JP5471243B2 - 加工変質層検出装置、加工変質層検出方法およびセンタレス研削盤 - Google Patents

加工変質層検出装置、加工変質層検出方法およびセンタレス研削盤 Download PDF

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Description

本発明は、工作物の表面の加工変質層を磁気センサにより非破壊で検出する装置、その方法およびセンタレス研削盤に関するものである。
研削加工または切削加工を行う場合には、工作物における加工部位の温度が高温になりやすい。そのため、加工条件によっては工作物の表面に加工変質層(一般に「研削焼け」または「切削焼け」と言う場合がある)が生じることがある。この加工変質層は、工作物の機械的強度を低下させる要因となるおそれがあった。つまり、加工変質層が生じた工作物の表面からの深さやその範囲により機械的強度への影響が変わるものと考えられることから、工作物における加工変質層の有無およびその状態を高精度に検出することが望ましい。
従来では、薬品を用いた検査や工作物を切断する破壊検査により、工作物の加工変質層の有無および変質状態を検出していた。しかし、これらの検査方法は、破壊検査であるため、検査対象の工作物は製品とすることができない。もちろん、検査対象とした工作物に加工変質層がない場合でも製品にすることはできない。そのため、検査対象に必要な数だけ余分に製造する必要がある。さらに、当該検査方法では、手間と時間がかかるという問題がある。
そこで、例えば、特開平10−206395号公報(特許文献1)と、特開2000−180415号公報(特許文献2)には、非破壊検査により工作物の加工変質層を検出する方法が開示されている。特許文献1,2に記載の加工変質層の検出装置によれば、工作物に渦電流を誘導し、その渦電流の変化または渦電流による誘導起電力に基づいて加工変質層を検出できるものとされている。
特開平10−206395号公報 特開2000−180415号公報
ところで、上述したような非破壊検査による加工変質層の検出では、磁気センサのセンサヘッドを工作物の検査表面に直接接触させる方法と、非接触とする方法がある。センサヘッドを工作物に接触させる場合には、検出感度に優れるため工作物の加工変質層を高精度に検出できる。しかし、測定回数が増えるにつれてセンサヘッド自体が摩耗するので、センサヘッドを交換する必要が生じる。また、工作物の検査表面の凹凸によりセンサヘッドが破損するおそれがある。一方、工作物の検査表面とセンサヘッドを非接触とする場合には、磁気センサの出力値が工作物の回転振れや工作物の表面形状(例えば、工作物の表面の微小な凹凸状)に影響されてしまう場合がある。これにより、加工変質層を正確に検出できないおそれがある。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、センサヘッドを工作物に直接接触させないことでセンサヘッドの長寿命化を図ると共に、工作物の加工変質層を高精度に検出することが可能な加工変質層検出装置、加工変質層検出方法およびセンタレス研削盤を提供することを目的とする。
(請求項1)加工変質層検出装置に係る発明は、工作物の検査表面の加工変質層を検出する加工変質層検出装置において、前記工作物を回転可能に支持する回転支持部と、磁気を用いて前記工作物の前記検査表面の加工変質層を検出する磁気センサであって、前記加工変質層の変質状態に伴って変化する信号を検知するセンサヘッドを有する前記磁気センサと、前記工作物に接触し、前記磁気センサの前記センサヘッドと前記工作物の前記検査表面との離隔距離を所定範囲に維持するように前記センサヘッドに配置され、非導電性および非磁性材料からなり、前記工作物の外周面を支持するワークレストである接触部材と、を備える
(請求項2)前記接触部材を前記工作物に付勢する弾性部材をさらに備える
(請求項3)前記所定範囲は、前記磁気センサの検出可能範囲である
(請求項4)加工変質層検出方法に係る発明は、工作物の検査表面の加工変質層を検出する加工変質層検出方法において、前記加工変質層の変質状態に伴って変化する信号を検知するセンサヘッドを有する磁気センサにより、磁気を用いて前記工作物の前記検査表面の加工変質層を検出する加工変質層検出方法であって、前記加工変質層検出方法は、回転支持部により前記工作物を回転可能に支持し、前記センサヘッドに配置された接触部材を前記工作物に接触することで、前記磁気センサの前記センサヘッドと前記工作物の前記検査表面との離隔距離を所定範囲に維持し、前記接触部材は、非導電性および非磁性材料からなり、前記工作物の外周面を支持するワークレストである。
(請求項5)センタレス研削盤に係る発明は、工作物の外周面を支持するワークレストと、前記ワークレストと共に前記工作物を支持し、前記工作物との摩擦力により前記工作物を回転させる調整車と、前記工作物を研削する砥石車と、を備えるセンタレス研削盤であって、前記センタレス研削盤は、磁気を用いて前記工作物の検査表面の加工変質層を検出する磁気センサであって、前記加工変質層の変質状態に伴って変化する信号を検知するセンサヘッドを有する前記磁気センサと、前記工作物に接触し、前記磁気センサの前記センサヘッドと前記工作物の前記検査表面との離隔距離を所定範囲に維持するように前記センサヘッドに配置され、非導電性および非磁性材料からなり、前記ワークレストである接触部材と、を備える
