JP5477288B2 - 鉛蓄電池及びその製造方法 - Google Patents

鉛蓄電池及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5477288B2
JP5477288B2 JP2010513032A JP2010513032A JP5477288B2 JP 5477288 B2 JP5477288 B2 JP 5477288B2 JP 2010513032 A JP2010513032 A JP 2010513032A JP 2010513032 A JP2010513032 A JP 2010513032A JP 5477288 B2 JP5477288 B2 JP 5477288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead
negative electrode
electrode plate
acid battery
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010513032A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009142220A1 (ja
Inventor
賢 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GS Yuasa International Ltd
Original Assignee
GS Yuasa International Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GS Yuasa International Ltd filed Critical GS Yuasa International Ltd
Priority to JP2010513032A priority Critical patent/JP5477288B2/ja
Publication of JPWO2009142220A1 publication Critical patent/JPWO2009142220A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5477288B2 publication Critical patent/JP5477288B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/06Lead-acid accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/06Lead-acid accumulators
    • H01M10/08Selection of materials as electrolytes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/06Lead-acid accumulators
    • H01M10/12Construction or manufacture
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/66Selection of materials
    • H01M4/661Metal or alloys, e.g. alloy coatings
    • H01M4/662Alloys
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/66Selection of materials
    • H01M4/665Composites
    • H01M4/667Composites in the form of layers, e.g. coatings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/66Selection of materials
    • H01M4/68Selection of materials for use in lead-acid accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/70Carriers or collectors characterised by shape or form
    • H01M4/72Grids
    • H01M4/73Grids for lead-acid accumulators, e.g. frame plates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、鉛蓄電池及びその製造方法に関する。
鉛蓄電池は、比較的低価格で安定した性能を有することから、近年では、自動車用の電池やバックアップ用の電池などとして需要が高い。
一般的な鉛蓄電池は、正極板と負極板とを、セパレータを介して積層または巻回して電槽に収納し、この電槽に希硫酸水溶液を主成分とする電解液を注液することにより製造される。
鉛蓄電池の正極板および負極板としては、鉛製または鉛合金製の格子状の集電体に活物質を保持したものが用いられる。一般的な鉛蓄電池に用いる集電体は、格子状をなす格子部と、その格子部の縁に連設された縁部と、縁部から突出形成された集電のための耳部とを有している。
このような鉛蓄電池を寿命に至らせる原因の一つとしては、以下のことが知られている。鉛蓄電池において、充放電が繰り返されると、正極板から脱落した微細な正極活物質(遊離活物質)が充電時に発生したガスによって電解液中を浮遊し、負極集電体の耳部や縁部に付着し、付着が進行して、スポンジ状の鉛[モス(moss)と呼ばれる]が堆積する。このモスが堆積しつづけると、正極板にまで達し短絡を引き起こすおそれがあり、これによって、鉛蓄電池は寿命に至ってしまうという問題がある。
この問題を解決するものとして、特許文献1においては、耳部と縁部とに所定の組成の表面層が形成された負極集電体が提案されている。
日本国特開2006−156371号公報
(発明が解決しようとする課題)
上記特許文献1に記載の発明においては、表面に所定の組成の層(表面層という)が形成された負極集電体を用いるので、耳部と縁部にモスが堆積するのを防止することができる。その結果、特許文献1に記載の発明によれば、表面層を備えない負極集電体を用いた電池よりも、サイクル寿命を向上させることができる。
