力ポート141を伝搬する光信号と、第2の入力ポート142を伝搬する光信号とが直交条件で結合され、メイン出力ポート102から出力光信号d2が出力される。この実施形態では、光直交合成部140において、入力ポート141,142からの各光信号に対する結合比は、1:1とする。
光分岐部120の第1の出力ポート121は、帰還光路130を介して、マッハツェンダ変調部110の第2の入力ポート116に接続される。光分岐部120の第2の出力ポート122、及びマッハツェンダ変調部110の第2の出力ポート118は、それぞれ、光直交合成部140の第1の入力ポート141及び第2の入力ポート142に接続される。光直交合成部140の出力側は、メイン出力ポート102に接続される。
マッハツェンダ変調部110の変調電極113は、シンボルレートB=1/T(Tはシンボル周期)の2値データ信号により駆動される。マッハツェンダ変調部110は、1系統の2値データで駆動しているため、1シンボルあたり1ビットの情報伝送が行われることになる。
図1において、マッハツェンダ変調部110の第1の入力ポート115を起点とし、マッハツェンダ変調部110の第1の出力ポート117、光分岐部120の第1の出力ポート121及び帰還光路130を経て、マッハツェンダ変調部110の第2の入力ポート116に至る光路を伝搬する光信号の群遅延時間τは、τ=Tとなるよう設定されている。
次に、上述した光変調回路100の動作について、再度図1を参照して説明する。なお、以下では、説明の容易のため、回路伝搬に伴う伝搬損失がゼロであるような理想的な光回路を仮定する。また、光電界の表記法として複素表記を用いる。
マッハツェンダ変調部110のクロス側(第1の入力ポート115から第1の出力ポート117まで、および、第2の入力ポート116から第2の出力ポート118まで)、ならびに、バー側(第1の入力ポート115から第2の出力ポート118まで、および、第2の入力ポート116から第1の出力ポート117まで)の複素光電界透過率を、それぞれMZc(t)、MZb(t)とし、説明の容易のため、本質的でない位相係数を省略すると、MZc(t)及びMZb(t)は、下記式(1)で表される。
但し、上記式(1)において、V(t)は駆動信号電圧であり、シンボルタイミングにおいてV(t)はデータ信号d3のデータ値に対し、+Vπまたは−Vπの値を取る。すなわち、シンボルタイミングをt=nT(nは自然数)とし、n番目のデータ値をdnとすると、下記式(2)で表される。
上記式(1)及び(2)から、MZc(nT)及びMZb(nT)は、下記式(3)で表される。
すなわち、上述したシンボルタイミングにおいて、マッハツェンダ変調部110を伝搬する光は全てクロス側に透過する一方、バー側には透過しない。また、クロス側への複素光電界透過率は、データ値“0”、“1”に対し、それぞれ、0、πとなる(BPSK変調:Binary Phase Shift Keying変調)。
ここで、光直交合成部140の第1の入力ポート141への入力信号をE1とし、メイン入力ポート101にCW光(連続光)Ein=1を入力した場合、入力光は、マッハツェンダ変調部110の第1の入力ポート115から第1の出力ポート117へ(クロス側)透過し、さらに光分岐部120の出力ポート122を経て光直交合成部140へ至る。上述した入力信号E1は、下記式(4)で表される。
この場合、光直交合成部140の第1の入力ポート141には、dnに対応したBPSK信号が入力される。
一方、光直交合成部140の第2の入力ポート142に入力される入力信号をE2とする。この場合には、入力光は、マッハツェンダ変調部110の第1の入力ポート115から第1の出力ポート117へ(クロス側)透過し、さらに光分岐部120の出力ポート121及び帰還光路130を経て、マッハツェンダ変調部110の第2の入力ポート116から第2の出力ポート118へ(クロス側)透過して光直交合成部140へ至る。この場合には、光は、マッハツェンダ変調部110において2回、それぞれ異なるポートからクロス側へ透過する。また、1回目と2回目の各透過の間には、帰還光路130による時間遅延τ(この実施形態では、τ=T)が与えられるので、2回目の透過時の光位相がdnに対応する場合、1回目の透過時の光位相は、dn-1に対応する。