請求項1に係る発明によると、センサヘッド自身が工作物に対して接触していないので接触によるセンサヘッドの摩耗を防止できる。さらに、工作物の検査表面の凹凸によるセンサヘッドの破損を防止できる。また、接触部材を備えることにより、センサヘッドと工作物の検査表面との離隔距離を所定範囲に維持することができる。これにより、磁気センサの出力値が工作物の回転振れや形状に影響を受けることなく、高精度に工作物の加工変質層を検出できる。なお、離隔距離を所定範囲に維持するとは、離隔距離がゼロの状態を含まない意味である。つまり、センサヘッドと工作物とが直接接触している状態を含まない意味である。また、加工変質層の変質状態とは、加工変質層の有無、加工変質層がある場合であってその変質の度合いなどの何れかを含む意味である。
ここで、本発明の加工変質層検出装置は、磁気センサのセンサヘッドを工作物の検査表面に対して所定の位置に固定した状態にしておき、当該所定の位置における工作物の加工変質層を検出するように用いることもできる。また、磁気センサのセンサヘッドを工作物の検査表面に対して相対的に走査することで、工作物の検査表面の連続した範囲において加工変質層を検出するように用いることもできる。また、対象となる工作物は、平板状の表面、自由曲面状の表面、円筒状や円柱状の外周面、または円筒状の内周面などを有する工作物全て含まれる。
さらに、加工変質層検出装置に専用の接触部材を用いる必要がなくなる。つまり、ワークレストを、本来の目的である加工に際して工作物を支持する目的に適用することに加えて、接触部材として適用する。
請求項2に係る発明によると、工作物の検査表面が凹凸状である場合や工作物が偏心回転する場合、および回転振れが生じる場合にも、確実に接触部材を工作物の検査表面に接触した状態とすることができる。これにより、センサヘッドと工作物の検査表面との離隔距離を所定範囲に確実に維持することができる。その結果、確実に工作物の加工変質層を検出できる。本発明は、磁気センサを工作物の検査表面に対して相対的に走査する場合に有効である。
請求項3に係る発明によると、確実に加工変質層を検出できる。例えば、この種の磁気センサの検出可能範囲は、0.05mm〜0.2mmのものがある。このような場合では、センサヘッドと工作物の検査表面との離隔距離を当該範囲に維持するように、接触部材をセンサヘッドに配置するとよい。
請求項4に係る発明によると、センサヘッド自身が工作物に対して接触していないので接触によるセンサヘッドの摩耗を防止できる。さらに、工作物の検査表面の凹凸によるセンサヘッドの破損を防止できる。また、接触部材を備えることにより、センサヘッドと工作物の検査表面との離隔距離を所定範囲に維持することができる。これにより、磁気センサの出力値が工作物の回転振れや形状に影響を受けることなく、高精度に工作物の加工変質層を検出できる。さらに、加工変質層検出装置に専用の接触部材を用いる必要がなくなる。つまり、ワークレストを、本来の目的である加工に際して工作物を支持する目的に適用することに加えて、接触部材として適用する。
また、本発明の加工変質層検出装置としての他の特徴部分について、本発明の加工変質層検出方法に同様に適用可能である。そして、この場合における効果についても、上記加工変質層検出装置としての効果と同様の効果を奏する。
請求項5に係る発明によると、センタレス研削盤の機内において加工変質層検出装置を適用できる。つまり、本発明によれば、上述した請求項1に係る加工変質層検出装置による効果を奏する。

また、本発明のセンタレス研削盤において、ワークレストに磁気センサのセンサヘッドを内蔵する構成としても良い。センタレス研削盤におけるワークレストは、軸方向に相対移動する工作物の外周面を接触して支持している。例えば、複数の工作物を軸方向に相対移動させながら研削する場合には、ワークレストは、複数の工作物全ての外周面における軸方向全域に亘って接触して支持している。また、長尺の工作物を軸方向に相対移動させながら研削する場合には、ワークレストは、当該工作物の外周面の多くの部分を接触して支持している。つまり、センタレス研削盤において、ワークレストは砥石車により研削される工作物の研削箇所に常に接触して支持している。
ところで、円筒研削盤においては、撓み防止のためにワークレストを適用することがある。この円筒研削盤におけるワークレストは、一般に、工作物の非研削箇所を、工作物に対して軸方向に固定した状態で支持している。つまり、円筒研削盤におけるワークレストは、工作物の研削箇所に接触していないことが多く、仮に工作物の研削箇所に接触していたとしても工作物の全ての研削箇所に接触している状態とはならない。
そこで、接触部材をセンタレス研削盤におけるワークレストとし、回転支持部をセンタレス研削盤における調整車および砥石車とする。このような構成とすることで、工作物の研削箇所における加工変質層を確実に検出することができる。特に、工作物を研削加工した直後または、工作物を研削加工している間(仕上げ加工時、スパークアウト時など)に確実に加工変質層を検出できる。よって、より早期に工作物の加工変質層の検出が可能となるため、製品不良を早期発見できる。このことにより、サイクルタイムの短縮を図ることもできる。ここで、上述した加工変質層検出装置における他の特徴部分は、本発明のセンタレス研削盤に適用することができる。この場合、加工変質層検出装置のそれぞれの特徴による効果と同一の効果を奏する。
