JP5471496B2 - 車輪駆動用軸受ユニット - Google Patents

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この発明に係る車輪駆動用軸受ユニットは、車輪支持用軸受ユニットと等速ジョイントとを組み合わせたもので、駆動輪(FF車の前輪、FR車及びRR車の後輪、4WD車の全輪)を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この駆動輪を回転駆動する為に利用する。
図13は、本発明の対象となる車輪駆動用軸受ユニットの従来構造の1例として、特許文献1に記載されたものを示している。この図13に示した車輪駆動用軸受ユニットは、車輪支持用軸受ユニット1と、等速ジョイント用外輪2とを組み合わせて成る。このうちの車輪支持用軸受ユニット1は、外輪3と、ハブ4と、複数個の転動体(図示の例では玉)5、5とを備える。
このうちの外輪3は、外周面に静止側フランジ6を、内周面に複列の外輪軌道7a、7bを、それぞれ有する。又、前記ハブ4は、ハブ本体8と内輪9とを組み合わせて成る。このうちのハブ本体8は、外周面の軸方向外端(軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向外側となる、図1、3、4、5、11、13の左側を言う。反対に、自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央側となる、図1、3、4、5、11、13の右側を、軸方向に関して「内」と言う。本明細書及び特許請求の範囲の全体で同じ。)寄り部分に回転側フランジ10を、同じく軸方向中間部に内輪軌道11aを、同じく内端部に小径段部12を、中心部に中心孔13を、それぞれ有する。この中心孔13の軸方向外端部には、結合部材であるボルト15の杆部16を所定の案内隙間を介して挿通可能な小径部14が存在する。又、前記内輪9は、外周面に内輪軌道11bを有するもので、前記ハブ本体8の小径段部12に締り嵌めで外嵌している。又、前記各転動体5、5は、前記両外輪軌道7a、7bと前記両内輪軌道11a、11bとの間に、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられている。又、この状態で、前記ハブ本体8の軸方向内端部に設けた円筒部19のうち、前記内輪9の軸方向内端開口から突出した部分を径方向外方に塑性変形させる事によりかしめ部20を形成している。そして、このかしめ部20により前記内輪9の軸方向内端面を抑え付ける事で、前記各転動体5、5に適正な予圧を付与している。又、前記かしめ部20の軸方向内端面には、円周方向に亙る凹凸面である第一フェイススプライン21を、全周に亙り形成している。
又、前記等速ジョイント用外輪2は、カップ状のマウス部22と、このマウス部22の底部である端壁部23と、この端壁部23の中心部から軸方向外方に延出する円筒状の軸部24とを有すると共に、この軸部24の中心孔をねじ孔25としている。又、前記端壁部23の軸方向外端面の外周寄り部分には、円周方向に亙る凹凸面である第二フェイススプライン26を、全周に亙り形成している。
そして、前記ハブ本体8と前記等速ジョイント用外輪2との中心軸同士を一致させた状態で、前記第一、第二両フェイススプライン21、26同士を噛み合わせる事により、前記ハブ本体8と前記等速ジョイント用外輪2との間での回転力の伝達を可能としている。又、この状態で、前記ハブ本体8の中心孔13の小径部14に、軸方向外側からボルト15の杆部16を挿通すると共に、この杆部16の先端部に設けた雄ねじ部17を前記ねじ孔25に螺合し、更に締め付けている。これにより、前記ボルト15の頭部18と前記等速ジョイント用外輪2との間に前記ハブ本体8を挟持した状態で、これらハブ本体8と等速ジョイント用外輪2とを結合固定している。尚、前記軸方向外側の内輪軌道11aに関しても、ハブ本体とは別体の内輪の外周面に形成する(ハブ本体に1対の内輪を外嵌固定する)事もできる。
上述の様に構成する車輪駆動用軸受ユニットを車両に組み付ける際には、外輪3の静止側フランジ6を懸架装置に結合固定すると共に、ハブ本体8の回転側フランジ10に車輪(駆動輪)及びディスク等の制動用回転部材を支持固定する。又、エンジンによりトランスミッションを介して回転駆動される、図示しない駆動軸の先端部を、等速ジョイント用外輪2の内側に設けた等速ジョイント用内輪27の内側にスプライン係合させる。自動車の走行時には、この等速ジョイント用内輪27の回転を、複数のボール28を介して、前記等速ジョイント用外輪2及びハブ本体8に伝達し、前記車輪を回転駆動する。