1回目と2回目の各透過時の光位相が共に0またはπの場合は、最終的な光位相は0となる。一方、1回目と2回目の各透過時の光位相のどちらか一方が0で他方がπの場合は、最終的な光位相はπとなる。つまり、最終的な光位相は、dn XORn-1(XORは排他的論理和を表す。)に対応する。上述した入力信号E2は、下記式(5)で表される(式5では、XORは、〇印内に+で表記する)。
この場合には、光直交合成部140の第2の入力ポート142には、dn XORn-1に対応したBPSK信号が入力される。
光直交合成部140の光位相調整部143では、入力信号E1,2間は、π/2の相対光位相差が与えられる。すなわち、メイン出力ポート102からの出力光信号d2としての出力Eoutは、下記式(6)で表される。
この場合、メイン出力ポート102からは、dnおよびdn-1に対応したQPSK信号が出力される。1シンボルあたり1ビットの情報を伝送するために22値(2ビット)変調であるQPSKが用いられ、信号空間において1ビット分の冗長度が付加されていることになる。
図2は、メイン出力ポート102からの出力信号のコンスタレーション300を示している。なお、図2中、I軸は同相(in-phase)、Q軸は直交位相(quadrature phase)を表す。
図2の例では、[dn,n-1]=[“0”,“0”]、[“1”,“1”]、[“1”,“0”]、[“0”,“1”]となるバイナリ値が与えられる。この場合、[“0”,“0”]は第1象限の信号点Aを、[“1”,“1”]は第2象限の信号点Bを、[“1”,“0”]は第3象限の信号点Cを、[“0”,“1”]は第4象限の信号点Dを、それぞれ表す。
図2において、ΔABは、上述した信号点A,B間のユークリッド距離(光電界振幅(上記式(6)の右辺の絶対値)で規格化したもの)を表す。ΔABは下記式(7)で表される。
上記式(7)において、ΔBC:信号点B,C間のユークリッド距離、ΔCD:信号点C,D間のユークリッド距離、ΔDA:信号点D,A間のユークリッド距離、ΔAC:信号点A,C間のユークリッド距離、ΔBD:信号点B,D間のユークリッド距離、を表す。
図2において、dn-1=“0”の場合は信号点Aまたは信号点Cのいずれかが出力され、dn-1=“1”の場合は信号点Bまたは信号点Dのいずれかが出力される。すなわち、出力されるシンボルが過去のデータdn-1によって影響を受けており、畳み込み符号化変調が実現される。この符号化動作は、後述する図3において、状態数が2のトレリス線図で示してある。
図3は、光変調回路100の動作例を表すトレリス線図400である。図3に示すように、dn-1=“0”に対応する状態0から分離して再び状態1に合流するパスは、A→CとC→Dであるため、このトレリスにおける自由ユークリッド距離dfreeは、下記式(8)で表されることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
一方、符号化を行わない通常のBPSKにおいては、信号点における光電界振幅で規格化した信号点間の距離が2であるため、自由ユークリッド距離も2となる。符号化利得は自由ユークリッド距離の二乗の比で与えられるため、本実施形態の光変調回路100では、符号化利得(対BPSK)は、10log(6/4)=1.76dBである。
なお、図3のようにトレリス線図400で表現できる符号化変調は、トレリス符号化変調(TCM:Trellis‐Coded Modulation)と呼ばれ、ビタビアルゴリズム等を用いて復号できることはよく知られている。
ここで、非特許文献2に開示された変調器の構成によって、本実施形態の光変調回路100におけるトレリス符号化変調信号を得る場合は、図4に示すようなマッハツェンダ変調器1000の構成が必要となる。このマッハツェンダ変調器1000は、データ信号d10を入力する符号化回路1100と、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調器1200とを備える。この場合、1シンボルあたり1ビットの情報を伝送するため、QPSK変調器1200は、符号化回路1100の2出力と入力光信号d2とに応じて駆動する2つのマッハツェンダ変調回路1301,1401とを備える。
