JP5471056B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用モータなどのモータ制御に論理回路を再構成可能な演算装置を用いるモータ制御装置に関する。
周知のように、ハイブリッド車や電気自動車に搭載された車両駆動用などのモータを駆動させるインバータの制御には、高い処理能力を備える演算装置の採用された車両用モータ制御装置が用いられている。そしてこのような演算装置として、その内部に形成された論理回路を書き換えにより再構成可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)の採用が検討されている。内部の論理回路の書き換えが可能であるFPGAは、それが搭載される電子回路等の設計後や製造後にもその内部の論理回路を変更することができ、同論理回路の設計にかかる時期の自由度を高めるとともに、同論理回路の設計効率を向上させる。また、近年、FPGAとして動作クロックの高速化や単位当たりの回路実装密度の増加が図られてきており、その処理能力の大幅な向上が図られるようになっている。
特許文献1には、モータ制御装置としてFPGAの採用された電力変換装置を備える装置の一例が記載されている。特許文献1に記載の電力変換装置は、モータに三相交流電流を供給するインバータのスイッチング動作を制御する駆動回路に付与するスイッチング信号としてPWM(Pulse Width Modulation)パルス信号をFPGAからなる演算装置により生成して同駆動回路に付与する。
特開2008−271617号公報
インバータの駆動に用いられるスイッチング信号は、信号レベルの高低が短周期で切替わるため、その生成には負荷の高い処理が必要とされる。すなわちFPGAの処理能力の向上は、特許文献1に記載の装置のように、FPGA自身によるスイッチング信号の生成を可能とさせる。一方、FPGAはその処理の負荷に応じて電力を消費することから、負荷の増加は消費電力の増加とともに、消費電力に応じて発熱する内部回路からの発熱量も増加させ、自身の温度上昇の増大を招く。それゆえスイッチング信号の生成を行なうFPGAは、その処理にかかる負荷の高さゆえに増加する消費電力にともない自身の温度上昇を招き、その温度が動作温度の保証範囲を超えてしまうおそれもある。FPGAは、その動作温度の保証範囲を超えるとその正常動作が保証されないばかりか、故障のおそれもあり、それを採用したモータの制御装置としても高い信頼性の要求される車両への採用などにおいてはその信頼性の確保が課題となっている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両用などのモータ制御に内部の論理回路の再構成の可能な演算装置が用いられる場合であれ、温度に対する信頼性を維持するモータ制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、モータへ供給する電流を、インバータのスイッチング素子をキャリア周波数に基づくスイッチング信号により駆動させるこ
とにより供給させるモータ制御装置であって、再構成可能な内部論理回路を有するとともに、前記スイッチング信号の算出と非算出とが切替え可能に構成され、内部論理回路により前記スイッチング信号を算出し、当該算出されたスイッチング信号により前記インバータのスイッチング素子を駆動させる演算装置と、前記演算装置の温度を測定する温度センサと、前記モータの回転数と、前記温度センサに測定された前記演算装置の温度とが入力されて、前記モータの回転数の変動幅が前記キャリア周波数の変更を可能とする範囲にあるとき、前記演算装置の温度の上昇に応じて前記キャリア周波数を低下させる判断装置と、前記キャリア周波数が入力されるとともに、前記キャリア周波数に基づき算出されるスイッチング信号の算出と非算出とが切替え可能に構成され、算出されたスイッチング信号により前記インバータのスイッチング素子を駆動させる外部信号装置とを備え、前記演算装置は、前記判断装置により変更されたキャリア周波数に基づいて前記スイッチング信号を生成し、前記判断装置は、前記演算装置と前記外部信号装置とのいずれか一方のみに前記スイッチング信号を算出させるようにそれぞれの算出と非算出とを切替えるようになっており、前記キャリア周波数が切替値であるとともに前記演算装置の温度が所定の温度よりも高いとき、前記スイッチング信号を前記外部信号装置のみに算出させることを要旨とする。