上述した従来構造の場合には、第一、第二両フェイススプライン21、26の形状が比較的複雑である事から、これら第一、第二両フェイススプライン21、26の加工が難しく、更には加工量も多くなる為、不良品が生じ易く、歩留まりの悪化により、製造コストが高くなる事が予想される。又、前記第一フェイススプライン21の形成に伴って、かしめ部20に多くの薄肉部が形成される為、このかしめ部20の強度や剛性を確保するのが難しくなる事も予想される。
特開2009−292422号公報
本発明の車輪駆動用軸受ユニットは、上述の様な事情に鑑み、ハブと等速ジョイント用外輪との間で回転力伝達を行う部分の加工が容易で、しかもかしめ部の強度や剛性を確保するのが容易な構造を実現すべく発明したものである。
本発明の車輪駆動用軸受ユニットは、車輪支持用軸受ユニットと、等速ジョイント用外輪とを備える。
このうちの車輪支持用軸受ユニットは、外輪と、ハブと、複数個の転動体とを備える。
このうちの外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時に懸架装置に支持固定された状態で回転しない。
又、前記ハブは、前記外輪の内径側にこの外輪と同心に配置されて、外周面のうち前記両外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、同じく前記外輪の軸方向外端開口から突出した部分に回転側フランジを、それぞれ有し、使用時に前記回転側フランジに車輪を結合固定した状態でこの車輪と共に回転するものであって、少なくとも、外周面に前記回転側フランジを有するハブ本体と、外周面に軸方向内側の内輪軌道を有する内輪とを備え、このうちのハブ本体の軸方向内端寄り部分に前記内輪を締り嵌めで外嵌すると共に、このハブ本体の軸方向内端部に設けた円筒部を径方向外方に塑性変形させて形成したかしめ部により前記内輪の軸方向内端面を抑え付けている。
又、前記各転動体は、前記両外輪軌道と前記両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けられている。
又、前記等速ジョイント用外輪は、前記ハブの軸方向内側に隣接する位置に、このハブと同心に配置された状態で、結合部材によりこのハブに結合固定されている。
特に、本発明の車輪駆動用軸受ユニットに於いては、前記ハブを構成するハブ本体の軸方向内端面の外周縁部と、前記等速ジョイント用外輪の軸方向外端面の外周縁部との、互いに整合する部分に、それぞれ嵌合凹部を、軸方向だけでなく径方向外方にも開口する状態で形成すると共に、これらハブ本体側の各嵌合凹部と等速ジョイント用外輪側の各嵌合凹部とに、それぞれ回転力伝達部材を、これら両側の嵌合凹部同士の間に掛け渡すと共にこれら両側の嵌合凹部の内側から径方向外方に脱落する事を阻止した状態で嵌合させる事により、前記各回転力伝達部材を介して前記ハブと前記等速ジョイント用外輪との間での回転力の伝達を可能としている。
要するに、本発明の場合には、前記嵌合凹部の形状を、前記ハブ及び前記等速ジョイント用外輪の中心軸をその中心とする、閉じられた(欠円状ではない)正円形とは異なる形状とする。
上述の様に構成する本発明の車輪駆動用軸受ユニットの場合、ハブ本体の軸方向内端面と、等速ジョイント用外輪の軸方向外端面とに形成する、回転力伝達部材を嵌合させる為の嵌合凹部は、フェイススプラインよりも簡単な形状にする事ができる。この為、これら各嵌合凹部の加工を容易にでき、更には凹部を形成する加工なので加工量も少なくできる為、歩留まりを良好にして、製造コストを抑える事ができる。又、前記嵌合凹部の形成に伴って前記ハブ本体の軸方向内端部(かしめ部が存在する部分)に形成される薄肉部の範囲は、前記フェイススプラインを形成する事に伴って同部分に形成される薄肉部の範囲に比べて、狭くできる。この為、前記かしめ部の強度や剛性を確保するのが容易となる。具体的には、このかしめ部の強度や剛性を確保する為に、前記ハブ本体の軸方向内端部の肉厚を増加させる割合を少なくできる。