第一実施形態:加工変質層検出装置1の平面図である。 加工変質層検出装置1の磁気センサ10の内部を透視して示す側面図である。 クリアランス(離隔距離)別のBHN方式の検出値を示すグラフである。 検査対象の工作物2の回転振れを示すグラフである。 センサヘッド12と工作物2が接触する場合の渦電流方式の検出値を示すグラフである。 センサヘッド12と工作物2が非接触の場合の渦電流方式の検出値を示すグラフである。 第一実施形態の変形態様:磁気センサ10の側面図である。 第二実施形態:加工変質層検出装置101の側面図である。 第三実施形態:加工変質層検出装置201を有するセンタレス研削盤40の斜視図である。 加工変質層検出装置201を有するセンタレス研削盤40の正面図である。 センタレス研削盤40の平面図である。 センサヘッド12による走査の軌跡を示す図である。(a)は工作物2の平面部の走査の軌跡であり、(b)は工作物2の自由曲面部の走査の軌跡である。
以下、本発明の加工変質層検出装置を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<第一実施形態>
本発明の加工変質層検出装置1について、図1,2を参照して説明する。図1は、第一実施形態の加工変質層検出装置1の平面図である。図2は、加工変質層検出装置1の磁気センサ10の内部を透視して示す側面図である。本実施形態においては、工作機械3として研削盤を適用し、工作物2は円筒状または円柱状であって、研削盤により円筒状の工作物2の外周面を研削加工する場合を示している。つまり、本実施形態の加工変質層検出装置1は、工作物2の外周面における加工変質層の変質状態を検出するものとして説明する。
なお、本発明は、工作機械3として、研削盤の他に、旋盤およびマシニングセンタなどの切削加工機を適用することもできる。また、工作物2としては、円筒状または円柱状に限らず、任意の形状のものを対象とできる。そいて、工作物2の加工変質層の検出対象部位は、円筒状または円柱状の外周面の他に、円筒状の内周面、平板状の表面、および、自由曲面状の表面などとすることもできる。
加工変質層検出装置1は、磁気センサ10と、フィルム20(本発明の「皮膜材」に相当する)と、回転支持部30を主体として構成される。また、工作物2は、加工変質層検出装置1により加工変質層の変質状態を検査する対象物である。ここでは、工作物2は、円筒状または円柱状のものを対象としている。また、工作物2の材質として、磁性材料としている。
磁気センサ10は、センサ本体11と、センサヘッド12と、測定装置13と、ばね14(本発明の「弾性部材」に相当する)と、センサ送り機構15を有している。ここで、本実施形態の加工変質層検出装置1は、バルクハウゼンノイズ方式(以下、「BHN方式」という)または、渦電流方式の磁気を用いた非破壊検査により、工作物2の加工変質層を検出するものである。それぞれの検査方式については、後述する。
センサ本体11は、BHN方式または渦電流方式において、センサヘッド12が工作物2に磁場を印加するのに必要な電源をセンサヘッド12に供給する。センサヘッド12は、工作物2に磁場を印加すると共に、工作物2の加工変質層の変質状態に伴って変化する信号を検知している。このセンサヘッド12は、少なくとも先端部がセンサ本体11の外部に露出している。測定装置13は、センサヘッド12が検知した信号をセンサ本体11から信号線を介して受信し、この信号に基づいて加工変質層が生じているかを判断する。
例えば、工作物2に加工変質層が生じている場合には、その信号の出力値が大きくなり、工作物2に加工変質層が生じていない場合には、その信号の出力値が小さくなる。さらに、工作物2に加工変質層が生じている場合には、その変質の度合いに応じて、信号の出力値が変化する。このように、信号の大きさによって、工作物2における加工変質層の有無、および、加工変質層の度合いを判断することができる。この加工変質層の有無および加工変質層の度合いを総称して加工変質層の変質状態と称している。
ばね14は、センサ本体11の内部において、センサヘッド12の基端部に設けられている。このばね14は、センサヘッド12を介してフィルム20を工作物2に所定の付勢力(押圧力)によって付勢している。センサ送り機構15は、センサ本体11の後方部(工作物2と反対側)に設けられ、センサ本体11を工作物2の軸方向に移動可能に保持する機構である。よって、センサ送り機構15は、例えば、ボールねじとサーボモータ、または、油圧機構などにより構成される。また、磁気センサ10は、上述したようなセンサ送り機構15を工作物2の軸直交方向に対しても有してもよい。このような構成にすることにより、磁気センサ10は、工作物2の軸直交方向における可動範囲が大きくなり、多様な工作物2の形状にも対応して加工変質層の検出が可能となる。