ところで、サイクル用途で使用する鉛蓄電池では、電解液の比重が極板の下部ほど高くなる成層化現象がおきて、硫酸鉛が蓄積されることがある。サイクル寿命を向上させるために上述したような表面層を有する負極集電体を用いただけでは、電解液の成層化現象は抑制できないので、極板の下部に硫酸鉛が蓄積しやすくなって、極板下部が有効に利用されない場合がある。このような場合には、鉛蓄電池のサイクル寿命を十分に向上させることができない。
このような電解液の成層化現象を抑制する方法としては、電解液にシリカ微粒子と硫酸アルミニウムを添加することが知られている(例えば特許文献2を参照)。しかし、シリカ微粒子と硫酸アルミニウムを添加した電解液を用いただけでは、正極から脱落する遊離活物質が増えるため、負極集電体へのモスの堆積を防止できず、鉛蓄電池が早期に寿命に至ってしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、サイクル寿命を十分に向上させた鉛蓄電池を提供することを目的とする。
日本国特開2006−185743号公報
(課題を解決するための手段)
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、表面に所定の組成の層が形成された負極集電体を用い、かつ、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、およびホウ酸から選ばれる一種以上を含む電解液を用いることにより、極板下部に硫酸鉛が蓄積するのを抑制し、顕著なサイクル寿命向上効果が得られるということを見出した。
すなわち、本発明は、正極板と負極板と電解液とを備える鉛蓄電池であって、前記負極板は、格子状をなす格子部と、前記格子部の縁に連設された縁部と、前記縁部から突出形成された集電のための耳部とを有する負極集電体を備え、前記縁部及び前記耳部のうち少なくとも一方の表面には、Pb−Sn系合金、Pb−Sb系合金、Pb−Sn−Sb系合金、およびSnから選ばれる合金または金属を含む表面層が形成され、かつ、前記電解液には、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、及びアルミニウムイオン、リン酸及びホウ酸から選ばれる一種以上が含まれることを特徴とする鉛蓄電池である。
また、本発明は、正極板、負極板、セパレータ、および電解液を備え、前記負極板は、格子状をなす格子部と、前記格子部の縁に連設された縁部と、前記縁部から突出形成された集電のための耳部とを有する負極集電体を備える鉛蓄電池の製造方法であって、鉛を含む板状の基材の両面に、Pb−Sn系合金、Pb−Sb系合金、Pb−Sn−Sb系合金、およびSnから選ばれる合金または金属を含むシートを積層した積層体を圧延して圧延シートを作製する工程と、前記圧延シートを前記縁部および前記耳部のうち少なくとも一方に相当する部分の表面に配して展開することにより得られる負極集電体を用いて負極板を作製する工程と、前記負極板と正極板とをセパレータを介して積層または巻回してなる極板群を電槽に収容する工程と、前記極板群を収容した電槽に、前記ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸及びホウ酸から選ばれる一種以上を含む電解液を注液する工程と、を含むことを特徴とする鉛蓄電池の製造方法である。
本発明によれば、耳部及び縁部の少なくとも一方に、所定の組成の表面層が形成された負極集電体と、上記の金属イオン、リン酸およびホウ酸のうちの一種を含む電解液とを備えるから、極板下部に硫酸鉛が蓄積するのを抑制し、サイクル寿命を十分に向上した鉛蓄電池を提供することができる。
本発明の鉛蓄電池においては、以下の構成が好ましい。
表面層としては、PbとSnとを含みSnを10質量%以上の割合で含む層、PbとSbとを含みSbを10質量%以上の割合で含む層、PbとSnとSbとを含み、Sn及びSbを合計で10質量%以上の割合で含む層、または、Snからなる層が好ましい。
表面層は、縁部の全域および耳部の全域に形成されているのが好ましい。
表面層の厚みは、5μm以上200μm以下であるのが好ましい。
また、電解液には、0.42mol/l以下のマグネシウムイオン、0.29mol/l以下のアルミニウムイオン、および0.20mol/l以下のリン酸から選ばれる一種以上が含まれているのが好ましい。
また本発明の鉛蓄電池の製造方法においては、以下の構成が好ましい。
圧延シートを作製する工程において用いる基材の両面に積層するシートとしては、Snの含有量が10質量%以上のPb−Sn系合金、Sbの含有量が10質量%以上のPb−Sb系合金、Sn及びSbの含有量の合計が10質量%以上のPb−Sn−Sb系合金、およびSnから選ばれる合金又は金属が含まれるものが好ましい。
電槽に注液する電解液としては、0.42mol/l以下のマグネシウムイオン、0.29mol/l以下のアルミニウムイオン、および0.20mol/l以下のリン酸から選ばれる一種以上が含まれるものが好ましい。
負極板を作製する工程において用いる負極集電体としては、圧延シートを縁部の全域および耳部の全域に相当する部分の表面に配して展開することにより得られるものが好ましい。また、負極集電体としては、厚みが5μm以上200μm以下の圧延シート由来の層が表面に形成されたものが好ましい。
本発明によれば、サイクル寿命を十分に向上させた鉛蓄電池を提供することができる。
本発明の鉛蓄電池に用いる負極集電体の一例を示す模式図
1...負極集電体
2...縁部
3...格子部
4...耳部
本発明の鉛蓄電池は、正極板と負極板として、重力鋳造法、エキスパンド法あるいは打ち抜き法により製造された鉛または鉛合金(例えばPb−0.05%Ca−0.5%Snの組成の合金)製の集電体を備える。
本明細書において、例えば、Pb−0.05%Ca−0.5%Snという記載は、PbとCaとSnとを含みCaを0.05質量%の割合で含むとともに、Snを0.5質量%の割合で含む鉛合金を意味する。
正極集電体および負極集電体1は、図1に示すように、全体として格子形状をなしており、格子状をなす格子部3と、その上下の縁に連設された帯状をなす部分とを備える。帯状をなす部分のうち、格子部3の上縁側の帯状の部分(縁部2)には、集電のための耳部4が突出形成されている。
負極集電体1の縁部2及び耳部4のうち少なくとも一方の表面には、Pb−Sn系合金、Pb−Sb系合金、Pb−Sn−Sb系合金、およびSnから選ばれる合金または金属を含む層(本発明の表面層に相当)が形成されている。