本発明に関連する参考例の第1例を示す、図13のα部に対応する拡大図。 (A)は、ハブ側に形成した嵌合凹部及びこの嵌合凹部に嵌合させた回転力伝達部材を軸方向内側から見た図、(B)は、等速ジョイント用外輪側に形成した嵌合凹部を軸方向内側から見た模式図。 本発明に関連する参考例の第2例を示す、図1と同様の図。 同第3例を示す、図1と同様の図。 同第4例を示す、図1と同様の図。 嵌合凹部及び回転力伝達部材の形状として採用可能な、他の2例を示す図。 本発明に関連する参考例の第5例を示す、ハブ側(又は等速ジョイント用外輪側)に形成した嵌合凹部及びこの嵌合凹部に嵌合させた回転力伝達部材を軸方向から見た模式図。 同第6例を示す、図7と同様の図。 同第7例を示す、図7と同様の図。 同第8例を示す、図7と同様の図。 本発明の実施の形態の1例を示す、図1と同様の図。 図11のA−A断面図。 従来構造の1例を示す断面図。
本発明に関連する参考例の第1例
図1〜2は、本発明に関連する参考例の第1例を示している。尚、本参考例の特徴は、ハブ4aと等速ジョイント用外輪2aとの間で回転力の伝達を行う部分の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図13に示した従来構造の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明を省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
本参考例の場合、完成状態で互いに当接した状態となる、ハブ4aを構成するハブ本体8aの軸方向内端面と、等速ジョイント用外輪2aの軸方向外端面との、互いに整合する部分に、それぞれ断面矩形で円環状の嵌合凹部29、30を形成している。図2に示す様に、これら両嵌合凹部29、30の中心軸Pは、前記ハブ4a及び等速ジョイント用外輪2aの中心軸Qに対して、偏心量δだけずれた位置に存在する。尚、これら両嵌合凹部29、30は、前記ハブ本体8aの軸方向内端部に設けるかしめ部20a及び前記等速ジョイント用外輪2aを形成した後に、旋削加工やエンドミル加工等によって形成する事ができる他、前記かしめ部20a及び前記等速ジョイント用外輪2aを形成するのと同時に(このかしめ部20aを形成する際に使用する揺動プレス用金型や、前記等速ジョイント用外輪2aを形成する際に使用する鍛造加工用金型を使用して)形成する事もできる。前記両嵌合凹部29、30を旋削加工等により形成する場合には、偏心チャックを用いても良い。又、前記両嵌合凹部29、30は、フェイススプラインに比べて形状が簡単であり、その出来映えを、直接的に簡易な測定方法によって測定できる為、精度管理や品質管理が容易である。
又、前記両嵌合凹部29、30には、断面矩形で全体を円環状に造られた金属製の回転力伝達部材31を、これら両嵌合凹部29、30同士の間に掛け渡す状態で、がたつきなく嵌合させている。これにより、この回転力伝達部材31を介して、前記ハブ4aと前記等速ジョイント用外輪2aとの間での回転力の伝達を可能としている。即ち、本参考例の場合、これらハブ4aと等速ジョイント用外輪2aとのうちの何れか一方の部材が回転する傾向になると、前記回転力伝達部材31が前記両嵌合凹部29、30同士の間で突っ張った状態になる。この結果、前記回転力伝達部材31を介して、当該一方の部材から他方の部材への回転力の伝達が可能となる。尚、この様な効果は、前記円環状の回転力伝達部材31に代えて、それぞれが断面矩形で全体を円弧状に形成した複数個の回転力伝達部材を使用する事によっても得られる。この様な複数個の回転力伝達部材を使用する場合には、これら各回転力伝達部材を前記両嵌合凹部29、30の内側に、円周方向に隙間なく並べて配置する事もできるし、或いは円周方向に間隔をあけて配置する事もできる。
上述の様に構成する本参考例の車輪駆動用軸受ユニットの場合、ハブ本体8aの軸方向内端面と、等速ジョイント用外輪2aの軸方向外端面とに形成する、回転力伝達部材31を嵌合させる為の嵌合凹部29、30は、フェイススプラインよりも簡単な形状を有する。この為、これら各嵌合凹部29、30の加工を容易にでき、更には凹部を形成する加工なので加工量も少なくできる為、不良品の発生を抑える事により歩留まりを良好にして、製造コストを抑える事ができる。又、前記嵌合凹部29、30の形成に伴って前記ハブ本体8aの軸方向内端部(かしめ部20aが存在する部分)に形成される薄肉部の範囲は、前記フェイススプラインを形成する事に伴って同部分に形成される薄肉部の範囲に比べて、狭くなる。又、フェイススプライン溝の如き、径方向に延びる溝の最深部は、回転力の伝達時に応力集中点になり易いが、本参考例の場合には、その様な溝が形成されない。この為、前記かしめ部20aの強度や剛性を確保するのが容易となる。具体的には、このかしめ部20aの強度や剛性を確保する為に、前記ハブ本体8aの軸方向内端部の肉厚を増加させる割合を少なくできる。