このような構成によれば、演算装置の温度が高い場合であれ、モータの回転数の変動幅がキャリア周波数の変更を可能とする範囲にあるとき、演算装置の温度の上昇に応じてキャリア周波数を低下させる。これにより、動作保証温度が定められている再構成可能な内部論理回路であるFPGAが演算装置として採用される場合であれ、モータ制御装置は、FPGAの温度に応じてのキャリア周波数を低下させることによりFPGAの負荷と発熱量を軽減させて、動作保証温度での動作を維持させるようにする。これにより、FPGAの温度が動作保証温度を超えることを抑制させて、動作保証温度を超えるような場合には正常動作が保証されないばかりか故障のおそれもあるFPGAの採用されたモータの制御装置の信頼性を維持もしくは向上させることができる。
また、このような構成によれば、演算装置の温度が、例えば動作保証温度の最高値より高にもかかわらず、キャリア周波数が、例えば最低値であり低下させることができないような場合、スイッチング信号を外部信号装置により算出させるようにする。これにより、演算装置としてのFPGAによる負荷が高く発熱量も多いスイッチング信号の算出を停止させ、FPGAの温度上昇を抑制することができるようになる。これにより、モータ制御装置としてFPGAが採用された場合であれ、FPGAが動作保証温度を超えるおそれが低減されるとともに同FPGAにて処理されているスイッチング信号の生成以外の処理動作も維持され、信頼性が維持もしくは向上されるようになる。
本発明に係るモータ制御装置を具体化したモータ制御システムの一実施形態における構成を機能ブロックにより示すブロック図。 同実施形態に設けられる切替え判断装置における切替え処理を示すフローチャート。
以下、本発明に係るモータ制御装置の具体化されたモータ制御システムの一実施形態について図に従って説明する。
図1は、例えば車両に搭載されたモータ制御システムの機能構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、車両に搭載されたモータ制御システムにはモータ制御装置1
0と、モータ制御装置10に接続されたインバータ30と、インバータから電力供給を受けるモータ31と、モータ31の電流を検出する電流センサ32とが設けられている。
インバータ30は、入力される直流電流を三相交流電流として出力するものであり、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transister)からなる6つのスイッチング素子が3相ブリッジ接続されることにより構成されている。各スイッチング素子は、その制御端子としてのゲート端子へ対応するスイッチング信号が供給されることによりそのスイッチング動作がそれぞれ行なわれる。すなわち、インバータ30は、直流電力の供給される入力側の正極母線と負極母線との間に、直列接続された2つのスイッチング素子からなる直列回路(アーム)が並列に3つ設けられている。これにより、スイッチング信号を通じての各スイッチング素子のスイッチング動作が所定のタイミングで行なわれることで、各直列回路の2つのスイッチング素子の中間点からそれぞれ三相交流のU相、V相、W相に対応する電流が出力されるようになっている。
モータ31は、車両に搭載された走行用モータなどの三相交流モータであって、そのU相、V相、W相がそれぞれインバータ30の三相交流出力としてのU相、V相、W相に接続されている。これにより、モータ31は、インバータ30から供給される三相交流電流に基づいて回転駆動される。
電流センサ32は、例えば、クランプ式の非接触型の電流検出器であって、モータ制御装置10に接続されている。電流センサ32は、モータ31に供給される三相交流電流を検出するとともに、検出された電流値をアナログの電流値としてモータ制御装置10に出力する。なお、本実施形態では、電流値は、モータ制御装置10にて電流フィードバック制御や回転数検出に用いられる。なお、モータ31に供給される電流にはインバータ30のスイッチング動作により生じるノイズが含まれている。このノイズは、スイッチング動作により電流値が大きく変化するスイッチングのタイミングのときに特に大きくなる。そのため、電流センサ32により計測される電流値には、スイッチングによるノイズが周期的に生じる。