フィルム20は、非導電性および非磁性である樹脂製の皮膜材であり、センサヘッド12の先端部に配置される。つまり、フィルム20は、加工変質層検出装置1が工作物2の加工変質層を検査している状態において、センサヘッド12と工作物2の検査表面との間に挟まれるように介在している。そして、樹脂製のフィルム20は、接触する金属の工作物2よりも表面硬さが低い。これにより、フィルム20が工作物2の検査表面に傷を付けることを防止できる。
また、フィルム20の厚さは、本実施形態において、約0.05mm〜0.2mm、好ましくは0.1mmのものとしている。これにより、フィルム20は、磁気センサ10のセンサヘッド12と工作物2の検査表面との離隔距離(以下、「クリアランス」という)を約0.05mm〜0.2mm、好ましくは0.1mmに維持している。また、本実施形態では、皮膜材としてフィルム20としたが、センサヘッド12に貼付可能な樹脂製のテープやシートを用いてもよい。
回転支持部30は、軸支台31a,31bと、チャック32a,32bを有する。軸支台31aは、チャック32aが取り付けられている。チャック32aは、回転支持部30において、工作物2の一端を把持している。軸支台31bは、軸支台31aの軸方向に対向して同軸的に設けられている。そして、軸支台31bに工作物2の他端を把持するチャック32bが取り付けられている。よって、工作物2は、両端部においてチャック32aおよび32bにより両持ち支持されている。また、軸支台31aは、チャック32a,32bで支持した工作物2をモータ(図示しない)により回転駆動している。
ここで、BHN方式による加工変質層の検査方法について説明する。まず、バルクハウゼンノイズとは、強磁性体である試験体に磁場を印加した際に、試験体の磁壁の不連続的な移動により発生する磁気ノイズのことである。BHN方式は、コイルを用いてこの不規則な磁気ノイズを微小電圧のパルス信号として検知することで、試験体に加工変質層が生じているかを判断することができる。一般的に、BHN方式は、強磁性体である試験体の内部応力や加工変質層の検出、材料表面の探傷検査などに利用される。
本実施形態においてBHN方式により工作物2の加工変質層を検出する場合には、まずセンサヘッド12がセンサ本体11により供給される電源により工作物2に磁場を発生させる。工作物2に磁場が印加された状態で、回転支持部30の軸支台31aが工作物2を軸周りに回転させる。すると、センサヘッド12に内蔵されるコイルは、工作物2が発生する磁気ノイズを微小電圧のパルス信号(本発明の「センサヘッドが検知する信号」に相当する)として検知する。これを工作物2の全周に亘って検知すると、加工変質層のある部位において電圧のパルス信号が大きくなるように変動する。これにより、測定装置13は、この電圧のパルス信号による出力値を信号としてセンサ本体11から信号線を介して受信し、工作物2に加工変質層があるものと判断する。
次に、渦電流方式による加工変質層の検査方法について説明する。渦電流方式は、一次コイルにより試験体に磁場を印加し、励磁電流を流すことで渦電流を誘導する。そして、磁場を印加する一次コイルと、試験体とを相対的に移動させる。この移動によって変化する渦電流の誘導起電力を二次コイルによって検知することで、試験体に加工変質層が生じているかを判断することができる。
本実施形態において渦電流方式により工作物2の加工変質層を検出する場合には、まずセンサヘッド12には、センサ本体11により高周波電流が供給される。これにより、センサヘッド12は、図示しない一次コイルにより交流磁場を発生させる。これにより、工作物2の検査表面には渦電流が誘導される。そして、センサヘッド12に内蔵される二次コイルは、工作物2の渦電流による反磁場を信号(本発明の「センサヘッドが検知する信号」に相当する)として検知する。このように工作物2に渦電流が誘導された状態で、回転支持部30の軸支台31aが工作物2を軸周りに回転させる。そして、工作物2の全周に亘って検知すると、加工変質層のある部位において反磁場の強さが変化する。これにより測定装置13は、この反磁場の強さの変化による出力値を信号としてセンサ本体11から信号線を介して受信し、工作物2に加工変質層があるものと判断する。
次に、フィルム20の厚みの設定について、図2,3を参照して説明する。図3は、クリアランス(離隔距離)別のBHN方式の検出値を示すグラフである。また、図3において、a2はクリアランスが0.1mm、a3はクリアランスが0.3mmの場合におけるそれぞれの検出値を示している。また、参考として、本実施形態ではないが、a1はクリアランスが0mmの場合における検出値を示している。ただし、図3においては、工作物2の回転振れがほとんどないものとしている。
フィルム20は、上述したように、厚さ約0.05mm〜0.2mm、好ましくは0.1mmの樹脂製フィルムであり、センサヘッド12の先端部に配置されている。つまり、フィルム20は、図2に示すように、磁気センサ10のセンサヘッド12と工作物2の検査表面との間に挟まれるように介在している。よって、クリアランスC1は、フィルム20の厚さと実質的に等しい。さらに、ばね14は、センサヘッド12を介して工作物2にフィルム20を付勢している。これにより、フィルム20は、工作物2の検査表面と常に接触するように維持されている。従って、検査するために、回転支持部30の軸支台31aにより工作物2を軸周りに回転させた状態においても、クリアランスC1は、約0.05mm〜0.2mmの範囲に保たれている。なお、フィルム20は、センサヘッド12と工作物2に挟まれることにより、僅かながら圧縮変形することがある。この変形量を考慮した上で、クリアランスC1が上記範囲となるように設定されている。