符号化回路1100は、データ信号d10に対してデジタル領域で畳み込み符号化を行い、第1の駆動信号1101(dn)および第2の駆動信号1102(dn XORn-1)を出力する。
マッハツェンダ変調回路1301では、変調電極1302は、第1の駆動信号1101に応じて入力信号を変調し、マッハツェンダ変調回路1401では、変調電極1402は、第2の駆動信号1102に応じて入力信号を変調し、位相調整部1404において位相π/2だけ遅延させる。その結果、QPSK変調器1200から出力光信号d20が出力される。
なお、図4において、終端器1303,1403は、変調電極1302,1402を伝搬する駆動信号の反射を防止するようになっている。
一方、上述した本実施形態の光変調回路100では、1つのマッハツェンダ変調回路110によってTCMを実現する。したがって、2つのマッハツェンダ変調回路を備える従来の変調器に比べ、光変調回路100の駆動回路の簡易化が実現される。一般に、各マッハツェンダ変調回路毎に、駆動信号を増幅するためのドライバアンプが必要となるため、本実施形態の光変調回路100では、従来の変調器に比べ送信器の消費電力を低減できるという効果も奏する。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態である光変調回路200について説明する。この光変調回路200は、前述の光直交合成部140に代えて、直交偏波結合回路としての光直交合成部240を備える。光直交合成部240以外の構成は、図1に示した構成と同様である。
図5は、本実施形態における光変調回路200の構成例を示す図である。光変調回路200において、光直交合成部240以外の構成は、図1に示した構成と同様である。すなわち、光変調回路200は、前述の光変調回路100と同様に、メイン入力ポート201と、マッハツェンダ変調部210と、光分岐部220と、帰還光路230と、メイン出力ポート202とを備える。
[光直交合成部以外の全体構成]
マッハツェンダ変調部210は、本実施形態においても、方向性結合器211,212を用いた2入力2出力のクロス・バースイッチ型構成となっており、第1の入力ポート215と、第2の入力ポート216と、第1の出力ポート217と、第2の出力ポート218とを備える。第1の出力ポート217は、光分岐部220に接続され、第2の出力ポート218は、後述する光直交合成部240に接続される。また、マッハツェンダ変調部210は、進行波型の変調電極213と、集中定数型のDCバイアス電極214とを備える。このDCバイアス電極214へのバイアス電圧によって、駆動信号電圧がゼロの状態において、マッハツェンダ変調部210のアーム間の位相差がπとなるよう調整可能となっている。終端器250は、変調電極213と接続され、変調電極213を伝搬するデータ信号d3の反射を防止するようになっている。
光分岐部220は、第1の出力ポート221と、第2の出力ポート222とを備える。光分岐部220に入力される光信号は、各出力ポート221,222へ出力される。この実施形態では、光分岐部220において、第1の出力ポート221から第2の出力ポート222への出力光の強度比は、1:1とする。
光分岐部220の第1の出力ポート221は、帰還光路230を介して、マッハツェンダ変調部210の第2の入力ポート216に接続される。光分岐部220の第2の出力ポート222、及びマッハツェンダ変調部210の第2の出力ポート218は、それぞれ、後述する光直交合成部240の入力ポート241及び第2の入力ポート242に接続される。
[光直交合成部の構成]
光変調回路200は、前述の光直交合成部140に代えて、直交偏波合成部240を備える。図5の例では、直交偏波合成部240は、偏波回転部243と、偏波ビームコンバイナ244とを備える。この場合、光直交合成部240の第1の入力ポート241及び第2の入力ポート242に入力される光信号が互いに直交する偏波状態で合成され、メイン出力ポート202から出力光信号d2が出力される。