モータ制御装置10には、中央処理装置11、演算装置としてのFPGA(Field
Programmable Gate Array)12、外部信号装置としての外部PWM装置13、AD(アナログデジタル)変換器14、温度計測装置15、切替え判断装置16とが備えられる。
中央処理装置11は、例えば演算装置や記憶装置などを有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。中央処理装置11は、例えば車両制御装置など同じく車両に搭載されている他の各種制御装置と直接的にもしくは車載ネットワークなどによって接続され、必要な情報を相互に伝達可能になっている装置である。本実施形態では、車両の各状況に応じてモータ31のトルク指令値Tqを算出する。
外部PWM装置13は、設計時に定められた仕様に基づくPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号生成部を有しており、同PWM信号生成部によりインバータ30の各スイッチング素子をそれぞれ駆動させる各スイッチング信号を生成する装置である。また、外部PWM装置13は、その各出力端子がインバータ30の各スイッチング素子の制御端子にそれぞれ接続されている。外部PWM装置13は、キャリア周波数(例えば、5kHzから10kHz)とデューティ比とが入力されることで、それらキャリア周波数とデューティ比とに基づいてPWM信号生成部により各スイッチング信号を生成する。そして生成されたスイッチング信号の伝達されるインバータ30は各スイッチング素子が駆動される。なお、本実施形態では、外部PWM装置13は、キャリア周波数が所定の範囲外の値である、例えば「0」などのときには、スイッチング信
号を非算出とするとともに、各スイッチング信号の出力端子をハイインピーダンスにするようになっている。また、スイッチング信号のオン期間とオフ期間の合間に、例えばオン期間やオフ期間の中間の時点で、タイミング信号Tbを出力してFPGA12に入力させる。
AD変換器14には、電流センサ32が接続されており、電流センサ32から入力されたアナログの電流値をデジタルの電流値に変換してFPGA12に出力する。なお図示しないが、デジタルの電流値は中央処理装置11にも出力され、そこでモータの回転数が算出されている。
温度計測装置15は、熱電対によって測定対象の温度を計測する装置であり、その温度計測部が接着などによりFPGA12の表面に接触するように設置されているとともに、切替え判断装置16に接続されている。これにより温度計測装置15は、FPGA12の温度THfを計測し、同計測された温度THfを切替え判断装置16に入力させる。
切替え判断装置16は、キャリア周波数の設定変更とスイッチング信号を生成する回路の切替え設定を行なう装置であり、例えば演算装置や記憶装置などを有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。切替え判断装置16は、中央処理装置11と、FPGA12と、温度計測装置15とに接続されている。切替え判断装置16には、温度計測装置15からFPGA12の温度THfが入力され、中央処理装置11からモータ31の回転数Rmが入力される。また、切替え判断装置16は、中央処理装置11には回転変動の抑制指示を出力し、FPGA12にはキャリア周波数を含むキャリア周波数情報Sf及びスイッチング信号を生成する装置を指定する装置切替え情報Spを出力する。
また、切替え判断装置16には、FPGA12の温度THfとキャリア周波数との関係をマップ状にした温度マップが予め設定されている。例えば、温度マップには、FPGA12の温度が動作保証温度の上限値に近い高温域と、高温域より温度の低い中温域と、中温域より温度の低い低温域とに区別されている。そして低温域にあるときのキャリア周波数は最高値としての10kHz、中温域にあるときキャリア周波数は7kHz、高温域にあるときのキャリア周波数は最低値としての5kHzが設定されている。