このような構成において、フィルム20の厚さは、クリアランスC1が所定範囲に維持されるように設定されている。ここでいう所定範囲とは、磁気センサ10の検出可能範囲である。例えば、図3に示すように、BHN方式によって加工変質層を検出する場合に、フィルム20の厚さを変更するとクリアランスC1も変更される。そして、このクリアランスC1の大きさにより検知する電圧のパルス信号による出力値が異なる。
参考として、クリアランスC1が0mmの場合は、a1に示すように加工変質層のある部位では、他の部位に比べて、出力値が大きくなっていることが分かる。また、本実施形態と適用した場合として、クリアランスC1が0.1mmの場合は、a2に示すように加工変質層のある部位では、他の部位に比べて、出力値が大きくなっていることが分かる。一方、クリアランスC1が0.3mmの場合は、a3に示すように加工変質層のある部位においても他の部位においても、出力値の変化がほとんどない。
つまり、クリアランスC1を0mm〜0.2mmの範囲であれば、工作物2に加工変質層が生じているか否かを判断することができる。しかし、クリアランスC1を0.3mm以上にすると、工作物2に加工変質層が生じていたとしても加工変質層が生じているか否かを判断することができない。特に、クリアランスC1を0.1mm以下とすることで、工作物2に加工変質層が生じているか否かを確実に判断することができる。つまり、フィルム20の厚さは、クリアランスC1が加工変質層の検出可能範囲(最大0.2mm)に維持するように設定されている。
次に、フィルム20を工作物2と接触させることによる作用について、図4〜6を参照して説明する。図4は、検査対象の工作物2の回転振れを示すグラフである。図5は、センサヘッド12と工作物2が接触する場合の渦電流方式の検出値を示すグラフである。図6は、センサヘッド12と工作物2が非接触の場合の渦電流方式の検出値を示すグラフである。
ところで、工作物2は、回転支持部30の軸支台31a,31bに支持された状態で回転すると、回転振れが生じていることがある。本実施形態の工作物2では、図4に示すように、回転振れによって最大で18μmの差がある。つまり、センサヘッド12を例えばベッド(軸支部31aを固定する部材)の所定位置に固定し、工作物2と非接触の状態とした場合に、工作物2の一周あたりでクリアランスC1が18μmの間で変動することになる。このような構成で、加工変質層の検査を行うと、図6に示すように、加工変質層が生じている部位における出力値が回転振れの変動と混在し、加工変質層の検出が困難となる。つまり、検出値は、図4に示す回転振れの挙動に、加工変質層の挙動を重なり合わせた値となる。これでは、工作物2に加工変質層が生じていたとしても、その有無を判断することができない。
一方、本実施形態では、フィルム20が工作物2の検査表面と常に接触するように維持されている。そして、フィルム20が工作物2に接触する状態を維持するために、フィルム20の厚みを0.05mm以上としている。つまり、工作物2に回転振れが生じている場合においても、センサヘッド12が工作物2の回転振れに追従するので、クリアランスC1は一定に維持される。よって、工作物2の一周あたりでクリアランスC1が変動することを防止している。従って、このような構成で、加工変質層の検査を行うと、図5に示すように、検出値は、回転振れの影響を受けることなく、加工変質層のみにより影響を受ける挙動となる。つまり、加工変質層が生じている部位における出力値は、他の部位の出力値に比べて、大きくなっている。従って、確実に加工変質層の有無を検出することができる。
上述したように、本実施形態の構成によれば、フィルム20がセンサヘッド12と工作物2の検査表面との間に挟まれるように介在している。よって、センサヘッド12自身が工作物2に対して接触していないので、工作物2に接触することによるセンサヘッド12の摩耗を防止できる。さらに、工作物2の検査表面の凹凸によるセンサヘッド12の破損を防止できる。
また、フィルム20を備えることにより、クリアランスC1を所定範囲に維持することができる。特に、ばね14を備えることにより、確実にフィルム20を工作物2に接触した状態とすることができる。これにより、磁気センサ10の出力値が工作物2の回転振れや形状に影響を受けることなく、高精度に工作物2の加工変質層を検出できる。また、工作物2の検査表面が凹凸状である場合や工作物2が偏心回転する場合であってもクリアランスC1を一定の範囲に維持することができる。さらに、フィルム20の厚みが直接クリアランスC1となるため、クリアランスC1の大きさを容易に調整することができる。また、フィルム20がばね14により付勢されることにより、フィルム20の厚みが変化するとしても、押圧されていない状態におけるフィルム20の厚みを磁気センサ10の検出可能範囲のほぼ中央値、例えば0.1mmとすることで、確実にフィルム20の厚みを上記検出可能範囲に維持することができる。