一般に、光伝送における信号空間は、直交する2偏波(X及びY偏波とする)における同相(I)及び直交(Q)位相に対応する、互いに等価な直交4軸によって張られる4次元空間であることが知られている(例えば、E. Agrell and M. Karlsson, “Power・Efficient Modulation Formats in Coherent Transmission Systems, “IEEE J. Lightw. Technol. Vol. 27, No.22, pp. 5115-5126, 2009参照)。
前述の光変調回路100では、上述した2偏波のうちの一方の偏波におけるI軸およびQ軸(XI軸及びXQ軸)によって張られる2次元空間におけるTCM−QPSKが得られる。
一方、本実施形態の光変調回路200では、X及びY偏波におけるI軸(XI軸及びYI軸)によって張られる2次元空間におけるTCM−QPSK信号が得られる。図5では、図2に示したI軸及びQ軸(すなわち、XI軸及びXQ軸)をそれぞれXI軸及びYI軸に置き換えただけであり、符号化利得は、本実施形態においても第1の実施形態で説明したものと同等となる。
なお、第1の実施形態の光変調回路100では、直交偏波合成部140において、同一偏波で直交位相合成を行うため原理的な光損失3dBが生じるが、本実施形態の光変調回路200では、直交偏波合成部240の直交偏波合成を用いるため、原理的な光損失が生じない。しかしこの場合、本実施形態では、偏波多重信号を伝送することになるため、受信側で偏波分離の処理が必要になる。この偏波分離には、一般的なデジタルコヒーレント受信方式等を用いることができる。
以上、上記各実施形態を詳述してきたが、具体的な構成等は各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更や、他のシステムへの適用なども含まれる。
(変形例1)
上記各実施形態の光変調回路100,200により得られる効果は、当該光変調回路を形成する材料に依存しないため、材料について特に言及しなかったが、様々な材料によって実施することができる。例えば、かかる光変調回路100,200を形成する材料としては、(i)電気光学(Electro−Optic:EO)効果の一種であるポッケルス効果を有する多元系酸化物結晶(LiNbO3(LN)やKTa1-xNbx3、K1-yLiyTa1-xNbx3など)、(ii)ポッケルス効果及び量子閉じ込めシュタルク効果(Quantum Confined Stark Effect:QCSE)による屈折率変調が可能なGaAs系またはInP系の化合物半導体、(iii)クロモフォアなどのEO効果を有するポリマなどを用いることができる。
(変形例2)
さらに、複雑な構成の光変調回路を低損失に作製するため、上記各実施形態の光変調回路100,200は、変形例1で説明した材料基板と石英系平面光波回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)との異種基板接合型構成を用いてもよい。
(変形例3)
上記各実施形態のマッハツェンダ変調部110,210の変調電極113,213は、シングルエンド型の場合について説明したが、差動型電極の場合でも、マッハツェンダ変調部110,210の応答特性は、上述した各実施形態で示した数式と同一の数式に帰着することになるため、電極配置の選択は、上記各実施形態の効果に影響を及ぼすものではない。すなわち、上記各実施形態のマッハツェンダ変調部110,210の変調電極113,213は、シングルエンド型または差動型のいずれにしても、上記各実施形態の効果を同様に得ることができる。一般に、プッシュプル駆動型マッハツェンダ変調回路における変調電極の配置は、基板の種類や結晶軸方向等に依存することが知られている。例えば、一般に、Xカット型のLN基板を用いる場合はシングルエンド型を採用し、Zカット型のLN基板を用いる場合は差動型を採用する(但し、Zカット型の場合も、分極反転を用いることでシングルエンド型とすることができる)。
通常、シングルエンド型の信号電極は2つの光導波路アームの中心に配置され、差動型の信号電極は各光導波路アームの直上に配置される(但し、分極反転Zカット型LN基板を用いたシングルエンド型電極の場合、電極は、アーム直上に配置される)。
(変形例4)