本発明に関連する参考例の第2〜3例
図3〜4は、本発明に関連する参考例の第2〜3例を示している。先ず、図3に示した参考例の第2例の場合には、ハブ4bを構成するハブ本体8b(軸方向内端部にかしめ部20bを有する部材)の軸方向内端面に形成する嵌合凹部29aの断面形状と、等速ジョイント用外輪2bの軸方向外端面に形成する嵌合凹部30aの断面形状とを、それぞれ半円形にしている。これと共に、回転力伝達部材31aの断面形状を円形にしている。これに対し、図4に示した参考例の第3例の場合には、ハブ4cを構成するハブ本体8c(軸方向内端部にかしめ部20cを有する部材)の軸方向内端面に形成する嵌合凹部29bの断面形状と、等速ジョイント用外輪2cの軸方向外端面に形成する嵌合凹部30bの断面形状とを、これら両嵌合凹部29b、30bの最深部に90度の頂角を持った頂点が存在する直角二等辺三角形にしている。これと共に、回転力伝達部材31bの断面形状を、2つの対角線の方向をこの回転力伝達部材31bの軸方向及び径方向に一致させた正方形としている。その他の構成及び作用は、上述した参考例の第1例の場合と同様である。
尚、本発明を実施する場合には、上述した参考例の第2〜3例の様に、必要とする(せん断応力に対する)耐久性や、加工のし易さ等を考慮して、両嵌合凹部及び回転力伝達部材の断面形状を変更する事ができる。但し、前記両嵌合凹部29a、30aや前記両嵌合凹部29b、30bの様に、開口部の近傍部分の断面形状が中心軸に対して角度を有するものである場合には、回転力伝達時に、前記ハブ本体8b、8cと前記等速ジョイント用外輪2b、2cを軸方向に離間させる反力が発生するので、注意を要する。尚、本発明を実施する場合、両嵌合凹部と回転力伝達部材との、互いの断面形状や断面寸法が一致する事は、必須ではない。例えば、両嵌合凹部の断面形状を矩形とし、回転力伝達部材の断面形状を円形にしても良い。この場合には、両嵌合凹部の断面形状が矩形である為、回転力伝達時に、ハブ本体と等速ジョイント用外輪とを軸方向に離間させる反力が発生しにくくなる。又、本発明を実施する場合、回転力伝達部材の断面寸法を、両嵌合凹部の断面寸法よりも(回転力伝達の機能を損なわない程度に)小さくすれば、両嵌合凹部の位相ずれや位置ずれ若しくは寸法精度の狂いがあっても、或る程度まではこれらを受容する(両嵌合凹部に回転力伝達部材を嵌合させる)事ができる。この様な効果は、回転力伝達部材の材質や形状を工夫する事により、この回転力伝達部材に適度な(回転力伝達の機能を損なわない程度の)弾性を持たせる事によっても得られる。例えば、回転力伝達部材を管状のものとすれば、中実のものよりも大きな弾性を持たせる事ができる。
本発明に関連する参考例の第4例
図5は、本発明に関連する参考例の第4例を示している。本参考例の場合には、回転力伝達部材31の軸方向両端面を、両嵌合凹部29、30の底面に接触させた状態で、ハブ本体8aの軸方向内端面と等速ジョイント用外輪2aの軸方向外端面との間に隙間が生じる様に、各部の寸法を規制している。この様に構成する本参考例の場合には、前記ハブ本体8aの軸方向内端面と前記等速ジョイント用外輪2aの軸方向外端面とが円周方向に擦れ合う事がない為、この擦れ合いに基づく異音の発生を防止する事ができる。その他の構成及び作用は、前述の図1に示した参考例の第1例の場合と同様である。
尚、上述した各参考例では、両嵌合凹部及び回転力伝達部材の(軸方向から見た)形状を、それぞれ円環状とした。但し、本発明に関連する参考例を実施する場合には、これら両嵌合凹部及び回転力伝達部材の(軸方向から見た)形状を、図6の(A)に示す様な三角環形状、同図の(B)に示す様な四角環形状、図示しない五〜十角環形状等の多角環形状を含む、非円形の環状にする事もできる。この様な構成を採用する場合には、前記両嵌合凹部の中心軸を、ハブ及び等速ジョイント用外輪の中心軸に対して偏心させるか一致させるかに拘らず、前記回転力伝達部材を介して、これらハブと等速ジョイント用外輪との間での回転力の伝達を行える。