<第一実施形態の変形態様>
第一実施形態の変形態様について、図7を参照して説明する。図7は、磁気センサ10の側面図である。第一実施形態では、図2に示すように、センサヘッド12は、センサ本体11に内蔵されたばね14によって、センサ本体11と相対移動していた。これにより、ばね14がセンサヘッド12を介してフィルム20を工作物2に付勢することで、クリアランスを維持していた。これに対して、変形態様として、図7に示すように、磁気センサ10は、センサホルダ16と、ガイド17と、ガイドレール18と、ブラケット19をさらに備える構成としても良い。
センサホルダ16は、センサ本体11を保持する部材である。また、センサホルダ16は、底面に形成されたガイド17を介し、工作物2の軸直交方向に延びるガイドレール18上を摺動可能に配置されている。ブラケット19は、上面にこのガイドレール18を有すると共に、センサ送り機構15に配置されている。これにより、センサ本体11は、工作物2の軸方向および軸直交方向に移動可能となっている。また、センサホルダ16の背面とブラケット19の縦壁はばね14で連結されている。これにより、ばね14は、センサ本体11およびセンサヘッド12を介してフィルム20を工作物2に付勢している。これにより、クリアランスを維持することができる。また、このような構成において、センサ本体11とセンサヘッド12が相対移動する機構について省略しても両者を有するものとしてもよい。
<第二実施形態>
第二実施形態の構成について、図8を参照して説明する。図8は、第二実施形態の加工変質層検出装置101の側面図である。
ここで、第二実施形態の構成は、主に、第一実施形態の接触部材がフィルム20であったのに対し、接触部材がシュー120である点が相違する。さらに、磁気センサ110が調整機構150を備えている。なお、回転支持部30は、第一実施形態と同一であるため、詳細な説明を省略する。以下、相違点のみについて説明する。
シュー120は、非導電性および非磁性材料で形成され、図8に示すように、工作物2の外周面と接触するV字状の二面の接触面121,122を有している。つまり、シュー120の接触面121および122は、工作物2の回転軸周りの異なる二箇所で工作物2と接触している。この接触面121および122の中間部にあたるV字状の谷部には、工作物2の径方向外方に貫通する貫通孔123が設けられ、この貫通孔に磁気センサ110のセンサヘッド12が挿通されている。
つまり、センサヘッド12と工作物2との間には空隙が形成されており、シュー120は、工作物2のうち当該空隙の周囲に位置する部位に接触している。そして、工作物2の外径と、接触面121および122によるV字状の開き角とにより、センサヘッド12と工作物2と検査表面の離隔距離であるクリアランスC2が決定することになる。
また、加工変質層検出装置101の磁気センサ110は、センサヘッド12を工作物2の回転軸に直交する方向に移動させる調整機構150を有している。調整機構150は、センサヘッド12とシュー120が相対的に移動するように、貫通孔123においてセンサヘッド12を摺動させている。これにより、接触面121および122と接触している工作物2の検査表面に対して、センサヘッド12も相対的に移動することになる。つまり、調整機構150により、クリアランスC2は調整され、本実施形態において、第一実施形態と同様にクリアランスC2は約0.1mmに設定されている。
このような構成により、工作物2を周方向の異なる複数箇所で接触し、支持することができる。よって、例えば、工作物2の撓みなどを抑制できるので、工作物2とシュー120との相対位置が安定する。つまり、クリアランスC2を安定させることができる。また、同一のシュー120を使用した場合に、検査対象の工作物2の外径が異なるとクリアランスC2も変化することになる。このような場合においても、調整機構150により、クリアランスC2を所定範囲に維持することができる。つまり、径が異なる工作物2を検査対象とする場合、または、工作物2に径の異なる部位がありそれぞれを検査対象とする場合においてもクリアランスC2を調整し確実に加工変質層の有無を検出できる。
本実施形態では、シュー120が二面の接触面121,122を有するものとした。これに対し、接触面121と122をそれぞれ有する別体のシューとして、これらを工作物2の回転軸周りの異なる複数箇所に接触して配置するようにしてもよい。
また、本実施形態では、調整機構150を備えて、センサヘッド12を回転軸に直交する方向に移動させることとした。ただし、検査対象となる工作物2の検査表面が常に一定の場合や、工作物2の検査表面の外径が大きく変化しないのであれば、調整機構150を備えない構成とすることもできる。
<第一、第二実施形態の変形態様>
第一、第二実施形態では、加工変質層検出装置1,101は、工作機械3の機外に別の装置として設けた。しかし、この加工変質層検出装置1,101を工作機械3の機内に搭載する構成としてもよい。このような構成にすることで、例えば、工作機械3が工作物2を回転可能に支持する主軸装置やチャックを回転支持部として適用することができる。これにより、加工におけるインプロセスのサイクルで加工変質層を検出することができる。また、加工変質層検出装置として専用に回転支持部を用いる必要がなくなるので、低コスト化を図ることができる。