本発明において、表面層としては、PbとSnとを含みSnを10質量%以上の割合で含む層、PbとSbとを含みSbを10質量%以上の割合で含む層、PbとSnとSbとを含み、Sn及びSbを合計で10質量%以上の割合で含む層、または、Snからなる層が好ましい。これらの好ましい表面層を作製する方法は後述する。
表面層には、上記以外の元素が含まれていてもよい。
表面層の厚みは、通常5μm〜200μmである。厚みが5μm未満では、サイクル寿命性能の低下を防ぐ効果が小さくなり、厚みが200μmを超えると負極集電体1が厚くなってしまうため、鉛蓄電池が大きく又は重くなってしまうからである。
本発明において、表面層は、縁部2および耳部4の少なくとも一方に形成されていればよく、縁部2の表面の一部または全域に形成されていても、耳部4の表面の一部または全域に形成されていてもよい。モスの堆積を防ぐ効果を考慮すると、表面層は、縁部2および耳部4の双方に形成されているのが好ましく、縁部2の全域および耳部4の全域にわたって形成されているのがさらに好ましい。
このような表面層を縁部2や耳部4に形成する方法としては、例えば圧延法や溶融メッキ法などがあげられる。圧延法とは、表面層が形成される材料(たとえば、金属板や合金板など)と、表面層を形成する材料(金属箔又は合金箔)とを重ね合わせて、これらを圧延する方法である。一方、溶融メッキ法とは、表面層を形成する材料が溶融した溶融槽に、表面層が形成される部分(具体的には、負極集電体1の縁部2や耳部4)を浸漬させてメッキする方法である。これらの方法のうち、本発明においては、圧延法が好ましい。
圧延法により表面層を形成する方法について具体的に説明する。板状の鉛合金(基材)の両面に、表面層を形成するための錫シート、又は種々の合金シート(Pb−Sn系合金、Pb−Sb系合金、またはPb−Sn−Sb系合金を含むシート)を重ね合わせて、圧延ローラで圧延して圧延シートを作製する(圧延シートを作製する工程)。次に、負極集電体1の希望する位置に表面層が形成されるように圧延シートの位置を調整しながら、圧延シートをエキスパンド機により展開する(エキスパンド法)と、所定の位置に表面層が形成された負極集電体1が得られる。なお、この圧延法においては、基材となる合金の厚み、表面層となるシートの厚み、又は圧延後のシートの厚みを調整することによって、表面層の厚みを容易に調節可能である。
なお、好ましい組成の表面層を負極集電体に形成するには、圧延シートを作製する工程において、基材の両面に積層するシートとして、Snの含有量が10質量%以上のPb−Sn系合金、Sbの含有量が10質量%以上のPb−Sb系合金、Sn及びSbの含有量の合計が10質量%以上のPb−Sn−Sb系合金、およびSnから選ばれる合金又は金属が含まれるものを用いる。
溶融メッキ法により表面層を形成する方法について具体的に説明する。まず、表面層を形成する金属又は合金が溶融した溶融槽(具体的には、Sn、又はPb−50%Snの合金などの溶融槽)を用意する。この溶融槽に縁部2及び耳部4を浸漬することにより表面層が形成される。この溶融メッキ法によると、負極集電体1を溶融槽に浸漬する位置を変更することによって、表面層が形成される位置を変更することができる。なお、表面層が不要な部分に形成された場合には、金属表面を研磨することにより、不要部分を除去することができる。
次に、本発明の鉛蓄電池の製造方法を簡単に説明する。
正極板を、正極集電体に、酸化鉛を主成分とする鉛粉と所定量の希硫酸を混合して得られる正極ペーストを充填することにより作製する。
そして負極板を、上述の方法により表面層を形成した負極集電体1に、酸化鉛を主成分とする鉛粉にリグニン、バリウム化合物、カーボンおよび所定量の希硫酸を添加し混合してなる負極板用ペーストを充填することにより作製する(負極板を作製する工程)。
このようにして作製した正極板と負極板とを、ポリエチレン樹脂製のセパレータを介して積層または巻回することにより、未化成極板群を作製して、電槽に挿入し、蓋を溶着する。この電槽に希硫酸溶液を主成分とする電解液を注入した後、電槽化成を行うことで本発明の鉛蓄電池が得られる。
さて、本発明で用いる電解液は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、およびホウ酸から選ばれる一種以上が含まれていることを特徴としている。
本発明で用いる電解液は、希硫酸に溶解した際に、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、マグネシウムイオン(Mg2+)またはアルミニウムイオン(Al3+)を生じるような物質、リン酸、およびホウ酸から選ばれる一種以上を、主成分である希硫酸に添加することにより調製することができる。希硫酸に溶解した際に、Na、K、Mg2+、またはAl3+を生じるような物質としては、具体的には、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、硫酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、金属マグネシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、金属アルミニウム、硫酸カリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
本発明において、これらの金属イオン、リン酸およびホウ酸の好適な含有量[電解液中のモル濃度(mol/l)]は以下の通りである。ナトリウムイオンの含有量は0.70mol/l以下、カリウムイオンのの含有量は0.70mol/l以下、マグネシウムイオンの含有量は0.42mol/l以下、アルミニウムイオンの含有量は0.29mol/l以下、リン酸の含有量は0.20mol/l以下、ホウ酸の含有量は0.24mol/l以下であるのが好ましい。上記の量を超える量の金属イオンあるいは化合物を含む場合、放電容量が低下することがあるからである。
本発明においては、、少量を含むことにより寿命性能向上効果を発揮できるという観点から、電解液には、0.42mol/l以下のマグネシウムイオン、0.29mol/l以下のアルミニウムイオン、および0.20mol/l以下のリン酸から選ばれる一種以上が含まれているのが好ましい。
[実施例]
以下実施例により、本発明をさらに説明する。
<実施例群1>
種々の添加剤を、種々の量で添加した電解液を使用し、かつPbとSnとを含みSnを25質量%で含む表面層を形成したJISD5301に規定される55D23サイズの鉛蓄電池を以下の方法により作製して、寿命性能試験を行った。
(1)負極集電体の作製