これにより、切替え判断装置16は、FPGA12の温度THfが所定の温度(現在の温度域)よりも高くなると、キャリア周波数を低くするようにする。キャリア周波数の低下は、一定期間におけるスイッチング信号のオンオフ回数としてのスイッチング回数を減少させることとなり、FPGA12は、スイッチング信号の演算に伴う演算処理の減少に伴い負荷に応じて増加される発熱量が減少されて、その温度上昇が抑制される。また、キャリア周波数が最低値であるととともに、FPGA12の温度THfが切替値としてのFPGA12の動作保証温度の上限値を越えるような場合、キャリア周波数を低下させてのFPGA12の負荷軽減ができなくなる。そこで、本実施形態では、FPGA12によるスイッチング信号の算出を停止させてFPGA12の発熱量を減少させ、その代りにスイッチング信号を外部PWM装置13により算出させるようにする。
FPGA12は、プログラム可能な論理回路であって、論理回路を記述した回路情報を読み込ませることにより内部の論理回路間の配線を、読み込ませた回路情報に基づいて自由に構成することができる。また、FPGA12では、回路情報を再度読み込ませることによって、一度作成された論理回路を必要に応じて再構成することができる。
FPGA12には、アンプ部20、デューティ比演算部21、内部PWM発生部22が設けられている。
アンプ部20には、中央処理装置11からトルク指令値Tqが入力され、AD変換器1
4からデジタル化された電流値がフィードバックされる。これによりアンプ部20は、トルク指令値Tqに対するPI制御などによる電流値のフィードバック演算を行ない、その演算の結果算出される電流指令値をデューティ比演算部21に出力する。また、アンプ部20には、タイミング信号Ta,Tbが入力される。これにより、アンプ部20においてフィードバック演算は、タイミング信号Ta,Tbに基づいて行なわれるようになっている。タイミング信号Tbは外部PWM装置13が、タイミング信号Taは内部PWM発生部22が、それぞれのスイッチング間隔の合間に出力するようになっており、スイッチング動作によるノイズの影響の小さい電流値に基づいてフィードバック演算が行なわれるようになっている。
デューティ比演算部21には、切替え判断装置16からキャリア周波数情報Sfと、装置切替え情報Spとが入力され、アンプ部20から電流指令値が入力される。これにより、同電流値指令に基づく電流をインバータ30に出力させるため、同インバータ30のスイッチング素子のオン期間とオフ期間との比としてのデューティ比を算出する。算出したデューティ比は、内部PWM発生部22と外部PWM装置13とに出力される。また、デューティ比演算部21は、装置切替え情報Spにより指定されるFPGA12及び外部PWM装置13のいずれか一方に、キャリア周波数情報Sfに含まれているキャリア周波数の値を出力するとともに、装置切替え情報Spに指定されていない他方には「0」を出力する。
内部PWM発生部22は、デューティ比とキャリア周波数とが入力され、同デューティ比と同キャリア周波数とに基づいて、インバータ30のスイッチング素子を駆動させるスイッチング信号をパスル幅変調により生成する。生成されたスイッチング信号は、内部PWM発生部22の出力端子からインバータ30の各スイッチング素子の制御端子に伝達される。なお、本実施形態では、内部PWM発生部22は、キャリア周波数として所定の範囲外の値、例えば「0」などのときには、スイッチング信号を非算出とするとともに、各スイッチング信号の出力端子をハイインピーダンスにするようになっている。
本実施形態では、インバータ30の各スイッチング素子の制御端子には、内部PWM発生部22の出力端子と外部PWM装置13の出力端子とが接続されているが、スイッチング信号を算出していない装置の出力端子はハイインピーダンスとされる。これにより、内部PWM発生部22及び外部PWM装置13のいずれか一方に算出されたスイッチング信号は、スイッチング信号を算出していない他方の出力端子の影響を受けることなく、インバータ30に入力されるようになっている。
次に、切替え判断装置16におけるキャリア周波数や信号発生回路の切替え処理について図2を参照して説明する。図2は、切替え判断装置16における切替え処理の各工程を示すフローチャートである。なお、この切替え処理は所定の周期で繰り返し実行されるようになっている。
