JP5477545B2 - 口部密封用インナーシール材及びこのインナーシール材を用いた密封容器 - Google Patents
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Description
上記課題を解決するために、乾燥剤を練りこんだ樹脂を層状にした乾燥剤層を、容器の口部の径と同じ径とし、シール材の下面に配置し、密封時に密封栓の役目も兼ね備えたインナーシール材が開示されている(特許文献1参照)。
前述のように、キャップの回旋と同時に開口を形成するには、前記シール材の厚みを薄くしておくこと、前記シール材はできるだけ切断し易い材料からなる構成とすることが好ましい。
しかしながら、例えば、シール材に乾燥剤を練り込んだ樹脂を設けた多層構成とすると、開封が困難となってしまう恐れがあった。
また、防湿性材料層として、例えば、無機酸化物蒸着フィルムを用いた構成があるが、前記のようにプラスチックフィルムを用いるため、切り込みを形成しても、キャップを回旋しただけでは、開口することは困難であった。
また、前記インナーシール材を用い、容器本体の口部を密封した密封容器を提供することを目的とする。
従って、水分による内容物の品質劣化を伴わない密封容器を提供することが可能である。
前記水分吸収記機能層が、絶乾タイプとすることにより、容器本体内の湿度をできる限り小さくすることができ、一定の乾燥状態を保つことができる。
そして、前記シール材2の、シール層101側から、水分吸収機能層102と防湿性材料層103に達する切込み303、該切込み303に囲まれた分離部304を有し、かつ、前記分離部304上面を除くシール材の上面、または基材層の下面に対して、離形性を有する第2剥離層104を介して、接着層106により積層されている。
また、前記シール材2の基材107は、前記リシール材3の下面で、第1剥離層209を介して、接着層300により積層された口部密封用インナーシール材である。
ここで、前記第2剥離層104の剥離強度は、前記第1剥離層209の剥離強度より大きい。
弾性シート層205を積層したシール材3とが、第1剥離層209を介して、接着層300により積層されている。
そして、前記シール材2の、シール層101側から防湿性材料層103に達する切込み303、該切込み303に囲まれた分離部304を有し、かつ、前記第2剥離層104は、前記分離部304上面を除く基材層107の下面に設けた構成とする。ここで、前記第2剥離層104の剥離強度は、前記第1剥離層201の剥離強度より大きい。
具体的には、図1に示した構成の、リシール材3が、水分吸収機能層202、防湿性材料層203、及び弾性シート層205を積層した口部密封用インナーシール材である。
そして、前記シール材2の基材107を剥離すると、前記シール材2の切り込み303で囲まれた分離部304が、基材107と一緒に分離することにより、前記シール材2に内容物を取り出すための、開口309が形成できる。
前記水分吸収機能層102、202に用いる吸湿性能を有する無機化合物を配合した樹脂層に用いる、前記無機化合物は、ボトル内の湿度を乾燥状態(相対湿度10%以下)に保つ絶乾タイプ、または、一定の湿度調整(相対湿度20〜70%)された環境にする調湿タイプによって成分が異なってくる。
前記乾燥剤としては、酸化カルシウム、ゼオライト、シリカゲルなどが挙げられる。
前記乾燥剤としては、硫酸マグネシウムや焼き焼明礬などの硫酸塩化合物、活性アルミナ、活性炭、粘土鉱物から少なくとも1種類以上から選択されることが好ましい。
前記乾燥剤を配合する熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、チグラーナッタ−触媒などのマルチサイト触媒を用いたαオレフィン(ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1など)のエチレン−αオレフィン共重合体や、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などのポリαオレフィン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンなどのαオレフィン−エチレン共重合体が使用することができる。
また、2種以上のαオレフィンを共重合させた樹脂、例えばエチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ブテン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン−ヘキセン共重合体なども使用可能である。
また、エチレン−環状オレフィン共重合体などのポリオレフィン樹脂も使用可能である。
また、エチレン−α,β不飽和カルボン酸のエステル化物、特にエチレン−(メタ)アクリル酸メチル、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル、エチレン−(メタ)アクリル酸n−ブチル、エチレン−(メタ)アクリル酸i−ブチル、エチレン−(メタ)アクリル酸t−ブチル等も使用可能である。
次に、単軸押出機、二軸押出機などの押出機、バンバリーなどの混練機を用いて、例えば、融点以上280℃以下、好ましくは260℃以下、さらに好ましくは240℃以下で混練することで得られる。