負極集電体の基材として、厚みが10mmの板状の、Pb−0.05%Ca−0.5%Sn合金を用い、表面層を形成するための金属シートとして、厚みが0.5mmであって、PbとSnとを含み、Snを25質量%の割合で含む合金シートを用いた。負極集電体の基材の両面に、合金シートを重ね合わせて、圧延ローラで圧延することにより、厚さが1.0mmの圧延シートを作製した。圧延シートに形成された表面層の厚みは約50μmであった。
次に、負極集電体のうちの希望する位置に表面層が備えられるように圧延シートの位置を調整しながら、圧延シートをレシプロ式エキスパンド機により展開し、耳部と縁部とに表面層が形成された負極集電体を作製した。
なお、比較例の鉛蓄電池に用いるために、表面層が形成されていない負極集電体も作製した。
(2)負極板の作製
(1)で作製した負極集電体に、酸化鉛を主成分とする鉛粉にリグニン、バリウム化合物、カーボンおよび所定量の希硫酸を添加し混合してなる負極板用ペーストを充填し、これを35℃で3日間熟成することによって55D23用未化成負極板を作製した。
(3)正極板の作製
正極集電体として、Pb−0.05%Ca−1.0%Snの合金からなる圧延シートをエキスパンド機によって展開したものを用いた。この正極集電体に、酸化鉛を主成分とする鉛粉と所定量の希硫酸を混合してなる正極板用ペーストを充填し、これを35℃で3日間熟成することによって、55D23用未化成正極板を作製した。
(4)セパレータの作製
押し出し成型法により作製されたポリエチレン樹脂製セパレータを、2つ折りにし、側部の二辺をメカニカルシールによって封じることにより、一辺だけが開口部となった袋状セパレータを作製した。
(5)電解液の調製
温度20℃で比重が1.20の希硫酸溶液に、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、リン酸、ホウ酸を添加することにより、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、またはホウ酸を含有する電解液を調製した。
具体的には、硫酸ナトリウムを電解液中のNaの含有量が表1に記載の量となるように添加し、硫酸マグネシウムを電解液中のMg2+の含有量が表1に記載の量となるように添加し、硫酸アルミニウムを電解液中のAl3+の含有量が表1に記載の量となるように用いた。リン酸およびホウ酸については、それぞれ、表1に記載の含有量となるように電解液に添加した。
さらに、比較例の鉛蓄電池に用いるために、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、リン酸、ホウ酸(これらを総称して「添加剤」という)のいずれも添加しない電解液も調製した。
(6)鉛蓄電池の作製
(2)で作製した負極板を(4)で作製した袋状のセパレータに収納した。(3)で作製した正極板7枚と、セパレータに収納された負極板8枚とを交互に積層することにより、未化成極板群を作製し、この未化成極板群を55D23用電槽に挿入して、蓋を溶着した。この未化成極板群を挿入した電槽に、(5)で調製した電解液を注入した。その後、25℃の水槽中で電槽化成(電気量:正極活物質の理論容量の280%、化成時間:18時間)を行い、JIS D 5301に規定される55D23サイズの鉛蓄電池(公称電圧:12V、定格容量:48Ah)を作製した。
(7)寿命試験評価試験
(6)で作製した鉛蓄電池を3個ずつ用いて、JIS D 5301に規定される軽負荷寿命試験を行った。そして、480サイクル毎に実施する判定放電の放電末電圧が7.2Vを下回ったときを電池の寿命と判断し、サイクル数と放電末電圧の関係から、放電未電圧が7.2Vになるときのサイクル数を寿命サイクル数とした。また、3個の電池の寿命サイクル数の平均値をその種類の鉛蓄電池の寿命サイクル数とした。
各種鉛蓄電池の寿命サイクル数を、比較例1の鉛蓄電池の寿命サイクル数を100とした場合の比として示した数値を寿命性能比とし、表1に示した。なお、比較例1の鉛蓄電池とは、添加剤を添加しない電解液を用い、かつ、表面層が形成されていない負極集電体を用いたものである。
寿命性能比の数値が大きいほど、寿命性能が向上したといえる。本評価試験においては、寿命性能比が213[比較例31の鉛蓄電池(比較例のうち最も寿命性能比が優れる鉛蓄電池)の寿命性能比)以上であれば、寿命性能が十分に向上したと判断した。
なお、表1には、電解液に含まれる金属イオンまたは化合物(ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、およびホウ酸)の種類(表中、「イオンまたは化合物の種類」と記載)とその含有量ごとに寿命性能比を示し、同じ組成(含まれる金属イオンまたは化合物が同一で、かつ、含有量も同じ)の電解液を用いたものについては、表面層を備えない負極集電体を用いたものと表面層を形成した負極集電体を用いたものとを並列して記載した。表1において、例えば比較例2の鉛蓄電池は、ナトリウムイオン0.07mol/l含有する電解液を用い、かつ表面層が形成されていない負極集電体を用いたものであり、実施例1の鉛蓄電池は、ナトリウムイオンを0.07mol/l含有する電解液を用い、かつ表面層が形成されている負極集電体を用いたものであることを意味する。
Figure 0005477288
表1に示す結果から、以下のことがわかった。
添加剤を添加しない電解液(ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、およびホウ酸を含まない電解液)を用いた比較例1の鉛蓄電池と比較例22の鉛蓄電池とを比較すると、比較例22の鉛蓄電池のほうが、比較例1の鉛蓄電池よりも寿命性能比が大きかった。このことから、表面層が形成された負極集電体を用いることにより、表面層を備えない負極集電体を用いた鉛蓄電池よりも寿命性能を向上させることができるということが確認された。
そして、実施例1〜20の鉛蓄電池では、比較例22の鉛蓄電池よりも、寿命性能比が大きいという結果が得られた。実施例1〜20の鉛蓄電池と比較例22の鉛蓄電池とでは、同じ負極集電体を用いているが、実施例1〜20の鉛蓄電池ではナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、またはホウ酸を含む電解液を用いることにより、さらに、寿命性能を向上させることができるということがわかった。