図2に示すように、切替え処理が開始されると、切替え判断装置16は、FPGA12の温度は高いか否か判断する(図2のステップS1)。FPGA12の温度が高いか否かは、温度マップに設定された温度と比較して判断される。すなわち、FPGA12の温度がより高い温度域になるときに、FPGA12の温度は高いと判断される。FPGA12の温度が高いと判断されなかった場合(図2のステップS1でNO)には、この切替え処理は終了する。
一方、FPGA12の温度が高いと判断された場合(図2のステップS1でYES)、切替え判断装置16は、モータ31の回転数の変動は少ないか否かを判断する(図2のステップS2)。キャリア周波数が変更されると電流フードバック制御の制御特性が変化さ
れ、特にキャリア周波数が下がる場合には制御性能の低下を伴うため、モータ31の回転数の変動が大きいときは回転数の変動が悪化するおそれがある。このことからモータ31の回転変動が、キャリア周波数を下げた場合であれ、適切な制御が可能である所定の変動幅にあるか否かを判断するようにしている。モータ31の回転変動が大きい場合(図2のステップS2でNO)、切替え判断装置16は、モータ31の回転変動を抑制させるようにする(図2のステップS6)。すなわち、切替え判断装置16は、中央処理装置11に、回転変動の抑制指示を出して、この切替え処理を終了する。同抑制指示に基づいて中央処理装置11がトルク抑制やトルク変動抑制などの制御を行ないトルク指令値などが調整されてモータ31の回転数の変動が抑制されるようになる。
一方、モータの回転変動が小さい場合(図2のステップS2でYES)、切替え判断装置16は、キャリア周波数が下げられるか否かを判断する(図2のステップS3)。例えば、キャリア周波数が最低値(例えば、5kHz)まで下げられている場合、キャリア周波数を下げることができないと判断し、キャリア周波数が最低値ではない(例えば、7kHzや10kHz)場合、キャリア周波数を下げることができると判断する。
キャリア周波数を下げることができると判断された場合(図2のステップS3でYES)、切替え判断装置16は、キャリア周波数情報Sfに含まれるキャリア周波数を低下させるとともに、装置切替え情報SpにおいてFPGA12(内部PWM発生部22)を指定するようする。これにより、スイッチング信号の生成にFPGA12の内部PWM発生部22が用いられるとともに、そのスイッチング信号の生成に用いられるキャリア周波数が低下されるようになり、FPGA12の発熱が軽減されるようになる。一方、外部PWM装置13にはキャリア周波数として「0」が入力されるのでスイッチング信号は算出されないとともに、その出力端子がハイインピーダンスとされる。
一方、キャリア周波数を下げることができないと判断された場合(図2のステップS3でNO)、切替え判断装置16は、キャリア周波数情報Sfに含まれるキャリア周波数を維持するとともに、装置切替え情報Spにおいて外部PWM装置13を指定するようする。これにより、内部PWM発生部22にはキャリア周波数として「0」が入力されるのでスイッチング信号の算出が停止されるとともに、その出力端子はハイインピーダンスとされる。すなわち、FPGA12によるスイッチング信号の算出が停止されることから、その負荷が軽減されて発熱が軽減されるようになる。
なお、スイッチング信号の算出に外部PWM装置13を用いた場合、内部PWM発生部22を用いるよりも、配線延長による信号の遅延による制御性の悪化や、パルス幅変調の処理内容の自由度は下がることともなる。しかしながら、モータ31の回転数変動が小さく、その回転制御に高い制御性能を必要としないときであれば、制御性の悪化や、処理内容の自由度の低下などがモータ31の駆動制御に与える影響も十分に小さく、モータ31の好適な制御を維持することができる。
以上説明したように、本実施形態のモータ制御装置によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)FPGA12の温度が高い場合であれ、モータ31の回転数の変動幅がキャリア周波数の変更を可能とする範囲にあるとき、FPGA12の温度の上昇に応じてキャリア周波数を低下させるようにした。これにより、演算装置として動作保証温度が定められている再構成可能な内部論理回路であるFPGA12が採用される場合であれ、モータ制御装置は、FPGA12の温度に応じてのキャリア周波数を低下させることによりFPGA12の負荷と発熱量を軽減させて、動作保証温度での動作を維持することができるようになる。これにより、FPGA12の温度が動作保証温度を超えることを抑制させて、動作保証温度を超えるような場合には正常動作が保証されないばかりか故障のおそれもあるF