本発明に関連する参考例の第5例
図7は、本発明に関連する参考例の第5例を示している。本参考例の場合、嵌合凹部29c(30c)の(軸方向から見た)形状を、正六角環形状にすると共に、この嵌合凹部29c(30c)の中心軸を、ハブ本体8d(等速ジョイント用外輪2d)の中心軸に一致させている。又、本参考例の場合、前記嵌合凹部29c(30c)を構成する各辺の内側に直線状の回転力伝達部材31c、31c(図7に斜格子を付して示す)を、1個ずつ嵌合させている。
本発明に関連する参考例の第6例
図8は、本発明に関連する参考例の第6例を示している。本参考例の場合、嵌合凹部29d(30d)の(軸方向から見た)形状を、正四角環形状にすると共に、この嵌合凹部29d(30d)の中心軸を、ハブ本体8e(等速ジョイント用外輪2e)の中心軸に一致させている。又、前記嵌合凹部29d(30d)の互いに平行な二辺(図8の左右の二辺)の両端部のうち、互いに反対側となる端部を、それぞれ真っ直ぐに延長させ、前記ハブ本体8e(等速ジョイント用外輪2e)外周面に開口させている。又、本参考例の場合、前記嵌合凹部29d(30d)に1対のL字形の回転力伝達部材31d、31d(図8に斜格子を付して示す)を、図示の様な対角位置に配置した状態で嵌合させている。
本発明に関連する参考例の第7例
図9は、本発明に関連する参考例の第7例を示している。本参考例の場合、嵌合凹部29e(30e)の(軸方向から見た)形状を、正三角環形状としている。又、この嵌合凹部29e(30e)の各辺の両端部を、ハブ本体8f(等速ジョイント用外輪2f)の外周面に開口させている。又、前記嵌合凹部29e(30e)を構成する各辺の内側に直線状の回転力伝達部材31e、31e(図9に斜格子を付して示す)を、1個ずつ嵌合させている。又、前記嵌合凹部29e(30e)を構成する三辺の両端開口から前記各回転力伝達部材31e、31eが抜け出るのを防ぐ為に、これら各開口を塞ぐ為の円環状部材35を、前記ハブ本体8f(等速ジョイント用外輪2f)に外嵌している。
本発明に関連する参考例の第8例
図10は、本発明に関連する参考例の第8例を示している。本参考例の場合、環状凹部29f(30f)の(軸方向から見た)形状は、正三角環の各辺の両端部をそれぞれハブ本体8g(等速ジョイント用外輪2g)の外周面に開口させると共に、正三角環の各頂部に対応する部分が不連続になった、欠三角環形状としている。又、前記環状凹部29f(30f)に、正三角環形状の回転力伝達部材31fをがたつきなく嵌合させている。
尚、上述の図9〜10に示した参考例の第7〜8例の様に、嵌合凹部の(軸方向から見た)形状として、多角環の各辺の両端部をそれぞれハブ本体(等速ジョイント用外輪)の外周面に開口させた形状を採用すれば、この嵌合凹部の加工が容易となる。即ち、この様な形状を有する嵌合凹部は、エンドミル加工でなくとも、平削り盤や形削り盤等で効率良く加工できる。又、前述の図7に示した参考例の第5例や、前述の図9に示した参考例の第7例の様に、回転力伝達部材の形状を直線状とすれば、この回転力伝達部材の製造コストを抑えられる。又、前述の図8に示した参考例の第6例や、上述の図10に示した参考例の第8例の様な構成を採用すれば、円環状部材35(図9)を使用しなくても、嵌合凹部の内側から回転力伝達部材が抜け出る事を防止でき、しかも外部から回転力伝達部材の存在を確認できる為、この回転力伝達部材の入れ忘れを防止できる。
本発明の実施の形態の1例
図11〜12は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の場合には、ハブ4hを構成するハブ本体8h(軸方向内端部にかしめ部20dを有する部材)の軸方向内端面の外周縁部と、等速ジョイント用外輪2hの軸方向外端面の外周縁部との、互いに整合する円周方向複数箇所に、それぞれ嵌合凹部29g、30gを形成している。これら各嵌合凹部29g、30gは、軸方向から見た形状が円弧形であると共に、断面形状が略矩形であり、前記各箇所に、軸方向及び径方向外方に開口する状態で設けられている。又、前記ハブ本体8h側の各嵌合凹部29gと、前記等速ジョイント用外輪2h側の各嵌合凹部30gとに、それぞれ断面略矩形で全体を円弧状に形成した金属製の回転力伝達部材31gを、互いに整合する両嵌合凹部29g、30g同士の間に掛け渡す状態で、円周方向のがたつきなく嵌合させている。又、この状態で、これら両嵌合凹部29g、30gの内側から前記回転力伝達部材31gが径方向外方に脱落する事を阻止する為に、これら両嵌合凹部29g、30gの径方向外端縁に形成した、それぞれが軸方向に凹入する1対の楔状の係止溝32、33に、前記回転力伝達部材31gの径方向外端縁の軸方向両端部に形成した、それぞれ軸方向に突出する1対の庇状の係止部34、34を、それぞれ係止させている。