一方、表面層の形成されていない負極集電体を用いた鉛蓄電池(比較例2〜21)では、実施例1〜20の鉛蓄電池の電解液と同じ電解液を用いたものの、寿命性能が低下した。これは、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、またはホウ酸を含む電解液を用いただけでは、モスが負極集電体に堆積するのを防止できないため、寿命性能が低下したのではないかと考えられる。
以上より、表面層が形成された負極集電体を用い、かつ、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、またはホウ酸を含む電解液を用いた本発明の鉛蓄電池(実施例1〜20)では、寿命性能を十分に向上させることができるといえる。
また、本発明の鉛蓄電池(実施例1〜20)と比較例22の鉛蓄電池のうち、それぞれ1個ずつを用いて、電解液の比重が上部と下部とで差があるか否か確認したところ、比較例22の鉛蓄電池では差が認められたのに対し、実施例1〜20の鉛蓄電池では差が認められなかった。以上より実施例1〜20の本発明の鉛蓄電池では成層化も防止できることがわかった。
なお、実施例1〜20の鉛蓄電池のうち、特にマグネシウムイオン、アルミニウムイオン、およびリン酸を含む電解液を用いたもの(実施例5〜16)では、含有量が少なくても(マグネシウムイオンでは0.04mol/l、アルミニウムイオンでは0.03mol/l、リン酸では0.05mol/l)、寿命性能比が270を超えるという良好な結果が得られた。このことから、本発明ではマグネシウムイオン、アルミニウムイオンまたはリン酸を含む電解液を用いるのが好ましいと考えられる。
<実施例群2>
次に、表面層の組成について検討するために、種々の組成の表面層が形成された負極集電体を用いた鉛蓄電池を作製して寿命性能試験を行った。
表面層を形成するための金属シートとして、PbとSnとを含みSnを5質量%の割合で含む合金シート、PbとSnとを含みSnを10質量%の割合で含む合金シート、PbとSnとを含みSnを25質量%の割合で含む合金シート、PbとSnとを含みSnを50質量%の割合で含む合金シート、Snからなるシート、PbとSbとを含みSbを5質量%の割合で含む合金シート、PbとSbとを含みSbを10質量%の割合で含む合金シート、PbとSbとを含みSbを20質量%の割合で含む合金シート、PbとSbとを含みSbを30質量%の割合で含む合金シート、PbとSbとを含みSbを50質量%の割合で含む合金シート、PbとSnとSbを含みSnを2.5質量%の割合で含むとともにSbを2.5質量%の割合で含む合金シート、PbとSnとSbを含みSnを5質量%の割合で含むとともにSbを5質量%の割合で含む合金シート、または、PbとSnとSbを含みSnを10質量%の割合で含むとともにSbを10質量%の割合で含む合金シートを用いて実施例群1の(1)と同様にして負極集電体を作製した。
電解液としては、添加剤を添加しないもの、ナトリウムイオンの含有量が0.70mol/lのもの、マグネシウムイオンの含有量が0.42mol/lのもの、アルミニウムイオンの含有量が0.29mol/lのもの、リン酸の含有量が0.20mol/lのもの、ホウ酸の含有量が0.24mol/lのものを調製した。
これらの負極集電体と電解液とを用いて、実施例群1に記載した方法により、実施例4、8、12、16、20、21〜80の鉛蓄電池および比較例23〜34の鉛蓄電池を作製して、実施例群1と同様の方法により寿命性能試験を行った。
なお、本実施例群で作製したPbとSnとを含みSnを25質量%の割合で含む表面層が形成された負極集電体を用いた実施例4、8、12、16、20の鉛蓄電池は、実施例群1で作製した実施例4、8、12、16、20の鉛蓄電池と同じである。
表2および表3には電解液に含まれる金属イオン等の種類と表面層の組成、寿命性能比を記載した。表2および表3中、例えば「Pb−5%Sn」とは、PbとSnとを含みSnを5質量%の割合で含む層であることを意味する。また、表2及び表3には、実施例群1で作製した比較例1、5、9、13、17、21の鉛蓄電池(表面層を備えない負極集電体を用いたもの)の寿命性能比を該当部分に記載した。
Figure 0005477288
Figure 0005477288
表2および表3から明らかなように、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、またはホウ酸を含む電解液を用いたものであって、PbとSnとを含む表面層、Snからなる層、PbとSbとを含む表面層、またはPbとSnとSbとを含む表面層が形成された負極集電体を用いた、実施例4、8、12、16、20、21〜80の本発明の鉛蓄電池では、寿命性能が向上した。
特に、PbとSnとを含みSnを10質量%以上の割合で含む表面層(実施例4、8、12、16、20、22、23、34、35、46、47、58、59、70、71)、Snからなる表面層(実施例24、36、48、60、72)、PbとSbとを含みSbを10質量%以上の割合で含む表面層(実施例26〜29、38〜41、50〜53、62〜65、74〜77)または、PbとSnとSbを含みSnを5質量%の割合で含むとともにSbを5質量%の割合で含む表面層(実施例31、32、43、44、55、56、67、68、79、80)が形成された負極集電体を用いたものでは、電解液に添加される添加剤の種類によらず、高い寿命性能向上効果が得られるので好ましい。
同じ組成の表面層が形成された負極集電体を用いるもの同士を比較すると、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸、またはホウ酸を含む電解液を用いたもののほうが添加剤を添加しない電解液を用いたものよりも寿命性能向上効果が顕著であった(例えば比較例24と実施例22、34、46、58、70を参照)。
<実施例群3>
次に、ナトリウムイオンとリン酸とを含む電解液を用いたものについて検討を行った。 硫酸ナトリウムを電解液中のNaの含有量が0.70mol/lとなるように添加するとともに、表4に記載の量のリン酸を添加して調製した電解液を用いたこと以外は実施例群1と同様にして、実施例81〜84の鉛蓄電池を作製した。比較のために、実施例81〜84の鉛蓄電池の電解液と同じ組成の電解液と、表面層を備えない負極板とを用いて、比較例35〜38の鉛蓄電池を作製した。
この実施例81〜84の鉛蓄電池と比較例35〜38の鉛蓄電池について、実施例群1と同様の方法により寿命性能試験を行い結果を表4に示した。
表4には実施例群1で作製した比較例5の鉛蓄電池と実施例4の鉛蓄電池の寿命性能試験の結果を該当箇所に記載した。
Figure 0005477288