PGA12の採用されたモータの制御装置の信頼性を維持もしくは向上させることができる。
(2)FPGA12の温度THfが、例えば動作保証温度の最高値より高にもかかわらず、キャリア周波数が、例えば最低値であり低下させることができないような場合、スイッチング信号を外部PWM装置13により算出させるようにする。これにより、FPGA12による負荷が高く発熱量も多いスイッチング信号の算出を停止させ、そのFPGA12の温度上昇を抑制することができるようになる。これにより、モータ制御装置としてFPGA12が採用された場合であれ、FPGA12が動作保証温度を超えるおそれが低減されるとともに同FPGA12にて処理されているスイッチング信号の生成以外の処理動作も維持され、信頼性が維持もしくは向上されるようになる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のような態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、中央処理装置11をFPGA12とは別に設ける場合について例示した。しかしこれに限らず、中央処理装置の機能の一部もしくは全部をFPGAに含めてもよい。
・上記実施形態では、モータ制御装置10に切替え判断装置16が個別に設けられる場合について例示した。しかしこれに限らず、切替え判断装置は、FPGAや中央処理装置などに設けられてもよい。切替え判断装置がFPGAや中央処理装置に組み込まれるようになれば、モータ制御装置としての構成が容易にもなる。
・上記実施形態では、スイッチング素子はIGBTである場合について例示したが、これに限らず、スイッチング素子は、いわゆるパワートランジスタ素子であれば、その他の半導体素子であってもよい。
・上記実施形態では、電流センサ32としてクランプ式の非接触型の電流検出器の場合について例示した。しかしこれに限らず、電流センサは、カレントトランス(CT)を用いた他の形式の電流検出器や検出抵抗を用いた接触式の電流検出器でもよい。
・上記実施形態では、モータ制御装置10に電流センサ32からアナログの電流値が入力される場合について例示した。しかしこれに限らず、電流センサ32からデジタルの電流値が入力されてもよい。この場合には、アナログの電流値をデジタルの電流値に変換するためのAD変換器を省くことができるようにもなる。これにより、モータ制御装置の構成の自由度が高められるようになる。
・上記実施形態では、温度計測装置15がFPGA12とは別に設けられる場合について例示した。しかしこれに限らず、温度計測装置は、FPGAに内蔵されていてもよい。このとき、温度計測装置は、熱電対などが組み込まれても、FPGAの回路により構成されてもよい。これにより、モータ制御装置としての構成の自由度が高められる。
・上記実施形態では、温度計測装置15が熱電対である場合について例示した。しかしこれに限らず、温度計測装置は、白金測温抵抗体などの測温抵抗体を用いたものや、サーミスタを用いたもの、ICや水晶、アルコールや水銀を用いたものでもよい。
・上記実施形態では、温度計測装置15はFPGA12に接触している場合について例示した。しかしこれに限らず、FPGAの温度が計測できるのであれば、温度計測装置は、FPGAから離れた位置に設けられていてもよい。このときには、温度計測装置として放射温度計を用いることもできる。
・上記実施形態では、内部PWM発生部22と外部PWM装置13は、キャリア周波数が所定の範囲外の値である「0」などのときにスイッチング信号を非算出とする場合について例示した。しかしこれに限らず、内部PWM発生部や外部PWM装置は、デューティ比が所定の範囲外の値である、例えばマイナス値などのときスイッチング信号を非算出としたり、別途与えられる算出と非算出とを切替える選択信号などによりその算出や非算出が切替えられてもよい。これにより、モータ制御装置としての設計自由度が高められる。