<第三実施形態>
第三実施形態の構成について、図9〜11を参照して説明する。図9は、第三実施形態の加工変質層検出装置201を有するセンタレス研削盤40の斜視図である。図10は、加工変質層検出装置201を有するセンタレス研削盤40の正面図である。図11は、センタレス研削盤40の平面図である。
ここで、第三実施形態の構成は、主に、第一実施形態の加工変質層検出装置1が工作機械3と別機であったのに対し、加工変質層検出装置201がセンタレス研削盤40の機内に配置されている点が相違する。
センタレス研削盤40は、ワークレスト220と、調整車41と、砥石車42を有している。ワークレスト220は、非導電性および非磁性材料で形成され、図10に示すように、工作物2の外周面を支持する厚肉板状の部材である。調整車41は、ワークレスト220と共に工作物2を支持し、工作物2との摩擦力により回転している。砥石車42は、ワークレスト220および調整車41に支持される工作物2と接触し研削加工をしている。また、このセンタレス研削盤40は、図11に示すように、複数の工作物2を直線上に配置し、工作物2の軸方向、つまり図11の上側から下側(図9の右上から左下)に向かって所定速度で送ることにより、工作物2は徐々に研削加工される。そして、研削加工が完了した工作物2は、後続の工作物2によって押されてワークレスト220の端部から順次払い出される。
そして、本実施形態では、ワークレスト220の端部に磁気センサ210のセンサヘッド12が内蔵されている。つまり、工作物2が払い出される直前、すなわち研削加工直後の工作物2を検査対象として加工変質層を検査している。この時、工作物2は、ワークレスト220、調整車41および砥石車42により支持されると共に回転駆動されている。また、磁気センサ210は、第一実施形態の磁気センサ10と同様の構成である。そして、磁気センサ210のセンサヘッド12は、ワークレスト220の幅方向中央部において、ワークレスト220の上側端面からクリアランスC3だけ距離を有するように埋設されている。本実施形態において、第一実施形態と同様にクリアランスC3は約0.05mm〜0.2mmの範囲に設定されている。
このような構成によれば、センサヘッド12自身が工作物2と接触していないので、接触によるセンサヘッド12の摩耗を防止できる。さらに、工作物2の検査表面の凹凸によるセンサヘッド12の破損を防止できる。また、センタレス研削盤40では、工作物2が自重によりワークレスト220と常に接触していることとなる。これにより、ワークレスト220がセンサヘッド12と工作物2の間に介在し、クリアランスC3を所定範囲に維持することができる。
ところで、円筒研削盤では、工作物の撓みや振れなどを防止するためにワークレストを適用することがある。そして、円筒研削盤におけるワークレストは、工作物の研削箇所に接触していないことが多く、仮に工作物の研削箇所に接触していたとしても工作物の全ての研削箇所に接触している状態とはならない。
そこで、センタレス研削盤40の機内に配置された加工変質層検出装置201は、ワークレスト220に磁気センサ210のセンサヘッド12を内蔵している。つまり、接触部材をセンタレス研削盤40におけるワークレスト220とし、回転支持部をセンタレス研削盤40における調整車41および砥石車42としている。このような構成とすることで、工作物2の研削箇所における加工変質層を確実に検出することができる。特に、工作物2を研削加工した直後に確実に加工変質層を検出できる。よって、より早期に工作物2の加工変質層の検出が可能となるため、製品不良を早期発見できる。このことにより、サイクルタイムの短縮を図ることもできる。
<第三実施形態の変形態様>
第三実施形態において、磁気センサ210のセンサヘッド12がワークレスト220の端部に内蔵されている構成とした。これに対して、磁気センサ210のセンサヘッド12をワークレスト220の端部以外に配置してもよい。つまり、図11において、上下中央付近に配置し、加工変質層の検査時期を仕上げ加工時またはスパークアウト時などに設定する構成としても良い。また、図11において、下側になるように配置し、加工変質層の検査時期を研削加工した直後から払い出しまで間などに設定する構成としても良い。さらに、複数の磁気センサ210を適宜箇所に配置し、それぞれの加工状態で加工変質層を検査しても良い。これにより、工作物2の加工変質層をより早期に検出することができる。また、研削加工している間に検査することで、加工変質層が発生する状況や加工条件などの原因を発見しやすくすることができる。
さらに、センサヘッド12は、ワークレスト220に内蔵しない構成としても良い。例えば、図10の上側に加工変質層検出装置201を配置し、第一実施形態と同様にセンサヘッド12と工作物2の間にフィルム20を介在させて加工変質層を検査するようにしてもよい。このような構成においても同様の効果を得られる。
<その他>