表4から明らかなように、ナトリウムイオンとリン酸とを含む電解液を用いたものであっても、本発明の効果を発揮することがわかった。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例においては、ナトリウムイオンとリン酸とを含む電解液を示したが、カリウムイオンとリン酸とを含む電解液や、マグネシウムイオンととホウ酸とを含む電解液などを用いてもよい。
(2)上記実施例においては圧延法により表面層を形成したが、溶融メッキ法により表面層を形成してもよい。
(3)上記実施例においては耳部の全領域と縁部の全領域に表面層を形成したが、耳部のみに表面層を形成したものや縁部のみに表面層を形成したものであってもよいし、耳部および縁部の一部の領域に表面層を形成したものであってもよい。

Claims (18)

  1. 正極板と負極板と電解液とを備える鉛蓄電池であって、
    前記負極板は、格子状をなす格子部と、前記格子部の縁に連設された縁部と、前記縁部から突出形成された集電のための耳部とを有する負極集電体を備え、
    前記縁部及び前記耳部のうち少なくとも一方の表面には
    Pb−Sn系合金、Pb−Sb系合金、Pb−Sn−Sb系合金、およびSnから選ばれる合金または金属を含む表面層が形成され、
    かつ、前記電解液には、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、及びアルミニウムイオン、リン酸及びホウ酸から選ばれる一種以上が含まれることを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 前記表面層は、PbとSnとを含みSnを10質量%以上の割合で含む層、PbとSbとを含みSbを10質量%以上の割合で含む層、PbとSnとSbとを含み、Sn及びSbを合計で10質量%以上の割合で含む層、または、Snからなる層であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記電解液には、0.42mol/l以下のマグネシウムイオン、0.29mol/l以下のアルミニウムイオン、および0.20mol/l以下のリン酸から選ばれる一種以上が含まれることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の鉛蓄電池。
  4. 前記電解液には、0.42mol/l以下のマグネシウムイオン、0.29mol/l以下のアルミニウムイオン、および0.20mol/l以下のリン酸から選ばれる一種以上が含まれることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の鉛蓄電池。
  5. 前記表面層は、前記縁部の全域および前記耳部の全域に形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の鉛蓄電池。
  6. 前記表面層は、前記縁部の全域および前記耳部の全域に形成されていることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の鉛蓄電池。
  7. 前記表面層は、前記縁部の全域および前記耳部の全域に形成されていることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の鉛蓄電池。
  8. 前記表面層は、前記縁部の全域および前記耳部の全域に形成されていることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の鉛蓄電池。
  9. 前記表面層の厚みは、5μm以上200μm以下であることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第8項のうちいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  10. 正極板、負極板、セパレータ、および電解液を備え、前記負極板は、格子状をなす格子部と、前記格子部の縁に連設された縁部と、前記縁部から突出形成された集電のための耳部とを有する負極集電体を備える鉛蓄電池の製造方法であって、
    鉛を含む板状の基材の両面に、Pb−Sn系合金、Pb−Sb系合金、Pb−Sn−Sb系合金、およびSnから選ばれる合金または金属を含むシートを積層した積層体を圧延して圧延シートを作製する工程と、
    前記圧延シートを前記縁部および前記耳部のうち少なくとも一方に相当する部分の表面
    に配して展開することにより得られる負極集電体を用いて負極板を作製する工程と、
    前記負極板と正極板とをセパレータを介して積層または巻回してなる極板群を電槽に収容する工程と、
    前記極板群を収容した電槽に、前記ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、リン酸及びホウ酸から選ばれる一種以上を含む電解液を注液する工程と、を含むことを特徴とする鉛蓄電池の製造方法。
  11. 前記圧延シートを作製する工程において、前記基材に積層するシートには、Snの含有量が10質量%以上のPb−Sn系合金、Sbの含有量が10質量%以上のPb−Sb系合金、Sn及びSbの含有量の合計が10質量%以上のPb−Sn−Sb系合金、およびSnから選ばれる合金又は金属が含まれることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の鉛蓄電池の製造方法。
  12. 前記電解液には、0.42mol/l以下のマグネシウムイオン、0.29mol/l以下のアルミニウムイオン、および0.20mol/l以下のリン酸から選ばれる一種以上が含まれることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の鉛蓄電池の製造方法。
  13. 前記電解液には、0.42mol/l以下のマグネシウムイオン、0.29mol/l以下のアルミニウムイオン、および0.20mol/l以下のリン酸から選ばれる一種以上が含まれることを特徴とする請求の範囲第11項に記載の鉛蓄電池の製造方法。
  14. 前記負極板を作製する工程において、前記圧延シートを前記縁部の全域および前記耳部の全域に相当する部分の表面に配して展開することにより得られる負極集電体を用いたことを特徴とする請求の範囲第10項に記載の鉛蓄電池の製造方法。
  15. 前記負極板を作製する工程において、前記圧延シートを前記縁部の全域および前記耳部の全域に相当する部分の表面に配して展開することにより得られる負極集電体を用いたことを特徴とする請求の範囲第11項に記載の鉛蓄電池の製造方法。