・上記実施形態では、FPGA12の温度に対応するキャリア周波数は、FPGA12の温度とキャリア周波数との関係をマップ状に表した温度マップから選択される場合について例示した。しかしこれに限らず、キャリア周波数は、FPGAの温度に上昇に応じて低下されるのであれば、FPGAの温度を変数とする関数などの数式に基づいて算出されてもよい。これにより、モータ制御装置としての自由度が高められる。
・上記実施形態では、最高値は10kHz、最低値は5kHzである場合について例示した。しかしこれに限らず、最高値は10kHzより高くても低くても、また、最低値は最高値よりも低い値であれば5kHzより高くても低くてもよい。これによりモータ制御装置の設計自由度が高められる。
・上記実施形態では、温度域を高温域、中温域、低温域の3つに分ける場合について例示した。しかしこれに限らず、温度域は2つ以下でも、4つ以上でもよい。これによっても、モータ制御装置の設計自由度が高められる。
・上記実施形態では、モータの電流値からモータの回転数を推定する場合について例示したが、これに限らず、モータの回転数は、エンコーダなどの回転検出装置により測定してもよい。これによれば、モータ制御装置としての設計自由度が高められる。
・上記実施形態では、モータ制御装置10には、内部PWM発生部22と外部PWM装置13とが設けられる場合について例示した。しかしこれに限らず、モータ制御装置には、内部PWM発生部のみが設けられていてもよい。これによっても、FPGA12の温度に応じてFPGA12の負荷を変更して発熱量を調整し、FPGA12の温度が動作保証温度を超えないようにすることができるようになる。
・上記実施形態では、モータ制御装置10は車両に搭載される場合について例示したが、このように信頼性の高められたモータ制御装置は、信頼性の要求の高い自動車、例えばハイブリッド車や電気自動車などへの採用も好ましい。
・上記実施形態では、モータ制御装置10は車両に搭載される場合について例示した。しかしこれに限らず、モータ制御装置は、スイッチング素子の駆動制御により三相交流電流を出力するインバータであれば、その用途にかかわらず採用することができる。
10…モータ制御装置、11…中央処理装置、12…FPGA、13…外部信号装置としての外部PWM装置、14…AD変換器、15…温度センサとしての温度計測装置、16…切替え判断装置、20…アンプ部、21…デューティ比演算部、22…内部PWM発生部、30…インバータ、31…モータ、32…電流センサ。

Claims (1)

  1. モータへ供給する電流を、インバータのスイッチング素子をキャリア周波数に基づくスイッチング信号により駆動させることにより供給させるモータ制御装置であって、
    再構成可能な内部論理回路を有するとともに、前記スイッチング信号の算出と非算出とが切替え可能に構成され、内部論理回路により前記スイッチング信号を算出し、当該算出されたスイッチング信号により前記インバータのスイッチング素子を駆動させる演算装置と、
    前記演算装置の温度を測定する温度センサと、
    前記モータの回転数と、前記温度センサに測定された前記演算装置の温度とが入力されて、前記モータの回転数の変動幅が前記キャリア周波数の変更を可能とする範囲にあるとき、前記演算装置の温度の上昇に応じて前記キャリア周波数を低下させる判断装置と
    前記キャリア周波数が入力されるとともに、前記キャリア周波数に基づき算出されるスイッチング信号の算出と非算出とが切替え可能に構成され、算出されたスイッチング信号により前記インバータのスイッチング素子を駆動させる外部信号装置とを備え、
    前記演算装置は、前記判断装置により変更されたキャリア周波数に基づいて前記スイッチング信号を生成し、
    前記判断装置は、前記演算装置と前記外部信号装置とのいずれか一方のみに前記スイッチング信号を算出させるようにそれぞれの算出と非算出とを切替えるようになっており、前記キャリア周波数が切替値であるとともに前記演算装置の温度が所定の温度よりも高いとき、前記スイッチング信号を前記外部信号装置のみに算出させる
    ことを特徴とするモータ制御装置。
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