上記実施形態において、加工変質層検出装置1は、円筒状部材からなる工作物2を検査対象とするものとして説明した。工作物2は、筒状の他に、柱状、板状、自由曲面状などの形状であって、それらの平面部や自由曲面部を検査するものとしてもよい。例えば、平面研削盤またはマシニングセンタにより加工された工作物2の平面状の表面を走査して、当該表面に加工変質層が生じているかを検査することもできる。この時、工作物2が円筒状部材である場合には、図12(a)に示すように、走査の軌跡が同心円を描くように、加工変質層の検査を行ってもよい。また、工作物2を一定速で回転するように支持し、走査の軌跡が渦巻き状となるように、径方向外側から径方向内側ないし径方向内側から径方向外側に向かって検査するものとしてもよい。この時、検査表面の幅方向を工作物2の径方向、検査表面の前後方向を工作物2の周方向としている。
その他、自由曲面部を有する板状の工作物2をマシニングセンタなどにより切削加工した場合に、走査の軌跡が自由曲面部に倣うように、加工変質層の検査を行ってもよい。例えば、図12(b)に示すように、走査の軌跡が自由曲面部の形状に応じて変化するように、センサヘッド12の位置を移動させて検査する構成としてもよい。この時、検査表面の幅方向を工作物2の一辺の延伸方向、検査表面の前後方向を当該延伸方向に直交する方向としている。このような構成においても同様の効果を奏するものである。
図12(a)(b)において、第一実施形態にて説明したセンサヘッド12と工作物2との間にフィルム20を介在する構成として図示している。これに限られず、第二実施形態にて説明したセンサヘッド12と工作物2との間に空隙を形成するようにシュー120を配置する構成を適用することもできる。
また、上記実施形態においては、センサヘッド12を工作物2の検査表面に対して相対的に走査することとした。この他に、センサヘッド12を工作物2の検査表面に対して所定の位置に固定した状態にしておき、当該所定の位置における工作物2の加工変質層の検出を行うこともできる。
1,101,201:加工変質層検出装置、 2:工作物、 3:工作機械
10,110,210:磁気センサ、 11:センサ本体、 12:センサヘッド
13:測定装置、 14:ばね(弾性部材)、 15:センサ送り機構
16:センサホルダ、 17:ガイド、 18:ガイドレール、 19:ブラケット
20:フィルム(皮膜材)、 120:シュー、 220:ワークレスト
121,122:接触面
30,230:回転支持部、 31a,b:軸支台、 32a,b:チャック
40:センタレス研削盤、 41:調整車、 42:砥石車
150:調整機構

Claims (5)

  1. 工作物の検査表面の加工変質層を検出する加工変質層検出装置において、
    前記工作物を回転可能に支持する回転支持部と、
    磁気を用いて前記工作物の前記検査表面の加工変質層を検出する磁気センサであって、前記加工変質層の変質状態に伴って変化する信号を検知するセンサヘッドを有する前記磁気センサと、
    前記工作物に接触し、前記磁気センサの前記センサヘッドと前記工作物の前記検査表面との離隔距離を所定範囲に維持するように前記センサヘッドに配置され、非導電性および非磁性材料からなり、前記工作物の外周面を支持するワークレストである接触部材と、
    を備えることを特徴とする加工変質層検出装置。
  2. 請求項1において、
    前記接触部材を前記工作物に付勢する弾性部材をさらに備えることを特徴とする加工変質層検出装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記所定範囲は、前記磁気センサの検出可能範囲であることを特徴とする加工変質層検出装置。
  4. 工作物の検査表面の加工変質層を検出する加工変質層検出方法において、
    前記加工変質層の変質状態に伴って変化する信号を検知するセンサヘッドを有する磁気センサにより、磁気を用いて前記工作物の前記検査表面の加工変質層を検出する加工変質層検出方法であって、
    前記加工変質層検出方法は、回転支持部により前記工作物を回転可能に支持し、前記センサヘッドに配置された接触部材を前記工作物に接触することで、前記磁気センサの前記センサヘッドと前記工作物の前記検査表面との離隔距離を所定範囲に維持し、
    前記接触部材は、非導電性および非磁性材料からなり、前記工作物の外周面を支持するワークレストであることを特徴とする加工変質層検出方法。
  5. 工作物の外周面を支持するワークレストと、
    前記ワークレストと共に前記工作物を支持し、前記工作物との摩擦力により前記工作物を回転させる調整車と、
    前記工作物を研削する砥石車と、
    を備えるセンタレス研削盤であって、
    前記センタレス研削盤は、
    磁気を用いて前記工作物の検査表面の加工変質層を検出する磁気センサであって、前記加工変質層の変質状態に伴って変化する信号を検知するセンサヘッドを有する前記磁気センサと、
    前記工作物に接触し、前記磁気センサの前記センサヘッドと前記工作物の前記検査表面との離隔距離を所定範囲に維持するように前記センサヘッドに配置され、非導電性および非磁性材料からなり、前記ワークレストである接触部材と、
    を備えることを特徴とするセンタレス研削盤。
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