上記各実施形態において、マッハツェンダ変調部110,210の両アームの光路長について言及しなかったが、全て等長設計である。実際には、プロセスエラーやDCドリフト等により光路長のズレが生じるが、一般にそのようなズレは、DCバイアスの調整より補償される。補償量は、材料や製造条件、変調器の使用環境等によって様々に異なるため、一意に定まるものではない。このため、上述した各実施形態において、DCバイアスにより付与されるアーム間位相差の値には、光路長補償分は、含まないものとする。
なお、上記各実施形態では、簡易化のため、マッハツェンダ変調部、光分岐部およびそれらをつなぐ光導波路は、全て過剰損失ゼロ、伝搬損失ゼロの理想的な場合を想定している。
なお、上記各実施形態では、τ=Tの場合で説明したが、τ=mT(mは2以上の自然数)とした場合でも、図3に示した状態0または状態1がdn-mに対応することになるが、上述した自由ユークリッド距離は変わらないため、上記各実施形態と同等の効果が得られる。
(変形例5)
以上では、説明の容易のため、理想的な光回路であること想定して説明したが、実際には、導波路伝搬損失やカプラの過剰損失が存在するため、例えば第1の実施形態では、光直交合成部140において、第2の入力ポート142への入力信号は、第1の入力ポート141への入力信号に比べ帰還光路130およびマッハツェンダ変調部110を1回多く通過する分だけ大きな過剰損失を受けるため光強度が弱くなる。このため実際には、(1)光分岐部120において、第1の出力ポート121側への透過率が第2の出力ポート122への透過率に対し大きくなるよう、光分岐部120の分岐比を非対称に設計すること、(2)光直交合成部140において、第2の入力ポート142からメイン出力ポート102への透過率を第1の入力ポート141からメイン出力ポート102への透過率に対し大きくなるよう、光直交合成部140の結合比を非対称に設計すること、(3)光分岐部120の第2の出力ポート122と光直交合成部140の第1の入力ポート141との間に光減衰部を設けること、等により上記過剰損失分を補償するようにしてもよい。
100,200 光変調回路
110,210 マッハツェンダ変調部
120,220 光分岐部
130,230 帰還光路
140,240 直交偏波合成部
115,215 マッハツェンダ変調部の第1の入力ポート
116,216 マッハツェンダ変調部の第2の入力ポート

Claims (4)

  1. データ信号に応じて駆動する2入力2出力の1つのマッハツェンダ変調部と、
    前記マッハツェンダ変調部の1本の出力に光学的に接続された1入力2出力の光分岐部と、
    前記光分岐部の第1の出力ポートと前記マッハツェンダ変調部の第2の入力ポートとに光学的に接続され、前記第1の出力ポートからの光信号を前記第2の入力ポートに帰還させるための帰還光路と、
    前記光分岐部の第2の出力ポートからの光信号と、前記マッハツェンダ変調部の第2の出力ポートからの光信号とを結合させる合成部と
    を含み、
    前記マッハツェンダ変調部の第1の入力ポートから、前記光分岐部の第1の出力ポートおよび前記帰還光路を介して、前記マッハツェンダ変調部の前記第2の入力ポートに至るまでの光路を伝搬する光信号の遅延時間は、前記データ信号のシンボル時間の自然数倍であることを特徴とする光変調回路。
  2. 前記マッハツェンダ変調部は、前記シンボル時間において、前記遅延時間が付与される光信号がクロス経由で透過するように調整されていることを特徴とする請求項1に記載の光変調回路。
  3. 前記合成部における前記光分岐部の第2の出力ポートからの光信号は、n番目(nは自然数)の前記データ信号のデータ値に対応するBPSK信号であり、
    前記合成部における前記マッハツェンダ変調部の第2の出力ポートからの光信号は、n番目(nは自然数)の前記データ信号のデータ値と、n−m番目(mは自然数)の前記データ信号のデータ値との論理的排他値に対応するBPSK信号であることを特徴とする請求項1または2に記載の光変調回路。
  4. 前記合成部は、2つの前記光信号を同一の偏波状態または直交する偏波状態で合成するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光変調回路。
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