  16. 前記負極板を作製する工程において、前記圧延シートを前記縁部の全域および前記耳部の全域に相当する部分の表面に配して展開することにより得られる負極集電体を用いたことを特徴とする請求の範囲第12項に記載の鉛蓄電池の製造方法。
  17. 前記負極板を作製する工程において、前記圧延シートを前記縁部の全域および前記耳部の全域に相当する部分の表面に配して展開することにより得られる負極集電体を用いることを特徴とする請求の範囲第13項に記載の鉛蓄電池の製造方法。
  18. 前記負極板を作製する工程において、厚みが5μm以上200μm以下の前記圧延シート由来の層が表面に形成された負極集電体を用いることを特徴とする請求の範囲第10項ないし第17項のうちいずれか1項に記載の鉛蓄電池の製造方法。
JP2010513032A 2008-05-20 2009-05-19 鉛蓄電池及びその製造方法 Active JP5477288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010513032A JP5477288B2 (ja) 2008-05-20 2009-05-19 鉛蓄電池及びその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008132032 2008-05-20
JP2008132032 2008-05-20
PCT/JP2009/059225 WO2009142220A1 (ja) 2008-05-20 2009-05-19 鉛蓄電池及びその製造方法
JP2010513032A JP5477288B2 (ja) 2008-05-20 2009-05-19 鉛蓄電池及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009142220A1 JPWO2009142220A1 (ja) 2011-09-29
JP5477288B2 true JP5477288B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=41340148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010513032A Active JP5477288B2 (ja) 2008-05-20 2009-05-19 鉛蓄電池及びその製造方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP2280443B1 (ja)
JP (1) JP5477288B2 (ja)
CN (3) CN101999190A (ja)
WO (1) WO2009142220A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022113627A1 (ja) * 2020-11-27 2022-06-02 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5618253B2 (ja) * 2010-09-30 2014-11-05 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
JP5505248B2 (ja) * 2010-10-18 2014-05-28 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
JPWO2012153464A1 (ja) * 2011-05-12 2014-07-31 パナソニック株式会社 鉛蓄電池用負極および鉛蓄電池
JP5573785B2 (ja) * 2011-06-22 2014-08-20 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
WO2013058058A1 (ja) * 2011-10-18 2013-04-25 新神戸電機株式会社 鉛蓄電池
CN102903963A (zh) * 2012-10-31 2013-01-30 秦飞 一种复合盐电解液
CN104541394B (zh) * 2012-12-03 2017-06-13 株式会社杰士汤浅国际 铅蓄电池用板栅和铅蓄电池
JP2016115396A (ja) * 2013-04-05 2016-06-23 パナソニック株式会社 鉛蓄電池
WO2015056417A1 (ja) * 2013-10-15 2015-04-23 株式会社Gsユアサ 制御弁式鉛蓄電池
JP5729579B2 (ja) * 2014-09-11 2015-06-03 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
EP3252863A4 (en) * 2015-01-28 2018-11-14 Hitachi Chemical Co., Ltd. Lead storage cell and automobile provided with same
CN104993151A (zh) * 2015-05-14 2015-10-21 浙江南都电源动力股份有限公司 新型动力铅酸电池
WO2017098665A1 (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 日立化成株式会社 鉛蓄電池
WO2017098666A1 (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 日立化成株式会社 鉛蓄電池
JP2017004974A (ja) * 2016-09-08 2017-01-05 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
CN110036526A (zh) * 2016-12-07 2019-07-19 日立化成株式会社 铅蓄电池
JP2019029068A (ja) * 2017-07-25 2019-02-21 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
FR3085799B1 (fr) 2018-09-12 2021-06-18 Renault Sas Procede de fabrication d’electrodes au plomb et batterie utilisant des electrodes obtenues par ce procede.