そして、上述の様な構成を採用する事により、前記各回転力伝達部材31gを介して、前記ハブ4hと前記等速ジョイント用外輪2hとの間での回転力の伝達を可能としている。即ち、本例の場合、これらハブ4hと等速ジョイント用外輪2hとのうちの何れか一方の部材が回転する傾向になると、前記各回転力伝達部材31gが、前記ハブ4h側の各嵌合凹部29gと前記等速ジョイント用外輪2h側の各嵌合凹部30gとの間で円周方向に突っ張った状態になる。この結果、前記各回転力伝達部材31gを介して、当該一方の部材から他方の部材への回転力の伝達が可能となる。その他の構成及び作用は、前述の図1に示した参考例の第1例の場合と同様である。
1 車輪支持用軸受ユニット
2、2a〜2h 等速ジョイント用外輪
3 外輪
4、4a〜4h ハブ
5 転動体
6 静止側フランジ
7a、7b 外輪軌道
8、8a〜8h ハブ本体
9 内輪
10 回転側フランジ
11a、11b 内輪軌道
12 小径段部
13 中心孔
14 小径部
15 ボルト
16 杆部
17 雄ねじ部
18 頭部
19 円筒部
20、20a〜20d かしめ部
21 第一フェイススプライン
22 マウス部
23 端壁部
24 軸部
25 ねじ孔
26 第二フェイススプライン
27 等速ジョイント用内輪
28 ボール
29、29a〜29g 嵌合凹部
30、30a〜30g 嵌合凹部
31、31a〜31g 回転力伝達部材
32 係止溝
33 係止溝
34 係止部
35 円環状部材

Claims (1)

  1. 車輪支持用軸受ユニットと、等速ジョイント用外輪とを備え、
    このうちの車輪支持用軸受ユニットは、外輪と、ハブと、複数個の転動体とを備えたものであり、
    このうちの外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時に懸架装置に支持固定された状態で回転しないものであり、
    前記ハブは、前記外輪の内径側にこの外輪と同心に配置されて、外周面のうち前記両外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、同じく前記外輪の軸方向外端開口から突出した部分に回転側フランジを、それぞれ有し、使用時に前記回転側フランジに車輪を結合固定した状態でこの車輪と共に回転するものであって、少なくとも、外周面に前記回転側フランジを有するハブ本体と、外周面に軸方向内側の内輪軌道を有する内輪とを備え、このうちのハブ本体の軸方向内端寄り部分に前記内輪を締り嵌めで外嵌すると共に、このハブ本体の軸方向内端部に設けた円筒部を径方向外方に塑性変形させて形成したかしめ部により前記内輪の軸方向内端面を抑え付けており、
    前記各転動体は、前記両外輪軌道と前記両内輪軌道との間に両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられたものであり、
    前記等速ジョイント用外輪は、前記ハブの軸方向内側に隣接する位置にこのハブと同心に配置された状態で、結合部材によりこのハブに結合固定されている、
    車輪駆動用軸受ユニットに於いて、
    前記ハブを構成するハブ本体の軸方向内端面の外周縁部と、前記等速ジョイント用外輪の軸方向外端面の外周縁部との、互いに整合する円周方向複数箇所に、それぞれ嵌合凹部を、軸方向だけでなく径方向外方にも開口する状態で形成すると共に、これらハブ本体側の各嵌合凹部と等速ジョイント用外輪側の各嵌合凹部とに、それぞれ回転力伝達部材を、これら両側の嵌合凹部同士の間に掛け渡すと共にこれら両側の嵌合凹部の内側から径方向外方に脱落する事を阻止した状態で嵌合させる事により、前記各回転力伝達部材を介して前記ハブと前記等速ジョイント用外輪との間での回転力の伝達を可能とした事を特徴とする車輪駆動用軸受ユニット。
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