その際、必要に応じて各種機能相をオレフィン系ワックスなどの分散剤で表面処理を施しても構わない。得られたストランドは空冷あるいは水冷により冷却し、ペレタイズ後、アルミバッグなどの包装形態中で保管する。
そしてTダイ法、インフレーション法などによりフィルム製膜することにより製造することができる。
前記保護層の材質としては、前述した吸湿性能を有する無機化合物を配合する各種熱可塑性樹脂から選定することが好ましい。
この場合、吸湿性能を有する無機化合物を配合した樹脂層と保護層を共押出しによるTダイ法、インフレ法などの手法により製膜することができる。
前記防湿性材料層103は、水分吸収機能層102の容器本体と反対側に積層することで、外部からの水分透過を防止することができる。
また、前記基材層107として、防湿性の優れた材料、または複合材料とすることで、前記防湿性材料層として用いてもよい。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、延伸ポリプロピレン(OPP)などのプラスチック基材にアルミニウム箔を積層した複合材、または前記防湿性材料層に用いた材料を基材層としてもよい。
前記剥離層に用いる材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、塩化ゴム、ニトルセルロース、ポリアミド、塩素化ポリオレフィン、ウレタン、アクリルセルロース、エチレンビニルアルコール、塩酢ビ、酢酸ビニル、塩素化ポリオレフィン、塩素化ポリプロピレン、酢酸セルロース、マレイン酸、メラミン、アルキッドなどの少なくとも1種以上の樹脂、またはワックス、もしくはワックスを含む樹脂から選定される樹脂が使用できる。
前記シール層、及び前記接着層は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、塩化ゴム、ニトルセルロース、ポリアミド、塩素化ポリオレフィン、ウレタ
ン、アクリルセルロース、エチレンビニルアルコール、塩酢ビ、酢酸ビニル、塩素化ポリオレフィン、塩素化ポリプロピレン、酢酸セルロース、マレイン酸、メラミン、アルキッドなどの少なくとも1種以上の樹脂。またエチレンビニルアルコール、エチレンアクリル酸エステルなどの樹脂に、パラフィンなどのワックス、ロジン系などの粘着付与材などを混合したホットメルトを使用することもできる。
2・・・シール材
3・・・リシール材
4・・・容器本体
5・・・キャップ
101・・・シール層
102、202・・・水分吸収機能層
103、203・・・防湿性材料層
104・・・第2剥離層
107・・・基材
106、108、300・・・接着層
205・・・弾性シート層
209・・・第1剥離層
303・・・切り込み
304・・・分離部
Claims (10)
- 少なくともシール層、水分吸収機能層、防湿性材料層、第2剥離層、接着層及び基材層を有するシール材と、少なくとも弾性シート層を有するリシール材を、第1剥離層を介して積層した口部密封用インナーシール材であって、前記シール材の、前記シール層側から水分吸収機能層、及び防湿性材料層に達する開口用切込みを設け、前記第1剥離層が前記第2剥離層より剥離しやすいことを特徴とする口部密封用インナーシール材。
- 少なくともシール層、防湿性材料層、第2剥離層、接着層及び基材層を有するシール材と、少なくとも水分吸収機能層、弾性シート層を有するリシール材を、第1剥離層を介して積層した口部密封用インナーシール材であって、前記シール材の、前記シール層側から、防湿性材料層に達する開口用切込みを設け、前記第1剥離層が前記第2剥離層より剥離しやすいことを特徴とする口部密封用インナーシール材。
- 前記リシール材に、さらに、水分吸収機能層を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の口部密封用インナーシール材。
- 前記防湿性材料層が、アルミニウム箔を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の容器口部密封用インナーシール材。
- 前記防湿性材料層が、プラスチック材料を含む構成としたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の口部密封用インナーシール材。
- 前記シール材及びリシール材に設けた水分吸収機能層が、異なる水分吸収タイプの水分吸収機能を有することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の容器口部密封用インナーシール材。
- 前記水分吸収機能層が、1つが調湿タイプであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の容器口部密封用インナーシール材。
- 前記水分吸収機能層が、1つが絶乾タイプであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の容器口部密封用インナーシール材。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の容器口部密封用インナーシール材により、容器本体の口部を密封したことを特徴とする密封容器。
- 前記容器本体が、プラスチック容器であることを特徴とする請求項9に記載の密封容器。
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