CN111599991A (zh) * 2019-06-24 2020-08-28 骆驼集团华中蓄电池有限公司 长寿命高比能量免维护起动铅酸蓄电池及其生产方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52143448A (en) * 1976-05-24 1977-11-30 Yuasa Battery Co Ltd Lead battery
JPS5889781A (ja) * 1981-11-20 1983-05-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉形鉛蓄電池
JPS63244568A (ja) * 1987-03-30 1988-10-12 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 鉛蓄電池
JPH11191429A (ja) * 1997-12-26 1999-07-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉形鉛蓄電池およびその製造法
WO2006049295A1 (ja) * 2004-11-08 2006-05-11 Gs Yuasa Corporation 鉛蓄電池用負極集電体
JP2006185678A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Furukawa Battery Co Ltd:The 鉛蓄電池

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59870A (ja) * 1982-06-28 1984-01-06 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 密閉式鉛蓄電池
US4617244A (en) * 1985-06-24 1986-10-14 Greene Roland M Additive for electrolyte of lead-acid batteries
JPS62208568A (ja) * 1986-03-07 1987-09-12 Japan Storage Battery Co Ltd ペ−スト式鉛蓄電池
JPS63213263A (ja) * 1987-02-27 1988-09-06 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 鉛蓄電池
JPS6435867A (en) * 1987-07-31 1989-02-06 Shin Kobe Electric Machinery Lead storage battery
JP2959108B2 (ja) * 1990-11-05 1999-10-06 松下電器産業株式会社 鉛蓄電池
US5945236A (en) * 1998-08-10 1999-08-31 Willis; John Lead-acid battery electrolyte fluid solution additive
CN1187854C (zh) * 1999-07-09 2005-02-02 日本电池株式会社 用于铅酸电池的正极集流体及采用此种正极集流体的铅酸电池
US20040018427A1 (en) * 2002-03-04 2004-01-29 Monconduit Robert A. Battery life extender additives
JP5061451B2 (ja) 2004-11-08 2012-10-31 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池用負極集電体
JP2006185743A (ja) 2004-12-27 2006-07-13 Furukawa Battery Co Ltd:The 制御弁式鉛蓄電池
JP2006210059A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Furukawa Battery Co Ltd:The 鉛蓄電池
JP2007035339A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 制御弁式鉛蓄電池
WO2007036979A1 (ja) * 2005-09-27 2007-04-05 The Furukawa Battery Co., Ltd. 鉛蓄電池及び鉛蓄電池の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52143448A (en) * 1976-05-24 1977-11-30 Yuasa Battery Co Ltd Lead battery
JPS5889781A (ja) * 1981-11-20 1983-05-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉形鉛蓄電池
JPS63244568A (ja) * 1987-03-30 1988-10-12 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 鉛蓄電池
JPH11191429A (ja) * 1997-12-26 1999-07-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉形鉛蓄電池およびその製造法
WO2006049295A1 (ja) * 2004-11-08 2006-05-11 Gs Yuasa Corporation 鉛蓄電池用負極集電体
JP2006185678A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Furukawa Battery Co Ltd:The 鉛蓄電池

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022113627A1 (ja) * 2020-11-27 2022-06-02 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池

Also Published As

Publication number Publication date
EP2280443A4 (en) 2012-04-04
CN105119001A (zh) 2015-12-02
CN101999190A (zh) 2011-03-30
EP2280443B1 (en) 2014-03-12
CN105119020A (zh) 2015-12-02
JPWO2009142220A1 (ja) 2011-09-29
EP2280443A1 (en) 2011-02-02
WO2009142220A1 (ja) 2009-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5477288B2 (ja) 鉛蓄電池及びその製造方法
JP5522444B2 (ja) 鉛蓄電池
JP2008243487A (ja) 鉛電池
JP5061451B2 (ja) 鉛蓄電池用負極集電体
CN103109412B (zh) 铅蓄电池及搭载有该铅蓄电池的怠速停止车辆
WO2006049295A1 (ja) 鉛蓄電池用負極集電体
JP2010170939A (ja) 鉛蓄電池
JP5656068B2 (ja) 液式鉛蓄電池
JP5935069B2 (ja) 鉛蓄電池用格子および鉛蓄電池
JP2010192162A (ja) 鉛蓄電池
JP5050309B2 (ja) 鉛蓄電池
JP5545975B2 (ja) 鉛蓄電池用正極活物質及びそれを充填して成る鉛蓄電池用正極板
JP4509660B2 (ja) 鉛蓄電池
JP2006086039A (ja) 鉛蓄電池
JP5573785B2 (ja) 鉛蓄電池
JP4364054B2 (ja) 鉛蓄電池
JP6921037B2 (ja) 鉛蓄電池
JP2008146960A (ja) 鉛蓄電池
JP5909974B2 (ja) 鉛蓄電池
WO2024043226A1 (ja) 水系電解液二次電池
JP2004273305A (ja) 鉛蓄電池
JP6006429B2 (ja) 鉛蓄電池
JP2005268061A (ja) 鉛蓄電池
JP2008159510A (ja) 鉛合金格子及びそれを用いた鉛蓄電池
JP2003123768A (ja) 鉛蓄電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130820

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20131011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5477288

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150